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Academic year: 2021

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長野工業高等専門学校紀要 ・第 2 6 号 ( 1 9 9 2 ) 2 5

簡略ファジイ推論装置の設計

古 川 万寿夫

The design of an instrument for the simplified fuzzy reasoning method.

Masuo FURUKAWA

Thi spa p e rs ho wsde s i gno fa ni n s t nl me n te mp l o yi n gdi gi t alI Ca n da na l o gI Cf o r t hes i mpl i f i e df u z z yr e a s o n i n gme t ho d. Th ei n s t r ume n td e s i g ne di nt hi sp a pe r , c a ni n f e r a na n a l o go ut pu tf r o mt wo6 bi t s ・ d i g it ali n p ut sb yt h es i mpl i ae df uz z y r e a s o ni n gme t ho d . Se ve nr ul e swhi c hc a nbes e l e c t e df r o m f o u r t y ‑ ni n eml e si su s e df o ra ni nf e r e n c e .

1 . は じ め に

1 9 6 5 年に L A.Zade h によって提唱 されたファジ ィ理論( 1 ) は,その制御分野への適用によ って発展を遂 げてきた. ファジ ィ制御の特徴は,熟練オペ レータの経験や知識 を記述 した フ ァジィ制御ルールを使 って,熟練者 と同程度のファジィ制御を行 うところにあ る.

ファジ ィ制御の入出力関係は ファジ ィ推論 によって決定す る.現在, ファジ ィ推論 には m

i n‑ max 推論法( 2 ) が最 もよく使われている. しか し ,m i n. max 法 は必ず しも直観 にあった 方法でない ことが指摘 され,種々のファジ ィ推論法が提案 されてい る.その中でも簡略 ファ ジィ推論法 ( 3) 紘,後件部がファジィ集合でなく定数であるので後件部 ファジ ィ集合 の形状 を 考 える必要がな く,処理速度が格段 に早 くなる.今後, ファジ ィ制御法の主流 になるもの と 考えられている ( 4 ) .

本研究では,簡略 ファジィ推論を‑‑ ドウェアで行 う 2 入力 1 出力の簡略 77 ・ジ ィ推論装 置を設計 した.本推論装置の入力はマイクロプロセ ッサ との親和性 を考 え,デジタル値入力 とした.また,出力はアクチ ュエータ等の駆動回路‑直接入力できるよ うに, アナ ログ値 出 力 とした.そ して,前件部および後件部はデジタル回路で,デフアジフイケーシ ョソ部 はア ナ ログ回路で構成す ることで,推論回路の簡単化お よび高速化を図 ることがで きた.

2. 簡略ファジイ推論

Xl ,x2 ,Z をファジ ィ変数 ,AI ,B l ( i ‑ 1 ,・

‑・ ,n) を 77 ・ジ ィ集合 ,Z l をシングル ト ソ77 ・ジィ集合 とし , n 個 のルールがあ るとす ると,事実 として実数 ( X ,y)が入力 され 結論 Z 。 が出力 され る簡略 77 ・ジ ィ推論 は次のように記述できる.

Rul el:I fxli sAl ,Ⅹ2i sBlt he nzi sZI Rul e 2: I fxli sA2 ,x2i s B 2t he nzi sZ2

●電気工学科 助手

原稿受付 平成 4 年1 0 月 1 日

(2)

2 6 古川 万寿夫

Ru l en: I fxl i sA。 ,x2 i sBnt h e nzi sZn Fa c t s: Xl i s x , x2 i s y

Co n c l u s i o n: Z 。

各規則 の前件部 Al および B l と事実 ( Ⅹ ,y) との適合度 は h l ‑J L A l ( Ⅹ )・J L B . ( y) ( 1 )

もしくは

hl ‑J L A I ( Ⅹ)< J L B l br ) ( 2)

で与 えられる. これは ,X ,yが与 えられた ときに結論 Z , が得 られ る度合 が h であることを 示 してい る. これ よ り推論の結論 Z 。 は ZI を h I で荷重平均す ることで,

zo ‑z l h l h ' l Z . 2

. I . '

i

' t z nhn ( 3) として得 られ る.

3. 設 計 仕 様

表 1 F こ本推論装置の仕様 を示す.前件部 をデジタル回路で構成す ることを考 えて,簡略推 論 の適合度 h l の計算式 は( 2 ) 式 の m h演算 を選 んだ.入力 は 6 bi t デジタル値 とし,また,入 力数 は 2 とした.結論 を得 るための荷重平均 の回路 は,簡単化および高速化す るため アナ ロ

グ回路で構成 した.出力 は,推論装置の出力 に接続す るアクチ ュエータ駆動回路 に接続 しや すい ようアナ ログ値 とした.

前件部 メンバ ーシ ップ関数 は 1 ラベルあた り 1 6 個 の台 を持 つ. グ レー ド値 は 3 b i t で ,0

‑ 7 の値 を表現す る.

