「世界の日本語教育』
1 ,1 9 9 1
年3
月読解能力の養成
学習ストラテジーを利用した指導例
伊 藤 博 子 *
キ}ワ}ド: 言語の運用能力,中級読解,学習者中心,学習者の個人差,学習ストラテジー
要 旨
近年,言語の運用能力を養成することが外国語教育の主流になってきており,教材,教授法,
カリキュラムの面で,それに応じた工夫がなされている.例えば,
ACTFL(American C o u n c i l on t h e Teaching o f F o r e i g n Languages
,全米外国語教育協会)の外国語能力基準のおかげで,上級の読解でどのような能力が要求されているかが明らかにされたが, その上級読解で要求さ れる読む速さと正確さを中級レベルでは,どのようにして養成したらよいのだろうか.
適性,動機,気質等の学菅者の個人差は,いずれも変えることが困難なものであるが,先行 研究から「学習ストラテジーの使用
J
は個人差の中では独立した要素であり, しかも,教える ことができ,学習効果を高めるのに役立つことが明らかになった.本稿はAKP ( A s s o c i a t e d Kyoto Program C e n t e r
)での実践報告を通して,適切なストラテジーの使用を指導することが,上級への橋渡しとなる読解のカを養成する上で,効果があるかどうか考察を加えるものである.
は じ め に
近年,外国語教育の分野において言語の運用能力(communicative competence),つまり
pro
輔自
ciency
を養成することを教育目標のーっとする考え方が主流になってきている. この動きに ともない, 教材・教授法・カリキュラム等の面で再検討が行われ,様々な工夫がなされている.こういった一連の流れの中で,外国語教育の中心にあるべき「学習者」は,どのように解釈され ているのだろうか.本稿は,学習者の個々の特性の中で,可変部分であると考えられるストラテ ジ}使用の観点から,中級レベルの読解能力(reading p
r o f i c i e n c y
)の養成について考察を試み るものである.1 .
学習者の個人差外国語の習得に関係する要因の研究から,学習者自身に関するものとして,いくつかの要因が
* ITO Hiroko: A s s o c i a t e d Kyoto Program C e n t e r (AKP
)同志社留学生センタ」日本語科主任講師.[ 1 4 5 ]
1 4 6
世界の日本語教育指摘されている.学習者の年齢・性別・国籍/国民性・学歴等の社会的変数と言われるもの,学 習者の母諾と学習対象の外国語,そして学習者個人の気質・態度・動機・やる気・知能/知的レ ベル・適性等がそれである.一見しでわかるように,いずれも外国語教育・指導の場で教えたり 変えたりすることができない要因が多い.
パイアリストクは,学習者の適性(
a p t i t u d e
),学習に対する取り組み方/態度(a t t i t u d e
),場独 立(白e l di n d e p e n d e n c e
),ストラテジ}の使用(s t r a t e g yu s e
)の四つの要素に関し,相互の関係,および各要素とアチ}ブメントとの関係について調査した(
B i a l y s t o kand F r o h l i c h , 1 9 7 8
).そ の結果,適性と場独立が,態度とストラテジ}の使用が,それぞれ関連があること,しかL F
ア チ]ブメントに直接関係あるものは,外国語学習の適性とストラテジ」の使用のみであることが 明らかにされた.外国語の習得と学習者の適性との関,係については,長年,数多くの研究がなされており,その 因果関係は比較的はっきりしている.そして適性も変えることができない要素であることは言う までもない.キャロルは,米国の大学の外国語専攻の学生が,卒業までにどの程度の運用能力を 身につけているか,調査研究した.その調査結果の一部について彼は次のように要約している.
F o r e i g n l a n g u a g e a p t i t u d e i s a f a c t o r s i g n i f i c a n t l y a s s o c i a t e d w i t h t h e l e v e l o f s k i l l a t t a i n e d , b u t many l o w a p t i t u d e s t u d e n t s a r e a b l e t o c o m p e n s a t e by d i l i g e n t s t u d y and p r a c t i c e o r b e c a u s e o f s p e c i a l o p p o r t u n i t i e s s u c h a s s t u d y a b r o a d .
(C a r r o l l , 1 9 6 5 )
キャロノレは,適性の低い学生でも真面目に勉強し,よく練習すれば適性の低さを補い,できる ようになるとするわけだが,具体的には一体,どのように勉強し練習すればよいのだろうか.一方,優れた学習者の特性の調査研究も進んできている.この分野の研究によると,学習の成 果をあげている者は,多種多様なストラテジ}を適切に,効果的に用いているという(
R u b i n , 1 9 7 5 ; B i a l y s t o k , 1 9 8 1 ; R e i s s , 1 9 8 5 ; Ehrman and O x f o r d , 1 9 8 9 ; O x f o r d , 1 9 9 0
).ストラテジ]の定義はさておき,優れた学習者の分析研究を通して,初めて「ストラテジ]の使用」が注目さ れるようになったものと,思われる.そして
F
これまで挙げた学習者の個人差( l e a r n e rv a r i a b l e s )
のうち,この「ストラテジーの使用J
のみが,唯一教育の場で指導できるもの,変えることがで きる要因であるともいえよう.2 .
