アメリカ社会人向け金銭教育カリキュラムをもとにした 中学校技術・家庭科の教材開発(第2報)
-収入を視野に入れた消費行動の効果的指導法一
八幡(谷口)彩子*・中本千佳**・芹川智咲…・隅田博美*…
ADevicefOrTeachmgMaterialsBasedon
AノノMノMb"β)ノ:AFj"clWcjα/Mz"cZgU川e"/C"剛c"/"川
fOrHolnemakmgEducationinJuniorHighSchoolinJapanPart2:EffectiveLeamingMethodofConslInerSkillsIncludingPlanningofIncome
AyakoYAHATA-TANIGucmChisakiSERⅢAWA,
ChikaNAKAMoToandHiromiSulvmA
Abstract
lY1epulposesofthispaperarel)toexaminethecontentsofAノノMノMb"2y:A 岡"α"cjaノMz"cZgu池c"/C"''7'iM"”/bγ〃だo"sWiフグhjlZgz(ノノノルLj〃〃Reso"”e
A"伽"ceSpublishedbyUmversityoflUinois,Urbana-Champaigm,mtheUmtedStates,and2)toconsidertheeffectiveleamingmethodofthemtroductionofconsumerskillsincludingplannmg
ofmcomemtothehomemakingeducationinjlnorhigdlschoolmJapan・Forthesepurposes,1)wedevisedtheteachingmaterialsandstagesoftheleamingprocess forthedevelopmentofconsumerskillsincludmgplanningofmcome/spendmg,onthebasesof A〃MUMb"β)ノ,and2)weexaminedtheireffectsbyintroducmgthemmarealclassmjunior
highschoolinJapanTheresultsareasfOllows:1)Itispossibletomtroduceournewteachingmaterials,
labelled11shoppmggame11asanintroduction,I1activity:waystoincreaseincometomeetshort-tenn
needs,Ⅱand'1activity:waystospendless.ⅡTheseteachingmaterialsarebasedonA〃Mノ
jMM2ybwhichwemodifiedmordertofittheactualstateofJapanesejuniorhighschoolsmdents,mtothehomemakingeducationmjuniorhighschoolinJapan2)Itisnecessaxytoimprove
leamingactivitiesmsmaUgroupsmorderfOrthemtoheightenstudents'willtostudy、3)We hopetodeviseotherteachingmaterialsonfamily/PersonalfmancefOrhighschoolstudentsmthenearfUture.
Keywords:homemakmgeducationmjuniorhigjlschool,AノノMノMb"印,financial managementcurriculum,teachingmaterialdevice,consumerskills.
り組みの一環として,アメリカ・イリノイ大学の消 費者・家族経済学の研究者が,社会人教育に携わる 地域の専門職員と協力して開発したのが社会人向け
金銭教育カリキュラムA〃MノMb"〃である.
本研究では,AノノMEyMD"β)ノを資料として,実
践的・体験的指導が難しいといわれる,中学校技 術・家庭科の家庭経営分野(消費生活)の教材開発を試みる.本研究の目的は,A〃MUMb"Gyの内
容検討,およびその内容を,日本の中学校技術・家研究の目的および方法
Kは,大学における研究成果を社会的に
組みが広く行われているIこうした取
アメリカでは,大学における研究成」
還元する取り組みが広く行われている!
*
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家政教育学科
大分県宇佐市立長洲中学校 RKKミミー・キャスター
附属中学校-43-
庭科向けに導入する方法について検討することの2 点である.
本稿では,前報(八幡etaL,2003)にひき続き,
『オール・マイ・マネー』で紹介されている「実践 活動」のなかから,「収入を視野に入れた消費行動」
に関する教材開発を行い,実地授業においてその有 効`性を検証した.
実地授業は,平成14年12月9日(月)~13日(金)
に,熊本大学教育学部附属中学校第1学年4クラス
(160名)において行った.授業者は中本である.
