マルチプロセスモニタに基づく知能端末システム
(昭和59年5月30日 原稿受付)
惜報工学教室重松保弘
情報工学教室(大学院) 、小 出 真
Designe of A Multi−Process Mollitor Based Intelligent Terminal System
by Yasuhiro S}IIGEMATSU Makoto KO工DE
Abstract
Aflexible intelllgent terminal system based on a multi・process monitor has been designed and developed. This paper provides the features of tlle inte川gent temlinal system. One of the features is tha亡th巳inte】ligent亡eminal acts as a tenninal of the hos亡computer, and at the same time as a stand alone system. An other featllre is・its flexibility on setting up alld releasing data flow paths be亡ween the 1コost and the peripherals of the terminal. Principal problems which appears on the development of multi・processing system are mutual exclusion problems on shared resource5. This paper also provides mutual exclusi田problems of tl1巳intelligent terminal
systern, that is, mutua]exclusion of the right to transmit data to ho5t, tlle right to halt the host to transmit data, the right to us巳the console device, etc. The solusions of these problems using the semaphore 5ystem a祀also shown in亡his paper,
1ぽえがき る2)品ト計繊と端糊でフ・イ・レ転送を行いなが
ら,これと並行して,端末上のプログラムの編集,翻訳 知能端末(intelligellt terminaDは,比較的大規模のホ 等を行うことができる 3}任意の時点で,ホスト計算機 スト計算機1.こ接続される比較的小規模の自立型端末であ とデータ交換を行う端末の入出力装置を設定,または,
り,端末自身で,データの蓄積,加工,転送などを行う 解放することができる,などである。こうした システム ことができる。知能端末の一般的な利用形態は,ホスト は,端末上の単一のプログラムとして実現することも可 計算機の前処理(パスワード送出,セッション開始処理 能であると思われるが,マルチプロセスモニタを使用し など),後処理(計算結果の簡易図形表示,印刷など), マルチプロ七ス構成とすることにより,はるかに容易 ファイル転送,ジョブ入力5),出力検索・1などである。知 に,かつ,モジュール性良く,従って,保守性,拡張性 能端末は,ホスト計算機との接続関係においては端末で 良く実現することができる。本稿では,こうしたシステ あるが,それ自身は多くの場合,多目的に利用できるコ ムの実現例を示すと共に,マルチプロセス化に伴って発 ンピュータシステムである。そこで,知能端末の基本ソ 生する共用リソースの相互排斥の問題に関して,具体的 フトウェアとしてマルチプロセスモニタを利用すること に述べる。
により・使い勝手の良い,多機能な端末システムを構成 なお,本端末は.本学情報処理教育七ンタのMELCOM することができる。例えば,1)ホスト計算機により転送 COSMo800111に接続されている。
されるデータを端末のプリンタに出力しながら,これと 知能端末として使用したマイクロコンピュータは,Z、
並行して,同一端末上でファイルを編菓することができ 80(2.5MHz)CPUを使用し, RAM64Kbyte, DMA,
