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平成28年度県外研修
報告書(概要)
1 研修の目的
熊谷市は比較的災害の少ないところであるが、東日本大震災、熊本地震を考
えても、災害はいつどこで起こるか分からず、災害への備えの重要性を再認識
したところである。今回の研修では、先進的な自主防災活動を行っている新潟
県燕市の自主防災組織の活動状況についてお聞きし、今後の自治会活動の一助
とすることを目的とする。
2 研修のテーマ
『笈
おい
ケ
が
島
しま
自主防災組織 地区防災計画策定の取組に学ぶ』
3 研修概要
①研修日時 平成28年10月26日(水)
②参加人数 174人
③会 場 燕市吉田産業会館(新潟県燕市)
④内 容 燕市防災課職員、及び笈ケ島自主防災会前会長による自主防災
会の取組についての講演と質疑応答
4 講演概要
Ⅰ 燕市の自主防災組織への活動支援策について
(燕市総務部防災課防災対策係長 渡邉 徳昭 様による講演)
新潟県は災害が多いイメージがあると思いますが、県内の他市と比較すると、
燕市は大きな自然災害による被害が少ない地域です。そのため、燕市民の防災
意識は低く、市の職員も災害対応能力が低い状態だと考えられます。このよう
な 現 状 を 受 け て 、 市 民 向 け の 防 災 講 習 会 や 防 災 訓 練 、 職 員 向 け の 図 上 訓 練 や
HUG訓練を実施しています。その結果、自主防災組織結成率は年々上昇し、総
合防災訓練の参加者数が徐々に増えていることから、市民の防災意識が高まっ
てきていると考えられます。
燕市の具体的な取組を5つご紹介します。
①自主防災組織が利用できる 2 種類の補助金(地域防災活動推進補助金と自主
防災組織資機材補助金)制度があります。
②燕市総合防災訓練を毎年 7 月第一日曜日に開催しています。総合防災訓練に
併せて、地域ごとの独自の訓練を実施するようお願いしています。
③燕市防災リーダー養成講座を平成24年度から始めました。自主防災会及び自
治会の代表者が対象で、外部講師を招き講習会を開催しています。講座受講
生が自地域での防災活動を公開講座にて発表する機会も設けています。
④地区防災計画策定の支援をしています。地区防災計画とは、地区居住者等が
地域の特性に合わせて内容を自由に決めることができる計画です。笈ケ島自
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災マップを作成しました。作成にあたり、自主防災会へ窪地マップ(地域の
高低差を色付けし、「見える化」した地図)を提供しました。
⑤災害時の住民への情報伝達手段ですが、緊急時に防災無線でサイレンを鳴ら
します。サイレンが聞こえたら、FM ラジオや市ホームページ等で情報を入
手するようお願いしているところです。
地域の団結力が地域の防災力につながります。災害に強いまちづくりをとも
に推進していきましょう。
Ⅱ 笈ケ島自主防災会地区防災計画策定の取組
(笈ケ島自主防災会 前会長 藤井 秀人 様による講演)
笈ケ島自治会は、人口688名、209世帯、面積約1.01㎢の自治会です。燕市
の南西に位置し、大河津分水路と信濃川に挟まれた場所に立地しています。大
河津分水路は1896年の大洪水「横田切れ」を契機に整備されましたが、その恩
恵により、今のところ外水被害は発生していません。しかし、2011年の新潟・
福島豪雨では、越水ぎりぎりとなりました。また、近年は住宅の造成により田
畑が減少し、排水の逃げ場が無くなってきています。一昔前には発生しなかっ
た道路冠水が多発しています。
笈ケ島自主防災会では、消防団と連携し、年1回の避難訓練を実施していま
す。防災資機材は訓練で使用できて、はじめて災害時に使用できるようになる
ので、地区の多くの人が使用できるよう心掛けています。また、道路冠水など
の内水被害を防ぐため、排水路の草刈りやゴミ拾いも実施しています。
地区防災計画の策定にも取組みました。この取組は、「燕市防災リーダー養成
講座」で地域防災マップづくりを学習したことがきっかけで始めました。防災
というと重く考えがちですが、「何かのついでの防災活動」を意識すると活動が
長続きすると思います。実際に笈ケ島自主防災会では、無理のないペースで地
域の集会所に地域住民が集まり、窪地マップに冠水箇所や被害のなかった場所
などを落としこんでいきました。作業を進めていく中で、避難場所の不足や自
治会の分断という課題も見えてきましたが、新たに地元企業と覚書を締結した
り、近隣の自治会と意見交換を始めました。作成した防災マップは全戸配布し、
ラミネート加工し、玄関にかけられるようにリングをつけました。
このような形で笈ケ島自主防災会は活動を進めてきましたが、今後は防災の
取組がより広域的に広がっていけばいいと思います。これからは自主防災組織
の組織率だけを追い求めるのではなく、各自主防災会の活動(点)を線でつな
ぎ、情報共有しながら、地域にあった取組が必要です。私自身は子どもの頃か
ら台風、水害、豪雪など様々な災害を体験してきましたが、その一つひとつの
体験が現在の防災意識につながっているのだと思います。意識の高さに年齢は
関係なく、必要なのは経験値です。経験値とは、自分の地域で災害が発生した
ら、率先して写真などで状況を記録し、検証することです。さらに情熱も必要