学習ストラテジーの使用学習ストラテジー研究の歴史はまだ浅く,いまだに用語の統一ができていない状態である
の
t e v i c k ,1 9 9 0
;伊藤,1 9 9 0 ) .
先行研究から語学学習ストラテジ〕
( l a n g u a g e l e a r n i n g s t r a t e g i e s
)は,学習者の個人差や学習 条件の違いなどから独立した要素であり,教師が指導して教えることができること,さらにタス読解能力の養成
1 4 7
クに合った適切なストラテジ}を使用すると,学習が効率良く進み,成果をあげることができる ことなどがわかってきた(0Mallye t a l . , 1 9 8 5 ; B a r n e t t , 1 9 8 8 ; K e r n , 1 9 8 9 ; O x f o r d , 1 9 9 0 ) .
ここで
r
学習ストラテジー」とは何かを考えてみたい.「学習ストラテジ.__J
とは,知識や情 報を得たり,得た情報を記憶したり,活用したり,相手に情報を伝えたりするという目的のため に,自分から必要に応じて用いる具体的な方策・方略である. 「学習ストラテジ.__J
は,知識・情報に対する…般的な取り組み方や,概念の形成の仕方である
γ
認知スタイノレJ
とも,一人…人 の学習者を特徴づける行動様式のようなものとも違うものである.以上のものより,もっと具体 的で,かつF
特定の目的や意味をもっ方策・方略が「学習ストラテジー」である.ストラテジーの使用にもかなりの個人差が見られ
p
これまた,1 .
で述べた学習者の個人差の一 つではあるが,l e a r n e rv a r i a b l e s
の中で唯一といってもよい可変要因である.言語の運用能力 を重視するカリキュラムの中で,教材や教授法に修正が加えられつつある.この動きの中で,学 習者にも目を向け, そのストラテジ}の使用にも注意を払った指導をすることが,学習者のp r o f i c i e n c y
を養成する上で効果があるものと考えられる.3 .
ストラテジー教育を取り入れた読解指導上山(
1 9 9 0
)は,上級の読解教育の前提条件としてF
「初級・中級と学習してくる段階で楽しみ をもって読むこと,たくさん読むこと,速く読むことの訓練がもっと要る」と指摘している.具 体的にはどんな訓練を意味しているのだろうか.「たくさん読むこと」つまり「多読(e x t e n s i v e r e a d i n g ) J
は,スキミングとスキャンニングとを必要に応じて使い分け量をこなすことだが,上 級の場合,同時に読む速さと正確さも要求される.この点に関し,駒井(1 9 9 0
)は,適切な訓練を すれば「理解の正確さJ
も「読む速さ」も上達すると L‑,一番良い読む訓練は「読むことJ
であ ると書いている.その通りではあるが,中級段階での具体的な指導はどのように行ったらよいの だろうか.「読むパターン・プラクテイス
J
と駒井が呼ぶ練習からスタ}トしF
上級段階で要求される多 読と精読(i n t e n s i v e r e a d i n g
)ができるようになるための橋渡しの役目を果たすのが中級レベル の読解指導である.初級段階の読む準備練習(l e a r n i n gt o r e a d
)から,上級の多読・精読へと発 展してのびていく力を養うために,ストラテジ}の指導・教育を取り入れた読解練習が役に立っかどうか,
1 2
名の学生を対象にパイロット・スタディを試みた.3 ‑ 1 .
指導対象の学生と背景指導した
1 2
名の学生は,A s s o c i a t e dKyoto Program (AKP
同志社留学生センタ})で学ぶア メリカ入学部留学生である.米国内の大学で1
〜2
年日本語を学習して9
月に来日.AKP
で一学1 4 8
世界の日本語教育期間の学習をした後の
1 9 9 0
年1
月から4
月末までの期間に1
回あたり1 0 0
分の講読の授業,計1 2
回を利用してストラテジーの指導を行った.一学期の成績を基準にクラスの再編成が行われたが,結果的には四つの違うクラスに所属して いた学生が一つの講読グノレ}プに入る形となった.一学期の講読の成績は,
A:3
名,B+:2
名,B: 3
名,B
一:2
名,C:2
名とばらつきがあり,典型的な中級中期のグル}プと考えていただい てよい.日本語の総合成績は,A
の3
名はそのままA
だ、が,残りの学生は全員講読より1
ラン クずつ上の成績で、読解能力が他のスキルの線に達していなかったことを物語っている.3 ‑ 2 .
