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Why the Intergroup Relationship is More Likely to Cause Conflict : From the View of Interindividual-Intergroup Discontinuity Effect [ PDF

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Academic year: 2021

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(1)Why the Intergroup Relationship is More Likely to Cause Conflict:From the View of Interindividual-Intergroup Discontinuity Effect Key words: interindividual-intergroup discontinuity effect, aggression, competition, common fate, greed. 行動システム専攻 楊. 問題と目的. 晨曦. 「貪欲」 :集団において,仲間の存在は自己利益追求に. 「なぜ教養があるかつ文明化された個人が,集団. ソーシャルサポートを提供することにより,競争的な. 間関係の中にあれば,敵意的,欺瞞的になるのか?」. 行動を取りやすくなる(Insko, 1990)。 PDG に基づいた不連続効果に対する研究は,しば. Wildschut (2007)が問うたこの問題は,心理学のみなら ず,広く社会科学が取り組んできた重大な課題である。. しば集団間紛争の研究と考えられる。しかし,これら. この問題を解決するために,従来の研究は囚人のジレ. の研究は集団間紛争を調べるにあたり限界がある。ま. ンマゲーム(prisoner’s dilemma game, PDG)を通じて個. ず,実験室における PDG は紛争場面ではない。これは. 人間また集団間の相互作用を観察した。そして,PDG. PDG のデザインより決められた。PDG は参加者に協力. を行う時,集団は個人より競争的になるという現象を. と競争の二つの選択肢を与える。そのどちらかに向か. 発見した。この現象は Brown (1954)の不連続理論(集団. う時,参加者は自分(自集団)の利益の追求と,相手. 暴行と個人行動の間の繋がりの喪失)に基づいて, 「個人. の態度に対し疑うなどの多重動機の影響を受け行動す. 間 ― 集 団 間 不 連 続 効 果 」 (interindividual-intergroup. る。しかし,現実場面の紛争は協力という選択肢がな. discontinuity effect)と称する(Schopler, 1992)。. い。紛争におちいったら,相手と協力し, win-win の 結果を作り出す機会もない。それ故,そういう多重動 機が存在しない。この点から見ると,PDG は紛争より, 紛争の前段階になる交渉段階にあたる。また,集団間 紛争を研究する時避けられない大事な要素である攻撃 性も,PDG によって創出することができない。 それ故,PDG で発見した個人間―集団間不連続効 果とその効果に至る原因は,果たして現実場面の紛争 を解決することができるかどうか疑問が残る。PDG 実 験の欠点を補うため,本研究ではビデオゲームの模擬. 図 1 囚人のジレンマゲーム(PDG)数字は報酬を表す. 個人間―集団間不連続効果の発生原因について,. 環境を用いて集団間対立の実験的検討を行う。ビデオ. PDG に基づいた研究においては三つの仮説を示した。. ゲームの模擬環境は PDG と比べたら,暴力を表現でき. 仮説 1「恐怖(不信感) 」 :人は他集団のメンバーに,敵. るリアリティが高いだけではなく,実際の紛争のよう. 意的、攻撃的、競争的な印象を持つ傾向があるため,. に,協力なし、多重動機がない単純の攻撃的な競争場. 他集団と接する時,個人と接する時より相手に不信感. 面を創出することもできる。人々は完全な紛争場面に. を持つ(Insko, 1998)。仮説 2「識別性」 :人は集団の中に. おいても,個人より集団のほうは競争的,攻撃的にな. いる時,競争的な行動を取っても識別されにくいので,. るのかということについてとその原因を,本研究では. 競争的な行動を取りやすくなる(Schopler, 1995)。仮説 3. ビデオゲームを用いて検討する。. 1.

