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平成27年度各会計歳入歳出決算審査意見

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(1)

地方自治法(昭和22年法律第67号)第233条第2項の規定に

より、平成27年度文京区各会計歳入歳出決算及び関係書類を審査し

た結果、次のとおり意見を付します。

平成 28 年 8 月 30 日

文京区監査委員

竹 澤 正 美

野 上 信 泰

橋 本 直 和

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平成27年度文京区各会計歳入歳出決算審査意見

第1 審査の概要

1 審査の対象 (1) 平成 27 年度文京区一般会計歳入歳出決算書 (2) 平成 27 年度文京区国民健康保険特別会計歳入歳出決算書 (3) 平成 27 年度文京区介護保険特別会計歳入歳出決算書 (4) 平成 27 年度文京区後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算書 (5) 平成 27 年度文京区各会計歳入歳出決算関係書類 ア 各会計歳入歳出決算事項別明細書 イ 各会計実質収支に関する調書 ウ 財産に関する調書 2 審査の期間 平成 28 年 7 月 15 日から平成 28 年 8 月 26 日まで 3 審査の方法 上記各会計決算書及び関係書類について、審査実施要領に基づき、様式及び計 数に誤りはないか、財政運営は健全か、予算の執行は関係法令に従って適正かつ 効率的になされているか、財産管理は適正であるか等に主眼を置き、関係諸帳簿 及び証拠書類との照合、関係者からの聴取等により、審査を実施した。 なお、これらの審査においては、例月出納検査及び定期監査の資料をも参考と した。

第2 審査の結果

1 各会計決算書及び関係書類は、法令の規定に準拠して調製されているものと認 められる。 2 各会計決算書及び関係書類の計数は、それぞれの諸帳簿及び証拠書類と照合し た結果、誤りのないものと認められる。 3 平成 27 年度における予算の執行については、別に実施した例月出納検査等を も勘案し、適正に執行されているものと認められる。

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第3 決算の状況及び意見

1 歳入歳出決算総額について 平成 27 年度一般会計及び各特別会計の総計決算規模は、表1のとおりである。 この総計決算規模には、一般会計と各特別会計間において繰入金、繰出金が重複 して計上されている。この重複を控除した純計決算規模を前年度と比較したもの が表2のとおりであり、歳入は 8.3%の増、歳出も 10.3%の増となっている。 【表1】 平成 27 年度総計決算規模 (単位:円) 歳    入 歳    出 歳入歳出差引額 88,635,612,315 85,684,967,302 2,950,645,013 42,771,421,050 41,243,531,665 1,527,889,385 国民健康保険特別会計 23,490,081,109 22,385,360,506 1,104,720,603 介護保険特別会計 14,677,679,129 14,339,126,745 338,552,384 後期高齢者医療特別会計 4,603,660,812 4,519,044,414 84,616,398 131,407,033,365 126,928,498,967 4,478,534,398 会 計 一 般 会 計 特 別 会 計 合 計 【表2】 純計決算規模 (単位:円) 年    度 歳   入 歳   出 歳入歳出差引額 平成27年度 122,809,263,334 118,330,728,936 4,478,534,398 平成26年度 113,392,602,247 107,296,691,909 6,095,910,338 比較増減額 9,416,661,087 11,034,037,027 △ 1,617,375,940 増 減 率 8.3% 10.3% △26.5% 2 各会計決算について (1) 一般会計 ア 決算前年度比較 一般会計歳入歳出決算の前年度比較は、表3のとおりである。 歳入総額は、886 億 3,561 万 2,315 円で前年度に比べ 61 億 7,846 万 7,953 円 (7.5%)の増となっている。歳出総額は 856 億 8,496 万 7,302 円で前年度に比 べ 79 億 5,321 万 777 円(10.2%)の増となっている。歳入歳出差引額は 29 億 5,064 万 5,013 円で、前年度と比較して 17 億 7,474 万 2,824 円(37.6%)の減と なっている。翌年度に繰り越すべき財源は、繰越明許費(2 件)として、2,416 万