なお,本研究で用いた『オール・マイ・マネー』
の原書資料は,Chan,K,Fitzsimmons,V、,Hardy,R,
Kimme1,M.,Stiles,S,&Taylor,S・(1997)A〃Mノ
1Mb"βy:AFj"α"cjaノIVhl"czgWlZC"/C"川c"/"池 /bγ〃だo"sWilグルノ咽z(ノノノノiLj〃/caReso"〃c A〃αjc"CCS・Urbana-Champaign,LUmversityofll- linoisである.以下,本稿では,同原書資料をA〃MHyMb"Gy,同原書資料を日本語に翻訳した資料を
『オール・マイ・マネー」と表記する.
研究結果および考察
A〃JfZ/〃O"ezノについてAノノMyMb"〃の全体に関わる概要については
前報で述べた.ここでは,本稿における教材開発と 関連する第2課と第3課の概略について述べる.第2課の概要:まず「第2課封筒を使った予算 を立てよう」の「内容を理解するのに必要な情報」
は,固定した支出,融通のきく支出,封筒を使った 予算を立てよう,その他の予算を立てる方法,の4 項目からなり,予算を立てる上で必要な知識が簡略
にまとめられている.
続く「あらまし」では,第2課の目的,訓練者の チェックリスト,指導の手引きの3項目によって,
本課で学習(訓練)される内容の概略が,実際にそ の学習(訓練)に携わる指導者に対して示される形 式となっている.この部分は各課とも共通である.
こうした内容をふまえて,「実践活動を伴う指導 計画」では,実際に,どのような実践活動を通して,
上記の学習内容が修得されるのかについて示される.
ここでは,導入となる活動(金銭管理)と2つの実
践活動(固定した支出と融通のきく支出,封筒方 式),2つの選択的実践活動(家族の支出について 調べてみよう,予想される請求書と支出),まとめとなる実践活動(お金についてもっと知ろう)が示 されている.その学習過程の概略を述べると,マ
ネー・ゲーム用の紙幣を参加者に配り,グループ活動でその興味を引き出すための質問を受ける.その
後,支出には「固定支出」と「融通のきく支出」があることに気づかせた上で,実際に封筒を配布して
予算を立てていく.さらに,1週間の家族の支出を 調べて,それをふまえた年間の支出計画(予算)へと結びつける.まとめとして,お金の節約(そこに 示された項目は,環境に配慮した生活を考える上で も有効)に結びつく「お金についてもっと知ろう」
という小冊子が配布される,というものである.
第3課の概要:さらに「第3課支出の計画を立 てよう」の「内容を理解するのに必要な情報」は,
家庭での食料費,ブレーンストーミング,領収書の 箱方式,予算を実際の支出と比較しよう,食品群と
摂取量,の5項目からなり,食料費を中心とした必 要な支出のあり方について述べられている.
こうした情報をふまえて,「実践活動を伴う指導 計画」では,実践活動を通して,より望ましい支出
計画のあり方を修得させるものとなっている.具体
的には,導入となる活動(支出について調べよう)と3つの実践活動(短期の必需品に見合う収入を増
やす方法,支出をより少なくする方法,あなたの食 料費の予算計画を立てよう),討論(あなたの予算をよりふさわしいものに調整しよう),さらに2つ
の選択的実践活動(食品ガイドピラミッド,食事の計画を立てよう)が示されている.その概略を紹介
すると,まず,支出を調べる方法として領収書(レ シート)を保管する方法を提案し,それを予算と照 らし合わせて検討する.そして,収入を増やす方法と,支出を少なくする方法について考えた上で,予
算をより適切なものにするための調整の方法につい て討論する,というものである.なお,食料費の予 算計画の立て方には重点が置かれており,月ごとの 食品買い物表や栄養バランスを考えた食品ガイドピ ラミッドの紹介,食事(献立)の立て方に関する演 習も含まれている.いずれの課においても,実践活動で用いられる
ワークシートやカードなどの教具がそのまま使える形で紹介されている点も,AノノMノjVb"2)ノの優れ
た点である.そこで,これらの教具やワークシート を活用した中学校技術・家庭科向けの教材を開発することにした.
