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Keysight EEsof EDA レーダー/EWシステムテスト用の多次元信号の作成

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(1)

Keysight EEsof EDA

レーダー

/EW

システムテスト用の

多次元信号の作成

(2)

今日の電子戦(EW)システムは、特定の環境のレーダーおよび通信送信局を、敵味方を問わずモニターする ように設計されています。EWレシーバーの重要な仕事は、入力信号(波形)を検出して、どの局から来た ものかを正確に判定することです。信号送信局から得られる情報としては、局の位置、速度、波形タイプ、 周波数バンドがあります。EWレシーバーは、あらゆる送信局からの信号情報を解析できることが必要です。 現実には、EWレシーバーに入力される信号は、さまざまなレーダー/通信送信局からの信号の組み合わせ であり、局の位置と速度、および送信信号の時間波形と周波数バンドの複合情報が含まれています。EWレ シーバーをテストするには、以下の特性を持つテスト信号が必要です。 – 複数のレーダー/通信送信局からの信号であること。 – EW受信信号の各成分は、送信局の位置(経度、緯度、高度など)と速度に関する情報と、局からの時 間波形および信号の周波数ドメイン情報を含むこと。 – マルチエミッターのオーバーラップまたは非オーバーラップ信号の構成であること。 このタイプのテスト信号は、多次元(MD)信号と呼ばれます。 EWレシーバーテストの例として、テスト運用環境を図1に示します。ここでは、EWレシーバー(EW Rx) を使用して、4つのレーダー局があるエリアをモニターしています。EWレシーバーの仕事は、これらすべ ての信号を検出し、それぞれを認識して各送信局の位置、速度、時間波形、周波数成分を判別することです。

(3)

EWレシーバーをテストするには、テスト信号 の作成が必要ですが、これは単に複数の時間波 形を加算するだけの作業ではありません。必要 なのはMD信号の作成です。このためには、図2 に示す詳細セットアップを使用します。なお、 EWレシーバーは航空機、自動車、船舶に搭載 される可能性があるため、テスト信号の作成に 使用するツールは、EW受信局の位置、速度、 時間波形、周波数バンドをユーザーが指定でき る機能を備えている必要があります。また、ツー ルには、各レーダー局の位置、速度、時間波形、 周波数バンドをユーザーが指定できる機能も必 要です。これらの情報はすべてMD信号に組み 込まれます。 図1. EWレシーバーテスト環境の例。地理的に分散した複数のエミッターが、中央に位置するレシーバーの信号条件に寄与します。 SystemVueを使えば、このようなモデリング作業が容易になり、NREを小さくすることができます。 図2. これは、図1と同じシナリオを、SystemVue環境への入力の準備として表したものです。 テスト信号の作成に必要な手順を以下に示します。 ステップ1:各TxのTx信号を経度、緯度、高度 で表した位置、速度、適切な時間波形、周波数 成分(搬送波およびドップラー周波数)で作成し ます。必要な複合Txには、以下が含まれます。 – ビームフォーミング機能を持つアンテナお よびアクティブ・アレイ・アンテナ – パルスおよびダイナミックパルス – 環境シナリオ – レーダー/通信システムからのマルチエ ミッター – レーダー局からのMD情報を持つEWレ シーバーテスト信号 – 広い周波数バンドの長時間のテストシーケ ンス ステップ2:EWレシーバーの位置を決定しま す。速度も考慮する必要があります。 ステップ3:すべてのTx信号を結合してMD信 号を作成します。 ステップ4:テ ス ト の 前 にMD信 号 を 検 証 し ます。 次のセクションでは、MD信号の作成方法の例 を示します。

(4)

EW

テストプラットフォーム

EWレシーバーをテストするには、MD信号を 構築して解析するためのテストプラットフォー ムが必要です。 ここで紹介するシステムは、地形、複数の脅威 と目標、複数のレーダー信号やジャマーが存在 する実際の戦況で使用できます。 SystemVueは、ターゲットのレーダー断面積 (RCS)、干渉、ジャミング/ディセプション、 クラッターなどのレーダー/EWシナリオを備 えたデザイン/テストプラットフォームを実 現できます。SystemVueでは、AGIシステム ツールキット(STK)へのリンクが提供されてい ます。このリンクを使用すれば、地形、複数の 脅威と目標、複数のレーダー信号やジャマーが 同時に発生している実際の戦況における複雑な レーダー/EW環境を表現できます。

