宇宙航空研究開発機構特別資料
JAXA Special Publication
2012年7月
July 2012
宇宙航空研究開発機構
Japan Aerospace Exploration Agency
第5回EFD/CFD融合ワークショップ
The 5th Workshop on Integration of EFD and CFD
開 催 日 : 平成24年1月23日
開催場所 : 秋葉原コンベンションホール
3
.プログラム... 3 4
.発表概要... 4 5
.発表資料1
.デジタル/アナログ・ハイブリッド風洞の活用で見えたEFD/CFD
融合の課題Future Works of EFD/CFD Integration Observed from the JAXA
Digital/Analog Hybrid Wind Tunnel ... 7
口石 茂、村上 桂一、渡辺 重哉(JAXA 研究開発本部)2
.データ同化による乱流モデルの最適化Optimization of a Turbulence Model by using Data Assimilation ... 23
加藤 博司(東北大学 流体科学研究所)3
.乱流の数値実験に関する考察Discussion on Numerical Experiment of Turbulent Flows ... 59
梶島 岳夫(大阪大学大学院 工学研究科 機械工学専攻)4
.カーネルマシンを用いた非線形データ解析Nonlinear Data Analysis using Kernel Machine ... 73
松井 知子(統計数理研究所)5
.X線CT
による欠陥の三次元計測に基づくアルミダイカスト部材の寿命評価Fatigue Life Prediction of Aluminum Die Cast Utilizing Three-dimensional Image of Defects Constructed by X-ray CT. ... 99
吉川 暢宏(東京大学 生産技術研究所)6
.プレート境界地震の予測シミュレーションに向けた観測データと物理モデルの融合The Assimilation of Observed Data to Physical Models toward Predictive
Simulation of Interplate Earthquakes ... 115
松浦 充宏(東京大学名誉教授/統計数理研究所)The 5th Workshop on Integration of EFD and CFD
第5回EFD/CFD
融合ワークショップ開催趣意書
従来、数値流体力学(
Computational Fluid Dynamics, CFD
)と実験流体力学(Experimental
Fluid Dynamics, EFD
)とは、大型の風洞等を持つ研究機構ではどちらかといえば別個の分野とみなされ、それぞれ人材もリソースも独立に、独自の立場で行われてきました。しかしなが ら、
CFD
は物理現象をモデル化して数値的に解を求めている以上、結果の妥当性を実験データ を用いて検証する必要があり、その意味でCFD
はEFD
に一方的に依存していたと言えます。EFD
もこれまでCFD
に対して傍観者的な立場に終始してきたことは否めない一方、EFD
にはEFD
固有の不確かさがあり、また得られる情報にも制限が生じます。確実に言えることは、EFD/CFD
単独で得られるデータの精度や信頼性には自ずから限界が生じるということでしょう。一方、大学の研究室等においては、実験と計算の両面からのアプローチは日常的な手段で あり、実験と計算の単純な比較から考察をして行くという意味では
EFD
とCFD
は常に密接な関 係にあります。このような現状に鑑み、研究機構においては、二元論的な考え方を改め双方の信頼性を向上 させ真に実用に供するツールとなすために、また、大学等においては、単純比較を超えたより 深い洞察・知見を得られるようにするため、
EFD/CFD
の互いの問題点の補完や新たな枠組み の構築によって得られるシナジー効果を見いだすことが重要ではないでしょうか。本ワークショップはこのような
EFD
とCFD
の融合をテーマとし、流体力学に携わる研究者や 技術者が講演やディスカッションを通してその必要性・重要性について認識を深め、かつ知見 を広げることを目的としております。開催は今回で5
回を数え、回を重ねる毎に参加者が増え るとともに内容が充実してきており、喜ばしい限りです。今回もEFD/CFD
融合をキーワード に、多種多様なテーマについて講演をお願いいたしましたので、ご期待下さい。このワークショップが、
EFD/CFD
融合という古くて新しいテーマに関して情報交換をする よい機会となり、新たな発想による研究開発活動が国内外でより一層展開されるようになれば、主催者として何よりの喜びです。また、本ワークショップは今後も継続させていく予定ですの で、内容についてご意見やご提案等ございましたらぜひともお知らせいただきたく、宜しくお 願い申し上げます。
また、本年
10
月3
日(水)から5
日(金)までの日程で、EFD/CFD
融合に関する国際シ ンポジウム(5th Symposium on Integrating CFD and Experiments in Aerodynamics, Integration 2012
)を東北大学とJAXA