ストラテジー・アセスメント最初に
1 2
名の学生がどのように読解作業に取り組んでいるのか知るために, アンケ}ト, イ ンタピュ} 日記,t h i n l ← a l o u dp r o c e d u r e
の四つの方法で調べてみた.アンケ]トはオック スフォードの本からそのまま借用した(Ox f o r d ,1 9 9 0 : 1 9 6 ) .
日記は,読解問題をそえた読み教材を宿題とし,それぞれの問題に答えるためにどんなことを したか,具体的に書いてもらった.例えば,「筆者は本文に書かれている最近の傾向についてど う考えているか.肯定的か,否定的か.それともどちらでもないのか,よくわからないと考えて いるのか・
J
という設問にすぐ答えられたかどうか.答えられなかった場合にどうしたか.もう一 度読み直したとしたら,初めからきちんと読み直したのか,斜め読みしたのか等,使用したストラテジーの種類と回数,効果的な読み方だったか,どうかの自己評価,宿題をするのに要した時 間,普段の学習方法との共通点・相違点などについて具体的に詳しく書いてもらった.
Think‑aloud p r o c e d u r e
は, 日記形式で書いてもらったのと重複する部分もあるが,読解 の作業をどう進めるか,実際に課題を与えてやってもらいながら,同時に何をしているか,何を どう考えているか,その場で口頭で説明してもらう方法である.信じ難いことだ、ったが,題も読 まずに単語リストを横において読み始める学生,縦書きの本文と横書きの単語リストとを目がう まくコーディネイトできず,リストに載っている語句を辞書で引き始める学生もいた.アセスメントの結果を要約すると,次の
1 5
項目になるが, この結果から読解作業に取り組む ための手順,ストラテジ}を懇切丁寧に指導する必要があると感じられた.1 .
読解の学習にあまり時間を費やしていない.2 .
単語リストと辞書に頼った「解読(de c o d i n g
)」が多い.3 .
一語一語辿って読む「逐語読みJ
をしている.4 .
知らない漢字,わからない言葉を調べて,単語から文へと読む「ボトム・アップJ
の読み 方をしている.5 .
題が特に重要であるとは考えない.6 .
題,見出し文,スタディ・ガイドの利用等,読む前の作業に関する知識がない.読解能力の養成
1 4 9 7 .
題から本文の内容を予測したり,イラストを本文理解の手がかりとして積極的に利用しょうとすることは少ない.
8 .
分からない部分を推測したり,読み飛ばしたりはしない.9 .
分からない個所が多すぎると投げ出したくなる.1 0 .
英語を読む作業と日本語を読む作業とに共通点はあるかもしれないが,積極的に応用しょ うとしたことはない.1 1 .
自分が何らかの知識として持っていることと,今読んでいる教材と関係があるかもしれな いことを意識して考えたことはない.1 2 .
読み終わった後で,文全体,作者の考え等について評価することは少ない.1 3 .
今まで読んだ教材で面向いと思ったり,自分の読後感や意見をまとめたいと思ったりする ような内容のあるものは少なかった.1 4 .
ストラテジー,スキミング,スキャンニングという言葉自体は当然知っているが,日本語 の学習,読解作業と結びつけて考えはしない.1 5 .
新しい,面倒なことにはあまり興味がない.以上,かなり問題のあるアセスメントの結果だった.このため慎重に,しかもストラテジ]の 利用が効果的であることを上手に説明し,宣伝して学生にやる気を起こさせるような気配りの必 要があることを感じさせられた.
3 ‑ 3 .
指導したストラテジー読解指導を行う際に,その効果を高めるという目的で,並行して指導したストラテジ}は,次 の
1 0
項目に大別できる.1 .
意味ある単位にまとめて記憶するストラテジ−( g r o u p i n g ) .
2 .
読み教材からの情報を既存知識と関連づけ,連想、を利用するストラテジ−( a s s o c i a t i o n ) . 3 .
新出語句を分かり易い文脈に入れて使うことにより,学習者にとって意味のあるものに代えて記憶に留め易くするストラテジ}.
4 .
文字情報をイメ}ジにおき換え,具体的なもの,視覚的なものの助けを借りて記憶し易く するストラテジ}.5 .
新しい語・表現を覚えたり,要約を書いたりするのにキーワードを利用するストラテジ}.6 .
スキミングとスキャンニングの使い分けによってF
読みの深さと速さを増すようにするス トラテジ}.7 .
文末表現,接続表現p
文全体の基調,論旨の運び方等を分析し,理解を正確なものにする ストラテジ}.8 .
重要な語句や文(キ}ワードやトピック・センテンス)をさがし,印をつけることにより注150
世界の日本語教育 目し易くするストラテジ−−−( h i g h l i g h t i n g ) .
9 .
題と小見出しに注目し,キ」ワ}ドやトピック・センテンスを利用して要約を書くストラ アシ}.1 0 .