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コントローラ,インターバルタイマ,モデムコントロー 導入した。分岐構造を持つパス♪1こよって,1つのプロ ラを内蔵している。また,周辺入出力装置として,8イ セスに複数のプロセスが接続される。すなわち,
ンチ両面フロッピーディスク2台,ドットプリンタ1 ♪=(抗,{rr, m,・・・)∈{副x2τ 台,および,コンソールディスプレイ1台を備えている。 または
2.知能端宋システムの機能とソフトウェアの蝋 力=({∫r〜,編,…L 」)∈2〃綱
2、1 特性と機能 以下,知能端末上のプロセスとしては,UOデバイスを 本知能端末システムの開発において目標とした主な特・ 制御するプロセスのみを扱う。すなわち,T={console,
性,機能は,以下に挙げる3点である。 fiIe, printer}である。
(1) コマンドやデータの透過性が良く,同一ホスト計 図1に,本知能端末システムにおけるパスの分岐状態 算機の非知能端末と知能端末を交互に使用しても,コマ と,パスの設定,解放コマンド(表1)によるこれらの ンドやデータの形式上の相異が少なく,利用者にとって 状態問の遥移を示す。なお,本システムでは,パスの設 違和感がないこと。 定,解放は、任意の時点で行うことができる。
(2} ホスト計算機と知能端末問のデータフローパス {3)端末動作モードと,自立動作モードの共存が可能
(以下パスと呼ぶ)の設定,解放が容易であり,多様な であること。
パスの設定が行えること。 ホスト計算機の端末としての動作を行いながら,知能 パスρは,ホスト計算機と知能端末を接続する物理釣 端末上で,これとは独立した動作を行えることが要求さ
な通信路の上に設定される論理的な通信路であり,基本 れる。この典型的な利用形態は,ホスト計算機からの受 的には,ホスト計算機上のプロセス」1 ∈∫∫={∫h,胞…} 信データを低速のプリンタ装置に出力しながら,これと
と知能端末上のプロセス1匡∈丁三仏,12,…}の頓序対で 並行して,利用者が知能端末中のファイルの輻集,翻訳 表わすことができる。すなわち, 処理などを行うものである。本システムでは,(2)で示 ♪=(毎,r」)∈」ゴXτまたは♪=( 」,拍∈TX∫∫ したパスの分岐状態において, consoleがパスに含まれ
(恥,Ωはホスト計算機から知能端末へのパス,{む,1」 ) ていない状態にある時,利用者はコンソールからユーザ はその逆方向のパスを示す。 プロセス等の起動を試みることができる。
本システムでは,このパス構造を拡張し,分岐構造を
F:f}1日 Crcon501ρ
・ P:pr{r]t芒r O 二 Ho5t 〔:O.putE「
G→⊃・C o :』telligEnt
Te古1ina1
1.ゴ9 こ蟻議移
ω醐端鰯
@
(_)1 {ス酬図一1 パスの分岐状態とその遼移
Fig. I Status of bran《三h pass{≧s and tlle▲r tran8itions.
袈一1知能端末のコマンド
Table l COInm聞d of the intelligent terminaL
パ獺定・轍・マンド ビ ・ント。_,。}
A 英文字の大文字、小文宇の切換
U ・ぽの設定、月倣およ帆1/O装置の状態韻示
22機能モジールの構成 0.8Kb}・・,},受信〜フ。輌デー捲嵩末の;一 図2に 本治テムの離モジュールと各モジール ドに変換した後,受信パスが瀧されて暗プ。セス 間の主なデータの流れを示す。各モジュールは,割り込 へ送る。
み1こよって駆動される・レーチン・また{ま・樋に並醐 (・)嚇幽プ・セス(T,,mi,、[Cmt,。1 P,。c,田)
作可能なプ・セスで劫洛々・次のような継を持つ。 (約L3Kby亡,),キーボードから入力されたデータ
(江)受信ルーチン(R・・ei…R・・tj・・)(約・.3 力糠端末のコマンド(表1)であるかどうか趨査 Kbyt・いホスト酬機から送られてきたデータを し,そうであ才時その機向旨に従ってパスの設定ぷ 受乱,受信バッフ・に翻する・側り込纒動・・一 放などの処理を行う.まア、,キーボードから入力され
チン} たデータ縫1で示す・マンドでなけオ眠送信プロ
(b)出力鯉プ・セス(0・tp・tC・・t・・IP…副(約 セスへそのデータを送る。
Output 仁ontrロ】 PrD《:e 5 Pr{nter [h」tput Proces玉 Fi1〔) OutPut Pro(:e5 Fi】e Input Proce5 口i5Play P「ocoss
図一2 知能端宋のソフトウェアシステム
Fig.2 Softw皿re 8}・stem of tlle intelligent lerminal.
