関係の非線形性の検証や金融発展水準の境界値の推計のほか,金融発展と経済成長の関連性に影響 を及ぼす可能性がある別の要因(一人当たり所得や貿易開放度等)の境界水準を検証する研究も行 われてきた13) 。だがこれまでのところ,金融発展と経済成長の非線形的関係を検証した多くの研究 によって問題の決着がついたとはいえない。ただし長期的に金融が経済成長に対して正の影響を及 ぼしてきたことについては多くの実証研究によって支持されていると言える。 以上をふまえ小論ではタイの時系列データを用い,金融発展が経済成長に及ぼす影響の非線形性 に関する検証を試みる。金融発展の指標には,既存の研究と同様に M2及び国内信用のストックと 名目 GDP の比率を用いる。推計するモデルは,金融発展が経済成長に及ぼす影響は非線形的であ ることを示唆する Aghion のモデルを踏まえた関係式とする。次の第2章で,その単純化された Aghion(2018)のモデルを整理して示す。それは,金融部門による信用が企業の研究開発投資の ために用いられ,それによって新技術の開発が成功した場合に生産性の向上,すなわち経済成長が 促されるというものである。そして第3章にモデルの推計結果を示す。 2 実証分析の枠組み 2‐1 金融発展が経済成長に影響を及ぼす経路 前述のように,2008年のリーマンショック以降,金融発展と経済成長の関連性をめぐる議論には 新しい展開があり,世界金融危機以前に支持されていた金融発展仮説を再検討する研究が多数行わ れるようになった。すなわち,長期,多数国のデータを用いた実証分析によって金融発展と経済成 長の間に正の相関が認められていても,金融セクターの規模がさらに拡大していけば経済成長に対 する正の影響は弱まり,むしろ負の要因に転じるとの見方が優勢になっていった。 金融部門の発展は企業に対し取引コストの軽減,リスク対策及び情報の提供といったサービスを 提供することによって,企業の設備投資,そして経済成長を促すと考えられる。金融発展のこのよ
うな効果は,Schumpeter(1912),Hicks(1969),McKinnon(1973)などによって唱えられた14)
。
そして King and Levine による研究をはじめ実証分析も継続的に行われてきた15)
ਫ਼ࢊద෨ୁड़/GDP ܨࡃௗི ۜ༧ఴ ਫ਼ࢊϏϧϟʖνA 技術進歩は外生的に決まるのではなく,新技術導入をめざす企業に金融部門が資金及びサービスを 提供し,研究開発を促すことで実現するものと想定される。金融部門の役割を考慮した AK―線形 内生的成長モデル―の基本形は次のように示される16) 。 まず総生産 Y と総資本ストック K の比例関係を次のように表す。A は技術進歩パラメータであ る。 Yt=AKt (1) 上式は資本ストックの平均生産量および限界生産力が等しく,ともに A となることを示すが,K は実物資本と人的資本から構成される生産要素でありこれら二タイプの資本は共通の技術で再生産 されるものとする17) 。さらに単純化のための仮定として,定常人口であること,最終財は1種類で 消費及び投資財として使用されるとする。また投資財としての減耗分をδ とし,投資を次のように 表す It=Kt+1−(1−δ)Kt (2) 単純化のため,閉鎖経済であり政府部門はないとすると,資本市場の均衡条件は貯蓄 S と投資 I が一致することである。しかし,金融仲介が未発達であるために発生するロスがありそれを1−φ とあらわすと,貯蓄投資の均衡条件は次式となる St−(1−φ)St=φSt=It (3) 総生産 Y と総資本 K は比例関係にあるとの仮定により,両者の成長率を g とすると
