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3 医療機器業プロモーションコード 企業の行動基準 経営トップの責務 販売活動等に関して 守るべきこと してはいけないこと を具体的に列記したもの 4 医療機器業界における医療機関等との透明性ガイドライン 会員企業に 本ガイドラインを参考に自社の 透明性に関する指針 を策定し 自社における行動基準と

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1 ≪平成27年度版≫

事前学習ノート

〖医療機器業公正競争規約について〗

【公正競争規約の制定から同規約に基づく各種運用基準の策定・実施に至るま での主な時系列】 「医療機器業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約」(以下「医療機 器業公正競争規約」といいます。)の制定から各種の運用基準の策定・実施に至る までの主な動きを時系列に示すと次のとおりです。 平成20年4月に、「医療機関等における医療機器の立会いに関する基準」(以 下「立会いに関する基準」といいます。)が実施されたことにより、公正競争規約 の体系がほぼ完成しました。しかしながら、医療機器事業者をめぐる社会・経済環 境は急速に変化しており、医療機器事業者は、この変化に適切に対応し、その事業 活動・販売活動等を進めていく必要があり、また、これに伴って、公正競争規約及 び運用基準等の見直しなどが図られる必要があります。 このようなことから、平成24年10月には「飲食等の提供に係るルール」が、 また、平成27年4月には「医療担当者に対するトレーニングの提供に関する基準」 (以下「トレーニングの提供に関する基準」といいます。)が実施されました。今 後とも、公正競争規約等の変更や運用基準の新規策定又は変更等の対応が求められ ていくこととなります。 平成 11年 4月 公正競争規約 施行 平成 13年 8月 貸出しに関する基準 実施 平成 18年 9月 立会いに関する基準 公取委に届出、受理 平成 20年 4月 立会いに関する基準 実施 平成 24年10月 飲食等の提供に係るルール 実施 平成27年 4月 トレーニングの提供に関する基準実施

【医療機器業界の五つの自主ルール】

医療機器業界には、五つの自主ルールがあります。 《運営管理組織:一般社団法人 日本医療機器産業連合会(略称:医機連) 企業倫理委員会》 ① 倫理綱領・・・「医療の向上に貢献するとともに、社会の信頼を得るように努 める。」旨を謳った、理念的なもの。 ② 企業行動憲章・・・「事業行動に対する企業経営者の責務等」を明確にしたも の。

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2 ③ 医療機器業プロモーションコード ・・・企業の行動基準、経営トップの責務、販売活動等に関して、 「守るべきこと、してはいけないこと」を具体的に列記した もの。 ④ 医療機器業界における医療機関等との透明性ガイドライン ・・・会員企業に、「本ガイドラインを参考に自社の『透明性に関 する指針』を策定し、自社における行動基準とすること」を 求めています。 《運営管理組織:任意団体 医療機器業公正取引協議会》 ⑤ 医療機器業公正競争規約 ・・・医療機器の製造業及び販売業における不当な景品類の提供を 制限することにより、不当な顧客の誘引を防止し、一般消費 者による自主的かつ合理的な選択及び事業者間の公正な競争 を確保することを目的とするもの。 これらの違いは、①倫理綱領、②企業行動憲章及び ③医療機器業プロモーショ ンコード及び④医療機器業界における医療機関等との透明性ガイドラインには法 的根拠がなく、⑤医療機器業公正競争規約には法的根拠(不当景品類及び不当表示 防止法〔以下「景品表示法」といいます。〕に基づいて設定)があることです。 この五つの自主ルールの規制の状況を整理すれば、次表のとおりです。 自主ルールの 名称 運営管理組織の名称 法的根拠 の有無 拘束力 の有無 罰則 の有無 倫理綱領 日本医療機器産業 連合会(医機連) 企業倫理委員会 無 無 無 企業行動憲章 無 無 無 医療機器業プロ モーションコー ド 無 無 無 医療機器業界に おける医療機関 等との透明性ガ イドライン 無 無 無 医療機器業公正 競争規約 医療機器業公正取引 協議会 有 有 有

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【景品規制の法的仕組みについて】

公正競争規約は、従来は、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(以 下「独占禁止法」といいます。)第19条で禁止されている不公正な取引方法の一 つである不当な利益による顧客誘引、すなわち、不当な景品類の提供などに迅速か つ的確に対処するために、独占禁止法の特例法として、昭和37年に制定された景 品表示法に基づいて、公正取引委員会の認定を受けて設定されました。 しかしながら、景品表示法は、平成21年9月1日の消費者庁の発足に伴い、同 庁に移管されることになったことから改正され、独占禁止法の特例法ではなく、独 立した消費者法になりました。 このため、改正された景品表示法は、同年9月1日から施行され、施行日前に公 正取引委員会が既に行っていた改正前の景品表示法第3条の規定による景品類の 制限又は禁止(告示)は、施行日において改正後の景品表示法第3条の規定により 内閣総理大臣がした告示とみなすとされたことから医療機器業等告示(正式の名称 は「医療用医薬品業、医療機器業及び衛生検査所業における景品類の提供に関する 事項の制限」〔平成9年公正取引委員会告示第54号〕)も同様の扱いになりまし た。 また、改正された景品表示法の施行に伴い、公正競争規約は、内閣総理大臣 から権限の委任を受けた消費者庁長官と公正取引委員会の認定を受けて設定され ることになり、当業界の公正競争規約を含め、改正された景品表示法の施行日に存 在する公正競争規約は、全て、消費者庁長官と公正取引委員会が認定したものとみ なされることになりました。 したがって、公正競争規約の内容や公正取引協議会の役割は、何ら変わらず、 従来と同様であるということができます。このような経緯で改正、施行された 景品表示法の下における景品規制の仕組みは、次のとおりです。 不当な景品類の提供や不当な表示は、一事業者が行うと、他の事業者もこれ に対抗して行い、次第にその規模が大きくなるという波及性、昂進性がありま す。景品表示法は、このような行為を迅速かつ的確に規制するために制定された法 律です。 しかし、この法律では、景品類の制限・禁止の内容を法律自体では具体的に は規定せず、内閣総理大臣が「不当な顧客の誘引を防止するため必要があると 認めるとき」に告示の形で制定することになっています。告示は、「省令」などと 同様に法令の一つの形式です。 景品類に関する告示には、景品表示法第2条(定義)に基づく「景品類等の指 定の告示」(昭和37年公正取引委員会告示第3号)と景品表示法第3条(景品類 の制限及び禁止)に基づく「景品類提供の制限告示」があります。 景品類等の指定の告示は、制限・禁止の対象となる「景品類」の定義、範囲を定 めるもので、全ての業種に適用されます。

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4 景品類提供の制限告示には、(1)全ての業種の事業者に適用されるものと(2)特定 の業種の事業者のみに適用されるものがあります。 (1)に当たるのが「懸賞景品制限告示」、「一般消費者景品制限告示」(別称「総 付け景品制限告示」)と呼ばれるものです。 (2)に当たるものには、医療機器業 等告示のほか、「不動産業」、「新聞業」、「雑誌業」に関する告示があります。 これらの4業種については、一般の業種とは異なり、事業の特殊性を踏まえた規制 基準が設けられています。 医療機器業等告示は、平成9年8月11日付けで官報に告示され、その後2回に わたる変更を経て、平成17年4月1日から改正薬事法が施行されたのに伴い、 「医療用具」が「医療機器」に改称されたことから、医療機器業等告示も名称が現行の ものに変更され、さらに、平成18年に2回にわたり変更されました。 医療機器業等告示で制限される行為は、「医療機器製造業者及び同販売業者並び にこれらに準ずる者が」、「医療機関等」に対し、「医療機器の取引」を「不当に誘 引する手段」として、「医療機器の使用のために必要な物品又はサービスその他正 常な商慣習」に照らして「適当と認められる範囲を超えて」、「景品類を提供」す る行為です。

