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災 害 救 助 に 関 す る 実 務 検 討 会 ( 最 終 報 告 ) に つ い て
今 後 の 大 規 模 災 害 に 備 え 、救 助 の 事 務 の 円 滑 な 実 施 と い う 観 点 か ら 、救 助 の 実 施 体 制 や 広 域 調 整 の 在 り 方 等 に つ い て 、実 務 担 当 者 に よ る 検 討 ・ 調 整 を 行 う 場 と し て 、平 成 28 年 12 月 に 「 災 害 救 助 に 関 す る 実 務 検 討 会 」 が 設 置 さ れ ま し た 。 同 検 討 会 に は 、 指 定 都 市 ( 仙 台 市 、 横 浜 市 、 神 戸 市 、 熊 本 市 )、 内 閣 府 、 関 係 道 府 県 ( 宮 城 県 、 神 奈 川 県 、 三 重 県 、 兵 庫 県 、 広 島 県 ) が 参 加 し 、 検 討 を 重 ね て き ま し た が 、 平 成 29 年 12 月 に 最 終 報 告 が 取 り ま と め ら れ ま し た の で 、 ご 報 告 い た し ま す 。 1 災 害 対 応 法 制 の 仕 組 み 災 害 対 策 に 関 す る 法 体 系 は 、 災 害 の 「 予 防 」、 発 災 後 の 「 応 急 」 期 の 対 応 及 び 災 害 か ら の 「 復 旧 ・ 復 興 」 の 各 ス テ ー ジ を 網 羅 的 に カ バ ー す る 「 災 害 対 策 基 本 法 」 を 中 心 に 、 各 ス テ ー ジ に お い て 災 害 類 型 に 応 じ て 各 々 の 個 別 法 令 に よ っ て 対 応 す る 仕 組 み と な っ て い ま す 。 こ の う ち 、 発 災 後 の 応 急 期 に お け る 応 急 救 助 に 対 応 す る 主 要 な 法 律 が 「 災 害 救 助 法 」 で す 。 大都市行財政制度特別委員会 平 成 3 0 年 2 月 7 日 政 策 局 健 康 福 祉 局 総 務 局 激 甚 災 害 法 < 被 災 者 へ の 救 済 援 助 措 置 > ・ 中 小 企 業 信 用 保 険 法 ・ 天 災 融 資 法 ・ 小 規 模 企 業 者 等 設 備 導 入 資 金 助 成 法 ・ 災 害 弔 慰 金 の 支 給 等 に 関 す る 法 律 ・ 雇 用 保 険 法 ・ 被 災 者 生 活 再 建 支 援 法 ・ 株 式 会 社 日 本 政 策 金 融 公 庫 法 < 災 害 廃 棄 物 の 処 理 > ・ 廃 棄 物 の 処 理 及 び 清 掃 に 関 す る 法 律 < 災 害 復 旧 事 業 > ・農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定 措 置 に 関 す る 法 律 ・ 公 共 土 木 施 設 災 害 復 旧 事 業 費 国 庫 負 担 法 ・ 公 立 学 校 施 設 災 害 復 旧 費 国 庫 負 担 法 ・ 被 災 市 街 地 復 興 特 別 措 置 法 ・被 災 区 分 所 有 建 物 の再 建 等 に関 する特 別 措 置 法 < 保 険 共 済 制 度 > ・ 森 林 保 険 法 ・ 農 業 災 害 補 償 法 ・ 地 震 保 険 に 関 する 法 律 < 災 害 税 制 関 係 > 災 害 被 害 者 に対 する租 税 の減 免 、徴 収 猶 予 等 に関 する 法 律 < そ の 他 > 防 災 のための集 団 移 転 促 進 事 業 に係 る国 の財 政 上 の 特 別 措 置 等 に 関 す る 法 律 ・ 地 震 財 特 法 ・ 地 震 防 災 対 策 特 別 措 置 法 ・ 建 築 物 の 耐 震 改 修 の 促 進 に 関 する 法 律 ・密集市街地における防災街区の整備の促進 に 関 す る 法 律 ・南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進 に 関 す る 特 別 措 置 法 ・日 本 海 溝 ・千 島 海 溝 周 辺 海 溝 型 地 震 に係 る地震防災対策の推進に関する特別措置法 (「第 1回 災 害 対 策 法 制 のあり方 に関 