利用可能なものを最大限に活用して推測・予測するストラテジー.(手がかりとなり得るものは, 日本語の語句や文法の知識のみならず,他教科で学んだこと から学習者の生活体験にいたるまで、,あらゆるもfのが利用可能であることを具体的に練習す る.)
3 ‑ 4 .
教材原則として,予習・復習を前提として教室作業を進めたため,教材は
1
週間前に配布した.た だし,推測・連想、・スキミング等の練習のために用意した補助教材は教室で配布し,その場で練 習した.使用した主教材は次の通りである.
1 / 2 3
「日本の封建制度J
(同/)1 / 3 0
「夢殿」本文 (問/)2 / 1 3
「夢殿J
練習文(MJ) 2 / 2 0
「強制された読書」(M])
2 / 2 7
「新オフィス考」 (朝日新聞コラム)3 / 6
「日本の対米投資」 (朝日新聞「天声人語」)3 / 1 3
「もったいないが死語」 (朝日新聞「声欄J )
「あっ,もったいない」 (向上)
3 / 2 7
「ストレス解消」 (朝日新聞コラム)4 / 3
「週休二日制」 (朝日新聞「天声人語」)4 / 1 0
「卒業旅行」① (朝日新聞社説)4 / 1 7
「卒業旅行」② (朝日新聞「天声人語」)教 材 が 周
T (Modern J a p a n e s e , by H i b b e t t and I t a s a k a
)と「朝日新聞J
に偏ってしまったのは,手に入り易かったという単純な理由にすぎない. しいていえば,既に使用して良く知っている教 材から選んだ方が,ストラテジ}の指導準備の方に十分な時間が割けると考えたのも事実である.
今回新しく使用した教材は,「あっ, もったいない
J
,「ストレス解消J
,「卒業旅行②」の三つ である.「あっ, もったいない」と「卒業旅行②J
はリストを見ればわかるように,「発展読解J
という考えで選んだ教材である.同じテーマで、読んだ,最初の教材が先行オ]ガナイザーとして 働き,二番目の「発展教材」の方は,より速しより正確に読めるだろうと考えての選択だ、った.
実際,その効果は大きく,読後のディベ}トからも,しっかりと読み取った様子がみうけられた.
読解能力の養成
川/からの教材は,内容的には面白いとは言い難いかもしれないが,アメリカの大学では今で も初級レベルが終わると珂
f
を使用しているところがあり, どんな教材なのか知っておいても らうのも一案と考えた.四番目の「強制された読書」も
M
]からの教材であるが,題からのイメ}ジと本文との関係 について考える練習とトップ・ダウンの読み方の練習に活用できると考えての選択である.題か らのイメ}ジについて話し合った時には,4
週目でもあり,色々なエピソードが披露された. 次 に,自分の読書について考え,周囲の日本人の読書の様子,通学時に電車・パスの中で見かける 読書している人の様子について話し合う.電車・パスで人々は何を読んでいるか,l i g h tr e a d
圃i n g
とはどんなものか.それに対するものは何で,本文ではどんな表現を用いているかという ように発展させ,学習者の関心をかき立て,問題意識を持って,書かれている文を読む練習とし た.ストラテジ}使用のアセスメントで,全員,単語→文→全体と読むボトム・アップの読み 方であることがわかっていたので,「強制された読書」でトップ・ダウンの読み方を試みた次第 である.3 ‑ 5 . 手 J l l
頁・方法ストラテジ}教育は,独立してそれのみ行う場合じ学習作業と関連づけて並行して行う場合 とがある.時間的制約もあり,試みたストラテジ}が,学習に直接関係のある認知ストラテジ}
( c o g n i t i v e s t r a t e g i e s
)の範鴎に入るものばかりであることから,後者の普通の授業に統合する形 で指導した.3 ‑ 3 .
に挙げた1 0
項目のうちから,一度に二っか三つのストラテジ}を導入したが,その際,ス トラテジ}そのものの難易,速効性,読み教材で求められるタスクとの関連性を十分に検討する ことにより,学習者が読解作業をする手)|慎・過程・目的,そしてストラテジ}の果たす役目に積 極的に目を向けてくれるよう注意を払った.ストラテジ}は,一度身につけてしまえば応用範囲も広く,気軽に,しかも効果的に利用でき るようになるはずだが,中には,反復練習を重ねて始めて習得できるものもある.このため,一 度導入したストラテジ]は,その週の教材から判断して利用できると思われた場合は,必ずどん なストラテジ}で何のために使うのか思い出させて練習を繰り返すようにした.
ストラテジ}教育も回を重ねる度に,学習者側の熱意と協力のおかげで大変効率ょくできるよ うになった.キューに対する反応も速くなり,使用すベく選択したストラテジ}の特性・目的も 説明できるようになった.さらに徹底させるために,指示の出し方も徐々に簡便にしたり,キュ
}は出さずに学習者にどう取り組んだらよいか,どんなストラテジ}が有効か,等を考えさせた りという形の練習も試みた.
