三盛大塵物資源紀腰 第22号:63〜69 平成11年3月15日
高強度コンクリート用混和材としての籾殻灰の利用
石 果 覚
三盈大学生物資射撃部
UtilizationorRieeIまuskAsha.sanAdmixtureinHiさ沖−StrengthConc王−ete
SatortlIsHIGURO
Facu托yoi−Bioま・eSOul・CeS,MieUniversity,Tsu,Mie514−8507,Japa王1
Abstraet
RicehuskashproducedbycontrolledfieidburnlngOperationsweregTOundinaba11
millぎor60min andused asa parもialcementreplacementmaもerialror high・St】〜ength
concrete.SeveralproperLies sucllaS Chemicalcompositions,SpeCifie surrace areas,
particle・SizQdlstribuもionsaヱIdX−1・aydifrractionpatter】10rもheashweredetermined・1 he streng血developmentoftileCOnCreteCO11はil血gupも045%ricehusjくaShbyweig・htofthe LotalcQmentingmat¢rialwasalsoinves鹿aもed.でherollowingresulとS\、rereObはined・
(1)The7−day,28−dayand択一day compressivestrengとhsoftherice husl(aSh concret¢
werehigherthantho姦eorthecontroIconcreもewithouもricehuslくaSh.
(2)Tl1828・daymaxまmumcompressivモラSもreng・thsor血¢COnCreteSWer¢54MPa,71MPa
and87MParortheconcreもeswithwater−Cementingmaterialratiowas50%,40%and30
%,reSpeChvely.
(3)Thedosageorsuperplasticizerinconcl、eteincreasedastheashconぬ−tOilthecemenト 1ng・materialincreased.
KeyⅥJords:RicelluSkash・Compressivestrength・Concrete・Admまxもure・
Superplasticizer
トの各種哺性好一−3・1路◆26),および研究展望14・i5}などが報告さ れており,これらの研究結果から,コンクリート周混和 材としての籾殻灰の有用性が明らかにされている。
籾殻は籾欝燈の約25%を占め,また,籾殻の成分組 成のうち灰分は,籾唐織燥質麹の約17%を占めている1)。
したがって,籾殻を燃焼させて熱利用する場合や焼即処 分する場合には多魔の灰が発生する。このため,籾殻灰 をセメントの血・部と置換してコンクリートへ利用するこ とができれば,セメント使用魂の節約,コンクリートの 緒 言
稲作の副産物である籾殻は,稲作地域においては毎年 多蔑に排出され,古くから遮光分野をはじめとして多方 面でその有効利用が行われているトさ)。籾殻の有効利用 の洲・環として,籾殻灰をコンクリート用混和材として利 用する研究が,ME重〉汀Aらにより1970年代中頃から始め
られたい㌔.匡l勾でほYAⅣiAMOllOらの研究T)が最初であ る。既に籾殻灰の製造方法やそれらを混入したコンクリー
さI三成ユ1年1月6日受想 津市上蘭】町15ユ5
石 jヨ去
朗
品質改乱 農業削産物の有効利用などの効用が期待でき る。また,高炉スラグ,フライアッシュおよびシリカフェー ムなどのコンクリート用混和材の利用が容易でないアジ アの稲作地域においては.毎年多駿に排出される籾殻は,
コンクリート用混和材の候郁として有望と考えられる。
適切な焼成温度灸件下で得られた籾殻灰は,……一般的に 二酸化ケイ素の含有率が高く,また,優れたポゾラン活 性を督している。既往の矧勾の研究においても,籾殻灰 を混入したコンクリ【卜は,無混入の場合に比べて強度 の増大することが報哲されている。しかしながら,これ らの粕てき摘事例では,ほ縮強腰が50M‡〉a以下の潜通徹肢 コンクリートを対象とした研究肱汎汎2:き・25)が多く,高地皮 コンクリートを対象した研究2t)ほ少ない。そこで本研究 では,60MPa以上の高地度コンクリートを対象として,
コンクリートの配合ならびに強度に及ぼす籾殻灰職人の 彩轡を綱ペた。
実験方法 1.籾殻灰の製造方法
本実験に用いた籾敷灰は,タイのバンコクから約 1501くmの場所で壁癒され,製鉄所における溶銑の断熱 材として日本に輸入されたものである。この籾殻灰の製 造過程は,1)現地における籾殻の集荷,2)籾殻の選別,
水槽での水洗いおよび乾煉,3)屋根付きの野焼き場にお いて籾殻を白色灰化するまで長時間かけて燃焼(燃焼鳩 の戯高温度は900〜1000℃),4)焼き作業完了後の籾殻 灰の集観,5)締い分けによる籾殻灰の選別,6)製品の袋 弛めなどの芋版による(Fig.1劉現)。
(c)
Fig.1.Productionorricehuskash.(a)‡‡eapsorricelluSksg・atlleredinfields.(b)Ridg・e−
Shaped heap of rice htlS】くS WaS burntin the hut utilizlng Only tlle Selr heat oll burning・.(c)A代肝the burningopel・atio!1SWereCOmpleとed,theash was cooled し1】1derat】mOSPheI、ic te】npeIへature.(d)ユえice husk ash obtained consists or\Vhitish grains.