(2) 研究 1. 結果. 紛争を模するビデオゲームを行なう時,参加者は. 同じ被験者に対する個人間試合と集団間試合での. 個人間で試合をする場合より,集団間で試合をするほ. 貪欲、恐怖、競争性、攻撃性,四つの要素をt検定で. うが競争的また攻撃的になりやすいのかを調べた。. 比較した。個人と集団の場合の貪欲(t(22) = -0.25,. 方法 参加者. p. = .80) ,恐怖(t(22) = 0.15, p = .88) ,競争性(t(22) = -0.53,. 九州大学の大学生・大学院生 24 名(全員男性)。. p = .60) ,攻撃性( t(22) = 0.12, p = .91)の間にすべて有. そのうち,回答が一様であった一人を除いた 23 名につ. 意差が見られなかった。. いて最終的な分析を用いた。 ビデオゲーム. Atari games 会 社 出 版 し た Unreal. Tournament 2004 を用いた。これはゲーム世界の中で自 由に移動できるシューティングゲームである。ゲーム は個人戦モードと集団戦モード,二つのモードがある。 個人戦モードは相手を銃で撃つ,キリングポイントで 勝敗が決まる。集団戦モードはチームメイトと協力し, 相手のプレーヤを攻撃し,相手チームの基地を破壊す ることが目的である。 実験手続き. 1 人の被験者につき実験を 2 回実施した。. 図 2 個人間試合と集団間試合での貪欲、恐怖、競争性、攻撃性の t. 一つは 1 対 1 の個人間対戦,もう一つは 3 対 3 の集団. 検定による比較. 間対戦,どちらを先に行うかはランダムで決めた。空. 考察. ける期間は一週間とした。. ビデオゲームをした時,集団は個人より競争的、. 個人戦の場合,被験者は相手と別室に分かれて,. 攻撃的にはならず,個人間―集団間不連続効果が発生. 来室した後ゲーム経験を測定する事前調査紙を記入し. しなかった。従来の PDG 実験にも個人間―集団間不連. た。その後,被験者一人で 30 分の練習を行った。練習. 続効果が出なかったことがあり,人が集団になっただ. 用ゲームモードとマップは正式試合と同じだった。練. けで競争性が必ず出るわけではないという観点も多く. 習後,相手と 20 分の試合をし,キリングポイントが高. 存在している。今回の結果からも PDG 実験を支える,. い方が勝者である旨を知らされた。試合後,質問紙の. 三つの仮説(恐怖、識別性、貪欲)がこの点について. 記入を求められた。記入終了後報酬を受け取った。. 説明することができない。集団はどんな状況で,なぜ. 集団戦においては,事前に被験者をコンピュータ. 個人より競争的、攻撃的になるのか,この最初の質問. でランダムに 3 人一組に分けた。実験した時,被験者. に答えるため,個人と集団の基本的な差異を調べるべ. はチームメイトと同室になって,相手チームと分かれ. きと考えた。. た。ゲーム経験を測定する事前調査紙に記入した後,. 研究 2. チームメイト間で 30 分の練習を行った。練習用モード. 共通運命(common fate)は集団実体性(entitativity). とマップは正式試合と同様であった。その後相手チー. の重要な構成要素の一つである。PDG 実験においては,. ムと 20 分の試合を行ない,相手の基地を破壊した回数. 共通運命が恐怖と貪欲を媒介して,集団競争性を促進. が多いチームが勝者であると告知された。試合後に質. する効果であることを解明した(Insko, 2013)。本研究. 問紙の記入を求められた。その後報酬を与えられた。. も共通運命は集団の競争性と攻撃性を促進し,個人と. 個人戦と集団戦の報酬は,勝者(勝ったチーム)一人. の不連続効果を作り出すキーポイントと捉えた。だが,. 2000 円,敗者(負けたチーム)一人 1000 円とした。. 今回のビデオゲーム実験はまだ現実の紛争場面は PDG と大きな違いがあるので,共通運命は集団に影響する. 2.

(3) プロセスも PDG と違うと想定していた。 方法 参加者. 研究1と異なる九州大学の大学生・大学院生. 24 名(全員男性) 。 ビデオゲーム. 研究1と同じ Atari games 会社出版した. Unreal Tournament 2004 を用いた。ゲームモードは集団 戦モードを使用した。 実験手続き. 被験者には 3 対 3 の集団間対戦だけを実. 施した。 実験の流れはほぼ研究 1 の 3 対 3 の集団戦と同じ. 図 4 共通運命なし集団間試合と共通運命あり集団間試合での貪欲、. であるが,相違点として 30 分の練習後,共通運命の実. 恐怖、競争性、攻撃性の t 検定による比較. 験操作として,正式試合に採用する戦術プランを選ば. 共通運命は被験者に影響するプロセスを調査する. せた。選択肢は,保守的なプランと冒険的なプランで. 為,回帰分析を用いて,共通運命は競争性に有意な影. あった。. 響を及ぼす(β = .55, p < .001)結果が出た。. 図 5 共通運命は競争性に対する影響. 共通運命からの貪欲の媒介効果を検討するパス解 析を行った。その結果,共通運命は貪欲を媒介して, 攻撃性に影響することが分かった。. 図 3 戦略プランの投票(共通運命操作). 被験者は戦略プランの説明を聞いた後,チームメ イトと相談せず,各人でプランを選ぶことを求められ た。そしてチームのプランを多数決で決めた。その後 20 分の正式試合を行い,選んだプランを実施すること も求められた。試合後,質問紙を記入し,報酬を与え られた,報酬は研究 1 と同じであった。. 図 6 共通運命から攻撃性への貪欲の媒介過程. 結果. 考察. 今回の実験データと研究1の集団戦のデータの貪. 研究 2 の結果は共通運命が集団の競争性と攻撃性. 欲、恐怖、競争性、攻撃性,四つの要素を t 検定で比較. に対する促進効果があると証明した。しかし,恐怖を. した。共通運命の実験操作がある集団試合は共通運命. 感じることには二つの条件で有意差がなかった。この. がない集団試合より,明らかに高い貪欲 (t (22) = -2.17,. 原因は,ビデオゲーム実験または現実の紛争場面では. p. < .05)と競争性(t (22) = -3.92, p < .01)を観察した。攻. PDG と違い,相手と協力する選択がないため,相手に. 撃性については,共通運命のある集団試合は高まる傾. 対する思いや態度など(不信感)がポジティブになる. 向もある(t (22) = -2.05, p = .05)。しかし,二つの実験条. ことができず,共通運命の操作の有無と関係せず,相. 件で,恐怖を感じる有意差がなかった(t (22) = -1.10, p. 手に対する恐怖と不信感が高かったと想定した。 共通運命は競争性と攻撃性両方にも影響があった. = .28)。. 3.

