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2017 年 7 月報
発行者:バスフォーラム鹿児島 執印友之「西工58MC」
1985(昭和 60)年、交通局へ新車が納車される際の記録 写真提供:鹿児島市広報課【モノコックから 58MC デビューまで】
1977(昭和 52)年、日野自動車(日野)が 発表した「スケルトンバス」で始まった、モノ コックから、スケルトン構造への転換は、まず、 貸切バスから始まり、西日本車体工業(西工) でも、1979 年に、最初のスケルトン構造を採用 した S 型がデビューしました。 1982(昭和 57)年には、大型貸切バスのス ケルトン化が各メーカー完成形となり、路線バ スにも、波及していきます。貸切バス同様、日 野が初めてデビューさせた新型路線車は、直線 的で、リベットのない平滑なボディーで構成さ れ、従来のバスのイメージを革新的に変えまし た。販売も好調で、他メーカーもこの流れに追 随していきます。 同年、富士重工が 15E 型を架装開始、翌 1983 (昭和 58)年、西工 58MC がデビューします。 三菱のエアロスター、いすゞ(川重)のキュー ビックが世に出るのは、翌 1984(昭和 59)年 のモデルチェンジを待たねばなりません。 国内 4 メーカーシャーシすべてに、基本的に 同じボディーデザインを架装できる西工と富士 重工は、バス利用者へ均質なサービスを提供で きるメリットがあり、全国的には好んで採用す る事業者もありましたが、モノコック時代、鹿 児島では、西工を採用する事業者は限られてお り、鹿児島市交通局と林田産業交通に多数の「カ マボコ」が在籍したものの、その他は鹿児島交 通、桜島町営、奄美の林バス産業、徳之島総合 陸運に、数台程度に止まっていました。貸切車2 / 20 日産ディーゼル P-U32L 鹿 22 か 1338~1359(1342,1349 は欠番) 写真上:人見恭司 写真下:丸目のブルリ (E 型)の採用は桜島町営のみ。経 済設計の廉価バスというイメージ が県内で定着していたようです。 現 在 ま で 、 鹿 児 島 に 在 籍 し た 58MC 路線車は 133 台。日野を除く 3 社のシャーシに架装されました。
【鹿児島初登場の 58MC】
デビュー2 年後の 1985(昭和 60) 年、ついに鹿児島にも 58MC がやっ てきます。鹿児島市営バスに、一気 に 20 台納入されました。 この年、市電伊敷線、上町線が廃 止され、新車は代替バスにも活躍し ました。従来と全く違う直線的なボ ディーデザインで、新時代を強く感 じたものです。 華々しくデビューした 58MC で すが、市営バスの 58MC は、全国的 にも珍しい前面 1 枚ガラス、オーバ ーラップワイパーの特別仕様で注目 を集めました。これは、前年に納入3 / 20 上:三菱ふそう P-MP618M 鹿 22 か 1399~1411 下:日産ディーゼル P-UA32L 鹿 22 か 1516~1528 いずれも写真:人見恭司 されたいすゞキュービックが、標準でこの仕様 だったためで、各メーカー同一仕様が原則の入 札競争の中で、キュービックを 2 枚ガラスにす るか、他メーカーを 1 枚ガラスにするかでひと 騒動あった後の「結論」だった模様です。西工 は、ユーザーの細かい要望にも極力対応してい くのが特徴で、その「強み」が現れた形です。
【鹿児島市営バス:82 台】
ちょうど市内各地で住宅団地の開発ラッシュ を迎え、初期の団地線投入車の置換需要もあっ たことから、毎年相当数での納入が続きました。 市営バスの西工採用は、一定期間継続した後、 メーカー系に移行し、再び西工架装に戻るとい うくり返しで、58MC は、この時期と、うまく 一致しています。市営バスの 58MC は、終始一 貫して前面 1 枚ガラスで統一されています。 1985(昭和 60)年 20 台 (写真とデータは前ページ) 1986(昭和 61)年 26 台4 / 20
いすゞ P-LV214M 鹿 22 か 1688~1700
いすゞ P-LV214M 新塗装に塗り替えられたため、デビュー時の旧塗装の写真は貴重 写真提供:人見恭司