g=(Yt+1−Yt)/ Yt=(Kt+1−Kt)/ Kt (4)
(1),(2),(3)式を使い(4)式を書き換えると成長率は次のように表わされる
g=It / Kt−δ
=AφSt/Yt−δ (5)
上式(第二項,(7)′式)が示すように企業による R&D 投資額の決定は,その成果としてイノベ ーションが成功する見通しを決めることであるので,(9)式からμ についての一階の最適条件を求 めると次式となる A* tα2/(1−α)((1/α)−1)−μA*tψ=0,(ψ=2/λ2) よって最適イノベーション成功確率は μ=α2/(1−α) ((1/α)−1)/ψ =π/ψ (10) ただし π≡α2/(1−α)((1/α)−1)とする。 中間財部門の全セクターの中でイノベーションに成功したセクターの比率を上記の最適イノベー ション成功確率に等しいとすると,成功した場合の生産性はγAt−1,その他セクターは生産性の改
善はなく At−1であるから,全セクターの平均をとった生産性水準は,At=μγAt−1+(1−μ)At−1と
効性があるといえる。すなわち Rt!wt−1/(1−h)<γAt−1π2/2ψ (12)″ wt−1は賃金であり,最終財生産関数(6)式より労働の限界生産力(1−α)Yt−1/ L に相当する。そ して(8)式の均衡総生産高を用いると次式となる。wt−1=(1−α)At−1α2α/(1−α)=ωAt−1,(ω≡(1−α) α2α/(1−α),仮定より L=1)。これを用いて(12)″式をかきかえるとωA t−1/(1−h)<γAt−1π2/2ψ とな る。したがって,借手にとって意図的にデフォルトすることが不利になる条件は次式となる。 1/(1−h)<γπ2 /(2ψω),ω=wt−1/ At−1, (12)′′′ 上式は自己資金を上回る規模の R&D 投資を計画する企業家の借入れ行動に影響を及ぼす要因を 示す。金融部門が発展して借手のモニタリングが効果的に行われるようになり,債務不履行になる リスクが減れば貸出しは増える。しかし上式の条件が満たされないと借手がデフォルトしようとす る動機が強まる。一方,イノベーションによる生産性向上は右辺の値を高め,貸出の拡大要因にな ると考えられる。ただし(7)式が示すように,イノベーションを重ねて技術水準,生産性が高まっ ていくほど,新たな R&D 投資が成功する確率は下がっていく。 (12)′′′式の不等号を等号に替えてπ を示すと,π=(2ψω/γ(1−h))1/2 となる。これを(11)式に 代入すると次式が得られる。 g=(γ−1)(2ω/(ψγ(1−h)))1/2 (11)′ (ψ=2/λ2 ,λ=R&D の生産性,γ=イノベーションによる技術進歩,ω=wt−1/ At−1=(1−α) α2α/(1−α) ) 上式は,金融が企業向け信用を通じて経済成長に及ぼす影響について次のように示唆する。すな わち,借手が債務返済を逃れるために負う費用 h の上昇,R&D による生産性向上(ψ の値の低下), 及びイノベーションの成果γ の上昇は経済成長率を高めることを示す。ただし生産性の水準が高ま るにつれ,R&D 投資が成功し技術革新を達成できる確率は下がっていく。また貸付ブーム期に借 手のスクリーニング,モニタリングが緩めば上記 h の値が低下し,債務不履行が増加する。以上 より,金融発展が進み R&D 投資者に対する貸付が拡大しても生産技術の高度化が進むにつれ経済 成長に対する正の影響は低下しうる。 2‐2 金融発展仮説の検証方法 金融発展と経済成長の関係に関する以上のような考え方をもとに,両者の関係が非線形的である 可能性を考慮した関係式の推計を試みる。金融部門が発展していく過程で,経済成長に対する影響