する研 究 会 」(H23.9)配 付 資 料 を参 考 に作 成 )( 1 ) 災 害 対 策 基 本 法 の 概 要 ・ 市 町 村 は 「 基 礎 的 な 地 方 公 共 団 体 と し て 、 住 民 の 生 命 、 身 体 及 び 財 産 を 災 害 か ら 保 護 す る 責 務 」 を 負 っ て お り 、「 自 ら が 作 成 す る 防 災 計 画 等 に 則 り 、 計 画 等 の 内 容 を 実 施 」 す る ( 災 害 対 策 基 本 法 第 5 条 ) ・ こ の 考 え に 基 づ き 、 市 町 村 長 が 実 施 す る 内 容 が 規 定 さ れ て い る ( 例 ) 市 町 村 長 に よ る 「 避 難 指 示 ( 同 法 第 60 条 )」、「 災 害 の 発 生 防 御 、 又 は 拡 大 を 防 止 す る た め に 必 要 な 応 急 措 置 の 実 施 ( 同 法 第 62 条 )」「 応 援 の 要 求 ( 同 法 第 67 条 ほ か )」 な ど ⇒ 通 常 の 災 害 時 に は 、 市 町 村 長 が 災 害 対 策 や 救 助 を 主 体 的 に 実 施 す る ( 2 ) 災 害 救 助 法 の 概 要 ・ 同 一 原 因 の 災 害 に よ る 被 害 が 一 定 の 程 度 に 達 し た 場 合 や 、 多 数 の 者 が 生 命 又 は 身 体 に 危 害 を 受 け た 場 合 な ど 、 い わ ゆ る 大 規 模 災 害 が 発 生 し た 場 合 に 、 国 が 地 方 公 共 団 体 等 の 協 力 の 下 に 、 応 急 的 に 必 要 な 救 助 を 行 う 「 災 害 救 助 法 」 が 適 用 さ れ る ⇒ 災 害 対 策 基 本 法 が 災 害 対 策 に 関 す る 「 一 般 法 」 で あ る の に 対 し て 、 災 害 救 助 法 は 応 急 救 助 に 関 す る 「 特 別 法 」 の 位 置 付 け ⇒ 災 害 救 助 法 で は 、救 助 の 種 類 が 定 め ら れ て お り( 災 害 救 助 法 第 4 条 第 1 項 )、 そ の 他 定 め ら れ て い な い 内 容 に つ い て は 災 害 対 策 基 本 法 ほ か の 諸 法 で 対 応 ・ 災 害 救 助 法 に よ る 救 助 は 法 定 受 託 事 務 と し て 「 都 道 府 県 知 事 が 実 施 」 す る( 同 法 第 2 条 ) ・ 救 助 に 要 す る 費 用 は 都 道 府 県 が 支 弁 す る ( 同 法 第 18 条 第 1 項 ) ※ 国 庫 負 担 の 仕 組 み 有 ( 同 法 第 21 条 ) ⇒ 大 規 模 災 害 時 に は 救 助 の 実 施 主 体 が 市 町 村 長 か ら 都 道 府 県 知 事 に 移 る ⇒ 迅 速 な 救 助 の 実 施 の 必 要 性 な ど か ら 、「 都 道 府 県 知 事 は 、救 助 の 実 施 に 関 す る 事 務 の 一 部 を 市 町 村 長 に 委 任 」 す る こ と が 可 能 ( 同 法 第 13 条 第 1 項 ) ※ 阪 神・淡 路 大 震 災 、東 日 本 大 震 災 で は「 応 急 仮 設 住 宅 の 供 与 」以 外 の 事 務 が 神 戸 市 、仙 台 市 に 、熊 本 地 震 で は 全 て の 事 務 が 熊 本 市 に 委 任 さ れ て お り 、実 質 的 に 指 定 都 市 が 救 助 事 務 を 担 っ た
- 3 - 【 参 考 】 災 害 対 応 法 制 の イ メ ー ジ 図
指 定 都 市 市 長
道 府 県 知 事
通 常 の 災 害 時
(災害救助法を適用しない) 救 助 の 実 施 主 体 (基本法第5条) 後 方 支 援 ・ 総 合 調 整 (基本法第4条)大
規
模
災
害
時
(
災
害
救
助
法
適
用
)
救 助 の 実 施
道 府 県 の 補 助 (救助法第 13 条2項) 救 助 の 実 施 主 体 (救助法第2条)事 務 委 任
道府県知事から委任を受けた 救助事務については、実施主 体となる(救助法第 13 条1項) 救助事務の一部を指定都市市長に 委任可(救助法第 13 条1項)費 用 負 担