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- 3 - 2,000 円である。また、翌年度へ繰り越すべき財源を差し引いた実質収支額は 29 億 2,648 万 3,013 円で、前年度と比較して 16 億 8,545 万 264 円(36.5%) の減となっている。 【表3】 決算前年度比較 (単位:円) 年  度 歳 入 総 額 歳 出 総 額 歳入歳出差引額 翌年度へ繰り越すべき財源 実質収支額 平成27年度 88,635,612,315 85,684,967,302 2,950,645,013 24,162,000 2,926,483,013 平成26年度 82,457,144,362 77,731,756,525 4,725,387,837 113,454,560 4,611,933,277 比較増減額 6,178,467,953 7,953,210,777 △ 1,774,742,824 △ 89,292,560 △ 1,685,450,264 増 減 率 7.5% 10.2% △37.6% △78.7% △36.5% イ 歳入について 歳入の財源内訳は、表4のとおりである。このうち、一般財源は 664 億 6,950 万 4,729 円で、前年度に比べ 74 億 7,551 万 4,770 円(12.7%)の増となっている。 歳入に占める割合は 75.0%で、前年度に比べ 3.5 ポイントの増となっている。 また、特定財源は 221 億 6,610 万 7,586 円で、前年度に比べ 12 億 9,704 万 6,817 円(5.5%)の減となっている。 一般財源のうち、特別区税は 310 億 511 万 9,627 円で、前年度に比べて 8 億 3,407 万 2,072 円(2.8%)の増となっている。従来から高い実績を上げて いる収入率は昨年度に続き、さらに 0.5 ポイント上回り 98.5%となっている。 今後とも、税収確保への取り組みの継続を期待する(表5)。 また、収入未済の総額は、9 億 6,656 万 1,334 円で、昨年より 7,353 万 1,546 円の減となっている。主な収入未済は、特別区民税 4 億 2,194 万 8,619 円、生活保護費弁償金 3 億 3,287 万 7,034 円、奨学資金貸付金返還金 6,035 万 630 円である。特別区民税の収入未済額は、滞納整理の体制強化等徴 収対策により収入率が向上し、昨年度に比べ 1 億 151 万 3,039 円(19.4%) 減尐し、奨学資金貸付金返還金も、弁護士委託の活用や督促のほか、電話催 告、面談による償還相談等債権回収の努力により 664 万 9,880 円の減となっ ている。 歳入増の主な項目は、地方消費税交付金 2,286 百万円の増、財政調整基金 繰入金 1,904 百万円の皆増、前年度繰越金 1,859 百万円の増である。また、 歳入減の主な項目は、学校施設建設整備基金繰入金 677 百万円の減、区民施 設整備基金繰入金 649 百万円の減、教育センター建設費(区債)497 百万円 の皆減である(表6)。

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- 4 - 【表4】 歳入財源別内訳 区  分 収 入 済 額 構成比 収 入 済 額 構成比 比較増減額 増減率 円 % 円 % 円 % 一般財源 66,469,504,729 75.0 58,993,989,959 71.5 7,475,514,770 12.7 特定財源 22,166,107,586 25.0 23,463,154,403 28.5 △ 1,297,046,817 △ 5.5 計 88,635,612,315 100 82,457,144,362 100 6,178,467,953 7.5 平成27年度 平成26年度 【表5】 特別区税収入状況 年 度 調 定 額 収 入 済 額 収入率 不納欠損額 収入未済額 円 円 % 円 円 平成27年度 31,481,918,289 31,005,119,627 98.5 57,316,178 423,763,863 4,281,379 平成26年度 30,790,730,072 30,171,047,555 98.0 96,926,066 529,318,188 6,561,737 差 引 691,188,217 834,072,072 0.5 △ 39,609,888 △ 105,554,325 △ 2,280,358 ※下段は還付未済額(内数) 【表6】 歳入主要増減 (単位:百万円) 平成27年度 平成26年度 比較増減額 地方消費税交付金 6,365 4,079 2,286 財政調整基金繰入金 1,904 0 1,904 前年度繰越金 4,725 2,867 1,859 学校施設建設整備基金繰入金 758 1,435 △ 677 区民施設整備基金繰入金 2,691 3,340 △ 649 教育センター建設費(区債) 0 497 △ 497 増 減 項         目 ※100 万円未満四捨五入のため、増減額が一致しないことがある。 ウ 歳出について 歳出増の主な項目は、学校施設建設整備基金積立 4,390 百万円の増、区民 施設整備基金積立 3,679 百万円の増、児童数の増加及び新制度の導入による 児童の保育委託 1,092 百万円の増、区民センター改修工事 1,073 百万円の皆 増である。また、歳出減の主な項目は、福祉センター建設工事 2,165 百万円 の皆減、教育センター建て替え関係経費 1,617 百万円の減、財政調整基金積 立 1,492 百万円の減、保育園用地取得 741 百万円の皆減である(表7)。 次に、平成 27 年度における主な施設建設にかかる経費は、区民センター改 修工事 10 億 7,345 万 8,891 円、シビックセンター外装等検証及び改修工事 8 億 3,176 万 3,969 円、真砂中央図書館改修工事 5 億 5,678 万 2,366 円、向