【公正競争規約の制度について】

不当な景品類の提供や虚偽誇大な広告宣伝などの不当表示は、事業者が互いに抜 け駆けをせず、皆が一斉に自粛すれば、問題は解決される事案です。 このような特性に着目して、景品表示法は、一般消費者による自主的かつ合 理的な選択と事業者団体等が業界の公正な競争を確保するため、内閣総理大臣から 権 限 の 委 任 を 受 け た 消 費 者 庁 長 官 と 公 正 取 引 委 員 会 の 認 定 を 受 け て 、 景 品 類又は表示に関して自主的にル-ルを定めることができる制度を設けています。 このルールを公正競争規約といいます。言い換えれば、公正競争規約とは、 事業者団体等が不当な景品類の提供や不当表示を自粛し、業界の公正な取引秩 序の確立と一般消費者の適正な選択の機会を確保するために設定した自主規制 ルールです。 この公正競争規約は、景品表示法第11条第1項の規定に基づき、消費者庁 長官及び公正取引委員会の認定を受けた場合にのみ設定できることになっていま す。そういう意味では自主規制でありながら、法的根拠のあるルールということが できます。 消費者庁長官と公正取引委員会は、公正競争規約が次の四つの要件(景品表示法 第11条第2項第1号から第4号)にいずれにも適合する場合でなければ、認定し てはならないとされています。

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5 ① 不当な顧客の誘引を防止し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択及び 事業者間の公正な競争を確保するために適切なものであること。 ② 一般消費者及び関連事業者の利益を不当に害するおそれがないこと。 ③ 不当に差別的でないこと。 ④ 公正競争規約に参加し、又は公正競争規約から脱退することを不当に制限し ないこと。 なお、消費者庁長官と公正取引委員会は、認定を受けた公正競争規約が、これら の要件のうち、いずれかに適合しなくなったと認めるときは、認定を取り消さなけ ればならないとされていることから、当該公正競争規約の認定の取消措置を採り、 その後は当該業界における不当な景品類の提供については、消費者庁が、直接、調 査し、景品表示法に基づき、所要の措置を採ることになります。管理・運用すべき 公正競争規約が取り消された結果、公正取引協議会は不要となり、消滅、解散とな ります。 また、公正競争規約は、景品表示法第11条第5項において、同条第1項に 基づく認定の効果として、「公正競争規約並びに公正競争規約に基づいて行う事 業者及び事業者団体の行為については、独占禁止法の手続規定(排除措置等) を適用しない」旨が規定されています。 すなわち、公正競争規約に基づいて行う事業者団体(公正取引協議会)及び会員 事 業 者 の 行 為 は 、 公 正 競 争 規 約 で 規 制 し て い る 範 囲 を 逸 脱 し な い 限 り 、 独 占禁止法違反に問われないということです。 医療機器業公正競争規約は、平成10年11月16日に認定され、同11年 4月1日から施行されました。なお、医療機器業公正競争規約は、薬事法の改 正(「医療用具」が「医療機器」に改称されたことに伴う変更)に伴い、平成17 年4月1日から名称が現行のものに変更されました。 景品類に関する公正競争規約は、その多くが一般消費者を対象とした景品規 制であるため、その内容は懸賞景品制限告示等の一般ルールを根拠としています。 これに対し、医療機器業公正競争規約は、「医療機器業等告示」を根拠にして、医療 機関等への景品類の提供について、規制をしています。 その理由は、主として、 ① 医療のために使用される医療機器については、公的医療保険制度の対象にな っており、一般の商品とは異なる取引状況にあること、 ② 医療機器業は医療用医薬品業と同様に取引の相手方が医療機関等であり、一 般消費者でないこと の二つの理由によります。

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6 公正競争規約は、自主規制ルールですが、何がよくて、何が悪いかが具体的に明 文化され、その業界のガイドラインとなるものです。これを自分が守れば他も 守るという保証によって、良識ある事業者が安心して事業活動に専念できます。 前記のとおり、公正競争規約には違反者に対する罰則規定があります。 しかし、その狙いは違反を摘発することではなく、とかくエスカレ-トしがちな 不当な景品類の提供を未然に防止することにあります。こうした規約の趣旨に十分 留意しながら、公正取引協議会では、公正競争規約の運用に当たっています。 一方、公正取引協議会の非会員事業者による不当な景品類の提供の疑いがある行 為については、消費者庁が調査を行い、違反が認められた場合には、景品表示法に 基づき、是正のために所要の措置を採ることになります。その際に、消費者庁は、 医療機器業公正競争規約の内容を参酌(参考に)して、判断することになっていま す。このようなことから、間接的に、公正競争規約の効力は非会員事業者にも及ぶ ことになります。 整 理 ■ 法律(景品表示法)を制定、改正できるのは、「国会」 ■ 景品表示法に基づく告示を制定する権限を有するのは、「内閣総理大臣」 ■ 公正競争規約制度 業界として、その制定が必要と考え、自ら定めて、消費者庁長官と公正取引 委員会から認定された自主規制ルールが、「医療機器業公正競争規約」であり、 その運営管理組織が、「医療機器業公正取引協議会=(任意団体)」です。

【公正競争規約制定の背景と経緯について】

医療機器業界が一丸となって公正競争規約の制定について取り組むことになっ たのは、不祥事が絶えなかったことにあります。これらの不祥事は、贈収賄事件と して報道されることが多く、企業や業界の発展にとって大きなダメージを与えてき ました。 企業や団体が、その都度、何らかの対応を表明し、方策(倫理綱領や医療機 器業プロモーションコードの制定等)を講じても、業界全体としては、同じことの 繰り返しという批判を免れることができなかったからです。 <不祥事の発生> 国立大学医学部附属病院を舞台とした平成3年と翌4年の贈収賄事件は、社 会全体に大きな衝撃を与えました。医療に対する国民の期待と信頼及び国民皆 保険による(医療費の償還制度)=公的医療保険制度に対する重大な侵害行為 として取り上げられ、このことが契機となって行政指導が行われました。 平成4年11月、行政としては異例ともいえる厚生省薬務局長及び保険局長

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7 の連名による通知が出されました。この通知は、ペースメーカの納入に絡んだ 不正常な取引に関して発せられたものですが、その内容は、医療担当者に対する医 療機器の取引を誘引する手段としての金銭の提供や海外旅行に関する援助等を行 わないこと、さらに、業界全体としての景品類の提供等販売方法に関する検討を行 い、「正常な市場価格の形成を歪めることのないよう」その改善方策の取りまとめ を指導したものです。 以後、業界としても公正な取引慣行の確立に向けて積極的に取り組むことに なったものですが、さらに、次のような報告書及び建議書によって、公正競 争 規約の制定に関する具体的な検討が急務となりました。 ① 平成5年7月:医家向け医療用具流通近代化協議会(厚生省薬務局長の私的 諮問機関)が「医家向け医療用具の流通適正化について」 (報告書)で公正競争規約の策定等を提言 ② 平成5年9月:中央社会保険医療協議会が大内厚生大臣あての建議書の中で医 療用具の流通改善に関し公正競争規約の設定を要望 【公正競争規約の体系】 ※ 別表

