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棚橋 由彦*・後藤 恵之輔* 宮川 英也**・持下 輝雄*

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(1)

石炭灰の物理・力学特性と建設材料への 有効利用に関する基礎的研究

棚橋 由彦*・後藤 恵之輔*

宮川 英也**・持下 輝雄*

A Basic Study on the General Properties and the Effective    Utilization of Coal Ash for Earth Work Problem

       by

Yoshihiko TANABASHI*・Keinosuke GOTOH*・Hideya MIYAGAWA**

      and Teruo MOCHISHITA*

 Coal ash produced at the thermal power plants is one of the largest source of waste materials in Japan. Due to envlronment protection and increasing problems of the disposing of coal ash, there「are important reasons for its effective utilization for earth work problem.

 This paper deals with the general properties of coal ash and the laboratory investigations on the effective utilization of coal ash for earth work problem. Specific earth work problems are included light−weight fill and subgrade on the soft clay ground.

 Laboratory investigation was carried out unconfined compression tests and penetration tests on the specimen(called EPS Ash)mixed with coal(fly)ash, expanded polystyrol beads, portland cement and water with various conditions of mix proportion, curing method and curing time.

 From the results of Iaboratory testing of EPS Ash, optimum mix proportion and curing time for light−weight fill and subgrade were determined.

1.まえがき

 現在,産業廃棄物問題が深刻化しているが,火力発 電所からの石炭灰の産出量は,近年のエネルギー事情 の変化に伴い年間600万トン以上となっている.

 石炭灰の有効利用量は,産出量の約50%が建材,農 水産,道路,セメント分野において用いられているに すぎず,他は灰捨場や埋立地に処分されているのが現 状である1>.しかし,処分地の確保は環境問題等の面か

らも,年々困難となってきている.そこで,石炭灰の 1つであるフライアッシュの,土木材料への有効利用 に向けての基礎的研究を行っヒた結果を報告する.

 まず,はじめにフライアッシュ(以下,F. Aと称す

る)と,それと同一粒度分布に調整した調整土との室 内土質試験による比較を行い,F. Aの物理・力学特性 の把握に努めた.

 次にF.Aの物理的性質の特徴である軽量性に注目す ると,軟弱地盤対策の盛土材として非常に有効な材料 と考えられる.ここで,同じく軽量性を持つ発泡スチ ロールビーズ(以下,EPSビーズと称する)に注目し,

F.Aを主材として, EPSビーズ,セメント,水を混合 した.これらを何種類かの混合比により配合と養生方 法・日数を変化させ,複合供試体(以下,EPSアッシュ

と称する)を作製した.この供試体を用いて,軟弱地 盤上への盛土材や路床材としての有効利用を図るため 平成3年9月30日受理

・社会開発工学科(Dept. of Civil Engineering)

**土木工学専攻修士課程(Graduate Student, Civil Engineering)

(2)

に,一軸圧縮試験,貫入試験を行い,EPSアッシュの 強度特性と基本的性状について検討する.

2.フライアッシュの物理・力学特性 2.1 試 料

 実験に用いた石炭灰試料は長崎県大村市大村火力発 電所より産出された国内炭のフライアッシュを用いた.

また,調整土はF.Aと粒度分布が等しくなるように,

豊浦標準砂と長崎大学校内土を用いて粒度調整し,調 整土として生成した.

峯100

§

α

60 30

105戸m  420μm  2,000ノ」m  9.52鰯25.4四偏50.8嘲自 74μm  250μrn  840μm   47ヲ50μ「凋  「9.1願■ 38, lrロ躍

1

 1I

Fly ash

凹・・…@mixed soil

1

qOOl qo 1  0.1  1ρ

       grain size D(mm)

1qO

Fig.1 Grain Size Accumulation Curve

2.2 室内試験

 各試料について,物理試験(土粒子の密度試験,粒 度試験,液性・塑性限界試験,最大・最小密度試験)

と力学試験(透水試験,締固め試験,定圧一面せん断 試験,三軸圧縮試験)を行った2).