との共催により、JAXA
調布航空宇宙センターにて 開催予定です。こちらにつきましても参加をご検討いただけたら幸いです。平成
24
年1
月23
日第
5
回EFD/CFD
融合ワークショップ実行委員会 委員長宇宙航空研究開発機構(
JAXA
) 研究開発本部 松尾 裕一 東北大学 流体科学研究所 大林 茂第
5
回EFD/CFD
融合ワークショップ 実行委員会 委員名簿委員長 松尾 裕一
JAXA
研究開発本部 数値解析グループ大林 茂 東北大学 流体科学研究所 附属流体融合研究センター 委員 浅井 圭介 東北大学大学院 工学研究科 航空宇宙工学専攻
伊藤 貴之 お茶の水女子大学大学院 理学部情報科学科
伊藤 健
JAXA
研究開発本部 風洞技術開発センター金崎 雅博 首都大学東京 システムデザイン学部 航空宇宙システム工学コース
川添 博光 鳥取大学 大学院工学研究科 機械宇宙工学専攻
佐宗 章弘 名古屋大学大学院 工学研究科 航空宇宙工学専攻
澤田 恵介 東北大学大学院 工学研究科 航空宇宙工学専攻
鈴木 宏二郎 東京大学大学院 新領域創成科学研究科
鈴木 俊之
JAXA
研究開発本部 未踏技術研究センター坪倉 誠 北海道大学工学部 機械知能工学科
村上 桂一
JAXA
研究開発本部 数値解析グループ山本 一臣
JAXA
航空プログラムグループ 国産旅客機チーム吉田 憲司
JAXA
航空プログラムグループ 超音速機チーム渡辺 重哉
JAXA
研究開発本部 流体グループ 事務局 相曽 秀昭JAXA
研究開発本部 数値解析グループ口石 茂
JAXA
研究開発本部 流体グループ保江 かな子
JAXA
研究開発本部 流体グループThe 5th Workshop on Integration of EFD and CFD
秋葉原コンベンションホール 5B 会議室 AKIHABARA Convention Hall: Room 5B
Program
Jan. 23 (Mon.), 2012
10:00-10:05 大林 茂 (東北大流体研)
Shigeru Obayashi (Tohoku Univ.) Opening Address
Session 1 < JAXA 基調講演 > 司会: 澤田 恵介 (東北大)
Chairperson: Keisuke Sawada (Tohoku Univ.)
10:05-10:50 口石 茂 (JAXA) Shigeru Kuchi-Ishi (JAXA)
デジタル/アナログ・ハイブリッド風洞の活用で見えた EFD/CFD 融合の課 題
Future Works of EFD/CFD Integration Observed from the JAXA Digital/Analog Hybrid Wind Tunnel
Session 2 < 招待講演#1 > 司会: 松尾 裕一 (JAXA)
Chairperson: Yuichi Matsuo (JAXA)
11:00-11:45 加藤 博司 (東北大流体研) Hiroshi Kato (Tohoku Univ.)
データ同化による乱流モデルの最適化
Optimization of a Turbulence Model by using Data Assimilation
11:45-12:30 梶島 岳夫 (大阪大院) Takeo Kajishima (Osaka Univ.)
乱流の数値実験に関する考察
Discussion on Numerical Experiment of Turbulent Flows
Lunch
Session 3 < 特別講義 > 司会: 金崎 雅博 (首都大学東京)
Chairperson: Masahiro Kanazaki (Tokyo Metropolitan Univ.)
13:45-14:45
松井 知子 (統計数理研究所) Tomoko Matsui ( Institute of Statistical Mathematics)
カーネルマシンを用いた非線形データ解析 Nonlinear Data Analysis using Kernel Machine
Session 4 < 招待講演#2 > 司会: 坪倉 誠 (北大)
Chairperson: Makoto Tsubokura (Hokkaido Univ.)
15:00-15:45 吉川 暢宏 (東大生産研) Nobuhiro Yoshikawa (Univ.Tokyo)
X 線 CT による欠陥の三次元計測に基づくアルミダイカスト部材の寿命評価 Fatigue Life Prediction of Aluminum Die Cast Utilizing Three-dimensional Image of Defects Constructed by X-ray CT.
15:45-16:30
松浦 充宏 (東大名誉教授/統計数理研究所) Mitsuhiro Matsu’ura
(Emeritus, Univ.Tokyo/Institute of Statistical Mathematics)
プレート境界地震の予測シミュレーションに向けた観測データと物理モデル の融合
The Assimilation of Observed Data to Physical Models toward Predictive Simulation of Interplate Earthquakes
16:40-17:20 総括、自由討議
