• 検索結果がありません。

学 部 教 育 との連 繋 日本 語教 育 漢 字系 留学 生 を中心 と して

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "学 部 教 育 との連 繋 日本 語教 育 漢 字系 留学 生 を中心 と して"

Copied!
26
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

学 部 教 育 との連 繋 日本 語教 育

漢 字系 留学 生 を中心 と して

宮 城 典 江

904

目 次

は じめ に

留 学 生 に つ い て

大 学 に お け る 日本 語 教 育

学 部 教 育 との 連 繋 重 視 の 日本 語 教 育 お わ りに

1は じ め に

昨今,日 本 の 国 際 社 会 にお け る経 済 の発 展 及 び科 学 ・技 術 の進 歩,ま た そ れ らの 発 展 や進 歩 過 程 に対 す る興 味 と もあ い まっ て,日 本 に対 す る関 心 が非 常 に高 ま り,日 本 を あ る い は 日本 に学 ぼ う とい う風 潮 が 世 界 の あ ち こち で起 こ って い る。 この よ うな状 況 に伴 い,国 の 内外 を問 わ ず 日本 語 学 習 者 の 数 は 急 増 の一 途 を辿 って い る。

日本 語 教 育 史 にお け る こ こ50年 間 程 の留 学 生 の往 来 を振 り返 っ て み る と, 従 来 は国 費 ・私 費 を問 わ ず 日本 学,日 本 文 学 及 び言 語 学 等 の 専 門家 や 外 交 官 等 の厳 選 され た ご く少 数 の エ リー ト留 学 生 が 日本 語 課 程 か ら専 門課 程 へ の移 行 をか な り自律 的 に しか も割 合 ス ム ー ズ に遂 行 して きた。 しか し数 年来 の留 学 生 受 け入 れ体 制 の 整 備 ・充 実 効 果 に伴 い,留 学 生 の学 習 目的 の多 様 化 や専

211

(2)

門分 野 の範 囲拡 大 が 目立 ち,彼 らの 背景 や資 質 も ます ます多 様 化 して来 た。

した が っ て,こ の よ うな状 況 に対 応 で きる よ うな種 々 の調 査 研 究 の重 要性, 内容 ・教 材 及 び教授 法 の 充 実 と向上,そ して適 任 の 教授 者 の必 要性 が大 学 で

も一 般 日本 語 教 育 機 関 で も改 め て強 調 され て い るの で あ る。

本 稿 で は,国 内 の大 学 学 部 に籍 を置 き,そ れ ぞれ の 専 門 分 野 の 勉 学 に取 り 組 ん で い る外 国 人留 学 生,特 に漢字 系 留 学生 に焦 点 を あ て,彼 らに対 す る 日 本 語 教 育 の現 状,ニ ー ズ,問 題 点 とその 解 決 方 法,今 後 の課 題 等 に つ いて取

り上 げ る。

ほ とん どの 留 学 生 に とって 日本 語 学 習 の 目的 は,そ れ ぞ れ の留 学 中 の生 活 及 び専 門 の勉 学 や 研 究 を遂 行 す る た め の手 段 と して の 日本語 能 力 の獲 得 で あ

っ て,専 門 課 程 に入 る まで に は必 要 な諸 能 力 を是 非 と も身 に つ け な けれ ば な らな い の で あ る。 彼 ら は入 学 時 に は,日 本 語 能 力試 験1級 合格 程 度 の 日本 語 力 を有 す る こ とが期 待 され て はい る もの の,上 記 の必 須 レベ ル に は充 分 に達 して い な い者 が 多 いの が 実情 で あ る。 この ギ ャ ップ を埋 め るべ く,多 くの場 合 大 学 の3年 次 か ら始 め られ る専 門 課 程 の授 業 へ の 「橋 渡 し的」 日本 語 教 育 が必 要 で あ る し,他 方,1・2年 次 で既 に一 般 教 育 科 目 と専 門教 育 科 目の垣 根 を取 り払 っ て一体 化 を図 っ て い る よ うな大 学 で は,基 本 及 び専 攻 科 目 との

「同時 並行 的」日本 語 教 育 が 必 要 で あ る。 本 稿 で の 漢字 系学 部 留学 生 に対 す る 日本 語 教 育 は,特 に学 部 教 育 との連 繋 が効 果 的 に遂行 で きる よ うな 日本語 教 育 を念 頭 に置 い て考 察 を進 め て い きた い。

2留 学 生 に つ い て

留 学 生 とは,正 確 に は 「外 国入 留 学 生 」の こ とで あ り,「 日本 の大 学 等 にお

い て 教育 を受 け る 目的 を もっ て入 国 し,大 学 等 に入 学 した外 国人 学 生 」 で, 法 的 に定 め られ た一 定 の 日本 在 留 資 格 を持 つ者 と定義 され て い る。定 義 中 の

「大 学 等 」 に は,国 ・公 ・私 立 の大 学 及 び短 大,高 等 専 門学 校,専 修 学 校,お

212国 際 経 営 論 集No,81995

(3)

衰1留 学生 数 の推 移(各 年5月1日 現在)

昭 和53 54 JJ 56 :i7 58 59 60 fil 62 fi3 隔!'成 2 3 d

留F一 11{}75 1,1H:; 1,369 1,378 且,777 2,082 x,345 2,51}2 3(17i 3,9:i8 9,1tH 4,4fi5 4,961 5,219 5,699

外国政 府派遣留学生 (E 1[}:i X19 475 sez 863 798 774 X95 995 476 934 1,02Ei 1.(17'? 1,05呂

匹1 x,774 4,645 4,7区4 5,126 5,677 7,9;3ti 9,267 11,733 14.65 17,701 '10,549 25,852 3.i,3fiO 粥 、.75 4],04

響 学 5,SA9 5,933 6,572 7,179 呂,116 10,428 32,4川 ]Fi30(19 18,ti:311w,1a4 'Lj

,64:i 31.'?51 41,347 4:}.X1669H,561

■ 一 〒一r I

7‑一 一 騨r Il

一一一一r一『一一

1!111111111111

価 鼎楠 曲r lEi.:3f1(}

T‑一

{

r

1̀1力 人 訓 画 想 定 慨 」dO,428112,1̀)OIl4,IO(,1田,9Uf)122、 ㈹{h25,5〔111・2q,6flO64,4〔}{}14U(1̀H)

r

(注)1.外 国 政 府 派 遣 留 学 生 は,中 国,マ レー シ ア,イ ン ドネ シ ア,ブ ラ ジ ル,タ イ 及 び シ ン ガ ポ ー一ル の 各 国 政 府 派 遣 留 学 生 で あ る 。

2.「10万 人 計 画 想 定 概 数 」欄 は 前 期 伸 び 率 を 年 平均16.1%増 と し て の 筆 者 の 概 算 よ る 。

(資 料)文 部 省 調 べ(平 成5年 度:平 成5年11月 〉 よ り作 成

2)

よび特 に認 め られ た民 間 の 大 学 等 へ の入 学 前 の予 備 教 育 機 関 も含 まれ る。

さて,わ が 国 の大 学 等 に学 ぶ 外 国 人 留 学 生 の現 状 を最 新 の 資料(文 部 省 平 成5年11月 発 行)か ら概 観 して み よ う。 まず,表1の 留 学 生 数 の推 移 で あ る が,平 成4年5月1日 現 在 で 国費 留 学 生 数 が5,699人,外 国政 府 派遣 留 学 生 数 が1,058人,私 費 留 学 生 数 が41,804人 で,留 学 生 の総 数 は48,561人 とな っ て い る。 この数 は平 成4年 現 在 か ら10年 前(昭 和57年)の 総 数8,116人 と比 較 す る とほ ぼ6倍 で あ る。 また,国 費 留 学 生 ・外 国政 府 派 遣 留 学 生 に比 べ て 私費 留 学 生 数 が 留 学 生 総 数 の86%を 占 めて お り,こ の 数 は当 時 の 私 費 留 学 生5,677人

と比較 して実 に7.36倍 に も達 して い るの で あ る。

この よ うに留 学 生 が急 増 した 要 因 と して は,日 本 の 国際 的地 位 の 高 ま り及 び 諸 外 国 との国 際 交 流 ・技 術 協 力 等 の進 展 と共 に,昭 和58年 答 申 の い わ ゆ る

「留 学 生10万 人 構 想 」以 来,多 くの学 術 研 究 及 び教 育 機 関 が この計 画 を積 極 的 に評 価 し,留 学 生 受 け入 れ体 制 の整 備 充 実 を図 りつ つ あ る こ とが挙 げ られ る。

3)

『21世 紀 へ の 留 学 生 政 策 』 で は,留 学 生 数 が 平 成4年(1992年)に は4万 人, 平 成12年(2000年)に は10万 人 に な る もの と想 定 し て い た が,現 実 に は この 予 想 を は る か に 凌 ぐ ス ピ ー ドで 増 加 が 進 ん で お り,平 成2年 に は早 く も4万 人 を超 え,予 想 され た 平 成4年 に は平 成6年 度 の 想 定 数 で あ る5万 人 に も届

こ う と い う数 に 達 し て し ま っ た の で あ る 。 想 定 よ り2年 も早 い ペ ー ス で の 進 学部教育 との連繋日本語教育213

(4)

図1出 身地 域 別 留 学生 数(平 成4年5月1日 現在)

東128人(2.2%) オ セ ア ニ ア152人(2.7%)

ア フ リカ 273人

(4.8%)

(資料)

'1'膚 次

驚タ甥1人

米760人(1.6%) ア フ リ カ363人(0.7%) オ セ ア ニ ア315人(0.6%)

東253人(0.5%)

・1・ア ン'・1・

..

;・:・1・4,592人b:':':.・'.