シミュレーションセットアップ

基本的なシミュレーションプラットフォームを 図3に示します。連続波(CW)パルスまたは変 調パルスを出力する信号源と、ビームフォーミ ング機能を持つ送信/受信(T/R)モジュールが 内蔵されています。パッシブまたはアクティブ システムをシミュレートするために、アンテナ またはアンテナアレイが使用できます。レシー バー側では、RFレシーバーと信号処理が考慮 されています。システム性能を測定するための 基本的な測定や高度な測定が利用できます。 キーサイトのSystemVue EWソリューション は、RFとのクロスドメインシミュレーション をサポートし、干渉、目標RCS、クラッター、ジャ ミング、フライトテスト用のAGI STKリンクな どの実環境のシナリオを備えています。また、 SystemVueには強力な統合機能も備わってい るため、新しいデザインや提案を容易に作成し て、新規入札を勝ち取ることができます。この セットアップは、EWとレーダーの両方のシス テムテストに使用できます。 図3. EWレーダー・システム・シミュレーション・セットアップ。ここでは、SystemVueを使用して、ベースバンドアルゴリズム、 RFおよびビームフォーミング、外部環境を総合的なシステムレベルのアプローチでモデル化しています。 EWシステムを設計する際に、RFレシー バー、検出、信号処理、ジャミング/ディ セプション発生などのアーキテクチャー をユーザーが指定できます。シミュレー ションプラットフォームは、以下の2つの 方法で使用できます。

1. EW

システムのテスト

図3のセットアップを使用してEWシステ ムをテストするには、干渉を伴うレーダー 送信信号をEWテスト信号として使用しま す。それに対してEWシステムは、ジャ ミングやディセプションを出力してレー ダーを攻撃します。 EWシステムの性能を評価するには、検 出確率やフォールスアラームなどのレー ダーレシーバー測定を使用して、EWシス テムが動作しているかどうかを検証し ます。

2.

レーダーシステムのテスト

この場合、EWはレーダー性能に影響する 環境内のジャミングやディセプションを 出力します。 RF回路

EW

干渉 ターゲット ジャミング クラッター

レーダー

信号作成 測定 プロセッサシグナル EMからインポートされたアンテナパターン RF レシーバー 波形発生 検出 シグナル プロセッサ レシーバー ダウンコンバーター 送信/受信 モジュール 送信/受信 モジュール 送信/受信 モジュール 送信/受信 モジュール ビームフォーマー STKリンク

(5)

テストセットアップ

SystemVueは、デザイン用のプラットフォー ムだけでなく、EW/レーダーシステムの開発プ ロセスのすべての段階でのテストに使用できま す。テストでは、図3に示すシミュレーション プラットフォームが拡張されて、図4に示すテ ストプラットフォームになります。ハードウェ アテスト用のシミュレーション信号は、ARBや 広帯域AWGなどのベクトル信号発生器(VSG) にダウンロードできます。さらに解析が必要な 信号は、ハードウェアリンクでSystemVue環 境に戻すことができます。このリンクを使用す ることにより、生の信号データをシグナル・ア ナライザやオシロスコープからSystemVueに 容易に送信して、信号処理モデルを使用したさ らに詳細な処理や測定が行えます。 レーダーの各部分の改良や開発のためのテスト ベッドを、SystemVueを利用して作成するに はどうすればよいでしょうか?一般的なレー ダーテストベッドには、信号源、環境セット アップ、測定が含まれています。高度なテスト ベッドには、自動テスト機能が要求されます。 SystemVueを使えば、テスト機器と被試験デ バイス(DUT)を統合したテストプラットフォー ムを作成できます。SystemVueはDUTにテス ト信号を供給し、DUTの出力を捕捉し、信号を 同期し、高度な測定を使用してシステム性能評 価を行います。統合と同期がないと、各測定器 が個別に動作するため、複雑なテストの実行は 困難です。図4は、SystemVueテストプラット フォームを使用してテストベッドを作成する方 法です。 図4. シミュレーションのさまざまな場所での波形をテスト機器で出力したり、波形を捕捉してシミュレーションに取り込むこと により、詳細な処理が行えます。 信号作成 トランスミッター Rx測定 VSA/オシロスコープ SystemVue