Table 2 correlation of soil and coefficient of per     meability

10−8 10『6 10−4 10−2   1    102          k(cm/s)

Clay silt sand grave1 2.3 室内試験結果と考察

(1)物理試験

幽粒度分布,土粒子の密度,液性・塑性限界,最大・

最小密度を一括してTable 1に示す.また, R Aと調整 士の粒径加積曲線をFig.1に示す. F. Aの粒度は0.074

㎜通過率が72.1%を占めており,日本統一土質分類に よればシルトに分類される.F. Aは混合土に比して,

土粒子の密度が小さく,最大・最小密度が1以下でそ の差が0.22(t/㎡)と極出に小さいのが特筆される.

(2)透水試験(変水位試験)

 〈JIS A 1210−1980(2.5㎏ランマー使用)〉により締 固めた各試料の透水係数kはF。A;k=5。14×10 5

(cm/s),調整土lk=4.18×10−4(cm/s)となり,これは Table 2の「土質と透水係数の相関図」3)より見ると,

F。A,調整土の両試料ともシルト質の土と,透水特性

はほぼ同一と考えられる.

(3)締固め試験

 F.Aと調整土を透水試験と同じ締固め方法で,行っ た試験により得られる締固め曲線をFig.2に示す.こ の図によると最大乾燥密度ρdmax,最適含水比w。ptはF.

A;ρdmax=1.230(t/㎡), w。pt=24.9%,調整土;

ρdm。、=1.697(t/㎡), w。pt=14.3%である. F. Aの曲

線は含水比w−20〜30%の間でρdの変化が見られ,低 い含水比では目立った変化はない.また,・F.Aは最適 含水比を過ぎると急に泥ねい化する傾向がある.調整 土の締固め曲線は明瞭なピークを示し,5〜20%の低

Table l Result of Physical Test

F.A』 mixed

唐盾奄 F.A mixed

唐盾奄

sand and

№窒≠魔・戟i%) 0 0 Gs 2.06 2.50

corse sand

@    (%) 6.0 13.6 Wl. N.P N,P

fine sand

@    (%) 21.9 23.2 WP N.P NP

silt(%) 68.7 54.4 ρ、。、。(t/㎡) 0.95 1.75

Clay(%) 3.4 8.9 ρ、。。(t/㎡) 0.73 1.24

Uc 1.95 5.2 emax 1.82 1.02

Uc 1.19 0.97 emin 1.16 0.46

  1.8

ご16こ  葺徊

§ あ1.2

  10

 メゴ「唱 戸   \

     Fly ash

圏顧一一■■■■噂@mixed soi1

10  20  30  40   water content(%)

Fig.2 Compaction Curve

(3)

い含水比域において,ρdが大きく変化している.二つ の曲線には最大乾燥密度が大きい土ほど,最適含水比 が小さいという一般的傾向がみられる.

 一般の土では,締固め特性は主として粒度に支配さ れるので,粒度分布を等しくしたF.Aと調整土を比較 したこの結果は,F.Aの大きな特徴といえ, F.A単体 では,盛土材としての利用が困難なことを示している.

(4)三軸圧縮試験

 直径5cm,高さ12cmの円柱供試体をひずみ制御で,

側圧σ3を0.5,1.0,1.5(㎏f/c㎡)と変化させて試験を 行った.供試体は両試料とも相対密度Dr=0.8,含水比 w=0%とした.強度定数(粘着力。,せん断抵抗角φ)

はF.A;c=0(tf/㎡),φ=35。,調整土;c=0(tf/

㎡),φ一37。となり,三軸圧縮試験では両試料ともw

=0%の場合,粘着力はゼロ,φはF.Aの方が2。小さ かった.

(5)定圧一面せん断試験

 供試体は相対密度Dr=0.8,含水比w=0%と20%

のF.A,調整土両試料を準備し,ひずみ制御(水平変 位速度1㎜/m血)の定圧一面せん断試験を行った.な お,垂直圧力σは0.707,1.415,2.122(㎏f/c㎡)の3種 類変化させた.この試験の含水比w,乾燥密度ρd,間隙 比e,強度定数(粘着力。,せん断抵抗角φ)及び相関係 数rをTable 3に一括して示す.また, D一τ曲線, D一∠h 曲線をFig.3に示す.

(i)Dマ曲線

 F.AのD一τ曲線の勾配はなだらかであり,はっきり としたピークは現れず,ある一定のせん断応力τの値 に漸近する(Fig.3(a)参照).

 w−0,20%の含水比の違いによるピーク時せん断 応力費の大きな違いは見られない(w=20%の曲線は

省略).

