計算力学技術者2級
(熱流体力学分野の解析技術者)
認定試験対策講習会
認定レベル
認定を取得した技術者は,基本的な流体力学, 熱力学(伝熱学を含む)の問題に対して,単相の 非圧縮性流/圧縮性流/層流/乱流の範囲に おいて正しく解析問題を設定することができ,解 析方法の内容を理解しており,さらに解析結果 の信頼性を自分自身で検証することができる. よって,いずれかの信頼のおけるCAE ソフトウ エアを用いて適切な解析機能を選択しながら, 基本的な熱流体問題を大はずれを出すことなく 解けるものと期待できる.1.3(熱力学)の代表的なキーワード
熱量・仕事 理想気体 状態方程式 熱力学の第1法則 熱力学の第2法則 内部エネルギー エンタルピー エントロピー 熱機関 熱効率 断熱変化 比熱比 音速 等温変化 サイクル p -V 線図問
3-1
1kcal(キロカロリー)は kJ(キロジュール)
単位で表すとどれだけか.
① 9.8 kJ
② 8.3 kJ
③ 4.2 kJ
④ 0.74 kJ
カロリーとジュール
1kcal
水1kgの温度を1℃上昇させるのに要する熱量 1N
(ニュートン) 国際単位系SI
質量1kgの物体を1m/s2で加速する場合の力 1J (=N・m)
(ジュール) 国際単位系SI
物体に1Nの力を加えてその向きに1m動かした ときの仕事 1 kJ = 1000 J
熱の仕事当量:
Jouleの実験
Joule の実験 Joule は図のような装置を用 いて,おもりの重力仕事によ る水の温度上昇を測定し, 系のエネルギーは,熱だけで なく,仕事によっても変化する ことを示し, 従来の単位(kcal)で表した熱 の仕事当量を求めた . 熱の仕事当量 1 kcal = 4.186 kJ答
3-1
1kcal(キロカロリー)は kJ(キロジュール)
単位で表すとどれだけか.
① 9.8 kJ
② 8.3 kJ
③ 4.2 kJ
④ 0.74 kJ
暗記するしかない! SIでは「J」に統一されている!問
3-2
理想気体の状態方程式は次のうちどれか.
ここで,
p は圧力,
は密度,
R は気体定数,
T は温度である.
①
p = RT/
②
p =
R/T
③
p =
T/R
④
p =
RT
理想気体の状態方程式
状態方程式:
p-V-T 間の関係式
pV = n
R
T
n: モル数,R :普遍気体定数 (R = 8.314J/mol・K) pV = mRT
m: 気体質量,R :気体定数( =R / M) M: 気体のモル質量(分子量) pV = nRT = nMRT = mRT pv = RT
v: 比体積( =V / m) p =
R
T
密度( =m / V)理想気体の状態状態式について
温度一定で気体を圧縮すると圧力が上昇する (自転車の空気入れ) pV = const. 圧力一定で気体の温度を下げると体積は小さく なる V T これらのことを考慮すると pV = (const.)・T の形,つまり p = (const.)・
Tと考えられる答
3-2
理想気体の状態方程式は次のうちどれか.
p は圧力,
は密度,
R は気体定数,T は温
度である.
①
p = RT/
②
p =
R/T
③
p =
T/R
④
p =
RT
問
3-3
閉じた系に対して
加えた熱量
Q
が
外部になす
仕事
W
と
内部エネルギーの増加
U
に変換
されることを表す熱力学の法則
Q= W+
U を
何と呼ぶか.
① 熱力学の第0法則 ② 熱力学の第1法則
③ 熱力学の第2法則 ④ 熱力学の第3法則
熱力学第0法則
熱平衡
系1と系3が熱平衡
系2と系3が熱平衡
系1と系2は熱平衡
温度計(系3)の存在
熱力学第1法則
エネルギー保存則
系に加えられるエネルギー 系から取り出されるエネルギー + 系に蓄えられるエネルギー 微小変化では 系 Q W
U Q = W +
U
δQ =δW +
d
U
熱力学第1法則
(ピストン・シリンダー系)U
W
Q
Q
W
2 1pdV
W
x
dV
=Adx
1 2U
U
U
U
U
1 2
シリンダー ピストン 熱 機械的仕事 内部エネルギー答
3-3
閉じた系に対して加えた熱量
Q が外部になす
仕事
W と内部エネルギーの増加
U に変換
されることを表す熱力学の法則
Q= W+
U を
何と呼ぶか.
① 熱力学の第0法則 ② 熱力学の第1法則
③ 熱力学の第2法則 ④ 熱力学の第3法則
問
3-5
エンタルピー
H の定義は次のうちのどれか.
ここで,
U は内部エネルギー, p は圧力,V
は体積,
T は温度,S はエントロピーである.
①
H = U + pT
②
H = U + pV
③
H = U + TV
④
H = U + TS
開いた系のエネルギー保存1
流動系で質量と共に流入する全エネルギー
比内部エネルギu, 系の温度に関係,du=cvdT 流動仕事,流動エネルギ,pv 流体を系に押込む・押出すために 必要な仕事 物質に貯蔵されるエネルギではない. 比エンタルピ h [kJ/kg] h=u+pv , dh=cpdT p1,v1, w1,u1 p 2,v2, w2,u2 z1 z 2 Q Wt 開い た 系 m
1 2
2 m u pv w gz 理想気体の場合 理想気体 の場合 工業仕事開いた系のエネルギー保存2
流動系のエネルギー保存 運動・位置エネルギを無視できる場合 p1,v1, w1,u1 p 2,v2, w2,u2 z1 z 2 Q 開い た 系 m
2 1 22 12 2 1 2 1 1 2 Q m h h w w g z z W Q H H W※
δQ =
d
U
+
pd
V =
d
H
-
V
dp
入熱量 内部エネ ルギ増分 絶対 仕事 エンタル ピ増分 工業 仕事 熱力学の第1法則 閉じた系 開いた系
2 12 1 W pdv 12
2
1 1 2 t W vdp vdp 工業仕事 Wt答
3-5
エンタルピー
H の定義は次のうちのどれか.