(d)送信プ。セス{T_iU,, P−)(約・.3 の耳醗生適知を待って待ち状1⊇除する・などであ Kbyte):ホスト計算機へ送信バッファの中のデータ る。
を送信する。 3.2送信権の相互排斥
(,)ディスプレ拙力プ・セス(Di・pl・y P…e・・} ホスト需機から繍こメ・セージを送1言する1胎
㈱21くbyt,Lディス九イ装置ヘデータを出力 端末中暖信・・ッフ・のあふれによ綬信才一バーラン
する。 の発生を防ぐため・ホスト計鞭と端末は・通f言線上の
(f)プ1ルタ出力プ・セス(P・i・t・…tp・tP・。r データの過を制御しなければならない・これ1まL罧
{約0.21Cbyt,},プリンタ装置ヘデータを出力する. が難バッフ・の状態を酬監視しておき・受信パッ
(9)ファイル出力プ・セス(Fil…tp・t P・。・ess) フ・の空領域が少なくなっ塒・ホスト計算機に幽 口5K卵、フ・。ピーディスクのフ・イルに シーケンスを送付して・送イ言の嶋停止を要求すること
データを出力する。 で解決される・この酷を用いる時腰となる相融斥
(h)ファイル入力プ・セス(Fi1・1・p・tP−)(約 の繊ま・ホスト計購への送f諦である・送信櫃は 0.5K蜘、フ・。ピイ・スクのフ・イルの内容 図2における受信パツフ・管理プ゜セスと送信プ三セス を送信プ。セスへ送る。 の問で蛭排斥される・この2つのカセスと受信ルー
(1)キーボード入力プ・セス(K・yi・P・・・…}(約0・ チン・および・その遮の顯を2値セマフォ』−
6Kbyt,)、キーボードカ・らデータを入力する. ph。・e)を用いて記述したも肱図3,図4に示す・な
(j)則言、・〃ア管理プ・セス(Recei・e B・ff・・お図4の賄レーチンi・ ・・nt「y°はデー授信 C。。t,。IP⊇(約0.2Kbyt・}・受信バ・フ・を監 割り」±み醗生齢入・であり・・nt「y Bま上位モ 視し,受信パッフ,のオーバーフ・一を防ぐ。 ジュールから囎信パップ・激りの抽のサブルーチ (k) メッセージサービスプロセス(Message Service ンの入口である。
Proce…逼)(約0.6Kbyte):1/Oデバイスの状態を表す メッセージを,必要に応じてディスプレイ出力プロセ スへ送る。
なお,(f}〜(k)の,ディスプレイ装置,および・キーボー ド装置を除く1/O装置に対する入出力を制御するプロ セスを総称して,デバイスコントロールプロセスと呼
ぷ。
3.マルチプロセス化のための問題点とその解決法 ここでは,2で述べた機能を実現するために解決しな
けれぽならない相互排斥とプロセス間同期に関する問題 点,および,その解決法について述べる。
3.1 通信,同期,相互排斥の手順
マルチプロセスモニタは,通常,各機能モジュール問 で,同期,通信,相互排斥を行う手段が用意されている。
‡欝㌫麗蕊黒1、]舞: i蕊嶽;難1)(°)
同期,運信,および,相互排斥を行うことができる。た { )内は初期値 だし,このようなシステムでは,単一の事象{event)し
れを待つ子プロセスを発生させておき,子プiコセスから
entryD entry1
r堅cdve
モ?≠窒=eter
P45s
モ?≠窒≠モ狽?
bu「r町 ュ criti a}
@ ye 5
@ 玉igndhtru啓
@ no
u什e
@ 、t
@ ye 5 Tign邑1・true nD
@ ye5
v{50} v{51}
玉igna1:・true sig咄]:・f凸1SE
exit exit
P45S p(SO〕
uffe P{52}
P(so〕
P{52}
tr己n5m t ohalt)
P(s川
tr餉師It mre 【art)
v{s〜}
P〔52】
tr訓5川t k山「召cter〕
v(〜2}
{d Tr占n5口itter PrO⊂e〜5
})ヱ其耳fi冗 sign己1 : fdlsI} halt : [5c・Hl
「e5t占rt : Esc
(直)距ce{題r Routin{}
{bl Re口i題6uffer COntrOI PrDces5
図一4 図3の機能モジュールの処理手順
Flg.4 Detail of the flmctional modulos of Fig.3.
