アクティブラーニングにおける知識発現を用いた
振り返り結果の分析
Practice of reflection in active learning using knowledge explication and its analysis
西村悟史
1土肥麻佐子
2福田賢一郎
1西村拓一
1Satoshi Nishimura
1, Masako Dohi
2, Ken Fukuda
1, and Takuichi Nishimura
1 1産業技術総合研究所
1
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology
2文教大学教育学部
2
Faculty of Education, Bunkyo University
Abstract: This research focuses on reflection of students in active learning class. The result of reflection is
important for a teacher to understand the thought of students. The objectives of this research are that (1) Students can realize reflection according to the contents of the class and (2) Teachers can analyze the results of the reflection from various perspectives. For these objectives, we proposed way of reflection using knowledge explication. In this paper, we present the lessons learned from practice of the reflection. The analyses of the result are also provided.
1 はじめに
“答えのない問題”に最善解を導く能力を育成す るための方法として,アクティブラーニング[1]が注 目を集め,盛んに実践が行われている[2]. アクティブラーニングにおいて,活動内容を記録 することが困難であることが指摘されている[3].ア クティブラーニングと同様に,学生同士の協調的活 動を通した学習である協調学習がある.協調学習で は,ICT を用いた支援方法として,Computer Supported Collaborative Learning (CSCL)の研究が行われており, これを用いることで,インタラクションの一部を記 録し共有することができる[4].一方,各学生の考え は,振り返り学習を通して,教員にフィードバック され,同時に記録もされる[5].筆者らも,2015 年 9 月から大妻女子大学短期大学部において,アクティ ブラーニングの授業実践を行ってきた.その中で, 学生のインタラクションと考えを,それぞれ情報共 有システムと振り返り学習を用いて記録してきた [6, 7]. このように,アクティブラーニングにおける活動 内容の記録に対して取り組みがなされているが,筆 者らは,学生が考えを述べることや,振り返り学習 に対して以下の課題が残っていると考える. (1) 学生は,体系立てられた授業内容に沿って,か つ俯瞰的に考えを述べることができない. (2) 教員は,振り返り学習の結果を多様な観点で分 析できない. 1 つ目の課題は,学生はアクティブラーニングや 振り返り学習において,自分の考えを述べることは できているが,それが教員の想定する授業内容に沿 っていないことである.アクティブラーニングと従 来の知識伝達型講義とは相補的な関係にあり,両方 で得られる学びが関連づくことが重要であると筆者 らは考える.2 つ目の課題は,振り返り学習を通して 得られた学生の考えを分析することが困難であるこ とである.前述の通り,振り返り学習の結果は,ア クティブラーニングを通した学生の考えの記録であ り,それを分析して,次の授業実践に活かすことが 望ましい.しかし,現状のアクティブラーニングで は,分析を行うことを考えた記録の仕方になってお らず,その分析は教員の努力に委ねられている. そこで,本研究では,学生が体系立てられた内容 に沿って,俯瞰的に自分の考えを説明できる仕組み を提供するとともに,記録結果の多様な観点からの 分析支援を目指す.その目的を達成するために,振 り返り学習に対して知識発現[8]を用いる.知識発現 は,共通知識をもとに,各現場で固有の知識を構造 的に記述させる方法論である(図1 参照).この共通 知識に授業内容を当てはめて,振り返り学習時に提 示することで,以下の効果が期待できる. (1) 構造化された授業内容に沿って,俯瞰的に学生 人工知能学会研究会資料 SIG-ALST-B507-06が考えることを促す. (2) 授業内容の構造に基づいて,振り返り学習結果 を多様な観点で分析できるように支援する. 本稿の構成を述べる.2 章では,関連研究を通して 本研究を位置付ける.3 章では,知識発現とそれを用 いた振り返り学習について説明する.4 章では,授業 実践を通して得られた振り返り学習の結果をまとめ, その分析について述べる.5 章で,本論文をまとめ る.