ア セ ア ン 1,409人

(24.7%x)

r

離 ㎜

{

ーつ

48,561入 (140%1

4,(}5:i人44,53(1人 (71.2%)(9L7%)

行状 況 か ら見 る と,今 後 も更 に留 学 生 の増 加 に一 層 の拍 車 が か か る こ とは想

 ラ

像 に 難 くな い 。

:"i)6?

次 に 図1の 出 身 地 域 別 留 学 生 数 と表2の 出 身 国(地 域)別 留 学 生 数 を合 わ せ 見 る と,全 体 の91.7%と い う最 大 の 比 率 を 示 して い る の が ア ジ ア 諸 国(地 域)の 出 身 で あ り,そ の う ち 中 国,韓 国,台 湾 の3か 国(地 域)の 出 身 学 生 が 合 計38,171人 で ア ジ ア 全 体 の85.7%,留 学 生 総 数 の78.6%と 際 立 っ た 現 象 で,こ れ は筆 者 の 所 属 す る機 関 で も同 様 の 高 い 割 合 を示 して い る。 こ の3か 国(地 域)か ら の 留 学 生 は,い わ ゆ る 「漢 字 圏(留)学 生 」 と呼 ば れ,母 国 語 に 漢 字 が 用 い られ て い る 国 の 出 身 学 生 の こ と を 言 う。 ち な み に 「漢 字 系 学 生 」 と呼 ば れ る場 合 は,上 記 の 学 生 を更 に広 げ て 華 僑 子 弟 と して 二 重 の 言 語

214国 際経営論集No.81995

(5)

表2出 身 国(地 域)別 留 学 生 数

(平成4年5月1日 現在,単 位:人)

国(地 域)名 生 数

中 国

韓 国

台 湾

マ レ ー シ ア ア メ リ カ 合 衆 国 イ ン ド ネ シ ア

タ イ

フ ィ リ ピ ン

香 港

バ ン グ ラ デ シ ュ

そ の 他

20,437(1,299) 11,596(672)

6,138(一 一) 1,934(252)

1,245(145) 1,154(367) X94(450}

503(293) 496(55) 479(294) 3,68501,872)

48,56(5,699

(注)()内 は 国 費 留 学 生 数 で 内 数 。 (資 料)文 部 省 調 べ

生 活 を送 っ て い る学 生 を も含 め て指 す こ とが 多 い。

「漢字 系 学 生 」の 数 の 多 さは,日 本 との地 理 的 条 件 の み な らず,1881年 に朝 鮮 か ら初 め て3名 の留 学 生 を受 け入 れ て以 来,ま た1896年 に清朝 の 留 学 生13

7)

名 が 最 初 に 日本 に派 遣 され た とい う記 録 等 を見 て も,永 きにわ た る歴 史 的 な 結 び つ き を反 映 して い る と言 え る。

3大 学 に お け る 日本 語 教 育

3‑(1)日 本 語 学 習 者 に つ い て

国 内 の 日本 語 教 育 機 関 に お い て,大 学 等 で の 勉 学 ・研 究,技 術 の 研 修,ビ ジ ネ ス,教 養 と して 等,種 々 の 目 的 で 日本 語 を学 習 し て い る 者 の 全 体 数 は, 平 成4年 現 在 で69,950人 に 上 り,こ の5年 間 で は1.6倍,10年 間 で は約3倍, 15年 間 で6.4倍 の 増 加 が 見 られ,更 に 遡 っ て20年 前 と比 較 す る と約9倍 に増 加

学 部 教 育 との連 繋 日 本語 教 育215

(6)

図2国 内 に お け る 日本 語 学 習者 の 推 移 [==コ ー般の日本語教育機関における学習者 囮 大学 ・大学院における学習者

(千 人)

E==]短 期 大学 ・高 等専 門学 校 にお け る学習 者 so

07

60

05

40

30

20

3,ZQ1 1024

10,954 0 召禾日5257 (資 料)文 化 庁 調 べ よ り 作 成

4,187 9Q

62

4UgJ843

8

14,818 1,99

53,933

平 成4(年 度)

し て い る の で あ る。 これ ら の 学 習 者 の う ち,大 学 等(大 学 院 ・大 学,短 期 大 学 及 び 高 等 専 門 学 校)に 留 学 中 の 日本 語 学 習 者 に つ い て は 図2の 資 料 で 概 観 す る と,平 成4年 現 在 で16,017人(う ち 大 学 院 ・大 学 は14,818人)に 達 して い る 。 この5年 間 で は1.8倍(大 学 院 ・大 学 も約1.8倍 〉,10年 間 で は3.7倍(大 学 院 ・大 学 は3.5倍),15年 間 で は約5倍(大 学 院 ・大 学 は4.6倍)の 増 加 とな

8) っ て い る の が わ か る 。

平 成4年 度 の 大 学 院 ・大 学 で 日本 語 を学 ん で い る留 学 生 数 約15,000人 とい う数 字 が,日 本 語 学 習 者 の 総 数 で あ る約70,000人 や 第2節 で 見 た 留 学 生 総 数 の48,000人 と比 較 す る と格 段 に 低 い の は,大 学 院 や 大 学 に在 籍 し て い る留 学

216国 際 経 営 論 集No.81995

(7)

生 の う ち,① 既 に 日本 語 学 習 課 程 を修 了 して い る者,② 専 攻 の勉 学 や研 究 の 性 質 上 日本 語 学 習 を 目的 と も手段 と も しな い者,そ れ に,③ 日本 語 科 目が設 置 され て い な い大 学 で学 ん で い る者,等 が か な りの 数 を 占 め て い る た め で あ

る。

以 上 が 日本 語 学 習 者 数 の 推移 で あ る。 前 節 で概 観 した こ こ10年 の 留 学 生 数 の 急 増 と同 様 に,日 本 語 学 習者 の増 加 に も著 しい もの が あ る。 その増 加 の 要 因 も,日 本 語 教 育 体 制 や 内容 あ る い は教 授 法 の 発 展 ・進 歩 の 成果 とい うよ り

は む し ろ政 治 ・経 済 面 に お け る 日本 の 国 際 的 地 位 の確 立 が もた ら した 結 果 で あ る方 が 大 きい か も しれ な い。

3‑(2)専 門課 程 の 内容 と 日本 語 能 力の ギ ャ ップ

日本 の 大 学 で 学 部 の専 門 課 程 を履 修 す る者 は 日本 人 ・外 国 人 を問 わ ず次 の

9)

諸 点 の能 力 が 必 要 と され る。

1.講 義 の 理 解,要 約 して ノー トを取 る能 力 2.専 門 分野 の 文献 の 講 読 と研 究 能 力

3.資 料 の収 集 ・調 査 ・分 析 能 力

4.ゼ ミ等 に お け る 口頭 表 現(発 表 ・討 論)能 力 5.書 き表現(答 案 ・レポ ー ト ・論 文 作 成)能 力

これ らの 必須 事 項 を充 分 に満 た す に は,外 国人 と して は 日本人 並 み の相 当 高度 な 日本 語 能 力 が 要 求 され るが,同 時 に大 学 レベ ル の知 的 対 応 を聴解 ・読 解 ・作 文 ・会 話 等 す べ て の 言 語 活 動 に反 映 で きな けれ ば な らな い。 その た め

10)

に は大 学 入 学 時 ま で の 前 提 条 件 と し て の 日本 語 能 力 が い くつ か 挙 げ られ る 。 1.日 本 語 の 正 し い 音 声 組 織 が 身 に つ き,音 声 に よ る 言 語 生 活 が で き る こ

2.短 文 か ら複 文 へ,文 型 拡 張 や 文 法 構 造 の 理 解 が 定 着 し,使 え る こ と 3.文 字 は 当 用(常 用)漢 字 を 大 体 修 得 して5,000語 程 度 の 語 彙 が あ る こ と 4.辞 書 が 引 き こ な せ,語 彙 の 増 加 や 表 現 の 拡 大 が は か れ る こ と

学部教育 との連繋日本語教育217

(8)

な どで あ る。

しか し,こ れ らはあ くまで も理想 的 な前 提 条 件 で あ っ て,現 実 に は この条 件 か ら程 遠 い と ころ に位 置 して い る留 学 生 も少 な くな い。 先 に も述 べ た よ う

に彼 らは 日本 語 予 備 教育 を修 了 し,日 本 語 の試 験 に も合 格 して きた の で あ る が,そ の予 備 教 育 とい うの も日本 語 力 ゼ ロか ら始 め て1年 間 ほ どで約1,000時 間,す なわ ち,我 々 日本 人 が 中学,高 校,大 学 の教 養 課 程 の 計8年 間 で受 け

る英 語 教 育 の授 業 時 間 とほ ぼ同 時 間数 とい う極 め て凝 縮 した大 学 受 験 用 集 中 教 育 なの で あ る。 大 学 合 格 率 を考 え る と教 育 内 容 ・方法 と もに高 い評 価 を受 け て は い る が,予 備 教 育 修 了 あ る い は 日本 語 能 力 試 験1級 合 格 とい っ て も 60/70点 〜100点 の 問 で あ る た め,入 学 者 す べ て が大 学 教 育 に直 ち に対 応 で き る レベ ル に あ るわ けで は な い の で あ る。 しか し,だ か ら と言 って 大学 で の 初 級 ・中級 レベ ル の繰 り返 しは望 ま しい こ とで は な い。 前提 条件 と現 実 との 間 に は か な りの ギ ャ ップ が存 在 し,入 学 後 にお け る留 学 生 の 学 業 遂 行 に は種 々 の問 題 が生 ず る と予想 され る。 日本 語 習 得 で の どの側 面 に問 題 点 が あ るか に つ い て は この節 の(4)項で詳 述 す るが,次 項(3)で は外 国人 留 学 生 が 日本 語 の授 業 で どの よ うな学 習 内 容 を求 め て い る か につ い て述 べ て み る。