U は内部エネルギー, p は圧力,V は体積,
T は温度,S はエントロピーである.
①
H = U + pT
②
H = U + pV
③
H = U + TV
④
H = U + TS
問
3-4
閉じた系に対して,
温度
T
一定の下で,
熱量
Q
を与えたときのエントロピーの変化を表す法
則
S
Q / T
を何と呼ぶか.
① 熱力学の第0法則
② 熱力学の第1法則
③ 熱力学の第2法則
④ 熱力学の第3法則
熱力学第2法則
系の
変化の方向
を示す
熱は温度の高い方から温度の低い方に
伝わる
エントロピーの法則
dS = δQ
rev/ T
dS
δQ / T
dS = (δQ / T ) + dS
gen 熱の出入りによる エントロピー輸送 不可逆性による エントロピー生成 不可逆変化の場合(等号は可逆変化の時) dSgen 0 可逆変化の場合熱力学第2法則から導かれる式
dS = δQ
rev/ T
δQ
rev= TdS
⇒
δQ = TdS , δq = Tds
温度T で、熱量δQrevが系に流入した時、 系のエントロピーがdS だけ増減する。 ★ 可逆断熱変化 では dS = 0 可逆変化の時 変形すると 可逆変化が自明の時、revを省略 熱力学の第2法則から導かれるエントロピーの式マクロな熱力学による エントロピーの定義
エントロピーとは?
可逆T
Q
S
Q
W
1 2S
S
S
S
S
1 2
T
W
k
S
ln
ミクロな 状態の数 ミクロな統計力学
2 1TdS
Q
可逆なカルノーサイクル 0 2 2 1 1 T Q T Q 可逆過程温度の異なる2つの物体AとBを接触させると(仕事をさせずに),
エントロピーとは?
0 A A T Q SQ
0 B A B A T Q T Q S S S 0 B B T Q S A T B T 2 B A C T T T 平衡状態へ ) ( 0 最大 S 2 B A C T T T のとき B A T T 不可逆過程 AとBの 熱容量が 等しい時答
3-4
閉じた系に対して温度
T
一定の下で熱量
Q
を与えたときのエントロピーの変化を表す法則
S
Q / T
を何と呼ぶか.
① 熱力学の第0法則
② 熱力学の第1法則
③ 熱力学の第2法則
④ 熱力学の第3法則
熱力学第3法則
絶対零度でエントロピーはゼロになる
絶対エントロピー
系のエントロピーに関しては,相対値で
状態量
熱力学的平衡状態にある系の状態を記
述する物理量
温度
T
圧力
p
体積
V
密度
内部エネルギー
U
エンタルピー
H
エントロピー
S
等
示量性状態量と示強性状態量
示量性状態量 体積 V 内部エネルギー U エンタルピー H エントロピー S 示強性状態量 温度 T 圧力 p 密度
系A 系A 系2A VA, TA … VA, TA … V2A= VA+VA T2A = TA …ペアになる状態量
圧力
p と体積 V
pV or pdV
温度
T とエントロピー S
TS or TdS
pV, TS ともにエネルギーの単位
(示強性状態量)×(示量性状態量)
※ 熱力学の第1法則(微小変化)
δQ
=
d
U +δW
TdS
=
d
U +
pd
V
=
d
H - V
dp
熱力学の 第2法則問
3-6
図に示すように,高温熱源1から熱量Q1をもらい 低温熱源2に熱量Q2を捨てて外部に仕事W する サイクル(熱機関)がある.このサイクルの効率
は次のどれか. ①
= Q1 / W ②
= Q2 / W ③
= W / Q1 ④
= W / Q2 熱源1 熱源2 Q1 Q2 W熱機関の熱効率
サイクル(熱機関)は系に熱を加 えて,仕事を取り出すことを目的 としていることが多い. 「加えた熱量に対して,どのくら い多くの仕事を取り出せたか」 がサイクル(熱機関)の性能評価 と考えられる. 高温熱源1 低温熱源2 Q1 Q2 W
= W / Q1= (Q1 - Q2)/Q1 = 1- Q2 /Q1 (エネルギー保存則:Q1= W + Q2)冷凍サイクルの成績係数
冷凍サイクルは系に仕事を加え て,熱源2(冷蔵庫)から熱を奪 い取ることを目的としている. 「加えた仕事に対して,どのくら い多くの熱量を奪い取ることが できたか」が冷凍サイクルの性 能評価と考えられる. 成績係数 高温熱源1 低温熱源2 Q1 Q2 W COP = Q2 / W (Q1= W + Q2)答
3-6
図に示すように,高温熱源1から熱量Q1をもらい 低温熱源2に熱量Q2を捨てて外部に仕事W する サイクル(熱機関)がある.このサイクルの効率
は次のどれか. ①
= Q1 / W ②
= Q2 / W ③
= W / Q1 ④
= W / Q2 高温熱源1 低温熱源2 Q1 Q2 W熱機関 高温熱源 T 1 Q 1 系 機械的仕事 Q 2 低温熱源 T 2