教材開発
収入を視野に入れた予算計画の学習の必要`性:上 記『オール・マイ・マネー』の第2課,第3課の内 容のうち,日本の中学校技術・家庭科に導入する上 で注目したのは,第2課の「まとめとなる実践活 動」で紹介されている「お金についてもっと知ろう 小冊子」および第3課で紹介されている「実践活 動」のうち,「短期の必需品に見合う収入を増やす
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方法」と「支出をより少なくする方法」である.こ のうち第2課の「お金についてもっと知ろう小冊 子」は,環境に配慮した消費生活のあり方に気づか
せる上で有効な内容であると思われた.しかし,7 ページに及ぶ小冊子を限られた授業時間内で活用するのは困難なため,内容の精選や活用方法を検討す る必要がある.一方,第3課で注目した2つの実践
活動は,予算の立案後,消費生活を営む上で,予算 の調整の方法について考えさせるもので,日本にお けるこうした授業実践は少なく,貴重である.『オール・マイ・マネー」は家族の経済生活を前提 としており,こうした内容は,家計収支について学 習する高等学校家庭科で採用することは可能と思わ れる.中学生向けの教材開発を行うにあたって,こ うした収入と支出の両方を視野に入れた予算の調整 方法の学習が,中学生の「お小遣い」の範囲におい て扱うことが可能かについて検討する必要がある.
そこで,中学生のお小遣いの実態について調査・
分析を行った.
お小遣いに関する実態調査:すでに前報において
「お小遣いに関する実態調査」の結果を報告した.
それによると,中学生の消費行動に影響を及ぼすと みられるお小遣いの実態として,以下のことが指摘
できる.
まず,「お小遣いの有無」については,「もらって いる」と答えた生徒は836%を占め,お小遣いによ る予算計画を立てることは,生徒の実生活上への実
践が充分可能とみられる.
つぎに,「お小遣いのもらい方」については,「月
(週)ごと」に定期的にもらっている生徒は49.
3%と約半数であり,ついで「必要に応じて」40.
3%,「特別な場合に」381%,「ごぼうび」15.7%
であった.このように,お小遣いのもらい方は,月 や週などの定期的に決まった金額をもらうという経 常的な収入としての性格をもつものの他に,必要に 応じて追加されたり,お年玉やごほうびとして臨時
収入を得る場合も多くみられた.この両者を考えあ
わせることにより,お小遣いの収入額を調整可能な '性格をもつものとして扱うことが可能になると考えた.
さらに,お小遣いが余った場合,「家で貯金する」
「翌月(週)にとっておく」「銀行・郵便局に預け る」などと回答した割合が高く,貯蓄行動が観察さ れる.逆に,「お小遣いが足りない場合どうするか」
については,「自分で工夫してやりくりする」と答
えた生徒が37.3%と最も多く,ついで「誰かにもら
う」,「貯金をおろす」の順であった.
以上の結果から,中学生のお小遣いにおいて,そ
の収入源は支出の財源不足を補うための調整がある 程度可能なものとして扱うことが可能であると判断
した.
検討項目:つぎに,こうした生徒の実態をふまえ,
アメリカの教材を日本に導入するという点,さらに 社会人向けの内容を中学生で扱うという点を考慮し
て教材開発を行うためには,以下の4点について検 討する必要があると考えた.
①『オール・マイ・マネー」第2課の「お金に
ついてもっと知ろう小冊子」はきわめて興
味深い内容であるが,そのままでは分量が多 く,授業への活用もしにくい.そこで今回,授業に導入するにあたっては,日本の実情に あうもの,中学生の関心が高いもの,という
視点から内容を精選する必要がある.
②先に述べた実態調査より,お小遣いが足りな い時,予算内に収める以外に,「誰かにもらう」
などの収入の増加を図る機会があることがわ かった.そこで,第3課の討論の内容では,
『オール・マイ・マネー』の家族の収入につい て扱われていたものを,個人のお小遣いの範囲
で,その収入を調整可能なものとして視野に入 れたものとする必要がある.