費 用 負 担 な し (救助法第 21 条) ・ 救助の規模に応じて、救助費の 最大 50%が地方負担 (救助法第 21 条) ・特別交付税措置(救助費の 40%) などの地方財政措置あり 2 現 行 の 災 害 対 応 法 制 度 の 問 題 点 ・ 支 障 事 例 (参考資料1「第1回災害救助に関する実務検討会 指定都市市長会提出資料」参照) ① 法 規 定 と 救 助 実 態 の 「 ね じ れ 」 ② 主 体 的 判 断 権 限 の 不 存 在 ③ 事 務 委 任 に よ る 権 限 の 不 十 分 さ予 防
災 害 対 策 基 本 法
応 急 救 助
救 助 の 種 類 ( 災 害 救 助 法 第 4 条 関 係 )【 要 約 】 ( 限 定 列 挙 ) (1) 避難所及び応急仮設住宅の供与 (2) 炊き出しその他による食品の給与及び飲料水の供給 (3) 被服、寝具その他生活必需品の給与又は貸与 (4) 医療及び助産 (5) 被災者の救出 (6) 被災した住宅の応急修理 (7) 生業に必要な資金、器具又は資料の給与又は貸与 (8) 学用品の給与 (9) 埋葬 (10)死体の捜索及び処理 (11)住居又はその周辺に運ばれた土石、竹木等で、日常生活に著しい支障を及ぼしているものの除去 ※救助の種類ごとに、救助の程度・方法・期間・実費弁償について、あらかじめ定められた基準があり ます(一般基準)。なお、この基準では救助の適切な実施が困難な場合には、都道府県知事が内閣総理 大臣に協議して基準を定めることができます(特別基準)。復 旧 ・復 興
災害発生災 害 救 助 法
実施主体が変わる3 災 害 救 助 権 限 移 譲 に 係 る こ れ ま で の 主 な 経 緯 平 成 7 年 1 月 阪 神 ・ 淡 路 大 震 災 発 生 平 成 8 年 1 1月 『 地 方 分 権 推 進 に 関 す る 指 定 都 市 の 意 見 』 ↓ 平 成 2 3年 3 月 東 日 本 大 震 災 発 生 平 成 2 4年 5 月 『 災 害 対 応 法 制 に お け る 大 都 市 の 役 割 の 明 確 化 に 関 す る 指 定 都 市 市 長 会 意 見 』 平 成 2 6年 5 月 『 災 害 対 応 法 制 の 見 直 し に 関 す る 指 定 都 市 市 長 会 要 請 』 平 成 2 6年 地 方 分 権 に 関 す る 提 案 募 集 に お い て 、「 救 助 の 主 体 権 限 を 都 道 府 県 知 事 か ら 指 定 都 市 の 市 長 へ 移 譲 」 す る こ と を 指 定 都 市 市 長 会 共 同 提 案 と し て 提 出 ⇒ 平 成 27 年 1 月 閣 議 決 定 ↓ 平 成 2 8年 4 月 熊 本 地 震 発 生 平 成 2 8年 5 月 ・ 7 月 ・ 1 0月 ・ 1 1月 災 害 対 応 法 制 の 見 直 し 、 災 害 救 助 法 の 改 正 に 関 す る 指 定 都 市 市 長 会 要 請 、 意 見 表 明 平 成 2 8年 1 2月 災 害 救 助 に 関 す る 実 務 検 討 会 が 設 置 さ れ る 平 成 2 9年 9 月 ~ 1 1月 指 定 都 市 全 2 0市 の 市 議 会 に お い て 、 災 害 時 の 法 制 度 に 関 す る 見 直 し を 求 め る 意 見 書 が 議 決 さ れ る 平 成 2 9年 1 1月 全 国 市 議 会 議 長 会 指 定 都 市 協 議 会 に よ る 国 へ の 要 請 活 動 平 成 2 9年 1 2月 災 害 救 助 に 関 す る 実 務 検 討 会 が 最 終 報 告 を 取 り ま と め る 4 災 害 救 助 に 関 す る 実 務 検 討 会 ( 最 終 報 告 ) 平 成 29 年 12 月 14 日 に 開 催 さ れ た 第 5 回 実 務 検 討 会 に お い て 、最 終 報 告 書 が 取 り ま と め ら れ 、 同 日 公 表 さ れ ま し た 。 こ の 中 で 、「 指 定 制 度 ( 仮 称 )」 及 び 災 害 救 助 法 の 改 正 に 言 及 し た 内 閣 府 見 解 が 示 さ れ ま し た 。 ( 1 ) 指 定 制 度 ( 仮 称 ) に つ い て 【 指 定 制 度 の 趣 旨 】 都 道 府 県 と 同 等 の 災 害 対 応 能 力 を 持 ち 、 権 限 移 譲 を 希 望 す る 指 定 都 市 で 、 基 準 に 適 合 す る も の を 内 閣 総 理 大 臣 が 指 定 し 、 災 害 救 助 法 の 主 体 と す る 。 (決定内容)救助事務の委任は現行規定上も可能。あらかじめ都道府 県・市町村間で十分調整し、委任の内容・場合を定めておくことが有効。