Summary and Free Discussion
17:20-17:30 松尾 裕一 (JAXA)
Yuichi Matsuo (JAXA) Closing Address
概 要
1.デジタル/アナログ・ハイブリッド風洞の活用で見えたEFD/CFD融合の課題 口石 茂、村上 桂一、渡辺 重哉(JAXA 研究開発本部)
宇宙航空研究開発機構(JAXA)では、現状の風洞(実流れを対象とした「アナログ風洞」)に 対して CFD(数値シミュレーションという意味での「デジタル風洞」)を強く連携させたコンカ レントな EFD/CFD 融合システムである、「デジタル/アナログ・ハイブリッド風洞」の開発を現 在進めている。ハイブリッド風洞では EFD(風洞)/CFD 両者に固有な弱点・技術課題を相補的 に解決するとともに、EFD/CFD 両データを統一的に生産・管理して対等な比較検証が可能なプラ ットフォームを整備することにより、EFD/CFD 両者の有用性を向上させ、航空・宇宙機の設計時 間/コスト/リスクの低減、設計データ精度/信頼性の改善を行うことを目指す。本発表では、平 成 22 年度に完成した試行システムを実際の風洞試験に適用することによって明かとなった EFD/CFD 融合に係る実課題について、具体的な事例を示すことによって述べる。
2.データ同化による乱流モデルの最適化 加藤 博司(東北大学 流体科学研究所)
CFD の興味が “非定常流れ”になってきているが、工学設計で広く利用される RANS 解析は、
今後も、設計のための“効率的な道具”として広く利用されていくと考えられる。RANS 解析の 高精度化にとって一番課題となるのは、やはり、レイノルズ応力をどのように評価するのか、
つまり、乱流のモデリングであると考えられる。ある現象をモデリングする際には、すべての 項を理論的に解くことの方が“より良いモデル”になるはずだが、問題を複雑化することを避 けるため何らかの定数でそれを表現することがある。本発表では、“データ同化”の考え方を応 用し、既存の乱流モデル内に含まれる定数部分を流れ場に応じて最適化する試みについて述べ る。
3.乱流の数値実験に関する考察
梶島 岳夫(大阪大学大学院 工学研究科 機械工学専攻)
数値シミュレーションの目的が理論や実験の「再現」や「補完」から「協調」や「先導」へ と発展しつつある。それは、実験の一部または全てが数値計算に任されることを意味する。そ のため、信頼性を計算それ自身によって示さなければならない場面が増加している。しかし、
計算結果の不確かさを解析する手法の標準化に関しては十分な合意が得られていない。本講演 では、乱流の直接数値シミュレーションを題材にして、各種の測定手法の進展と対比しつつ、
実験手法としての信頼性に関して論じてみたい。
4.カーネルマシンを用いた非線形データ解析 松井 知子(統計数理研究所)
近年、データの非線形性の扱いに優れた方法として、カーネルマシンがいろいろなパターン 認識の問題に利用されている。本講演ではこのカーネルマシンについて解説する。カーネルマ シンは、その中で用いるカーネル関数を工夫することにより、時系列データや高次元データを 処理することができる。ここではカーネルマシンを音声や画像などの大量データの判別問題に 適応した例をいくつか紹介する。
5.X線CTによる欠陥の三次元計測に基づくアルミダイカスト部材の寿命評価 吉川 暢宏(東京大学 生産技術研究所)
アルミニウム合金ダイカストは、成形性および経済性に優れ、自動車部品などに広く利用さ れている。実用に際しては疲労強度の的確な評価が必要であるが、高圧鋳造の宿命として鋳造 欠陥の混入が不可避であるため、保守的な設計とならざるを得ないのが現状であった。疲労強 度評価の確度を上昇させるため、ガス欠陥や引け巣などの鋳巣(空洞欠陥)の状況を X 線 CT 撮 像により明らかにし、詳細な解析を行うことが有効である。本講演では、その手法の概要を解 説し有効性の一端を実験結果と合わせて示す。
6.プレート境界地震の予測シミュレーションに向けた観測データと物理モデルの融合 松浦 充宏(東京大学名誉教授/統計数理研究所)
1990 年代の地震発生物理学の発展と「地球シミュレーター」に代表される超並列計算機の出 現を背景に、 2000 年代には地震発生のシミュレーション研究が急速に進展した。しかし、こう したシミュレーションを予測につなげるには、観測データから震源域の応力状態に関する情報 を抽出し、物理モデルに取り込む必要があった。そして現在、地震観測網や GPS 観測網からの 膨大なデータと高度な理論モデル計算を融合した大規模シミュレーションにより、日本列島域 のプレート境界地震の定量的な発生予測が可能になりつつある。
内容
JAXAデジタル/アナログ・ハイブリッド風洞
- 概要
- 活用事例
EFD/CFD
融合の課題- 経済性・効率性の観点から
- 精度・信頼性の観点から
デジタル風洞の課題
ハイブリッド風洞の将来構想
- フライトデータとの統合
まとめ
デジタル / アナログ・ハイブリッド風洞の活用で見えた EFD/CFD 融合の課題
Future Works of EFD/CFD Integration Observed from the JAXA Digital/Analog Hybrid Wind Tunnel
デジタル / アナログ・ハイブリッド風洞の活用で見えた EFD/CFD 融合の課題