〖規約第1条(目的)について〗

医療機器業公正競争規約(以下「規約」といいます。)は、景品表示法第11 条第1項の規定に基づき、医療機器の製造業及び販売業における不当な景品類の 提供を制限することにより、不当な顧客の誘引を防止し、一般消費者による自 主的かつ合理的な選択及び事業者間の公正な競争を確保することを目的として います。

〖規約第2条(定義)について〗

この規約等で用いられる用語の意味は、それぞれ、次のとおりです。 (1)規約第2条第1項の「医療機器」とは、医薬品医療機器等法第2条第4項に 規定する医療機器であって、医療機関等において医療のために使用されるもの をいいます。 なお、医療保険の適用の有無にかかわらず、医療機関等において医療のため に使用されるものは全てこの規約でいう「医療機器」に含まれます(施行規則 第1条第1号)。 (2)規約第2条第4項の「事業者」とは、医療機器製造業者及び医療機器販 売業者並びにこれらに準ずる者をいいます。 「これらに準ずる者」とは、他の製造業者に製造を委託した医療機器に つい て自己の商標又は名称を表示して販売する者及び医療機器製造業者 と総代理

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8 店契約その他特別の契約関係にあり、当該製造業者と実質的に同一の事業を行 っていると認められるもの(発売元事業者等)であって、この規約に参加する 者をいいます(施行規則第1条第2号)。 (3)規約第2条第5項の「医療機関等」とは、医療法第1条の5に規定する 病院及び診療所、介護保険法第8条第27項に規定する介護老人保健施設その 他医療を行うものをいい、これらの役員、医療担当者その他従業員を含みます。 (4)規約第2条第6項の「景品類」とは、顧客を誘引するための手段として、方 法のいかんを問わず、事業者が自己の供給する医療機器の取引に附随して相手 方に提供する物品、金銭その他の経済上の利益であって、次に掲げるものをい います。ただし、正常な商慣習に照らして値引き又はアフターサービスと認め られる経済上の利益及び正常な商慣習に照らして医療機器に附属すると認めら れる経済上の利益は、含みません。 1)物品及び土地、建物その他の工作物 2)金銭、金券、預金証書、当せん金附証票及び公社債、株券、商品券 その他の有価証券 3)きょう応(映画、演劇、スポーツ、旅行その他の催物等への招待又 は優待を含む。) 4)便益、労務その他の役務

〖規約第3条(景品類提供の制限の原則)について〗

規約第3条は、医療機器業界の「正常な商慣習」に照らして、医療機関等に 対する景品類提供の制限の原則について規定したものです。 景品類の提供は、程度の差はあるものの、医療機器の取引を誘引する効果を持つ ものですが、それを全て禁止しようというものではなく、特に「医療機器の取引を 不当に誘引する手段として行う」ものに限って制限するということです。 (1)規約第3条の「取引を不当に誘引する手段」とは、医療機関等及び医療担当 者等に提供する景品類の額及び提供の方法が、当業界における正常な商慣習に 照らして適当と認められる範囲を超える場合をいいます。 正常な商慣習とは、必ずしも当業界において現に行われている商慣習をいう のではなく、公正な競争の確保の見地から是認される商慣習をいい、最終的に は公正な競争をゆがめるものであるかどうかの見地から判断されます。 規約、施行規則及び運用基準は、景品類の提供を禁止し、制限し又は許容し ていますが、これは、当該景品類の提供が、この正常な商慣習に照らして適当 と認められる範囲を超えるかどうか、すなわち、不当な景品類の提供に当たる かどうかを明確に具現化したものです。 (2)「取引を不当に誘引する手段」と認められない経済上の利益 1)規約第2条第6項ただし書に規定するアフターサービス及び附属物

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9 2)規約第5条第1号から第5号に該当するもの 3)施行規則第5条に規定する少額の景品類の提供など 4)事業者が開催する講演会等 事業者が、複数の医療機関等を対象として、自社の取り扱う医療機器に関する説明 を行うことを目的に主催する会合をいいます。 5)学術振興、社会福祉その他の公益目的で行う寄付 寄付とは、本来、取引に関係なく無償で金品を提供することをいい、協賛金、賛助 金、援助金その他名称のいかんを問いません。 6)団体の通常会費 構成員としての会の運営等のために経常的に要する費用の分担金として支出す る「通常会費」は、企業活動を行う上において必要な経費として税法上損金扱いと なるものであり、不当な取引誘引の手段として取引に付随して提供する経済上の利 益に当たらない(景品類には当たらない。)。 7)広告料 広告宣伝という役務の対価として支払う金銭であり、それ自体は景品類に該当し ません。したがって、広告料として相応の対価(税法上損金扱いされる範囲)を支 払うことは、規約で制限されません。 8) 社会的儀礼行為 ① 親睦や慰労等の会食、娯楽等 ② 慶弔 ③ 中元・歳暮等

【寄付に関する基準】

運 用 基 準 「 Ⅱ - 2 寄 付 に 関 す る 基 準 」 は 、 不 当 な 金 品 の 提 供 と な ら な い よう予防措置として、また、不当な金品の提供と誤解されないようにするための 「適正な寄付」についての要件を明確に示すものであり、当該寄付が、規約第 3条で制限される景品類に当たるか否かの判断基準です。 (規約で制限されない寄付) 第1 原則 以下の寄付は、医療機器の取引を不当に誘引する手段に当たらないので規約で制限さ れません。 (1)広く社会一般から公益的活動に対する金銭の提供として認められる寄付金 (2)団体が行う寄付 (3)災害時に際しての寄付 (災害によって被害を受けた医療機関等及び医療担当者等に対して、災害復旧の ための寄付金あるいは災害復旧の過程での義援、災害見舞として相応の金品の拠 出)

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10 (4)同一法人の病院以外の部門への寄付 (5)公益法人の事業目的を遂行するために、年間の活動資金としてあらかじめ募る寄 付金 (6)その他 海外援助等に際しての医療機器の提供 第2 医療機関等及び医療担当者等に対する寄付 医療機関等及び医療担当者に対する医学及び医療機器の研究の援助、社会福祉その 他公益目的のために行う寄付は、医療機器の取引を誘引する手段として提供するものは ないので、規約で制限されない。 ただし、研究の援助等の公益目的は名目にすぎず、実際は当該医療機関等の利益の ための使用に充てられる場合は、不当な景品類の提供に当たり、規約で制限されます。 1 公益目的で行う研究活動への寄付 研究機能を有する医療機関等が公益目的で行う研究への援助は、規約で制限さ れません。この場合の公益性は、運用基準「Ⅱ―1 景品類提供の制限の原則に関 する基準」でいう次の「公益性の判断基準」により判断します。 [公益性の判断基準] 次のいずれか一つの要件を満たしていれば、「公益性あり」と判断されます。 a 通常の医療業務に伴う研究の範囲を超える高度の専門的な医学及び医療機器に 関する研究や社会福祉の目的で行う医学及び医療機器に関する調査・研究の場合 b 当該医療機関等以外の医療担当者に対しても広く参加の機会を提供して行う研 究成果の発表、講演会等の場合 c 一般人を対象として、病気の予防、衛生知識の普及、公衆衛生の向上等を目的と して行う講演会等の場合 d 大学附属病院に対する奨学寄付金及びこれに準じて、法令に基づき研究の機能を 併せ有するものと定められている病院に対し、使途を学術研究目的に限定して拠 出する寄付金の場合 【公益性が認められない場合】 e 前記 a から d にかかわらず、次の場合は、公益的活動とは認められません。 a) 医療機関等の報酬の対象に含まれている場合又は医療機関等が収益を得るこ とを目的として行う場合 b)当該医療機関等での受診の勧誘、医療機関等の広告・宣伝を目的とする場合 c)研究活動に参加する医療担当者個人の医学知識・医療技術の修得・向上を目 的とする場合 d)その他当該医療機関等及び医療担当者の医療業務の一環として行われる研究 活動の場合 (1)大学附属病院に対する奨学寄付金 原則として「公益的寄付金」に該当し、規約で制限されませんが、次の条件に適 合することが必要です。

