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目次 第 1 章計画の目的と位置付け 1 計画の目的 2 2 計画の位置付け 3 3 計画の期間 4 第 2 章高齢者を取り巻く状況 1 人口の状況 5 2 高齢者の住まいの状況 8 3 住まいに関する意向 13 第 3 章高齢者の居住の安定確保に向けた目標と施策 3-1 高齢者の居住の安定確保に向

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目次

第1章 計画の目的と位置付け

1 計画の目的

・・・ 2

2 計画の位置付け

・・・ 3

3 計画の期間

・・・ 4

第2章 高齢者を取り巻く状況

1 人口の状況

・・・ 5

2 高齢者の住まいの状況

・・・ 8

3 住まいに関する意向

・・・13

第3章 高齢者の居住の安定確保に向けた目標と施策

3-1 高齢者の居住の安定確保に向けた目標と施策

・・・16

<目標1> 高齢者が安全・健やかに生活できる住宅リフォームの促進

<目標2> 高齢者のニーズに応じた多様な住まいの供給

・・・18

<目標3> 高齢者や家族の状況等に応じた生活の場の確保

・・・22

<目標4> 地域包括ケアシステムと連携した多様な住まいの安定確保

・・・27

3-2 高齢者向け賃貸住宅等の供給目標

・・・30

第4章 施策の推進体制

1 各主体間の連携 ・・・32

2 各部局間の連携 ・・・32

資料編

資料1 施策の体系 ・・・34

資料2 審議経過 ・・・35

資料3 参考資料 ・・・36

資料4 関係法令 ・・・40

資料5 高齢者の住まい等に関する情報提供・相談窓口一覧

・・・61

資料6 用語解説 ・・・62

(3)

第1章 計画の目的と位置付け

1 計画の目的

高齢化が急速に進行しているなか、本県においても、今後、高齢者が大幅かつ

急速に増加することが見込まれています。加えて、少子化、核家族化、ライフスタイ

ルの変化などにより、高齢者単身及び高齢者夫婦のみの世帯等の割合が高くなる

と考えられ、同時に介護が必要な高齢者も増加すると見込まれます。

住まいは生活の基盤であり、誰にでも訪れる高齢期を安心して迎え、過ごすこと

ができる環境を整備するためには、高齢期に適した住まいの確保が極めて重要な

課題となります。これからの高齢社会を、高齢者が豊かな気持ちで生き甲斐を感じ

つつ暮らせるものとするためには、住み慣れた自宅や地域で暮らし続けたいという

高齢者の意思が尊重され、実現できるようにする必要があります。

そのためには、高齢者が、その心身の状況に応じて適切な住まいを選択でき、ま

た、若年層、子育て世帯等を含む多世代により形成される地域コミュニティとのつな

がりをもって生活できる住環境の整備が求められています。

このような認識のもと、今後の高齢者の住まいに関する取組みを総合的に進める

ため、富山県における高齢者の居住の安定の確保に関する計画(以下「富山県高

齢者居住安定確保計画」という。)を定めます。

(4)

2 計画の位置付け

本計画は、高齢者の居住の安定確保に関する法律(平成 13 年法律第 26 号。以

下「高齢者住まい法」という。)第4条に基づく計画です。

また、この計画は、「新・元気とやま創造計画(総合計画)」を上位計画とし、策定

に当たっては、高齢者住まい法及び高齢者の居住の安定の確保に関する基本的な

方針(平成 21 年厚生労働省・国土交通省告示第1号)に従い、また、「富山県住ま

い・まちづくり計画(住生活基本計画)」、「富山県高齢者保健福祉計画・第6期介護

保険事業支援計画」との調和を図ります。

福祉に関する基本的かつ総合的な施策の大綱

県民、事業者などの協働の指針となる計画

住生活の安心を支えるサービ

スが提供される環境の整備

・サービス付き高齢者向け住宅の

供給促進

○安全で心豊かな住まいと

美しいまちを目指して

目標1 豊かな暮らしを育む住まいの形成

・良質な住まいの普及とリフォーム支援

・高齢者等が豊かに暮らせる仕組みの整備

目標4 地域住宅産業と住宅市場の活性化

・住宅ストック市場の活性化

目標5 居住の安定の確保

・重層的なセーフティネットの構築

新・元気とやま創造計画

(平成 24~33 年度)

○活力とやま

産業の振興

交流・物流ネットワークの形成

まちづくりと観光の振興

○未来とやま

子育て支援と教育の充実

県民活動の推進

魅力を活かした地域づくり

○安心とやま

安全・安心な生活の確保

環境保全とエネルギー対策の推進

医療・福祉の充実

富山県住まい・まちづくり計画

<富山県住生活基本計画>

(平成 23~32 年度)

住生活基本計画

<全国計画>

(平成 23~32 年度)

富山県民福祉基本計画

(平成 24~28 年度)

富山県高齢者保健福祉計画・

富山県高齢者居住安定確保計画

(5)

3 計画の期間

本計画の計画期間は、「富山県住まい・まちづくり計画(住生活基本計画)」を踏

まえ、「富山県高齢者保健福祉計画及び富山県介護保険事業支援計画」と連携・

調和を図る観点から、平成 27 年度から平成 32 年度までの6年間とします。

また、「富山県高齢者保健福祉計画」等の見直しを踏まえて、必要に応じて、本計

画を見直します。

【計画の期間】

H25

H26

H27

H28

H29

H30

H31

H32

H25

H26

H27

H28

H29

H30

H31

H32

策定

富山県高齢者居住安定確保計画

(H27~H32)

必要に応じて

見直し

高齢者保健福祉計画

介護保険事業支援計画

(次期計画)

(H27~H29)

見直し

(第 5 期)

(第 6 期)

(第 7 期)

高齢者保健福祉計画

介護保険事業支援計画

見直し

富山県住まい・まちづくり計画

(H23~H32)

(次期計画)

見直し

(H28~H37)

(次期計画)

連携・調和

(6)

第2章 高齢者を取り巻く状況

1 人口の状況

(1) 高齢者人口の推移

高齢者人口は年々増加しており、平成 22 年の国勢調査では、富山県の総人

口の約 1/4 が高齢者です。高齢者人口は、今後も増加を続け、平成 32 年には

ピークを迎えます。その後は減少に転じますが、人口全体の減少に伴い、高齢

化率は上昇し続ける見込みで、平成 32 年には総人口の約 1/3 が高齢者になる

ことが推計されています。

資料 : 平成 22 年 国勢調査(総務省)、国立社会保障・人口問題研究所(平成 25 年3月推計)

142

117

665 575 (132) (139) (164) (159) (126) (115) (118) (134) (127)(148) (161) (177) (206)(209) (200) (190)

0.0%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

50.0%

60.0%

70.0%

80.0%

0

200

400

600

800

1,000

1,200

S25

S35

S45

S55

H2

H12

H22

H32

H42

H52

人口(千人)

年代別人口と人口割合の推移(富山県)