3・3 コマンドの透過性による問題点 し,送信権を放棄する。
通常,TSS端末の利用者は, TSS端末からホスト計算 この場合,少なくとも,キーボードから入力された送 機に対して,通信を制御するための制御コード列(制御 信一時停止コマンド(ESC,▼H▼)は破壊される。我々の コマンド)を,直接送出することができる。コマンドの システムでは,連続する2個のESCコードを受信したホ 透過性を保つためには,知能端末の利用者が,このよう スト計算機はブレーク(break〕動作に移り,続く▼H▼を なコマンドをTSS端末におけると同様に送出できなけ 受信した後,(ESC,▼H°)で送信を一時停止することに ればならない。しかし,周辺入出力装置とホスト計算機 なる。これは,エスケープシーケンスを一括して送るこ 間の通信を制御するために知能端末自身でこのコマンド とができるよう送信プロセスを改良することで解決され を使用しており,利用者にこのコマンドの直接送出を許 る。ただし,受信バッファのオーバーフローを招かない すとコマンドの競合が発生する。 よう,エスケープシーケンスの2文宇が共に送信バッフ 本システムのホスト計算機は,図4(b)からわかるよ アに存在する時のみ送信権を要求しなければならない
うに,送信の一時停止を求める制御コマンドとして2文 (図5)。
字からなるエスケープシーケンス(ESC,▼H°)を使用 図5の手碩によって,ホスト計算機へ送信する制御コ し,送信の再開にはESCコード1文字のみを使用して マンドの破壊を防ぐことはできる。しかし,次の手順で いる。送信パツファ中にキーボードから入力されたユス は,他の問題が発生する。
ケープシーケンス(ESC,▼H▼)が入っている場合を考え step 1: 送信プロセスが〔ESC,▼日▼)を送信。
ると・次の手阻で送信権が移動した時,問題が発生する。 step 2: 受信バッファ菅理プロセスが(ESC,▼H▼)を step 1: 送信プロセスが送信権を獲得し,ESCコード 送信し,しばらくして,ESCコードを送信。
を送信し,送信権を放棄する。 step 3: 送信プロセスがESCコードを送信。
st印2; 受信バッファ管理プロセスが送信擢を獲得 この場合, step 1で送信を一時惇止したホスト計算齪 し,(ESC,▼H▼)を送信する。さらに,受信 は, step 2の最初のESCコードで送信を再開すること バッファが空になった後,ESCコードを送信 になり,続いて゜1ぞを受信した後,迎続する2文宇の し,送信極を放棄する。 ESCコードでブレーク動作に移る。これは,制御コマン s[ep 31 送信プロセスが送信権を獲得し,・H▼を送信 ドの送信碩序が破壊された例である。これを避けるため
32
には,ホスト計算機からの送信を一時停止させる権利の を含め,タブシミュレーション,プレークなど,26種の 相互排斥を実現しなければならない。これは,送信プロ エスケープシーケンスが含まれている。図6では,これ セスをさらに図6に示すように改良して達成される。 らのエスケープシーケンスを送信する場合の動作も含め なお,本システムのホスト計算機で使用されている制 て記述している。
御コマンドには,送信の一時停止を要求する(ESC,▼H▼)
uff{}r・ yεs P(〜2) .t
初期匝 r明ue5ted:fa1〜e
図一5 コマンドの破壊を起二さない送信プロセス 図一6 コマンド列の破壊を起こさない送信プロセス Fi匹5 T・・⊇tt・・P・…田・・hi輌・…n㎏ Fi且6 T・an・mitt・・P・。・鵠袖ich p「ev巴nΩ de且tructi。n of command. de呂tructbn・f己・mmand sequ巴nce・
high priOrity 3.4 コンソールの相互排斥 HP川
知能端末における最躍要なデバイスは・・ンソー・レ ,醐「
ディがレ備置である・・ンソールは・MP/Mモニタ / ・ ,一虻・、