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11 1)国立大学法人の附属病院を経由する奨学寄付金 国立大学法人における奨学寄付金に関する定めに従って、その使途を具体的な 学術研究目的に指定するとともに、その研究の結果の簡単な報告を求めることと する。 2)公立大学の附属病院を経由して行う前記1)に準ずる寄付 公立大学における寄付金の受入れ、取扱いに関する定めに従って、その使途を 具体的な学術研究目的に指定(目的指定が変更される場合は、事前に報告を受け ることを条件とする。)するとともに、その研究の結果の簡単な報告を求めるこ と。 3)私立大学の附属病院を経由して行う前記1)に準ずる寄付 学校法人会計基準、当該学校法人の会計規程、その他寄付金の受入れ、取扱い に関する定めがあり、寄付者が次のことができる旨が定められている場合にのみ 行うことができること。 ①用途指定のある「特別寄付金」とすること。 ②その使途を具体的な学術研究目的に指定すること。 ③その研究の結果の簡単な報告を求めることができること。 (2)医療機関等及び医療担当者に対する奨学寄付金以外の寄付 1)医療機関等及び医療担当者による公益的目的の「研究会等」の活動 研究活動等が、当該医療機関等及び医療担当者の通常の医療業務の範囲を超え る公益的なものであるときは、規約で制限されません。 2)医療機関等の内部の研究会 ①一つの医療機関等に所属する医療担当者が研究会(院内勉強会)を組織し、 研究を行う場合の研究会組織に対する金銭的援助は、医局等の構成員である 医療担当者個人に対する金銭提供になり、規約で制限されます。 ②医局の研究活動に対する金銭的援助が可能な場合 a 医局の行う活動内容が、当該医療機関等の通常の医療業務の範囲を超え る公益的なものであるとき b 事業者が大学附属病院等に対して奨学寄付金等を拠出し、大学附属病院 等がそれを医局(又は医局員)の行う研究に充てること (3)法令上研究機能を併せ有する病院への寄付 公益的研究活動への金品の提供とみなされ、原則として、規約で制限されないが、 そのためには、次の要件を全て満たさなければなりません。 ①各医療機関の寄付の受入規程等に基づいて受け入れられること。 ②その使途を具体的な学術研究目的に指定すること。 ③その研究結果の簡単な報告を入手すること。 (4)事業者が、医療担当者の医学・医療機器等の研究を公募し、助成する寄付金 ①応募期間、件数、金額基準を明示すること、②募集テーマが医学、医療機器の 研究であること、③審査結果を公表すること、④研究結果の報告を求め、これを

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12 公表することなど七つの要件を全て満たすことが必要です。 2 講演会等への寄付 本来、医療機関等が行う講演会等は、医学・医療機器の知識の普及や公衆衛生の向上 が目的であり、当該医療機関等の利益を目的としたものではありません。したがって、 医療機関等が行う講演会等に対する援助としての拠出は、公益目的で行われる場合は、 規約で制限されません。 (1)当該医療機関等以外の医療機関等に所属する医療担当者に対する講演会等への寄 付 (2)一般人を対象として行う講演会への寄付 3 大学が行う事業に附属病院の増改築等が含まれる場合 本来、大学の主たる設立目的は教育・研究にあり、その基盤整備を図る目的で大学が 行う事業に対する寄付は、原則として、規約で制限されません。 しかしながら、当該事業に附属病院の増改築等が含まれる場合は、次の要件を全て満 たさなければなりません。 ①寄付の要請が大学からの正規のものであり、真に、その受入先が大学の経理部門で あること。 ②附属病院の増改築等が当該事業の一部であること。 ③募集する寄付金額の総事業費用に占める割合が適正であること。 ④寄付を広く一般にも募っていること。 ⑤決算報告を受け、拠出した寄付金が適正に使用されたことを確認できること。 【規約で制限される寄付】 寄付に関する基準で寄付とは認められない金品の提供として制限されるものや 同基準の団体に対する寄付の基本的な考え方は次のとおりです。 1 寄付とは認められない場合 次の場合は、医療療機器の取引を不当に誘引する手段となるため、寄付とは認め られない医療機関等及び医療担当者等への金品の提供 に当たる。 (1)医療機関等が自ら支出すべき費用の肩代わりとなる金品の提供 医療機関等が自ら支出すべき費用の肩代わりとなる物品の購入、施設の増 改築、経営資金の補填その他当該医療機関等自身の利益のために使用される 場合は、医療機器の取引を不当に誘引する手段としての金品の提供に該当し、 規約で制限されます。ただし、他の項で医療機器の取引を不当に誘引する手 段とならないとしている場合は除く。 (2)医療機関等が行う通常の医療業務に対する金品の提供 1)院内の通常の医療業務の範囲内の研究の場合 2)医療機関等の受診勧誘、広告・宣伝を目的とする場合 3)その他 (3)拠出者である事業者側の利益が約束されている場合

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13 形式的に無償とされていても、事実上、「金品の提供の見返りとして、医 療機器の購入に関する有利な取扱い」など、拠出者である事業者側の利益が 約束されている場合 (4)社会通念を超えて過大となるような金銭の提供 1)他社に比べて拠出金額が異常に多い場合 2)寄付金募集総額の大部分を拠出する場合 3)募集した寄付金額の不足分全てを拠出する場合 4)当業界の正常な商慣習を超えた額を拠出する場合 など (5)「割当て・強制となる寄付の要請」に対して、事業者が取引への影響を考慮 し応じる場合 要求に応じなければ不利になり、応じれば有利になるという側面を有して おり、結果的には医療機器の取引を不当に誘引する手段につながり、規約上 問題となるおそれがある。 なお、割当て・強制となる寄付の要請が独占禁止法上、「優越的地位の濫 用」に当たるおそれがある場合であっても、事業者が取引への影響を考慮し てこの寄付に応じた場合には、規約違反に問われることになります。 2 NPO法人、学会等の団体への寄付の基本的考え方について 寄付の要請がNPO法人等の団体からあった場合、NPO法人等であるというだ けをもって、直ちに、寄付が可能ということにはなりません。具体的には、運用基 準「Ⅱ-1 景品類提供の制限の原則に関する基準」でいう次の三つの基準に基づ いて、寄付が可能かどうかを判断してください。 (1)団体性の判断基準 寄付が可能な団体であるためには、NPO法人等の団体が以下の要件を満たし ていることが必要です。 1)医学及び医療機器の研究を主たる目的とするものであり、異なる医療機関等 に所属する多数の医療担当者の組織であって、会則等にその研究目的が明示 されていること。 2)会則等の組織規程、総会等の意思決定機関を持ち、会長、代表幹事等の代表 者の定めがあること。 3)会費その他の収入、研究費用の支出等に関する財務・会計の規程を持ち、会 員個人及び会員の所属する各医療機関等とは別個独立の経理を行い、収入は 専ら研究活動のために用いられ、収益を目的としないこと。 4)明確な研究計画を有し、定例的に討議、研究発表その他の研究活動が行われ ること。 (2)通常の医療業務との関連性についての判断基準 寄付が可能な活動内容を行っているかどうかは、当該NPO法人等の活動が以 下の要件を満たしていることが必要です。