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- 5 - 丘保育園・育成室耐震補強その他改修工事 5 億 2,576 万 1,091 円である。 施設の改築や改修、耐震補強に当たっては、建築物の長寿命化や省エネル ギー対策を引き続き推進するとともに、施設のライフサイクル全体を見据え たコストと環境負荷の低減に努められたい。また、施設の老朽化の状況、財 政状況、人口動態など中長期的な見通しをもって計画的な改修に取り組まれ たい。 【表7】 歳出主要増減 (単位:百万円) 平成27年度 平成26年度 比較増減額 学校施設建設整備基金積立 4,426 36 4,390 区民施設整備基金積立 3,749 71 3,679 児童の保育委託 3,029 1,937 1,092 区民センター改修工事 1,073 0 1,073 福祉センター建設工事 0 2,165 △ 2,165 教育センター建て替え関係経費 14 1,631 △ 1,617 財政調整基金積立 2,369 3,861 △ 1,492 保育園用地取得 0 741 △ 741 項         目 増 減 ※100 万円未満四捨五入のため、増減額が一致しないことがある。 (2) 国民健康保険特別会計 ア 決算前年度比較 国民健康保険特別会計歳入歳出決算の前年度比較は、表8のとおりである。 歳入総額は 234 億 9,008 万 1,109 円で、前年度に比べ 36 億 7,620 万 170 円 (18.6%)の増となっている。歳出総額も 223 億 8,536 万 506 円で、前年度に 比べ 35 億 49 万 9,894 円(18.5%)の増となっている。歳入歳出差引額は 11 億 472 万 603 円で、前年度に比べ 1 億 7,570 万 276 円(18.9%)の増となっ ている。また、翌年度へ繰り越すべき財源はないため、実質収支額も同額で ある。 【表8】 決算前年度比較 (単位:円) 年 度 歳 入 総 額 歳 出 総 額 歳入歳出差引額 翌年度へ繰り越すべき財源 実質収支額 平成27年度 23,490,081,109 22,385,360,506 1,104,720,603 0 1,104,720,603 平成26年度 19,813,880,939 18,884,860,612 929,020,327 0 929,020,327 比較増減額 3,676,200,170 3,500,499,894 175,700,276 0 175,700,276 増 減 率 18.6% 18.5% 18.9% - 18.9%

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- 6 - イ 歳入について 款別決算の主な増減は、法改正に伴い保険財政共同安定化事業の対象範囲 が全ての医療費に拡大されたことによる共同事業交付金 31 億 2,087 万 5,670 円 (158.5%)の増、繰入金 6 億 2,881 万 1,235 円(25.2%)の増、繰越金 1 億 1,849 万 3,246 円(14.6%)の増、退職者医療制度の廃止に伴う療養給付費等交 付金 2 億 2,416 万 6,543 円(33.7%)の減、前期高齢者交付金 8,755 万 4,089 円(2.6%)の減である(表9)。 国民健康保険料の収納状況について、医療保険料についてみると、平成 27 年度の収入額は 38 億 5,801 万 5,791 円で、前年度を 5,809 万 3,193 円上回 り、収入率は 84.9%で前年度を 1.4 ポイント上回った(表 10)。 保険料については、ペイジー口座振替受付サービスの開始など収納機会の 拡大、口座振替の勧奨、夜間電話催告や納付交渉の実施、滞納処分の適正な 執行等に取り組んでおり、今後も自主納付の促進や滞納整理の強化などによ りさらなる収入率の向上に努められたい。 【表9】 歳入款別決算 収入済額 構成比 収入済額 構成比 比較増減額 増減率       円 %       円 % 円 % 1 国民健康保険料 5,553,682,176 23.6 5,571,033,689 28.1 △ 17,351,513 △ 0.3 2 一部負担金 0 0.0 0 0.0 0 - 3 使用料及び手数料 57,300 0.0 25,200 0.0 32,100 127.4 4 国庫支出金 3,971,159,737 16.9 3,858,468,544 19.5 112,691,193 2.9 5 療養給付費等交付金 440,233,000 1.9 664,399,543 3.4 △ 224,166,543 △ 33.7 6 前期高齢者交付金 3,229,392,149 13.7 3,316,946,238 16.8 △ 87,554,089 △ 2.6 7 都支出金 1,125,666,634 4.8 1,095,594,948 5.5 30,071,686 2.7 8 共同事業交付金 5,090,480,753 21.7 1,969,605,083 9.9 3,120,875,670 158.5 9 繰入金 3,128,495,797 13.3 2,499,684,562 12.6 628,811,235 25.2 10 繰越金 929,020,327 4.0 810,527,081 4.1 118,493,246 14.6 11 諸収入 21,893,236 0.1 27,596,051 0.1 △ 5,702,815 △ 20.7 合 計 23,490,081,109 100 19,813,880,939 100 3,676,200,170 18.6 款 平成27年度 平成26年度