③「支出をより少なくする方法」については,
中学生の発達段階を考慮し,より日本人に身 近な方法を厳選し,項目数を減らす必要があ
ると考えた.
④授業形態については,『オール・マイ・マ ネー』では,グループ活動が主体になってい
たが,日本の中学生では,個別学習と班別学
習のいずれの授業形態がより効果的かを比較検討する必要がある.
教材開発:上記の検討項目をふまえて,以下の教
材開発を行った.
まず,『オール・マイ・マネー』第2課の実践活
動で使われる「お金についてもっと知ろう小冊
子」は7ページからなるものである.内容は,消費 者としての行動指針を小冊子の形で提示したものである.これをもとに,図1に示す「買い物ゲーム」
を考案した.この「買い物ゲーム」は,日常の自分 の買い物行動を振り返り,用意した10項目の質問に 対し,3つの選択項目から自分にあてはまる項目を
選び,得点化していくものである.アーウの各選択
肢には,5点,3点,1点などと得点がつけられ,全部で50点満点となっている.実地授業では,この
「買い物ゲーム」を授業への興味・関心を高めるた めに,導入として活用することにした.
次に注目したのが,第3課の実践活動「支出をよ
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★☆★買い物ゲーム☆★☆
)年()組()班名前( 7、あなたは、シャンプーや洗顔フォーム、薬用クリーム等のケア(保霞)用品を買う時、
ア:広告などを見て安売りの時に買うか値引き店で買う。
イ;その店のブランドではなく、名のあるブランドの製品を買う。
ウ:鰭め替えができる製品であれば、酷め替え用の製品を買う。
自分の生活を振り返り、あるいはこの場合あなたならどうするのか、あてはまるものを Oで囲みなさい。
1、あなたは、挺生日や配念日などの特別な場合に、家族や友達に贈り物をする時、
ア:裁縫をしたり、趣味を生かしたり、工芸の技術を活かしたり、費用のかからない材 料を用いたりして自分で作る。
イ:予算を立てて(限度額を股定して)買う。
ウ:買いたいもの、相手が欲しがるものを買う。表1
8、あなたは、どうしても欲しいものを買いたい時、
ア:お手伝いをしてお小避いをもらったり、節約したりして自分でお金を貯めて買う。
イ8艇生日やクリスマス等特別な場合のプレゼントに買ってもらう。
ウ:すぐ寂の人にねだって買ってもらう。
9、あなたは、今月のお小遼いが余ったら、
ア:急な出費や非常率態など何かに伽えて貯蓄する。
イ:欲しいものを買うために貯蓄する。
ウ:趣味(例えば、漫画、雑時、写真、コンピュータゲームなど)に費やす。
2、あなたは、自転車を1台買いたい時、
(右の表1を参考に答えなさい)
ア:スポーツ用品店で買う.