2 関連研究
振り返り学習に注目した実践研究として,大﨑ら [9]と鷹岡ら[10]の研究がある.大﨑らは,アクティブ ラーニングにおいて,チーム内での情報共有能力と, 意見を理由とともに論理的に述べる能力の育成に着 目している[9].このために,足場かけ[11]の利用とデ ィスカッションの可視化を行い,振り返りレポート の質向上を狙った実践を行い,得られた知見を整理 している.鷹岡らは,「学びのストーリーノート」と 呼ぶ振り返りの方法を提案している[10].これは,動 画を用いて「話す」ことで振り返り,時系列でその 結果をまとめる方法である. 本研究は,アクティブラーニングにおいて体系立 てられた授業内容に沿って学生が考えることを促し, 結果の分析を容易にすることに焦点を当てている. 大﨑らによる足場かけは内容に依存しない文章構造 に焦点を当てている一方で,本研究では内容に依存 した構造化を行っている.本研究の方法は授業内容 ごとに構造化を行う手間が発生する反面,より内容 に即した振り返り支援の実現が期待できる.そして, 鷹岡らは振り返り結果を時系列にまとめることで新 たな気づきを得ることを狙っている.これは振り返 り結果の一つの分析方法とみることもできる.本研 究では知識発現を用い,構造化された授業内容を中 心にして,時系列変化を含む多様な分析支援を狙う.3 知識発現とそのアクティブラーニ
ングへの適用
3.1 知識発現とは
図1 に知識発現[8]の概要を示す.この方法の特徴 は,プロセス知識の共通部分(以下,共通プロセス 知識と呼ぶ)を基盤として.現場固有のプロセス知 識(以下,固有プロセス知識と呼ぶ)を従業員が主 体的に記述することにある.従業員が中心的な役割 を担うため,従来の知識工学の手法を適用すること が難しかった,現場ごとに多様な業務プロセスを持 つ介護現場等のプロセス知識を構造化する際に役立 つ. この方法を家政科教育に取り入れることで,1 章 で述べた課題の解決を試みる.図中の共通プロセス 知識に対応するものとして,知識伝達型講義で用い る授業内容を,固有プロセス知識に対応するものと して,学生の振り返り結果を当てはめる.それによ り,以下の効果が期待される. (1) 構造化された授業内容に沿って,俯瞰的に学生 が考えることを促す. (2) 授業内容の構造に基づいて,振り返り学習結果 を多様な観点で分析できるように支援する. 1 つ目は,学生に対する効果である.振り返り学習時 に,構造化された授業内容を提示する.これにより, 授業内容を俯瞰的に把握した上で振り返ることが可 能になる.授業内容を俯瞰することで,最初の直感 だけではなく,別の観点に考えを広げることも期待 される.2 つ目は,教員が振り返り結果を分析する際 の利点である.学生の振り返り学習の結果は構造化 された授業内容に関連づいている.そのため,授業 内容を核として,一人の学生が授業内容のどの箇所 に焦点を当てて振り返りをしたのか,学生全体を集 図1 : 知識発現の概要 共通プロセス知識 の構造化 共通プロセス:教科書で説明 されるプロセス 利用者の状 態把握 介護者 方式 身体機能 把握 現在の状態把握 介護者 利用者の QOL向上 介護者 方式 移動 歩行介助方式 利用者に応じた歩 行介助 介護者 ・・・ 歩行 利用者 ・・・ ・・・ ・・・ 固有プロセス知識 の発現 ? ! ? ! 固有プロセス:現場の特徴に依存 するプロセス 利用者の状 態把握 介護者 方式 身体機能 把握 現在の状態把握 介護者 利用者の QOL向上 介護者 方式 移動 歩行介助方式 利用者に応じた歩 行介助 介護者 ・・・ 歩行 利用者 ・・・ 右側から 支える 抱きかかえる ように支える 目標の確認 右片麻痺 行為 行為 対麻痺 移乗計し多くの学生が興味を持った箇所はどこなのか, 学期全体を通して集計し学生が興味を持つ箇所がど のように変化したか,などの多様な分析を支援でき る.