例えば,前述
8 .
のh i g h l i g h t i n g
と9 .
の「要約J
について考えてみたい.最初は,教師が1 5 2
世界の日本語教育キ}ワ}ドやトピック・センテンスがどれであるか教え,意味・内容の確認をした上でその部分 に印をつけさせ,さらに要約をまとめさせる.その要約文も,初めは穴埋めや一一線部完成形式 にし,キ}ワードやトピック・センテンスを一部形を変えて入れればでき上がるようなものでよ い.少レ慣れてきたら学習者に自分でキ}ワ}ド, トピック・センテンスをさがしてもらう.一 方,要約文の穴埋め部分,一一線部分のブランクを長くい文章完成の
c h o i c e
にもI
隔を持た せる.さらに慣れてきたら,「キ}ワードやトピック・センテンスを利用して要約をまとめなさ いJ
という指示を経て,最終的には「本文の要約をまとめなさい」という指示文で済むようにな る.スキミングやスキャンニングの練習になるような読解の問題の出し方も,初めはスタデイガイ ドとなるような形式,一つ一つの設問に答えていくと本文の内容理解ができるようなものから始 め,徐々に一つの設問で、ニっか三つの答えを要求したり,書き手と読み手である学習者の相互交 流(
i n t e r a c t i o n
)を生み出すような設問も加えていく.この項で述べたように,段階的に発展させていくという手順をふめば,上級レベルで、も適用す るような読解力を養う一助になるのではないだろうか.
3 ‑ 6 .
指導例 前半の指導例「夢殿
J
の練習文の場合1 .
法隆寺(2
名),ボストン・ミユ]ジアム(3
名)へ行ったことのある学生に印象を話しでも らう.2 .
夢殿と五重塔等の写真を見せながら簡単に背景の知識を与える.3 .
明治初期の日本について話し合う.4 .
教師が全文を音読して聞かせる.5 .
スキミングのつもりで,理解したことを簡単に,要点にしぼって話してもらう.重要な点 が落ちていれば質問形式で補う.6 .
スキャンニングのつもりで段落毎に詳しく読む.語句,文型等に関する質問が出れば,そ の場で解決した方が良いか,後に回すか判断して処理する.7 .
トピック・センテンスをさがし,それを利用して段落毎の要約を考える.段落毎に小見出 しをつけてもよい.8 .
学生からの質問を一緒に考える形で解決する.9 .
各シ}ンを絵に描くとしたらどうなるか考えながら本文を黙読させる.1 0 .
希望者に黒板に絵を描いてもらう.1 1 .
絵との関係を確認しながら,学生に音読してもらう.読解能力の養成
1 5 3 1 2 .
本文の内容を黒板の絵を見ながら,自分の言葉で話してもらう.1 3 .
絵を見ながら,キ]ワ}ド, トピック・センテンスを使って本文の内容を話してもらう.1 4 .
筆者の言わんとしていることを考える.1 5 .
感想、を話し合う.1 6 .
本文のエピソードを自分の感想をそえて,原稿用紙一枚程度にまとめることを宿題とす る.後半の指導例
「週休二日告IJ‑1の場合
1 . r
遡休二日制」という題を見て考えたことを話してもらう.2 .
自分の国の場合を話してもらう.3 .
日本人の働きぶりと休日の過ごし方についてF
自分の国の場合と比較して話し合う.4 .
全文を黙読してもらい,筆者が週休二日になることについてどう考えているか,心配して いることは何か,心配をなくすためにどんな提案をしているか考えてもらう.5 .
教師が初めの部分を読み,「半ドン」の意味と由来,「全ドン」とは何のことか,「半ドン」という言葉も実質も消えるとはどういうことか等質問する.
6 .
学生に段落,あるいはまとまりのある単位となる部分を読ませ,別の学生にその部分から 質問を考えてもらい,他の学生に答えさせる.要点がぬけていれば,教師が追加質問する などして注意を喚起する.7 .
段落毎に短くまとめる.8 .
本文に出てくる仕事の場,職種,業務名を挙げさせ,現在の休日と今後の見通しの対比,サーピス面で、の対応について簡潔にまとめる.
9 .
新出語句や難しいと思われる表現の中からいくつか取り出し,文脈に注意して文作りをす る.1 0 .
第一段落と最終段落に注目して全文を黙読してもらい,全体のまとめを考えさせる.1 1 . 3 , 4
人一組のグループで本文についてディスカッションしてもらい,論点をグル}プ毎に 発表してもらう.1 2 .