(4) が,貪欲は攻撃性だけと繋がっていた。これは本実験. 多かった。しかし,Campbell (1958)らは書いた共通運命. では,自己利益の追求は攻撃的な行動を取るより実現. の定義を細かく調べると,共通運命は共通の報酬より,. できることが原因であると思われる。. 共通の目標に対して共通の行動を取る事が要点である. 総合考察. と分かる。それ故,本実験はチームの動きを決める戦. 本研究は研究 1 を通じて,協力できない紛争場面. 術プランに投票することを共通運命の操作として使っ. において,集団は必ず個人より競争的、攻撃的になる. た。. 訳ではないという事が解明した。研究 2 を通じて,集. 最後に,本研究は共通運命あり集団戦と個人戦の. 団は共通運命の共有によって,競争的、攻撃的になる. 間の比較は,被験者が異なるため行わなかった。その. ことが明らかになった。. ため,共通運命は集団の競争性と攻撃性を促進し,個. 本研究は過去の PDG 実験と比較しながら議論行っ. 人間―集団間不連続効果を作り出すキーポイントであ. ていたが,幾つ注意するべきところがある。まず本研. ると明言できない。. 究で用いた「恐怖」という概念は先行研究と同じよう. 主要引用文献. に「相手に対する不信感」を指す。自集団に対する恐. Insko, C. A., Schopler, J., Hoyle, R. H., Dardis, G. J., &. 怖,すなわち仲間からの排斥予期も競争的なまだ攻撃. Graetz,. 的な行動に促進するプレッシャーになるかもしれない. discontinuity as a function of fear and greed. Journal. と考え調査したが,共通運命の有無について有意差が. of Personality and Social Psychology, 58, 68-79.. なかった(t (22) = 0.48, p = .64)。個人試合と共通運命な. K.. A.. (1990).. Individual—group. Insko, C. A., Wildschut, T., & Cohen, T. R. (2013).. しの集団試合の間,競争性,攻撃性の差がない限り,. Interindividual–intergroup. 排斥予期の効果が見られなかった。そして,本研究の. prisoner’s dilemma game: How common fate,. 「競争性」は PDG 実験の「競争」の意味と多少違いが. proximity,. ある。PDG により, 「競争」は「協力」の対立オプショ. competition. Organizational Behavior and Human. ンとして存在している。一般的な競争の意味より, 「不. Decision Processes, 120, 168-180.. 協力」の意味に近い。本研究では,もともと競争的な. Pinter,. B.,. &. and. discontinuity. similarity. Wildschut,. T.. affect. (2012).. in. the. intergroup. Self-interest. 紛争状態を想起させ,「競争」は一つのオプションとし. masquerading as ingroup beneficence : altruistic. て捉えることができなかった。それ故,本研究では競. rationalization. 争性を被験者の競争に対する認知として質問調査で調. discontinuity. Small Group Research, 43, 105-123.. べた。. and. interindividual. -intergroup. Schopler, J., & Insko, C. A. (1992). The discontinuity effect. Campbell (1958)より,集団実体性を構成する要素は. in interpersonal and intergroup relations: Generality. 共通運命以外にまだ二つある。 一つは接近性(proximity),. and mediation. In W. Stroebe & M. Hewstone (Eds.),. 一つは類似性(similarity)であるが,本研究では共通運. European review of social psychology (Vol. 3, pp.. 命についてしか調べなかった。Campbell (1958)はこの三. 121-151). Chichester, UK: Wiley.. つの要素の中で共通運命は最も重要と論述した。PDG. Wildschut, T., Insko, C. A. & Pinter, B. (2007).. 実験にも共通運命しか被験者集団の競争性を促進しな. Interindividual-intergroup discontinuity as a joint. いと証明した(Insko, 2013)。しかし,ビデオゲーム場. function of acting as a group and interacting with a. 面などの紛争場面は PDG 実験と大きな違いがあるため,. group. European Journal of Social Psychology, 37,. 接近性と類似性は集団競争性と攻撃性にどんな影響が. 390-399.. あるかについて更に検討する必要がある。 共通運命の操作について,従来の研究では「共通 の報酬をもらうこと」を共通運命として捉えることが. 4.

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