商強度コンクリ岬卜伸朗油化しての籾殻灰の利用 65
司肇殻灰の化学成分(セメント協会機準試験方法:ケイ 級質原料劇化学分析方法による)および基本常時物性は,
rrab】elのとおりである。この純米によると,籾殻灰は約 92%の二酸化ケイ紫を含有していることがわかる。また,
籾駿灰は二酸化ケイ素を三】三成分としているため,比叡は 一般的に石英ガラスと同程度の植(2.2〜2.3)を示す2 ゝ−。
′llablel.Ch¢micalanalysIS and physical Pl、0‡)erLiesorrice主1uSkasll 2.籾殻灰の特性
籾殻灰各コンクリート川混和材として利用するに当た り,まず,ポー肌ルミルによる籾殻灰の粉存繊恍を調べた。
ここでは,籾殻灰1蝕官をポールミルにより120分間粉 砕し,その途中5〜10分聞瞞でサンプリングした粉砕試 料の粒腰寮塙(マイクロトラック法による)と比表面机
(プレ岬ン空気透過試験法による)を測定した。Fig.2 およびFig.3にそれらの結果を示す。これらの紙果か
ら,60分までは粉聯細jの増加に伴い粒度や比表面積 の値は大きく変化するが,60分から12()分までは粉砕 時間を長くしても値の変化は小さいことがわかった。こ のような粉砕相性を考慮して,粉砕=別号i沌10分および 60分とした2種矧凍籾殿灰をそれぞれ400lくgj3よび 2001咽製造した.このうち,本研究で札.粉砕時間60 分の籾霧塗灰を実験に様相した。
∴ リ≡ノ二三・■∵∴l∵・こ三三H∵二ごこご ‖⁚ ‖ ﹁ ハ nU n凸 nU ﹂. nソ︼
籾殻灰のヨ三成分である∴酸化ケイ塞は,非晶質なもの はどポゾラン効果が大きいといわれている.そこで,籾 殻灰の粉末Ⅹ矧メ潮子により構成物質の確蒙患家を行った.
粉末X繰回折図をF痩.4に示す。この結果によると,
15〜25皮イ」 近のピ⊥クの形状からガラ宥隊の存在が推 定される。また,結鼠欝である石英のピ…クが明鰍こ認 められるが,これは,既往の文献㌣においても指摘して いるように,籾殻ぷ付着した微細な粘土鉱物の影轡であ るとも考えられる。
3.コンクリートの配合
商銀度コンクリートの材料として,普通ボルトランド セメント(比亜3.16,粉末皮3320cmソg),川砂(比 叡2.58,租粒率2.87),砕石(比窮2.84,粗相率6.67),
水道水,ポリカルポン練糸高性能A償淑水利(標準形)
および混和材として紛紳峰聞郁分の籾恕続を使翔した。
実験に汀往、たi2種類のコンクリ…ト(A〜1J)の配合 を11と1blQ2に示す。ここでは,籾殻灰を結合材磐ぬ
(セメント十籾殻灰)の内判りで叔大射欺,30%および
1 11) l川l
l)aI・tiぐIesi£eく〃‖)〉
ドig.2.Pal、もicle−Siヱe dist‡、it)utioIIS Ol、Ⅰ・ice huslくaSilpOWdeI・S gI・Oun(1roI−Var卜 ous tim(うduI・atio11S.