3.2 アクティブラーニングへの適用方法
3.2.1 授業内容の構造化
まず,共通知識として授業内容を構造化する.知 識源としては,授業で用いる教材(プレゼンテーシ ョン資料など)を用いる.今回の事例では,授業を 実施する教員の作成した,家政科教育における感性 工学に関する教材とプレゼンテーションのやり方に 関 す る 教 材 を 構 造 化 し て 用 い た . 構 造 化 に は , Nishimura らの CHARM (Convincing Human Action Rationalized Model)[12]を用いた. 図2 に構造化した授業内容の一例を示す.この図 は,「プレゼンテーション演習」と呼ぶ授業で用いら れた教材をもとに記述した.学生が,「自分の考えて いることをわかりやすく伝える」ことを目的として, 行う行為(プレゼンテーション行為)を構造化した ものである.角の取れたノードが行為を表しており, 上に目的が,下に詳細な方法が表現される.正方形 のノードは方式を表しており,上に表現された目的 を達成するための方法に名前を付けたものである. 破線①で囲った部分は,「プレゼンを実施する」行為 を表している.その目的は1 つ上の行為で表現され る「自分の考えていることをわかりやすく伝える」 である.そのために行う行為の内,「プレゼンを実施 する」は最後に行われる行為である.そして,より 詳細な行為系列として「プレゼンを準備する」「プレ ゼンを実施する」「アフターフォローする」の3 つに 分解される.これらの行為を実行することで,目的 としての「プレゼンを実施する」行為が達成される. その中の「プレゼンを実施する」はより詳細な行為 系列はさらに下に表現される.3.2.2 振り返りの概要
上記の構造化した授業内容をもとにして,学生が 図2 : 構造化した授業内容の一例「自分の考えていることをわかりやすく伝える」①
方式 方式 方式 方式 方式 方式 方式 方式 方式 方式 方式 注意事項 注意事項 方式 注意事項 プレゼンを 企画する 情報を 整理す る 情報を 収集す る 相手の 視点に たつ 主題・目 的・ゴー ルを明確 化する プレゼンを 設計する ストー リーを 組み立 てる 企画に合ったス トーリーを作る わかりやすいス トーリーを作る 訴求ポイ ントを明 確化する 資料を 作成する 設計の内容 にあった資 料を作成す る 見やすく する ポイントが伝わ る表現をする 配布資料 を作成す る 視覚的に 統一する プレゼンを 実施する 質問に 答える プレゼン を実施す る プレゼン を準備す る アフター フォロー する 熱意が感じられる 説明をする 大きな声 で話す 表情を作る 相手の目を見る メモを見す ぎる 考えるときに 視線が外れる 相手に印象 づける 何を話すか を説明する 何を話したかを説明する プレゼンを実 施する 自己完結し ない 自分の考えている ことをわかりやす く伝える 行為A 行為B 方式A 行為C 方式B 行為D 行為E 方式C 行為F 順番に実行する. 両方が必要 実行順を問わない. 両方が必要 どちらかの方式が必要 目的 詳細 凡例 注意事項A 注意事項振り返りを行う.振り返り時の教示はそれぞれの授 業に合わせて行うが,おおむね自分の活動やその意 図を授業内容に照らし合わせて振り返らせるもので ある.図2 に示す授業内容であれば,自分の実施し たプレゼンテーションに対して,どの箇所ができて いたか,どのようにできていたかを振り返らせるも のである.ここで重要な点は,振り返った結果を, 構造化した授業内容と関連付けて記述させることで ある.これにより,4 章で述べるような多様な分析を 行う際に助けとなる.