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- 7 - 【表 10】 国民健康保険料収納状況  調 定 額 収 入 済 額 収入率  不納欠損額  収入未済額 円 円 % 円 円 6,724,168,686 5,553,682,176 82.6 289,013,673 888,120,067 6,647,230 医療保険料 4,544,282,312 3,858,015,791 84.9 192,019,809 499,198,193 4,951,481 1,576,694,368 1,223,270,989 77.6 68,047,480 286,728,908 1,353,009 介護保険料 603,192,006 472,395,396 78.3 28,946,384 102,192,966 342,740 6,857,088,288 5,571,033,689 81.2 297,956,457 996,890,229 8,792,087 医療保険料 4,551,042,340 3,799,922,598 83.5 203,829,747 554,558,951 7,268,956 1,659,579,201 1,271,405,092 76.6 66,900,869 322,369,143 1,095,903 介護保険料 646,466,747 499,705,999 77.3 27,225,841 119,962,135 427,228 △ 132,919,602 △ 17,351,513 1.4 △ 8,942,784 △ 108,770,162 △ 2,144,857 医療保険料 △ 6,760,028 58,093,193 1.4 △ 11,809,938 △ 55,360,758 △ 2,317,475 △ 82,884,833 △ 48,134,103 1.0 1,146,611 △ 35,640,235 257,106 介護保険料 △ 43,274,741 △ 27,310,603 1.0 1,720,543 △ 17,769,169 △ 84,488 ※下段は還付未済額(内数) 後期高齢者支 援金保険料 年  度 平成27年度 後期高齢者支 援金保険料 平成26年度 後期高齢者支 援金保険料 差   引 ウ 歳出について 款別決算の主な増減は、法改正に伴い保険財政共同安定化事業の対象範囲 が全ての医療費に拡大されたことによる共同事業拠出金 31 億 4,011 万 1,837 円 (159.9%)の増、一般被保険者高額療養費の増による保険給付費 2 億 9,822 万 793 円(2.5%)の増、一般会計繰出金及び償還金の増による諸支出金 1 億 1,866 万 519 円(14.1%)の増と、介護納付金 8,741 万 3,280 円(7.5%)の減で ある(表 11)。 保険給付費のうち、医療費の推移は、平成 25 年度には減尐したものの、再 び平成 26 年度より増加している(表 12)。 特定健診、保健指導の実施率の向上、後発医薬品の使用促進等により医療 費適正化についてさらに取り組まれたい。

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- 8 - 【表 11】 歳出款別決算 款 支 出 済 額 構成比 支 出 済 額 構成比 比較増減額 増減率 円 % 円 % 円 % 1 総務費 417,239,709 1.9 414,504,052 2.2 2,735,657 0.7 2 保険給付費 12,054,793,703 53.9 11,756,572,910 62.3 298,220,793 2.5 3 後期高齢者支援金等 2,595,481,817 11.6 2,578,070,851 13.6 17,410,966 0.7 4 前期高齢者納付金等 1,788,077 0.0 2,016,675 0.0 △ 228,598 △ 11.3 5 老人保健拠出金 93,770 0.0 93,770 0.0 0 0.0 6 介護納付金 1,084,200,548 4.8 1,171,613,828 6.2 △ 87,413,280 △ 7.5 7 共同事業拠出金 5,104,255,709 22.8 1,964,143,872 10.4 3,140,111,837 159.9 8 保健事業費 165,054,388 0.7 154,052,388 0.8 11,002,000 7.1 9 諸支出金 962,452,785 4.3 843,792,266 4.5 118,660,519 14.1 10 予備費 0 0.0 0 0.0 0 - 合 計 22,385,360,506 100 18,884,860,612 100 3,500,499,894 18.5 平成27年度 平成26年度 【表 12】 保険給付費のうち、医療費の推移 (単位:千円) 費  目 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度 療養諸費 10,002,709 10,575,219 10,419,119 10,410,585 10,645,438 高額療養費 1,105,332 1,198,058 1,172,100 1,219,861 1,297,984 移送費 14 50 230 70 21 結核・精神医療給付金 9,271 10,400 11,048 11,407 11,857 合  計 11,117,326 11,783,727 11,602,497 11,641,923 11,955,300 (3) 介護保険特別会計 ア 決算前年度比較 介護保険特別会計の歳入歳出決算の前年度比較は、表 13 のとおりである。 歳入総額は 146 億 7,767 万 9,129 円で、前年度に比べ 4 億 2,162 万 4,670 円 (3.0%)の増となっている。歳出総額は 143 億 3,912 万 6,745 円で、 前年度に比べ 4 億 4,042 万 4,843 円(3.2%)の増となっている。歳入歳出差引 額は 3 億 3,855 万 2,384 円で、前年度と比較して 1,880 万 173 円(5.3%)の 減となっている。また、翌年度へ繰り越すべき財源はないため、実質収支額 も同額である。 【表 13】 決算前年度比較 (単位:円) 年 度 歳 入 総 額 歳 出 総 額 歳入歳出差引額 翌年度へ繰り越すべき財源 実質収支額 平成27年度 14,677,679,129 14,339,126,745 338,552,384 0 338,552,384 平成26年度 14,256,054,459 13,898,701,902 357,352,557 0 357,352,557 比較増減額 421,624,670 440,424,843 △ 18,800,173 0 △ 18,800,173 増 減 率 3.0% 3.2% △5.3% - △5.3%