 調整土のD一τ曲線ではw=0,20%の両方とも,せん 断応力τは比較的明瞭なピークを示す.σ=2.122(㎏f/

c㎡)の場合,残留強度るはピーク時せん断応力の約8割

Table 3 Result of Direct Shear Test

F.A mixed soil

w(%) 0 20 0 20

ρ、(t/㎡) 0,905 0,885 1.59 1.54

e 1.28 1.32 0,572 0,589

c(㎏f/㎡) 0 0,062 0,192 0,121

φ(。) 32 28 42 36

r 0,992 0,998 0,999 0,913

の値を示す(Fig.3(b)参照).

 ピーク時のせん断応力費はF.Aが調整土よりも小さ い値となっている.

(ii)D一∠h曲線

 F.AのD一、4h曲線、はなだらかに収縮し続けている.

含水比w=0%の時は垂直応力σ=1.415,2.122(kgf/

c㎡)の二つの曲線が途中より一致している.w=20%

でも曲線の伸び方より,同じ垂直応力の二つの曲線は 近似するものと予想される(Fig.3(a)参照).

ε

3

δ

2.0

1,0

0

O,5

1.0

Fly ash

w=0%

   一・・●一●一i 尋一 ●噂一凹一●・一撫4

 !2

/ ,,・ 一一噛一己一・一ψ樋4一・4 4

4

      5 曳ミ払、

  、、四十畜楽含

horizontal d量splace欄e既t D(mm)

白傷「●亀「画「」智嘱

     σ1(kgf/cm2)

一●一〇一●司}{H} :O.707 一一一△「飯一」r =1。415

−1ト暑{一憂{一〇一 =2. 122

2.0

1.0

0 1

!ガ●、、

 〆 /ノ〆ノ

〆/

!/

(a)  Fly ash

mixed soi正

w=0%

曾一〇.1 ε  〇

二〇.5

8

31.O

/  、〜hr.唱__.

 ,一凸鴫r噛一レ,ム●6鴨★層噛・一ゐrの一唱

5horizontal displacement D(mm)

墨 〆   辱脂・−唱一・略噌

 「」・▲一・し一▲一・L一ム略r吻一ψ噛一▲一崎葡←一壷一噛

     σ1(kgf/c唖ヨ)

一●一 =0.707 一一 =1.415

一}{ト書{ト鴛一} =2.122

(b)  mixed soi1

Fig.3 Shear Stress−Deformation    under Direct Shear Tests

Characteristics

(4)

 調整土はw=0%の時に,σ=0.707,2.122(kgf/c㎡)

の曲線が最初収縮して,しだいに膨張するという変化 を見せている(Fig.3(b)参照).

 すなわち正のダイレタンシーが比較的顕著であると いえるが,F. Aではこの正のダイレタンシーは見られ ない.どもに,Dr=0.8と比較的密な状態にもかかわら ず,F. Aは緩い砂ま.たは正規圧密粘土の挙動を示し,

調整土は中位の砂または軽く過圧密された粘土の挙動 を示している.

㈹ 強度定数

 F.Aは。=0(tf/㎡)であるが,含水比w=20%で。

=0.062(tf/㎡)を示している.これは含水比による見 かけの粘着力に起因している.

 調整土の粘着力はF.Aの2,3倍の値を示す.せん 断抵抗角φは,F. Aが調整土よりも小さい値となって いる.また,w=0%とw=20%では, w=0%時の せん断抵抗角φが,w=20%時よりも大きな値となっ ている(Table 3参照).

Table 4 Mix Proportion and Curing Condition C/F EPS beads(g) curing method Water COntent(%)

steam curlng i3,5hours)

condition① 15/100 1.0

natUral面Curing i1,3,7,14days}

40

10/100 0.5

condition② 15/100 1.0 1day 40

20/100 1.5

Table 5 Corelation between     Ratio of EPS beads

Mass and Valume

rnaSS (9) ValUme ratiO (%)

0.5 28.5

1.0 57.0

1.5 80.7

3.EPSアッシュの諸性状 3.1 作製条件

 F.Aの有効利用という面より石炭灰量をできるだけ 多くすること,また,F.Aの軽量性に注目した利用を 考慮しなければならない.そこで,予備的実験として 最初に,蒸気養生(3時間),水セメント比40%,EPS ビーズとF.Aの質量比, EPSビーズ/F. A=0.9/100,

そしてセメント,F。 Aの配合比C/Fを(5,7.5,10,

15,20)/100と変化させて,一軸圧縮試験を行った.次 いで,下記の①,②の条件を決定した.