- 5 - 【 背 景 ・ 理 由 】 ・ 指 定 都 市 は 、 都 市 と し て の 諸 機 能 、 規 模 能 力 等 に お い て 格 別 の 実 態 を 有 す る た め 、 都 道 府 県 事 務 の 全 部 又 は 一 部 を 処 理 す る こ と が で き る 。 ・ 指 定 都 市 は 、 自 治 制 度 上 の 事 務 権 限 等 に 各 々 差 異 は な い が 、 包 括 道 府 県 と の 関 係 に 都 市 に よ っ て 差 異 が あ る 。 ・ 事 務 委 任 に よ り 対 応 が 可 能 な も の は 積 極 的 に 事 務 委 任 を 行 う が 、 事 務 委 任 の み で は 大 規 模 災 害 に お い て 限 界 が 発 生 す る 。 ( 2 ) 最 終 報 告 の 概 要 ① 法 改 正 の 必 要 性 に 関 す る 事 項 内 閣 府 と し て は 、 現 行 の 委 任 制 度 の 枠 組 み に 加 え て 、 大 規 模 ・ 広 域 的 災 害 に 備 え て 迅 速 か つ 円 滑 な 事 務 実 施 の た め 、 地 域 の 実 情 に 応 じ た 災 害 対 応 の 一 つ の 選 択 肢 と し て 、 包 括 道 府 県 と 連 携 体 制 が 取 れ る 指 定 都 市 に つ い て 新 た な 救 助 主 体 と す る た め に 、 所 要 の 法 改 正 を 行 う こ と が 適 切 で あ る と 考 え て い る 。 ② 指 定 基 準 を 具 体 化 す る 中 で 検 討 す べ き 事 項 内 閣 府 案 を 検 討 す る 中 で 、 都 道 府 県 側 か ら 一 番 の 懸 念 と し て 示 さ れ た こ と は 、 仮 設 住 宅 な ど 資 源 配 分 機 能 に 関 す る も の で あ り 、 内 閣 総 理 大 臣 の 指 定 に よ り 、 新 し い 救 助 主 体 と な っ た 指 定 都 市 が 資 源 の 先 取 り な ど を す る の で は な い か 、 と い っ た 点 で あ る 。 し か し 、 内 閣 府 と し て は 、 食 料 や 住 宅 な ど の 資 源 の 調 達 ・ 配 分 計 画 を 道 府 県 が 策 定 し 、 指 定 都 市 は そ の 計 画 の も と で 救 助 を 実 施 す る こ と と し て お り 、 権 限 移 譲 さ れ た 指 定 都 市 が 資 源 を 先 取 り す る よ う な 事 態 は 生 じ な い と 考 え て い る 。 ③ 災 害 救 助 法 の 一 般 基 準 な ど 、 実 務 検 討 会 以 外 の 枠 組 み で 検 討 す べ き 事 項 災 害 救 助 法 の 一 般 基 準 な ど 、 実 務 検 討 会 以 外 の 枠 組 み で 検 討 す べ き 事 項 に つ い て は 、 引 き 続 き 、 検 討 し て い く 。 ④ 結 論 内 閣 府 と し て は 、 大 規 模 ・ 広 域 的 災 害 に 備 え て 迅 速 か つ 円 滑 な 事 務 実 施 の た め 、 現 行 の 委 任 方 式 に 加 え て 、 包 括 道 府 県 と 連 携 体 制 が 取 れ る 指 定 都 市 を 新 し い 救 助 主 体 と し 、 併 せ て 、 都 道 府 県 か ら の 様 々 な 懸 念 に 対 応 す る た め 、 都 道 府 県 の 広 域 調 整 権 が 適 切 に 機 能 す る よ う に 、 法 律 で 明 記 す る と と も に 、 指 定 基 準 を 具 体 化 す る 中 で 適 切 な 措 置 を 講 じ る こ と が 適 切 で あ る と 考 え て い る 。