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養 老 保 険 の 減 額 払 済 保 険 への 変 更 1. 設 例 会 社 が 役 員 を 被 保 険 者 とし 死 亡 保 険 金 及 び 満 期 保 険 金 のいずれも 会 社 を 受 取 人 とする 養 老 保 険 に 加 入 してい る 場 合 を 解 説 します 資 金 繰 りの 都

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Academic year: 2021

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平成 22 年 4 月 1 日現在の法令等に準拠  養老保険の減額  逓増定期保険の取扱い変更  介護費用保険の導入  企業の保険のポイント

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養老保険の減額、払済保険への変更

1.設例 会社が、役員を被保険者とし死亡保険金及び満期保険金のいずれも会社を受取人とする養老保険に加入してい る場合を解説します。資金繰りの都合で支払保険料を減額するため、あるいは決算対策で含み損を顕在化すること が出来ます。例えば、この養老保険の保険金を 8,000 万円から 6,000 万円に減額します。減額時の貸借対照表に計 上されている保険積立金は 2,400 万円で、今回の減額に伴う解約返戻金を照会したところ 400 万円と回答されました。 この場合の会計処理・税務処理は、以下の通りです。 (金額単位:千円) 現預金 4,000 保険積立金 ※ 6,000 営業外費用(雑損失) 2,000 ※ 保険積立金取崩額=保険積立金×減額部分保険金÷減額前保険金、6,000=24,000×(80,000-60,000)÷80,000 保険金の減額は、保険契約の一部解約と考えます。減額に伴う解約返戻金を法人が受取った場合は、その解約 返戻金を受け入れその減額した保険金額に相当する部分の保険積立金を取崩し、差額は損益に計上します(法基 通 9-3-7 の 2)。元契約の支払保険料全額が損金算入されている保険を払済保険に変更した場合は、その変更時 点の解約返戻金部分を以下の通り会計処理します。 保険積立金 ○○○ 営業外収益(雑収入) ○○○ 2.留意点 払済保険とは、解約返戻金を利用して契約の存続を図る方法です。保険期間は元契約のままで、解約返戻金を 一時払保険料(例えば、元契約が逓増定期保険特約付終身保険の場合は終身保険)に充当し、単に保険金額が減 額されるだけになります。したがって、払済保険の保険金は、変更時の元契約の残存保険期間を新しい保険期間とし、 変更時の被保険者の到達年齢を加入年齢とする終身保険等の一時払保険料に解約返戻金を振り替えて計算した 金額となります。これは、解約返戻金を一時払いして新たに終身保険等に加入したとみることができます。 保険契約の転換・下取りとは、既契約の養老保険や定期保険の責任準備金や配当金等を新たな養老保険や定期 保険に係る一時払保険料に充当する契約に切り替えるものです。 払済保険との相違点は、払済保険は既契約の保険種類や保険期間は変更できないが、転換の場合は保険の種 類・保険期間などの変更が可能であること、払済み保険は元契約に復旧することができるが、転換は復旧不可の点で す。共通点は、いずれも既契約による責任準備金又は解約返戻金を一時払保険料として充当する点です。よって、 その経済効果を考慮して双方は同様の税務処理となります。 3.終身保険の取り扱い 上記は養老保険の設例ですが、終身保険の場合も同様です。キャッシュアウトが発生せず、会計処理だけで含み 損を実現することができます。上記取り扱いは、法人契約の生命保険そのものを役員退職金の現物支給として社長

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逓増定期保険の取扱い変更

1.概要 逓増定期保険とは、保険金額が 5 倍まで逓増するものです。保障金額が 5 倍まで増加するのに、支払保険料は保 険期間を通じて一定額に設定されています。つまり保険期間の前半は、前払いの割高な保険料を支払うものです。 あまりに課税繰延ができる、つまり損金算入割合が大きくて課税所得が減らせるので、平成 8 年に通達が出ました。こ のため、通達に抵触する逓増定期保険は保険料の一定割合(1/2 や 2/3 等)を、前払保険料や保険積立金として 資産計上する税務処理となりました。それでも一定の時期に解約すれば解約返戻金率が 90%以上あるため、法人経 営者の税務上は非常に便利な商品です。実際は、各生命保険会社は保険期間を短くすることでこの通達に抵触しな いように商品設計しました。そうすれば、支払保険料を 100%毎年の損金に算入できる通常の定期保険として販売で きるからです。 例えば、50 歳で保険に加入し 70 歳払込満了(保険期間満了)であれば、保険期間は 20 年となり(50+20×2)=90 となるため通達に抵触しないことになります。また同様に、40 歳で加入して保険期間 22 年ならば(40+22×2)=84 と なり、通達に抵触せず普通の定期保険となります。逓増定期保険に該当しない「通常の定期保険」ならば、支払保険 料は 100%損金算入が認められます。この保険を活用することで、法人は利益の出ている事業年度に保険に加入し て課税所得を圧縮できます。そしてオーナー勇退や大規模設備投資を見込む事業年度に解約して、80~90%の解 約返戻金を役員退職金や設備投資の資金に充てることができました。この解約返戻金は営業外収益の雑収入や特 別利益に計上され、法人税の計算上も益金算入されます。 2.税務処理 役員保険 定義 長期平準定期保険 (平 20・課法 2-3) 保険期間満了時の被保険者の年齢が 70 歳を超え、かつ、 (加入時年齢+保険期間×2)>105 となるもののうち、逓増定期保険に該当しないもの 法人契約生命保険 税務上の取り扱い 通常の定期保険 (法基通9-3-5) 支払保険料は 100%損金算入 (特約給付金の受取人を特定役員にしている場合や職制により保険金額に大きな格差が ある場合は、給与と認定されます) 長期平準定期保険 (平 20・課法 2-3) 保険開始の時から 6 割経過するまで ⇒支払保険料の 1/2 は資産計上、1/2 のみ損金算入可 ※契約者配当は益金算入 ※保険契約年数の当初 6 割を前払期間と考えるので、6 割経過後は支払保険料を全額損金算入して、資産計上累計額を期間の経 過に応じて取り崩して損金算入します。