5 ハリ qU ハU ︹り ハリ 3︿﹁Uリムソ︼−−
ハ柚て壱む〟ヨ霊夢山d空電七誘U㌫⁝U鼠s
3rl i;り 9(j 12†)
Gれm抽1が血㌦11−ユ∫l)
ドig.3.Err(うCtOrgr‖1(lirlgLimeof−Ⅰ、icehtまSk as‡1011Si)eCiric su‡・i−ace aγealneaS−
Llred bv Biain()111eth(〕d.
石 鼠 66
材を加えて再度締り混ぜを行った。この後,空気室圧力 方法(容麹1 リットル)により空鼠鼠の測定を行った。
また,手練りによる練り混ぜ時のフレッシュコンクリー トの状態を観察し,軟らかさの程度や粘性の大小などの 性状を判定した。
コンクリート供試体(供試体数3個)の作製には,政 経7.5cm,高さ15cmの型枠を用いた。コンクリート は2層に分けて型枠に結めることとし,突き樽で各層 10回突いた後,さらに側面を木槌で打撃して締め固め た。圧縮試験用供試体には,打込み後】.2時間以上経過
してからキヤッピングを施し,材齢2【ヨで脱型した後.
試験財鵬(7日,281ヨおよび91日)まで標準水中藤生 を行った。引張試験用には直径7.5cm,高さ約11.5cm の供試体を作製し,材齢28日まで概準水中塾生を行っ た。コンクリートの圧縮および引張強度試験は,それぞ れ,JISÅ1108およびJISAll13に準じて行った。
結果および考察 1.圧縮強度
材齢7巨l,28日および911ヨにおけるコンクリートの 圧縮強度を,それぞれ,Fig.5(a)〜(c)に示す。これら の結果から,籾殻灰混入コンクリートの圧縮強度は,い
5 1() 20 30 40 $0 6〔)
(2β)
yig.4.X・ray d描raction pattern or ric8 huslくaSh
15%(それぞれ 水結合材比は50%,40%および30%)
まで混入したコンクリートを作製した。また,各配合に おける単位水麹を岡山とするため,高性能AE減水剤 をメーカ推奨の使用恩職欄内(結合材質麹の3%以内)
で温和し,コンクリートの空気恩と軟らかさ扮程度を調 整した。納骨材率ほ,Aにおいて45%,B〜Lにおい て40%とした。
4.コンクリート試験の概要
コンクリートの練り混ぜにはステンレス容器を用い,
一バッチ51トットルとした。まず,手練りによりモルタ
ルを適当な軟らかさになるまで練り混ぜ,つぎに,粗骨 ずれの水絵合材比および材齢においても,無混入コンク
Table2.Mixproportionsorconcrete
UniもCOnとe Properlies of
RlゴÅ
Airrreshconcrete…
Mix門札 CO油血
1予ine
(%)
aggregaiセ viscosity
tency
A 0 50 ユ′6B 336 妾 0 791 1056 董1.01 4.O m()dium mediulれ ユ68 286董 50 695 1139 3.70 3,1套medium m()dium
B 15 50 C 30 回 ユ68 235 101 687 1126 董6.72 2.9妄 stifr medium
D 45 50 ユ.68 185 塁151 680 1114 重犯1 3.2蔓medium medilユm
】≡ 0 40 16B 420室 0 676 11.07 妻1.68 3.0 medまtlm medium
y 5 40 168 399董 21 672 1101…2誹 3.0 medium medium G 田 40 16a 357塁 63 666 109† 8.40 3.9 m()dium meditlm
H 25 16B 315 105を659 1080 ユ2.6 4.3 medium 11ig】1
ロ 30 40
168 294 】26 妄656 1075 茎12.6 3.5 stii■r 11i首hJ 0 30 】68 560 0 巨 629 103j〉 屋 5.6 3.6 Sp!−eadable 11igh
K 30
1′68星532 28 625 1024 再.52 3.5 ーSp‡ eadable lligil
L 田 30 168 要 476 84 617 1010 茎16.8 3.7 Spl・eadable \7erさrlligh
●Maximumsizeoぎeoarse払gg‡・egate:20汀川軋 ‥Concrete5\VerePr叩aredinllandmixl咽.
