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平成 19 年度事業報告書 平成 19 年度事業の概要 日本技術士会は 平成 19 年度事業計画に基づいて 技術士法制定 50 周年記念行事 第 3 期科学技術基本計画への支援 技術士ビジョン 21 の推進および技術士 CPD 活動に重点的に取り組むとともに 対外的広報活動 防災支援活動 国際協力等

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平成19年度事業報告書目次

平成19年度事業の概要 --- 1

Ⅰ 一 般 事 業 --- 3

1 技術士法制定50周年記念行事 --- 3

2 第3期科学技術基本計画への支援 --- 3

3 「技術士ビジョン 21」の推進 --- 3

4 技術士業務に関する対外協力 --- 4

5 広報および普及啓発 --- 6

6 技術士

CPD 活動 --- 9

7 修習技術者の研修・研鑚の支援 --- 12

8 国際協力および海外交流 --- 14

9 技術士業務の報酬等に関する資料の作成 --- 15

10 防災支援活動 --- 15

11 地球環境に関する調査・研究 --- 16

12 電子化の促進による各種システムの運用 --- 16

13 技術士の顕彰等 --- 17

14 部会の活動 --- 18

15 支部の活動 --- 24

16 会議等 --- 26

17 会員・準会員・賛助会員の状況 --- 27

Ⅱ 受 託 事 業 --- 27

Ⅲ 指 定 事 業 --- 28

資 料 --- 29

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平成19年度事業報告書

平成19年度事業の概要

日本技術士会は、平成 19 年度事業計画に基づいて、技術士法制定 50 周年記念行事、第 3 期科学技術基本計画への支援、「技術士ビジョン21」の推進および技術士 CPD 活動に重点的 に取り組むとともに、対外的広報活動、防災支援活動、国際協力等の事業を行った。その主 なトピックスは以下のとおりである。 技術士法制定 50 周年記念行事 技術士法制定 50 周年を記念する本部主催の行事として、「技術士について考える ―過去・現在・将来―」をメインテーマに「技術士法制定 50 周年記念シンポジウム」 を、文部科学省および国土交通省の後援を得て平成 19 年 7 月 31 日に虎ノ門パスト ラルにおいて開催した。また、支部、部会においても講演会等の関連行事を行った。 一連の行事では技術士制度の現状、課題、今後の展開などのテーマについて会を あげて議論し、今後の技術士のあり方、技術士制度の改善点、技術士の社会的認知 度の向上策等を取りまとめた。その内容は、「技術士法制定 50 周年記念誌」として 平成 20 年 1 月に発行した。 第3期科学技術基本計画への支援 文部科学省が平成 19 年度から開始した「理科支援員等配置事業」に協力するため 「特別講師」候補者の登録受付を行い、(独)科学技術振興機構を通じて、都道府県 および政令指定都市の教育委員会に候補者リストを提供した。その結果、茨城県、 千葉県、東京都、兵庫県等において、小学生を対象に会員技術士が理科に関する「特 別講師」を務めた。 科学技術週間の行事の一環である「サイエンス・カフェ」に講師およびファシリ テーターとして会員技術士を派遣して講演を行った。 「技術士ビジョン 21」の推進 会員拡大・技術士活性化推進特別委員会は、受験者の拡大と退会者の防止を課題 に取り込み、会員拡大および技術士活性化の具体的施策について検討してきた。 部門・部会検討特別委員会は、部門および部会のあり方についての検討結果を取 りまとめ、平成19年5月の理事会に報告した。 政策委員会は、公益法人制度改革に対応した本会の目的および基本事業の制定に 向けた検討を進めてきた。 内閣府「規制改革会議」への要望 内閣府の「規制改革会議」が募集した規制改革要望の集中受付月間(平成 19 年 11 月)に、技術士活用拡大の観点から監査制度を「金融商品取引法」に基づく有価 証券報告書の研究開発・生産設備関係等の技術関係項目に導入すること、上下水道 部門の技術士資格を「水道法」に基づく水道施設布設工事監督者資格に追加するこ と等を要望した。

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対外的広報活動の推進 技術士制度や本会の現状等について広く社会への情報発信に努めた。具体的には 技術士および本会に関する各種記事の連続掲載(フジサンケイ Business i.)、会員 による技術課題解決の事例紹介のコーナー「技術士 現場の視点」(日刊工業新聞社) のほか、農業部会、水産部会、生物工学部会、プロジェクトチームである食品技術 士センターおよび食品産業関連技術懇話会が連名で、「食品業界の信頼回復のために −関係技術者と技術士の皆さんに訴える−」を発信した。 技術士 CPD 活動 「技術士CPD中央講座」等の講演会を開催するなど、技術士CPDの諸施策を推進 した。また、支部、部会等においても講演会・見学会を開催し、平成19年度は全体 で330回を超えた。 平成19年度末のCPD登録者は約5,600名、技術士CPD認定会員は857名であり、登 録証明書の発行数も増加してきた。 さらに、「技術士CPD ガイドブック」を分かり易く改訂するとともに、CPD 登録 の監査に向けた検討を行った。 防災支援活動 東京都との「災害復興まちづくり支援協定」に対応するため、防災支援委員会に 減災技術W/G を立ち上げ、約 40 名が「地域防災力向上」、「防災情報」などをテー マに 5 グループに分かれて活動している。また、東京都墨田区が設立した「墨田区 災害復興支援組織」への協力を進めている。 一般への防災活動として、防災支援委員会と支部防災組織は、神戸、横浜、仙台 の震災対策技術展で「防災への備え」、「事業継続」などをテーマにセミナー・シンポ ジウムを企画し、実施した。 技術士試験の円滑な実施 平成19 年度から技術士第二次試験の試験方法が改正された。このため、新たな試 験方法の周知徹底に努めるとともに試験委員とより密接な連携を図り、改正初年度 の試験を円滑に実施した。 筆記試験合格率は例年より増加したが、口頭試験合格率は例年より減少したため、 最終合格率はほぼ例年どおりとなった。 また、平成16 年度から導入した試験問題に対するチェック体制と審査制度が機能 し、前年度に引き続き出題ミスはなく、的確かつ公正に試験を実施した。

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Ⅰ 一 般 事 業

1 技術士法制定50周年記念行事

技術士法制定 50 周年を機に、会の総力をあげて技術士制度の現状、課題、今後の展開 などをテーマに議論し、今後の技術士のあり方、技術士制度の改善点、技術士の社会的認 知度の向上策等について取りまとめることとした。 本事業については、平成18 年 8 月に事業委員会に技術士法制定 50 周年記念事業準備委 員会を設置し、企画・運営を行った。また、支部・部会においても講演会等の関連行事を 行い、参加者はのべ1,800 名を超え活発な議論がなされた。 本部は、文部 科学省お よび国土交通 省の後援 を得て、「技術士 につい て考える―過 去・ 現在・将来―」をメインテーマに「技術士法制定 50 周年記念シンポジウム」を、平成 19 年 7 月 31 日に虎ノ門パストラル(東京都港区)において開催し、招待者を含め 273 名の 参加があった。プログラムは附表1(30 ページ)に示す。 シンポジウムの内容等本事業の結果については、事業委員会に設置した 50 周年特別小 委員会が「技術士法制定50 周年記念誌」を編集し平成 20 年 1 月に発行した。また、本事 業の成果を踏まえて技術士制度に関する外部発信のためのパンフレットを作成した。