(14)

14 1)医療機関等及び医療担当者の通常の医療業務に属さない研究活動を行ってい ること。 2)医療担当者の個人的な研究を扱うものでないこと。 医療機関等及の通常の医療業務に関する研究や医療担当者の個人的な研究 を目的としたNPO法人等への寄付は、個人に対する景品類の提供とみなさ れますので、寄付はできません。前記の要件を満たしているかどうかは、以 下の基準を参考に判断してください。 ①要件を満たしている場合 ・研究テーマが、通常の医療業務に属する研究とは異なり、特に専門的で高 度な医学及び医療機器に関するものである場合 ・研究テーマが、医学及び医療機器の専門的なものであり、参加する医療担 当者がその分野における専門的な研究者である場合 ②要件を満たしていない場合 ・医療機関等が所属する医療担当者のために行う研修と同様の内容の場合 ・参加する医療担当者の医学知識・医療技術の修得・向上を目的とする共同 研修である場合 (3)公益性の判断基準 当該NPO法人等の団体に公益性がある場合は寄付をすることが可能です。 具体的には、前記第2-1の「公益性の判断基準」によって、判断してください。 3 学会等の参加者が自ら負担すべき費用について 学会等の参加者個人が負担すべき費用については、参加者に対する「費用の肩代 わり」となるため、寄付金で援助することはできません。 例えば、学会等にかかる経費のうち、飲食代、懇親会費、交通費、宿泊費等 (参 加者からこれらの費用の一部を受け取り、残りは学会等が寄付金で賄う場合も含 む。)は、「参加者個人が負担すべき費用」に当たります。 したがって、これらの費用を事業者が負担することは、学会等の参加者に対する 「費用の肩代わり 」に当たり、不当な景品類の提供として規約違反となるため、 行うことはできません。 また、医療機関等や医療担当者とは別個の学会等に対する金銭の提供であっ ても、あらかじめ、それが参加者の飲食代、懇親会等の「学会等の参加者が自ら負 担すべき費用」に使われることが分かっている場合などは、医療担当者等に対する 景品類の間接提供と判断されますので、このような寄付もすることはできません。 ただし、学会等に講師等を招聘する場合の交通費、宿泊費などについて寄付金を拠 出することはこの限りではありません。 寄付の可否を判断する際に、提出を求めるべき資料には、「事前に入手すべき資 料」及び「事後に入手すべき資料」があります。 (1)事前に入手すべき資料

(15)

15 1)会則(定款) 2)募金趣意書 3)収支予算書等 寄付金の拠出に際しては、事前に、これらの資料を入手し、活動内容などから、 当該団体が適正に運営されているかどうか組織運営の実態を把握するとともに、 飲食代、懇親会費など、本来、参加者個人が負担すべき費用が含まれていないか どうかを確認し、寄付の要請が適 正であるかを判断してください。 なお、学会等から寄付要請があった場合に、学会参加者個人が負担すべき費用 については、寄付の対象にできない旨を説明し、「学会等の開催費用」と「学会 等の参加者個人が負担すべき費用」が判別できるように、収支予算書に明細を記 載していただくように要請してください。 (2)学会等が開催された後、入手すべき資料 (決算報告書) 学会等終了後、決算報告書を入手し、拠出した寄付金が、募金趣意書に記載さ れている目的どおり、適正に使用されたかどうかを確認してださい。適正に使用 されていない学会等に対しては、次回からの寄付要請に対して、これに応じるこ とは公正競争規約に違反するおそれがあります。

〖規約第4条(提供が制限される例)について〗

規約第4条は、規約第3条で提供が制限される景品類の代表例を示している規定 です。 規約第4条第1号が医療担当者等の個人に対して提供が制限される景品類の例 であるのに対し、第2号は医療機関等の施設・組織に対して提供が制限される景品 類の例を示しています。 規約第4条に規定する以下の事項については、提供が制限されます。 1 規約第4条第1号の医療担当者等の個人に対する不当な景品類 「金品」:医療機器の選択又は購入を誘引する手段として提供する金銭及び物品 (金券、商品券、サービスの引換券等を含む。)。ただし、景品類に該当しない金 品、例えば、講演、執筆等の依頼した仕事に対する報酬・費用として支払う金銭等 は、規約で制限されません。 「旅行招待」:医療機器の選択又は購入を誘引する手段として提供される旅行。 国内旅行であれ海外旅行であれ、規約で制限されます。また、旅行に係る必要経費 の一部を医療担当者個人が負担する場合(優待)であっても同様に規約で制限され ます。 「きょう応」:飲食物や娯楽等の提供それ自体を目的とし、接待の範囲を超える もの。

(16)

16 「便益労務等」:医療機器の選択又は購入を誘引する手段として提供する便益、 労務その他の役務。 これらのことを計画的、継続的に行えば、医療機器の選択又は購入を誘引する手 段とみなされ、規約で制限されます。 なお、医療担当者等への飲食等の提供が華美過大にわたらないようにするため、 平成24年10月に「飲食等の提供に係るルール」が策定されました。飲食等の提 供が華美、過大にわたるか否かは、この飲食ルールの内容を参酌するなどして、規 約に基づき事案ごとに個別に判断されることになります。

〖飲食等の提供に係るルールについて〗

1 飲食ルールの目的 医療担当者等に対する飲食等の提供に関し、規約の違反行為を未然に防止する 観点から、その提供方法・手段、上限金額等の基準を定めることにより、その提 供が華美、過大にわたらないようにすることを目的としています。 2 飲食等の提供行為類型並びに提供方法・手段及び上限金額等 会員事業者は、医療担当者等に対し、下記の表において例示する「接待」又は 「慰労」のための飲食等の提供を行うことができます。ただし、形式的には「接 待」又は「慰労」のための飲食等の提供であっても、その内容が華美、過大にわ たる場合には、規約でいう「きょう応」に当たり、これを行うことはできません。 なお、飲食の提供後、改めて、場所又は内容を変えて飲食を提供する又は飲食 を共にすること(二次会)は、華美、過大にわたる場合に該当し、また、社会的 儀礼に名を借りた娯楽の提供は、医療機器の適正な選択・購入を妨げかねないも のであり、これらを提供することはできません。

(表)規約で制限されない飲食等の提供行為類型

飲食等の提供行為類型 上限金額 1 通常の営業活動 に伴う飲食 1 自社の取り扱う医療機器の適正使用、安全使用の ための情報提供・収集活動に伴う医療担当者等に対 する飲食の提供 2 自社の取り扱う医療機器の商談、打合せに伴う医 療担当者等に対する飲食の提供 一人当たり 1万円 2 説明会・会議・講 演会・セミナー等開 催中に提供する茶 菓、弁当 3 自社の取り扱う医療機器の医局等における説明 会等の参加者に対する茶菓・弁当の提供 4 自社の取り扱う医療機器の講演会、セミナーの参 加者に対する茶菓・弁当の提供 一人当たり 3千円