14歳

15~64歳

65~74歳

75歳以上

14歳以下割合

15~64歳割合

65~74歳割合

75歳以上割合

259 287 325 336 332 324 318 324

(7)

(2) 高齢世帯数の推移

高齢世帯(高齢者が世帯主の世帯)は、平成 22 年の国勢調査では全世帯数の

36.3%を占めています。さらに、平成 32 年にはピークを迎え、44.2% になると見込ま

れています。なかでも、高齢単身世帯の割合の増加が著しく、平成 47 年には高齢

単身世帯数が高齢夫婦世帯数を逆転すると推計されています。

資料 : 平成 22 年 国勢調査(総務省)、国立社会保障・人口問題研究所(平成 26 年4月推計)

31,441

42,941

41,100

50,172

65,685

74,655

243,591

211,844

36.3% 44.2% 10.7% 13.2% 8.2% 11.3%

0.0%

5.0%

10.0%

15.0%

20.0%

25.0%

30.0%

35.0%

40.0%

45.0%

50.0%

0

50,000

100,000

150,000

200,000

250,000

300,000

350,000

400,000

450,000

H7

H12

H17

H22

H27

H32

H37

H42

H47

(世帯)

高齢者世帯数の推移(富山県)

高齢単身

高齢夫婦

高齢者がいる

(世帯主が高齢者)

その他一般世帯

(世帯主が65歳未満)

高齢者のいる世帯の割合

高齢夫婦世帯の割合

高齢単身世帯の割合

(8)

(3) 要介護等認定者数の推移

本県の 65 歳以上の要介護等(要介護と要支援)認定者数及び認定率(高齢

者人口に対する割合)は、年々増加しており、平成 26 年3月において、それぞ

れ、55,697 人・17.9%(全国平均 17.8%)となっています。また、要介護等認定

者の 87.6%が 75 歳以上となっています。

要介護度別の構成割合の比較では、本県は、全国平均よりも要介護2以上

(中・重度者)の割合(59.3%)が高くなっており、平成 26 年3月において、全国平

均(53.2%)より 6.1 ポイント上回っています。これは、本県の要介護等認定者の

うち、75 歳以上の割合が多いためと考えられます。

また、高齢者の大幅な増加に伴い、要介護等認定者数は、計画期間中に、

約 57 千人から約 74 千人へと約 17 千人(約 30%)増加し、65 歳以上人口に占

める割合(認定率)は 17.9%から 22.0%へと増加する見込みとなっています。

19,167 36,838 44,194 49,925 51,136 64,985 72,337 3,590 5,544 4,969 5,772 6,012 7,460 5,968 7,501 17,860 19,789 23,212 23,804 30,468 32,593 15,892 25,781 30,787 33,775 34,615 43,191 46,892

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

70,000

80,000

90,000

(人)

要介護(要支援)認定者数の推移(富山県)

75歳以上

65~74歳

40~64歳

要支援1~要介護1

要介護2~要介護5

56,987 73,659 79,485

(9)

2 高齢者の住まいの状況

(1) 住宅の所有関係

高齢者のいる世帯について、住宅の所有の関係別割合をみると、持ち家が

95.3%となっており、世帯全体(持ち家 80.1%)に比べ、高齢者のいる世帯で持

ち家の割合が高くなっています。

特に、高齢夫婦のみの世帯では 96.5%、高齢者のいるその他の世帯では

97.6%が持ち家に居住している一方、高齢単身世帯の持ち家の割合は 85.4%

と低くなっており、14.6%がアパート等の借家で生活しています。

資料 : 平成 25 年 住宅・土地統計調査(総務省)

借 家 5 ,1 0 0 世 帯 持 家 2 9 ,9 0 0 世 帯 高 齢 者 の い る 世 帯 19 6 , 30 0 世 帯 ( 52 . 2 % ) 高 齢 者 の い な い 世 帯 1 8 0 ,1 0 0 世 帯 ( 4 7 . 8% ) 借 家 6 5, 5 0 0世 帯 持 家 11 4 , 90 0 世 帯 持 家 1 13 , 2 00 世 帯 持 家 4 3 , 60 0 世 帯 ( 30 . 8 % ) そ の 他 の 世 帯 1 16 , 0 00 世 帯 高 齢 単 身 35,100世帯 ( 9 . 3 % ) 高 齢 夫 婦 の み 4 5, 2 0 0世 帯 ( 1 2. 0 % ) 借家 1,600世帯 借家 2,600世帯

95.3%

96.5%

85.4%

91.7%

4.7%

3.5%

14.6%

8.3%

0%

20%

40%

60%

80%

100%

●高齢者のいる世帯

・高齢者夫婦世帯

・高齢単身世帯

●高齢者のみの世帯

高齢者のいる世帯の型別住宅の所有関係割合(富山県)

持家

借家

○ 住まいの現状(富山県)

※ 同居世帯、住宅以外の建物に居住する世帯を含まない

(10)

(2) 高齢者世帯の収入と住宅の所有関係の状況

高齢者のいる世帯の持家世帯では、8 割超が年間収入 200 万円以上となっ

ているが、借家世帯では、6割が年間収入 200 万円未満となっています。

資料 : 平成 25 年 住宅・土地統計調査(総務省)

15.1%

3.6%

40.9%

12.5%

22.6%

19.1%

9.7%

16.1%

4.3%

12.3%

6.5%

28.1%

1.1%

8.3%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

○高齢者のいる世帯の住宅の所有関係別、世帯の年間収入階級別割合

(富山県)

100万円未満

100~200万円未満

200~300万円未満

300~400万円未満

400~500万円未満

500~1000万円未満 1000万円以上

(11)

(3) 市町村別にみた高齢化率と借家率の関係

富山県の高齢化率は 28.7%で全国平均より高く、高齢者のいる世帯の借家率

は 4.7%で、全国平均より低くなっています。

市町村別にみると、氷見市、南砺市、朝日町ではいずれも高齢化率が 33%を

超えていますが、高齢者のいる世帯の借家率は約 2%と低くなっています。

資料 : 平成 25 年 住宅・土地統計調査(総務省)、平成 26 年版高齢社会白書(内閣府)

平成 26 年富山県の人口‐富山県人口移動調査結果報告書(富山県)

0%

1%

2%

3%

4%

5%

6%

7%

8%

9%

0%

5%

10%

15%

20%

25%

30%

35%

40%

45%

高齢化率

○市町村別高齢化率と高齢者のいる世帯の借家率(富山県)

県平均:28.7% (全国平均:25.1%) 富山市 射水市 滑川市 砺波市 舟橋村 立山町 上市町 入善町 朝日町 南砺市 小矢部市 黒部市 氷見市 魚津市 高岡市 県平均:4.7% (全国平均:17.5%)

(12)