2 第3期科学技術基本計画への支援

第3期科学技術基本計画を支援していくため、平成19年3月の理事会において「科学技術 基本計画支援実行委員会」を設置し、支援活動の具体策等について検討を開始した。 具体的には、文部科学省が平成19年度から開始した「理科支援員等配置事業」に協力す るため「特別講師」候補者の登録受付を行い、「特別講師」候補者リストとして同事業の実 施機関である(独)科学技術振興機構(JST)を通じて、都道府県および政令指定都市の教 育委員会に情報を提供した。その結果、茨城県、千葉県、東京都、兵庫県等において、会 員技術士が小学校5、6年生を対象に理科に関する「特別講師」を務めた。 また、児童生徒や一般市民等を対象に科学技術を分かり易く説明し、科学技術知識の普 及に資するため「科学技術コミュニケーター」を募集し、地域住民主催の研修会等に講師 を派遣する準備が整った。 上記の活動情報を広く発信するためにパンフレット「理科大好き」を作成し、教育委員 会や地方行政機関の関係部局等に配布した。 科学技術週間の行事の一環である「サイエンス・カフェ」に講師およびファシリテータ ーとして会員技術士を派遣して、コンピュータおよび環境問題などについて講演を行った。

3 「技術士ビジョン 21」の推進

「技術士ビジョン21」の具体化に向け、前年度に引き続いて会員拡大・技術士活性化推 進特別委員会、部門・部会検討特別委員会および政策委員会が以下のとおり検討を行った。 (1) 会員拡大・技術士活性化 会員拡大・技術士活性化推進特別委員会は、本会の全組織を挙げて会員拡大の具体的な 計画および実施方策の策定と実施のフォローを行ってきた。 平成19年度の会員拡大目標を2,000名とし、各委員会、支部、部会と連携して、受験者 の拡大、退会者の防止を課題に取り込み、将来を見据えた施策の立案等、技術士全般の活 動活性化に向けた具体化のための検討を行ってきた。 会員拡大施策としては、未入会技術士のプロジェクトチーム所属を制限し、退会者防止 の一環として各支部、部会に活動の一層の活性化を要請した。また受験者拡大施策として、 JABEEコースの教員、在学生への技術士PR活動強化の推進、技術士資格を組込んだ技術

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者キャリアプランの作成と各企業へのPRを企画、検討している。さらに技術士活性化施 策として、全国大会のあり方について検討を進めている。 なお、平成19年度の会員数は、入会等が1,001名、退会等が580名あり、421名の増加に とどまった。 (2) 部門・部会のあり方 部門・部会検討特別委員会(平成17 年7月の理事会で設置)は、部会へのアンケート、 関係機関からのヒアリング等を行い、平成 19 年 5 月の理事会に最終報告を行った。 最終報告の主な内容は、 ① 部門については、現状維持を基本とすること ② いくつかの部門の選択科目については、構成や内容を見直す必要があること ③ 受験者が著しく少ない選択科目の統廃合については、潜在的な受験者の掘り起こし 等に努力することを前提に今回は見送ること ④ 部会については、部門と 1:1 で対応することを原則とし、必要に応じて交流・連 携すること ⑤ 今後の課題として、総合技術監理部門の位置づけの明確化、受験者が少ない選択科 目についての対処、技術の進展が著しい分野に関する選択科目の見直しなどである。 (3) 公益法人制度改革対応等 政策委員会は、 ① 公益法人制度改革に対応した本会の目的と基本となる事業 ② 代議員制度導入および役員選挙制度 ③ 府県単位の地域組織 ④ 定款を含めた諸規程の整備 について詳細に検討した「活動報告書」をとりまとめ、平成19年5月の理事会に報告し た。 平成19 年 7 月からの新委員による政策委員会においては、公益法人制度改革に対応し た本会の目的および基本事業を制定すべく「本会の目的・基本事業制定小委員会」を新た に設置し、これらの原案を作成していくため役員、支部長、部会長からの意見聴取も行い、 検討を深めている。 本会を社会に広くアピールしていくため、政策委員会および青年技術士交流実行委員会 は、平成 19 年 5 月の理事会において決定した新たなシンボルマークに合わせた会の名称 のロゴ化、会旗、名刺への利用例などの検討を行い、平成 19 年 6 月の定時総会において 会員に披露した。新たなマークに合わせた会員章(バッジ)も作成し、会員向け販売を開 始した。

4 技術士業務に関する対外協力

国内外の関連機関等を対象として、業務委員会、業務斡旋実行委員会および海外業務促 進実行委員会を中心に、前年度に引き続いて以下のような対外協力等を行った。 (1) 国内業務に関する支援 1) 国内関係機関との連携の推進 ① (財)東京都中小企業振興公社との連携による「ビジネスナビゲータ」として、平成 19 年度は会員技術士4 名が業務を行った。 ② (独)雇用・能力開発機構の職業能力開発総合大学校の「起業・新分野展開支援センタ ー」(通称:創業サポートセンター)は、個人の起業や事業主の新分野進出を積極的に

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支援し、良好な雇用機会の創出を図っていくために、相談窓口を設け公的支援制度の紹 介、起業相談、技術相談等を行っている。平成 19 年度は会員技術士 22 名が外部相談 員として登録され業務を行った。 ③ (独)中小企業基盤整備機構では、製造業者の国際競争力の強化と新たな事業の創出を 目指し、中小企業のものづくり基盤技術の高度化に資する革新的かつハイリスクな研究 開発等を促進することを目的とした「戦略的基盤技術高度化支援事業」を実施している。 平成19 年度は 2 名の会員技術士の推薦を行った。 国内業務に関する対外協力について、上記に示した以外に本会を通して推薦したもの 等は附表2(31 ページ)に示す。 2) 規制改革会議への要望 内閣府の「規制改革会議」が募集した規制改革要望の集中受付月間(平成19 年 11 月) に、技術士活用拡大の観点から監査制度を「金融商品取引法」に基づく有価証券報告書 の中の研究開発・生産設備関係等の技術関係の項目に導入することおよびこの監査に技 術士を活用すること、ならびに上下水道部門の技術士資格を「水道法」に基づく水道施 設布設工事監督者資格に追加することを要望した。 (2) 海外業務に関する支援 1) 海外関係公的機関との連携の推進

① (独)国際協力機構(JICA:Japan International Cooperation Agency)の国際協力 専門員、技術協力専門員、シニア海外ボランティア、個人コンサルタント等への応募 を促進した。

② 中国国際人材交流協会(CAIEP:China Association for International Exchange of Personnel)との包括的な提携協議書に基づく実務の取扱いについての協議および

CAIEP から要請された技術専門家派遣情報の会員への紹介を行った。

③ 台北駐日経済文化代表處が実施している専門家派遣依頼に対する技術士の派遣に関 する業務に協力した。

④ 韓国中小企業振興公団日本事務所

(Small Business Corporation

Japan Office)が 実 施 し て い る 海 外 専 門 家 派 遣 業 務 へ の 協 力 お よ び 日 韓 産 業 技 術 協 力 財 団

(Japan-Korea Industrial Technology Co-Operation Foundation)

が実施してい る派遣技術専門家要員としての登録への協力を行った。

⑤ 欧州復興開発銀行(EBRD:European Bank for Reconstruction and Development) が推進するシニア産業アドバイザーとしての派遣業務に協力した。 ⑥ 中国の天津工程師範学院関係者の本会訪問に際して、技術協力および交流に関する 協議を行った。 ⑦ 中国甘粛省外国専家局関係者の本会訪問に際して、本会および技術士制度等の説明 を行うとともに同省からの専門家派遣要請について海外業務希望登録者に情報の提供 を行った。 ⑧ 中国甘粛省人民政府専家局を訪問し、本会との広範かつ長期的な技術交流の協議お よび関係企業への本会の業務活動内容の紹介等を行った。 2) ホームページによる海外業務関連情報の提供 海外業務促進実行委員会は、本会ホームページの「海外業務促進実行委員会のページ」 に、海外志向の会員に対する海外関連業務の紹介、種々のルートで海外に出る場合に参 考になる情報等海外業務促進に関する情報の提供を行った。 3) 海外研修会の実施 海外業務希望者に具体的な実務情報を提供し国際協力業務の一層の効率化等を図るた め、欧州復興開発銀行および(独)国際協力機構の協力を得た。また、これら両法人の