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類型 旧(平成8課法2-3) 新(平成 20 課法2-3) 資産計上 損金計上 ① 被保険者の満期時年齢 60 歳超 かつ (加入時年齢+保険期間×2)>90 被保険者の満期時年齢 45 歳超 1/2 1/2 ② 被保険者の満期時年齢 70 歳超 かつ (加入時年齢+保険期間×2)>105 被保険者の満期時年齢 70 歳超 かつ (加入時年齢+保険期間×2)>95 2/3 1/3 ③ 被保険者の満期時年齢 80 歳超 かつ (加入時年齢+保険期間×2)>120 3/4 1/4 ※前払期間は保険開始時点から保険期間の 60% ※契約者配当は益金算入 要するに簿外に含み資産を形成するもので、倒産防止共済のようなものです。役員退職金規定の整備と共に相続 対策では検討する余地がある商品です。通常の保険は保障目的ですが、これは中途解約が前提となる商品です。 つまり、解約返戻金目的の保険です。オーナー役員の保障金額のバランスや必要性等の点も考慮する必要がありま す。 3.逓増定期保険の計算例 42 歳契約で年間支払保険料 100 万円、72 歳満期(保険期間 30 年)の定期保険の場合 42 歳+30 年×2=102<105 (いわゆる 105 ルールの要件) 平成 20 年 2 月 27日以前に契約したケース→上記旧類型①の逓増定期に該当 平成 20 年 2 月 28 日以後に契約したケース→上記新類型②の逓増定期に該当 平成 20 年 2 月 27日以前に契約していた場合の会計・税務処理は、以下の通りです。 ①保険期間 30 年の 6 割の 18 年間は、前払期間とみなされます(1/2 損金不算入) 支払保険料 500,000 現預金 1,000,000 保険積立金 500,000 ②19 年目以降(残り 12 年間)(50 万円×18 年間÷12 年間=75 万円ずつ損金算入) 支払保険料 1,750,000 現預金 1,000,000 保険積立金 750,000

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4.逓増定期保険の取扱変更の適用時期

上記の平成 20 課法2-3の具体的な適用時期は、平成 20 年 2 月 28 日以後の契約から適用されます。従来の契 約は、旧・取り扱いが適用されます。

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介護費用保険の導入

1.概要 業績順調な会社は、高齢化社会の到来に備えて役員・従業員の福利厚生目的で介護費用保険の導入を検討す る場合があります。介護費用保険とは、被保険者が寝たきり又は認知症により要介護状態になって 180 日が経過した 場合に保険事故が生じたとして、被保険者に保険金が支払われる終身の損害保険です。75 歳までに解約した場合 は、解約返戻金が支払われます。この保険は、保険事故の多くが被保険者が高齢になってから発生します。しかし、 支払保険料は毎年平準化されていますので、60 歳頃までに中途解約または失効した場合には、多額の解約返戻金 が生じます。法人を保険契約者とし、全従業員付保の場合と特定の従業員のみ付保の場合では、法人税法上の取り 扱いが異なります。 2.特定の従業員のみ付保の場合(例えば役員全員のみ付保) 保険料は給与として源泉徴収の対象となります。従業員の大半が同族関係者の法人は、全従業員を対象に保険に 加入しても、同族関係者は「特定の従業員のみ」付保とみなされ給与とされます。 3.全従業員平等に付保の場合 支払保険料は福利厚生費として損金計上できますが、従業員(被保険者)が 60 歳になるまでは支払保険料の 50% は前払費用(保険料)として資産計上し、残額の 50%のみを損金計上します。 この前払費用は、60 歳以後 15 年で損金計上します。 4.介護費用保険の法人税法上の取り扱い(平成元年 12.16 直審 4・52) 年払い又は月払い 一時払い 保険料支払時点 被保険者が 60 歳に達するまでの支払部分: 支払額×50%=前払費用(資産計上) ※前払費用は累積額を 60 歳以後 15 年で損金計上 加入時から 75 歳までを払込期間として年払いと 同じ 保険事故発生時点 資産計上した前払保険料を一時に損金計上します 5.保険金の支払いを受けた役員・使用人の課税関係 被保険者である役員または使用人が保険金の支払いを受けた場合には、所得税は非課税となります(所令 30)。

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企業の保険のポイント

企業が契約する保険のポイントは、以下の通りです。経営判断としては、その目的を「資金運用・退職金のため」か 「保障・銀行借入金対策」か「事業承継・タックスプランニング=相続税の納税資金のため」のどれかを明確に決める ことです。 社 長 ・担 当 者 が理 解 できる商 品 だけを選択する 複数の保険会社から相見積をとり、条件と内容を比較する 保険の加入時期は、決算月にする 被保険者は、経営者・オーナー一族に集中させる 契約者貸付が可能な保険に加入する リビング・ニーズ特約を付帯する(特約保険料は無料) 遺族年金支払い特約を付帯する(特約保険料は無料) 上場企業とその子会社は利益繰延保険を控える(業績目標があるため)

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本レターに掲載している情報は、一般的なガイダンスに限定されています。この文書は、個別具体的ケースに対する会計・税務のア ドバイスをするものではありません。会計上の判断や税法の適用結果は、事実認定や個別事情によって大幅に異なることがありえます。 また、解説の前提となる会計規則や税制が変更されている可能性もあります。実際に企画・実行される場合は、当事務所の担当者にご 確認ください。

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