イ:安売り店で買う。
ウ:中古の自転車を新聞などの広告を見て買う。
……夢……(
ア:迷わず本屋に行って新品を買う。イ:貸し本屋で借りるか、古本屋で買う。
土鯏鯏芒雛…]
10、買い物をする時、ア:買う目的をよく考えてから予算を検肘している。
イ:本当に必要か考えて、値段に見合った良い商品を遡んで買うことを考えている。
ウ:特に何も考えずに買う。
ウ:家族や友達に借りるか、学校や地域の図審館で借りることを心がけている。
4、あなたは、夕食を作ることになりました。食品の買い物に行く時、
ア:買い物に出かける前に冷蔵庫や戸棚を鯛べて、買う食品の一覧表を作り、それを見 ながら必要な食品だけを買う。
イ:必要な食品をその銘柄の1個当たり、1人分あたりの費用によって食料品店を比較 して買う。
ウ:必要な食品と一緒に炭酸1W涼飲料やジュース、お菓子などを買う。 ☆選んだ項目の得点を合計してみよう。さて、あなたは何点かな? 。
い】
点点点点点点点点点点5113115553
アアアアアアアアアア
、、、、、、、、、01234567891
イ:3点 イ:3点 イ:3点 イ:5点 イ:3点 イ:3点 イ:1点 イ:3点 イ:3点 イ:5点
点点点点点点点点点点1551555111
ウウウウウウウウウウ
あなたは・・・・・
5、あなたは、買い物に行き食品を週ぶ時、
ア:しっかり包装してあるのを選ぶ。
イ;ばら荷で売られているものを買う。
ウ:もしその食品が食ぺるのに支障がなく、それらがより低い値段で提供されている時 には、傷んだ包みの食品を買う。
40以上 ☆とても賢い澗費者☆
35~39 まあまあ賢い消費者☆
30~34 人並みの柵費者 29以下 少し危険な消受者 6、あなたは、欲しい服があります。その値段は高く、それを買うと今月のお小遣いがな
くなるとしたら、
ア:欲しいので迷わず買う。
イ;お小過いを少しずつ貯めて買うことにする。
ウ:自分が持っている服で我慢する。 合計 点
図1開発教材(1)「買い物ゲーム」
I
り少なくする方法」の中にある,印刷物である.こ れは,支出をより少なくするために,「買わない」
「借りる」など10項目の中で,自分が実際にやった ことがあることあるいはやってみたいことを一覧表 にまとめるものである.支出をより少なくする方法 を考えることで,自分の生活を見直し,ものやお金 を大切にし,有効に活用する方法を考える上で効果 的であると考えた.しかし,その中には,日本では それほど一般的ではないと思われる方法が含まれて おり,授業時間の制約もあることから,内容の精選 を行った.そこで,項目数を減らした図2に示す7 項目からなるワークシートを考案した.
②欲しいものを頂うためにはどうしたらよいのか、具体的な方法を出し合おうI
③買い物ゲームを参考に、支出をより少なくする方法を考えてみよう!
やったことがあることやってみたし二と
実地授業
授業目標と授業の展開過程:上記の教材を用いて 実地授業を行った.学習指導の流れについては,そ の概略を表1に示している.
授業の目標として以下の2点を設定した.
①日常の自分の買い物に対する課題意識を持つ
ことができるようになること.②買い物をする際に支出をより少なくする方法 を考えることができること.
授業の大まかな流れは,まず,本時の目標を提示
+mJTq
図2開発教材(2)「支出をより少なくする方法」
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検肘すぺき事項 値段 安全 スタイル ア やや商い ++ +++
イ やや安い ++十 + ウ 安い +
点数 あなたは.・・・.
40以上 ☆とても賢い消費者☆
35~39 まあまあ賢い消費者☆
30~34 人並みの消費者 29以下 少し危険な消費者
支出をより少なくする方法
あなたがやったことがあることあるいはやってみたいことを下に書きなさい。
やったことがあること やってみたいこと
頁わない ⑤
借りる鰯料or有り61) (,i謬鰊
共有する 蕊
安く使う ノマ!:
格安品を探す (函
つくる
'篝~
無料のものを探す
葱
その他()
その他()
表1授業の展開過程
(第1学年4組技術・家庭科学習指導案より抜粋)
(1)本時の目標
・日常の買い物に対する課題意識を持つことができるようになること.
・買い物をする際に支出をより少なくする方法を考えることができること.
(2)本時の展開
過程時間 形態準備物
し,導入として買い物ゲームを行い,気づいたこと
をワークシートに書き込ませる.ここまでは全クラ
ス共通であるが,これ以後の討論では,授業形態の 有効性を検討するために,1組・2組では個別学習,3組・4組では班別学習で授業を行った.,
班別学習を行ったクラスでは,買い物学習を終え,
グループ討論を行う.「討論①」では「買い物ゲー ム」を通して気づいたことを話し合う.「討論②」
では欲しいものを買う方法について意見を出し合う.
この段階で,収入を増やす方法について扱っている.
さらに「討論③」ではポストイット法を用いて,支
出をより少なくする方法について考えていく.その
後,班ごとに討論の結果発表を行い,学習のまとめと自己評価を行った.
