• 検索結果がありません。

単為結果性ミニトマト‘京てまり’の冬季無加温栽培の試み(4)

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "単為結果性ミニトマト‘京てまり’の冬季無加温栽培の試み(4)"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

単為結果性ミニトマト‘京てまり’の冬季無加温栽培の試み(4)

誌名

誌名 京大農場報告 = Bulletin of the Experimental Farm, Kyoto University ISSN

ISSN 09150838

著者 著者

西川, 浩次 岸田, 史生 若原, 浩義 榊原, 俊雄 桂, 圭佑 札埜, 高志 片岡, 圭子 滝澤, 理仁 巻/号

巻/号 22号

掲載ページ

掲載ページ p. 41-43 発行年月

発行年月 2013年12月

農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター

Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat

(2)

41  技術報告

BULLETIN OF EXPERIMENTAL FARM KYOTO UNIVERSITY Vol.22: 41 ‑44  (2013) 

単為結果性ミニトマト 京てまり の冬季無加温栽培の試み(第 4報 ) 潅水量の違いが収量および品質に及ぼす影響

西川浩次*・岸田史生・若原浩義・榊原俊雄・桂圭佑・札埜高志・片岡圭子・滝津理仁 京都大学大学院農学研究科附属農場(干569‑0096 高槻市八丁畷町12‑1)

C h a l l e n g e s  f o r  t h e  e s t a b l i s h m e n t  o f  w i n t e r  t o m a t o  f r u i t  p r o d u c t i o n  s y s t e m   u s i n g  a  p a r t h e n o c a r p i c  c u l t i v a r ,   K y o ‑ t e m a r i   , w i t h o u t  h e a t i n g .  N  . E f f e c t  o f   t h e  amount o f  w a t e r i n g  on y i e l d  a n d  q u a l i t y  

K o j i  N i s h i k a w a

*ラ

FumioK i s h i d a ,  H i r o y o s h i  W a k a h a r a ,  T o s h i o  S a k a k i b a r a ,   K e i s u k e  K a t s u r a ,  T a k a s h i  F u d a n o ,  Keiko K a t a o k a  and R i h i t o  T a k i s a w a  

Eχperimental Farm, Grαduαle School of Agriculture, Kyoto University 

(Rαtchonαwα~te 12‑1, 

n

αkαtsuki,  Osαkα 569‑0096, ~αpαn)

Key Word: forcing culture, pat‑2, wartering, Solanum lycopersicum, yield and quality 

諸 面

ミニトマト 京てまり は京都の特産野菜として栽 培され,その作型のほとんどが雨よけ栽培である.し かしこの作型では品質および市場価格が低く,経済 性が悪いためその対策が求められている. ミニトマト は一年を通じて栽培され,一般的に品質や経済性が良 い作型は促成栽培であるとされている.だが,促成栽 培は暖房に関わる設備やランニングコストが発生する ため,小規模の生産者の参入が難しい.そこで,当農 場では 京でまかが持つ単為結果性と耐低温性を活 かし暖房設備が不要で,小規模の生産者が参入しや すい冬季の無加温栽培について検討してきた.

これまでの研究により,無加温栽培は可能であるが,

2月から3月にかけて低温の影響と思われる果実の小 型化がみられ,収量性が低下することが示された(西川 ら2009).冬季無加温栽培法を確立するためにはこの 点を改善する必要がある.一般的に果実サイズは潅水 量に大きく影響されることが知られている.そこで本研究 では,冬季無加温栽培法において,果実の小型化による 収量の低下を生じさせない潅水量について検討した

2013920日受理

*;連絡責任著者([email protected]‑u.ac.jp)

材料及び方法

単為結果性ミニトマト 京てまり を供試した無 加温硬質フィルムハウス(面積:5a)内に幅160cmの畝 をたて,その中央に幅40cm,深さ20cmの根域制限床を 作成した.元肥はエコロング424‑180(N:P:K=14:12:14), エコロング424‑140(N:P:K=14: 12: 14),粒状過燐酸石灰

(P=l 7)をそれぞれ20kg/10a,苦土石灰肥料を40kg/10a 施用した.2010年10月18日に 128穴のプラグトレー にバーミキュライトを充填し挿芽で約2週間育苗し た苗を株間40cm,条間20cm, 2条千鳥植えでl畝あた り180株定植し, 1本 仕 立 て で 栽 培 し た 追 肥 は2010 年11月15日より液肥としてOK‑F‑3 (N:P:K=14:8:23) 

を合計40kg/10a (1畝あたり lOOgを1週間に2回)施 用したまた, 2010年11月1日より内張りと天井カー テン(17時から翌朝7時まで)による保温を行った収 穫期間は2010年12月27日から2011年4月7日まで

とした.