3一⑧ 学 部 留 学 生 の ニ ー ズ

筆 者 の所 属 す る大 学 学部 の 日本 語 授 業 に お い て は,開 設 当初2・3年 間, 留 学 生 の ニ ー ズ を探 るた め授 業 開講 前 の1・2週 間 の問 に授 業 に関 す る受 講 学 生 の希 望 な どを非 公 式 に で は あ るが 記 入及 び面 接 方式 で述 べ て もら って い た 。留 学 生 の 日本 語 教 育 に対 す るニ ー ズ は,そ の 到達 目標 や将 来 の希 望 か ら 見 て もその ま ま彼 ちの 社 会 の ニ ー ズで あ る こ とが 窺 え る。

まず 留 学 生 の 背景 国 籍,年 齢,母 語,母 語 に よ る教 育 レベ ル,滞 日期 間,日 本 語 学 習 経験(学 習 期 間 ・予 備 教育 機 関 ・学 習形 態 ・使 用 教 材 ・教 授 法),現 在 の言 語 環 境 につ いて の質 問,次 に授 業 内容 に対 す る彼 らの希 望 を尋 ね て みた 。 結 果 は学 会 口頭 発 表 や学 会 誌 等 で 報 告 され る種 々 の ア ンケー

218国 際経営論集No.81995

(9)

ト調 査 ・分 析 の 結 果 とあ ま り違 わ な い項 目が挙 げ られ た 。 す なわ ち,前 項 に 箇 条 書 きした と ころの 大 学 入 学 時 まで に必 要 な前 提 条件 と して の 日本 語 能 力 に対 す る補 強 ・矯 正 ・伸 長 や 大 学 学 部 の専 門 課 程 で の必 須 能 力 の養 成 に よる 日本 人 並 み の 日本 語 能 力 の獲 得 とい う こ とで あ る。 そ の他 に希 望 件 数 と して は上 位 を 占 め な か っ た もの の 注 目 に値 す る もの もい くつ か あ った。 例 え ば

1.長 い文 章 を読 み,書 く訓 練 2.専 門 用 語 の 増 追 加

3.自 然 な発 音 ・イ ン トネ ー シ ョン ・速 度 で話 す/音 読 す る訓 練 4.敬 語 を正 し く使 っ て話 す/書 く訓 練

5.研 究室 ・実験 室事 情/文 化 へ の適 応 法

6.日 本 語 そ の もの で は な く,自 己 能 力 の開 発 法 や独 学 習 の効 果 的 方 法 等 で あ る。

1.で は ゲ ー ム 的 で もよい か ら こ と さ らに長 くて複 雑 な文 章 が解 読 で き, 長 くて も論 理 性 の あ る文 章 が書 け る よ うに な る訓 練 を希 望 し,2.で は基 礎 的 で恒 久 的 な用 語 の他 に 日毎 に新 出 す る用 語 をで きる だ け蓄 積 し,3.で は 留 学生 の 発 音 や ア クセ ン トに対 す る問題 意 識 が 強 く,初 級 時 の 単 調 で はあ る が組 織 的 な訓 練 の 再 度 必 要 性 を述 べ,4.で は敬語 の使 用s非 使 用 に対 す る 基 準 の 欠 如 や,不 正 使 用 して もコ ミュニ ケー シ ョン は可能 なた め周 囲 か らの 指 摘 や矯 正 が得 られ な い こ とへ の不 満 か ら再 訓 練 を要求 し,5.で は理 学 部 の留 学 生 が共 同研 究 や 実験 を行 う際 に は周 囲 の協 力 や スム ー ズ な意 思 疎 通 が 不 可 欠 で あ る こ とを認識 し,協 働 や 師 弟 関 係 に お け る適 応 の た めの常 識 や 有 形 無 形 の 日本 語 行 動 を獲 得 した い と希 望 し,6.で は週 に2限 しか ない 日本 語 授 業 の効 果 を他 の 基礎 や専 門領 域 科 目に最 大 限 に連 繋 で きる最 短 の 方 法 を 獲 得 した い,等 が挙 げ られ て い る。

日本 とい う言 語 環 境 の 中 で生 活 して い る漢 字 系 留 学 生 は 日本 語 学 習 に 関 し て は欧 米 の よ うな非 漢 字 圏 か らの留 学 生 に比 べ 言 語 的 ・文 化 的背 景 の 有利 さ を備 え て い る。 と同 時 に学 部 や大 学 院 で勉 学 や研 究 に取 り組 み学 位 取 得 を前

学部教育 との連繋日本nn教育219

(10)

提 として い る故 の切 実 さ を も持 っ て い るの で あ る。 本 来 の 目的 学 位 取 得 と目指 す企 業 ・機 関 へ の 就 職 に対 応 す るた め に必 要 な 日本 語 習 得 だ けで は満 足 せ ず,日 本 語 を完 全 に マ ス タ0し よ う とい う意 欲 意 識 を持 って い る学 習者 が 多 く,外 見 ・容 姿 の類 似 性 を もプ ラス に活 用 し,日 本 人 と間違 え られ る くらい 日本 語 行 動 を 自由 自在 に駆 使 した い とい う真 剣 な留 学 生 に よ く出 会 う。 あ る留 学 生 の ア ンケ ー ト備 考欄 に 「日本 語運 用 に関 して 『実 は 自分 は 中 国 人/韓 国人 な の だ』 と断 りを入 れ な けれ ば な らな い くらい の 日本 語 力 が欲 しい」 とい うの もあ った 。 この よ うな留 学 生 の さ ま ざ まな ニ ー ズ に対 応 で き る よ う,我 々教 師 に は授 業 内 容 の 多 様 化 ・複 線 化 の工 夫 が 迫 られ て い る と考 え られ る。

3‑(4>漢 字 系 学 生 の 日本 語 学 習 上 の 問 題 点 3‑(4)‑1総 合 的 な問題点

まず 問 題 に な る のが,学 部 留 学 生 の 「読 む 」 「聞 く」 「話 す 」 「書 く」等 の 日 本語 学 習 の総 合 的 な能 力 面 で あ る。 学部 入学 前 の1〜1年 半 の 短 期 間 に受 験

日本 語 として あ れ もこれ も と詰 め込 まれ たた めか,あ るい は留 学 生 本 人 の能 力 に よ るの か,こ れ ら4技 能 の分 野 で 未 消 化 の ま まの ものが あ っ た り,能 力 の不 均 衡 が影 響 を及 ぼ した り して い る こ とが 多々 見 られ る。 以 下 に掲 げ る項

11)

目は,漢 字 系学 生 の み な らず 外 国 人 全 般 に 当 て は ま る問題 点 で あ る。

1.日 常 会 話 で の発 話 に は不 自 由 しな いが,構 文 上 の誤 りが頻 出 す る もの 2.4技 能 に は優 れ て い る の に,発 音 ・ア クセ ン ト等 に問題 が あ る もの 3.日 本 語 の 生 の 文 章 を読 み こなす 理 解 力 を持 ち な が ら,そ の 文章 の 内容

の 要 点 や,そ れ に つ い て の 自分 の考 え を ま とめて,口 頭 や 文章 で表 現 す る力 が 著 し く低 い もの

4.語 彙 も豊 富 で 複 雑 な文 型 も使 お う とす るの だ が,正 確 に運 用 で きな い た め,不 自然 で意 味 の わ か りに くい文 を作 って し まう もの

5.一 見 自然 な 日本 語 で,初 級 文法 上 の誤 りは 目立 た な いが4簡 単 な 日常

220国 際 経 営 論 集No.81995

(11)

会 話 で 使 わ れ る文 をそ の ま ま文字 化 した よ うな文,つ ま り単 文 の羅 列 と も言 え る幼 稚 な文 に な っ て し ま う もの

6.文 レベ ル で は う ま く書 けて も,文 章 レベ ル の もの が 書 け な か っ た り, 日本 語 ら しい表 現 が 未 確 立 な もの

7.精 読 の訓 練 はで きて い て も,速 読 ・多読 の経 験 は ほ とん どな い もの 8.生 活 語 彙 数 は豊 富 な の に,専 門 用 語 の少 な さ,慣 用語 ・擬 音 語 ・擬 態

語 ・外 来 語 等 の理 解 と運 用 の 不 充 分 さが 目立 ち,加 えて これ らの特 殊 語 彙 の 運 用 に対 す る 自信 の な さが 語 彙 の 非 使 用 を招 い て し ま う もの

等 が挙 げ られ る。

3一㈲一2漢 字の問題 点

欧 米 な どの よ うな非 漢 字 系 学 生 は,漢 字 の字 体 を見 る と戸 惑 い を覚 え 「マ ッチ箱 をひ っ く り返 した よ うな」 とい う表 現 が 当 て は ま る よ うな感 じ を持 っ とい う。 これ が 漢 字 系 学 生 とな る と,漢 字 で書 か れ て い る 日本 語 に接 す る時, 発 音 は異 な って いて もそれ をす ぐ文 字 と して 目 に捕 らえ る訓 練 が で きて お り,

そ の意 味 を も知 る こ と もで き る。 しか し問題 は同一 表 記 を取 る漢字 語 彙 の場 合 で も,意 味 が常 に同 じだ とは限 らず,日 本 語 ・中 国語 ・韓 国 語 それ ぞ れ漢 字 語 彙 が示 す意 味 領 域 な い し語 感 に,ま っ た く同一 の もの か ら,ま った く異 な る もの まで広 く分 布 して い る とい う とこ ろに あ る。 加 えて,日 本 語 と して の 漢 語 の 中 には,中 国語 と して同 じ形 が 存 在 しな い もの も少 なか らず あ る と