Future Works of EFD/CFD Integration Observed from the JAXA Digital/Analog Hybrid Wind Tunnel
口石 茂、村上桂一、渡辺重哉(
JAXA
)第
5
回EFD/CFD
融合ワークショップ2012
年1
月23
日秋葉原コンベンションホール
高効率・ユーザフレ ンドリーな
CFD
解析システムの構築
画像計測データ 処理時間:
1/10
以下 画像計測データ処理時間:
1/10
以下遠隔地ユーザ(設計者)
の出張頻度: 低減 遠隔地ユーザ(設計者)
の出張頻度: 低減
アクセラレータ 導入による 演算高速化
高速CFD
ソルバ EFD/CFDデータ
準リアルタイム比較 インターネット経由
データ配信 事前CFDによる
試験計画最適化 CFDによる
壁/支持補正
風洞情報化システムの機能 風洞情報化システムの機能
自動格子 生成
風試準備作業の 効率化
ハイブリッド風洞の目標 JAXA /
空力特性予測手法の両輪
EFD/CFD
融合:⇒ 単なる連携を越えるもの(1+1>
2
となる世界)⇒ 融合により、データ生産性および精度の向上を図る。
⇒
JAXA
実用風洞(2m
×2m
遷音速風洞)に対するEFD/CFD
融合システム:
デジタル/
アナログ・ハイブリッド風洞EFD: Experimental Fluid Dynamics
(実験流体力学)
アナログ、リアル アナログ、リアル
デジタル、ヴァーチャル デジタル、ヴァーチャル
CFD: Computational Fluid Dynamics
(数値流体力学)
2
JAXA
スパコン(JSS
)(デジタル風洞)
2m
×2m
遷音速風洞(アナログ風洞)
システム構成
ユーザ
インターネット
ハイブリッド風洞システム 任意の場所からシステムにアクセス
して、実験/
CFD
データを操作・閲覧システム(
Web
)上でCFD
解析HW/SW
の集合体 セキュリティを重視事前
CFD
試験準備
風洞試験
風試/
CFD
データ融合風試/
CFD
統合DB
化・模型設計 ・壁・支持干渉事前評価
・試験条件策定 ・機材設置シミュレーション
・モニタリング ・壁・支持干渉補正
・データ健全性評価 ・過去データとの比較
・計測データに基づく高忠実度
CFD
解析・データ最尤値推定
模型
・将来風試や
EFD/CFD
研究に有効活用 4事前 CFD (パラメトリック CFD )
マッハ数
模型姿勢角風洞総圧
(レイノルズ数)
CFD
解析 自動実施パラメータ範囲と 刻み幅を入力
JSS
ジョブパラメータ を入力模型形状データ(
STL
形式)を事前登録6
自動格子生成ソフト:
HexaGrid
・
CAD
形状データから、自動的に格子を作成・ 少ないパラメータで生成可能
・ 複雑な形状に対応
手動で作成すると
1
カ月→HexaGrid
で1~2
時間高速流体解析ソフト:
FaSTAR
・ 短時間で解析可能(世界最速レベル)
・
Euler, RANS
による解析が可能・目標は
1
時間/
ケース、100
コア、1000
万格子 現状1.8
時間/
ケースで、商用ソフトの10
倍の速さ⇒ マルチグリッド法の導入で、目標達成見込み ハイブリッド風洞システムで、
高速に空力データベースを構築するために
...
HexaGrid
の格子FaSTAR
の計算結果事前 CFD データを用いた試験計画の策定
応答曲面の作成 風試条件の設定
y = 0.8287x - 0.5729
-4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4
-4 -2 0 2 4
alpha theta
支持装置設定角の算出
CFD実施点
マッハ数一定 断面切り出し
支持装置設定角
模型姿勢角
計測ポイント数を入力し、曲率の大小に応じて計測ポイントを分布
事前 CFD
で得られた空気力と風洞の天秤/
スティングたわみ係数値より、所定の模 型姿勢角(ターゲットα)を実現する支持装置設定角(θ)を算出CFD CFD
8
全28
ケース
格子点数12
~15M
低ブーム概念実証機(
D-SEND#2
)試験DLR-F6
標準模型試験HTV-R
回収カプセル試験
全42
ケース
格子点数15
~24M
全174
ケース
格子点数3.5
~9M
静圧孔データのリアルタイム確認
CFD
との差が大きな実験点について、差分と模型圧力孔番号をモニ タリング画面で赤色表示⇒ 異常値とみなされる場合は、試験終了後に圧力孔を確認、修復
⇒ 次の試験でのデータ改善
⇒ 風洞試験の手戻り削減、データ信頼性
/
生産性の向上EFD CFD
EFD/CFD
の差の許容値 カプセル形状模型試験トリム迎角
Cm = 0
試験中にトリム迎角を簡易評価
風試/CFDデータ差異の原因を試験中に検討
⇒ 事前CFDデータにより、支持装置干渉の影響を評価
⇒
計算手法や物理モデル(乱流モデル)を変更した、詳 細CFD解析を実施Angle of Attack
Pitching Moment (Cm)
Drag (CD)
Lift (CL)
事前 CFD を用いた目標迎角への合わせ込み
設定値と風試実測値の差
⇒ 大半は
0.1
度以内の誤差で設定できている。⇒
EFD/
事前CFD
のデータ比較が有効にM=0.40 M=0.60 M=0.75 M=0.85
ターゲットα
Δα
-8 -6 -4 -2 0 2 4 6 8