(17)

17 3 通 常 の 情 報 提 供・収集活動、営 業活動とは異なる 目的で行う飲食 (注)実施に当たって の要件:企画書、議 事録等の具備 5 事業者が開催する自社の取り扱う医療機器の講 演会等の懇親行事の参加者に対する飲食の提供 6 自社の取り扱う医療機器の市販後調査、その他調 査・研究委託に係る会合の参加者に対する飲食の提 供 7 自社の取り扱う医療機器に関する会議の参加者 に対する飲食の提供 8 事業者が開催する自社の取り扱う医療機器の講 演会等の講師等に対する慰労のための飲食の提供 9 社内研修会等の講師等に対する慰労のための飲 食の提供 一人当たり 2万円 注)慣例として行われる自社の主催する親睦会合及び自己の記念行事での接待に伴って提 供される飲食については、飲食ルールの対象ではありません。ただし、これらの接待等 が、華美、過大にわたる場合には規約で制限されます。 2 規約第4条第2号の医療機関等の「施設・組織」に対する不当な景品類 「無償で提供する医療機器」:医療機器の選択又は購入を誘引する手段として提 供する下記以外の医療機器 (1)試用医療機器 (2)研究目的で提供する医療機器 (3)公益的研究活動に提供する医療機器 (4)その他、医療機器の選択又は購入を誘引する手段としての提供に当らない 医療機器 「便益労務等」:医療機器の選択又は購入を誘引する手段として提供する便益・ 労務その他の役務。 また、規約第4条第2号に規定する医療機関等に対して提供する便益労務のうち、 医療機器の「貸出し」については、運用基準「Ⅲ―2 医療機関等に対する医療機 器の貸出しに関する基準」で、医療機関等における「立会い」については、運用基 準「Ⅲ-3 医療機関等における医療機器の立会いに関する基準」で、それぞれ規 定されています。

【医療機関等に対する医療機器の貸出しに関する基準】

1 定義 (1)「貸出し」とは、事業者が一定の目的・用途のために所有権を留保した まま、医療機関等に医療機器を無償で使用させることをいいます。

(18)

18 (2)「貸出期間」には、移動及び設置に要する日数は含みません。 2 書面の受領及び表示 (1) 貸出しの際には、事業者は医療機関等から必要事項を記載した「医療機器 の貸出しに関する確認書」を受領しなければなりません。この確認書の様式は 公正取引協議会が定めた所定の様式3によるものとされており、その保存期間 は5年間です。 医療機関等から確認書の提出が得られない場合は、当該医療機器の貸出し(無償) はできません。 (2)貸出しに係る医療機器は、商品と判別できるように機器本体又は包装、 容器等に「所有権が事業者にある」ことを表示しなければなりません。 3 原則として制限される貸出し 当該貸出し行為自体が不当な取引誘引行為と認められ、原則として制限され るものは、次のとおりです。 (1)医療機関等に対する費用の肩代わりになる貸出し (2)医療機器の販売を目的とした医療機器の貸出し (3)医療機関等が自社の取り扱う医療機器を既に購入し、使用している場合にお ける同一医療機器の貸出し (4)自社の取り扱う医療機器と直接関連のない医療機器の貸出し 4 原則として制限されないが、貸出期間等で制限される貸出し 当該貸出し行為それ自体は不当な取引誘引行為とは認められず、原則として制限 されませんが、「貸出期間等」が目的別に定めた次の基準を超える場合は、不当な 取引誘引行為として規約で制限されます。 貸出し目的 貸出期間等(限度) ① デモ(デモンストレーション) 1か月以内 ② 試用 6か月以内 ③ 研究 12か月以内 ④ 事故・故障対応 保証期間内の代替貸出し 3か月以内 関連法規の遵守に伴う代替貸出し 修理(対応)完了まで ⑤ 緊急(含災害)時対応 緊急事態解消 (災害期間終了)まで ⑥ 納期遅延対策 契約品納入まで ⑦ 研修 1か月以内 ⑧ その他 ---

(19)

19 ~解説~ (1)デモのための貸出し 当該医療機器の実物を使って商品の外観及び基本的性能をPRするための貸 出しをいいます。同一医療機器の同一診療科に対するデモの貸出しは 1 回が限 度です。 (2)試用のための貸出し 医療担当者が当該医療機器の使用に先立って、有効性、安全性の評価に資 するため臨床試用することを目的とする貸出しをいいます。同一医療機器の同 一診療科に対する臨床試用による貸出しは1 回が限度です。 (3)研究目的のための貸出し 治験以外の目的で自社の取り扱う医療機器に関し自社で企画し医療機関等 に委託する研究又は医療機関等との共同研究を目的とする貸出しをいいます。 研究の委託に際しては、以下の要件が必要です。 ① 書面による受委託契約を締結すること。 ② 委託の趣旨にあった研究成果の報告書を受領すること。 ③ 研究が長引き貸出期間終了までに研究結果を入手できない場合は、再契 約が必要であること。 (4)事故・故障に対応するための貸出し 販売した当該医療機器の本来の機能が損なわれたために行う修理完了までの 医療機器の代替貸出しをいいます。保証期間終了後又は通常修理に要する期間 を超えて貸し出す場合は規約で制限されます。 (5)緊急時対応(含む災害時)のための貸出し 緊急事態が発生した場合及び天変地異が発生した場合の対応として行う貸出 しをいいます。緊急事態解消後又は災害期間終了後に貸し出す場合は規約で制 限されます。 (6)納期遅延対策(契約品の代替品を納入)のための貸出し 契約した納期までに当該医療機器を納品できない場合の代替品の貸出しを いいます。 (7)研修(学会・研究会等の団体が行う公益目的の研修)のための貸出し 臨床試用ではなく医療担当者の教育・訓練等のために行う研修への貸出しを いいます。 (8)その他の貸出し 前記(1)から(7)までの貸出し類型以外に特別な貸出し類型が出てきた 場合には、その都度、公正取引協議会に相談するものとされています。

【医療機関等における医療機器の立会いに関する基準】

(1)定義

(20)