12}

い う こ とで あ る。

また 日本 語 授 業 で 教 科 書 を音 読 さ せ て 気 が つ く こ と は,一 つ の 漢 字 が 音 ・ 訓 で しか も そ れ ぞ れ に二 つ 以 上 の 読 み 方 が あ る場 合 等,学 習 者 は読 み 方 に推 測 は で きて も 自 信 を 持 っ て 読 め な い こ とが あ り,漢 字 系 学 生 に と っ て の 漢 字 学 習 に も そ れ な り の 難 し さ が 伴 う も の だ と い う こ と で あ る 。

3‑{4}‑3発 音 ・ア クセ ン ト等 の 問題 点

韓 国 人 や 中 国 人 が そ れ ぞ れ 日本 語 を話 す 時 「顔 を 見 な くて も韓 国 人 ・中 国 人 とわ か る 」 と よ く言 わ れ る の は,母 語 の 表 現 上 の 特 徴 や 音 韻 体 系 の 特 徴 の

学部教育 との連繋日本語教育221

(12)

現 れ で あ って,こ れ は母 語 の干 渉 に よ る もの で あ る。 漢 字 系学 生 の発 音 ・ア クセ ン ト及 び イ ン トネ ー シ ョンに は大 部 分 の学 生 に起 こ りが ち な い わ ゆ る傾 向 的 な誤 りが よ く見 受 け られ る。

我 々 は よ く日本 語 の発 音 は母 音 ・子 音 の数 や音 節 の種 類 が 少 な いた め易 し い と聞 くが,そ れ は必 ず し も漢 字 系学 生 に とって の発 音 の 易 し さを意 味 しな いの で あ る。

まず}発 音 の誤 りで は,① 母 音 の長 短 の混 同[一 生:一 緒],② 清濁 音 の 転 倒 ・混 同 及 び破裂 音 「天 気:電 気],③ 特殊 音 素 の 脱落 や 挿 入(促 音[実 習:

自習],擾 音[担 任:他 人],引 く音[里 親:砂 糖 屋]),④ 母 音 のi無声 化[文

137

末 の で す/ま す],⑤ 拗 音[愛 情:愛 憎],等 が 挙 げ ら れ る。

14)

ア ク セ ン トの 場 合 は や は り高 低 ア ク セ ン トの 問 題 で あ るが,母 語 の 干 渉 に よ り強 弱 ア ク セ ン トに す りか え た り,ト ー ン を持 ち 込 ん だ りす る傾 向 が 見 ら れ る 。

ま た1単 語 と し て は せ っ か く正 し い 箇 所 に位 置 さ れ る ア ク セ ン ト も,熟 語 と な る と不 自 然 に 聞 こ え た り,外 国 人 設 り現 象 が 見 られ た り して 矯 正 が 必 要 と な る 場 合 が 多 々 あ る。 一 例 と して 「異 文 化 理 解 」 〈イ ブ ン カ リカ イ 〉を挙 げ

  コ

る と,単 語 と し て の イ ブ ン カ と リ カ イ は 熟 語 と して 扱 わ れ る時 に ハ

は イ ブ ン カ リカ イ とな る の が 普 通 で あ る が,多 くの 場 合,そ れ ぞ れ の ア

   コ   コ

ク セ ン トを重 ね た だ け の イ ブ ン カ リ カ イ と し て 不 自 然 に発 話 さ れ て し ま

O      コ

う。 ま た 「話 し相 手 」 〈ハ ナ シ ア イ テ 〉の ハ ナ シ と ア イ テ は熟 語 で は

           コ        コ        コ

ハ ナ シ ア イ テ だ が,そ の ま ま ハ ナ シ ア イ テ に な り易 い 。 3‑(4)‑4そ の他 の 問題 点

この 項 も学 部 留 学 生 に 限 らず 外 国 人 留 学 生 全 般 の 問 題 点 だ と言 え よ う。 彼 ら の 日 本 人 と の 問 に 起 こ る コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 問 題 で あ る が,日 本 語 に 関 し て は か な りの 程 度 の 自信 が あ っ て も,日 本 人 学 生 と は 表 面 的 な つ き合 い の み で,価 値 観 に 関 す る 事 柄 や 踏 み 込 ん だ 内 容 ・問 題 に つ い て 真 剣 に 語 り合 う よ うな 機 会 が な さ過 ぎ る と感 じ る留 学 生 が い る 。 ま た 留 学 生 は滞 日経 験 も浅

222国 際経営論集M〕.81995

(13)

く,日 本 語 力 も 日本 人 学 生 よ り劣 るた め,と もす れ ば 日本 人の 反 応 に,全 人 格 を否 定 され た よ うな気 持 ち を抱 くこ とが少 な くな い。

日本 語 教 育 を は じめ 国 際 交 流 事 業 等 で外 国人 留 学 生 と関 わ る我 々 は,彼 ら の学 際 的 な側 面 の み な らず情 意 面 に お い て も配 慮 や適 切 な指 導 が必 要 で あ る。

こ こ まで に大 学 学 部 にお け る 日本 語 教 育 の 現状,専 門 課 程 で の必 須 能 力 と 前 提 条件,留 学 生 の 日本 語 授 業 に お け るニ ー ズ と問題 点 な どを挙 げ た。 これ

らの 問題 の解 決 な しに は,学 部 留 学 生 が大 学 の 専 門課 程 に お い て ス ム ー ズ に 勉 学 や研 究 に取 り組 む こ とは難 しい。 本 稿 第1節 「は じめ に」の とこ ろで 「橋 渡 し的」 日本 語 教 育 あ る い は専 門 教 育 との 「同時 並 行 的 」 日本 語 教育 の 必 要 性 に つ い て述 べ た が,「 学 部 教 育 との連 繋 を重 視 した 日本 語 教 育 」につ いて 次 節 で 考 察 す る こ とに す る。

4学 部 教 育 との 連 繋 重視 の 日本 語 教 育

前 節 で は,留 学 生 が 学部 入 学 時 まで に必 要 な一 般 的 日本 語 力 とそれ に対 す る彼 らの 日本 語 力 の 実 態,更 に大 学 生 として必 要 な知 的 ・文 化 的 活 動 と して の 日本 語 力 とそ れ に到 達 す べ く日本 語 学 習 に対 す る留 学 生 た ちの ニ ー ズ等 を 見 て きた。

学部 留 学 生 が 日本 語 学 習 経 験 か ら習 得 ・集 積 した 日本 語 力 を基 盤 と して 更 に3年 次 か らの 専 門 課 程 に無 理 な く入 って い くた め に は 「橋 渡 し的」 な 日本 語 教 育 が,ま た1年 次 で す で に専 門課 程 の 数 科 目が 設 置 され て い る場 合 に は,

そ の 日本 語 力 を基 礎 として履 修 して い る基 本 及 び専 門 科 目 を更 に援 用 で き る よ うな 「同時 並 行 的 」 な 日本 語 教 育 が ぜ ひ と も必 要 で あ る。 この 節 で は,上 記 の両 者 を熟 さな い 呼称 で は あ るが,便 宜 上,「 学 部 教育 との連 繋 を重 視 した

日本 語 教 育 」(以 下 「連 繋 教 育 」 とい う)と ま とめ て呼 び,大 学 学 部 にお け る

15)

日本 語 教 育 の 目標 を 「自学 自 習 を 行 う素 地 作 り」 に 置 い て 考 察 を進 め て い く。

学部教育との連繋 日本語教育223

(14)

「自学 自習 」 の能 力 とい うの は,「 専 門 課 程 に入 る時 点 まで に将 来 必 要 とす る語 彙 や 漢字(当 用[常 用]漢 字 の み で はな い)を す べ て習 得 して お くとい う こ とで は な く,必 要 な時 に必 要 な こ とを 自分 で調 べ,身 に つ け る とい う能

16}

力 」 の こ とで あ る。 この 中 で は語 彙 と漢字 の 学 習 に限 っ て述 べ られ て い るが, それ ばか りで はな く勉 学 や研 究 遂 行 上 必 要 な総 合 的 日本 語 力 を 自分 の努 力 で 獲 得 して い くた め の基 盤 を築 く,と い う こ とに まで適 用 した い。

この 目標 達 成 の た めの 「連 繋 教 育 」 授 業 の総 合 的 な 内容 として は,① 大 学 で の基 礎 及 び 専 門 教 育 を修 め るた め に必 要 な 言語 行 動 に関 す る諸 能 力 の 養 成 法 と,② 各種 の 高 度 な 日本 語 表 現 に触 れ,そ こか ら知 識 を吸収 し運 用 に繋 げ

る方 法 を 日本 語 学 習 過 程 の 中 に盛 り込 む こ とで あ る。

この レベ ル で の特 徴 として は,0つ に授業 で は ドリル 等 の 言語 的 練 習 は特 に行 わ れ ず,ま た文 法 説 明 等 の いわ ゆ る教育 的 な調 整 や 配 慮 は強 調 され な い こ とか ら,「 外 国 語 として の …」とい うタ イ トル は 名実 ともに授 業 内容 か ら除 外 され て い る こ とが挙 げ られ る。 また,日 本 語 表 現 に反 映 す る とこ ろの 日本 文 化 の背 景 や 日本 人 の 考 え方 に対 す る認 識 の た め の説 明等 は,日 本 語 の知 的 側 面 をみ が く意 味 で 重 要 な要 素 として授 業 全 体 を通 して折 に触 れ て取 り扱 わ れ る よ う工 夫 が 必 要 で あ る。 この よ うな こ とを念 頭 にお き,こ の 「連 繋 教 育 」 授 業 で は 日本 全 般 の理 解 を深 め るた め の生 の 教材 が選 ばれ活 用 され る こ とが 不 可 欠 で あ る。