-0.1 0 0.1 0.2
±
0.1
°PSP
CFD PSP
PSP: Pressure-Sensitive Paint
(感圧塗料)マーカー位置合わせ ラフネス
計測の問題点を試験中に確認⇒ 次の試験でのデータ処理や機器設定に反映
12
EFD/CFD 統合データベース
EFD(風試)データベース
CFDデータベース
風試
(PSP) CFD
揚力 係数
圧力分布
収束状況を確認
EFD/CFD統合可視化
CFD
14 変形後 変形前
変形を考慮すること により、衝撃波位置 をより正確に再現 マーカー変位を計測
し、変形量を計算 変形計測データを 用いて格子を変形
※変形量は強調表示
模型変形 計測技術
⇒ 厳密な
EFD/CFD
比較が可能にEFD/CFD 融合の課題
-経済性・効率性の観点から
事前CFD
による試験計画設定支援⇒ ユーザは限られた試験期間に、「必要な」データを取りきりたい
⇒ 計測ポイントの最適配置を行うだけでは、不十分
⇒ 今後検討すべき課題
①実験計画法の導入
②
CFD
によるEFD
の補間
線形領域はCFD
で補間し、非線形領域のデータ取得に集中
空間的に計測困難な箇所をCFD
でカバー
無駄な計測を無くすことにより、試験コストを削減EFD/CFD
これまでのハイブリッド風洞の活用により抽出された EFD/CFD 融合に関する課題について、
① 経済性・効率性
② 精度・信頼性
それぞれの側面から考える。
16
EFD/CFD 融合の課題
-経済性・効率性の観点から EFD/CFD
データのリアルタイム確認⇒ 空気力、圧力のみならず、より局所的かつ特定な情報のモニタリング
ヒンジモーメント、コンポーネント荷重等
現象(圧力分布、剥離領域等)のパラメータ変化を、CFD
で調査⇒
CFD
における情報抽出の効率化が課題
必要な位置において、必要な物理量を、任意の次元(点/
線/
面/
空間)に ついてスピーディーに表示流線の連続描画で 剥離領域の変化を 確認
EFD/CFD
CFD
によるEFD
の補間(流れ場の再構築)18
固有直交分解(
POD
)・ 複数
CFD
データから共分散行列を構築し、固有値
/
固有ベクトルおよび計測データに より流れ場を再構築計測融合シミュレーション
・
NS
方程式に補正項を付加し、CFD
を計測値に近づけるように同化EFD/CFD 融合の課題
-精度・信頼性の観点から
何よりもCFD
の精度向上・信頼性確保が至上命題⇒ 現状のハイブリッド風洞では、「事前
CFD
=真値」を陰に仮定している。⇒ 遷音速域における複雑形状まわりの
CFD
は、物理的にも数値的にも 課題が多い。⇒ 計算機速度が上がれば、詳細
CFD
を事前CFD
と逐次置き換えること によって、CFD
の定量的有用性を向上させることも可能。超音速ではよく一致 遷音速では合わない
EFD/CFD
EFD/CFD
データのリアルタイム確認(続き)20 気流条件 変形量
スキーム 乱流モデル
⇒ ただ比較するだけでなく、試験キャンペーン中の一致度改善により、
データの信頼性をリアルタイムに向上できないか?
スキーム、乱流モデル等を変更してのCFD
再実施
計測データを反映した、高忠実CFD
詳細CFD
データの試験へのフィードバック⇒ 究極的には、
CFD
を試験とパラで実行させたい。詳細
CFD
EFD/CFD 融合の課題
-精度・信頼性の観点から0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8
-4 -3 -2 -1 0 1 2 3
CL
AoA(deg)
JAXA blade Re=1.5e6 NTF Re=5e6 CFD FaSTAR Re=1.5e6 CFD TAS Re=5e6 CFD UPACS Re=5e6 M=0.75
DLR‐F6 FX2B
0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8
-0.18 -0.16 -0.14 -0.12 -0.1 -0.08 -0.06
CL
Cm
JAXA blade Re=1.5e6 NTF Re=5e6 S2MA Re=3e6 CFD FaSTAR Re=1.5e6 CFD TAS Re=5e6 CFD UPACS Re=5e6 M=0.75
DLR‐F6 FX2B
EFD
データ同士は同じ傾向を示す。 CFD
データ同士も同じ傾向を示す。しかし、 EFD/CFD
間で合わない。橋本他
,
第49
回飛行機シンポジウム, 2011
EFD/CFD
22
EFD/CFD
ともに、不確かさ(エラーバーなど)に関する明確な情報を⇒
EFD
については標準的な不確かさ解析手法が存在⇒
CFD
不確かさ評価手法の確立が、当面の課題誤差つき
CFD
誤差つきEFD
不確かさ情報を付加 することにより、比較 の妥当性を向上
デジタル風洞の課題
現状ではCFD
熟練者のノウハウはどうしても必要
将来的に改善する可能性の一候補として・・・トラッキング・ステアリングシステム
数値解析の進行をリアルタイムに確認(トラッキング)
パラメータを計算を中断することなく、適切な値に調整(ステアリング)
T/S Server トラッキング
ステアリング
計算パラメータ CFD 中間データ
CFD
解析の効率化・簡略化(ユーザフレンドリー化)はある程度実現 したが・・・⇒ 完全な自動化は未だ困難
⇒ 自動的に出力されたデータの精度は?