が変化することは Rioja and Vadal(2004)等により指摘されてきた。さらに,グローバル金融危機
融発展のレベルによって経済成長に対する影響が異なることを想定し,正の影響から負の影響に転
換する境界レベルを推計する研究も行われている21)
。前掲 Arcand(2012)は,金融発展指標とし
て用いた国内民間部門向け信用の GDP に対する比率が1を超えて上昇すると正の影響は消え― vanishing effect―,負の影響へと転じるとした。そしてそのような金融発展レベルは過剰であると
指摘している。同じように BIS スタッフの研究 Cacchetti and Karroubi(2012)は,金融発展指標
値0.9―銀行信用と GDP の比率―が,金融発展の経済成長に対する影響が正から負に転じる境界
水準だとしている。金融発展と経済成長の関係が境界水準を境に正から負に転じるということは, 横軸に金融発展水準,縦軸に経済成長率を測ってグラフ化すると境界水準を頂点とする逆 U 字型
になることを示唆する。前掲の Cacchetti and Karroubi(2012)は,金融部門の規模が生産性の成
1.11 2.07 4.02 4.12 0.38 1.24 2.51 3.16 3.58 5.21 3.67 0 1 2 3 4 5 6 -0.05 -0.04 -0.03 -0.02 -0.01 0 0.01 0.02 0.03 0.04 0.05 1965Q 1 1966Q 2 1967Q 3 1968Q 4 19 70 Q 1 19 71 Q 2 19 72 Q 3 19 73 Q 4 19 75 Q 1 19 76 Q 2 19 77 Q 3 1978Q 4 1980Q 1 1981Q 2 1982Q 3 1983Q 4 1985Q 1 1986Q 2 1987Q 3 1988Q 4 1990Q 1 1991Q 2 1992Q 3 1993Q 4 1995Q 1 19 96 Q 2 19 97 Q 3 19 98 Q 4 20 00 Q 1 20 01 Q 2 20 02 Q 3 20 03 Q 4 2005Q 1 2006Q 2 2007Q 3 2008Q 4 2010Q 1 2011Q 2 2012Q 3 2013Q 4 2015Q 1 2016Q 2 2017Q 3 2018Q 4 ৽ੋਛশ૨ যਊ峴৽ੋਛশ૨ 0ط< লط< 3 実証結果 3‐1 タイの金融発展指標の推移 前述のとおり金融発展の定義には量質両面にわたる複数の要因が含まれる。それらは規模,種類, 深さ,そして効率性,安定性,アクセス可能性等である。しかし小論で試みるモデル推計は,それ らのうち金融部門の規模の側面だけを対象とするものである。タイの場合,金融部門の規模の推移 を金融深化指標 M2/ GDP でみると,所得水準が似通った他の途上諸国と比較して高水準にある24) 。 M2および総貸付の対 GDP 比率は,70年代に1を超え,その後も1997年アジア通貨危機まで上昇 し続けていった(図3)。また1980年代末まで M2が総貸出を上回る規模で拡大しているが,これ には選択的な信用規制の影響があったとも考えられる。すなわち金融資産貯蓄として蓄積された銀 行預金を公的部門に配分する政策の一環として,預金準備率あるいは国債などの最低保有比率を調 整する政策が銀行貸出の拡大に負の影響を及ぼしたことが考えられる25) 。このように金融深化指標 は高水準で持続的に上昇しているが,これとは対照的に,GDP に占める金融部門の付加価値生産