語 彙 に関 して も,理 解 と運 用 の両 面 の能 力 を養 成 す べ くで きる だ け増 大 さ せ る必 要 が あ る。 学 部 入 学 前 の5,000〜6,000語 で は,語 彙 力 と して は弱 過 ぎ,

当然,専 門 分 野 の授 業 で は役 に立 た な いで あ ろ う。 「連 繋教 育 」で の 目標 語 彙 数 として は10,000〜30,000語 で,学 習 者 そ れ ぞれ の専 門 分 野 の語 彙 を 中心 と

し,次 に応 用 範 囲 の 広 さが 期 待 で き る語 彙 を基 本 及 び専 攻 科 目で扱 わ れ る内 容 を睨 み っ つ 習得 させ る。 日本 人 の 中学 卒 の語 彙 数 と同数 で はあ るが,そ の 内容 は もち ろん 主 と して専 門 分 野 に関 す る語 彙 とい う こ とで 中学 卒 とは異 な って い る はず で あ る。 語 彙 と並 ん で漢 字 な ど も,で き るだ け造 字 力 ・造語 力

224国 際経営論集No.81995

(15)

の あ る もの,語 彙 同様 に応 用 範 囲 が広 くて使 用 頻 度 の 高 い もの が盛 り込 まれ るべ きで あ る。

さて,以 下 の項 で は,「 連 繋教 育 」に お け る4技 能 の 方法 につ い て考 察 を進 め て い く。

4‑(1)聴 解 指 導

聴 解 力 養 成 上 の 目標 は,講 義 や 談 話 の 内容 が 聞 き取 れ理 解 で き る こ とで あ るが,目 的 に よ って は,大 要(大 意)を 理 解 し コ ミュニ ケ ー シ ョン に必 要 な 事 項 が押 さ え られ さ えす れ ば 良 し とす る もの と,全 集 中力 を注 い で細 部 まで

17)

の正 確 な理 解 が 必 要 な もの とが あ る。 さ らに発 話 の流 れ に沿 っ て理 解 で きた と頷 くだ けで な く,理 解 した こ とを要約 してみ る等,聴 解 力 に お け る応 用技 術 の 習 得 も この 項 の 目標 に含 まれ る重 要 な能 力 で あ る。

さて 現 実 の場 面で 「聞 く」 とい う こ とは その特 徴 と して,時 間 性 と一 回性

18)

の制 約 が あ る こ とが 挙 げ られ る。 また,す べ て の 文 が 完 結 文 として成 立 して い るわ けで は な く,更 に主 語 と述 語 の 関係 が省 か れ て いた り倒 置 文 が 現 れ て い た りす る こ とが 多 いの も特 徴 の一 つ で あ る。 また話 者 の使 用語 彙 の 選 択 か ら話 す速 度 ・発 声 法 の領 域 に至 る まで一 切,聞 き手 の コ ン トロー ル が 効 か な い こ と等 を含 め,こ の よ うな特 徴 は即 学 習 者 の聴 解 力 習 得過 程 の 問 題 点 とな り得 るの で あ る。 文 字 や 視 覚 材 料 の援 用 が な く話 だ け を聞 いて理 解 す る とい う こ とは,聞 き手 の 集 中 力 を極 度 に要 求 す る もの で あ り,話 が長 けれ ば長 い ほ ど聞 き手 の 負担 は大 きいの で あ る。 また 発 話 の 中 に学 習 者 に とって の未 習 語 や非 理 解 語(特 に それ らが キー ワー ドで あ っ た りす る場 合)が 出 て きた場 合i前 後 の文 脈 か ら類 推 で きる以 外 は聴 解 の 目標 は達 せ られ なか った と同 じ

こ とに な っ て し ま う恐 れ もあ る。

そ こで,聴 解 の能 力 や技 術 を高 め るた めの 効 果 的 な方 法 を考 えね ば な らな い。次 に掲 げ る指 導 法 は,教 室 内 で あ る い は独 学 習 の 過 程 で も可 能 な 具体 的

19)

内 容 で あ る 。

学部 教 育 との 連 繋 日本 語 教 育225

(16)

1.単 語 レベ ル →文 レベ ル → 内容 レベ ル の 聞 き取 り訓練 を重 ね る こ と 2.話 を聞 きなが らポ イ ン トを メモ す る こ と

3.未 知 の 言 葉(や 非 理 解 語)に 出会 って も,そ の 先 を聞 いて み る こ と 4.話 題 の展 開 に積 極 的 な 関 心 を持 つ こ と

5.音 声 や 語 句 を正 確 に把 握 す る訓 練 を継 続 して行 う こ と 6.多 種 多 様 の 内容 を聞 い て み る こ と

学 習 者 が毎 週 あ る授 業 に出 席 して講 義 を聞 く場 合,ま ず初 め の聴 解 行 為 が 次 に はそ の 内容 を ノー トに取 り,要 約 し,更 に は編 集 す る とい う記 録 行 為 に 変 わ り,や が て は試 験 の 答 案 ・レポ ー ト ・口頭 発 表 の資 料 として完 成 させ る 表 現 行 為 へ と発 展 して い くわ け で あ るか ら,こ こで も総 合 的 な言 語 行 動能 力

を常 に念 頭 に置 いて 指 導 しな けれ ば な らな い。

4一② 読 解 指 導

読 解 力 とは,書 か れ て あ る事 柄 が理 解 で き る こ とで あ るが,常 識 的 に は そ の 内容 の 「理 解 度 」 と共 に あ る レベ ル以 上 の読 む 「速 度 」 を も含 めて 定 義 さ れ て い いで あ ろ う。 日本 語 学 習 途 上 にあ る留 学 生 の読 解 力 を開発 す る上 で の 目標 は,「 い ろい ろ な読 書 目的 に合 わ せ て精 読,多 読,粗 読 の何 れ か 適 当 な読

{})

み 方 を選 び,そ の 読 み方 で意 味 の把 握 を可 能 」 に す る こ とで あ る。

現 在 多 くの 学部 教 育 に お い て,授 業 進 行 や宿 題 等 は活 字 教材 が 主 流 で あ り, 留 学 生 が勉 学 や 研 究 の過 程 で扱 う とこ ろの 日本 語 文献 は,漢 字 系 学 生 に とっ

て は非 漢字 系 学 生 に比 べ て数 倍 も有 利 で は あ るが,全 般 的 に は受 験 の た め の 予 備 教育 時代 に比 べ 多岐 に わ た って格 段 の差 が あ るの が 特 徴 で あ る と言 え る。

例 え ば,① 読 書 量 の多 さ,② 扱 う範 囲 の広 さ,③ 文 や 章 の 複雑 さ と長 文 の 多 さ,④ 語 彙 量 の多 さ と抽 象 語 ・漢 語 の拡 大,⑤ 文体 の 多様 さ,等 に当 然,内 容 の難 しさが 加 わ る。 そ れ に もか か わ らず 晴 れ て 大学 生 活 を始 め ん とす る漢 字 系 学 生 の 多 くは意 欲 意 識 や知 的 関心 が 旺盛 で,難 しい文献 の読 書 に は意 外

と厭 わ ず に挑 戦 す る もの で あ る と感 じた経 験 が あ る。

226国 際経営論集No.81995

(17)

こ こで,「 連 繋 教 育 」の場 にお いて行 わ れ るべ き読 解 の能 力 及 び技 術 を高 め るた めの効 果 的 な 内容 と方法 につ いて述 べ て み よ う。

1.こ の項 の 目標 の とこ ろで も述 べ た が,ま ず 多 種 多 様 な文 献 と文 章 を読 み,量 とス ピー ドを重 視 した 「多 読 」,文 献 を的確 に読 み こな し,質 と行 間 の推 測 等 を重 視 した 「精 読 」,skimming,scanningを 行 っ て素 早 く全 体 の論 述 展 開 を推 測 し専 門 用 語 や キー ワー ドを捜 し,詳 細 読 み の価 値 が あ るか の選 別 能 力 と読 み の早 さ を重 視 した 「速 読/粗 読 」 法 を身 に っ け

させ る こ とが 重 要 で あ る。

2.内 容 把 握 の た め に,段 落 ご とに,更 に章 ご とに要約 を させ て み る。 ま た学 習 者 が 文構 造 を的確 に理 解 して い るか ど うか を音 読 に よ りチ ェ ッ ク

し矯 正 す る こ と も読 解 の過 程 で 必 要 で あ る。

3.学 習 者 が 読 む 文献 は,専 門 書 の 類 か ら新 聞 ・雑 誌 の記 事 や広 告,文 学 書 か ら 日記 文 や手 紙 文 に至 る まで 多 種 多様 で あ る。 これ らの文 献 に は漢 語 表 現,文 語 表 現,修 辞 表 現 等 が頻 出 し学 習 者 に と って も戸 惑 い が 多 い と思 わ れ る。 指 導法 と して は,種 々 の辞 典 の うち どれ に 当 たれ ば よ いか の 知識 を与 え る と同時 に,折 に触 れ て これ らの 表 現 に親 し ませ る こ とが 得 策 で あ る。

4.日 本 語 の 読 解 に お け る最 も大 きな 問題 のmつ は漢 字 で あ る。 この た め に は漢和 辞 典 を使 い こな す能 力 を養成 す る こ とが 必 要 とな る。 漢 字 の読 み の た め に は漢 字 系 学 生 で あ って も日本 語 にお け る漢 字 の 基 本 的 な書 き 方 に習熟 させ て お くと効 果 的 で あ る。 また 日本 人 が 日常 よ く用 い る略 字

(卒 →杢,職 →耳云,門 → 内,働 →仇,喜 →藍 等)も 数 は それ ほ ど多 くな い の で機 会 を得 て 教 え るか,ま た は熟 語 として表 れ る こ とが 多 いの で推 測 等 か ら習 得 させ る必 要 が あ る。