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- 9 - イ 歳入について 款別決算の主な増減は、介護保険料基準額の改定による保険料 3 億 6,441 万 680 円 (12.6%)の増、一般会計繰入金の増による繰入金 1 億 479 万 3,000 円 (4.3%)の増、第 2 号被保険者の負担割合の減による支払基金交付金 8,085 万 9,322 円(2.2%)の減である(表 14)。 【表 14】 歳入款別決算 款 収 入 済 額 構成比 収 入 済 額 構成比 比較増減額 増減率 円 % 円 % 円 % 1 保険料 3,259,153,880 22.2 2,894,743,200 20.3 364,410,680 12.6 2 使用料及び手数料 8,400 0.0 5,400 0.0 3,000 55.6 3 国庫支出金 2,914,986,043 19.9 2,941,366,810 20.6 △ 26,380,767 △ 0.9 4 支払基金交付金 3,612,281,210 24.6 3,693,140,532 25.9 △ 80,859,322 △ 2.2 5 都支出金 1,967,152,265 13.4 1,935,022,159 13.6 32,130,106 1.7 6 財産収入 1,437,000 0.0 1,610,000 0.0 △ 173,000 △ 10.7 7 繰入金 2,520,452,000 17.2 2,415,659,000 17.0 104,793,000 4.3 8 繰越金 357,352,557 2.4 329,629,694 2.3 27,722,863 8.4 9 諸収入 44,855,774 0.3 44,577,664 0.3 278,110 0.6 10 寄付金 - - 300,000 0.0 △ 300,000 皆減   合    計 14,677,679,129 100 14,256,054,459 100 421,624,670 3.0 平成27年度 平成26年度 ウ 歳出について 款別決算の主な増減は、介護サービスの実績の増による保険給付費 1 億 9,623 万 5,055 円(1.6%)の増、法改正によるシステム改修経費等の増による 総務費 1 億 1,064 万 1,225 円(19.3%)の増、介護給付費準備基金として基金積立金 8,184 万 5,815 円(127.4%)の増である(表 15)。 【表 15】 歳出款別決算 款 支 出 済 額 構成比 支 出 済 額 構成比 比較増減額 増減率 円 % 円 % 円 % 1 総務費 684,066,772 4.8 573,425,547 4.1 110,641,225 19.3 2 保険給付費 12,843,176,055 89.6 12,646,941,000 91.0 196,235,055 1.6 3 地域支援事業費 357,884,595 2.5 330,664,813 2.4 27,219,782 8.2 4 基金積立金 146,084,565 1.0 64,238,750 0.5 81,845,815 127.4 5 諸支出金 307,914,758 2.1 283,431,792 2.0 24,482,966 8.6 6 予備費 0 0.0 0 0.0 0 - 合    計 14,339,126,745 100 13,898,701,902 100 440,424,843 3.2 平成27年度 平成26年度