20 「立会い」とは、医療機関等の管理下にある患者に対して、医師等の医療担当 者が診断や治療を行うに当たり、事業者がその医療現場に立ち入り、医療機器に 関する情報提供や便益労務の提供を行うことをいいます。ただし、在宅医療につ いては、事業者が医療担当者、在宅患者等に対して医療機器の使用・操作方法等 の情報提供や便益労務の提供を行うことをいいます。 (2)立会いに当たっては、事業者は関連法規等に抵触する行為をしてはいけませ ん。 (3)立会い行為が、不当な取引誘引行為と認められ、原則として提供が制限され るものは、次のとおりです。 1)医療機器の販売を目的とした立会い 2)医療機関等に対する費用の肩代わりになる立会い (4)立会い行為自体は不当な取引誘引行為と認められず、原則として制限されま せんが、立会いの回数や期間が、目的別に定めた次の基準を超えて無償で行われ た場合は、不当な取引誘引行為として制限されるものは、下表のとおりです。(表) 目的別に定めた回数、期間の範囲内において 無償で行うことができる立会い 無償で行うことが できる立会いの回数 無償で行うことが できる立会いの期間 自社の取り扱う医療 機器の適正使用の確 保のための立会い ①規納入の場合 ②既納入品のバージ ョンアップ ③試用のための貸出 しの場合 ④医療療担当者の交 代の場合 ⑤緊急時災害時対応 ⑥臨床試用機器を提 供する場合 ①から⑥のいずれの 事項についても一つ の手技につき1診療 科に対し、4回を限度 ① ②及び④の事項につ いては、各事由が生 じた日から4か月以 内。③は、医療機関 と取り決めた期間。 ⑤は、緊急事態解消 又は災害期間終了ま で。⑥のうち、医療 機器の試用のための 貸出しを伴わない場 合は4か月以内、医 療機器の試用のため の貸出しが伴う場合 は、医療機関と取り 決めた期間。 自社の取り扱う医療 機器の安全使用のた めに行う立会い ①新規納入品の保証 期間内 ②故障修理後の動作 確認 ①は、月1回を限度とし、保証期間内でかつ12 か月以内。②③は、故障修理後又は保守点検後1 回。

(21)

21 ③保守点検後の動作 確認 在宅医療における医 療機器の適正使用の 確保と安全使用のた めの立会い ①医療担当者が行う 患者への使用・操作方 法等の説明の補足 ②保守管理等の契約 事項の履行 ①は、一つの医療機器につき、1診療科に対し、 4回を限度。 ②は、期間は契約書に準じる。 (5)事業者は、医療機関等と文書等で取決めを行うに当たり、本基準の回数、 期間等を遵守しなければなりません。 (6)立会いを行う際には、医療機関等から「立会い実施確認書」を入手しな ければなりません。立会い実施確認書の様式は、公正取引協議会の定める様式4 によるものとされており、その保存期間は5年間で、事業者が管理を行います。 (7)その他 1)事業者は、医療機関等の院内規則等を遵守しなければなりません。 2)事業者は、医療機関等に対し、患者又は代理人へのインフォームドコン セントが行われていることを確認しなければなりません。 3)この基準に定めのない事項が発生した場合は、その都度、公正取引協議会に 相談するものとされています。

〖規約第5条(提供が制限されない例)について〗

規約第5条は、規約に違反しない自社の取り扱う医療機器の適正使用のために必 要な物品又は便益その他のサービスの提供、医療機関等を対象として行う自社の取 り扱う医療機器の講演会等に際して提供する物品若しくはサービスの提供又は出 席費用の負担などの景品類又は経済上の利益の提供を例示しています。具体的には 次のとおりです。

【医療機器の適正使用及び緊急時対応の物品・サービス等の提供】

1 適正使用について 規約第5条第1号に規定する「自社の取り扱う医療機器の適正使用のために必要 な物品又は便益その他のサービスの提供」とは、保証期間経過後の自社の取り扱う 医療機器の有効性、安全性等を確保するために必要な物品又は便益その他サービス の提供をいい、次の要件を全て満たす限り、規約で制限されません。 1)当該提供行為を事業者が自ら行うことに妥当性があること。 2)診療報酬が設定されていないこと。 3)有料で取引されていないこと。

(22)

22 4)関連法規等で制限されていないこと。 5)その他不当な取引誘引手段にならないこと。 ~解説~ 1)「当該行為を事業者が自ら行うことに妥当性があること」とは、医療機関等が 自ら負担すべき費用の肩代わりになるものを、事業者が提供することは妥当と はいえません。反面、有効性、安全性の確保に必要なものを事業者が提供しな ければ、医療機器の適正使用に支障を来すような場合などは、事業者が行う提 供行為に妥当性があるという趣旨です。 2)「診療報酬が設定されていないこと」とは、診療報酬が設定されている物品等 を事業者が医療機関等に対し無料で提供することは、実質的に事業者が医療機 関等に対する金銭提供と変わりなく、景品類に当たるという趣旨です。 3)「有料で取引されていないこと」とは、例えば、保証期間経過後の修理のよう に、業として有料で取引されることが一般化されているようなものは、この要 件を満たしているとはいえません。ただし、運用基準「Ⅲ‐2 医療機関等に 対する医療機器の貸出しに関する基準」の4「原則として制限されないが、貸 出期間等で制限される貸出し」のように無償で医療機器を使用させ、所有権が 移転しないような場合は、この要件は免除されます。 4)「関連法規等で制限されていないこと」とは、医薬品医療機器等法や他の関連 法規等で制限されているものは、当然、景品類として提供できないということ です。 5)「その他不当な取引誘引手段にならないこと」とは、包括的な条項であり、医 療機器の特性、公正な取引秩序の観点からみて、その適否を考慮するという趣 旨です。 これらの要件に照らせば、例えば、医療機関等が自ら負担すべき費用の肩代わり になるようなものの提供や、業として有料で行われることが一般的になっている修 理を保証期間経過後に無償で行うことはできないということになります。 2 緊急時対応について 規約第5条第1号に規定する「自社の取り扱う医療機器の緊急時対応のために必 要な物品又は便益その他のサービスの提供」とは、緊急的に発生する自社の取り扱 う医療機器の使用に必要な物品又は便益その他のサービスの提供をいい、当該行為 は保証期間経過後であっても規約で制限されません。 例えば、人命に関する緊急事態が発生しているような場合、あるいは災害時の緊 急的な対応等があります(大震災、洪水、台風災害の場合など)。 なお、災害時に緊急時対応として行う医療機器の貸出しについては、運用基準「Ⅲ -2 医療機関等に対する医療機器の貸出しに関する基準」によって、また、立会 いについては、運用基準「Ⅲ-3 医療機関等における医療機器の立会いに関する

(23)

23 基準」によって行うこととなります。

【医学及び医療機器の情報について】

規約第5条第2号に規定する「医療機器に関する医学情報その他自社の取り扱う 医療機器に関する資料、説明用資材等の提供」は、医療機関等及び医療担当者に医 学及び医療機器に関する情報を提供する際、経済上の利益に当たらない媒体による 提供であれば規約で制限されません。 なお、情報が掲載(記載)された媒体に経済上の利益がある場合は、景品類に当 たります。 ~解説~ 1)「自社の取り扱う医療機器の情報提供」の場合は、経済上の利益に当たる媒体 を使って提供する場合であっても、次の三つの場合を除き、原則として制限され ません。 ①医療機関等又は医療担当者等が自ら負担すべき費用の肩代わり ②医療機関等又は医療担当者の専ら業務上の必要性から要請された情報媒体や情 報整備の費用 ③診療報酬が設定されているもの 2)「一般的な医学等の情報提供」の場合は、経済的な価値を伴うものであっても、 次の三つの要件を満たす限り規約で制限されません。 ①単に費用の肩代わりにならないこと ②情報媒体の単価は5千円を超えないことを目安とすること ③その他不当な取引誘引手段にならないこと

【試用医療機器について】

試用医療機器に関する基準(規約第5条第3号、施行規則第2条〔試用医療機器 提供基準〕に基づくもの)で規定する「試用医療機器」とは、①医療担当者が当該 医療機器の使用に先立って、形状、構造、材料等の外観的特性について確認するこ とを目的とする形状見本と②医療担当者が当該医療機器の使用に先だって、有効性、 安全性について評価するために臨床試用することを目的とする臨床試用医療機器 の2種類があります。 換言すれば、試用医療機器とは、いわゆるサンプルとして、医療機関等に無償で 提供する医療機器をいいます。 試用医療機器としては、次の6品目が定められており、提供量は必要な最小限度 とされています。 6品目とは、①滅菌済ディスポーザブル医療機器、②鋼製器具、③創傷被覆材、