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協力のもとに最近の国際協力業務を経験した会員技術士の体験談等を含む海外研修会を 平成19 年 11 月 17 日に本会会議室で開催し、38 名の参加があった。 海外研修会 講演: 「TAM事業と専門家の採用条件」 欧州復興開発銀行 TAM プログラムコーディネーター 綾 憲三 「JICA専門家の募集分野と採用条件」 (独)国際協力機構 国際協力人材部人材確保グループ グループ長 永江 勉 報告: 「JICA協力専門家実績報告」 技術士(農業、経営工学) 田中 好雄 「欧州復興開発銀行 協力専門家実績報告」 技術士(機械) 渡部 榮久

5 広報および普及啓発

技術士制度の普及啓発はもとより、技術士活用の促進、CPD に関する普及啓発、会員の 拡大等を図るため、以下のとおり広報および普及啓発活動を推進した。 (1) 広報 1) 月刊「技術士」の発行 平成15 年 10 月号から編集方針を従前の投稿中心型から広報委員会による企画記事中 心型に変更した。この企画は読者アンケートによって高い支持を得ていることから、以 後、この編集方針を継続して発行している。 本年度は、「グループ紹介」を一旦休止し、各部会の特筆される活動を紹介する「部会 から」と、常設委員会や実行委員会の活動状況を紹介する「委員会から」のコーナーを 新たにスタートさせた。 2) 技術士法制定 50 周年記念誌の発行 技術士法制定 50 周年を記念して行った活動の内容について、事業委員会の 50 周年特 別小委員会が「技術士法制定50 周年記念誌」として編集、平成 20 年 1 月に発行し会員 に配布した。 3) 広報活動の電子化 ① 電子化会員名簿の内容充実 電子化会員名簿については、経費削減、掲載情報の早期更新および自由検索の実現な ど利便性の向上とともにセキュリティの確保を狙いとした「WEB 名簿」システムを順 調に運用し、表示項目の充実も図った。 ② インターネットの活用 支部、部会および委員会では、個別のホームページの立上げが進み、全 7 支部、13 委員会、17 部会においてホームページを開設、運用し、独自に情報発信を推進できる ようになった。また、本会ホームページのデザインを利用し易いよう変更した。 ③ ホームページを利用したCPD 情報の提供等 会員の CPD 実施にあたって、CPD の実施機会となる行事案内情報の提供から、参加 申 込 、 実 施 結 果 の 登 録 、 実 績 の 管 理 な ど 一 連 の 作 業 が ホ ー ム ペ ー ジ を 通 じ て 行 え る “

Pe-CPD

“システムの本格的運用を図った。 CPD 行事内容の記録および CPD の実施機会の充実のため、部会や委員会での講演内 容を収録し、本会のホームページ「会員コーナー」を通して視聴可能となるシステムの 本格運用を行い、計約70 件の講演・発表について掲載を行っている。 また、学協会および関連団体のホームページとのリンクも進め、CPD 情報の提供に

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努めた。 なお、技術士 CPD 認定会員については、ホームページから申請可能であり、システ ムの自動判定により審査結果の即時回答が可能となっている。 4) 対外的広報活動の積極的推進 ① PR 用パンフレットの見直し 分かり易さを考慮し、また会員拡大のPR にも利用できるよう記載内容の追加、合格 者数、入会者数等の統計データの改訂などの見直しを行った。 ② メディアを通した発信 技術士制度や本会の現状等について対外的に広く理解を求めていくため、主要行事に ついて各新聞社等への早期情報提供や積極的な取材対応を行うよう努めた。 その成果としては、「フジサンケイ Business i.」の連続的掲載、「日刊工業」紙上で の会員による技術課題解決の事例紹介コーナー「技術士 現場の視点」などがある。 農業部会、水産部会、生物工学部会、プロジェクトチームである食品技術士センター および食品産業関連技術懇話会が連名で、「食品業界の信頼回復のために−関係技術者 と技術士の皆さんに訴える−」と題したアピールを関係行政機関、報道機関等に発信し た。 また、高等教育機関等を中心に技術士制度についての講演や説明会を開催した。主な 記事の掲載、説明会等は附表3(32 ページ)に示す。 ③ 関係団体開催イベント等への後援・協賛 学協会等関係団体が主催する各種行事への後援・協賛について、本会に依頼があった ものに関しては、技術士制度の普及および本会についての広報のみならず、関係団体と の連携の発展に資するよう対応した。実績は附表4(33 ページ)に示す。 ④ 大学等技術士会との連携 大阪工業大学、東京工業大学、日本大学、早稲田大学、武蔵工業大学、東京理科大学、 中央大学、千葉工業大学、工学院大学、東北大学等の出身者で構成される大学技術士会 に加え、本年度には名城大学および芝浦工業大学の出身者による大学技術士会が新たに 設立された。 (2) 普及啓発 普及啓発活動として、技術士全国大会、技術士合同セミナー、中小企業問題研究会・交 流会等の行事を開催した。 1) 第 34 回技術士全国大会 平成 19 年 10 月 17 日に福井県福井市のフェニックスプラザで、「『科学技術が育む地 球の未来』∼美しい緑、水辺、大地とともに∼」をメインテーマに第 34 回技術士全国 大会を開催した。招待者を含めて600 名を超える参加者があり、分科会、記念式典、記 念講演、交流パーティが盛大に行われた。関連行事として、テクニカルツアー等が催さ れた。プログラムは附表5(34 ページ)に示す。 2) 第 24 回中小企業問題研究会・交流会 平成20 年 2 月 8 日に女性総合センター アイム(東京都立川市)で、「知と技術の交流 で産業に活力を−イノ ベーションで東京の未 来を切り拓く−」をメ インテーマに第 24 回中小企業問題研究会・交流会(中小企業経営者と技術士の集い)を開催した。中小企 業経営者を中心に148 名の参加があり、午前中は、(財)

鉄道総合技術研究所および(株)

東芝・府中事業所の見学会が開かれ、

午後の研究会、交流会で活発な情報交換が行わ れた。

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第24回中小企業問題研究会・交流会 特別講演:「中小企業政策」 経済産業省 中小企業庁経営支援部技術課長 中野 節 基調講演:「知と技術の交流」 (社)首都圏産業活性化協会 専務理事 タマティーエルオー㈱ 代表取締役社長 井深 丹 パネルディスカッション:「多摩地区のイノベーション活動」 3) 地域産学官と技術士合同セミナー 地域産学官と技術士合同セミナーを、3 支部 3 ヶ所において下表のとおり開催した(一 部予定を含む)。 支部 開催日 場 所 テーマ 参加者数 近 畿 19. 07.28 大阪市・大阪科学技術センタービル 土 壌 汚 染 対 策 に 係 る 諸 問 題 の 解 決に向けて−国民・土地の安心・ 安 全 を 守 る た め の 土 壌 環 境 の 改 善を目指して− 74 名 北海道 19.11. 02 北見市・ホテルベル クラシック北見 災害に対する住民意識の向上 134 名 東 北 20. 06.16 (予定) 仙台市・宮城県建設 産業会館 文明の転換と科学技術のあり方 ― 4) 技術士試験合格者祝賀会 ① 平成 19 年度技術士第一次試験合格者・JABEE 修了見込者ガイダンス 修習技術者支援実行委員会は、技術士制度と日本技術士会の理解を深めることを目的 に、平成 19 年度技術士第一次試験合格者・JABEE 修了見込者ガイダンスを青年技術 士交流実行委員会の協力を得て、平成 20 年 1 月 26 日にベルサール神田(東京都千代 田区)において開催した。 「技術士への道−新試験制度、日本技術士会の役割−」、「修習経路と獲得すべき能力」 を テ ー マ と し た 講 演 と 、「二 次 試 験 へ の 挑 戦 と そ の 後 の キ ャ リ ア 形 成 」を テ ー マ に パネルディスカッションが行われた。続いて懇親会が行われ、新合格者および各部会か らの代表者等を含め 270 名を超える参加者があった。また、会場ではパネル展示を企 画し、各部会、プロジェクトチーム等の活動紹介を行い、本会への入会を勧めた。プロ グラムは附表6(36 ページ)に示す。 ② 平成 19 年度技術士第二次試験合格者研修会・祝賀会 平成 19 年度技術士第二次試験合格者研修会・祝賀会を、平成 20 年 4 月 19 日に本会 会議室で開催した。新合格者および各部会からの代表者等を含め 130 名を超える参加 者があった。 ③ 各支部、部会における合格者研修会・祝賀会 各支部、部会においても技術士第一次試験および第二次試験合格者研修会・祝賀会を 開催し、技術士制度の普及と会員拡大に努めた。開催実績(一部は予定を含む)は附表 7(37 ページ)および附表8(38 ページ)に示す。 5)第 21 回賛助会員懇談会の開催 第21回賛助会員懇談会を東京および大阪で開催した。東京地区は平成20年4月2日に本 会会議室、大阪地区は平成20年4月11日に大阪ガスビル食堂で開催し、それぞれ32社、 14社の出席があった。平成19年度の本会の主な活動等について説明の後、平成19年度の