(4) 高齢者がいる世帯におけるバリアフリー化の状況

高齢者がいる世帯において、持家のトイレ・階段・浴室の手すりの設置率は概

ね1/3である一方、借家のトイレ・浴室の手すりの設置率は概ね1/6であり、

借家において低くなっています。

3.3%

12.1%

8.8%

9.9%

3.3%

6.6%

5.5%

13.2%

11.0%

16.5%

9.7%

19.8%

24.9%

26.0%

4.9%

16.7%

11.6%

33.2%

35.8%

38.8%

0%

5%

10%

15%

20%

25%

30%

35%

40%

45%

道路から玄関までの段差

段差のない屋内

車いすが通れる幅の廊下

またぎやすい浴槽の高さ

脱衣所の手すり

玄関の手すり

廊下の手すり

浴室の手すり

階段の手すり

トイレの手すり

高齢者等のための設備がある住宅の割合(富山県)

持家

借家

(13)

(5) 高齢者向けの住宅等及び入居者・入所者数の状況

県内における高齢者向け住宅の状況は、シルバーハウジング、高齢者向け

優良賃貸住宅、サービス付き高齢者向け住宅があり、それぞれの住宅の登録・

供給等の状況は以下のとおりです。

平成 23 年高齢者住まい法の改正に伴い、高齢者円滑入居賃貸住宅は廃止

され、サービス付き高齢者向け住宅に一本化されました。

また、居住系施設の定員は、平成 25 年度末には 4,887 人、介護保険施設の

定員は 12,037 人となっています。

○富山県内の高齢者向け住宅・施設の整備状況

種類 戸数・床数・定員 備考 H15 H25 住宅 1,253 1,434 シルバーハウジング 130 160 高齢者円滑入居賃貸住宅 (※1、※2を除く) 1,081 (1,374) H23 制度廃止 地域優良賃貸住宅(高齢者型)※1 高齢者向け優良賃貸住宅※2 42 288 H23 高優賃制度 廃止 サービス付き高齢者向け住宅 - 986 施設 居住系施設 2,078 4,887 軽費老人ホーム 1,110 1,404 ケアハウス含む 養護老人ホーム 380 380 生活支援ハウス 52 60 高齢者生活福祉 センター 有料老人ホーム 27 1,225 認知症高齢者グループホーム 509 1,818 認知症対応型 共同生活介護 介護保険施設 11,471 12,037 特別養護老人ホーム 4,592 5,560 地域密着型含む 介護老人保健施設 3,997 4,427 介護療養型医療施設 2,882 2,050

(14)

3 住まいに関する意向

(1) 現在の住宅と居住環境

※1

に対する満足度

北陸

※2

の住宅と居住環境に対する満足度は、全国平均とほぼ同じで、約7割

の世帯が満足しています。

※1 居住環境 歩いて回れる程度の地域を表す。 ※2 北陸 富山県、石川県、新潟県の3県を表す。

(2) 住宅の各要素に関する評価(不満率)

北陸の住宅の各要素の不満率は、各項目とも全国平均と比較し、高い傾向に

あり、「高齢者への配慮」、「省エネルギー対応」、「地震・台風時の住宅の安全性」

及び「住宅の断熱性や気密性」で不満率が高くなっています。

18.1%

18.1%

54.4%

52.6%

24.1%

24.8%

3.2%

3.6%

0.3%

0.5%

0%

20%

40%

60%

80%

100%

北陸

全国

現在の住宅及び居住環境の総合的な満足度

満足

まあ満足

やや不満

不満

不明

31.1%

40.3%

49.2%

53.5%

53.6%

58.7%

61.8%

30.9%

39.2%

46.2%

46.3%

49.7%

53.0%

58.4%

住宅の広さや間取り

火災時の避難の安全性

住宅の防犯性

住宅の断熱性や気密性

地震・台風時の住宅の安全性

冷暖房等の省エネルギー対応

高齢者への配慮

住宅の各要素に対する不満率

(15)

(3) 居住継続の意向

65 歳以上の高齢者のみの世帯において、富山県では約9割の世帯が、現在の

住宅に住み続けたいとしており、全国の約 8 割と比較し高い状況にあります。

資料 : 平成 20 年 住生活総合調査(国土交通省)

(4) 高齢期の居住形態の意向

(高齢期における住み替え先の希望)

北陸において、今後住み替えを希望する方のうち、約 6 割が「サービス付き高

齢者向け住宅」、「有料老人ホームなどの居住施設」といった高齢者支援体制を

備えた住まいを希望しています。

資料:平成 20 年 住生活総合調査(国土交通省)

14%

4%

24%

9%

19%

23%

18%

18%

57%

66%

44%

62%

10%

6%

14%

10%

0%

20%

40%

60%

80%

100%

その他の世帯

65歳以上の高齢者のみの世帯

その他の世帯

65歳以上の高齢者のみの世帯

居住継続に関する意向

住み替えたい

建て替えたい、リフォームしたい

このまま住み続けたい、特に考えていない

不明

22%

20%

3%

6%

3%

3%

4%

10%

34%

25%

24%

17%

3%

3%

3%

2%

5%

11%

1%

2%

0%

20%

40%

60%

80%

100%

北陸

全国

高齢期における住み替え先として望ましい居住形態

持家(一戸建)

持家(共同住宅)

民営の賃貸住宅

公的賃貸住宅

サービス付き高齢者向け住宅

有料老人ホーム等の居住施設

友人同士などグループで居住する住宅

その他

わからない

不明

全 国

富山県

(16)

(5) 将来介護を受けたい場所の意向

平成 25 年度の「県政世論調査」によると、自分に介護が必要になった場合に

は、特別養護老人ホームや有料老人ホームなどへ住み替えを希望する人が

26.9%いるものの、6割を超える人が、自宅や住み慣れた地域で生活を続けた

いと希望しています。

問:あなたは、ご自身の介護が必要になった場合、どのような生活を望みますか。

(1つ選択)

資料 : 平成 25 年度県政世論調査(富山県)

26.9 15.0

6.8

17.6

16.7

10.2

0.8

4.2

1.9

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

将来、介護を受けたい場所(富山県)

自宅で介護サービス等を活用して

26.9%

自宅で家族の世話や介護サービス等を受けて

15.0%

自宅で家族の世話を受けて

6.8%

住みなれた地域にあるグループホームなどに入居して

17.6%

特別養護老人ホームなどに入居して

16.7%

有料老人ホームなどに入居して

10.2%

子どもや親戚の家に移って

0.8%

その他

4.2%

無回答

1.9%

自宅での生活を希望

48.7%

住み慣れた地域での生活を希望 66.3%

(17)