畝あたりの液肥施用時間を3種類(3分間, 5分間お よび7分間)設定し潅水量の異なる3調査区を設け た各調査区の施肥潅水量は流量計で測定した.液肥

(3)

ー−3分施用区

‑ ‑ ‑ 5分施用区

7分施用区 2.6 

2.4  2.2 

1.8 1.6 

42 

施用直前には各調査区lOcm深の土壌水分量をテンシオ メーターで測定した.収穫時には各調査区20株あたり の果実の総重量,総個数および規格別個数を記録し 収穫時毎に秀品5果を無作為に選び屈折糖度計にて糖 度を測定した.また 栽培期間を通じて温度ロガーで ハウス内室温を計測した.

分 分 分 今 コ 戸

d

1.4 

四 回 四 回 皿 皿 皿 皿 血 血 血 血 皿 皿 血 血 皿 回 皿 回 照 頬 照 頬 照 照 照 照 頬 頬 照 照 照 明 潮 頭 照 烈 烈 照 巳~己~己~ムコ己~・.... ~守叫中

11 12 1 2 3 4

裁縫期間

l株当たり平均湛水量 (Q) 

0.6  0.9  1.3  1. 1回当たりの平均濯水量 図2.栽培期間中の土壌水 分量の推移.

平均湛水量 (Q 103.3  167.5  231.6  施用時間

1.2 

結果および考察

た.5分施用区および7分施用区は3分施用区よりも小 果が少ない傾向となった.

週平均糖度の推移を比較すると,各調査区とも 4月 にかけて徐々に糖度は上昇した(図4).また,潅水量 が少ないほど糖度が高くなる傾向となったが, 3月5週 日より 5分施用区と7分施用区は糖度がほぼ同じと なった.

以上の結果より,潅水量が多くなるほど収穫重量や 収穫された果実が多くなり,逆に潅水量が少なくなる と糖度が上昇する傾向が認められた.3分間の潅水で は,糖度は高くなるが果実の小型が顕著であることか ら実用的ではないと考えられる.5分間の潅水と7分 間の潅水では収量に大きな差がないように思えるが,

図3に示した月間規格別収量を詳しく比較すると, 3月 におけるLの果実数は両施用区で変わりないが, 2月か ら3月にかけて5分施用区の2Lの果実数が減少してい るのに対し, 7分施用区は逆に増加している.これは3 月に収穫される果実の肥大期にあたる 12月から2月に おいて, 7分施用区よりも5分施用区で乾燥状態が長い ためであると考えられる.糖度においては栽培期間を 通じて7分施用区よりも 5分施用区の方が高く推移し た一般的に,ミニトマトは糖度が高い方が品質が良

回その他 国小泉 ロ裂果 s

S M   L

2L

c)7分施用区 1000 

800 

割ぬ

400 

200  800 

800  it  i 'l  600  :  400 

200  45.0 

40.0  35.0  30.0 

‑ 25:0 

() 

20.0

園田

15.0  10.0  5.0  0.0 

5.0 

b)S分施用区 1000 

600  400 

23 a)3分施用区 1000 

、 、 、

、、, 、、,、..、、,、 ~--ーー・・・・・ーー’ー ・

, 、司h・・ーー,ー−−ー崎、,

ーーー週平鈎最高室温 ーーー週平均最低室温

皿 阻 皿 皿 血 血 血 回 田 町 四 回 回 皿 四 回 皿 皿 四 回 阻 皿 皿 回 血 剤 照 明 烈 烈 照 明 烈 烈 照 明 烈 烈 烈 烈 烈 烈 烈 照 銅 烈 烈 烈 烈 烈