(24)

24 ④整形用インプラント商品、関連消耗品、⑤生体機能補助・代行機器及び⑥縫合糸 に限定されていて、これらの品目以外に必要最小限度を特別に定める必要がある医 療機器については、当該医療機器を扱う団体からの申請に基づき、公正取引協議会 で別に定めるものとしています。 試用医療機器の提供に当たっての原則は、次のとおりです。 1)試用医療機器は、医薬品医療機器等法でいう「医療機器を授与」することがで きる事業者のみが提供できること。 2)試用医療機器は、目的(前記の形状見本又は臨床試用医療機器として)以外に は提供してはならないこと。 3)試用医療機器は、当該試用医療機器に関する情報を必ず伴うものとすること。 情報とは、品質、有効性、安全性など当該医療機器に係る情報をいいます。 情報を必ず伴うということは、医療機器情報担当者の訪問目的が試用医療機器 を医療担当者に配付する行為にのみとどまることのないよう規定したものです。 医療担当者に対して商品説明もせず、ただ置いてくるようなことはあってはな りません。 4)試用医療機器は、製造販売の承認(認証)及び、届出後において提供できるも のです。 臨床試用医療機器を医療機関等の求めに応じて提供する際には、臨床試用医療機 器試用書を取り交わし、「臨床試用医療機器」であることが明瞭にわかるようにす ることが必要です。 また、臨床試用医療機器は、原則として、当該医療機器を既に採用している医療 機関等には提供できません。

【市販後調査、その他調査について】

事業者が依頼した市販後調査(市販後医療機器に係る調査)等に対する相応 の報酬・費用は,医療機関等及び医療担当者に支払う場合であっても、景品類 には該当しません。ただし、依頼した市販後調査等が名目にすぎない場合は、規約 で制限されます。 市販後医療機器に係る調査には、製造販売後の調査等における症例報告と製造販 売後臨床試験があります。 製造販売後の調査等における症例報告には、使用成績調査、不具合・感染症 報告などがあります。 使用成績調査、不具合・感染症報告においては、その報酬は1万円を超えない額 を目安とします。調査内容が特に難しいことなどにより長時間の作業を要するもの であっても、1症例につき3万円を超えない額を目安とします。 「その他医学及び医療機器に関する調査・研究等」とは、治験及び市販後医療機 器に係る調査、研究以外の調査、研究をいいます。

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25 これらの調査、研究等を委託する場合には、次の要件を満たす必要があります。 1)調査、研究等を依頼し、その報酬等として支払うものであること。 2)その調査、研究等の内容に照らし、報酬等の額が社会通念上過大でないこと。 3)調査、研究等の委託に際しては、書面による受委託契約を締結すること。 4)委託の趣旨に合った調査、研究成果等の報告書を受領すること。 5)医療機関等に勤務している医療担当者個人に対する調査、研究委託について、 当該医療機関等が医療担当者にそのような研究等の受託を許容していること。 アンケート調査は、事業者が市場調査の一環として医療機関等又は医療担当者に 対して行う質問形式による調査で、マーケティング計画立案の参考にすることを目 的として実施するものですが、その謝礼については、アンケート収集対象者1名に つき1千円を超えない範囲の物品又はプリペイトカード類の提供を目安としてい ます。 アンケート調査の謝礼は、アンケートに対する回答の報酬(対価)であり、景品 類に当たらないことから、提供が認められているものです。 ~解説~ 1)アンケート調査の謝礼は対価ですので、金銭代替性のあるプリペイドカード類 も謝礼として提供できます。ただし、提供先が不特定多数であることから、景 品類と誤解されることを避けるために、金銭は、アンケート調査の謝礼として 提供できません。 2)アンケート調査の実施に当たっては、日本医療機器産業連合会(医機連)の医 療機器業プロモーションコード等を遵守し、他社の誹謗・中傷に当たるような 表現は避けてください。また、アンケートの内容は、名目的なものであっては なりません。

【自社の取り扱う医療機器の講演会等について】

規約第5条第5号に規定する自社の取り扱う医療機器の講演会とは、施行規 則第4条第1号に規定する講演会等、すなわち説明会、研究会等の名称のいか んを問わず、事業者が、複数の医療機関等を対象として自社の取り扱う医療機 器に関する説明を行うことを目的に主催する会合をいいます。 ここでいう講演会等の形式は、講師、演者等の役割を担う者だけでなく、聴講者 として、複数の医療機関等に所属する医療担当者等が相当数参加する会合をいいま す。説明の方法は、全ての参加者の集まる会場において、講師、演者等が口頭で行 うことを基本としております。したがって、ディスカッション形式の会合は、該当 しません。 自社の取り扱う医療機器の講演会等に際して、華美、過大にわたらない物品

(26)

26 又はサービスを提供することができます。具体的には、施行規則第5条第1号 に規定する「少額で、正常な商慣習に照らして適当と認められる範囲を超えない景 品類」又は施行規則第4条第3号③に規定する「接待」をいいます。 なお、参加者に贈呈品を提供する場合は、参加者1名当たり3千円以内を目安と しています。 また、国内で開催される自社の取り扱う医療機器の講演会等の場合には、講演会 等へ参加を依頼した医療担当者等には、旅費の実費相当分を支払うことができます。

【医療担当者に対するトレーニングの提供について】

医療担当者に対するトレーニングの提供に関する基準(規約第2条第6項、規約 第5条第1号に基づくもの)は、医療担当者に対して無償で提供できる「トレーニ ングの提供」の範囲を規定したもので、本基準に従ったトレーニングの提供行為は 不当な取引誘引手段とは認められず、原則として規約で制限されません。 1 トレーニングの定義 「トレーニングの提供」とは、事業者が医療機器の適正使用の確保及び安全 使用のために、あらかじめ定めたプログラムに基づき、医療現場以外の施設等 において、医療担当者に対して、医療機器の取扱い・操作説明を行うとともに 当該医療担当者に模擬実技を実施する機会を提供することをいい、かつ、後記 4の「トレーニングの類型」のいずれかに該当するものをいいます。 ~解説~ 1)「模擬実技を実施する」とは、医療担当者が医療現場以外の施設等において実 際に医療機器又はその他のトレーニング機器等を用いて実技の練習を行うこ とをいいます。 2)「プログラム」とは、医療機関等に提示し、提供するトレーニングの内容を 明示したものをいい、後記3(2)に定めるものをいいます。 3)取扱い・操作説明等の情報提供のみ、又は模擬実技の実施のみの場合は、ト レーニングの提供には当たらず、本基準は適用されません。すなわち、トレー ニングの提供とは、必ず、取扱い・操作説明等と模擬実技の両方を実施するこ と(いわゆる「セット」になっていること)をいうとされます。 4) 医療担当者が自らの研究やスキルアップのために模擬実技を実施する場合は、 トレーニングの提供には該当せず、本基準は適用されません。 2 トレーニングの提供方法 (1)トレーニングの提供が名目的であってはなりません。 (2)実質的に同一内容のプログラムによるトレーニングについて、医療機器の

参照

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