第3章 高齢者の居住の安定確保に向けた目標と施策

3-1 高齢者の居住の安定確保に向けた目標と施策

高齢者の居住の安定確保を図るため、以下の目標を掲げ、施策を展開します。

目標1 高齢者が安全・健やかに生活できる住宅リフォームの促進

住宅の耐震化や手すりの設置、段差解消等のバリアフリー化並びに心地よ

い温熱環境を創るための省エネ化等、高齢者が安全で健やかに生活するため

に必要な性能を有する住宅の普及を促進します。

施策1-(1) 耐震改修・バリアフリー改修・断熱改修等の推進

高齢者が安全で快適に住み慣れた自宅で暮らせる環境を整えるため、バリ

アフリー改修のみならず、耐震改修、断熱改修等により、性能が向上するリ

フォームを推進します。

県は、県及び市町村や住宅金融支援機構などが実施している補助・融資制

度の周知を図ります。

<具体的な施策>

・国の補助制度

※1

を活用した民間賃貸住宅のリフォームの促進

・高齢者等が住む住宅のリフォーム融資制度

※2

の活用促進

・住みよい住宅改善事業や介護保険給付を活用したリフォーム助成の推進

・木造住宅耐震診断・耐震改修支援事業

※3

による耐震化の支援

・県・市町村などが実施する支援策

※4

の積極的な情報提供の促進

※1 国の補助制度:住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業 ※2 各種融資制度:住みよい家づくり資金融資制度、生活福祉資金貸付制度(県) 高齢者向け返済特例制度を利用したリフォーム融資(住宅金融支援機構) ※3 木造住宅耐震診断・耐震改修支援事業(県・市町村) ※4 高齢者が住みよい住宅改善支援事業(県から市町村への補助):対象:65 歳以上高齢者等 耐震化 ◎富山県木造住宅耐震改修支援事業の対象 ※Iw 値:木造建築物の構造耐震指針 1.0 以上は標準の耐震性能(倒壊の危険性が低い)、1.5 以上は標準の 1.5 倍の耐震性能 ※対象:①木造の一戸建で、2 階建て以下のもの ②昭和 56 年 5 月 31 日以前に着工して建てられたもの ③在来軸組工法によるもの(柱・梁・筋かいで支える工法)

(18)

施策1-(2)リフォームに対する適切な情報提供とリフォーム業者の資質の向上

高齢者が安心して住宅リフォームが行なえるよう、建築士等の専門家を活

用した相談体制の一層の充実を図り、個々の状態に応じた生活しやすい住環

境づくりを推進します。また、リフォーム技術の開発と普及を促進するため、

建築関係団体等と連携し、相談会や講習会を開催し、また、インターネット

等を活用した情報提供により、住宅リフォーム業者の資質の向上を図ります。

<具体的な施策>

・高齢者が居住する住宅の設計にかかる指針等の普及促進

・既存住宅の省エネ改修ガイドラインの普及促進

・介護実習・普及センター等によるリフォーム業者に対する技術向上研修の実施

・リフォームに関する相談窓口の設置

(富山県介護実習・普及センター・とやま住宅相談所、地域住宅相談所)

・国が実施する住宅リフォーム事業者団体登録制度の周知

・住宅瑕疵担保責任保険法人によるリフォーム瑕疵保険の普及促進

◎高齢者の住まいの改善に向けて

(一財)高齢者住宅財団発行

◎既存住宅の省エネ改修ガイドライン

(一財)建築環境省エネルギー機構発行

(19)

目標2 高齢者のニーズに応じた多様な住まいの供給

高齢者に対する賃貸住宅及び高齢者の生活を支援するサービス付き高齢者

向け住宅を、ニーズに応じて計画的に供給することにより、高齢者の居住の

安定確保を図ります。

施策2-(1) サービス付き高齢者向け住宅の普及

高齢者世帯等が安心して暮らすための住まいとして、一定の面積・設備

を備え、状況把握サービス、生活相談サービス及びその他高齢者が日常生

活を営むために必要な福祉サービスが提供されるサービス付き高齢者向け

住宅の供給を促進します。

また、登録されたサービス付き高齢者向け住宅についての情報をホーム

ページに掲載し、情報提供や相談対応を行うとともに、サービス付き高齢

者向け住宅の整備に係る各種支援制度などの普及を図ります。

さらには、住宅事業者が、入居者の心身の状況を把握し、地域包括支援セン

ター、社会福祉協議会等と連携・協力し、入居者が必要とするサービスを受けら

れるようサービス付き高齢者向け住宅の質の向上に努めます。

<具体的な施策>

・サービス付き高齢者向け住宅の普及と住宅の情報提供システムの周知

・サービス付き高齢者向け住宅に関する専用相談窓口の周知

・整備に係る国の補助制度や所得税や法人税などの税制優遇措置、住宅金融

支援機構の融資制度などの普及のための情報提供

・入居者に対する適切なサービス提供のあり方の普及促進

◎サービス付き高齢者向け住宅のイメージ

介護が必要な状態になった場合には、 定期巡回・随時対応型訪問介護看護サ ービス等を利用 住宅に、診療所、訪問看護ステーション、ヘルパー ステーション、デイサービスセンター、定期巡回・ 随時対応型訪問介護看護サービスステーション等が 併設されることもある。 住み慣れた環境で必要なサービスを 受けながら暮らし続ける 安心できる見守りサービス ・状況把握サービス ・生活相談サービス 高齢者にふさわしいハード ・バリアフリー構造 ・一定の面積・設備

サービス付き

高齢者向け住宅

(20)

◎サービス付き高齢者向け住宅の登録基準の概要について>

1 規模・設備に関する基準

・各居住部分の床面積は、原則25 ㎡以上であること。ただし、居間、食堂、台所その

他の居住の用に供する部分が、高齢者が共同して利用するため十分な面積を有する

場合は18 ㎡以上であること

・各居住部分に、台所、水洗便所、収納設備、洗面設備、浴室を備えたものであるこ

と。ただし、共用部分に共同して利用するため適切な台所、収納設備または浴室を

備えることにより、各居住部分に備える場合と同等以上の居住環境が確保される場

合は、各居住部分に台所、収納設備または浴室を備えることを要しない

・バリアフリー構造であること(加齢対応構造であること)

段差のない床、便所や浴室等への手すりの設置、出入口の幅の確保など

2 サービスに関する基準

・ケアの専門家

が少なくとも日中、建物に常駐し、状況把握サービスと生活相談サー

ビスを提供すること

・また、常駐していない時間においては、各居住部分に、入居者の心身の状況に関し

て必要に応じて通報する装置を設置して状況把握サービスを提供すること

*ケアの専門家 ○社会福祉法人・医療法人・指定居宅サービス事業所等の職員

○医師 ○看護師 ○介護福祉士 ○社会福祉士 ○介護支援専門員

○ホームヘルパー1級又は2級の資格を有する者

3 契約に関する基準

・書面による契約であること

・居住部分が明示された契約であること

・入居者の入院や心身の状況の変化を理由に、一方的に居住部分を変更した

り契約を解除することはできない契約であること

・敷金並びに家賃等(家賃又は高齢者生活支援サービスの提供の対価)以外の権利金

その他の金銭を受領しない(共益費は受領可)契約であること

・家賃等の前払金を受領する場合は、前払金の算定の基礎、返済債務の金額の算定方

法が明示された契約であること

・契約期間内に契約が解除されまたは入居者の死亡により契約が終了した場合、契約

解除等の時期に応じて、次のとおり前払金を返還する契約であること

a)入居後3月以内の場合:(家賃等の前払金の額)-(1ヶ月分の家賃等の額)÷30

×(入居の日から起算して契約が解除等された日までの日数)

b)入居後3月を超える場合:(契約が解除等された日以降、契約期間が経過するまでの期間につき、

日割計算により算出した家賃等の額)