24
格子生成は、熟練者のノウハウが依然として必要⇒ デフォルトの生成パラメータでうまくいかない場合
CFD
解析の効率化・ソルバーオプション(スキーム、乱流モデル、リミタ等)の選択
⇒ 最適な組み合わせの選択には経験を要する。
計算不具合時(発散、収束性悪化)の対応⇒ リスタートが必要なので、どうしても手作業が入る。
ハイブリッド風洞の将来構想
-フライトデータとの統合 過去の航空機開発、風洞試験で培った技術・ノウハウ等の知識DB化
→ 実機空力設計ナレッジナビゲーションシステムの構築
設計作業支援(概念設計・基本設計・詳細設計)
実機空力設計を踏まえた、風洞試験/CFD/フライト試験の有機的な実施支援
ナレッジナビゲーション システム
ハイブリッド風洞
フライト試験 風洞試験
CFD
実機空力設計
実機空力設計支援統合プラットフォーム(概念図)
風試/CFD統合データ
風試/CFD/フライト統合データ
総合
支援 風試/CFD統合支援
26
実機設計支援環境としての統合プラットフォーム構築 実機設計支援環境としての統合プラットフォーム構築
フライトデータとの統合 フライトデータとの統合
ナレッジナビゲーションシステムとの連携 ナレッジナビゲーションシステムとの連携
デジタル/アナログ・
ハイブリッド風洞
謝辞
ハイブリッド風洞の開発に関わってこられた以下の方々のご 尽力に対し、ここに感謝の意を表します(順不同、敬称略)。
山下達也、保江かな子、今川健太郎、橋本敦、加藤裕之
(
JAXA
)(株)菱友システムズ
(株)キャトルアイ・サイエンス
28
風洞試験に対して CFD
を有機的に連携させた、EFD/CFD
融 合システム「デジタル/
アナログ・ハイブリッド風洞」を開発中。システムを実際の風洞試験に適用し、 EFD/CFD
融合の第一 歩として着実な成果を収めている。実用的な観点からは、 CFD
をEFD
に同化させる手法の確立、CFD
の精度向上・精度保証、および情報抽出の効率化が近々 の課題。将来的にはフライトデータとの統合も含めることにより、航空宇
宙機の設計開発ツールとしての地位を確立するとともに、EFD/CFD
融合技術を推進するためのプラットフォームとして、更なる活用を図りたい。
今からの話は、
“
データ同化”
という技術が“EFD”
、“CFD”
に対してこういう“
貢献”
ができるのではないですか?という“
提案”
です。細かな数式の話はないので
“
お気楽に”
お聞きいただければ と思います。データ同化による乱流モデルの最適化
東北大学 流体科学研究所 加藤博司
2012
年1
月23
日(月)秋葉原コンベンションホール
5B
会議室 第5
回EFD/CFD
融合ワークショップ1
4 2012年1月23日(月)
データ同化
データ同化 “EFD/CFD”
の定義
よくいただく“
ご指摘”
結局、“EFD/CFD”
って必要か? “
工学”
へのデータ同化の適用
データ同化による乱流モデルの最適化
乱流モデル
目的
解析対象・シミュレーション結果
双子実験
最適化手法
双子実験の手続き
結果・考察
まとめ内容
3 第5回EFD/CFD融合ワークショップ 秋葉原コンベンションホール2012年1月23日(月)5B会議室
なぜ
“
データ同化”
を やっているのか?研究紹介
データ同化 2/3
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/whitep/1‐3‐6.html
数値天気予報(データ同化) 雲画像(観測)
観測の“
不確実性”
• “
観測精度”
• “
物理的・社会的制約により全地球をカバーできる観測は行えない”
数値シミュレーションの“
不確実性”
• “
シミュレーションモデル自身”
• “
初期値”
“
データ同化”
によって“
最も尤らしい”
初期値を推定 データ同化の研究メッカ“
気象海洋分野”
“
現象理解・予測”
のための 4つの“
道具”
•
理論•
観測•
数値シミュレーション•
データ同化データ同化 1/3
5 第5回EFD/CFD融合ワークショップ 秋葉原コンベンションホール2012年1月23日(月)5B会議室
シミュレーションに必要な初期・境界値を推定する
(初期値推定については天気予報で実用化)
シミュレーション内で経験的に与えられているパラメータの最適化 シミュレーションと観測を融合して新たな統合データセットを作成する。
これは再解析データセットと呼ばれ、新しい科学的発見をもくろむ。
感度解析を行い観測システムの評価と改善策を効率的に行う。
従来シミュレーション科学において副次的問題とされてきた シミュレーションモデルの評価法に統一的視点を与える。
樋口(統数研)
蒲地(気象研) 他
“
データ同化屋さん”
•
観測(実験、EFD
)•
数値シミュレーション(CFD
) 主たる目的現象理解・予測にとって
“
完璧”
な“
道具”
ではない8 2012年1月23日(月)
“EFD/CFD” の定義 データ同化 3/3
7 第5回EFD/CFD融合ワークショップ 秋葉原コンベンションホール2012年1月23日(月)5B会議室
解析
(データ同化)
データ情報 品質管理
検証
予報誤差情報 初期場
第一推定値
「実際の数値予報観測から予報まで」より
観測・解析・予報の間で相互に情報交換をすることで、現実大気の シミュレーションが可能となる
予報 観測
(シミュレーション)
EFD, CFD
共に興味が“
非定常流(より現実の流れ)”
へ“EFD/CFD” の定義 2/3
EFD
(実験)CFD
(数値シミュレーション)このまま、両手法とも別々に開発を進めていけば、
“
現象理解・予測”
、“
ものづくり”
のための“
より良い道具”
はできるのか?“
ものづくり”
???