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技術士試験結果および会員拡大等について意見交換を行った。 6) プロジェクトチーム 平成19 年度は新たなチームの設置はなく、「南九州防災・環境センター」の解散の届 け出があった。平成19 年度末のプロジェクトチームの数は 52 となった。

6 技術士

CPD 活動

事業委員会のCPD統括小委員会および生涯教育推進実行委員会が中心となり、「第25回 技術士CPD・技術士研究・業績発表年次大会」、「技術士CPD中央講座」、「技術士フォーラ ム2007」等の講演会を開催した。また、委員会、部会、支部主催の講演会・見学会・研修 会等を開催した。これらの講演会等は全体で330回を超える。 平成19年度末現在のCPD登録者数は約5,600名、技術士CPD認定会員は857名、CPD登 録証明書の発行件数は累計で179件となった。実績は附表9(39ページ)に示す。 また、「技術士CPDガイドブック」の改訂、CPD監査についての検討、学協会との連携 などを行った。 (1) CPD 行事の企画・開催等および CPD 情報の提供 本会が主催する CPD に関する各種行事のほか、建設系 CPD 協議会の加盟団体(本会 を含め現在 13 団体)が主催する CPD プログラムを利用した受講機会の提供、関係学協 会等外部組織とのインターネットのリンクによる CPD 情報の提供を行った。 また、全国に散在する技術士への CPD 情報の提供等についてはホームページ等を通し た情報提供の検討を進めており、本年度は各部会や委員会での講演内容を収録し、本会ホ ームページ「会員コーナー」を通して視聴可能となるシステムの本格運用を始めた。 1) 技術士CPD 中央講座、技術士研究業績発表年次大会、技術士フォーラム等の開催 ① 技術士CPD 中央講座の開催 生涯教育推進実行委員会および各部会との共催により、ほぼ月 1 回のペースで技術 士CPD 中央講座を開催した。平成 19 年度の参加者総数は約 1,100 名であった。また、 1 名の講師が平日の夕方に講演を行う技術士 CPD ミニ講座を開催し、参加者総数は約 170 名であった。講演演題等は附表 10(40 ページ)、附表 11(42 ページ)に示す。 ② 第 25 回技術士CPD・技術士研究・業績発表年次大会の開催 平成 19 年 6 月 21 日に本会会議室で第 25 回技術士 CPD・技術士研究・業績発表年 次大会を開催し、31 名の参加があった。研究・業績論文報告のテーマ等は附表 12(42 ページ)に示す。 ③ 技術士フォーラム 2007 の開催 技術士フォーラム2007 は、事業委員会および生涯教育推進実行委員会主催により平 成 19 年 11 月 29 日に虎ノ門パストラルで、「我が国の新産業・新技術の方向性∼経済 産業省の「技術戦略マップ 2007」に学ぶ∼」を基本テーマとして講演会を行い、177 名が参加した。

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技術士フォーラム2007 講演: 「技術戦略マップ」策定の背景・目的と活用法 経済産業省 産業技術環境局研究開発課企画官 福田 賢一 情報通信分野の新技術の方向性と実用化のシナリオ 経済産業省 産業技術環境局研究開発課調整官 藤原 達也 エネルギー分野の新技術の方向性と実用化のシナリオ (財)エネルギー総合工学研究所 主管研究員 角本 輝充 ロボット分野の新技術の方向性と実用化のシナリオ (独)産業技術総合研究所 知能システム研究部門長 平井 成興 ④ 新春記念講演会の開催 事業委員会および生涯教育推進実行委員会は、平成 20 年 1 月 11 日に虎ノ門パスト ラルで、当日開催の新年賀詞交歓会に先立って新春記念講演会を開催し、約 140 名が 参加した。 新春記念講演会 講演: 「科学技術の粋「ちきゅう」の目指すもの、もたらすもの −南海トラフ地震発生帯掘削計画−」 (独)海洋研究開発機構 地球深部探査センターIODP 推進室 計画推進グループリーダー 倉本 真一 ⑤ 第4回技術者倫理研究事例発表大会 生涯教育推進実行委員会は、北陸支部との共催により、第 34 回技術士全国大会の一 環として、平成 19 年 10 月 16 日に福井県福井市の福井県国際交流会館で、「技術者が 目指す安心・安全」をテーマに第 4 回技術者倫理研究事例発表大会を開催し、77 名が 参加した。 第4 回技術者倫理研究事例発表大会 論文発表: 「技術者が目指す安全・安心−安全・安心を基準とした同目的技術の見方−」 技術 士(建 設、上下 水 道、衛生 工学、農 業、森 林、水 産、応 用理 学、環境 ) 井上祥一郎 「安心・安全を支える技術者」技術士(機械、総合技術監理) 田岡 直規 「原子力発電における安全と安心」技術士(建設) 鳥羽瀬孝臣 「なぜ今、技術者による技術者倫理教育が必要なのか?」 技術士(金属、総合技術監理) 橋本 英樹 「“技術の営み”というアイデンティティーとプロフェッション」 技術士(衛生工学、総合技術監理) 比屋根 均 2) 部会、支部等における CPD 講座の開催等 技術士の研鑚活動として、講演会・見学会、技術士業務開業研修会、若手技術士の育 成活動が行われた。なお、各部会の活動については「14 部会の活動」(18 ページ)に、 各支部の活動については「15 支部の活動」(24 ページ)に示している。 ① 講演会・見学会の開催 各部会、各支部において、各種の講演会・見学会が活発に行われた。これらの題名 や見学先等は附表 13(43 ページ)、附表 14(51 ページ)、附表 15(53 ページ)およ

