2020年度 入学試験問題
( 6 0 分)
国 語 国 語
〔 注 意 〕
① 問題は
一~
三まであります。
② 解答用紙はこの問題用紙の間にはさんであります。
③ 解答用紙には受験番号、氏名を必ず記入のこと。
④ 各問題とも解答は解答用紙の所定のところへ記入 のこと。
⑤ 各問題とも特に指定のない限り、句読点、記号な ども一字に数えること。
西大和学園中学校
問題は次のページから始まります。
一 次の文章は俳句の季語について説明した文章です。筆者はこれより前の部分で「俳句は人間と自然を切り離して考える世界に立って いるのではなく、むしろどんなに自然だけを 詠
よんでいても、実は作者の心という最も人間的な部分が 核
かくしん心 にはある」と述べています。 これを読んで、あとの問いに答えなさい。
赤い 椿
つばき白い椿と落ちにけり 河
かわ東
ひがし碧
へき梧
ご桐
とう色 の コ ン ト ラ ス ト が 効 い た 写 真 の よ う な 俳 句 で す。 椿 は 花 ご と「
X
」 花 で、 一 片 ず つ「
Y
」 花 で は あ り ま せ ん。 大輪の花ですが、 牡
ぼ丹
たんのような色気も、白百合のようなきりっとした感じも、 薔
ばら薇 のような洋風の、ゴージャスな感じもありません。 これら別の ① ゾクセイ を持つ大輪の花と比べた時、椿は「品格」の花だということに気づかされます。
「この句はどこにある椿を詠んだのでしょうか?」とアンケートを取れば、大きな庭を持つお寺か、かつての武家 屋
や敷
しきのような和風 の建築、それも格式のある建物を多くの人が想像するのではないでしょうか。それを読み解いた読者は、作者が思わず心 惹
ひかれた、椿 の 色 の 典
てん雅
がさ ― ― そ れ は 木 に 咲 い て い る 時 で は な く、 点 々 と 花 ご と 色 を 交 え て「
X
」 時 に 感 ず る も の で、 こ の 句 の 舞 台 が 静 かな環境であることを連想させますが、それらを含めて椿の美に共鳴しているわけです。
人間が前面に出ている俳句もあります。
御
おて手 討
うちの 夫
めおと婦 となりしを 更
ころもがえ衣 与
よさぶ謝蕪 村
そん江
えど戸 時代、武家に 奉
ほうこう公 する男女は、 恋
こいをしてはいけない決まりでした。しかし、それでも 抑
おさえきれないのが恋の情というもの。ただ し、発覚すれば 殿
とのさま自ら成敗する、厳しいルールがありました。一夫多妻の時代、武家屋敷で「男」は殿さまだけでなくてはならな かったわけです。
一 度 は 二 人 と も 死 を 覚
かく悟
ごし た と こ ろ、 お 殿 様 の 温 情 で、 ( A ) ど こ か 別 の 場 所 で 新
しんこん婚 生 活 を 送 っ て い る の で し ょ う。 か つ て は 衣 類 は 女 性 が 仕 立 て る も の で し た。 1 夏 の 季 語「 更 衣 」 の 季 節 感 が こ こ で は 生 き て い ま す 。 冬 か ら 春 に か け て 着 用 し て い た 衣 を、 白 か、 あるいは 華
はなやかな色の、しかも軽い材質の着物に 着
きが替 えるわけですが、そこには 新
しんせん鮮 さと、初夏特有の生命感があります。 ( B )、 命がけの危機を乗り 越
こえて、今の幸せを感じるというドラマのような一場面を 象
しょうちょう徴 し、実感を持たせるのが季語「更衣」でした。
(注3) (注1)(注2)