①「養生日数の影響をみるために配合をC/F=15/

100.EPSビーズ量=1.0(g)に固定し,養生日数を変 化させる.」

②「セメント量の変化に伴うEPSアッシュの性状の変 化を見るために,養生日数を1日と固定してC/F,EPS

ビーズ量を変化させる.」

上記条件のもとで供試体を作製し,一軸圧縮試験,貫 入試験を行った.供試体はすべて内径10cm,高さ20cm のモールドにより作製した.

 条件①②の配合・養生条件をTable 4に示す.また EPSビーズ質量に対応する供試体に占めるEPSビーズ

体積比率をTable 5に示す4).

3.2 予備的実験

 この実験におけるγt−C/F曲線,qゴC/F曲線をそれぞ れFig.4,5に示す.

 Fig.4から, C/Fが大きくなるにしたがい,γtは大き

 1.1

鳶1.0

3ζ

 0。9

葺。.8

.。F4

0.7

curing time   3  hours

EPSbeads=0. 9(g)

w=40%

O 57.510 15  20(x1/100)

  mix proportion C/F

Fig.4 Relationship between Unit Weight and Mix    Proportion

くなっているのがわかる.EPSアッシュは, C/F=20/

100でも箕=1(gf/c㎡)以上とならず,普通土のγ亡=

1.4〜2.0(gf/㎝f)からみても,十分に軽量性を満たして いる.また,一軸圧縮強さq、とC/Fとの関係をみると,

q。はセメント量が多くなるにつれて,その値は大きく なっている.

(5)

ε

書_3

二三 ζζ整準2 貴σ

セ 18

curing time   3  hours

EPSbeads=0」 9(g)

w=40%

20(×1/100)

C/F

ε

9

●房,ρ

器510鼠鳶

§き

影5

5

C/F=15/100

EPSbeads=1. 0(g)

w=40%

steam curing

0  57.510 15

mix ProPortion

natural dry curing

Fig.5 Relationship between Unconfined Compres−

   sive Strength and Mix Proportion

0 35 13 7   14

 (hours)  curing time   (days)

Fig.6 Relationship between Unconfined Compres−

   sive Strength and Curing Time

3.3 一軸圧縮試験

 EPSアッシュの軟弱地盤における盛土材としての特 性を実験的に求めるために,一軸圧縮試験を行った.

(1)養生方法変化

(i)qゴ養生日数曲線

 q。一養生日数曲線をFig.6に示す.

 3時間,5時間の蒸気養生では一軸圧縮強度q。は,ほ ぼ同じ1(㎏f/c㎡)となっている.このことより,蒸気養 生した供試体では3時間養生で,すでに最終強度が発 現していると考えられる.

 自然乾燥養生では,養生日数がたつにつれて,一軸 圧縮強度q、は増加している.このグラフより1日強度 増加率をみてみると∠q。幻t(㎏f/㎝f/d)を計算すると,

1〜3日養生で0.6,3〜7−日養生で1.0,7〜14日養 生で0.2となっている.

 7〜14日養生になると,その強度増加率は1日当た

り∠q、匂t=0.2(㎏f/c㎡/d)とかなり小さくなっている.

(ii)εド養生日数曲線

 εf一養生日数曲線をFig.7に示す.

 蒸気養生では,ピーク時の圧縮ひずみεfは養生時間 が長くなるにつれて,『その値は大きくなるという傾向 を示している.また,自然養生の場合でも,蒸気養生 と同様に,養生日数が長くなるにつれて,εfの値は大き くなっている.

 蒸気養生,自然養生ともεfの値は条件によって,ばら つきを示してはいるが,3本の供試体の平均値をとっ てみると全ての養生条件において,εf=4%以内にお

量§

基毒10

霧§

の  のコ

巴麗5め く 

琴舶

。  o

C/F=15/100

EPS.beads=1. 0(g)

w=40%

steam curing

     natural dry curing

♂・

0 35.

  (hours)

13  7   14

curing time   (days)

Fig.7 Relationship between Compressive Strain at    Failure and Curing Time

さまっている.