の比重は低いということができる。Wongswan, Luengnaruemitchai and Boonthaveepat(2013)に
ܨࡃௗͳۜ༧ఴࢨඬୁड़ʥୱ९૮ؖɻغؔพ -1 -0.8 -0.6 -0.4 -0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 যਊਛশ૨ ਛশ૨ যਊਛশ૨ ਛশ૨ যਊਛশ૨ ਛশ૨ যਊਛশ૨ ਛশ૨ যਊਛশ૨ ਛশ૨
L/Y (L/Y)^2 ଲؔ৶༽/Y ln(LmLa) d(ln I) d(ln Er)
ᮇ㛫4 ᮇ㛫㸷㸵44 ᖐ↓௬ㄝ 㹬 )್ 3URE 㹬 )್ 3URE /<QRWЍேᙜᡂ㛗 ேᙜᡂ㛗QRWЍ/< ᖹ᪉/<QRWЍேᙜᡂ㛗 ேᙜᡂ㛗QRWЍᖹ᪉/< 0<QRWЍேᙜᡂ㛗 ேᙜᡂ㛗QRWЍ0< ᖹ᪉0<QRWЍேᙜᡂ㛗 ேᙜᡂ㛗QRWЍᖹ᪉0< Ẹ㛫㒊㛛ྥࡅಙ⏝<QRWЍேᙜᡂ㛗 ேᙜᡂ㛗QRWЍẸ㛫㒊㛛ྥࡅಙ⏝< OQ/P/DQRWЍேᙜᡂ㛗 ேᙜᡂ㛗QRWЍOQ/P/D GOQ,QRWЍேᙜᡂ㛗 ேᙜᡂ㛗QRWЍGOQ, /<QRWЍJ<U J<UQRWЍ/< /<AQRWЍJ<U J<UQRWЍ/<A 0<QRWЍJ<U J<UQRWЍ0< 0<AQRWЍJ<U J<UQRWЍ0<A ὀࠉ/<㈚ฟࡢᑐ*'3ẚ⋡㸧ࡘ࠸࡚ࢹ࣮ࢱࡀ࠶ࡿሙྜࡣᖺ௦ࡶྵࡴࠋ ࠕ$QRWѝ%ࠖࡣᖐ↓௬ㄝࠕ$ࡣࢢࣞࣥࢪ࣮ࣕࡢព࡛%ࡢཎᅉ࡛ࡣ࡞࠸ࠖࢆ⾲ࡍࠋ 㸨ࠊ㸨㸨ࡣࡑࢀࡒࢀ㸳㸣ࠊ㸣Ỉ‽࡛ᖐ↓௬ㄝࡀᲠ༷ࡉࢀࡿ㸦ࢢࣞࣥࢪ࣮ࣕᅉᯝ㛵ಀࡀ࠶ࡿ㸧ࡇࢆ♧ࡍࠋ -0.4 -0.35-0.3 -0.25-0.2 -0.15-0.1 -0.050 0.05 1ਕௗི 70-83 ௗི 70-83 1ਕௗི 83-97 ௗི 83-97 1ਕௗི 97-08 ௗི 97-08 1ਕௗི 08-18 ௗི 08-18 ܨࡃௗͳۜ༧Կࢨඬୱ९૮ؖ غؔพ QM2YT QQM2YT 図5(続き) 経済成長と金融深化指標の単純相関 期間別
注 QM2YT=M2/ Y,QQM2YT=(M2/ Y)^2
J<U $') Ỉ‽ Ỉ‽ /P/D $') Ỉ‽ Ỉ‽ 㝵ᕪ Ỉ‽ 㝵ᕪ Ỉ‽ 33 Ỉ‽ Ỉ‽ 33 Ỉ‽ Ỉ‽ 㝵ᕪ Ỉ‽ 㝵ᕪ Ỉ‽ J<QU $') Ỉ‽ Ỉ‽ ,< $') Ỉ‽ Ỉ‽ 㝵ᕪ Ỉ‽ 㝵ᕪ Ỉ‽ 33 Ỉ‽ Ỉ‽ 33 Ỉ‽ Ỉ‽ 㝵ᕪ Ỉ‽ 㝵ᕪ Ỉ‽ /< $') Ỉ‽ Ỉ‽ GOQ,< $') Ỉ‽ Ỉ‽ 㝵ᕪ Ỉ‽ 㝵ᕪ Ỉ‽ 33 Ỉ‽ Ỉ‽ 33 Ỉ‽ Ỉ‽ 㝵ᕪ Ỉ‽ 㝵ᕪ Ỉ‽ 0< $') Ỉ‽ Ỉ‽ 㝵ᕪ Ỉ‽ 33 Ỉ‽ Ỉ‽ 㝵ᕪ Ỉ‽ 㸨㸨㸨ࠊ㸨㸨ࠊ㸨ࡣࡑࢀࡒࢀ㸣ࠊ㸣ࠊ㸣Ỉ‽࡛༢᰿ࢆᣢࡘࡢᖐ↓௬ㄝࡀᲠ༷ࡉࢀࡿࡇࢆ♧ࡍ 方 M2/ GDP については経済成長変数との間にグレンジャーの意味での因果関係は認められなかっ た(表1)。 3‐2 金融発展指標・経済成長関係式の推計結果 経済成長と金融発展の関連性に関する諸仮説の検証を試みるために,両者の関係式を設定し時系
列データを用いて推計する。既存研究の多くを踏襲し,モデルの基本形は Levine and Zervos(1998),