/VSA M8190A/M9330/M9381A DUCなし 広帯域PSG DUT Infiniiumオシロスコープ90K/ M9392A/M9703 DUCあり DUT アンテナ 干渉 ARB/AWG ARB/AWG VSA/ オシロスコープ ハードウェア レシーバー シグナル プロセッサ ターゲット環境 RCS、クラッター ジャミング または ディセプション レシーバー ダウン コンバーター デュプレクサ RFレシーバー 波形発生 プロセッサシグナル 検出

(6)

EW

テスト用の主なモデル

アンテナ/アレイアンテナによる

テスト信号

アンテナモデルのRadar_Antenna_Txおよび Radar_Antenna_Rxは、機械的なスキャン機 能を持つ送信アンテナと受信アンテナをシミュ レートします。レーダーがモノスタティック レーダーの場合、両方のモデルに同じパラメー タが設定されます。このモデルは、サーチとト ラッキングの2つの動作モードをサポートして います。アンテナパターンは、ユーザー定義パ ターンとしてインポートすることも、アンテナ のサイズとウィンドウ関数に基づいて計算する こともできます。 パターンがユーザー定義の場合は、"Antenna PatternArray"パラメータを使用してユーザー 定義モデルを組み込みます。"AntennaPattern Array"パラメータのサイズは、方位角(列)と仰 角(行)の値の積です。ユーザー定義パターンの フォーマットは行列です。各要素の値は、対応 する方位角と仰角でのアンテナ利得を表しま す。"ThetaAngleStart"と"TheatAngleEnd"は 仰角の範囲を、"PhiAngleStart"と"PhiAngle End"は方位角の範囲を指定します。AngleStep は、ユーザー定義パターンの角度ステップ値 です。 UserDefinedPatternの他にも、一般的に使用 されるパターンがいくつかあります。アンテナ 放射パターンは、さまざまな開口分布によって 決定されます。開口分布には、ユニフォーム、 コサイン、パラボリック、三角形、円、2乗余弦、 テイラーがあります。これらの分布の詳細につ いては表で説明しています。 図5は、アンテナモデルを使用して、スキャン した波形を作成する方法です。 図5. アンテナがサーチモードまたはトラッキングモードでスキャンを実行すると、結果の信号は繰り返し特性を持ちます。シミュ レーションモデルを使えばこれを容易に再現できるので、外部スクリプトの必要が減ります。 図6. フェーズド・アレイ・アンテナのシミュレーションモデルを使えば、適切なサイドローブを持つ方向性ビームフォーミング により、レーダー全体のシステムレベル性能に影響を与えることができます。 図6に示すフェーズド・アレイ・アンテナのシ ミュレーションモデルを使用すると、動的に移 動する環境でのビームフォーミングおよび統計 的な現象をシステムレベルでモデル化できま す。モデルは、シミュレーション中の信号全体、 サイドローブ、クラッター、ジャマーレベルに影 響を与えます。すなわち、検出確率(Pd)のよ うなシステムレベルの結果に影響を与えます。 電子走査アレイ(ESA)は、高速制御可能な高利 得ビームを発生する機能を持ち、レーダー、気 候観測、イメージングなどのアプリケーション に有効です。反射アンテナの場合はアレイビー ムのステアリングのためにジンバルが必要なの に対して、ESAではアレイを物理的に動かさず に空間内でアレイビームを電子的にスキャンし ます。反射アンテナによるビームのスキャンに はミリ秒単位の時間がかかるのに対して、ESA ではマイクロ秒単位で実行できます。 RADAR_PhasedArrayTxお よ びRADAR_ PhasedArrayRxモデルは、ESAの送信機能 と受信機能のシミュレーションに使用され ます。これら2つのモデルでは、リニアア レイと2次元プレーナアレイがサポートさ れています。ユーザーは、マスク・アレイ・ パラメータを使用してアレイの形状を指定 できます。任意のアンテナアレイもサポー トされています。 アンテナモデル フェーズドアレイ・アンテナ・モデル アンテナ・パターン・スキャン - 円形 アンテナ・パターン・スキャン - ラスタ

(7)