5.次 に語 彙 で あ るが,文 献 の 中 に は軽 卑 語 ・俗 語 の類 か ら方 言,外 来 語 か ら略 語 まで数 多 く表 れ,学 習 者 に とっ て は専 門 用 語 と同 じか それ以 上 に厄 介 な もの で あ る。 まず慣 れ させ る と と もに辞 書 や 「現 代 用語 の基 礎

学部教育との連繋日本語教育227

(18)

知 識 」 等 を活 用 させ るの が肝 要 で あ るが,こ の種 の語 彙 に出会 った ら, や は り随時 意 味 を明 確 に与 え,文 の 中 ・文 脈 の 中 で覚 え させ る と と もに

2I)

関 連 語 彙 も比 較 対 照 させ て与 え る こ とが効 果 的 で あ る。

4‑(3)口 頭 表 現 指 導

外 国語 学 習 で の4技 能 の うち,「話 す」とい うの は能 動 的 な行 為 で あ り,「話 せ る」 とい う こ とが 「外 国 語 が で き る」 に結 び つ け られ る社 会 的傾 向 が往 々 に して 見 受 け られ る。積 極 性 を持 っ て発 話 を重 ね る こ とで成 果 が 現 れ る こ と も手 伝 っ て あ る意 味 で は努 力 の し甲斐 の あ る技 能 分 野 で もあ ろ う。我 々 の 周 囲 に い る 「日本 語 が 話 せ る人 達 」 に も次 の3種 類 の タイ プ が あ る よ うで あ る。

① 構 文 上 の細 か い誤 りよ りは 日常 生 活 に必 要 な コ ミュニ ケ ー シ ョ ンの 手段 と して話 せ る タ イプ,② 学 習 に よ る発 音 ・構 文 等 を備 えた 自然 な会 話 が で き る タ イ プ,そ して,③ 文 構 成 の正 確 さ は も とよ り,内 容 的 に も複 雑 な仕 組 みや 思 想 を伝 達 す る こ とが で きる本格 的 表 現 の使 い手 と言 わ れ る タ イ プ,な どで

あ る。

さて 「話 す 」能 力 を 「口頭 表 現 」 能 力 と呼 称 す る こ とに す るが,大 学 レベ ル の学 部 留 学 生 に要 求 され る 口頭 表 現 能 力 とは,単 に会 話 の 受 け答 えが で き る とい うの で は な く,「 材 料(談 話 や講 義,書 物)の 内容 を把 握 し,客 観 的 に

22)

第 三 者 へ 伝 達 す る能 力 」 の こ とで あ る。 この能 力 を獲 得 す る こ とに よ り,ゼ ミで の発 表 や 討 論,教 授 へ の報 告 や勉 学 仲 間 へ の 口頭 伝 達 もス ムー ズ に遂 行 で きるわ け で あ る。 また,研 究 レポ ー トや論 文 を書 く上 で も必 要 な表 現 力 は 口頭 表 現 の習 熟 な しで は成 功 しな い こ とを学 習者 に喚 起 して 指 導 に当 た る こ とが 必 要 で あ る。 こ こで 「連 繋教 育 」 の授 業 にお け る 口頭 表 現能 力 の 効 果 的 な 内容 と方 法 の い くつ か を下記 に挙 げて み る。

1.ま ず発 音 ・ア クセ ン ト ・イ ン トネー シ ョ ン等 に関 してで あ るが,留 学 生 は母 語 の影 響 等 で 幾 分 か の 不 安 な側 面 が あ る として も,普 通 は予 備 教 育 の段 階 で す で に母 語 の 音 声 体 系 と日本 語 の そ れ に関 す る基 本 的 な特 徴 228国 際経営論集No.81995

(19)

を把 握 し,あ る程 度 の 構 造 的 な理 解 もで きて い る。 そ のた め この レベ ル で は特 に発 音 や ア クセ ン トに つ い て教 え た り訓 練 した り とい う こ とは し な い。 しか し,異 言 語 習 得途 上 の 者 の 常 で 初 出 の単 語 等 が与 え られ る と, 既 習 の 単 語 に似 た発 音 や ア クセ ン トを以 て 試 み る傾 向 が あ る の で,教 師

は学 習 者 に対 し発 音 か ら語 調 に至 る まで問 題 が あ る場 合 に は,そ の 問 題 点 の指 摘 ・分 析 ・矯 正及 び改 善 指 導 を行 わ な けれ ば な らな い 。

2.大 抵 の 「連 繋 教 育 」 の場 で は,留 学 生 の み の少 人 数 ク ラス で活 発 な授 業 が 行 わ れ る こ とが 多 い の で 問題 点 を見過 ご しが ちで あ るが,欧 米 系学 生 に比 ベ ア ジ ア系 学 生 は,多 人 数 ・公 式 ・日本 人 同席 等 の場 面 に な る と, 話 す能 力 その もの よ り も態 度 や 振 舞 い に積 極 性 や活 発 性 に欠 け る き らい が あ る。 口頭 表 現 の能 力 の み な らず,人 前 で話 す力 を つ けた り,そ れ に 慣 れ させ た り,質 疑 に も堂 々 と応 答 で き る環 境 作 りな り精 神 的 な ガ イダ ン ス な り も必 要 とな ろ う。 この よ うな状 況 に対 応 す る に は,で き るだ け 学 習 者 の 専 門分 野 に連 繋 した テー マ を設 定 して模 擬i討論 や模 擬 発 表,そ れ に ス ピー チ等 を持 ち回 りで行 うの が効 果 的 で あ る。 これ らの訓 練 を通

して 学 習 者 は,討 論 で の マ ナ ー や 主体 的参 加,発 表 や ス ピー チ の た め の 情 報 収 集 や 必 要 条 件 の認 識 等,さ ま ざ まな効 果 が得 られ る はず で あ る。

3.学 部 留 学 生 は 口頭 ・表現 の 能 力 や技 術 の範 囲 を更 に広 げ,さ まざ まな問 題 に つ い て 日本 人 と対 等 に しか も真 剣 に話 した い とい う要 求 を持 って い る。 中国 か らの あ る留 学 生 の話 に よ る と,日 本 人 学 生 か ら「天安 門 事 件 」 に つ い ての 討論 を挑 まれ た時,自 分 の確 固 た る真 情 を母 語 で 述 べ る よ う に は当時 の 日本 語 力 不 足 の た め述 べ る こ とが で きな か った の が悔 や まれ た そ うで あ る。 以 来,自 分 の 日本 語 学 習 の 目的 は,自 分 の こ とで は な く 特 に 「自分 の国 」 の事 柄 につ いて 日本 人 と日本 語 で 話 す時 に 中 国人 と し て説 得 力 の あ る弁 明 や 討 論 が で き る こ とで あ る と言 っ て い た。 この よ う な状 況 にあ る学 習 者 の 意 欲 と潜 在 能 力 を引 き出 す こ と も重 要 な方 法 の一 端 で は あ るが,こ の 「連 繋 教 育 」 の 場 で は,基 本 的 に は各 種 の状 況 を設

学 部 教 育 との 連 繋 目本 語 教 育229

(20)

定 しそ の状 況 に応 じた 口語 表 現 をで き るだ け与 え,複 雑 な議 論 や 説 明 を 想 定 して ま と まった 文章 を作 る 口頭 訓 練 が 必 要 で あ ろ う。

3‑(4)書 き 表 現 指 導

「書 く」 とい うの は 「話 す 」 と同様 に能 動 的 な行 為 で あ り同 時 に創 造 的 な 行 為 で もあ って,4技 能 の うち他 の どれ に も増 して学 習 者 の エ ネ ル ギ ー を必 要 とす る もの で あ る。 日本 人 学 生 に ま じっ て勉 学 す る学 部 留 学 生 に とって は,

レポ ー トや筆 記 試 験,更 に学 年 が進 む と研 究課 題 レポー トや 卒論 等,質 量 と もに か な りま とま った 文書 作 成 作 業 に取 り組 まな けれ ば な らな いが,そ の時 それ まで に培 った 日本 語 の言 語 行 動 能 力 を総 合 して の集 大 成 で あ る文 章 表 現 力 が 問 わ れ るわ けで あ る。 そ こで,専 門 課 程 に お い て 要求 され る レ ポー トや 論 文 に備 えて,論 理 性 を持 った文 章 が書 け る よ う にす るの が この 「連 繋 教 育 」

で の書 き表 現 指 導 の 目標 とな る。

文 章 表 現 の 作 業 は言 語 能 力 を総 合 した もの だ け あ っ てi指 導 す る教 師 の コ ン トロー ル な しで は その 範 囲 と深 さ は際 限が な い もの と言 え そ うで あ る。 そ こで まず,具 体 的 に は文 章 形 式 の訓 練 が 必 要 で あ るが,そ の 内容 ・形 式 共 に な るべ く現 在 の生 活 状 況 と結 びつ いた もの や 学部 生 として の勉 学 や研 究 に関 連 性の あ る もの を重 点 的 に与 え るべ きで あ る。 そ の主 な もの は,

1.日 常体 験 す る具体 的 な叙 述 を織 り込 む叙 述 文

2.あ る事 実 ・意 見 ・通 説 等 を具体 的 ・客 観 的 に検 証 した り,観 察 した り す る記 録 文

3.文 献 の 中 か ら段 落 ご とに要 約 した り,キ ー ワー ドを捜 して全 体 を説 明 した りす る説 明 文

4.あ る 目的 に添 った調 査 を して報 告 をす る報 告文

5.あ る見 解 に解 釈 を加 えた り,自 分 の意 見 を論 述 した りす る論 述 文

23}

等 が挙 げ られ る。

これ らの文 章 形 式 の 練 習 を 「連 繋 教 育 」 の場 で実 施 す る に当 た って は,①

230国 際 経 営 論 集No.81995

(21)