4 授業実践と振り返りの分析
4.1 授業実践の概要
3 章で述べた振り返り方法の授業実践について述 べる.大妻女子大学短期大学部家政科家政科専攻の 専門科目である「プレゼンテーション演習」で実践 した.これは,後期水曜日3 限(2016 年 9 月 14 日 ~2017 年 1 月 18 日)の授業で,90 分授業を 15 回実 施した.履修者は家政科家政専攻の1, 2 年生 21 名で あった. 全体の授業スケジュールを表1 に示す.授業スケ ジュールは大きく 3 段階に分けられる.1 回目の一 部と,4 回目までを通して,自己紹介を題材として資 料作成を行わないプレゼンテーションについて活動 を通して学ぶ.実際にプレゼンテーションを実施し たのち,4 回目で知識発現を用いた振り返りを行っ た.このときのテーマは,「好きなこと」であった. 5~8 回目は,プレゼンテーション技術について実際 の活動を通して学ぶ.この内,7 回目に知識発現を用 いた.このときのテーマは,「手帳の紹介」であった. 9~14 回目はパワーポイントを用いて資料作成を含 めたプレゼンテーションのやり方を学ぶ.最後の発 表テーマは,「自分が人にすすめたいことについて, 自由な内容を紹介する」であった.最後の15 回目に ビデオを見て自己評価を行い,その際に知識発現を 用いた振り返りを行った.4.2 振り返りの分析
ここでは,学期全体を通して集計し学生が興味を 持つ箇所がどのように変化したのか,学生全体を集 計し多くの学生が興味を持った箇所はどこなのか, を分析した. 図3 に,学期全体を通したある学生の振り返り結 果の一部を示す.プレゼンテーションテーマは「好 きな事」,「手帳の紹介」,「自由」であり,それぞれ 第4 回目,7 回目,15 回目の授業で実施した.振り 返りで言及されている項目数は,それぞれ9,4,23 であった(図3 では「自由」テーマは一部省略して 表記している).どのような項目に注目して振り返り が行われているか内容に注目して分析する.プレゼ ンテーション行為は目的指向の観点から整理すると, 「プレゼンを企画する」「プレゼンを設計する」「資 料を作成する」「プレゼンを実施する」に分けられる. 「好きな事」に関するプレゼンテーションでは,全 体的に疎に振り返りが行われていることが分かる. 「手帳の紹介」に関するプレゼンテーションでは, 「プレゼンを企画する」ために行う行為を中心に振 り返りが行われている.この回の授業では,一人ひ とりがプレゼンテーションを行うのではなく,グル ープで企画を練ってから代表者がプレゼンテーショ ンを行うという形式をとった.そのため,この学生 はプレゼンテーションを実施するというよりも,企 画する段階に注目して活動していたことが推測でき る.最後に「自由」課題でのプレゼンテーションに 関しては,全体的に振り返りが行われていることが 分かる.最初のプレゼンテーションとは異なり,4 つ の大きな目的を実現するためのより詳細な行為それ ぞれに対して振り返りを行っていることが分かる. 他の2 回と異なり,この授業ではパワーポイントを 用いたプレゼンテーションを行っているため,「資料 を作成する」ために必要な行為についても振り返り が行われている.このように,学期全体を通して共 通の授業内容に関連付けて振り返りを行うことで, 授業毎に学生が注目していた箇所を把握することが 容易に行えた. 表2 に,全学生の振り返りの集計結果をまとめる. 全体を通して,「プレゼンを実施する」と「プレゼン を企画する」に関しての振り返りが多く行われてい る.特徴的な振り返り結果としては,「手帳の紹介」 の実施後には,「プレゼンを実施する」ではなく,「資 表1 : 授業スケジュール(プレゼンテーション演習) 回数 内容 配分時間(分) 1 オリエンテーション 30 プレゼンテーション練習 40 振り返り 20 2-4 自己紹介について知識伝達型講義 30 プレゼンテーション練習(グループ, 個人で発表) 45 振り返り(4回目は知識発現を利用) 15 5-8 プレゼンテーション技術について 知識伝達型講義 30 プレゼンテーション練習 50 振り返り(7回目は知識発現を利用) 10 9-14 パワーポイントを用いた プレゼンテーション準備と発表 90 15 自分の発表を録画したビデオを見て自己評価(知識発現を利用) 90料を作成する」が多く振り返られている.前述の通 り,この授業においては,グループワークが行われ たため,学生が,「資料を作成する」ための行為に焦 点を当てている点で特徴的である. このように,知識発現を利用することで,目的指 向で構造化した授業内容に対して振り返りを行うこ とができる.