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バンドギャップ基準電源回路を対象とした BIST 手法に関する研究

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Academic year: 2021

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高知工科大学大学院修士課程電子・光システム工学コース 修士論文要旨 2020210

バンドギャップ基準電源回路を対象とした BIST 手法に関する研究 Design and Evaluation of BIST Scheme for Band Gap Reference Circuit

(指導教員 橘 昌良 教授)

1225062 猪岡 柚香 (回路工学研究室)

1 はじめに

近年LSILarge Scale Integration)の集積度増加に伴っ LSIテストコストの上昇が大きな課題となっている.そ の解決方法として,テスト容易化設計(DFTDesign For Testability)の代表的な手法の一つが組み込み自己テスト

BISTBuilt-In Self-Test)が挙げられる.しかし,アナ ログLSIを対象としたBISTには様々な課題が残ってお り,実用化の例は少ない.そこで本研究では,ミックスト シグナルLSIでよく用いられる参照電源電圧一つである BGRBand-Gap Reference)回路をテスト対象回路(CUT Circuit Under Test)とし,BGR回路内のMOSFETのカタ ストロフィック故障(端子のオープン・ショートといった 単純故障)の検出をおこなうBISTの設計を目的とした.

本研究での回路設計はRohm0.18µmテクノロジで行い,

チップ試作もRohm0.18µmプロセスでおこなわれた.

2 BGR回路

本研究で設計したCUTであるBGR回路を図1に示す.

このBGR18個のMOSFETにおける(aGDSGate- Drain ShortbGSSGate-Source ShortcDSSDrain- Source Short),dDODrain Open, (eSOSource OpenfGOGate Open)の6通りのカタストロフィッ ク故障をBISTの故障検出対象とした.

1 BGR回路

3 提案BIST機能を持つBGR回路

2 提案BIST回路

2に提案BIST回路を示す.提案BISTは,外部信号 で制御できるスイッチS1S2を搭載しており,S1ON のときに通常動作モード,S2ONのときにテストモード と必要に応じてモードを切り替えられる仕様とした[1]

テスト応答解析器では,テストモード時にVOUTVA VB3つの信号が入力され,それぞれを正常値と比較 することにより故障の有無を判断する仕様とした.テスト 結果はデジタル信号のHigh/Lowで出力されるようにした.

4 BGR回路の性能比較

通常BGRBISTを付加したBGRの電源電圧特性のグ ラフを図3,図4に示す.これは,110チップで0.05V

刻みで0V2.5Vまで電源電圧を変化させたときの出力電 圧を測定したものである.黒色の実線で示すグラフがシ ミュレーション値,その他の点線で示すグラフが実測値で ある.電源電圧VDD1.8V時の出力電圧は,シミュレー ションではどちらも0.9931Vとなり,実測においても著し く異なった値とはならなかった.これより,いずれの値も BIST回路の有無による変化はなく,BIST回路がBGR 路への負荷になっていないことがわかった.

3 通常BGRの電源電圧 特性

4 BIST付加BGRの電 源電圧特性

5 提案BISTの評価

提案BIST機能を持つBGR回路は,面積オーバヘッ

13.5%であり,シミュレーションにおける故障検出率

88.3%となり,スタートアップ回路を構成する多くの

MOSFETの故障が検出できなかった.

試作チップには,故障を付加しない回路と付加した回路 の計7通りのBIST回路を実装した.付加した故障はM3

GDSMA1GSSM2DSSMA5DOMS4 SOMA10GOであり,すべての故障がシミュレーショ ンにおいて検出できるものであった.しかし,BIST回路 の実測での故障検出結果はCUTに故障を付加していない 回路の場合もテスト結果はHighとなり,故障ありと判別 されてしまった.これは,素子ばらつきの影響でCUT ノード電圧やテスト応答解析器の入力電圧範囲が変化した ことが原因として挙げられる.

6 結論

本研究では,テスト対象回路をBGR回路としたBIST 回路の設計およびシミュレーションでの評価をおこない,

チップへ実装し測定をおこなった.提案BIST回路は,

BGR回路に対して負荷のない設計となっていることが分 かった.実測では故障を付加していないCUTの故障検出 のみができなかった.原因としては,素子ばらつきの影響 CUTのノード電圧とテスト応答解析器の性能が変化し てしまったことが挙げられる.

そのため,テスト応答解析器,より良い故障に敏感で電 圧の安定したノードの選択,スタートアップ回路を使用し たテスト信号の生成方式の再検討などをおこなうべきであ ると考える.

参考文献

[1] Takuya BandoMasayoshi TachibanaA BIST Scheme Detecting Catastrophic Faults of MOSFETs in Bandgap Reference with Self-Biased Operational Amplifier19th Workshop on Synthesis and System Integration of Mixed Information Technologies (SASIMI)Yilan TAI- WAN2015

参照

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