(2)配合変化

(i)応カーひずみ曲線

 1日養生,C/F=15/100, EPSビーズ=1.0(g)

で行った一軸圧縮試験の応カーひずみ曲線をFig.8に 示す(同一条件で3本の供試体を試験した).

 軸ひずみε、の増加に伴い軸応力σiはピークを示し,

やがてその値は減少していく.しかし,中には,軸応 力σ、が1,2回増減を繰返す曲線を示している.これは EPSビーズのセメント, F. Aとの付着性が悪いため,

(6)

ミ4

b3

二2

.詩

.毒話1

curing time   l day

C/F=15/100

EPSbeads=1. 0(g)

       No.3      /ガ〔\

窟搾㌃跨一豊1

4

レ   o浜3

寒12

1

1  2  3  4  5

  axial strain ε1(%)

Fig.8 Stress Strain Curves of EPS    Unconfned Compression Tests

OEPSbeads=0. 5

△EPSbeads=1. 0

□EPSbeads=1. 5

(9)

(9)

(9)

Ash under

10/100    15/100    20/100    mix proportion   C/F

Fig.10 Relationship between Compressive Strain     at Failure and Mix Proportion

5

蝿41妄

ユ  §ぎ3

セ留2§婁

:コ  の

   1

OEPSbeads=0.5(g)

△EPSbeads=1. O(g)

□EPSbeads=1.5(g)

が0.5(g)近傍であることを示している.

 盛土材として,ある。、=q、/2値を要求される時セメ ントとF。Aの配合比を,このFig.9から簡単に求める ことができる.

㈹ εf−C/F曲線

 εf−c/F曲線をFig.10に示すい

 ピーク時の圧縮ひずみεfはC/Fの増加に伴う大きな 変化はみられず.EPSビーズ量, C/Fに関係なく,その 値は1〜3%内におさまっている.

10/100     15/100    20/100    mix proPortion   C/F

Fig。9 Relationship between Unconfined Compres−

   sive Strength and Mix Proportion

供試体の表面からEPSビーズがはじけだすことによる 局所破壊による一時低下,その後の回復過程を示すも のと推測される.

(ii)qu−C/F曲線

 q。一C/F曲線をFig.9に示す.

 EPSビーズ=0.5(g)の時は, C/Fの増加に伴い,圧 縮強度は増大している.また,EPSビーズ=1.0,

1.5(g)の時は,C/Fの増加に伴う,圧縮強度の増加は みられない.これはEPSビーズの配合量が多すぎセメ ントの量が強度に影響を及ぼさないためと考えられる.

これは,EPSビーズの適正配合が自ずと存在し,それ

3.4 貫入試験

 EPSアッシュの路床材としての特性を実験的に求め るために,貫入試験を行った.この貫入試験(モール ド直径10cm,貫入棒直径5cm)は, CBR試験法(JIS A 1211−1980)に基づいて行ったので,考察についても CBR試験を参考とした.よって,本文における貫入抵 抗比とは,この試験における荷重強さと,CBR試験に おけるその貫入量の標準荷重強さの比を百分率で表し たものとする.

(1)貫入抵抗比一養生日数曲線

 貫入抵抗比一養生日数曲線をFig。11に示す.

 蒸気養生では,養生時間の増加(3→5時間)に伴 う貫入抵抗比の増加は微小である.

 自然養生の場合,養生日数が長くなるにつれて,貫 入抵抗比も増大している.この結果を,CBR試験結果 として考察する.Table 6に示す「土の種類とCBRとの 関係」〃》から見ると,CBR値8〜20(%)で可〜良好な路 床となっている.これを貫入抵抗比に置き換えてみる と,EPsビーズ(1。og),体積比57%の場合, Fig.11 より可〜良好な路床を満たすためには,養生日数は2

(7)

   40

誓30

::i

 ら   

謎20

   10

C/F=15/100

EPSビーズ=1.0(9)

Steam CUring

natural dry curing

日以上が必要であり,8日以上であれば路床材として 十分な養生時間といえる.

(2)貫入抵抗二一C/F曲線

 貫入抵抗二一。/F曲線をFig.12に示す.