4 その他

・家賃等の前払金の返済債務を負うことになる場合に備えて、前払金について、必要

な保全措置が講じられていること

(21)

施策2-(2) 高齢者向け賃貸住宅等の供給促進

介護を必要とする高齢者や単身の高齢者等が安心して日常生活を営むため、

必要な福祉サービスの提供を受けることができ、また、優れた温熱環境やバ

リアフリー構造を備えた高齢者向け賃貸住宅の供給を推進します。

また、富山県有料老人ホーム設置運営指導指針に基づき、必要に応じて事

業者に対し助言・指導等を行い、高齢者の福祉を重視した良質な有料老人ホ

ームの整備を進めます。

<具体的な施策>

・地域優良賃貸住宅の供給促進

・シルバーハウジングの供給促進

・民間による有料老人ホームの整備

・低所得等の高齢者が生活できる賃貸住宅の確保に対する検討

◎空き工場をリフォームし整備されたサービス付き高齢者向け住宅

居室

外観

食堂・団らん室

(22)

施策2-(3) 老人福祉施設等の計画的な整備促進

寝たきりや認知症などで介護が必要な状態になっても、高齢者が住み慣れ

た地域での生活を継続できるよう、在宅サービスとのバランスを取りながら

施設整備を進めることが必要です。

身近な地域での地域密着型の施設サービス基盤の整備を進めるため、地域

密着型特別養護老人ホーム、認知症高齢者グループホームなどの整備を計画

的に行います。

<具体的な施策>

・市町村(保険者)による地域密着型の施設サービス基盤(小規模特別養護

老人ホーム、認知症高齢者グループホーム)の計画的な整備推進

・施設における生活環境の改善の推進

特別養護老人ホーム等における個室化・ユニット化の整備の推進 等

・施設ケアの質の向上の推進

ユニットケア・小グループケアなどによる個別ケアの推進 等

施策2-(4) 公的賃貸住宅による住宅セーフティネットの形成

所得が比較的少なく、市場を通じた住宅確保が困難な高齢者世帯につい

ては、公的な支援により居住の安定を確保する必要があります。

県や市町村では、公営住宅の適正な管理運営の実施やバリアフリー化、

緊急通報システムの導入等を促進すること等により高齢者の居住の安定確

保を図ります。

<具体的な施策>

・高齢者世帯の公営住宅への優先的な入居や低層階への住み替え支援

・公営住宅のバリアフリー化の促進

・公営住宅への高齢者居宅生活支援施設の合築・併設の促進

・緊急通報システムの導入等による安否確認体制の充実

・公営住宅団地整備に伴うシルバーハウジング設置の推進

(23)

目標3 高齢者や家族の状況等に応じた生活の場の確保

住まいに関する適切な情報提供や相談体制の充実を図るとともに、関係事

業者等に対する指導監督等により、高齢者やその家族の状況等に応じた生活

の場を確保します。

施策3-(1) 高齢者に対する情報提供・相談体制の整備

高齢者がその心身の状況に応じた住まいを選択できるよう市町村と連携し、

地域包括支援センター、社会福祉協議会等を活用し、高齢者に対する情報提

供体制の整備を図ります。

また、高齢者の住まいや住み替えに関する相談を受けることが多い介護事

業者やケアマネージャー等にも各種相談窓口の周知を図り、高齢者からの相

談に対し適切に対応できる体制を強化します。

<具体的な施策>

・サービス付き高齢者向け住宅をはじめとした高齢者向け賃貸住宅並びに相

談窓口の周知及び情報提供体制の整備

・マイホーム借上げ制度等の情報提供

・終身建物賃貸借制度の普及

・高齢者住宅財団による家賃債務保証制度の周知と活用促進

(社)全国有料老人ホーム協会等発行 (公社)全国賃貸住宅経営者協会連合会発行

◎高齢者に民間賃貸住宅で安心した生活

を送っていただくためのガイドブック

◎-高齢者向け住まいを選ぶ前に-

消費者向けガイドブック

(公社)全国有料老人ホーム協会 (一社)全国特定施設事業者協議会 (一 財 )サービス付 き高 齢 者 向 け住 宅 協 会 高 齢 者 住 宅 経 営 者 連 絡 協 議 会 発 行

(24)

施策3-(2) 高齢者が安心して入居できる賃貸住宅の普及促進

高齢というだけで入居を制限されるなど、高齢者が賃貸住宅に入居する

際には、いろいろな制約を受けることがあります。

このような制約を取り除き、高齢者が安心して円滑に賃貸住宅に入居で

きる環境を整備するため、関係団体、市町村、県等が連携し、居住支援協

議会を設置し、情報共有や必要な支援策の協議を進めるとともに、賃貸住

宅を管理する民間事業者に対し、広く情報提供等を行います。

<具体的な施策>

・国の補助制度

※1

を活用し、リフォームした高齢者向け賃貸住宅の供給促進

・高齢者が円滑に賃貸住宅へ入居できる環境整備を図る等、様々な取組・支

援に対する居住支援協議会の協議・検討の推進

※1 国の補助制度 ・住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業(再掲)

◎富山県居住支援協議会の概要

○活動内容

・住宅確保要配慮者及び民間賃貸住 宅の賃貸人の双方に対し、住宅情 報を提供 ・住宅確保要配慮者に対する相談窓 口の設置等の支援 ・民間賃貸住宅の賃貸人等(不動産 オーナー、宅地建物取引業者、賃 貸住宅の管理業者)に対し、国の 支援事業に関する情報を提供

居住支援団体

不動産

関係団体

宅地建物取引業者 賃貸住宅管理業者 等 社会福祉法人 住宅関係団体 まちづくり関係団体 等 連携 連携

地方公共団体

県・市・町

富山県居住支援協議会

(事務局:富山県建築住宅課)

(25)

施策3-(3) 高齢者向け賃貸住宅事業者や生活支援サービス提供事業者におけ

る適正な管理の促進

サービス付き高齢者向け住宅の事業者に対し、定期的な報告を求めること

により、入居者に対する適切なサービスの提供や適正な管理を促進します。

また、必要に応じて、関係法令に基づく助言・指導を行うとともに、立入

検査等の監督を適切に行います。

国の補助制度

※1

を活用し、リフォームした高齢者向け賃貸住宅について、

必要に応じて、同様に報告等を求めます。

※1 国の補助制度 ・住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業(再掲)

