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24.5kN/m 3 ),ヤング率は 25N/m 2

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Academic year: 2022

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(1)

斜角桁鈍角側負曲げモーメントに及ぼす桁端回転固定条件の影響に関する一考察

日建設計シビル 正会員 ○田辺 篤史 日建設計シビル 正会員 西山 誠治

1.はじめに

地形的な制約条件により斜角桁が用いられる場合がある.斜角桁では,その特性により鈍角側端部に力が集 中するため,配慮が必要となる.RC版桁の場合鈍角側端部近傍に負曲げが発生するため,版上側に用心鉄筋 を配置することが求められている

1),2)

.鈍角部に生じる負の主曲げモーメントは鈍角の2等分線に直角に生じ ることが理論解により示されており

3)

,作用範囲として斜角桁の斜めスパンの

1/5

の範囲が対象となっている.

これらの条件は,単純支持の版桁を対象に設定されたものであり,ラーメン構造やインテグラルアバット構 造に対してはそのまま適用できないと考えられる.この様に斜角桁において,境界条件が異なった場合の力学 的特性,特に,鈍角部端部近傍で生じる負曲げの値とその範囲について把握することは有用と考えられる.

そこで,斜角桁の境界条件が鈍角部に生じるモーメント集中に与える影響について,FEMによるパラメー タ解析により検討し考察する.

2.解析条件

検討はシェル要素による有限要素解析により実施した.解析コードには ABAQUS ver.6.11 を使用した.検討 したパラメータを表 1に,その他の解析条件の一部を表 2に示す.端部回転バネ支持の条件は,インテグラル アバット等で完全には回転が固定されない条件を想定したものである.版桁の材料は鉄筋コンクリート(単位 体積重量

24.5kN/m 3 ),ヤング率は 25N/m 2

を用いた.異方性は考慮しないこととした.荷重条件は死荷重解 析とした.

3.解析モデル

作成した解析モデルの一例を図 1に示す.配筋方向の断面力の評価を考えて,グローバル座標系の

1

軸方向 と支承線方向が一致する様にした.

支間 90度 75度 60度 45度

2.5m

12.5m

図1 解析モデル例 表1 解析パラメータ

パラメータ 検討した値

斜角 90 度 75 度 60 度 45 度 支承部の境界条件 単純支持 両端固定 回転バネ支持

支間長 2.5m 5.0m 10.0m 12.5m

表2 その他の条件 解析条件 値

橋梁幅 2.5m 版桁厚 0.5m

回転バネ値 10,000kN・m/rad 要素サイズ 約 0.1m

キーワード: 斜角桁,負曲げ,支持条件 連絡先:〒541-8528 大阪市中央区高麗橋 4-6-2 TEL:06-6229-6372 土木学会第69回年次学術講演会(平成26年9月)

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Ⅰ‑508

(2)

60

度 45度

12.5m (l/b=4.33) 2.5m (l/b=0.86) 12.5m (l/b=3.54) 2.5m (l/b=0.71)

純 支 持

固 定 端

図2 支承線方向のモーメント分布の例

-0.6 -0.5 -0.4 -0.3 -0.2 -0.1 0

0 2 4 6 8 10 12 14

支間長 (m) 鈍角部の

曲げ モーメント

増幅率

正規化倍率 Pin 45 正規化倍率 Pin 60 正規化倍率 Pin 75 正規化倍率 Pin 90 正規化倍率 Spring 45 正規化倍率 Spring 60 正規化倍率 Spring 75 正規化倍率 Spring 90 正規化倍率 Fix 45 正規化倍率 Fix 60 正規化倍率 Fix 75 正規化倍率 Fix 90

-0.6 -0.5 -0.4 -0.3 -0.2 -0.1 0

30 45 60 75 90

斜角 (度)

鈍角部 曲げ モーメント

増幅 倍率

Pin 2.5 Pin 5 Pin 10 Pin 12.5 Spring 2.5 Spring 5 Spring 10 Spring 12.5 Fix 2.5 Fix 5 Fix 10 Fix 12.5

(a)

支間長との関係

(b)

斜角との関係

図3 直桁単純支持の支間中央曲げモーメントで正規化した支承線方向最大曲げモーメント 4.解析結果および考察

解析による曲げモーメントの支承線方向成分のコンター図を図 2に示す.図中で赤色が負曲げ(上面引張)

のモーメントが発生している部分となる.なお,図中の支間中央部で一部色が異なる部分があるが,これは支 間方向の結果出力用に局所座標系を回転させている為である.解析結果を見ると,単純支持の場合には鈍角近 傍に赤色の負曲げ領域が広い範囲にわたって分布していることがわかる.

支承線方向曲げモーメントの最大値を直桁単純支持での支間中央の橋軸方向曲げモーメントで正規化した ものを図 3に示す.桁端固定による負の曲げモーメントは斜角により大きく増幅され,約2倍程度となった.

一方,回転バネ支持では,斜角が

60

度以上の場合で負曲げモーメントの倍率が単純支持の場合よりも最大で

2

割程度低くなりうるという結果となった.回転バネにより変形が分散したものと想定される.

算出したモーメントの増加割合は

0.2~0.5

程度であり,一般に用いられている用心鉄筋の断面積比率(0.6

~1.0)

1),2)

の半分以下と低い値となった.主曲げモーメントとは作用方向が異なることや,ポアソン比が異な る(FEMは

0

ではない)ことの影響が考えられるが,支配的とは考えづらく,別の要因がある可能性がある.

5.まとめ

斜角桁の鈍角部の負曲げに着目して FEM 解析により検討した.その結果桁端部の境界条件が鈍角部の負曲げ に影響し,斜角が 60 度以上では回転バネ支持による分散により負曲げが抑制される可能性がある.

参考文献

1)

鉄道総合技術研究所編:鉄道構造物等設計標準・同解説 コンクリート構造物, 2004.4.

2)

日本道路協会:道路橋示方書・同解説 III コンクリート橋編, 2012.3.

3) 松本 嘉司:斜め単純版の設計について,土木学会誌,42(11), 19-22, 1957.11.

土木学会第69回年次学術講演会(平成26年9月)

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参照

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