“
現象理解・予測”
より良い予測、解析精度を持つ
“
道具”
があれば、なお“
良い”
はず“EFD/CFD” の定義 1/3
9 第5回EFD/CFD融合ワークショップ 秋葉原コンベンションホール2012年1月23日(月)5B会議室
2.
風洞実験(実験流体力学:Experimental Fluid Dynamics (EFD)
)3.
数値シミュレーション(数値流体力学:
Computational Fluid Dynamics (CFD)
)CFD
の発展計算格子
高精度スキーム計算資源の拡充
1.
理論EFD
の発展計測技術の開発
•
面・空間計測計測装置の高度化
•
非定常計測工学分野
•“
現象理解・予測”
のための“
道具”
は“3
つ”
•“
ものづくり”
のための道具も“3
つ”
JAXA 渡辺重弥 東北大 中橋
剥離のないような定常流に対して
EFD,CFD
共に同等の高い予測精度12 2012年1月23日(月)
よくいただく “ ご指摘 ”
11 第5回EFD/CFD融合ワークショップ 秋葉原コンベンションホール2012年1月23日(月)5B会議室
“EFD/CFD” の定義 3/3
2.
風洞実験(実験流体力学:Experimental Fluid Dynamics (EFD)
)3.
数値シミュレーション(数値流体力学:
Computational Fluid Dynamics (CFD)
)1.
理論工学分野の
“
道具”
は3
つ4.
データ同化→
4
つ?EFD/CFD
“
データ同化”
によって、EFD
の解析データセットとCFD
の解析データセットの“
不確実性”
を評価し、EFD,CFD
共に表現できない“
新しい解析データセット”
を 創りだす“
道具”
• “
現象理解・予測”
に役立つか?• “
ものづくり”
に役立つか?http://www.eorc.jaxa.jp/imgdata/topics/2005/tp050603.html
気象観測 風洞実験
何度でも実験を行える 観測は一度だけしか行えない
Q.1 “
気象観測”
と“
風洞実験”
は違うよくいただく “ ご指摘 ” 2/5 よくいただく “ ご指摘 ” 1/5
13 第5回EFD/CFD融合ワークショップ 秋葉原コンベンションホール2012年1月23日(月)5B会議室
Question 1
“ 気象観測 ” と “ 風洞実験 ” は違う Question 2
“ 気象シミュレーション ” と “ (ここでの) CFD” は違う
16 2012年1月23日(月)
http://www.nsc.riken.jp/sympo2009/poster‐session/indexing/P‐03.pdf
Q.2 “
気象シミュレーション”
と“
(ここでの)CFD”
は違うよくいただく “ ご指摘 ” 4/5
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/whitep/1‐3‐6.html
気象シミュレーション (ここでの)
CFD
“
気象シミュレーション”
と比較すると•
少ないモデル化•
初期値も分かる•
高い格子解像度•
複雑な物理過程(雲物理、地表面物理 など)を“
モデル化”
する必要性•
初期・境界値が不明•
格子解像度15 第5回EFD/CFD融合ワークショップ 秋葉原コンベンションホール2012年1月23日(月)5B会議室
http://www.eorc.jaxa.jp/imgdata/topics/2005/tp050603.html
気象観測 風洞実験
風洞実験のデータの
“
質”
は気象観測と比較すると良いはず 気象観測・風洞実験の共通項1.
流れ場のすべての物理量の取得は不可能2.
計測したい物理量はなんらかのシステム(人・装置)を介する データの“
質”
•
バイアスが0、バラつきが0のようないわゆる“
真値”
の計測は不可能(何度も行えるので)
よくいただく “ ご指摘 ” 3/5
風洞実験は、気象観測と同様に
“
完璧”
な道具ではない結局、 “EFD/CFD” って必要か?
17 第5回EFD/CFD融合ワークショップ 秋葉原コンベンションホール2012年1月23日(月)5B会議室
http://www.nsc.riken.jp/sympo2009/poster‐session/indexing/P‐03.pdf
1.
実際の境界条件は“
不確実性”
が 高すぎるため扱えない
境界条件•
流入・流出のバラつき•
正確な風洞壁の形状•
正確な模型形状•
模型変形効果よくいただく “ ご指摘 ” 5/5
2. “
気象シミュレーション”
も“
(ここでの)CFD”
も“
モデル”
CFD
も気象シミュレーションと同様に“
完璧”
な“
道具”
ではないはず 現実現象モデル化
数理モデル
“
ナビエ・ストークス方程式”
“
離散ナビエ・ストークス方程式”
離散化
数値解法
様々な近似や仮定
“CFD”
20 2012年1月23日(月)
データ同化
(EFD/CFD)
データ情報 品質管理
検証
予報誤差情報 モデル改善
第一推定値
EFD/CFD
があれば、EFD
・CFD
・EFD/CFD
の間でサイクルを作り 相互に情報交換をする形を確立できるはずEFD CFD
結局、 “EFD/CFD” って必要か? 2/2 結局、 “EFD/CFD” って必要か? 1/2
19 第5回EFD/CFD融合ワークショップ 秋葉原コンベンションホール2012年1月23日(月)5B会議室
2.
実験(EFD
)3.
数値シミュレーション(CFD
)1.