いすゞ U-LV224M 鹿児島 22 き・490~・504
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日産ディーゼル U-UA440LAN 鹿児島 22 き・591~・598
6 / 20 日産ディーゼル P-UA32L 鹿児島交通では、久しぶりの西工導入。旧塗装の写真は貴重 写真提供:人見恭司 日産ディーゼル P-UA32L 鹿 22 か 1632,1633 日産ディーゼル P-UA32L 鹿児島 22 き・・54~・・58 日産ディーゼル P-UA50L 鹿児島 22 き・131,・132
【いわさきグループ:40 台】
ほんの数台のカマボコが在籍した以外、ハン ペンは 1 台もいなかった鹿児島交通ですが、都 市間高速バス参入時期以降、西鉄側の営業努力 もあって、採用が広がって行きます。鹿児島交 通らしく、トップドアの上級仕様の選択もあり、 シャーシを限定することなく、架装しています。 旧林田産業交通には、1 台も在籍がありませんで した。2013 年、阪急バスからの移籍投入が 5 台加わり、視野拡大窓の B-II 型が鹿児島にもや ってきました。 1987(昭和 62)年 2 台 1988(昭和 63)年 7 台7 / 20
日産ディーゼル P-UA50L デビュー時の貴重な旧塗装の写真 高出力トップドアの独特な仕様
写真上:優パパ 写真下:人見恭司 日産ディーゼル P-UA50L 鹿児島 22 き・226~・231
8 / 20 日産ディーゼル U-UA440LAN 鹿児島 22 き・355~・358 三菱ふそう U-MP618M 鹿児島 22 き・369~・371 上の写真 2 枚:優パパ 三菱ふそう U-MP618M 鹿児島 22 き・371 の運転席 エアロスターと比較すると、一体感が薄い 1990(平成 2)年 7 台
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日産ディーゼル U-UA510LAN 鹿児島 22 き・472~・478
10 / 20 B-II 型(視野拡大窓) いすゞ U-LV318KJ 鹿児島 200 か 1451(元阪急バス) 日産ディーゼル U-UA440LAN 鹿児島 22 き・793,・794 いすゞ U-LV224M 鹿児島 22 き・795 日産ディーゼル KC-UA460LAN 鹿児島 22 き・886~・888 B-II 型(視野拡大窓)いすゞ KC-LV380N 鹿児島 200 か 1445,1446(元阪急バス) 三菱ふそう KC-MP217M 鹿児島 200 か 1456,1457(元阪急バス) 1993(平成 5)年 1 台 1995(平成 7)年 3 台 1996(平成 8)年 3 台 1997(平成 9)年 4 台
11 / 20 三菱ふそう P-MP618N 鹿児島 22 き・178~・183 いすゞ P-LV214N 鹿児島 22 き・436 いすゞ U-LV224N 鹿児島 22 き・372~・374 鹿児島 200 か・298
【JR 九州バスの 58MC:11 台】
国鉄時代は採用のなかった西工ですが、民営 化後、JR 九州バスは積極的に採用していきます。 その中でも、鹿児島は路線車としては初の導入 となり、注目を集めました。 1989(平成元)年 7 台 1990(平成 2)年 4 台12 / 20 ほかに、中型の 58MC も、各地で活躍してい ますが、鹿児島にはこれまで在籍していません。
【貸切車の 58MC:6 台】
一般に、西工 58MC というと、通常は路線バ スを思い浮かべますが、貸切車の中にも、58MC と呼ばれるものがあり、1983(昭和 58)年か ら 1989(平成元)年までの S 型と、1989(平 成元)年から 2005 年までの E 型が該当します。 S 型 鹿児島市交通局 鹿 22 か 1547 日野 P-RU637BB 1987 鹿児島 22 き・174,・175 日産ディーゼル P-RA46R 1989 南九州高速バス 鹿児島 22 き・323 日産ディーゼル P-RA53TE 1990 中型 S 型 みやまきりしま観光 鹿児島 200 か・107 三菱ふそう P-MK515J 1987 E 型 屋久島道の駅観光 鹿児島 200 か 1045 いすゞ KC-LV280L 199713 / 20 犬迫町のパールランド病院が職員送迎用に使用した。LR 系は珍しい いすゞ P-LR212J 写真提供:えのやん 鹿屋中央高校には、移籍車が数多く在籍したが、この車両は新車投入されたものではないだろうか
