西寺公廷設技報 Vol.22
小高い丘陵に見せた公共建築物
佐 藤 進 造
ShinzoSato 橋 本HiroshiHa洋 **shimoto
1.はじめに
当建物 は,設計 主 旨が 「′ト高 い丘 陵 の 山頂 を削 って そ こに元 の丘 陵 を復 元 した よ うな施 設」で あ り,平 面 形 状 は等 高線 に沿 った もので ,立 体 的 に も屋 根 ,天 井 が三次 元 の不 規則 な 曲線 で構 成 され て い る.
設計 図で は三次元 曲面 で あ ったが ,設計 事 務所 との打 ち合 わせ に よ り,施工 性 ,経 済性 を考 え,多角形 の集 合 体 で計 画す る こ とが で き, こ こに施工概 要 を報 告 す る.
2. 工事概要
工 事 名称 白石市 総 合福 祉 セ ンター建 設工事 建 設 地 宮 城 県 白石市福 岡蔵 本字 茶園62‑1 建 築 面積 2,587.94m2
延床 面 積 2,731.31m2 階数 地 下1階 地上 1階 構造
S
遷 (一部RC
造 )設計 ・監 理 ㈱ 堀 池 秀 人都 市 ・建築研 究所 施工 西松 ・遊佐 建設 共 同企 業体
なお ,建物外 観 を写 真
‑ 1
に示 す .写真‑ 1 白石市総合福祉セ ンターの外観
*東 北 (支 ) 白石建築 (作 )作 業 所 長
**(有)建 築計 画
抄録
3 .施工
作 業 全体 を進 め る方針 と して, まず 第‑ に等 高 線 をス キ ャナ ーで読 み込 み ,丘 全 体 を
CAD
上 で復 元 した後 , 等 高線 に沿 った形 で平面 プ ラ ンを配置 した.サ ッシの平 面 割付 け をす る と共 に詳 細 な丘 陵断面 図 を作 成 し,屋 根 仕 上 りラ イ ン,鉄 骨 上端 ライ ンを確 定 した後 ,鉄 骨屈 曲 点 を設 定 し,不 規 則 な 曲面 の建物 を面構 成 の建物 で施 工 す る方 向付 け と した. (図‑ 1)
上記 各 デ ー タを元 に軒 の高 さお よびサ ッシの高 さを決 定 し,施工 図作 成 ,現 場 施工 へ と発 展 させ た.
(i)祈 点 の設 定
① 曲げ点 の線 上 に鉄 骨 梁 の ピン接 合 が くるの を避 け た.
② 建物 全体 を横 断 トップ ラ イ トの硝 子 が
,4
点支持 出来 る よ うに設 定 した.③ スパ ンは6,000mmが基 本 なの で,3,000mmの割付 け と した.
④ 建物 が変 形 で棟 の位 置 が不特 定 で あ る ため ,谷 が で き ない よ うに注 意 した.
( 2 )
曲線 を折線 に した利 点① 鉄 骨 の折 曲げ加工 費 お よび材料 ロスの削 減 .
② アル ミサ ッシのR加工 と折 曲げ加工 費 との差 の滅 .
③ 躯体 寸 法 ,鉄 骨 寸 法 ,サ ッシ寸 法 ,天井 高 さお よび位 置 の寸 法 が計算 上決 めやす くな った.
(3)納 ま り
① 鉄 骨 の納 ま り
・短辺 方 向 の柱 上 に載 る大 梁 は3,000mmご とに折 点 の位 置 で溶接 した.
・長辺 方 向 の小 梁 はスパ ンご とに高 さを短 辺 方 向 の梁 の 折 点 に合 わせ ピ ン接 合 した.
・短 辺 方 向 の 小 梁 は3,000111mご とに折 点 の位 置 で 潜 接 し,長辺 方 向 の小 梁 の接 点上 に合 わせ ピン接 合 した.
・長 辺 と短 辺 の合 わせ位 置 は,梁 芯 上 で 合 わせ た ため , デ ッキ プ レー トは梁側 にア ングル を取付 け,勾 配 を確 保 した (図
‑2
, 図 ‑3) .
② 天 井 の納 ま り
天 井 (軽鉄 地 下 〜岩綿 吸 音板 ) の祈 曲げ位 置 を上 に墨 出 しを行 い,梁 下 お よびデ ッキ プ レー トに位 置 お よび高 さを出 し,下 地 を組 み立 て た. また,下地 ボー ドお よび 吸音板 は, ジ ョイ ン ト位 置 に曲げ ものが 来 ない よ うに割 付 け を行 い ,裏 に カ ッターの刃 を入 れ天 井張 りを施工 し
た. なお , 内部 足場 は,床 に墨 を出 してい るので ,墨位 置 に足 場 が 来 な い よ う に ロ ー リ ン グス テ ー ジ を使 用 し
た.
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抄録
4. おわりに
フロア面積2,500nfの施工 に際 して鉄骨柱 ,梁 お よび サ ッシの寸法が全 て違 うため,鉄骨施工図,サ ッシ施工 図,解析 図,躯体図,総合図な ど,検討図 を含めると図 面総数約900枚 になった. しか しなが ら,各図面 につい て詳細 に検討す ることによ り,当建物 の コンセプ トであ
㊤ ㊥
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西松建設技報 VoE.22
る 「屋根面で造成前の地形 を再現 し,市街地か ら見 える 丘の稜線が織 りなすスカイラインを残す こと」がで きた
もの と考 える.
最後 にな りましたが,施工 中お世話 になった,設計 ・ 監理の㈱堀池秀人都市 ・建築研究所の所長 をは じめ,協 力会社 の関係者のみなさまに感謝の意 を表 します.
図‑ 2 梁天端 レベル解析 図
(Xcl)
〇 ・・・・溶接 点
図‑3 梁形状 図