Cecchetti(2012)等と同様の経済成長式とする。小論で推計するモデルの基本構成要素は,経済 成長率と金融発展指標,そして両変数と関連があると考えられる投資率と実質為替レートである。 その上で金融発展と経済成長の関係をめぐる上述の諸仮説を踏まえた変数もモデルに組み込む。 時系列のマクロ経済変数を用いるので,各時系列の定常性について拡張型 Dickey-Fuller(ADF) と Phillips-Perron(PP)による単位根検定を行った(表2)。その結果は1%水準で,ほとんどの 変数が単位根を持つ非定常な変数であり26) ,一階の差分をとると定常に転じる次数1で和分された 変数―I(1)―ことを示唆するものであった。次に,経済成長と金融発展指標の関係式を構成する諸 変数間に長期均衡関係が認められるか否か検証するために,共和分関係の有無,すなわち当該諸変 数の線形結合が定常で I(0)であるかどうかを検定する。単位根を持つ変数 k 個がある場合,共和 分関係は最大 K−1個,そして一つもない場合もあり得る。Johansen の尤度検定の結果は,1% 水準で1個あるいは複数の共和分関係があることを示唆した(表3)。そこで,経済成長率の関係 式を共和分関係式として導入した誤差修正モデルを設定し,推計を行った。
経済成長を gy,金融発展指標を F,両者の長期均衡関係を gy=a+b F+u と表し,誤差修正項 ^ を gy の観測値と長期均衡値の差 gy−gy とすると推計式の基本形は次のようになる ^ ⊿gyt=α+Σ n i=0βi⊿Ft−i+Σ n
j=0γj⊿gyt−j−λ(gyt−1−gyt−1)+ε,λ>0
影響を及ぼしていたことを示唆する。 以上のように小論では金融部門の規模で測った金融発展指標を用いたが,その問題の一つは,金 融部門の発展とともに金融仲介以外の業務が拡大している点を把握できないことである。規模を示 す指標には反映されなくても金融仲介が減少した可能性があることを考慮する必要がある32) 。くわ えて,小論では貸出対象の産業別構成として製造業向けと農業向けの比率のみを指標として用いた が,他産業向け信用の変動について考慮することも今後の課題である33) 。また,金融発展が経済成 長に及ぼす影響の非線形性の検証において,その逆 U 字性について小論では逆 U 字の頂点に相当 する転換点のみを考慮したが,金融発展の転換点―境界―に関する議論では金融発展がある水準に 達するまでは経済成長を促す効果が生じないとの指摘もあり,それについて考慮することも残され た課題の一つである。さらに金融部門以外の他の要因についても,金融発展と経済成長の関連性に 影響する転換点があることが指摘されていることから,合わせて考慮することも今後の課題の一つ と言える。 注 1)金融発展の定義に関しては他に Wongswan(2013),伊藤・河合(2018)等を参照。 2)量的及び質的金融発展指標及びその分析に関して詳しくは伊藤・河合(2018),IMF(2015)を参照。
3)Eschenbach(2004),Beck and Levine(2018)を参照。
4)Schumpeter, The Theory of Economic Development An Inquiry into Profits, Capital, Credit, Interest, and the Business
Cy-cle 1911(1934英訳)Harvard Economic Studies46
5)Patrick “Financial development and economic growth in underdevekoped countries”, Economic development and Cul-tural Change, 14, Goldsmith(1969)Financial Structure and Development, Cameron et al.(1967)Banking in the Early
Stages of Industrialization.