一方,個別学習のクラスでは,「考えよう」と題 して,これらの活動をすべて個人で考えさせながら 授業を進めた.
授業後の自己評価:授業後,生徒に自己評価と授 業(教材)に対する評価を実施した.評価項目は9 項目である.これらの評価項目のうち,①買い物 ゲームに意欲的に取り組むことができた,と②グ ループ討論に意欲的に取り組むことができた,を
「関心・意欲・態度」,③日常の自分の買い物に対 する課題意識ができた,と④欲しいものを買うため の方法について,アイディアを出すことができた,
を「思考・判断力」,⑤買い物の際,支出をより少 なくする方法について工夫して考えることができた,
を「技能・表現」,⑥予算内で買えない時には,収
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過程
時間
学習活動教師の支援
形態準備物
導入展開まとめ
8分
663011
7
1.本時の目標を知る.
2.買い物ゲームをする. ・自分の買い物における行動をふ り返り,それぞれの質問におい てどのような行動をとるのか考
えさせる.<学習のめあて〉.
日常の自分の買い物をふり返り,支出をより少
なくする方法を考えよう!3.グループで討論する.
①買い物ゲームをして気づ
いたことを話し合う.②欲しいものを買うにはどう したらよいか考えを出し合
つ.
③買い物の際に支出をより少 なくする方法を考える
・班ごとに発表する.
・日常の自分の買い物に対する課 題に気づかせ,他の人と意見を 交換し,相互評価させる.
・数名に感想や気づいたことを発
表させる..買い物ゲームを参考に,自分の
経験や考えなどから対策を考え させる.・数名に発表させ,いろいろな方法 があることに気づかせる.
・予算内で買えない時は収入を増
やす方法もあることに気づかせ る..①②の討論をふまえ,絵を参考に
して 支出をより少なくするため にやったこと,やってみたいこと を出し合う(ポストイット法).・班ごとに項目をふり分けて,班 で出た案を代表者に発表させる.
.より実践につなげるために具体 例を挙げ補足説明をし,代用す
る交換するなどの他の方法も あることに気づかせる.
4.学習のまとめをする.
・学習をふり返り,本時の学 習の自己評価をする.
・本時における自己評価をさせ,
感想を書かせる.
一斉
個別
別別・別斉班班班
個別 ワーク シート
ワーク シート
ワーク シート
ワーク シート
付篭
項目 カード
自己評 価表
25%前後にのぼっていた.なお改善の余地が望まれ
るところである.
この他に,授業を終えての生徒の感想には,「楽 しく活動できた」「ゲーム形式でわかりやすかった」
「これからはよく考えて買い物をしたい」などが記
されていた.
こうした評価結果をもとに,今後も教材の改善を
行っていきたい.
要約
以上,『オール・マイ・マネー』に基づき,収入 を視野に入れた消費行動に関する内容を検討し,中 学校技術・家庭科向けにそれを導入する方法につい て考察した.そして,「買い物ゲーム」を導入に用 い,「収入を増やす方法」と「支出より少なくする 方法」に関する実践活動を取り入れた授業を考案し て実地授業を行った.その結果は以下の通りである.
①中学生のお小遣いの範囲において,収入を含 めた予算の調整方法を採用した本授業において,
生徒の観点別自己評価では,いずれの観点も平 均41点以上と概ね良好な結果が得られた
したがって,本教材は,一定の成果を収めるこ
とが可能と考える.
②今回の授業(教材)に対する評価は,「わか りやすかった」と答えた生徒の割合が約7割 を占めた.しかし,約25%の生徒が「どちらと もいえない」と答えており,よりわかりやす
いものとするための改善の余地が残されてい る.
③今回は,班別学習と個別学習の授業形態によ る有意差はみられなかった.今後,生徒の学習 意欲を高めるために,より効果的な授業形態の
あり方についても検討したい.
最後に,今後の研究課題として次の3点を指摘し
ておきたい.