<具体的な施策>

・高齢者向け賃貸住宅の管理に係る指針の周知

・サービス付き高齢者向け住宅の登録事項、契約内容等にかかる定期報告の要請

・登録住宅等に対する関係機関と連携した助言・指導等の実施

・有料老人ホームの適正な運営への指導と情報開示の促進

・軽費老人ホーム、ケアハウスの運営の支援

◎サービス付き高齢者向け住宅におけるサービス

<資料>高齢者向け住まいを選ぶ消費者向けガイドブックより抜粋

(26)

施策3-(4) 介護サービス提供事業者によるサービス提供の適正化

高齢者向け賃貸住宅において、運営事業者による過剰な介護保険サービス

の提供や自社の介護利用を入居条件とすること等による入居者とのトラブル

が発生しないように介護保険サービスの適正提供を目的として、入居者の居

宅介護支援専門員(ケアマネージャー)に対して助言・指導を行うとともに、

居宅介護支援事業所や介護サービス事業所への定期的な実地指導や、必要に

応じて報告徴収、立入検査等を行います。

<具体的な施策>

・居宅介護支援事業所や介護サービス事業所への指導監督の実施

◎居宅支援サービスのイメージ

(27)

施策3-(5) 親子の同居・隣居・近居への支援

高齢者が安心して生活できるよう、親子が身近に感じられる同居・隣居・

近居を推進します。

また、三世代同居やライフステージに応じた間取りの変更等、多様な住ま

い方が可能で、一定の省エネやバリアフリー等の性能を有する長期優良住宅

の普及を図ります。

<具体的な施策>

・国・県などが実施する支援策の積極的な情報提供の促進

○富山県住みよい家づくり資金融資制度 バリアフリーリフォーム融資 融資額 500 万円以内、償還期間 15 年以内の低利融資 (三世代同居の場合は、新築購入も対象) ○長期優良住宅における税制優遇制度 (住宅ローン減税、不動産取得税の軽減、固定資産税の減額等)

◎長期優良住宅のイメージ

<性能> ・バリアフリー性 ・耐久性・耐震性 ・省エネルギー性 ・維持管理の容易性 ・可変性 等々 <維持保全性> ・維持保全計画を立てて計画的 な点検・修繕 ・住宅履歴情報の整備 等々

<長期優良住宅>

(28)

目標4 地域包括ケアシステムと連携した多様な住まいの安定確保

現在、医療・介護関係者や住民団体、事業者団体、その他多数のボランティ

アなどの連携により、ケアネット 21 事業等の地域での支え合い体制の構築を

促進するとともに、医療、介護、予防、生活支援などが地域で包括的に確保さ

れる地域包括ケアシステムの取組みが進められています。

住み慣れた地域でできる限り長く暮らしたいと望む高齢者が多いことから、

高齢者が介護や支援を必要とする状態になっても、住み慣れた地域で安心して

日常生活を送ることができるようにするため、地域包括ケアシステムとも連携

しながら、在宅サービス基盤やサービス付き高齢者向け住宅等の整備、住宅改

修の促進、空き家の活用などによる多様な住まいの安定確保を進めます。

施策4-(1) 在宅と施設のバランスのとれた介護サービスの充実

今後、団塊の世代が 75 歳以上となる 2025 年に向けて高齢化が一層進展する

ことに伴い、要介護認定者の増加や重度化がますます進むことが予想されま

す。

こうしたことから、高齢者の尊厳の保持や在宅介護の推進、住み慣れた地域

での生活の継続や復帰を支援する観点から、在宅において十分な介護を受け

ることができるよう、居宅サービスの充実と質の向上、家族介護者支援の充

実を図ります。

また、施設サービスについては、住み慣れた地域において家庭的で親密なサ

ービスを提供する地域密着型サービス基盤の整備や、ユニット型個室への改

修整備を推進するとともに、高齢者の尊厳を確保し、入所者一人ひとりの心

身の状態に合わせた個別性の高いケアを目指します。

<具体的な施策>

・在宅サービス基盤の整備と質の向上

・中重度の在宅要介護者の在宅生活支援の強化

・家族介護に対する支援の充実

・重度者を支える施設ケアの充実

(29)

施策4-(2) 介護との連携による在宅医療の推進と生活支援・介護予防サービス

の充実

医療・介護ニーズを併せ持つ高齢者に対して、24 時間 365 日対応可能な在

宅ケアの体制を強化するため、在宅医療・在宅介護サービスや在宅療養を支

援するサービス基盤の整備を促進し、在宅医療に取り組む医師の確保や訪問

看護の機能強化を支援します。

また、生活支援サービスの充実に向けて、

「生活支援コーディネーター」を

養成するとともに、元気高齢者の活動支援や「ふれあいコミュニティ・ケア

ネット 21 事業」の推進によりサービスの担い手の確保に取り組みます。

<具体的な施策>

・市町村や関係機関、関係団体との連携による在宅医療・介護に関する普及

啓発

・在宅医療を支える医療関係者の確保と人材育成

・24 時間 365 日対応可能な訪問診療及び訪問看護の確保と介護サービス提供

体制の整備支援

・在宅療養を支える医療関係者と介護関係者の相互理解の促進

・多様な主体による介護予防・生活支援サービス提供体制の確保

・ふれあいコミュニティ・ケアネット 21 事業の推進

・高齢者の生活支援の充実

(30)

施策4-(3) 高齢者の住まいの確保とまちづくり

高齢者ができるだけ住み慣れた地域や自宅で生活するため、そのライフス

タイルに応じ、安心して生活できる多様な居住環境の整備を進めます。

高齢者が快適に暮らし、安心して外出できるよう、ハード・ソフト両面に

おけるバリアフリー環境の整備をしたり、災害時における避難や避難所での

生活などに支援が必要な高齢者に対し配慮する、高齢者に安心でやさしいま

ちづくりを推進します。

<具体的な施策>

・ユニバーサルデザインに配慮したまちづくり(福祉のまちづくり)の推進

・高齢者の交通安全対策の推進

・避難誘導、安否確認等の支援体制づくり

・福祉避難所の指定の促進、避難所として機能するための設備・備品等の

整備

・住み慣れた地域、まちなかでの居住の推進

◎地域包括ケアシステムのイメージ

(31)

3-2 高齢者向け賃貸住宅等の供給目標

本計画の期間である平成 32 年度までの県内における高齢者向け賃貸住宅等の

供給の目標を、以下のように設定します。

<平成 32 年度までの供給目標>

高齢者向け賃貸住宅

老人ホーム等

サービス付き高齢者向け住宅につい

て、約 5,000 戸の供給を目指します。

富山県高齢者保健福祉計画・第6期

介護保険事業支援計画により要介護・

要支援者の増加に対応した施設の増加

を目指します。

<具体的な施策>

・サービス付き高齢者向け住宅制度の周知と情報提供

・サービス付き高齢者向け住宅整備に係る県や市町村の相談体制の充実

・整備に係る国の補助制度や所得税や法人税などの税制優遇措置、住宅金融

支援機構の融資制度などの事業者に対する情報提供

(32)