学生にとっての利点として, (1) 構造化された授業内容に沿って,俯瞰的に学生 が考えることを促す. ことが確認できた.すなわち,自分たちの活動が授 業内容のように体系立てられた内容のどの部分に位 置付けられるかを加味した振り返りを行えた.一方 で,教員にとっての利点として, (2) 授業内容の構造に基づいて,振り返り学習結果 を多様な観点で分析できるように支援する. ことが確認できた.その具体例として,学生全体を 集計し多くの学生が興味を持った箇所はどこなのか (表2 参照),学期全体を通して集計し学生が興味を 持つ箇所がどのように変化したのかを分析した(図 3 参照).これは,構造化された授業内容に対して学 生の振り返り結果が関連づいて記録されていた効果 だと言える. 図3 : ある学生のテーマごとの振り返り結果(一部) 方式 方式 方式 方式 方式 方式 方式 方式 方式 方式 方式 注意事項 注意事項 方式 注意事項 プレゼンを 企画する 情報を 整理す る 情報を 収集す る 相手の 視点に たつ 主題・目 的・ゴー ルを明確 化する プレゼンを 設計する ストー リーを 組み立 てる 企画に合ったス トーリーを作る わかりやすいス トーリーを作る 訴求ポイ ントを明 確化する 資料を 作成する 設計の内容 にあった資 料を作成す る 見やすく する ポイントが伝わ る表現をする 配布資料 を作成す る 視覚的に 統一する プレゼンを 実施する 質問に 答える プレゼン を実施す る プレゼン を準備す る アフター フォロー する 熱意が感じられる 説明をする 大きな声 で話す 表情を作る 相手の目を見る メモを見す ぎる 考えるときに 視線が外れる 相手に印象 づける 何を話すか を説明する 何を話したかを説明する プレゼンを実 施する 自己完結し ない 自分の考えている ことをわかりやす く伝える ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ 聞いている人の身 近で理解しやすい 内容に出来た。 自分の身にあった ことを話したいと 思った。 どんな季節に適し ているか、機能性 はどの場面で使用 するか。(靴紐の 代わりにボタン式 ポンプ) 実体験 靴紐代わりにボタン 式のポンプでフィッ トさせる事から「ポ ンプフューリー」。 何がきっかけで、 そう思ったのか。 どうしてスニー カーについてか。 男のイメージがあ るのを、最近はス ニーカー女子が増 えていることを伝 えられた。 はじめに伝える。 いつも大きな声な ので変わらずに出 せた。 マイクを使わない。 笑顔とアイコンタ クトを忘れず。 アイコンタクト 常に見ていた。 笑顔で。 自分の中で一 番伝えやすい と思った話し 方が出来まし た 思った事は直 ぐに言う 何故スニーカーに ついてか、お気に 入りのものだけで なくブランドも伝 えられた。 一人暮らしで家族 の有り難味を感じ たこと。 何を書いていたか。 どんな機能が あって魅力的な のか 気になる内容に。 自分が実際持ってい たり、履いたことが ある物でもっと分か り易く 一人暮らしを始めて から、何があったか を思い出した。 ちゃんと物を調べた。 自由テーマ 手帳の紹介 好きなこと プレゼンテーション テーマ別の学生の 振り返り結果 ・・・ は, 省略の意味
5 まとめと今後の展望
本稿では,知識発現を用いた振り返り学習とその 実践を通して得られた振り返り結果の分析について 述べた.アクティブラーニングにおける,以下の 2 点の課題解決に取り組んだ. (1) 学生は,体系立てられた授業内容に沿って,かつ 俯瞰的に考えを述べることができない. (2) 教員は,振り返り学習の結果を多様な観点で分 析できない. 知識発現を用いることで,授業内容を構造化し,そ れに関連付けて振り返り結果を記録することが実現 された.結果として,以下の2 点が確認できた. (1) 構造化された授業内容に沿って,俯瞰的に学生 が考えることを促す. (2) 授業内容の構造に基づいて,振り返り学習結果 を多様な観点で分析できるように支援する. 一方で,教員や研究者などが手間をかけて授業内容 を構造化したが,構造化された授業内容は振り返り 支援のみへの使用となっていた.今後は,構造化し た内容をより直接的に知識伝達型講義へ組み込むな どの利用を検討する.また,知識発現を用いた振り 返り学習を支援する情報システム構築に取り組みた い.それにより,情報の記録から分析までを途切れ なく実施することが可能になる.謝辞