本文中の語・表現をできるだけ使うようにして,週休完全二日制になったら,日本人の生 活にどんな変化が起きると思うか,自分の考えをまとめる(宿題).4 . 考 察
ストラテジー教育を取り入れながら,一学期間,中級レベルの読解指導を行ってみたが,その
154
世界の日本語教育結果,学習者の読解力はのびたのであろうか.学生の反応,成績の向上,読むものの質と量の変 化,
ACTFL( A m e r i c a n C o u n c i l on t h e T e a c h i n g o f F o r e i g n L a n g u a g e s
)の能力基準の読解 能力の記述との比較の四つの面から考えてみたい.4 ‑ 1 .
学生の反応ストラテジ}教育と並行して行った読解練習を学習者の側ではどのように受け取っていたの か,アンケート調査した結果が(表
1
)である.七つの質問項目はB a r n e t t( 1 9 8 8
)を利用したもの だが,筆者のグループの方が,2 ,5 , 6
でYes
と答えた者が圧倒的に多かった.学習者がどんなことから「読解カがのびた」と判断しているのか調べたところ,その根拠は,
学習の初めの時期に比べ,
1
)予習や本文の読解そのものに要する時間が短縮された,2
)読解に どのように取り組んだらよいか,どのストラテジ}を用いたらよいかの判断ができるようになっ た,3
)文の内容把握ができたと感じるし,人にも内容の説明ができるようになった,4
)読んだ 教材を話題に話すことが度々ある,5
)他の教科で本を読む際にも日本語の読解ストラテジ}を 応用するようになった,という5
点に総括できる.さらに別のアンケ}トでは,
1 1
名中(欠席1
名)9
名が,読解の際ストラテジ}を使う勢力をし ていると答えており,中でもp
逐語読みを避け,全体像をつかもうとする点に努力の跡がみえた(資料
1
).このアンケ}トで4
名以上の学生が実際に効果があると考え使用していると答えたス トラテジ}は次の七つである.表
1
ストラテジーを並行させた読解授業については い いいえ そ の 他
1 .
英佐しかったか2人 2人
初めは難しかったが,結果的に は大変良かった8
人2 .
面白かったか1 0人 。
どちらとも言えない2人 3 .
スタディ・ガイド,連想、等読9人
まあ役に立ったむ前の作業が役に立ったか
。 3人
4 .
知らない言葉の意味が推測5
人。
やや7人
し易くなったか
s .
読解用プリントが役に立つ
10
人。
やや2人
f
こか6 .
従来の設聞に答えるだけの8
人。
よくわからない2人
練習と比べて良かったか 比較の例がない
2人
7 .
読解力がのびたか9人 。
いくぶん3人
アンケートは無記名で、行った読解能力の養成
1 5 5
資料1 Are you using some of t h e reading s t r a t e g i e s ?
Always Never
1
2 3 4 5
G u e s s i n g from t h e t i t l e .
I m a g i n i n g from t h e t i t l e . 9
人2
人。 。 。
2 . ;;Ji%~ ; ~h~et d e t t a h i e l g s . i s t f i r s t , 4
人3
人4
人。 。
3 . T r y i n g t o a v o i d lookin~ up t
e v e r y s i n g l e word I o n 3
人2
人4
人2
人。
k n o w . 4 .
rii~宮ol~~r叫ぬr~措よ~u恥 g a r d i n g i a r , 6人 2
人 2
人 1人 。
, v a g u e p a r t s . Tr~ ; i~Ji/ifferentiate : f a c
士s
v s . , n e g a t i v e v s . p o s 1 ‑ 2
人4
人4
人 1人。
t 1 v e t o n e .
6 . ;i~l!di t o know w i n c o r p o i t r a h t t e what I h e new 5
人4
人2
人。 。
r e a d i n g m a t e r i a l .
7 . Reat~!ruYrategies f u l , t o m e . a r e h e l p
聞9
人2
人。 。 。
1 .
スキミングによりあらましをつかむ.2 .
題から推測する.3 .
最後まで読み通す.4 .
他の教科で得た知識を活用する.5 .
スタディ・ガイドに目を通してから本文を読み始める.6 .
詳細にとらわれず,全体の基調を読み取る.7 .
次に何が書いてあるか,要所要所で推測し,確認して読み進む.推測に関しては最後までかなりの抵抗があったし(伊藤,
1 9 9 0
),初めの墳は「ストラテジ}の 練習は時聞がかかるJ
という不満も開かれたが,学生が全体として積極的に取り組み,効果が上 がったと考えていたことは,アンケ]トや読解クラスの評価にも表われている.4 ‑ 2 .
成績の向上読解の成績は,ペーパー・テスト,普段の授業での準備・参加・貢献度,そして宿題の三つの 評価から成っている.まず,ペーパ}・テストの結果は,
1 2
名中1 0
名の素点が5
〜1 5
点上がっ た.これはp r e
圃t r a i n i n g p o s t ‑ t r a i n i n g
の形で比較できるものではないが,前学期の試験I 5 6
世界の日本語教育に比べ,出題文も設問の要求も難しくなったにもかかわらず得点がのびている.