◎高齢者向けの住宅・施設の位置づけ

◎高齢者向けの住宅・施設の選び方(参考例)

自宅

高齢期の

住宅

自宅に住み続ける

高齢者向

けの

住宅への

住替

安全で健やかに住みつづけるための住宅リフォーム ① 自宅のメンテナンス ② 安全で安心な暮らしのためのリフォーム バリアフリー化、耐震性・温熱環境の向上等 ③ セカンドライフを楽しむリフォーム ④ 子供世帯等と同居のためのリフォーム 三世代同居住宅 等 費用負担が比較的少ない住まい等 ・公営住宅 ・シルバーハウジング ・軽費老人ホーム、ケアハウス ・養護老人ホーム 設備・サービス内容により選択する住まい ・有料老人ホーム(介護付・住宅型) ・サービス付き高齢者向け住宅 認知症の対応が必要な場合 ・認知症高齢者グループホーム ・介護老人保健施設・特別養護老人ホーム 医療的管理が常に必要な場合 「ついのすみか」として介護が必要な場合 ・介護付き有料老人ホーム ・介護老人保健施設・特別養護老人ホーム 子供世帯等との同居・隣居・近居

施設

への入所

サービス付き

高齢者向け住宅

有料老人ホーム

(介護付・住宅型)

特別養護

老人

ホーム

認知症

グループホーム

軽費老人ホーム ケアハウス

シルバーハウジング

養護老人

ホーム

要介護

自立

負担小

負担大

(33)

第4章 施策の推進体制

1 各主体間の連携

本計画に基づく施策を推進していくためには、国、県、市町村のみならず、

県民、住宅関連事業者、保健医療サービス・福祉サービス提供者、さらには、

地域住民の団体、NPOなど各主体が相互に連携及び協力することが非常に

重要となります。

このため、県においては、

「富山県居住支援協議会」の活用や各主体への適

切な情報提供等により、これまで以上に緊密な連携・協働を図ります。

2 各部局間の連携

高齢者の住まいの問題は、住宅政策と福祉政策にまたがるものであること

から、建物という「ハード」と人的サービスという「ソフト」を一体的にと

らえ、住宅部局と福祉部局の緊密な連携のもとに、本計画の実現に取り組み

ます。

(34)

資料編

資料1 施策の体系

資料2 審議経過

資料3 参考資料

サービス付き高齢者向け住宅の状況(登録状況、アンケート調査)

資料4 関係法令

1.高齢者の居住の安定確保に関する法律(抜粋)

2.高齢者の居住の安定確保に関する基本的な方針

3.高齢者が居住する住宅の設計に係る指針

4.高齢者が入居する賃貸住宅の管理に係る指針

資料5 高齢者の住まい等に関する情報提供・相談窓口一覧

資料6 用語解説

(35)

■ 高齢者の居住の安定確保に向けた目標と施策

■ 計画の目的と位置付け

1.計画策定の目的

高齢者が心身の状況に応じて適切な住まいを選

択でき、地域コミュニティとのつながりをもって生活

できる住環境の整備が求められていることから、今

後の高齢化の進展に対応した取組みを進めるため

2.計画の位置付け

高齢者住まい法に基づく計画

(富山県高齢者保健福祉計画等と調和)

3.計画の期間

平成27~32年度

■ 高齢者を取り巻く状況

1.人口の状況

・ 高齢者数が人口の 1/4(H22)から 1/3(H32)に

増加

・ 高齢者世帯、特に高齢単身世帯が増加

・ 要介護認定率も増加傾向

2.高齢者の住まいの状況

・ 高齢者のいる世帯の持ち家率が 95%である一

方、高齢単身世帯の持ち家率は 85%にとどまる

・ 借家のバリアフリー化率は低い状況

・ 現状、サービス付き高齢者向け住宅が約 1,200

戸、有料老人ホームが約 1,400 人分

3.高齢期の住まいに関する意向等

・ 自分に介護が必要になった場合でも、6割を超

える人が、住み慣れた地域で生活したいと希望

■ 施策の推進体制

1.各主体間の連携

国、県、市町村のみならず、県民、住宅関連事業

者、保健医療サービス・福祉サービス提供者、さら

には、地域住民の団体、NPOなどが相互連携

2.各部局間の連携

住宅部局と福祉部局の緊密連携

目標

目標実現に向けた施策

2-(1) サービス付き高齢者向け住宅の普及

(2) 高齢者向け賃貸住宅等の供給促進

(3) 老人福祉施設等の計画的な整備促進

(4) 公的賃貸住宅による住宅セーフティネットの形成

2高齢者のニーズに応じた多様な住まいの供給

高齢者に対する賃貸住宅及び老人ホーム等の居宅支援サービ

スの付いた高齢者向けの住宅を、ニーズに応じて計画的に供給を

促進することにより、高齢者の居住の安定確保を目指す。

1-(1) 耐震改修・バリアフリー改修・断熱改修等の促進

(2) リフォームに対する適切な情報提供とリフォーム業者の

資質の向上

3-(1) 高齢者に対する情報提供・相談体制の整備

(2) 高齢者が安心して入居できる賃貸住宅の普及促進

(3) 高齢者向け賃貸住宅事業者や生活支援サービス提供事業

者における適正な管理の促進

(4) 介護サービス提供事業者によるサービス提供の適正化

(5) 親子の同居・隣居・近居への支援

1高齢者が安全・健やかに生活できる住宅リフォームの促進

住宅の耐震化や手すりの設置、段差解消等のバリアフリー化並

びに心地よい温熱環境を創るための省エネ化等、高齢者が安全で

健やかに生活するために必要な性能を有する住宅の普及を目指

す。

3高齢者や家族の状況等に応じた生活の場の確保

住まいに関する適切な情報提供や相談体制の充実を図るととも

に、関係事業者等に対する指導監督等により、高齢者や家族の状

況等に応じた生活の場を確保します。

4-(1) 在宅と施設のバランスのとれた介護サービスの充実

(2) 介護との連携による在宅医療の推進と生活支援・介護予防

サービスの充実

(3) 高齢者の住まいの確保とまちづくり

4地域包括ケアシステムと連携した多様な住まいの安定確保

高齢者が介護や支援を必要とする状態になっても、住み慣

れた地域で安心して日常生活を送ることができるようにする

ため、地域包括ケアシステムとも連携しながら、在宅サービ

ス基盤やサービス付き高齢者向け住宅等の整備、住宅改修の

促進、空き家の活用などによる多様な住まいの安定確保を進

めます。

■ サービス付き高齢者向け住宅の供給目標量

5,000 戸(H32 年度末)

約 1,200 戸(H26)

資料1 施策の体系

(36)

資料2 審議経過

1 富山県高齢者居住安定確保計画策定懇談会

① 開催経過

第1回(平成 26 年 3 月 24 日)