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び附表16(62 ページ)に示す。また、プロジェクトチームにおいても講演会等を開催 した。 ② 技術士業務開業研修会の開催 新規に開業しようとする技術士を対象として、業務斡旋実行委員会の企画により技術 士開業および業務開拓のためのガイダンスを、平成 19 年 11 月 29 日および 30 日に本 会会議室で開催し、14 名が参加した。 ③ 若手技術士の継続研鑚への支援活動 青年技術士交流実行委員会が中心となり、本部および支部の若手の会員・準会員を対 象とした相互研鑚や継 続的なCPDの場を鋭意提供するとともに、本会の事業(政策委 員会への提言、月例会活動、支部交流活動、国際交流活動、会員勧誘、技術士制度およ び本会の広報等)に貢献してきた。本年度における主な活動は附表17(63ページ)に 示す。 3) 学協会との連携による CPD 講座の共催および CPD 情報提供の促進 (社)土木学会、(社)日本工学会の CPD 関係委員会に参画し、本会の技術士 CPD の 取り組み状況について説明するなど、CPD に関する情報交換を行い、講座の共催および 情報提供の促進を図った。 学協会および関連団体のホームページとリンクして CPD 情報を提供したほか、学協 会等関係団体が主催する各種行事への後援・協賛を行った。本年度の関係団体等の各種 行事への後援、協賛は附表4(33 ページ)に示す。 本会を含む 13 の団体で構成する建設系 CPD 協議会は、「建設技術者の継続教育を考 えるシンポジウム−建設技術者は継続教育(CPD)をどう活用すべきか?−」を平成 19 年9 月 21 日に建築会館(東京都港区)で開催し、175 名が参加した。 (2) CPD 登録証明書および CPD 認定会員証の発行 CPD 登録者は平成 19 年度末で約 5,600 名である。多くの技術士が所属する建設コンサ ルタント業界では、プロポーザルへの参加要件や技術者資格の更新要件等にCPD 登録証 明書が活用されている。平成 19 年度の CPD 登録証明書の発行は 103 件である。平成 18 年 3 月から受付を開始している技術士 CPD 認定会員については、平成 19 年度は 248 名 が認定された。平成19 年度末の CPD 登録証明書の発行件数の累計は 179 件、技術士 CPD 認定会員は 857 名となった。実績は附表9(39 ページ)に示す。 CPD 統括小委員会は、登録された CPD の内容を基に CPD の実施状況を把握するとと もに、平成 20 年度には登録内容の監査を実施することを目指して、そのための仕組みの 構築について検討した。 (3) CPD 活動の活性化 事業委員会の CPD 統括小委員会は、生涯教育推進実行委員会と協力し、技術士全体の CPD の活性化に関する諸課題について調査検討を進めてきた。 本年度は、より質の高いCPD 登録を実施するために、「技術士 CPD ガイドブック」の 改訂版(第5 版)を平成 20 年 4 月に発行した。第 5 版の主な変更点は、「CPD 形態の内 容と時間重み係数の明確化」、「CPD 形態別の上限時間の設定」、「CPD 監査の実施」の追 記である。 支部で実施する CPD 講座等に適する講師の発掘等については、支部の努力により講演 会のテーマに即した講師等の発掘が図られ、支部主催の講演会等が附表 15(53 ページ) のとおり開催された。 技術士第二次試験合格者に対する CPD の啓発等については、平成 19 年度技術士第二

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次試験合格者研修会・祝賀会においてCPD についてのガイダンスを行った。

7 修習技術者の研修・研鑚の支援

平成 15 年度から技術士第二次試験受験資格が変更され、原則として第一次試験合格が 必要となったこと、また、第一次試験免除認定の課程(JABEE コース)修了者が増加し たことにより、修習技術者が急増した。因みに、JABEE コースの認定は、平成 18 年まで の間、144 高等教育機関の 346 プログラムとなり、その修了生は約 56,000 人に達してい ると推測される。 これに対応するため、修習技術者支援実行委員会が中心となり、多数の修習技術者が質 の高い修習を全国的に実施できる環境の整備に努めた。 (1) 「修習技術者のための修習ガイドブック」の頒布 「修習技術者のための修習ガイドブック(第 2 版)」の頒布を行った。 (2) 標準カリキュラムの構築、教材の整備及び修習技術者制度等の情報発信 JABEE コース修了者に対する技術士制度、修習制度の普及活動として「修習制度説明 標準資料」、「標準カリキュラム」を作成し、「説明員制度」の確立に向けた検討を開始し た。「JABEE 認定課程の学生のための修習ガイドブック」を新たに作成し、JABEE 認定 課程の学生等にも広く技術士制度を周知すべく、頒布を開始した。 全国の修習技術者に対して、ホームページ等を利用し、各種研修等の情報発信を行った。 (3) 技術士第一次試験合格者歓迎会の開催 1) 東京における技術士第一次試験合格者・JABEE 修了見込者ガイダンス 前述「5‐(2)‐4)技術士試験合格者祝賀会」(8 ページ)のとおり、修習技術者支援実 行委員会は、技術士制 度、本会の組織・行事 等の理解を深めること を目的に、平成 19 年度技術士第一次試験合格者・JABEE 修了見込者ガイダンスを開催した。プログラム は附表6(36 ページ)に示す。 2) 支部における技術士第一次試験合格者研修会・歓迎会の開催 修習技術者支援のための行事として、合格者へのオリエンテーション、交流を目的と した歓迎会を全国7 支部 8 会場(北陸支部 2 会場)で開催した。 (4) 修習技術者研究発表大会、修習技術者研修セミナー、先端複合技術研究会の開催、技術 士補登録の推進 1) 第8回修習技術者研究発表大会/先端複合技術研究発表年次大会の開催 第8回修習技術者研究発表大会/先端複合技術研究発表年次大会は、「JABEE 認定 プログラムから IPD・プロフェッショナルエンジニアへ」をメインテーマに、JABEE および(社)日本工学教育協会と共催して平成 19 年 8 月 25 日に本会会議室で開催し、約 50 名の参加があった。 技術士を目指す修習技術者による研究発表大会および高等教育機関・産業界における 技術者教育の最前線の講師が中心となり、技術士、修習技術者をめぐる環境や今後の展 開、産業界が期待するところについてのパネル討論会を開催した。本年度は修習技術者 のみならず、将来技術士を目指す学生や教員も対象とした。終了後は、各支部の修習技 術者の担当者が集まり、支部連絡会議を開催し、現況や課題等を話し合った。研究発表 テーマは附表18(64 ページ)に示す。 2) 第 20 回修習技術者研修セミナーの開催 修習技術者研修セミナーは、修習技術者および技術士補の資質向上を目的として行っ

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ている。今回は、青年技術士交流実行委員会と協力して、「理想の技術者像とそれに向け た修習 −今日からはじめる行動計画−」をメインテーマに、平成 19 年 11 月 17 日お よび 18 日の両日に NTT 麻布セミナーハウス(東京都港区)で開催し、15 名の参加が あった。講演議題等は附表19(64 ページ)に示す。 3) 修習技術者キャリアアップセミナーの開催 修習技術者キャリアアップセミナーは新合格者を対象として、技術士になるための修 習の理解と、今後の修習活動の進め方、技術士になるために必要な能力の理解を目的に 行っている。今回は、「タイムマネジメント」をテーマに青年技術士交流実行委員会と協 力して平成 20 年 3 月 8 日に本会会議室で、グループ討議を中心とした能動的な実践的 セミナーとして本セミナーを開催し、27 名の参加があった。 修習技術者キャリアアップセミナー 講演: 「修習技術者のキャリアデザインとキャリアパス」 技術士(情報工学、総合技術監理) 奥田 孝之 「修習の意味と実践 −タイムマネジメントの重要性−」 技術士(情報工学、総合技術監理) 小林 進 演習: 「業務遂行能力 −タイムマネジメント−」 演習インストラクター 技術士(建設) 松本 正人 4) 修習技術者研修会/先端複合技術研究会の開催 修習技術者研修会および先端複合技術研究会をそれぞれ 7 回同日開催した。各回の講 演課題等は附表 20(65 ページ)に示す。 5) 技術士第一次試験合格者への登録支援等 技術士第一次試験合格者が技術士補の登録をするための支援として、適宜必要な技術 士の紹介を行っている。 また、技術士制度の普及のためには企業内での修習支援が重要として、修習プログラ ムの導入について予備調査を行っている。技術士 CPD の登録システムを活用した IPD 記録の登録についても予備的な検討を行っている。 (5) JABEE 認定プログラム課程の担当教員を通した技術士制度の普及 JABEE の認定課程の学生や修了生すべてを把握し、これらの方々に修習の情報を提供 していくことは困難である。そのため、担当教員を窓口とし、技術士についての各種情報 等を配信できるように働きかけている。また、(独)国立高等専門学校機構を訪問し、各高 等専門学 校の教職 員を 通して学 生に対し 技術 士制度に ついての 情報 を配信し ていただ く よう、協力依頼を行った。 また、(社)日本工学教育協会は、JABEE 修了生(修習技術者)に対して一人でも多く 技術士資格を取得出来るよう、平成 19 年 10 月 27 日、第 3 回「技術士への道」説明会を 行った。全国から28 名の参加があった。本会はこれに参加し講演を行った。