読解の総合成績が上がったものは
3
名で,中には前学期B
ーだったのが,A
ーに上がった者が2
名いる.B
からA
ーになった学生1
名と合わせ,この3
名はストラテジ}使用のおかげで,読 解作業の手)I
関や焦点が明らかになり,内容の理解に集中できた.さらに,内容的にも自分遠の知 的欲求を満たしてくれるもので,積極的に学習できたと説明している.読解の総合成績に変化がなかった
9
名中,3
名は同じA
の範囲の得点であったため総合評価は 同じだ、が,前述のように読解試験の素点は上がっている.残りの6
名中の2
名は,授業中の観察 や宿題から判断して,読解力をつけてきていると見たが,試験での勘違いから,得点がのびなか った.残りの4
名は試験の得点は悪くなかったが,宿題の提出,予習等に不十分な点があり,総 合成績には変化が見られなかった.今回指導を試みたストラテジ}は,学習に甚接的に関与する
d i r e c ts t r a t e g i e s
のみであっ たが,勘違いの問題や宿題等の学習に対する態度や考え方の問題について考える時,学習者のメ タ認知,情意,人間関係にかかわる間接的なストラテジー(i n d i r e c ts t r a t e g i e s
)も含めた長期的 な指導が必要だと認めざるをえない.4 ‑ 3 .
景的・質的変化上級で要求される読む速さと正確さが,今回の指導で養われたのかどうか検討する必要があ る.正確に読めるようになったかどうかの質的な変化じ速く,たくさん読めるようになったか どうか,量的な変化について「卒業旅行」と「もったいないが死語」の場合で検討してみたい.
両教材共,以前,レベル的にはもっと上の別のグループで使用したことがあり,授業中の反応,
宿題,期末試験という形で在接比較することができた.結果は,いずれの場合も遜色のないもの で,ストラテジ}の使用を評価する好材料を提供してくれた.特に「もったいない」の比較の相 手のグループは,同年度の学生中,一番上で、ストラテジ}のグノレ}プより三段階上のクラスの学 生である.なお,クラス分けは,プレ}スメント・テスト,期末試験,各課の試験,小テスト,授 業での様子等を総合的に判断した結果に基づくものであった.
速さと量に関しては,比較相手のグル]プは「もったいないが死語
J
を1
回,1 0 0
分で終えた のに対し,ストラテジ}のグノレ}フ。は,「もったいないが死語J
の読解に入る前に,p r e
圃r e a d i n g a c t i v i t y
として,1
)「もったいないJ
という言葉をどんな時に使うかを日本人に聞いてきて発 表する,2
)国語辞典と和英辞典から「もったいない」の意味・定義を考える,という作業をし,さらに本文の読後に発展読解として,もう一文「あっ,もったいない
J
を読んでおり,これは全 部同じ1 0 0
分の授業活動であった.読解能力の養成
I 5
74 ‑ 4 . ACTFL
の能力基準に鑑みてACTFL
の外国語能力基準(LanguageP r o f i c i e n c y G u i d e l i n e s
)のReading
の能力の記 述に照らし合わせて考えてみたい.学習当初,学生が読むことができたものは典型的な中級の中(
I n t e r m e d i a t e
幽mid
)であった.そ して,一学期間のストラテジー教育を受けた終わりの時期には,上級の記述に該当する生の文章 を読んでいたことになる(資料2
).しかも,上級の記述には,「(省略)生の文章をかろうじて読む ことができる」という表現が使われているが,ほとんどの学生が単語表や辞書の助けを借りてで はあったが,十分読みこなしていたと判断できる.筆者の経験では,口頭表現能力(
o r a lp r o f i c i e n c y
) の 場 合 , 中 級 の 範 囲 内 で 初 → 中 → 上( I n t e r m e d i a t e low
→mid
→h i g h
)と力をのばしていく学生は多いが,中級の上から上級への境資料
2 ACTFL Japanese Guidelines‑Reading
I n t e r m e d i a t e ‑ M i d Su
日c i e n tc o m p r e h e n s i o n t o u n d e r s t a n d s p e c i a l l y p r e p a r e d m a t e r i a l o f s e v e r a l c o n n e c t e d s e n t e n c e s f o r i n f o r m a t i v e p u r p o s e s and t o u n d e r s t a n d w i t h u s e o f a d i c t i o n a r y main i d e a s and some f a c t s i n a u t h e n t i c m a t e r i a l . Can u n d e r s t a n d and f o l l o w e v e n t s o f a v e r y s i m p l e p a s s a g e i n s p e c i a l l y p r e p a r e d m a t e r i a l when c o n t e n t d e a l s w i t h b a s i c s i t u a t i o n s and s e n t e n c e s t r u c t u r e i s s i m p l e , i . e . , w i t h o u t complex s u b o r d i n a t i o n , e . g
・9 g o g a t s u i t s u k a n o a s a , J u u j i
・h a nn o s h i n ‑ k a n s e n d e t o o k y o o e k i n i t s u k i m α s u . t o o k y o o 卸 α h a J i m e t ed e s u k a r α y o k u
wαk a r i m a s e n . s u m i m a s e n g a , mukae n i k i t e k u d a s a i . hoomu d e m a t t e i m a s u . Can d e c o d e w i t h c o n s i d e r a b l e e f f o r t and f r e q u e n t e r r o r , hand
圃p r i n t e dn o t e s o r s h o r t l e t t e r s f o r main f a c t s . Such t a s k s w i l l b e c h a r a c t e r i z e d by f r e q u e n t e r r o r s and m o d e r a t e s u c c e s s d e p e n d i n g on s u b j e c t m a t t e r , amount o f u n f a m i l i a r v o c a b u l a r y , s i m p l i c i t y o f s t y l e , and s k i l l w i t h d i c t i o n a r y .