とユーザプロセス問で相互排斥されながら使用される。 / ㍑二,、 1 ㌫濃y;
ノ ザ コ オ
本システムにおけるキーボード入力力セスとディスプ @ (i藁:1°冒輌ty、 1
レイ出力プロセスもコンソールをアクセスする。ただ, ・、 、、 m叩]、y l向γb叩.d l
二宏駕狸㌶蝦㌫集二芸6: \ぷi害ノ竺モヨ
ソールを構成するキーボード装置とディスプレイ装置を ㍑㌫,
各々独立したデバイスとみなして単独にアクセスするこ 1加p・i。・ity とである。この様子を図7に示す。 棚明値 5、、」
コンソールのアクセスを2つのプロセスに分割した理
由は,すでに3.1節でも述べたように,MP/Mでは複 図一7 コンソールの簡単な相互排斥システム 数事象のうち1つを待ち合わせる(single wait}機能を Fig・7 Simple mut山al exclusion sy呂tem of
単一のプ。セスで期できない抽である.もし,これ c°ns°le device・
ら蝉吻知セスにすると・キ斗力曙示デー蜘 (Sd)),ディスプレ拙力プ。セスとキーボード劫プ 撫の縫蟷時行わねばならず,システムの効率酬 ・セスでコンソー睦期する方法窃る.入加マン 化させることになる・ ドの指示で・ンソールをパスから解放する時ジキーポー
コンソールを相互排斥する最も簡単な方法は,図7に ド入力プロセスは,ディスプレイ出力プロセスからコン 示すように一ンソ→レの使用概代表するセマフ・ ソールの使用繊取吐げ蛾(P(S眺これを返却す
(Sc)を用意しこれへのP操作に成功したプロセスがコ る(V(Sの)。
ンソ→レを獲得す訪法である・しかレこの方法では 乱51/oデバイスへの送帷の相互排斥
以下に挙げる問題が発生する。 端末制御プロセスは,キーポ_ド入力プロセスから渡 U) ディスプレイ出力中にキー入力ができない。 されたコマンドを解析した後,応答メッセ_ジをディス
(2} キー入力中にディスプレイ出力ができない・ プレイ出力プロセスに送る。また,メッセ_ジサ_ビス
(3)モニタ以外のプ・セスがコンソー・噸用権を手 プ・セスは,デバイスの状1醸化をデパイスコント。_
放すと・コンソール使用権に関して優先順位の高 ルプロセスから受け取り,メッセージをディスプレイ出 いMP/Mモニタに常にコンソールの使用権を横 力プロセスに送る。そこで,出力管理,端末制御,メッ 取りされる。そのため・ディスプレイ出力プロセ セージサーピスの各プロセス間で,ディスプレイ出力プ スとキーボード入力プロセスの間で・交互にコン ロセスへのデータの送信権を相互排斥しなければならな ソールをたらい廻しできない。 い。このために,図8のセマフォ変数Smoが使用される。
これらの問題に対する解決策を図8に示す。すなわ また,端末制御プロセスは,キー入力されたコマンド ち・コンソールへのパスが設定された時,キーボード入 俵1〕に従ってパスの設定,解放を行う時,コマンド カプロセスがコンソール使用権を代表して{亜得し(P によって指定されたデバイスコントロールプロセスに対
{ScD ディスプレイ出力プロセスにこれを通知して(V し制御データを送り,その指示を行っている。そのため,
SC : コニノソール使用擢(D 距∬己躬 Sd :ディスプレイ出力櫃(o)
蒜ll: s… デ・・ル横曲こ対するパス細ア門川宿u}
U鶉r Smo:ディスプレイ出力プロセスに対するデータ送・個描(王)
P「°亡e @ 」 Si:1/Oデ・・イス便用細(P
l Spi : 1/0デバイスiに対するパス表のアク七ス寵{1}
{「ぐ㌣L輌 Smi・1ノ。デ・伯n・対するデー糊描ω 尽、 lH° t伽蝋「 (}内は訓期値
;ll、、,<==;曇:1, l l:器1 ・:蕊r⇒齪1・
竃iゴ<==9:1:、,ξ==麗:1塁吋
tr占n5mit d凸t凸
tD撤tc㎝puter
図一8 コンソールおよび1/0デバイスの相互排斥システム Fig.8 Mu加al exchsion systom of console脚d I/O dovices,