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- 10 - (4) 後期高齢者医療特別会計 ア 決算前年度比較 後期高齢者医療特別会計の歳入歳出決算の前年度比較は、表 16 のとおりで ある。歳入総額は 46 億 366 万 812 円で、前年度に比べ 4,851 万 8,801 円 (1.0%)の減となっている。歳出総額は 45 億 1,904 万 4,414 円で、前年度に 比べ 4,898 万 5,582 円(1.1%)の減となっている。歳入歳出差引額は 8,461 万 6,398 円で、前年度と比較して 46 万 6,781 円(0.6%)の増となっている。ま た、翌年度へ繰り越すべき財源はないため、実質収支額も同額である。 【表 16】 決算前年度比較 (単位:円) 年  度 歳 入 総 額 歳 出 総 額 歳入歳出差引額 翌年度へ繰り 越すべき財源 実質収支額 平成27年度 4,603,660,812 4,519,044,414 84,616,398 0 84,616,398 平成26年度 4,652,179,613 4,568,029,996 84,149,617 0 84,149,617 比較増減額 △ 48,518,801 △ 48,985,582 466,781 0 466,781 増 減 率 △1.0% △1.1% 0.6% - 0.6% イ 歳入について 款別決算の主な増減は、前年度繰越金 1,190 万 8,895 円(16.5%)の増、療 養給付費繰入金及び保険料軽減措置繰入金の減による繰入金 6,142 万 985 円 (3.2%)の減である(表 17)。 【表 17】 歳入款別決算 款 収 入 済 額 構成比 収 入 済 額 構成比 比較増減額 増減率 円 % 円 % 円 % 1 後期高齢者医療保険料 2,519,081,130 54.7 2,523,836,815 54.3 △ 4,755,685 △ 0.2 2 使用料及び手数料 1,800 0.0 6,300 0.0 △ 4,500 △ 71.4 3 広域連合支出金 372,862 0.0 176,706 0.0 196,156 111.0 4 繰入金 1,867,001,155 40.6 1,928,422,140 41.4 △ 61,420,985 △ 3.2 5 繰越金 84,149,617 1.8 72,240,722 1.6 11,908,895 16.5 6 諸収入 133,054,248 2.9 127,496,930 2.7 5,557,318 4.4 合   計 4,603,660,812 100 4,652,179,613 100 △ 48,518,801 △ 1.0 平成27年度 平成26年度 ウ 歳出について 款別決算の主な増減は、受託事業収入返還金及び一般会計繰出金の増によ る諸支出金 1,720 万 1,800 円(21.6%)の増、療養給付費納付金及び保険料軽 減措置納付金の減による広域連合納付金 6,853 万 583 円(1.6%)の減である (表 18)。

(12)

- 11 - 【表 18】 歳出款別決算 款 支 出 済 額 構成比 支 出 済 額 構成比 比較増減額 増減率 円 % 円 % 円 % 1 総務費 120,426,143 2.7 121,254,551 2.7 △ 828,408 △ 0.7 2 保険給付費 77,560,000 1.7 77,140,000 1.7 420,000 0.5 3 広域連合納付金 4,114,989,143 91.1 4,183,519,726 91.6 △ 68,530,583 △ 1.6 4 保健事業費 109,208,328 2.4 106,456,719 2.3 2,751,609 2.6 5 諸支出金 96,860,800 2.1 79,659,000 1.7 17,201,800 21.6 6 予備費 0 0.0 0 0.0 0 ― 合   計 4,519,044,414 100 4,568,029,996 100 △ 48,985,582 △ 1.1 平成27年度 平成26年度 3 財産について 平成 27 年度における公有財産(土地及び建物、物権、無体財産権、有価証券 並びに出資による権利)、物品、債権及び基金の状況は、次のとおりである。 なお、公有財産の有効活用については、今後とも積極的な取り組みを期待する。 (1) 土 地 平成 27 年度末現在高は 747,479.47 ㎡で、前年度末 744,894.25 ㎡に比べ 2,585.22 ㎡の増となっている。主な増加要因は、春日二丁目特別養護老人ホ ー ム 建 設 予 定 地 1,470.51 ㎡ の 国 か ら の 購 入 及 び 千 駄 木 ふ れ あ い の 杜 1,141.75 ㎡の寄附によるものである。 (2) 建 物 平成 27 年度末現在高は、452,906.56 ㎡で、前年度末の 455,732.18 ㎡に比 べ 2,825.62 ㎡の減となっている。主な増加要因は、大塚北会館 283.43 ㎡の 新築であり、主な減尐要因は、旧教育センター 1,260.21 ㎡、旧教育センター 別館 906.59 ㎡、旧千石交流館 227.20 ㎡、旧大塚北交流館 339.93 ㎡、旧本 駒込南交流館 232.06 ㎡及び旧本郷交流館 256.77 ㎡の解体によるものである。 (3) 物 権 物権の内容は、新江戸川公園に係る地役権である。平成 27 年度末現在高は 573.48 ㎡で、年度中の増減はない。 (4) 無体財産権 平成 27 年度末現在高は 74 件で、前年度末より 4 件増加した。これは、著 作権 5 件の増、1 件の減によるものである。