 EPSビ己ズ篇0.5(g)の時のみ,セメント量の増加 に伴い,貫入抵抗比も増大している.Table 6から,可

〜良好な路床材には,Fig.12よりEpsビーズ=

     し0.5(g)の時,配合比C/F=8/100〜19/100が要求され ることがわかる.しかし,EPSビーズ=1.0,1.5(g)

と増加させていくと,可〜良好な路床となるのに必要 な貫入抵抗比は,確保することができない.

35123  78   14

(hours)  curing time   (days)

Fig.11 Relationship between Penetration Resis−

    tance Ratio and Curing Time

Table 6 Corelation between Subgrade Rank and CBR−value

very poor

唐浮b№窒≠р

  poor 唐浮b№窒≠р

  well 唐浮b№窒≠р

excellent

唐浮b№窒≠р

234567891015202530

4.結論

4.1 F、Aと調整土

(1)土粒子の密度はF.Aの方が調整土より小さい.

(2)粘着力。はF.Aは0で,調整土は存在する.

(3)せん断抵抗角は,F. Aが調整土より小さい値をと

る.

(4)一面せん断試験のD一τ曲線,D一∠h曲線より,F. A は「緩い砂」,調整土は「中位の砂」に近い性質を示

す.

(5)(3×4)以外はF.Aと調整土はほぼ近い値をとる.こ れよりF.Aは粒度分布で示されたように,また力学特 性においてもシルト質土と考えられる.

CBR value(%)

霧 20

£ま   10§慧

Ω, 5一零

OEPSbeads=0. 5(g)

△EPSbeads=1. 0(g)

[コEPSbeads=1. 5(g)

0 10/100    15/100    20/100    mix ProPortion  C/F

Fig.12 Relationship between Penetration Resis−

    tance Ratio and Mix Proportion

4.2 EPSアッシュ

 今回の実験は,養生方法や配合比を変化させる等,

有効利用に向けての予備的実験とした。この試験より 得られたEPSアッシュの特性や,注意点について述べ

る.

(1)注意点として,配合比C/Fを小さくすると,軽量 性,経済性は向上する.しかし,これにEPSビーズを 加えると,軽量性は増加するが,強度は低下し盛土材

としての強度が得られない可能性がある.

(2)(1)を考慮しながら,C/FとEPSビーズ量との配合 比を調整することによって,比較的高強度を得ること ができるので,盛土材として用いることができる.ま た,EPSアッシュ供試体は,比較的安定した固形体と なるので,2次製品としての有効利用の可能性も高い と考えられる.

(3)貫入試験の結果を14日養生(自然乾燥養生)でみ ると,かなり高い値を示しており,有効な路床材とし て用いることができる.

(4)単位体積重量を全体的にみると,予備的実験では すべての配合においてγ、=1.0(gf/c㎡)以下となって いる.条件①②においても,γt=1.0(gf/c㎡)前後と

(8)

なっており,軽量性は十分に保っており,F.A自身の 軽量性も十分に生かされている.

5.あとがき

 本研究は,まだ緒についたばかりで,十分な考察は されていない.

 問題点として,この試験においては,CBR試験と貫 入棒直径/モールド直径が違うので,貫入試験結果を換 算して,CBR試験に対応させていくことを検討するこ

とが,貫入試験における今後の課題である.

 今後は,軽量性を保持し,かつ所要強度を得るため の最適配合を,配合をより細かく変化させることに よって,検討していく所存である.

謝辞:本研究を遂行するにあたり,フライアッシュを 快く提供頂き,貴重な示唆を受けた九州電力㈱土木部 帆足又十郎氏,同大村発電所 森田建次郎氏,および EPSビーズを快く提供頂いた長崎菱光コンフリート工 業㈱の野村孝一氏,また本実験において協力しても らった村本光輝(現住友建設㈱),長崎大学学生の田沢 好一郎,苑田康平,増田浩二4君には末筆ながら深謝 の意を表します.

         参考文献、

1)佐藤他;石炭灰を利用した軽量盛土材(気泡アッ   シュ)の基本的性状について,第24回土質工学研  究発表会,pp.1993〜1994,1989.

2)土質工学会;土質試験実習書,pp.25〜54,

 103〜110, 125〜166, 1988.

3)土質工学会;土質調査試験結果の解釈と適用例  pp.326〜327, 1981.

4)発泡スチロール土木工法開発機構;発泡スチロー   ル土木工法,1988.

5)内田一郎;道路舗装の設計法,p76,1969.

参照

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