文 章 構 成 法 や推 敲 法 に関 す る説 明 ・重 要 表 現 や 決 ま り文句 等 の 導 入 等 は ク ラ ス全体 の 講 義 形 式 で,② 作 文 作業 は な るべ く専 門 領 域 に関 連 した テ ー マ別 に, 時 に は 自 由 テ ー マ で学 習 者 に主体 性 を持 たせ て 個 々 に,そ して,③ 添 削 は教 師 と学 習 者 が 個別 に行 う こ と,が 書 き表 現 能 力 や 技術 の開 発 を効 果 的 に習 得

させ るた めの 必 須 条 件 で あ る。

こ こで,学 習者 に対 し教 師 が 個 別 的 に行 う添 削 につ い て述 べ る こ とにす る が,教 師 は学 習 者(作 者)の 発 想 を尊 重 し表 現 意 図 を充 分 に確 認 しなが ら行 わ な けれ ば な らな い。 更 に彼 らの個 性 的 な文 章 表 現 力 や思 考 力 を効 果 的 に引

24)

き出 せ る よ うな指 導 が行 え る よ う努力 す る こ とが 肝 要 で あ る。

添 削 に お い て は一 定 の留 意 基 準 事 項 を設 けて行 うの が 得 策 で あ るが,そ れ ら を以 下 に列 挙 す る と,

1.作 文 の事 前 作 業 で あ る要約 や ア ウ トライ ン作 りは的確 ・効 率 的 に行 わ れ て い るか

2.起 承 転 結 の展 開法 は論 理 的 に行 わ れ て い るか

3.文 章 や 文 体 と語 彙 との バ ラ ンス が 良 く取 れ て い る か,使 い 方 が正 確 か 4.文 体 の 統 一 が う ま く図 られ て い るか

5.文 の構 成 が複 雑 過 ぎな いか,逆 に幼 稚 過 ぎな いか 6.文 章 が長 過 ぎ な いか,逆 に短 過 ぎな い か

7.か な書 きが 多過 ぎな いか,逆 に漢 語 主 流 の文 にな って い な いか 8.決 め られ た期 日 まで に完成 度 の 高 い作 品 が 期 待 で き るか

9.レ ポ ー トや 論 文 作 法 に適 って い るか 等 が考 え られ る。

作 文 行 為 とい うの は,「 ひ と りひ と りが 自己表 現 を模 索 し,確 立 して い こ う とす る過 程 で あ る。 作 文 その もの が,書 い た人 の感 情 や 思 考,体 験 の集 積 で あ る とも言 え よ う。 した が っ て,そ の行 為 を通 じて 日本 語 形 成 が で き るの み

25}

な らず,広 く 日本 語 の 背 景 に あ る 文 化 へ の 接 近 を可 能 に す る側 面 を 持 つ 」 も の で あ る 。 漢 字 系 学 生 に と っ て この 作 文 行 為 は,不 得 手 だ と 自認 して い る 発

学部教育 との連繋日本語教育231

(22)

音 上 の 難 や 口頭 で の 自発 的表 現 の 欠如 及 び人 前 で の 不 活 発 な言 語 活 動 を一 時 片 隅 の ほ うに置 い て,断 然有 利 で 得意 の漢 語 用 語 を駆 使 して 自己 を表 現 で き

る絶 好 の機 会 で あ る。 彼 らの作 文 行 為 に対 す る教 師 の積 極 的 な環 境 作 りや励 ま しが,作 文 効 果 に つ なが る可 能 性 は大 で あ る。

以 上,4技 能 に っ い て述 べ た が,「 連 繋 教 育 」の場 で は各 技 能 分 野 を それ ぞ れ 独 立 して指 導 す る とい うの で は な く,ど の よ うな科 口名 の授 業 の も とに ど ん な教 材 や教 授 法 を扱 う と して も,こ れ ら4技 能 を効 果 的 に連 繋 させ る と と もに学 習者 の意 欲 性 を持 続 させ る よ うな授 業 運 営 を行 う こ とが肝 要 で あ る。

更 に教授 者 は常 に 自分 の授 業 運 営 法 を評 価 し,必 要 に応 じて変 えて い くこ と が で きる柔軟 な対 応 も必 要 で あ る。

5お わ り に

日本 の大 学 や大 学 院 に学 ぶ 外 国 人 留 学 生 数 の増 大 に伴 い,彼 らの背 景,学 習 目的,専 門分 野,そ れ に資 質 等 も ます ます 多様 化 して きて い る。留 学 生 の 多 くは大 学 入 学 後 も正 規 の授 業 科 目 として,あ る い は補 習教 育 と して 日本 語 教 育 を受 け て い る。 そ の 日本 語 教 育 は知 識 の獲 得 に と ど まるだ けの 教 養 語 学 で は決 して な く,彼 らの 日常 生 活 及 び勉 学 や研 究 の 遂行 上 必 須 と され る言 語 活 動 の4技 能 の習 得 と,母 語 の介 入 な しで の 理 解 力 と思 考 力 の養 成 で あ る。

した が って,こ れ らの 総 合 的 日本 語 能 力 と技 術 を留 学 生 が そ れ ぞ れ 自分 の努 力 で獲 得 して い くた めの 基 盤 を築 く とい う こ とが,留 学 生 と日本 語 教 育 担 当

者双 方 の 共 通 の 目標 とな っ て くるわ けで あ る。

この 目標 の 達 成 に 向 けて の学 部 で の 日本 語 授 業 に は,た だ難 しい内容 の も の を とい うの で は な く,学 部 の基 礎 及 び専 門領 域 の 科 目 との連 繋 を重視 した 内 容 と レベ ル を備 えた もの を扱 う よ う留 意 す る こ とが肝 要 で あ る。

筆 者 は本 稿 で は,留 学 生 教育 をお お むね 日本 語 教 育 の枠 内 で 捉 え て きた が, 232国 際経営論集No.81995

(23)

この留 学 生 教育 の効 果 的 な実 施 を大 学 の カ リキ ュ ラ ム全体 の枠 内 で考 えれ ば, 日本 語 教育 担 当者 と専 門 分 野 の教 授 者,プ ラ ス 日本 人 学 生 達 との連 繋 と連 携 の 確 立 に よ る対 応 が不 可 欠 で あ る。 更 に大 学 を取 り巻 く社会 で は,留 学 生 を た だ視 野 に入 れ て い る とい うだ け で な く,外 国人 で あ るが 故 の 特 性 を持 った 彼 ら と直 接 ・間 接 の 交 流 や ネ ッ トワー ク を よ り積 極 的 に築 い て い く こ とが今

日の課 題 と して望 まれ る と ころで あ ろ う。

1)『 我 が 国 の留 学 生 制 度 の概 要[受 入 れ 及 び派 遣]』 文 部 省 学 術 国際 局 留 学 生 課 1988年

2)窪 田富 男 「留 学 生 に対 す る 日本 語 教 育 」 『講 座:日 本 語 と 日本 語 教 育 』第15巻 明 治書 院1991年p.183参 照

3)『21世 紀 へ の留 学 生 政 策 』 文部 省 学 術 国 際局 留 学 生 課19.5年

4)奥 田邦 男 「大 学 の 日本 語 教 育 の 現状 と問題 点 」 『講座=日 本語 と日本語 教 育 』 第16巻 明 治書 院1991年pp.218‑220及 び 『国 際 教 育 交 流 実 務 講 座 』第4 巻 教 育 交 流 社1993年p.36

文部 省 の 「日本 語 教 育 施 策 の推 進 に関 す る調 査研 究 会 」 は 「21世紀 へ の留 学 生 計 画 」発 表 した。 そ れ が い わ ゆ る 「留 学 生10万 人 受 け入 れ計 画 」で あ る。 当 時 の 中 曽根 首 相 の21世 紀 を 目指 して 「フ ラ ン ス並 み の10万 人 」 とい う規 模 の 留 学 生 を我 が 国 に受 け入 れ よ との指 示 で設 け られ た 懇談 会 が 昭 和58年(1983年)

に 出 した提 言 で あ るが,同58年 に 国 内 の大 学 等 に在 学 す る留 学 生 総 数10,428人 を基 礎 に,中 期 的 ・長 期 的予 測 を立 て,前 期(昭 和58年 〜 平 成4年)の 伸 び 率 平 均16.1%増,後 期(平 成4年 〜12年)の 伸 び率 年 平均12.1%増 と して,留 学 生 数 が 前 期 末 の 平成4年 に は4万 人,後 期 末 の平 成12年 に は10万 人 に達 す る と 想 定 した。 と こ ろが 実 際 に は表1で 明 示 され た よ うに,年 平 均38%増 とい う速

さで 進 ん で い る の で あ る 。

))ρ07

『我 が 国 の文 教 施 策 』 平 成5年 度1993年p.468 同 書p.469

森 田芳 夫 「戦 前 朝 鮮 に お け る 日本 語 教 育 」 『講 座:日 本 語 と日本 語 教育 』第15 学 部 教育 との 連 繋 日本 語 教 育233

(24)

巻 明 治 書院1991年pp.109‑126及 び 平 野 日出雄 「中 国人 日本 留 学 生 の 日本 語 教 育 の歴 史 と松 本 亀 次郎 の 功 績 」 『日本 語 教 育 』60号 日本 語 教 育 学 会 1986年pp.66‑78参 照

8)『 国 内 の 日本 語 教 育 機 関 の概 要』文 化 庁 文 化 部 国 語 課(1982年 ,1987年,1992 年,ユ993年)調 べ よ り集 計 して 作成