3

己ヱニコ己ニ

ι

コ己ヱ

ι3

己ヱ

ι

コ戸 N ~守町~

10 11 12 1 2 3 4 栽培期間

栽培期間中のハウス室温の推移を図 lに示す.週平 均最高気温は11月3週日以降35℃ 前 後 を 推 移 し た 一 方,週平均最低気温は定植後から 1月まで徐々に低下 し,その後3月より上昇した 12月以降の週平均最低 室温は5℃以下であり ミニトマトの栽培では非常に 厳しい栽培環境であった

l回の平均濯水量は3分施用区で 103.3£' 5分施用 区で167.5£ ' 7分施用区で231.6£となり, l株あた りに換算すると,それぞれ0.6£' 0.9 £ ' 1.3 £であっ た 一般的に,土壌水分量がpF2.2を超えると乾燥状態 と判定される.今回の調査では, 3分施用区では l月2 週日に, 5分施用区ではl月3週日に, 7分施用区では 2月4週日にそれぞれpF2.2に達した(図2).また, pF 値の上昇の仕方には違いが見られ, 3分施用区および7 分施用区では徐々に上昇したが, 5分施用区は l月に急 激に上昇した.

収穫時における各調査区のl株当たりの果実の総重 量,総個数,平均果重および平均糖度を比較すると,総 重量および総個数は3分施用区で少なくなった(表1). 平均果重は7分施用区で最も重くなり,濯水量が多く なるほど重くなる傾向となった平均糖度は平均果重 とは逆に濯水量が少なくなるほど高くなり, 3分施用 区で最も高かった.

月間の規格別収穫個数はどの調査区においても 2月 から3月にかけて増加した(図3). 3分施用区では3 月から小果が急増し, 4月ではほとんどが小果であっ

12月1234

121234

図3.各調査区の月間規格別収穫個数.

121234

栽培期間中のハウス室温の推移.

1

(4)

﹄ 帽 − −

nU

4 4 4 4

A

~

---.~.~.;;;;;;;;;;でご三づ::ーッーー

倒 。 5

ー −

3分施用区

5分施用区

HH7分施用区

回 四 回 血 四 回 匝 四 回 皿 皿 回 四 回 回

暇 照 明 照 照 明 照 明 矧 照 明 照 照 照 照

H I'll H N 問 司 ..i I'll 守 山 H

}・

. 

・・   a

. 

12 1 Z

栽培期間

3 4

4.週間平均糖度の推移.

いとされていることから,冬季無加温栽培における潅 水時間は,果実の糖度を優先する場合は5分,果実の大 きさを優先する場合は7分が適当であると考えられる.

今回の調査では,生育期間中の天候や生育状況を加 味せず,調査区毎に一定量の潅水を行ったしかし 生育ステージや地温等の環境変化に合わせたより精密 な潅水量の管理を行うことにより,収量性と品質を共 に改善することが可能で、あると思われる. したがって,

今後は,さらに詳細な潅水条件の検討を行うことが重 要である.

43 

摘 要

単為結果性品種 京てまり の冬季無加温栽培では 2月から3月にかけて果実の小型化が認められる.果 実肥大には潅水量が大きく関与することが知られてお り、本研究では3分間, 5分間および7分間潅水した時 の収量と品質を調査したその結果, 3分間では果実 が小さくなり実用的ではなく, 5分間と7分間で比較す ると,糖度が高いのは5分間で果実が大きくなるのは 7分間であることがわかった.よって, 京てまり の 冬季無加温栽培では,糖度を重視するなら5分間の潅 水色果実の大きさを重視するなら7分間の濯水が望

ましいと考えられる.

キーワード:促成栽培, pat‑2,潅水量, Solanum

1copersicum,収量および品質

引用文献

西川浩次・榊原俊雄・黒津俊・札埜高志・片岡圭子(2009) 単為結果性ミニトマト 京てまり の冬期での無 加温ハウス栽培の試み(第2報)定植時期の違い が収量および品質に及ぼす影響.京大農場報告 18: 5760.

参照

関連したドキュメント

そこで生物季節観測のうち,植物季節について,冬から春への移行に関係するウメ開花,ソメ

ためのものであり、単に 2030 年に温室効果ガスの排出量が半分になっているという目標に留

調査の結果を反映し、IoT

るものの、およそ 1:1 の関係が得られた。冬季には TEOM の値はやや小さくなる傾 向にあった。これは SHARP

そのため、夏季は客室の室内温度に比べて高く 設定することで、空調エネルギーの

ほっとワークス・みのわ なし 給食 あり 少人数のため温かい食事の提供、畑で栽培した季節の野菜を食材として使用 辰野町就労・地活C なし

3.3 液状化試験結果の分類に対する基本的考え方 3.4 試験結果の分類.. 3.5 液状化パラメータの設定方針

夏季:オキシダント対策として →VOC の光化学反応性重視 冬季:粒子状物質対策として →VOC の粒子生成能重視. SOx