Advanced Can r e a d e d i t e d , m u l t i ‑ p a r a g r a p h i c m a t e r i a l s o f f a c t u a l n a t u r e , c h a r a c t e r i z e d by s t r u c t u r e which i n c r e a s i n g l y m i r r o r s t h a t o f a
トt h e n t i c m a t e r i a l . I s a l e r t t o t h e f u l l r a n g e o f b a s i c s t r u c t u r a l
p a t t e r n s . Can d e c o d e , b u t may n o t b e a b l e t o r e a d , a b r o a d e r
r a n g e o r s i m p l e a u t h e n t i c p r o s e c h a r a c t e r i z e d by r e p e t i t i o n o f a
p a r t i c u l a r v o c a b u l a r y p o o l and a w i d e n i n g p o o l o f p a t t e r n s . Can
u s e k n o w l e d g e o f c o n n e c t i v e s and a n a p h o r a s ( p r o n o u n s , e t c . ) t o
d e t e r m i n e l o g i c a l p r o g r e s s i o n and o r g a n i z a t i o n o f d i s c o u r s e . Can
d e c o d e a u t h e n t i c p r o s e ( i n c l u d i n g n e w s p a p e r s and m a g a z i n e s ) f o r
g e n e r a l i d e a s ; w i t h more e r r o r , c a n g l e a n a r a n g e o f s p e c i f i c f a c t s
from s h o r t a u t h e n t i c p i e c e s on s p o r t s , m o v i e s , and c u r r e n t e v e n t s .
I n c r e a s i n g c o n t r o l o f s t r u c t u r a l f e a t u r e s g i v e s r i s e t o p e r i o d i c s u c ‑
c e s s a t s y n t a c t i c a l l y b a s e d g u e s s i n g s t r a t e g y .
158
世界の日本語教育界(
m a j o rb o r d e r
)を越えるためには,相当の時間と練習が必要である.読解能力の養成も口頭 表現能力の場合と,ほぼ同じ経過をたどると考えるならば,今回の指導回数で中級の上から上級へん m a j o rb o r d e r
を越えることができた要因としてストラテジ}使用の効果も無視できな いと言えよう.もちろん,その効果の中には,適切なストラテジ}の使用により,読解の諸作業 が簡単にでき,しかも内容に対する興味から積極的に取り組んだというような間接的な効果も含 むものである.お わ り に
日本語中級レベノレの学習者の読解の場合,上級に移行する準備としてかなりの最を正確に速く 読む練習を積まなければならない.ところが,このレベルの学習者の知的興味を満たしてくれる ような生の教材には,諾葉不足と既習の文法・表現の制約とから,速く読み進み,深く正確に読 み取る指導ができにくいものが多い. そのため, いきおい難解な詩句を辞書で調べ,解読(
d e
咽c o d i n g
)になってしまうというのが実情であろう.P r o f i c i e n c y
に関心が集まっている昨今,真面目な学生のたゆまぬ努力に頼るのみではな く,学習ストラテジ}は教えることができ,しかも学習効果を高める,という研究結果を積極的 に活用して学習指導に取り入れ,読む「速さ」と「正確さJ
をより効果的に養成しようと試みる のも一案ではないかと考える.参 考 文 献
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一一一一.1
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帽r a t o r y , U . S . Army R e s e a r c h I n s t i t u t e f o r B e h a v i o r a l and S o c i a l S c i e n c e s .
一一一….
1 9 8 6 . Development and e v o l u t i o n o f t h e s t r a t e g y i n v e n t o r y f o r l a n g u a g e l e a r n ‑ i n g . P a p e r p r e s e n t e d a t t h e a n n u a l c o n f e r e n c e o f t h e M i l i t a r y T e s t i n g A s s o c i a t i o n , Nov.
3 0 .
一一一一.