動的信号作成

動的信号作成モデルSignalXでは、波形タイプ、 パルス繰り返し間隔(PRI)、搬送波周波数、パ ルス幅、帯域幅、位相、1つのコヒーレント処 理間隔(CPI)内のパルス数を実行時に更新しな がら、波形を作成できます。このモデルは、ジッ タPRIおよびスタッガPRIの場合に非常に有用 です。図7に、このモデルで作成したランダム PRIを持つリニアFMパルス信号を示します。 このような柔軟な機能をサポートするために、 作成された波形は1つの行列に格納され、出力 のデータ型は行列になります。出力のデータ レートは1です。DynamicUnpack_Mモデルを Format=RowMajorで使用すると、波形行列を サンプルに分解することができます。行列の行 の数は1つのCPI内のパルス数を表し、列の数 は1つのPRI内のサンプル数を表します。PRI_ jitterパラメータはPRIのノーマライズされた値 で、これは入力ポートです。PRI_jitter = 0の場 合は、ジッタはありません。 図7. 動的パルスの作成 - レーダーパルス作成用のスケマティックパラメータの多く(繰り返し間隔、搬送波周波数、位相など)は、 “SignalX”コンポーネントのライブ・シミュレーション・ピンとして外部化されています。これにより、外部ファイルまたはシミュ レーション内のアルゴリズムから、条件の変化に応じて、パルスごとにパルス特性を動的にエンコードできます。

(8)

ジャミングとディセプション

このモデルでは、カバージャミングと欺瞞ジャ ミングの両方が可能です。カバージャミングに は、バレッジ、スポット、マルチスポット、掃 引スポットの4つのタイプがあります。 バレッジジャミングの場合は、モデルはAWGN ノイズを発生します。平均値と標準偏差は、フ ル帯域幅内のMeanおよびStdevパラメータに より決まります。スポットジャミングの場合 は、モデルは帯域制限されたAWGNノイズを 発生します。ノーマライズされた帯域幅は、 Bandwidthパラメータにより決まります。ロー パスフィルターの最大長は、FilterTapsLength により設定されます。マルチスポットジャミ ングの場合は、モデルはMultiSpotBandパラ メータで指定されるサブバンド内で帯域制限 されたAWGNノイズを発生します。このパラ メータを使用して、複数の通過帯域のノーマラ イズされたスタート周波数とカットオフ周波数 を設定できます。掃引スポットジャミングの 場合は、帯域制限されたAWGNノイズをフル バンドの範囲内で掃引できます。掃引速度は SweepFreqStepパラメータによって決まりま す。バレッジ、スポット、マルチスポット、掃 引スポットジャミングのスペクトラムを図8に 示します。

EW/

レーダー動作環境の

マルチターゲットセット

SystemVueのターゲットモデルでは、クラッ ター、ジャミング、干渉を伴うマルチターゲッ トシナリオを指定できます。各ターゲットに対 して、範囲、速度、加速度を指定できます。図9に、 レーダー/EW環境にクラッター、干渉、ノイ ズなどのマルチターゲットを設定し、複雑な レーダーシステムをシミュレートする方法を示 します。図からわかるように、SystemVueの3 次元測定では、レンジドップラー平面上で2つ のターゲットを測定できます。 図8. ジャミングと対抗手段の一般的な形式をモデルパラメータで選択可能です。 図9. シミュレーションフレームワークで複数のターゲットをそれぞれ固有の3次元位置と速度で設定し、レーダーレシーバーのア ルゴリズムやハードウェアプロトタイプの分解能をテストできます。 信号源 ビームフォーマー T/R クラッター 干渉 ノイズ ターゲット1 ターゲット2 アレイ アンテナ トランスミッター 環境

(9)