高強度コンクリート用混和材としての籾殻灰の利用 67
合材比30%における無収入のもの(一)より強度が大きい
ことである。すなわち,氷結合材比を10%小さくした 場合の強度増大効果に比べて,籾殻灰を混入したことに ょる効果が麒潜に現れている。このような圧縮強度の増 大は,籾殻灰のポゾラン効果によるものと考えられる○
さらに,籾殻灰を混入したコンクリートは,無収入のも のに比べてプリーディングが減少するため22・2ユ),コンク
リートの確実性が改酋されることも強度増大の仙一因であ ると推察される。
2.引張強度
コンクリートの引娘強度をFig.5(d)に示す。材齢28 日の引張強度は,籾駿灰を混入することによって増大し ており,庄締強度と同様に籾殻灰混入の効果が認められ リートに比べて増大することがわかった。また,材齢
28‡ヨの段大庄締強度は,水結合材比30%,40%および 50%において,それぞれ,87MPa,71Mpaおよび 54MPaであり,水結合材比30%および40%のものほ 60MPa以上の商強度となった。このことから,籾殻灰 は高強度コンクリート用混和材として十分に利用可能で あると考えられる。
氷結合材比50%のコンクリート(A〜D)は,各村齢 において混入率30%で圧縮強度のピークを示し,水練 合材比40%および30%のものでは,本実験における最 大の混入率で圧縮強腰の股大植を示した。注姫すべき点
としては,氷結合材比40%における籾殻灰混入率30%
のコンクリート(Ⅰ)は,いずれの材齢においても氷結
0 5
︵夕空冨︶阜賢名誉還簑賀首OU
AB CD E yGHI JXL Mixno.
AB C D E FGHI Mixno.
5
︵絹針苫︶ぷ忘宏h一Sむコ告ぎ
A B C D 】王yGHI JKL
MまⅩnO.
J二KL
A B CD E F G王iI
Mix no.
FigふCom即eSSiveandtensilesもren離hsoでconcr飢¢Saもdiでferent喝eS
石 累 党 68
た。また,材溢2さ=三‡における引張と圧縮の強度比は 1/10〜ユ/15であり,コンクリートが高強度になるは ど強度比は小さくなる傾l紆を示した。
3.籾殻灰混入コンクリートの配合
コンクリ仰トにおける高性能AE減水剤の使用二級吼
′rable2の健からわかるように,水結合材比が同じであ れば籾殻状況入率が大きくなるほど増大した。このこと から,籾殻灰を商強度コンクリート用混和材として利用 する場合には,コンクリ脚卜の配合において高軌機A‡王 減水剤を併用することが必教と考えられる。
また,フレッシぶ.コンクリ…トの練り混ぜ時の状態か ら,炊らかさの程度や粘性の大小などの性状を判魔し,
それらの結果を′rable2に表した。炊らかさの程度は,
手練りにより曹適程度の軟らかさに練り混ぜができたも のを普通(A,Jう,D〜H),少し敬い練り混ぜ状態を硬執 り(C,I),粘性が大きくて流動性を示したものを商流 動(汀〜1ノ)として大別した。なお,Ⅰ.は特に粘性が大
きかった。これらの結果から,籾殻伏混入コンクリート においては,結合材腰吏飢馴rlに伴って粘性が大きくなる 傾向,また,水結合材比の小さい配合で,かっ,高性能 AH減水剤掛使用数の多い配合において商流側になる傾 向が認められた。
和文要約
高強度コンクリート用混和材としての籾愈紋の利用に ついて研究した。まず,実験に使用した籾患灰の製造方 法,基本物軋 粉砕特性およびX線1掛野などの結果に ついて述べた。つ勘こ,この槻殻灰と高位絶A】三城水 利を使用して水結合材比30%,40%および50%の商強度
コンクリートを作製し,材舶7軋 28‡〕および91日に おいて強度試験を実施した。
粗殻灰混入コンクリートのぼ恥強度は,いずれの水結 合材比および材齢においても,タ托∈混入コンクリートに比 べて増大した。また,樹齢2モ=;箋の籾殻灰混入コンクリー
トの叔大圧縮強皮ほ,水結合材比30%,40%および50
%において,それぞれ,87Ml?a, 71M‡コaおよび 5砧4】ノ)aとなり,腐蝕皮を示した。本研究結果から,籾 殻灰は,l矧触陀Aじ減水剤を戒用することにより,高 強度コンクリート用棍㈲材として利用可能であることを 確認した。
謝 辞
本研究で示した籾凝灰製造の琴釦ま,ミッキ産業有限 会社の満水文雄様より提供頂いたものである。また,籾 殻灰の粉砕ならびに分析に㈹しては,住友大阪セメント
(株)の小林茂広様にご協力を頂いた。ここに記して感 謝の恵を表する。
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