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第3 回「技術士への道」説明会 講演: 「技術士制度について」 (社)日本技術士会 専務理事 竹下 功 「技術士第二次試験受験資格等について」 (社)日本技術士会 技術士試験センター試験・登録部長 渥美 純一 「修習技術者としての基幹能力とは、およびその開発方法」 (社)日本技術士会 修習技術者支援実行委員会前委員長 坂本 恵一

8 国際協力

および

海外交流

経済の国際化に対応してAPEC エンジニアおよび EMF 国際エンジニアの枠組みに参加 するとともに、日韓技術士会議の開催、海外の技術者機関との連携を図った。 (1) APEC エンジニア APEC エンジニアは平成 12 年 11 月から公式に登録が開始された。わが国においては、 平成12 年 11 月から、まず「Civil」と「Structural」の 2 分野について登録を開始した。 平成 18 年度からは、共通に合意されている 11 の分野に広げて登録を開始し、技術士の 全ての部門を対象にAPEC エンジニア登録の申請を受け付けている。 平成19 年度は、技術士について、新規登録申請が 73 件(うち 6 件は 18 年度中の受付) および更新申請が256 件あり、それぞれ審査・登録を実施した。

平成20 年 3 月末の登録数は「Civil」で 1,565 件、「Structural」で 300 件、「Mechanical」 で 52 件、「Chemical」で 28 件、「Electrical」で 47 件、「Geotechnical」で 3 件、 「Environmental」で 22 件、「Industrial」で 32 件、「Information」で 7 件となった。 平成19 年 6 月に米国・ワシントン DC で開催された APEC エンジニア調整委員会に参 加した。EMF、ワシントンアコード等の技術者資格や教育に関する関係団体の国際会議 である IEM(International Engineering Meetings)の共同事務局を設置すること、次 回平成 21 年の会議は京都で開催すること等が合意された。 (2) EMF 国際エンジニア EMF 調整委員会が平成 19 年 6 月に米国・ワシントン DC で開催され、本会からもこ れに参加し情報の収集を行った。今回の調整委員会でシンガポールとスリランカが正式メ ンバーとして承認され、正式メンバーが 13 エコノミー、暫定メンバーが2エコノミーと なった。 日 本 で の EMF 国際エンジニアの登録開始に向けて準備を進め、第 1 回目の登録は APEC エンジニアに登録されている技術士を対象として、平成 20 年 3 月に申請受付を開 始した。 (3) 海外交流 1) 第 37 回日韓技術士会議 第37 回日韓技術士会議は、平成 19 年 10 月 1 日に「東アジアの人類の幸せのために ∼環境保全と日韓技術士の役割∼」をメインテーマとして韓国ソウル特別市で開催され た。午前は、日韓両国の会長挨拶、両国担当委員長の報告および両国の技術士1 名ずつ による基調講演、午後は5分科会で活発な討論が行われた。 夕刻からは、友好親善晩餐会が開催され、ソウルの伝統と地域色豊かなアトラクショ ンが披露され懇親を深めた。 また、翌日は、仁川(インチョン)大橋建設現場、仁川経済自由区域のほか、清渓川(チ ョンゲチョン)の復元工事の様子等を展示した「清渓川文化館」等の視察を通じて、両国

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の交流を深めた。参加者は同伴者を含め両国合わせて270名を超えた。 本会議前日の9月30日には、「第3回日韓青年技術士サッカー大会」と「日韓女性技術 士競争力強化シンポジウム」が開催された。 2) APEC や ASEAN 諸国等の海外関係機関との交流 ① 東南アジア・太平洋技術者協会連合(

FEISEAP

) 平成 17 年 8 月にインドネシア・ジャカルタで開催された第 13 回 FEISEAP

(The

Federation of Engineering Institution in Southeast Asia and the Pacific)

総会に おいて、APEC エンジニアや EMF 国際エンジニアの基本的要件の一つである技術者教 育 の 修 了 に 関 す る 認 定 に つ い て 検 討 し て い く た め Engineering Education Accreditation Committee が設立された。同 Committee の第 2 回会合が第 14 回

FEISEAP 総会に併せて

平 成 19 年 11 月 26 日にフィリピン・セブで開催され、 FEISEAP 加盟各技術者団体を中心に 10 ヶ国 38 名が参加した。今後は日本を含む7ヶ 国のワーキンググループでアクションプランを検討していくこととなった。

② アセアン技術者協会連合国際会議(CAFEO/YAFEO)

第 25 回 CAFEO(Conference of the ASEAN Federation of Engineering Organizations)お よ び 第 14回 YEAFEO(Young Engineers of ASEAN Federation of Engineering Organizations)が平成19年11月にフィリピン・セブで開催され、青年技 術士交流実行委員会から1名が参加した。

(4) 国際特別委員会の活動

APEC エンジニア・プロジェクトの推進、EMF 国際エンジニア登録の開始に向けての 検討、米国・ワシントン DC での IEM 会議への参加、FEISEAP への対応、JABEE 等

ジアの教育認定機関が参加するネットワーク会議

(NABEEA)

への参加など、本会とし ての国際協力・海外交流について情報収集や調査検討を行った。また、本会の英文ホーム ページを立ち上げた。

9 技術士業務の報酬等に関する資料の作成

技術士の業務報酬については、報酬委員会が中心となって平成 19 年度の「技術士業務 報酬の手引き」および「平成 19 年度の技術士報酬に関する参考資料」を作成し、平成 19 年 5 月の理事会に諮り承認された。また、参考資料として「技術士業務報酬の手引き」の 解説(平成 19 年度版)を作成しホームページに掲載した。 また、平成 20 年度の「技術士業務報酬の手引き」および「技術士報酬に関する参考資 料」改訂のための資料収集等を行うとともに、技術士業務報酬のあり方について基本的事 項から再検討することも含めて作業を開始した。

10 防災支援活動

社会貢献活動を具体的に進めるため、地域防災活動への積極的参加、展示会等による減 災・防災の普及啓発、平成18 年 12 月から新たに実行委員会として発足した防災支援委員 会の活動体制の整備等を行った。

(1) 関係機関との連携等

1) 東京都との「災害復興まちづくり支援協定」等による活動 東京都との「災害復興まちづくり支援協定」に対応するため、首都圏のメンバーを対 象に、防災支援委員会の下部組織として減災技術W/G を立ち上げ、「地域防災力向上」、 「防災情報」などをテーマに、約40 名が参加し、5グループに分かれて活動している。 また、東京都墨田区が設立した「墨田区災害復興支援組織」への協力を進めている。

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2) 震災対策技術展を活用した防災活動 防災支援委員会と支部防災組織は、神戸、横浜および仙台で開催された震災対策技術 展でセミナー・シンポジウムを企画・運営し、減災・防災への事前の備え、専門家の支援、 事業継続への取り組みなどをテーマに講演、討議を行った。参加者は3会場で一般を中 心に合計260 名であった。 3) 「大規模災害への防災・減災」に関する調査・研究および関係機関・団体との連携 災害復興まちづくり支援機構の「専門家の役割を考える」研究会へ参加し、各士業の 連携方法、復興方策について検討した。また、NPO法人事業継続推進機構が取り組んで いる日本版BC(事業継続)に関する「地域貢献・連携」についての検討に参加したほか、 第1回日本耐震グランプリ(内閣総理大臣賞ほか)の開催を後援した。 (2) 防災支援委員会の活動 「防災支援委員会運営規則」、「防災会議設置・運営規則」および「現地派遣調査団の編 成・運用の手引き」について、大災害への対応を柔軟に行うため、また他の実行委員会 運営規定との調整のため、関連事項の修正・変更を検討し、所管の委員会および理事会 の審議を経て制定承認の手続きを行った。 防災支援活動の全体体制、連携と協定、活動方針、活動事項、予定、役割分担といっ た基本方針を定め、これに基づいて活動を行った。 「減災・われ われの役 割∼技術士の社 会貢献 ∼」をテーマに 全国大 会(福井)で第 3 回全国防災連絡会議を開催し、70 名が参加し、減災活動の報告、情報交流を行い、次の 「福井宣言」をまとめた。 福井宣言 われわれ技術士は、夫々の経験・能力を活かして、地域の防災・減災活動を通 じて、地域社会に貢献していきます。 技術士会のネットワークを活用して、総合的な防災・減災活動を進め、社会に 情報発信していきます。 全国防災連絡会議の開催を継続し、技術士会の防災ネットワークの拡大と連携 を進めます。