シナリオフレームワーク

レーダーシステムにはさまざまなタイプがあり ます。モノスタティック移動ターゲット指示/ 移動ターゲット検出(MTI/MTD)レーダー、バ イスタティックレーダー、マルチスタティック レーダー、航空機搭載合成開口レーダー(SAR)、 宇宙機搭載SAR、ISAR、フェーズドアレイレー ダーなどです。 一般的に、異なるタイプのレーダーシステムの 間には非常に大きな違いがあります。シミュ レーション・ツール・ベンダーにとって、あら ゆるタイプのレーダーシステムに対応するのは 非現実的なので、通常は一般化されたレーダー・ シミュレーション・フレームワークが提供され ます。このようなフレームワークは、レーダー テクノロジーの基本概念から導かれます。どの ようなタイプのレーダーでも、信号は常にレー ダーシステムから送信され、同一または別の レーダーシステムで受信されます。レーダーシ ステムのタイプの違いは、受信信号を処理する 方式にあります。 図10のフレームワークには、軌跡、アンテナ、 信号の3つのレイヤーがあります。軌跡レイ ヤーでは、RADAR_PlatformモデルとRADAR_ TargetTrajectoryモデルにより、地球中心慣性 (ECI)座標系でのプラットフォームとターゲッ トの軌跡が計算されます。受信レーダーシステ ム信号は、トランスミッターからの信号と、ター ゲットまたはターゲットのさまざまな散乱から のエコーです。トランスミッターとターゲット の間の距離と、ターゲットとレシーバーの間の 距離により、エコーの各サンプルの遅延値が決 まり、それによって振幅減衰とドップラーが決 まります。さらに、トランスミッターとターゲッ トの間の位置と、アンテナのメインローブのア ンテナキャリアに対する方向により、トランス ミッターのアンテナ利得が決まります。同じこ とがレシーバーのアンテナ利得についても言え ます。 図10. SystemVueでは、絶対位置/速度(「プラットフォーム」)とビームフォーミング/回転方向(「アンテナ」)の追加レイヤーが 提供されています。これにより、現実的な条件での対空/海上/航空機レーダープラットフォームの評価に必要な3次元運動を実現 できます。 アンテナレイヤーでは、アンテナフレーム内の ターゲットの方位角と仰角が計算されます。こ れら2つの角度は、アンテナモデルまたはフェー ズドアレイモデルに入力され、最終的なアンテ ナ利得が求められます。 信号レイヤーでは、RFとベースバンドの信号 処理の組み合わせにより、アンテナおよび送信 /受信(Tx/Rx)チェーンを通じた信号の遅延、 減衰、増幅が行われます。このフレームワーク では、ユーザーはさまざまなタイプのレーダー システムをセットアップできます。次のステッ プでは、さまざまなタイプのレーダーによって 受信エコーを処理します。なお、汎用シナリ オフレームワークは、MD信号の作成と解析用 EWシステムのセットアップにも使用できます。 レーダー・シナリオ・シミュレーションのフレームワーク:3つのレイヤー ターゲット 3. プラットフォーム  セットアップ  (軌跡レイヤー) 2. アンテナセットアップ  (アンテナレイヤー) 1. データ・フロー・セットアップ  (シグナリングレイヤー) Tx移動プラット フォーム - 1:N Txアンテナ 位置 - 1:N 信号源 レシーバー 表示/測定 移動ターゲット 干渉 クラッター ジャミング T/R T/R T/R T/R T/R T/R T/R T/R ビームフォーマー ビームフォーマー Rxアンテナ 位置 - 1:M Rx移動プラット フォーム - 1:M 複数スキャッタを 伴う移動ターゲット: 1:K

(10)

信号レイヤーでの

MD

信号の形成

図14では、2つのLFM形式送信信号がEW動作 環境を伝搬し、環境内のランダムジャミング /ディセプション、RCS、干渉と結合されて、 EWレシーバーテスト信号が作成されていま す。図の右側には、ジャミング波形(緑)、クラッ ター波形(茶)、Tx波形(青)、レシーバーに入力 されるそれらすべての結合波形(赤)が表示され ています。 図14. 多次元信号は、シミュレーションからキーサイトのテスト機器に直接ダウンロードできるので、アルゴリズムとハードウェ アの両方を同じ条件で簡単に評価できます。

MD

信号を使用した

EW

レシーバーの

テスト

「はじめに」で、重要なEWテスト信号である MD信号について説明しました。このセクショ ンでは、シナリオフレームワークを使用して MD信号を作成する方法を紹介します。 例として、図11に示すデザインを考えます。こ こでは、EWレシーバーによってモニターされ る空間内に、2つのレーダー送信局が存在する と仮定しています。