①今後,一般の公立中学校における実地授業を もとにした教材の改善を目指したい.
②同様の授業内容で,小学生や高校生向けの授
5432109■●●●●●□4444443点
関心・愈欲・態度思考・判断力技能・表現知職・理解 評価の観点
序蕊~孑菰Fi-子1廟、
図3観点別評価
入を増やす方法もあることに気づいた,と⑦今日学 んだことを日常生活で買い物を行う時に,いくつか 実践してみようと思った,を「知識・理解」として,
5段階評価を行い,授業形態別に観点別評価の分析
を行った.
その結果を図3に示している.まず,全体につい てみると,観点別に自己評価得点の平均は,「関
心・意欲・態度」429点,「思考・判断力」429点,
「技能・表現」415点,「知識・理解」419点と,
概ね良好な結果が得られた.一方,個別学習と班別 学習の授業形態の違いによる有意差はみられなかっ たが,「関心・意欲・態度」において,班別学習よ
り個別学習がやや高い傾向がみられた.
つづいて,授業(教材)に対する評価についてで ある(表2).まず,「買い物ゲームの質問や選択項 目はわかりやすかったか」については,5点の「あ てはまる」と評価した生徒が492%と最も多く,
平均は410点であった.
つぎに,班別学習のクラスにおいて行った「グ ループ討論の質問や表の項目はわかりやすかった か」については,5点が422%,4点が23.4%で,
平均は3.97点であった.
一方,個別学習のクラスにおける「「考えよう!」
の質問や表の項目はわかりやすかったか」について は,5点が35.3%,4点が368%で,平均は400 点であった.いずれにおいても,4点と5点が約7 割を占め,概ね良好な結果ではあったが,3点が
表2授業に対する生徒の評価
評点12345全体平均班別平均個別平均
買い物ゲームの質問や選択項目はわかり(人)3227654.103.994.l7 評価項目 やすかった(全クラス、=132)
(%)3.03.024.220.549.2グループ討論の質問や表の項目はわかり(人)23171527
やすかった(班別学習のクラス、=64)(%)3.14.726.623.442.2
3.97「考えよう!」の質問や表の項目はわかりや(人)13152524
すかつた(個別学習のクラス、=68) (%)1.54.422.136.835.3
4.00 註1)評点は1:あてはまらない2:あまりあてはまらない3:どちらともいえない4:ややあてはまる5:あてはまる
-48-
へ
、 ロ■=/、正ミミミ、_ ■■■
■/ 、ごrフー△ ̄
して,気持ちよく望んでもらった.
ここに記し,心より深謝申し上げます.
文献
業展開を試み,本教材に最も適した学年齢の解明と日本の学校教育版消費者教育プログラムを 開発したいと考える.
③『オール・マイ・マネー」のうち,今回採用
しなかった内容による教材の掘り起こしを進めていきたい.
Chan,K,Fitzsimmons,V,Hardy,R,Kimme1,M.,Stiles,
S,&Taylor,S(1997).AノノMノMb"日ソ:AFY"α"cjzzノ Mz"zZgU池c"tCzz腕c"/況沈/bγ〃だo"SWil胸,Zgz(ノノノノZ L航/花cfRCso"”cA"`je"CCS・Urbana-Champaigl,LUm- versityoflUmois、
八幡(谷口)彩子・芹川智咲・中本千佳・隅田博美
(2003).アメリカ社会人向け金銭教育カリキュラムをもと にした中学校技術・家庭科の教材開発(第1報):予算計画 の効果的指導法を中心に.熊本大学教育学部紀要自然科学
本研究を行うにあたって,イリノイ大学のV・フィッシモン教授と脇田聡美さんには,A//Mノ
M,"a)ノに関する貴重な示唆を与えていただいた.また,熊本大学教育学部附属中学校副校長松岡謙 二先生には,諸行事が錯綜する中で,本研究の実地 授業の実施をご快諾いただいた.そして,同校第1 学年(2002年度)の皆さんには,試験的な授業に対
編,52.33-40.
-49-