11 地球環境に関する調査・研究

地球環境研究特別委員会は、「人類存亡の鍵を握る環境技術」と副題を付した「地球環 境研究調査報告書(第四期)」を平成 19 年 4 月に発刊した。この内容をできるだけ多くの 会員に詳細に広報するために地球環境研究調査報告書説明講演会を 5 月 19 日と 5 月 26 日の 2 回にわたって開催し、それぞれ 46 名、26 名が参加した。なお、地球環境研究特 別委員会は、これをもって当初の目的を達成したので、平成19 年 6 月末に終了した。

12 電子化の促進による各種システムの運用

事務処理の合理化と迅速化のため、インターネット技術を活用し効率的なシステム

運用を図った。また、情報の電子化にあたっては、個人情報の取り扱い等セキュリテ

ィの確保を第一とし、指定事業の電子化との調整を図りつつ運用した。

① 「統合会員情報システム」の円滑な運用 会員情報について、セキュリティを確保しつつ一括管理を可能とする統合会員情報シ ステムを円滑に運用している。これによりホームページを通して変更された住所やメー ルアドレス等が迅速かつ正確にデータベースに反映される等、事務の効率化が促進され た。

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② 本会ホームページ「会員コーナー」閲覧用のパスワード発行 会員・準会員に向けた情報を効率的に提供する「会員コーナー」を閲覧するためのパ スワードの発行は、平成 19 年度末現在で合計約 11,200 名となった。また、情報化の 促進にあたっては、会員パスワード機能の活用により、セキュリティにも十分に配慮し つつ、会員に限定した利便性の高いシステムの提供が可能となっている。 ③「同報メールシステム」の運用 電子メールを用いて行事予定や各種案内を支部、部会から各所属会員に向け随時に容 易に送信できる同報メールシステムを順調に運用し、円滑な情報連絡と事務費の節減に 寄与した。 ④ 「技術士パーソナルデータベース」システムの構築 このシステムは、会員の業務経歴や保有資格などを一元的に登録管理し、業務斡旋や 業務紹介などの活用につなげていくことを狙いとして構築したものである。本格運用第 1 号としては、防災支援委員会が防災活動に関連する会員情報の登録を実施し、同委員 会の活動推進に効果的に利用している。 また、業務斡旋実行委員会および海外業務促進実行委員会においても、業務斡旋や業 務紹介などを希望する会員の情報登録について本格的な運用を始めた。 ⑤ EMF 国際エンジニア審査登録支援システムの検討 EMF 国際エンジニア登録の開始の案内をホームページに掲載したほか、EMF 国際 エンジニア審査登録支援システムの準備を行った。 ⑥ 「会員意見募集システム」の運用 会員・準会員から直接意見の書込みが可能となるよう、ホームページを利用した「会 員意見募集システム」を運用し、部会総会での議決委任表明などへの利用も行った。

13 技術士の顕彰等

前年度に引き続き技術士の顕彰、技術者倫理の普及啓発を行ったほか、「名義借り」報 道に関する注意喚起を行った。 (1) 顕彰 平成19 年度の新規名誉会員および会長表彰者については、倫理委員会からの推薦およ び選考を経て、平成19 年 5 月の理事会で名誉会員 10 名および会長表彰者 73 名を決定し た。 (2) 技術者倫理の普及啓発 倫理委員会は、新たに6つの小委員会を編成し、技術者倫理の普及啓発を推進するとと もに、技術士倫理要綱については改定の必要性の検証から始めるほか、会長表彰制度のあ り方など会員の顕彰に関わる課題について検討を進めている。 関係学協会で組織する「技術倫理協議会」に対しては、本会からの委員推薦を行い活動 展開に協力している。 (3) 技術管理者の「名義借り」報道 琉球新報による標記報道(平成 19 年 3 月 9 日付け)に関して、会長から会員へ名義貸 しの注意を求める文書を、月刊誌に添付し全会員・準会員に配布するとともにホームペー ジにも掲載し周知を図った。 また、沖縄総合事務所による調査結果が報じられた(平成 19 年 6 月 20 日付け)際に も、会長から会員各位へ法令遵守を呼びかける文書を月刊誌に添付し全会員・準会員に配 布するとともにホームページにも掲載し再度周知を図った。

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14 部会の活動

各部会は、総会、例会、講演会・見学会等の行事を開催し、研鑚活動・情報提供活動を 行った。各部会の主な活動は以下のとおりである。 各部会の講演会・見学会等は附表13(43 ページ)および附表 14(51 ページ)に示す。 (1) 機械部会 毎月 1 回計 12 回の例会を開催した。4 月、1 月以外は定例の形式で、原則 2 題の講演 と報告・審議等を行っている。4 月は第一次・第二次試験合格者に対する例会の状況紹介 と合格者歓迎会を兼ねる構成とした。10 月は定例の例会の他、全国大会前夜祭の日に福 井県国際交流会館で北陸支部と共催で部会を開催した。1月は恒例の新春懇話会とした。 さらに、前年度から実施している企業内技術士が参加し易い土曜日の開催を 2 回実施し たが、議題は主に技術士法制定50 周年に関わるもので、企業内技術士が多数参加する中、 討論形式で行った。新合格者には12 月まで参加費免除の特典を与えたが、その効果も確 認できた。特別講演会は計 3 回 3 講演を行い、うち 1 回は原子力・放射線部会と共催し た。福岡工業大学から技術士に関する説明講演をホームページへの投稿という形で依頼を 受け、九州支部の機械部門のメンバーと共に対応し、講演終了後のアンケートではJABEE 対象学年の学生のほとんどが将来技術士を目指すという好結果を得た。支部との連携強化 の目的で例会の状況をビデオ撮影しDVD で 7 支部へ配布する作業は、開始後 2 年半を経 過し定着した。 (2) 船舶・海洋/航空・宇宙部会 関東地区と中部地区に会員が集中し、中部地区は航空・宇宙部門がほとんどであるから、 緊密な連絡のもとに二極活動が行われており、定例部会を奇数月に東京にて、中部地区航 空会を偶数月に名古屋にて開催している。 本年度の定例部会は5 月、7 月、9 月、11 月、平成 20 年 1 月、3 月に、中部地区航空 会は 4 月、6 月、8 月、10 月、12 月、平成 20 年 2 月に開催した。また、平成 19 年は CX(次期輸送機)、PX(次期哨戒機)がロールアウトし、MRJ の構想が発表されるなど 日本の航空産業にとって活発な年であり、CX、PX 開発の主契約社である川崎重工業㈱の 岐阜工場の見学を行った。 東京における定例部会では、CPD 活動の一環として出来る限り講演会を行うこととし、 9 月の CPD 中央講座では、共催として参加、外部講師により講演会の開催など、CPD の 活性化に努めた。 中部地区航空会では、各定例会を懇話会形式で運営し、技術交流、情報の共有化を推進 するとともに、講演会を同時開催し会員持回りで得意分野の講演を続けており、若手の育 成を含め CPD に努めている。 技術士法制定 50 周年記念事業の一環として、11 月定例部会では「技術士の現在及び未 来」と題して自由討論を行った。 また会員拡大策としてホームページの充実に努めると共に、1 月 19 日の定例部会では 第一次試験合格者歓迎会も併せて開催した。 (3) 電気電子部会 技術士法制定 50 周年記念の節目にあたり電気電子部会では、特別枠で基調講演:「技 術士に期待する技術者倫理」を日本原子力技術協会理事長にお願いし、引き続き「技術者 にとっての倫理観と技術士の果たす役割」のパネルディスカッションを実施した。62 名 の聴衆者があり盛会であった。特にこの講演会では、電気学会との初相互乗り入れを実現 した。このほか5回の講演会を開催し延べ総数 293 名の参加者数を記録した。