ディスプレイ出力プロセスへのデータ送信権の相互排斥 ただし,本システムでは,P操作・V操作のオーバー
の糖と嚇・,出糖理プ・セスと端欄御カセス .へ・ドが熱できないため・実際には・1/oデバ材
の間でデパイスコントロールプロセスiへのデータ送信 に対する全てのセマフォ(Sか5品)は1個のセマフォSm 権を相互排斥する目的で,図8のセマフォ変数5ぬが使 として実現されている。従って・SmへのP操作が成功し 用される。 たプロセスは,受信パス表のアクセス権・および・デパ 3.6 受信パス表の相互排斥 イスコントロールプロセスへのデータ送信権を一括して プロ七ス間において,受信パスの設定,解放の通知は, 獲得したことになる。これによって,図10,図11の手順 受信パス表を介して行われる。受信パス表は,1/0デバ も簡単化される。
イスの数だけエントリを持ち,各エントリには1(パス の設定)または0(パスの解放)が記入される(図9)。
また,受信パス表の各エントリを相互排斥するために1 部try 2値セマフォ変数(SPo, Spユ, Sp2…}を使用する。受信
パス表を利用した具体的な受信パスの設定,解放の手順 を,コンソールへのパスの設定,解放を例にとって述べ
る。
受信パス鍵」の
アクセス禰セマフオ 受侶パス表
砂一→o
◎→1
㊥一→2
1
1
o
1
con501e
printer
fi]e
f 4 1
1 1 1 1:パス設定 0 :ノξフ、解放
図一9 受信パス表とそのアクセス権セマフォ Fig』 Receiveing Path Table and its access right semapho冊s・
部try
reCEive
汲?凾奄氏@data
tran5mit keyi n data
@ to
serminal Control Proce〜s
keyin data no =
窒?撃?=̀e conso1∈≡ path
@ ye5 P〔5P。)
Po:=0
V(Sp。}
P(5d)
V(Sc}
コンソールの使用権を獲得したキーボード入力プロセ
スは・受{言・端を獲得し,{P(Sp・))・これに1を記入 図一1°き㌫』う㌍㌃あス
した後手放す(V(Sp。))。また,キーボード入力プロセス 解放手順
は璃10の手頂で・〃一ルへのパスを解放し・コン Fl。.、。 P,。,,d、,,。f K,yi、 P,。,保 ソールの使用権を手放す。コンソールの使用権の再獲得 for relensing consoIe path。
は,モニクのコンソール割り当て〔attach)機能を利用し て行うが,詳細は省略する。また,出力管理プロセスは,
図11の手順で受信パス表を検査しながらディスプレイ出 力プロセスヘデータを送る。他の1/0デバイスに対す るパスの設定,解放も,同様に行われる。
entry
◆窒?モ?撃u色 р≠狽
P(Sm。)
P(5P。)
Po二1 no
@ es
tr加smitdata
@ to
cisplay Proc∈∬
V(5P。}
V(5m。)
tr訓sm]tdata
狽潤@ D∈∋∨ice COntrol Processwhen it5 path exi5t5
五〔P工・日 no
ye 5
ent. 4・あとがき
知能端末のソフトウェアシステムをマルチプロセス化
1:1:iv色 することにより泊雌の多い鵡酷の高いシステム
を開発することができた。また,マルチプロセス化によ り,知能端末ネットワーク2】・帥にも容易に対応できると 思われる。
最近では,特にマンマシンインタフェースを意識し た,使い勝手のよい知能端末の必要性が指摘されている が2},モうした端末を開発するためには,開発環境として のモニタシステムが重要な位置を占めると思われる。
我々は,モニタとしてMP/Mを採用したが,その結果,