(13)

- 12 - (5) 有価証券 平成 27 年度末現在高は 1,907 万 8,200 円で、年度中の増減はない。 (6) 出資による権利 出資による権利は、平成 27 年度末現在、公益財団法人文京アカデミー外 4 団体に対する出えん 2 億 2,988 万 8,000 円で、年度中の増減はない。 (7) 物 品(取得価格 50 万円以上の物品) 平成 27 年度末現在高は 1,930 点で、年度中の増加は 83 点、減尐は 39 点 で、前年度末の 1,886 点から 44 点増加した。主な要因は、小学校等の写真光 学機器類 14 点の増、保育園及び小・中学校等のちゅう房機器類 38 点の増、 20 点の減である。 (8) 債 権 平成 27 年度末現在高は 1 億 7,823 万 2,261 円で、前年度末の 1 億 8,515 万 2,621 円に比べ 692 万 360 円減尐している。これは、奨学資金貸付金 341 万 660 円の減、入学支度資金貸付金 253 万円の減、女性福祉資金貸付金 97 万 9,700 円の減によるものである。 (9) 基 金 平成 27 年度末現在高は 672 億 3,584 万 8,560 円で、前年度末の 616 億 4,535 万 8,351 円に比べ 55 億 9,049 万 209 円増加している。 各基金の現在高の状況は、財政調整基金が 23 億 6,899 万 2,988 円を積立て、 19 億 372 万 7,000 円を取崩し、270 億 3,293 万 1,678 円、減債基金が 2 億 4,806 万 8,000 円を積立て、7 億 1,748 万 128 円、特定目的の基金等が 83 億 2,786 万 221 円を積立て、34 億 5,070 万 4,000 円を取崩し、394 億 8,543 万 6,754 円と なっている。積立ての主なものは、学校施設建設整備基金の 44 億 2,564 万円、 区民施設整備基金の 37 億 4,910 万 6,000 円及び介護給付費準備基金 1 億 4,608 万 4,565 円である。 4 財政指標等について 平成 27 年度普通会計決算における財政指標等については以下のとおりである。 ここでいう普通会計とは、総務省で定める基準をもって作成される統計的なも ので、財政状況の把握や分析などに用いられ、一般会計を中心に公営企業会計等 を除き、統一的に再構築したものである。 (1) 普通会計決算規模の推移 平成 27 年度普通会計決算における決算規模等の推移は、表 19 のとおりで

(14)

- 13 - ある。 平成 27 年度の実質収支は 29 億 2,648 万 3 千円であり、この実質収支から 前年度のそれを差し引いた単年度収支はマイナス 16 億 8,544 万 9 千円である。 また、これに財政調整基金の積立額及び取崩額等を加除した実質単年度収支 はマイナス 12 億 2,018 万 3 千円である。 【表 19】 普通会計決算規模の推移 (単位:千円) 区   分 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度 歳 入 規 模 75,014,297 76,372,198 78,746,180 82,137,666 88,330,181 歳 出 規 模 71,427,930 72,619,845 75,879,584 77,412,279 85,379,536 歳 入 歳 出 差 引 額 3,586,367 3,752,353 2,866,596 4,725,387 2,950,645 翌年度に繰り越すべき 財源 282,304 66,027 0 113,455 24,162 実 質 収 支 3,304,063 3,686,326 2,866,596 4,611,932 2,926,483 単 年 度 収 支 37,873 382,263 △ 819,730 1,745,336 △ 1,685,449 実 質 単 年 度 収 支 △ 1,123,196 △ 675,846 △ 1,214,013 5,606,734 △ 1,220,183 (2) 普通会計の財政指標 財政構造の弾力性、健全性等をみるための普通会計の財政指標の推移は、 表 20 のとおりである。 【表 20】 財政指標の推移 (単位:%) 区 分 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度 実 質 収 支 比 率 6.7 7.7 5.9 9.1 5.3 経 常 収 支 比 率 86.1 85.7 83.2 80.4 76.8 ア 実質収支比率 形式収支から翌年度の繰越し財源を差し引いたものが実質収支額であり、 実質収支比率は標準財政規模に対する実質収支額の割合をいう。どの程度が 適切かは当該団体の財政規模、経済状況により異なるが、一般的には概ね標 準財政規模の 3 から 5%程度といわれている。 本区では、平成 27 年度決算において、5.3%と前年度から 3.8 ポイント減 尐している。 イ 経常収支比率 地方税、普通交付税のように使途が特定されておらず、毎年度経常的に収 入される一般財源(経常一般財源)のうち、人件費、扶助費、公債費のよう に毎年度経常的に支出される経費(経常的経費)に充当されたものの占める 割合であり、財政の弾力性を示すものである。