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見学会は、日本工業大学・東京電力㈱横浜火力発電所・双葉電子工業㈱の3箇所で実施。 特に双葉電子工業㈱での模型ヘリコプターデモフライトは大好評を得た。参加者数はのべ 104 人を記録した。 外部団体への支援では、「旧曾木発電所長寿レンガサポーター」の募集を実施し、電気 電子部会からは全国からの 37 名で 36,000 円の浄財が寄せられた。本会本部に送付した 結果、総額 455,100 円が集められた。 平成 19 年度の技術士二次試験筆記試験合格率が他部門に比し、当部門は異常に低い 7.8%であった。このため、電気電子部会としても危機感を強くし、幹事会を開催し善 後策を協議した。その結果として技術士試験センターに意見書を提出した。 今後とも、当部門の発展のため CPD の電気学会とのコラボレーションを強化するなど 努力していきたい。 (4) 化学部会 CPD 強化と会員の相互交流の活発化のために、例年毎月 1 回の定例講演会(外部講師、 会員技術士各 1 名)と情報交流会、春秋各 1 回の見学会、第一次・第二次試験合格者合 同歓迎会、忘年会などを開催している。 本年度は、外部著名講師10 名、会員技術士 8 名による講演、外部施設 3 ヶ所の見学(理 化学研究所:和光市、航空装備研究所:立川市、金属部会と共催で物質材料研究機構:つ くば市、)のほか、「技術士法制定 50 周年記念行事」の一環として 5 月、6 月にシンポジ ウムを行った。講演会・見学会への参加者はのべ 450 余名に達した。なお、新合格者歓 迎会を兼ねた 5 月のシンポジウムでは多数の新合格者が参加、「明日の技術士はどうある べきか」について活発な討議を行うとともに交流を深めた。 また、本年度は金属部会会員による招待講演と金属部会との共催見学会、また機械部会 から航空装備研究所見学会に多数の参加があるなど他部会との交流・横連携が深まった感 を強くした。 (5) 繊維部会 東京地区での講演会 8 回、見学会 2 回を行った。年度始めの 4 月には、技術士法制定 50 周年記念事業として経済産業省・繊維課の企画官をお招きし TES 会との交流会を実施 した。定例講演会では、技術者倫理と他部門との交流ということで、本会名誉会員が「わ れわれの技術者倫理と和辻倫理学をつなぐ」と題して講演し、他部門からも参加した。ま た、前化学部会長が「磁気テープと表面粗さ」を講演した。繊維とフィルムとは、形状は 違うが、それぞれの表面形態に対する考え方には共通するところがあり、“技術はコンプ ロマイズ”と言われるように相反する特性を組み合わせて商品化に結びつける開発物語は 印象に残る講演であった。また、本部会会員からは、国立科学博物館員としてまとめられ た「合成繊維の歴史」、環境問題の観点より開発されている「PFO フリーフッ素系撥水撥 油剤」、「ISO 国際規格」についての講演など、いずれも話題性に富んだ講演があった。 年 2 回予定している見学会は、代々木の「製品評価技術基盤機構(NITE)」と小田原 の「神奈川県産業技術センター(工芸技術所)」見学会を実施した。欠陥製品問題、品質 偽装など、製品の安全性に対する関心が高まる中、NITE の見学会は技術者倫理を彷彿さ せるものであったし、神奈川県産業技術センター工芸技術所見学、小田原漆器、組み木の 工場の見学は日本の伝統産業を通して、技術を伝承し守りぬく姿勢が印象的であった。 (6) 金属部会 本年度、主として技術士法制定 50 周年記念大会に向けて「技術士制度のあり方」を テーマに部会員からアンケートをとり、その結果を踏まえて定例会及び幹事会にて検討を

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繰り返した。さらに、部会員との討論会を第一次・第二次試験合格者の歓迎会と合わせて 4 月に開催し部会の意見をまとめて記念大会に発表した。 また、毎月の定例会にて講演会ならびに本会の状況報告および委員会報告などを実施し、 11 月は化学部会と共催で、つくば市にある(独)物質・材料研究機構を見学した。研究所の 概要のビデオ説明、新構造材料研究センターセンター長ならびに溶接グループリーダーの 両氏の講演後、研究所内の新構造材料の研究施設、大出力 CO2 レーザー溶接関連設備、 高窒素ステンレス鋼創製設備、軽量構造材料(Mg 合金等)関連設備、MIG アーク溶接設備、 クリープ試験設備などを見学した。 平成20 年 1 月は本会副会長、専務理事、常務理事のほか関係者が参加し恒例の新年会 を開催した。 (7) 資源工学部会 年 6 回の例会と講演会(共催 1 回を含む)を開催したほか、5 月に見学会を実施した。 本年度は技術士法制定50 周年にあたり、技術士についてのシンポジウムを開催し、地方 在住の会員にも紙上参加をしてもらい、技術士の現在・未来について論議を深めた。 見学会は都市鉱山である家電リサイクル工場を見学した。また、本年度は訃報が相次ぎ 会員が減じた。それに対処すべく計画を検討中である。 (8) 建設部会 本年度、毎月1 回の割合で幹事会(約 30 名)を開催し、その際、建設部会推薦の理事 の出席による理事会報告や懸案事項の協議を通じて意見の交換を行い、部会の意見を理事 会等へ反映した。また、幹事の大半は常設委員会や特別委員会、実行委員会の委員として 参画することとし、各委員会と部会との意見交換を行うこととした。 特に、本年度は、技術士法制定 50 周年にあたることから、5 月に「技術士について考 える−過去・現在・将来−」と題して、討論会を実施した。 部会には 企画委 員会、 研修委員 会、広 報委員 会を設け 部会へ の意見 照会等へ の審議 、 CPD 行事の企画運営、広報活動を行った。また、技術や経験を自由に語り合う場として の技術交流会も実施した。 CPD 活動は、行事の企画を研修委員会が行い、毎回、講演テーマを定め講師を選定し、 講師との折衝、当日の司会等は順番に幹事の中から担当者を決め実施することとしている。 本年度は 6 回の見学会と 5 回の講演会を実施した。見学会が多いのが、現場が主体の建 設部会の特徴となっている。 建設部会は 5,000 名を超える最大の部会であるため、現在の幹事会による運営と東京主 体のCPD 行事ならびにホームページを中心とした広報が活動の中心となっている。今後 は、支部建設部会と情報交換を活発化すること、幹事への官公庁や大学等の所属の会員の 参加を図るなどの方策により、全国的なネットワークを構築するとともに、活動の幅を広 げることが課題である。 (9) 上下水道部会 本年度は部会行事として4回講演会を行った。その内1回は技術士法制定50 周年記念 行事として行い、1回は平成 18 年度技術士試験合格者祝賀会を兼ねて行った。そして、 平成19 年度技術士第一次試験合格者の歓迎・祝賀会も1月の講演会のときに行うことが できた。例年行っている海外視察旅行は、カンボジア国を訪問しJICA が行った技術援助 の成果であるシェムリアップ市とプノンペン市の水道施設を見学し、水道事業の所管官庁 である鉱工業エネルギー省(MIME)を訪問し、水道公社総裁をはじめとしスタッフと親 しく意見交換を行った。また、シェムリアップ州のテクヴィル村に手押し井戸ポンプを贈

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