・計画策定趣旨、計画骨子素案について

・高齢者の住まいを取り巻く状況について

・サービス付き高齢者向け住宅について

第 2 回(平成 26 年 11 月 18 日)

・計画骨子(修正案)について

・計画素案について

第 3 回(平成 27 年 2 月 24 日)

・計画案について

② 委員名簿 五十音順

氏 名

職業・役職等

委 員

石黒 厚子

一般財団法人 北陸経済研究所 主任研究員

委 員

石坂 博信

社会福祉法人 富山県社会福祉協議会 専務理事

委 員

石灰 晃

一般社団法人 富山県住宅宅地協会 理事長

委 員

今村 彰宏

公益社団法人 富山県建築士会 常務理事

座 長

神川 康子

富山大学人間発達科学部長

委 員

西岡 秀次

富山商工会議所 専務理事

2 県民からの意見聴取

計画に対する意見募集(パブリックコメント)

募集期間:平成 27 年3月 16 日から平成 27 年3月 27 日まで

(37)

資料3 参考資料

1.サービス付き高齢者向け住宅の状況

(1)市町村別の状況

登録施設数

登録戸数

管理施設数

管理戸数

入居戸数

富山市

30

740 戸

23

577 戸

499 戸

高岡市

6

158 戸

5

134 戸

108 戸

射水市

6

147 戸

3

75 戸

62 戸

魚津市

3

55 戸

3

55 戸

52 戸

氷見市

3

75 戸

1

40 戸

13 戸

滑川市

3

47 戸

2

22 戸

11 戸

黒部市

1

14 戸

1

14 戸

13 戸

砺波市

1

23 戸

0

0 戸

0 戸

南砺市

1

10 戸

0

0 戸

0 戸

上市町

1

19 戸

0

0 戸

0 戸

立山町

2

41 戸

1

20 戸

15 戸

入善町

1

40 戸

1

40 戸

12 戸

合 計

58

1,369 戸

40

977 戸

785 戸

※登録戸数は管理開始前(未入居)のものを含み、平成 26 年 12 月末時点の数。

※管理戸数、入居戸数は平成 26 年 7 月末時点の数。

740

158 147 55 47 41 40 75 14 19 23 10

◎登録住宅戸数

(38)

(2)サービス付き高齢者向け住宅に関する事業者へのアンケート調査結果

・ 調査対象 平成 26 年7月1日現在、管理開始している登録住宅

・ 調査先数 40 うち回収数 40(有効回答数 40)

・ 調査基準日 平成 26 年7月 1 日現在

・ 集計日

平成 26 年8月 31 日

①入居戸数等

管理戸数 977、入居戸数 785(単身戸数 754、夫婦戸数 31)、入居者数 818

(入居率 80%、単身入居率 96%、単身入居率は入居戸数に対する割合)

② 入居者の年齢別の人数

(単位:人)

~64

65~

69

70~

74

75~

79

80~

84

85~

89

90~

不明 無回答 合計

16

20

32

87

218

250

187

0

8

818

2%

2%

4%

11%

27%

30%

23%

0%

1%

100%

③ 入居者の要介護度別の人数

(単位:人)

自立

要支援度

要介護度

不明 合計

34

28

48

180

220

170

92

32

14

818

4%

3%

6%

22%

27%

21%

11%

4%

2% 100%

④ 入居者の従前の居住地別の人数

(単位:人)

市内

隣接市

その他県内

県外

合計

703

67

25

23

818

86%

8%

3%

3%

100%

⑤ 入居者の従前の住宅等別の人数

(単位:人)

(39)

※ 医療機関から登録住宅に住み替えた入居者については、医療機関に入る前の居住地(医

療機関にいる間「住所」を置いていた場所)により分類

⑥ 賃貸人が想定している主な入居対象者の年間収入(年金含む)

(単位:施設)

概ね 300 万円 未満 概ね 300 万円 以上 500 万円 未満 概ね 500 万円 以上 無回答 想定なし 合計

32

3

0

4

1

40

80%

8%

0%

10%

2%

100%

※ 複数の回答があった場合は、1を回答数で割った値を計上

⑦ 入居動機

(単位:施設)複数回答

介護が 必要に なった 介護が 必要に なった時 に備えて 食事の 提供が あるから 家事が 負担にな った(食 事以外) バリアフ リー化さ れている から 自宅の 管理が 大変に なった 一人暮ら しが不安 になった 防犯・災 害 等 の 面 で の 安心から その他 合計

26

9

22

9

7

2

37

1

3

116

22%

8%

19%

8%

6%

2%

32%

1%

2% 100%

※ 注意:サービス付き高齢者向け住宅は、介護サービスが必ず提供されるわけではない。

※ 賃貸人がこれまでの入居相談等から得られた知見を基に主なものを3つまで回答

(参考1)有料老人ホームから登録住宅に住み替えた入居動機

・ 家族の家に近い、住み慣れた地域にある(他、類似 2 件)

・ ヘルパー、デイサービス等サービス内容がよい(他、類似 2 件)

・ 長期入院となっても居住の確保が容易で安心できる(他、類似 1 件)

・ 個室が得られる、できるだけ自立した生活がしたかった。

(参考2)介護保険施設から登録住宅に住み替えた入居動機

・ リハビリの終了等により介護老人保健施設から退去を促されたが、独居又は

在宅介護が困難である。

(他、類似 14 件)

・ 家族の家に近い、知り合いがいた、町中にある。(他、類似 2 件)

・ 前施設がバリアフリー化していなかった。(他、類似 1 件)

・ 夫婦で一緒に生活できる。

プライバシーが守られる。

(40)

⑧ 利用率の高いサービス(各サービスのおおよその利用率)

サービスの

種類

提供形態

提供して いる施設 における 利用率

自社

委託

併設

施設

連携

協力

提供

なし

状況把握

・生活相談

施設数

36

4

40

構成比

90%

10%

100%

食事の提供

施設数

10

22

4

4

0

40

10 割

構成比

25%

55%

10%

10%

0%

100%

介護

(身体介助)

施設数

13

4

17

2

4

40

7割

構成比

32%

10%

43%

5%

10%

100%

家事

(生活介助)

施設数

15

6

15

1

3

40

8 割

構成比

38%

15%

38%

2%

7%

100%

健康の維持

増進

施設数

22

5

8

3

2

40

8 割

構成比

55%

13%

20%

7%

5%

100%

※ 入居者に占める利用者の割合は、サービス提供のある登録住宅数について集計したもの

介護(身体介助)及び家事(生活介助)は、介護保険適用以外のもの

⑨ 現在提供していないが利用者から要望があるサービス

要望サービスの種類

提供していない理由・課題等

リハビリ(訪問)

人員不足

ごみすて・買物・外出支援

24 時間の常駐体制

病院への送迎

イベント・行楽など

認知症対策

職員への過度な負担がかかるため

施設内の売店等

売上が手間の分ほど期待できない(現在は外部業

者が定期訪問販売)

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