プラットフォームレイヤーでのレー

ダー局のセットアップ

最初のステップでは、各送信局の信号を、経 度、緯度、高度で表した位置情報、速度、適切 な時間波形、周波数成分(搬送波、ドップラー 周波数など)で作成します。図12では、2個の RADAR_Platformモデルを使用して、レーダー Txを指定しています。モデルのパラメータリス トを開くことにより、ユーザーはTx位置を経度、 緯度、高度で指定できます。 図11. 多次元信号作成用ワークスペース。速度や信号/クラッター比などの主な変数がインタラクティブなスライダで実現されて います。

信号レイヤーで作成された

Tx

信号

図13に示すように、図11の信号レイヤーでTx 波形作成デザインにズームインすることができ ます。パラメータが異なる2つのLFM信号が、 変調器、パワーアンプ、アレイアンテナを経由 して作成されます。この図では、作成されたTx 波形は緑と赤の線で表示されています。 図13. 信号レイヤーでの波形作成。 アンテナTx1 アンテナRx クラッター ターゲット アンテナTx2 ジャミング/ 干渉 ハードウェアへのリンク 受信エコー トランスミッター アンテナTx Tx波形 ターゲット 図12. 各送信/受信プラットフォームを個別にスクリプト化して空間内に配置できます。

ターゲット

プラットフォームレイヤー

Rx

Tx

Tx

(11)

正しい

MD

信号の検証

MD信号が正しいことを検証するには、内蔵レー ダーレシーバーを使用して波形情報を抽出し、 適切かどうかを確認します(図15)。この例で は、EWレシーバーでモニターされている2つ のレーダー送信局に関する情報を抽出するため に、レーダーレシーバーおよびアレイアンテナ からの信号を、復調器とパルス・ドップラー・ レーダーのシグナルプロセッサ(MTI/MTD)に 通します。 図16では、検出されたレーダーTx信号が、MTI 後と、MTI/MTD後に関して、レンジドップラー 平面上にプロットされています。これらのケー スで明らかなように、ターゲットは100 %の検 出確率で検出されています。レンジと速度の予 測も行われています。予測結果(図17の黄色の ウィンドウ)は、理論的な結果(図17の緑のウィ ンドウ)とよく一致しています。 図15. MD信号を解析するためのソフトウェアレシーバー。 図16. シグナルプロセッシングの後で、多次元信号はレンジ/ドップラービンの形式でプロットされます。これは、レーダーレシー バーによるターゲットの速度と距離の予測値を視覚化するためです。また、特定の環境条件とジャミング条件でのエラーマージン も容易にわかります。 図17. 多次元信号のパラメータ測定の予測値と元の値。

まとめ

このアプリケーションノートでは、レーダー/ EWシステムのテストに関するいくつかの課題 について説明しました。その1つは、モニター する送信局に関する位置、速度、時間、周波数 などの情報を含むMD信号をどのように作成し て解析するかということです。レーダー/EW 環境には、干渉やジャミング/ディセプション も含まれるので、実環境のシナリオで測定を行 う場合はこれらも考慮する必要があります。 SystemVueを使用してこれらの問題に対処す るソリューションを提案し、シミュレーショ ンおよびテストプラットフォームを構築しまし た。これらのプラットフォームを使用すること により、エンジニアはさまざまな利点が得られ ます。これらは真のデザイン指向の提案であり、 開発サイクルを短縮して、フィールドテストを 減らすことでユーザーの時間と費用を節約する 効果があります。さらに、SystemVueの複数 環境シナリオを利用すれば、高品質の製品の設 計を可能にする現実的なテスト環境を作成でき ます。これらの機能や利点は、最新のレーダー /EWシステムの開発を成功させるために重要な 役割を果たします。シミュレーションとテスト の結果から、提案した方法によりカスタムシス テムの問題を解決できることが示されています。 SPなしのレンジ=16650 M SPなしの速度=−58.5938 M/s レンジ=速度=−16600 M60 M/s SPSPありのレンジ=ありの速度=−16650 M58.5938 M/s

MTI

なし

MTD

あり

レンジドップラー平面内の検出された2つのレーダー

MTI

あり

検出確率=

100 %

MTD

あり

レンジ・ドップラー・マトリクス レンジ ドップラー レンジ ドップラー レンジ・ドップラー・マトリクス

アンテナ

Rx

シグナルプロセッサ

検出確率測定

(12)

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