6)Van Wiginbergen(1983)“Interest rate management in LDCs”, Journal of Monetary Economics,12,3を参照。 7)Lucas(1988)“On the mechanics of economic development” Journal of Monetary Economics を参照。
8)Law and Sign(2014),Levine(2003)を参照。金融発展が経済成長に及ぼす影響に関する主な実証分析例には以下が
ある Raja(1998), Beck et al.(2000),(2005)。
9)Law and Sign(2014)を参照。サブプライムローンの問題と途上国に及んだ影響について次を参照。Calomiris(2009)
10)IMF,BIS の Working Paper による指摘の例として次を参照。Arcand et al.(2012), Cecchetti and Kharroubi(2012)
11)Arcand(2012)は2009年1月の Financial Times の記事を引用し危機発生までの30年間,米国金融部門の拡大ペース
は名目 GDP 成長の6倍の速さだったとしている。 12)Rioja and Velev(2004)を参照。
13)例として Ibrahim and Alagidede(2018)“Nonlinearities in financial development economic growth nexus : evidence from sub−Saharan Africa(SSA)” ERSA working paper728を参照。
14)Schumpeter, The Theory of Economic Development An Inquiry into Profits, Capital, Credit, Interest, and the Business
Cy-cle 1911(1934英訳)Harvard Economic Studies46, Hicks(1969)A Theory of Economic History
15)例として以下がある King and Levine(1993)“Financial intermediation and economic development” in Colin and
Xavier eds. Financial Intermediation in the Construction of Europe, King and Levine(1993)“Finance and growth :
Schumpeter might be right” Quarterly Journal of Economics,108,3 16)Pagano(1993),Gapy(2015)を参照。
17)Lucas(1988)“On the mechanics of economic development,” Journal of Monetary Economics,22
18)主に Aghion(2018)“Financial development and innovation led growth” in Handbook of Finance and Development を 参照。
20)Calderon and Liu(2003),Masten(2008)を参照。
21)金融発展が過剰なレベルに達した場合の弊害に関して論じ,規制の必要性を論じた例に以下がある。Bolton et al.
(2011),Cahuc and Challe(2012) 22)Ductor(2015)を参照。 23)Ductor(2015)を参照。
24)Wongswan, Luengnaruemitchai and Boonthaveepat(2013)を参照。
25)金融リプレッシブ政策と金融深化の関係については拙稿〈倉持(1990)発展途上国の金融発展に対する金融政策の影 響−タイのケース(1962―1985)−,三田商学研究,32,6〉を参照。 26)変数が単位根を持つとの帰無仮説は各変数の t 値が臨界値より小なら棄却される。 27)ここで示した期間と金融発展指標の値は,表4に示した推計式(25式)の経済成長率変数を,5期の移動平均値に置 き換えてモデルを推計し直した結果を用いた。 28)前の注と同様に,ここで示した期間と金融発展指標の値は,表4に示した推計式(1式)の経済成長率変数を5期の 移動平均値に置き換えて推計した結果を用いた。 29)農業と製造業の総付加価値生産は1960年代から80年代半ばまでほぼ同水準であった。その後,製造業の生産規模が急 拡大し農業との差が開き続けている。ただし農業生産も2011年までは拡大し続けた。なお農業部門の雇用比率は1990年 代初めに6割を超えていたが,年々低下している。それでも2018年時点で3割となっている。 30)生産的な投資から非生産的な使途へと貸付対象がシフトしたことを意味する。Beck et al(2012)を参照。
31)Dell’Ariccia and Marquez(2004)“Information and bank credit allocation” Journal of Financial Economics,72,1を参照。 32)Beck(2013)を参照。
33)Benczur(2018)を参照。
参考文献
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