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筋萎縮性側索硬化症介護者の肯定的認知モデルの構 築

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Academic year: 2021

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

筋萎縮性側索硬化症介護者の肯定的認知モデルの構 築

岩木, 三保

https://doi.org/10.15017/1866264

出版情報:Kyushu University, 2017, 博士(看護学), 課程博士 バージョン:

権利関係:

(2)

(様式6−2)

氏      名 岩木  三保 

論  文  名 Construction of a Positive Perception Model of Amyotrop hic Lateral Sclerosis Caregivers

(筋 萎 縮 性 側 索 硬 化 症 介 護 者 の 肯 定 的 認 知 モ デ ル の 構 築 ) 論文調査委員 主  査    九州大学  教授  谷口  初美   

  副  査    九州大学  教授  樗木  晶子        副  査    九州大学  教授  藤田  君支 

論  文  審  査  の  結  果  の  要  旨

本研究は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)介護者の介護に対する肯定的認知に影響を与える要因につ いて、介護負担感との関係性も含めた影響モデルを構築することを目的とした。

方法:  第一段階質的調査、第二段階量的調査を経てモデル構築を試みた。第一段階の質的調査 には、ALS介護者9名のインタビュー調査から肯定的認知の影響要因を抽出し、メンバーチェック、

複数の研修者のスーパービジョン、専門家への質問紙調査により影響要因を 21 項目に精練した。

第二段階では、肯定的認知モデルの構築のため、日本ALS協会会員の在宅介護者1,809名に無記名 自記式アンケート調査を実施した。質問紙は、肯定的認知、介護負担感、影響要因 21 項目、患者 と介護者の属性で構成した。

結果:866名(回答率47.8%)から返答があり、495名(有効回答率27.3%)を分析対象とした。

影響要因の項目分析を行い、13項目に整理した後、探索的因子分析により3因子を抽出し、【対処 方略の強化】【患者との相互作用】【介護者同士の支援体制】と命名した。共分散構造分析によって、

【対処方略の強化】が起点となり、直接的に、または【患者との相互作用】【介護者同士の支援体制】

を間接的に経由して介護負担感の増減につながり、肯定的認知に影響するモデルで、最も高い適合 度 が 得 ら れ た ( χ2243.64 (P=0.000), GFI=0.935, AGFI=0.912, AIC=307.645, CFI=0.910,

RMSEA=0.060)このモデルより、ALS介護者は介護負担の経験を経て、介護をより肯定的に捉え

ることが出来るようになることが示唆された。また、介護負担を軽減する事で肯定的認知が高まる ことが確認され、介護負担感を軽減する事の重要性が示された。

この研究は、在宅看護者の介護に対する捉え方に関し、否定的な側面だけでなく肯定的な側面に 着目して、長期在宅看護者の介護の肯定的認知と介護負担感との関係性を明らかにした影響モデル を構築した意義ある研究結果と考えられる。予備調査において、各調査委員より専門的な観点から 論文内容及びこれに関連した事項について種々質問を行ったが、いずれについても適切な回答をえ た。よって本論文は予備調査委員合議の上、博士(看護学)の学位に値する論文として価値あるも のと認める。

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