理論昔
工学分野での
“
道具”
は2
つ究極のところ、今後も、この
3
つの“
道具”
で なんとかなるのかもしれません10
年、20
年、もっと先の将来を考えた時に、この
3
つの“
道具”
だけだとは“
思えない”
し“
おもしろくない”
数値シミュレーションが
“
道具”
として認められるようになったのと同様に、“
データ同化(EFD/CFD)”
という考え方があってもいいはず2.
実験(EFD
)1.
理論現在
工学分野での
“
道具”
は3
つ“ 工学 ” へのデータ同化の適用 1/1
シミュレーションに必要な初期・境界値を推定する
(初期値推定については天気予報で実用化)
シミュレーション内で経験的に与えられているパラメータの最適化 シミュレーションと観測を融合して新たな統合データセットを作成する。
これは再解析データセットと呼ばれ、新しい科学的発見をもくろむ。
感度解析を行い観測システムの評価と改善策を効率的に行う。
従来シミュレーション科学において副次的問題とされてきた シミュレーションモデルの評価法に統一的視点を与える。
樋口(統数研)
蒲地(気象研) 他
これらの有効性を示していくしかない データ同化の主たる目的(再掲)
21 第5回EFD/CFD融合ワークショップ 秋葉原コンベンションホール2012年1月23日(月)5B会議室
“ 工学 ” へのデータ同化の適用
データ同化による乱流モデルの最適化 1/1
24 2012年1月23日(月)
データ同化による乱流モデルの最適化
“
乱流モデル内のパラメータ”
の最適化データ同化で行うこと
•
パラメータの最適化のみ実験、数値シミュレーションへの影響はない
•
実験については、データを利用するだけ•
数値シミュレーションのもパラメータを変更して利用するだけ(乱流のモデル屋さんがどう思うかは、気になりますが
…
)データ同化で、実際に計測できない乱流モデル内の パラメータを、異なる物理量から推定できることを示す
23 第5回EFD/CFD融合ワークショップ 秋葉原コンベンションホール2012年1月23日(月)5B会議室
データ同化による
乱流モデルの最適化
乱流モデル 1/6
Navier‐Stokes
方程式をアンサンブル平均した際に出てくる(レイノルズ応力)を評価するためのもの
乱流モデル
レイノルズ応力方程式モデル 渦粘性モデル
渦粘性モデルの初期
プラントルが
“
混合長モデル”
を提案(1925
)•
渦粘性係数を混合距離と平均速度勾配で表現し、混合距離を壁からの距離に比 例するとした壁法則
乱流速度域 実験的事実により決定
(理論的に導かれたものではない)
25 第5回EFD/CFD融合ワークショップ 秋葉原コンベンションホール2012年1月23日(月)5B会議室
乱流モデル
28 2012年1月23日(月)
乱流モデル 3/6
経験的に与えられるパラメータは少ないとはいえ、、、
繰り込み群理論
乱流モデル 2/6
27 第5回EFD/CFD融合ワークショップ 秋葉原コンベンションホール2012年1月23日(月)5B会議室
壁法則同様、モデル内に
“
定数”
を含むこれらの定数は、実験的事実、なんらかの経験則、仮定などを通して決定される
Pressure coefficients on the RAE2822 airfoil
(http://www.grc.nasa.gov/WWW/wind/valid/raetaf/raetaf05/raetaf05.html)
A.
流れ場によってベストなモデルが異なる。結果、複数の渦粘性モデルが
“
共存” Q
渦粘性近似に基づく乱流モデルの中でどれがベストなのか?
1
つの疑問本当に、モデル内の定数はどんな流れ場 に対してもロバストなのか?
平板境界層 後流 混合層
これらで決定された定数は
“
全ての流れ場”
を満たすのか?乱流の代表的な流れ場
乱流モデル 5/6
乱流モデル内のパラメータは、乱流の
“
代表的な流れ場”
を満たすかもしれませんが、29 第5回EFD/CFD融合ワークショップ 秋葉原コンベンションホール2012年1月23日(月)5B会議室
乱流モデル 4/6
Spalart‐Allmaras
モデルカルマン定数 モデル内定数
モデル内定数の決定方法
• Flat plate boundary layer
(平板境界層)• Mixing layer
(混合層)• Wake
(後流)Calibration
(較正)32 2012年1月23日(月)
目的 乱流モデル 6/6
31 第5回EFD/CFD融合ワークショップ 秋葉原コンベンションホール2012年1月23日(月)5B会議室
システムモデルに
“
パラメータ”
を与えるという行為の意味 モデルの“
簡略化”
現実世界
モデル化
“
数理モデル”
ニュートン流体
•
ナビエ・ストークス方程式 様々な近似・仮定“CFD”
現象の
“
一部”
パラメータ を満たすより良いモデル
•
パラメータの含まれないシステムモデルを作る•
パラメータを“
モデル化”
する
実験値を利用し“
データ同化”
により推定解析対象・シミュレーション結果 目的 1/1
33 第5回EFD/CFD融合ワークショップ 秋葉原コンベンションホール2012年1月23日(月)5B会議室
渦粘性近似に基づく乱流モデルの
“
定数部分”
を流れ場に 応じて「最適化」することを試みる最適化手法