(15)

- 14 - 本区では、平成 27 年度決算において、経常的経費の増加にもかかわらず経 常一般財源が大きく増えたため前年度を 3.6 ポイント下回る 76.8%となり、 引き続き改善している。 5 総括意見 本区では、平成 27 年度予算を「すべての世代の豊かな暮らしを27(にな)う 予算」として位置づけ、優先度の高い施策を重点施策として展開してきた。その中 で、私立認可保育所の開設を中心とした待機児童対策や国立大学と連携した区立認 定子ども園の開設など子育て支援施策、地域包括ケアシステム構築、民間事業者に よる高齢者施設等の整備、さらに2020東京オリンピック・パラリンピックの推 進に関する事業への着手など、さまざまな課題に的確に対応するため、区政運営に 取り組んできたことは高く評価できる。 平成 27 年度の決算においては、まず、歳入において、前年度に比較し、納税義 務者の増による特別区税の増並びに地方消費税交付金及び特別区交付金の増によ り、一般財源としては 12.7%の増となった。 また、特別区民税の収入率は年々向上してきている。特に、滞納整理の体制強化 等により収入未済額が前年度に比べ大きく減尐したことは、高く評価できる。ただ し、区全体では 20 億 6,101 万 3 千円の収入未済額となっており、今後も適正な債 権管理の徹底、債権回収の取り組みの強化等を図り、各所管において収入未済額の 一層の縮減に向け、鋭意取り組まれたい。 次に、歳出についてみると、投資的経費については、前年度に比べ 12.1%減尐し た。しかし、中長期的には老朽化した区有施設の改修、更新等について継続的に多 額の経費が必要となることが予想されることから、施設の現状把握と将来需要を基 礎にした公共施設等総合管理計画の策定等により、区有施設の総合的、計画的な管 理の取り組みを強化されたい。 また、人件費については、平成 27 年度は退職金の減等に伴い前年度に比べ微減 となった。今後とも職員数の適正化を図るとともに職員の育成強化や効果的な配置 を行い、効率的な組織運営に努められたい。 扶助費については、生活保護費は受給世帯、受給人員の減により前年度に比べ減 尐したが、児童数の増加及び新制度の導入による児童の保育委託の増や障害福祉サ ービス費の増により、前年度に比べ大きく増加している。人口の増加、高齢化の進 行等に伴い、今後とも社会保障関係経費の増加が見込まれる。 地方債の年度末現在高は 82 億 5,699 万円で前年度末から 13 億 6,612 万 3 千円 (14.2%)減尐した。引き続き今後の償還に備えた取り組みに努められたい。 次に、財政指標から財政運営をみると実質収支比率は 5.3%に低下し、また、経 常収支比率も 76.8%と改善されている。さらに財政調整基金や地方債の年度末残高 の状況等からは健全な財政状況にあるものと評価できる。 ただし、緊急課題である待機児童解消や子育て支援への総合的な対策、地域包括

(16)

- 15 - ケアシステムの構築、老朽化する区有施設の改修など、迅速に取り組むべき政策課 題は多い。また、区の歳入構造は景気動向に左右されやすく、将来的には生産年齢 人口の減尐による影響も予想される。 このため、社会状況の変化や区民ニーズの動向に迅速かつ柔軟に対応しつつ、将 来的な人口構成や財政構造など中長期的な視点に立った財政運営を行うことが求 められる。 特に、現在の施策に対する費用対効果等の検証・評価を適切に行い、事業のスク ラップアンドビルドを積極的に進めるとともに、民間活力、地域資源との協働等も 図りながら限られた資源を有効に活用し、効果的かつ効率的で、区民ニーズを的確 に反映した施策の実現に取り組むことが重要である。 今年度、行財政改革推進計画を包含する平成 29 年度からの基本構想実施計画が 策定される。策定にあたっては、以上のような視点に立って、計画化されることを 期待するものである。

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