表 1 簡略ファジィ推論装置の設計仕様 推 論 方 法 簡略ファジイ推論法

ル ー ル 数 7 ルール

入 力 6 b i td i g i t a l× 2 本 出 力 アナグロ出力 × 1 本

前件部 ラベル数 7 ラベル

前件部 メンバーシップ台幅 1 6 /1 ラベル

(3)

簡略ファジィ推論装置の設計

An t e c e de n tt 】 I o c k Co n c l u s f o nB一 o c k De f u z z Mc a t I o nBl o c k

図 1 簡略 ファジ ィ推論装置 の構成

2 7

(4)

2 8 古川 万寿夫

Z : 真 ㌍

S., Y

◆ ●

≡ ∃ ;∋

図 2 前件部 ブロックの回路

(5)

簡略 ファジ ィ推論装置の設計 2 9

4. 簡略ファジイ推論装置 4‑1 . 構成

図 1に全体 の構成 を示す.本推論装置は( 1 ) 前件部 ブロック( 2) 後件部 ブロックお よび( 3) デ フ ァジフイケーシ ョソブロックか ら構成 され る.

4‑2. 前件部ブ ロックの回路

図 2 に 1 ルール分の前件部 ブロックの回路図を示す.前件部 プt ,ツタでは入力 とルール と の適合度 h l を求め る.

̲̲it= ̲̲̲

図 4 ( a) デ フ ァジ ィフ イケーシ ョソ ブ ロ ックの横 浜 算 と D/A 変換 回路

(6)

3 0 古川 万寿夫

図 4 ( b) デファジィフイケ‑ショソブロックの加重平均回路

1 ラベルあた り 1 6 個 の 3 b i tSW アレイに前件部 の メンバ ーシ ップ関数 の形状 を記憶 して お く.入力 された デジタル値 はデコーダ 3 bi t の SW ア レイによって, ラベル Al また は B l と の適合度 J L AI と J L B l にそれぞれ変換 され る.そ して FE AI と J L B l は m i n 回路 に導かれルール との 適合度 h l が計算 され る.

4‑3. 後件部ブ ロックの回路

図 3 に後件部 ブ ロックの回路図を示す.後件部 ブ ロックで は h l で頭切 りした後件部 メン バーシ ップの高 さと位置 を出力す る.

前件部 ブロックの出力が後件部 のシソグル トンメンバーシ ップの高 さを示 しているので, 高 さについて処理す る回路 は必要 ない. したが って,前件部 出力 の h l がそのまま後件部 の メンバーシ ップの高 さの出力 となる. メンバーシ ップの位置 は ,5 b i t の SW によって設定 さ れた値 を出力す る.

4‑4. デフアジフイケーシ ョンブロック

図 4( a Xb ) にデフアジフイケ‑シ コンブロックの回路図を示す. この ブロックでは( 3) 式 の荷 重平均の計算 を行 い,結論 のアナ ログ 侶 Z。 を出力す る.

( 3 ) 式 の分子 は,hl とZl のデジタル値 を ROM の Lo o k ‑ u p テー ブル方式 に よって積 hI Zl を 求めた後,その横 を D/ A 変換 しアナ ログ回路で加算す る ことで計算す る.一方分母 は ,hl を D/ A 変換 し, アナ ログ回路で加算す る.最後 に Op‑ AMP と FET で構成 した除算器 によ って分子 を分母 で割 ることで推論結果 が得 られ る.

5. ま と め

本研究では,簡略 ファジ ィ推論 を′ 、‑ ドウェアで行 うデジタ ル2 入力/ アナ ログ 1 出力 の 簡略 ファジ ィ推論装置 をデジタル I C とアナ ログ I Cを混用 して設計 した.その結果,本推 論装置の入力 はデジタルシステムとの親和性を, また,出力 はアクチ ュエータ等のアナ ログ 系駆動回路 との親和性 を備 えることができた.デジタル I Cとアナ ログ I Cを混用 したため,

デフアジフイケ‑シ ョソブロックにおいて荷重平均 の計算 回路 を簡単化す ることがで きた.

(7)

簡略ファジィ推論装置の設計

今後,本推論装置 を試作 し, ファジ ィ制 御 な どに応用 して行 く予定 であ る.

参 考 文 献

31

( 1 ) L A.Zad e h: Fuz z ySe t s ,I nf o m a t i o nan dCo nt r ol , 8 ,pp. 3 3 8 ・ 3 5 3( 1 9 6 5 )

( 2 ) E.H.Ma mda ni: Appl i c at i o no fFuz z yAl go r i t hmsf orCo nt r o lofSi mpl eDyna mi cPl ant , Pr o c .I EE,1 2 1 ‑ 1 2 ,pp. 1 5 8 5 ‑ 1 5 8 8( 1 9 7 4 )

( 3 ) 前田幹夫,村上周太 :自己調整 7‑ アジィコン トローラ,計測自動制御学会論文集 ,2 4 , 2 , pp.

1 9 1 ‑ 1 9 7( 1 9 8 8 )

( 4 ) 水本雅暗 :最近のファジィ制御法,数理科学 ,No. 3 3 3 ,pp. 2 0 1 2 6( 1 9 9 1 )

図 1 簡略 ファジ ィ推論装置 の構成

参照

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