本研究の一部は,国立研究開発法人新エネルギー・ 産業技術総合開発機構(NEDO)の委託業務および, 大妻女子大学戦略的個人研究費(S2805G)および JSPS 科研費 16K16160 の助成を受けたものです.参考文献
[1] 中央教育審議会:“新たな未来を築くための大学教育 の質的転換に向けて~生涯学び続け,主体的に考え る 力 を 育 成 す る 大 学 へ ~ ” , http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/to ushin/1325047.htm (参照 2017.05.01) [2] 溝上慎一: “アクティブラーニングと教授学習パラダ イムの転換”, 東信堂, 東京 (2014) [3] 千石昌也, 宮本淳, 山森孝彦, 久留友紀子, 橋本貴宏: “クラウドを利用した協働学習における作業履歴か ら見たレポート作成過程の分析”, 日本教育工学会研 究報告集 JSET 17-1, pp. 557-562 (2017) [4] 稲葉晶子, 豊田順一: “CSCL の背景と研究動向”, 教 育システム情報学会誌, Vol. 16, No. 3, pp. 155 -175 (1999) [5] 和栗百恵: “「ふりかえり」とは?”, 体験的な学習 とサービスラーニング 第三部, 早稲田大学平山郁夫 記念ボランティアセンター, 東京 (2008)[6] Nishimura, S., Fukuda, K., Nishimura, T., and Dohi, M.: “Proposal of knowledge sharing framework for active learning and its application”, In Proceedings of the 17th European Conference on Knowledge Management, pp. 684-691 (2016) [7] 土肥麻佐子, 西村悟史, 福田賢一郎, 西村拓一: “家 政科教育の中で「提案する力」をつけるためのアクテ ィブラーニング型授業方法論の検討”, 日本教育工学 会研究報告集17-1, pp. 601-606 (2017) [8] 西村悟史, 大谷博, 畠山直人, 長谷部希恵子, 福田賢 一郎, 來村徳信, 溝口理一郎, 西村拓一: “現場主体 の“知識発現”方法の提案”, 人工知能学会論文誌, Vol. 32, No. 4C, (to be published) (2017)
[9] 大﨑理乃, 不破泰: “CSCL を用いたディスカッショ ンの可視化によるものづくり型 PBL におけるチー ムワークスキル教育の実践”, 教育システム情報学会 誌, Vol. 32, No. 1, pp.71-83 (2015) [10] 鷹岡亮, 奈良崎雄郁, 嶋本雅宏, 横山誠, 加藤 直樹: “「学びのストーリーノート」を活用した省察 活動の分類と実践”, JSiSE Research Report, Vol. 31, No. 6 pp. 55-62 (2017)
[11] Wood, D., Burner, J. S., and Ross, G.: “The role of tutoring in problem solving”, Journal of Child Psychology and Psychiatry, Vol. 17, No. 2, pp. 89-100 (1976) [12] Nishimura, S., Kitamura, Y., Sasajima, M.,
Williamson, A., Kinoshita, C., Hirao, A., Hattori, K., and Mizoguchi, R.: “CHARM as activity model to share knowledge and transmit procedural knowledge and its application to nursing guidelines integration”, Journal of Advanced Computational Intelligence and Intelligent Informatics, Vol. 17, No. 2, pp. 208-220 (2013)
表2 : テーマ毎に集計した振り返り結果 人数 テーマ 自分の考え ていること をわかりや すく伝える プレゼンを 企画する プレゼンを 設計する 資料を 作成する プレゼンを 実施する 注意事項 合計 平均 18 初回の好きな事 1 34 24 9 72 3 143 7.9 20 手帳の紹介 2 39 15 21 17 0 94 4.7 19 最終プレゼン 3 51 37 47 115 18 271 14.3