MP/Mの持つ 1)同期の手段(Flag}がユーザに解放さ れており,使用目的が自由である,2)通信の手段として キューをユーザが自由に定義でき,システムでキューの 内部構造を効率的に管理してくれる,3)プロセスの実行 優先願位が,ユーザにほとんどまかされている,などの 特徴が,こうした知能端末システムの開発上,極めて有 効であることがわかった。
マルチプロセス化丁多機能化によってシステムのオー バーヘッドが大きくなることがあるため,次のようない くつかの考慮を行うことにより,我々は,システムの効 率を改善した。
(1) プロセスのディスパッチを意識したプログラミ ングを行う。例えば,あるプロセスがウェイトしないで 図一11出力管理プロセスの 状態待ちを行う時,モの状態が他のプロセスによって引
享魂嬬置への き起こされるものならばぽ鰍な状態チェ・クを防ぐ
ために,一度チェックを行った後,プロセスのディス Fig.11 Procedure of Output Control
Process for tmnsmitti皿g パッチを行う。
data to di畠play doΨice・ (2) モニタに用意されているP操作, V操作1こ関する
ファンクションのオーパーヘッドの影響が大きい場合,
共有メモリ領域,および,モニタに用意されているプロ セスディスパッチに関するファンクションを利用して,
註・7送信パス綱 巖欝㌫欝欝≧㌶:遼蒜
ホスト計算機へのデータの送信は,端末制御プロセス 考慮(プロセスディスパッチのためのタイマ割り込みの を主プロセス,デパイスコントロールプロセスを従プロ 禁止など)が必要である。
セスとする主従関係で制御する。このため、送信パス表 この結果,ホスト計算機との通信連度を1200bpsで使 は使用しない。また,分岐構造を持つ送信パスが設定さ 用している本端末は1同じ通信速度で使用しているTSS れていても,実際には,上述の2つのプロセスのいずれ 端末と比較して、マルチプロセス化によるオーパーヘッ かのみが送信権を有し,送信プロセスヘデータを送るこ ドはほとんど感じられない。
とができる。 ホスト計算機に対してデータの一時停止を端宋側から
要求するための制御コマンドは,UMXヨ)などのシステム 参考文献 でも使用されておワ,受信バッファのオーパーフローを
防ぐために本システムで実現した方法は,このようなシ 1)B「inch Han剛・P :OPe「ating Sys!『m.P「in;iP】叫P「Entie
ステムに対しても容易に応用することカ1できる. 2)聖㌫瓢麟末、。一マ。イシタ。。一刷糎
本知能端末では,8ピットのマイクロプロセッサを使 V。L24, No.6, pp.744〜749(1983)
用しているが・さら1・16ビ・トのマイク・プ・セ・サが3} f:1㌫ミ=温11の共通゜Sとしての
広く使用されるようになると、知能端末のマルチプロセ 4)野上腔夫,重松保弘:マイクロコンピュータを用いた出力槙索シ ス化は,さらに有効になると考えられる。 ステムlFAMOUS 1,情報処理学会論文臨Vd21, Nα2.pp.
167〜170 (1980)
謝 辞 引重松保弘,野上睦夫.安在弘幸:仮想レコード方式テキストエ ディタとそのデータエントリ端末への応用について,情報処理学 本システムの作成にあたり御協力いただいた,本学情 会マイクロコンピュータ研究会資料,12−1(1980)
報処理轍ンタの知轍助酬および沖麟曙欝漂1≧㌶;漂葦鴛:㌫
中村為雄,両氏に感謝します。また,日頃御指導いただ 料,23−1〔1982)
く本学情報工学科の安在弘幸教授,および,九州大学・ 7)重松保輻柴田芳樹,小出真:教育用・研究用マイクロコンピュー
吉田将酬感謝します・ ;㌶㌶i願酬報艦撒理システム研
8}MP/MT51 Mul【i・Programming Monitor Control Program Userls Guide, Digital Research, p.153(198旬
9〕MELCOM UT5/vs タイムシェァリング説明書,三菱電機株 式会社, P.368 (1975}