9)佐 藤 洋子 「上 級 段 階 に お け る教 育 内容 」 『講座:日 本 語 教 育 』第16分 冊 早 稲 田大 学 日本 語 研 究 教 育 セ ン ター1980年p.46参 照

10)同 書p.44参 照

11)大 塚 純 子 「中 級初 期 の 表 現 指 導 」 『講i座:日 本 語 教 育 』 第21分 冊 早稲 田 大 学語 学 教 育研 究 所1985年p.13参 照

12)'大 村 益 夫 「中 国人 ・朝 鮮 人 に対 す る 漢 字 語 彙 教 育 に つ い て」 『講 座:日 本 語 教 育 』第1分 冊 早 稲 田大 学 日本 語 研 究 教 育 セ ン ター1965年 及 び 『中 国語

と対 応 す る漢 語 』 文 化 庁1978年 参照

13)「 発 音 」 『教 師 用 日本 語 教 育 ハ ン ドブ ッ ク』6国 際 交 流 基 金1981年 14)『 日本 語 発 音 ア ク セ ン ト辞 典 』 日本放 送協 会 編1979年

15)木 村 宗 男 「留 学生 に対 す る 日本語 教 育 の最 終 目標 に つ い て 」 「日本 語 教 育 』 22号 日本 語 教 育 学 会1973年

16)「 最終 目標 と学 習 段 階 」 『講 座:日 本 語 教 育 』第15分 冊 早 稲 田大 学 日本 語研 究 教 育 セ ン ター1979年p.55参 照

!7)新 屋映 子 「日本 語 中上 級 学 習 者 の聴 解 能 力 に っ い て」 『日本 語 教 育 』79号 日本 語 教育 学 会1993年p.126参 照

18)佐 藤 洋 子 「聴 解 指 導 の 問題 点 」 『講 座:日 本 語 教 育 』 第19分 冊 早 稲 田大 学 語 学 教 育 研 究 所1983年p.44

19)同 書pP.43‑56参 照

20)駒 井 明 「上 級 の 日本 語 教 育 」 『日本語 教育 』71号 日本 語 教 育 学 会1990年 P・b

21)立 松 喜 久子 「上 級 学 習 者 に対 す る読 解 指 導 」 『日本 語 教 育 』72号 日本 語 教 育 学 会1990年pp.136‑‑144参 照

22)柴 田俊 造 ・下 瀬 川 慧 子 ・河 原 崎 幹 夫 「東 海 大 学 の 多 様 性 を持 つ 日本 語 教 育 」

『日本 語 教 育 』66号 日本 語 教 育 学 会1988年p .36

23)佐 藤 政 光 ・加 納 千 恵 子 他 『実 践 に ほ ん この作 文 』 凡人 社1986年

24)佐 藤 洋 子 「上 級 段 階 の 作 文 指 導 」 『講座:日 本 語 教 育 』 第17分 冊 早 稲 田大 234国 際経営論集No.81995

(25)

学 語 学 教 育 研 究 所1981年p.90参 照 25)「 司 書p.85

主 要 参 考 文 献

(1)『 中 国 語 と対 応 す る漢言謂 文 化 庁1978年

(2)江 副 隆 秀 「日本 留学 』 ア ル ク日本 語 ブ ッ クス61991年

(3)「 発 音 」 『教 師 用 日本 語 教 育 ハ ン ドブ ッ ク』6国 際 交 流 基 金1981年

(4)平 野 日出 雄 「中 国 人 日本 留 学 生 の 日本 語 教 育 の歴 史 と松 本 亀 次 郎 の 功績 」『日 本 語 教 育 』60号 日本 語 教 育 学 会1986年

㈲ 木村 宗 男 「留 学 生 に対 す る 日本語 教 育 の 最 終 目標 に つ い て 」 『日本 語 教育 』22 号 日本語 教 育 学 会1973年

㈲ 「最 終 目標 と学 習段 階 」 「講 座:日 本 語 教 育 』第15分 冊 早 稲 田大 学 日本 語 研 究 教 育 セ ン ター‑1979年

(7)編 「日本 語 教 育 の 歴 史 」 『講 座=日 本 語 と日本 語 教 育 』第15巻 明 治 書 院1991年

(8)『 国 内 の 日本 語 教 育 機 関 の概 要 』文 化 庁 文 化 部 国語 課(1982年,1987年,1992 年,1993年)

(9)『 国 際 教 育 交 流 実務 講 座 』 第4巻 教 育 交 流 社1993年

(10)駒 井 明 「上 級 の 日本 語 教 育 」 『日本 語 教 育 』71号 日本 語 教 育 学 会1990年 (11)窪 田富 男 「留 学 生 に対 す る 日本 語 教 育 」 『講 座:日 本 語 と 日本 語 教 育 』第15巻

明 治書 院1991年

⑫ 倉 八 順 子 「日本 語 学 習 者 の動 機 に 関 す る調 査 」 『日本 語 教 育 』77号 日本 語 教 育 学 会1992年

(13)森 田 芳 夫 「戦 前 朝 鮮 にお け る 日本 語 教育 」 『講 座:日 本 語 と日本 語 教育 』第15 巻 明 治 書 院1991年

(14)『 日本 語 発 音 ア クセ ン ト辞 典 』 日本 放 送 協 会 編1979年

(15)『21世 紀 へ の 留 学 生 政 策 』 文部 省 学術 国 際局 留 学 生課1985年

(ls?奥 田邦 男 「大 学 の 日本 語 教 育 の現 状 と問題 点 」 『講座:B本 語 と日本 語 教 育 』 第16巻 明 治 書 院1991年

(17)大 村 益 夫 「中 国人 ・朝 鮮 人 に対 す る漢 字 語 彙 教 育 に つ い て 」 『講 座:日 本 語 教 育 』 第1分 冊 早 稲 田大 学 日本 語 研 究 教 育 セ ン ター1965年 ・

(18)大 塚 純 子 「中 級 初 期 の表 現 指 導」 『講 座:日 本 語教 育G第2ユ 分 冊 早稲 田大 学 学部教育との連繋目本語教育235

(26)

語 学 教 育 研 究 所1985年

(19)佐 藤 政 光 ・加 納 千 恵 子 他 『実 践 に ほ ん この 作 文』 凡 人社1986年

⑳ 佐 藤 洋 子 「上 級 段 階 にお け る教育 内容 」 『講座:日 本 語 教 育 』第16分 冊 早 稲 田 大 学 日本語 研 究 教 育 セ ン ター1980年

(2D「 聴 解 指 導 の 問題 点 」 「講 座:日 本語 教 育 』第19分 冊 早 稲 田 大 学 語 学 教 育研 究所1983年

(22}「 上 級 段 階 の作 文 指 導』 『講 座:日 本 語 教 育 』第17分 冊 早 稲 田大 学 語 学 教育 研 究所1981年

㈱ 柴 田俊 造 ・下 瀬 川 慧 子 ・河 原 崎幹 夫 「東 海 大 学 の多様 性 を持 つ 日本 語 教 育 」

『日本 語 教 育 』66号 日本 語教 育 学 会1988年

(24)新 屋 映 子 「日本 語 中上 級 学 習 者 の聴 解 能 力 につ い て 」 「日本 語 教育 』79号 日 本 語 教 育 学 会1993年

(25)鈴 木 義 昭 「漢 字 教 育 の 問題 点 」 『講座:日 本 語 教 育 』第23分 冊 早 稲 田大 学 語 学 教 育 研 究 所1987年

(26)「 漢字 系 学 生 の 授 業 と実 際 」 『講 座:日 本 語 教 育 』第21分 冊 早 稲 田 大 学 語 学 教 育 研 究 所1985年

⑳ 立 松 喜 久 子 「上 級 学 習 者 に対 す る読 解 指 導 」 『日本 語 教 育 』72号 日本 語 教 育 学 会1990年

(28)寺 村 秀 夫 編 「日本 語 教 育 教 授 法(上)」 『講 座:日 本 語 と日本語 教育 』第13巻 明 治 書 院1989年

(29)編 「日本 語 教 育 教 授 法(下)」 『講 座:日 本 語 と日本 語 教 育 』第14巻 明 治書 院1991年

(30)上 野 田鶴 子 編 「日本 語 教 育 の現 状 と課 題 」 『講 座:日 本 語 と日本 語 教 育 』第16 巻 明 治書 院1991年

(31)「 日本 語 学 習 者 の 多 様 化 」 「日本 語 教 育 』66号 日本 語 教 育 学 会 1988年

(32)『我 が 国 の文 教 施 策 』 平 成5年 度 文 部 省1993年

⑬ 『我 が 国 の 留 学 生 制 度 の概 要[受 入 れ 及 び派 遣]』 文部 省 学 術 国 際 局 留 学 生 課 1988年

236国 際 経 営 論 集No.81995

参照

関連したドキュメント

文部科学省は 2014

日本語教育に携わる中で、日本語学習者(以下、学習者)から「 A と B

早稲田大学 日本語教 育研究... 早稲田大学

高等教育機関の日本語教育に関しては、まず、その代表となる「ドイツ語圏大学日本語 教育研究会( Japanisch an Hochschulen :以下 JaH ) 」 2 を紹介する。

確かな学力と自立を育む教育の充実 豊かな心と健やかな体を育む教育の充実 学びのセーフティーネットの構築 学校のガバナンスと

4 後 援 スポーツ庁 全日本中学校長会 全国都道府県教育長協議会 (申請中) 全国市町村教育委員会連合会 (公社)日本PTA全国協議会

専攻の枠を越えて自由な教育と研究を行える よう,教官は自然科学研究科棟に居住して学

一貫教育ならではの ビッグブラ ザーシステム 。大学生が学生 コーチとして高等部や中学部の