【自家用バスの 58MC】
上記のほか、自家用バスの中にも、58MC の 活躍はありました。 ほとんどがスクールバス用途だったようです。14 / 20 グリーンスパあいら 写真提供:まっちゃん号 宇宙開発事業団 希望ヶ丘学園 ワコーヒルズリゾート 自家用 南九州自動車学校
【西工車のシャーシ判別】
外観上は、差が出ないことが特徴の西工車で すが、バスに興味を持つ者にとっては、細かい 違いが気になるもの。メーカーのプレートや、 社番などで判別できればいいのですが、それが 無い場合、ボディの開口部や、車体形状の細か い違いで判定するほかありません。 そんな時メーカー系ボディ架装車と比較して みると、共通点が見えてきて、判別のヒントに なります。15 / 20
シャーシは、上下の車両ともに同じ 三菱ふそう U-MP618M です。エアロスターの特徴であるエンジンルーム のでっぱりは、西工でも同じ場所に出現しています。ほかに、ルーバーの位置、給油口の位置など比較してみる と共通点が見えてきます。
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最近のバス関連の話題
鹿児島市交通局に新車
4 月 27 日に新車 10 台が運行を開始しました。 今回は、モデルチェンジ後のエルガの投入と なりました。新栄、浜町、北の各営業所に分散 配置されています。 いすゞ QDG-LV290N1/JBUS 鹿児島 200 か 1864~1873川内~空港線経路変更とダイヤ改正
鹿児島交通と南国交通が共同運行している、 空港特急川内線について、7 月 1 日から経路変 更とダイヤ改正が発表されました。 これは、主要地方道伊集院蒲生溝辺線有川工 区 3.0km が 3 月 21 日に全線開通したことによ る経路変更と思われますが、全体の所要時間は 変わっておらず、また、鹿児島県発表の距離短 縮効果と、バス事業者発表の運行距離短縮が一 致していないことから、現状でどのような変更 になるのかは不明です。九州高速バス39(サンキュー)キ
ャンペーン
5 月 8 日から 7 月 31 日の間、高速バス福岡~ 鹿児島線、福岡~宮崎線、福岡~延岡線におい てWEB予約からWEBクレジット決済または コンビニで決済する場合、運賃が 3,900 円にな るキャンペーンを実施しています。また、この キャンペーンを利用し、応募した中から抽選で 200 名に、熊本県産米(森のくまさん 5 ㎏、 2017 年度新米)がプレゼントされます。 このキャンペーンは九州観光推進機構(九州 運輸局共同)が取り組む「九州からありがとう キャンペーン」の一つの取り組みとして実施さ れています。 ※各路線の夜行バスは対象外 【運 賃】 3,900 円(片道運賃が 3,900 円 以下の区間は現行どおり) ※障がい者、小児、往復の各割引運賃の設定 はなし 【販売方法】 ①予約について ・WEB 予約限定。「ハイウェイバスドットコ ム」または「@バスで」サイトから予約 ②決済について ・乗車日 3 日前までの決済 ・WEB クレジット決済またはコンビニエン スストアでの決済限定 【プレゼント】 熊本県産の 2017 年度新米 (森のくまさん 5 ㎏)200 名様 ・発送は平成 29 年 10 月以降17 / 20 ・当選者の発表は商品の発送をもって代える 【応募方法】 応募用はがきを下記の窓口で受 取り、必要事項を記載し、郵便局またはポ ストに投函 ※応募締め切り:平成 29 年 8 月 15 日(火)到着分 ◎応募用はがき受取り窓口 ・鹿児島本港(高速船ターミナル)鹿児島中 央駅南国高速バスターミナル、天文館チケ ットセンター、鹿児島空港バス案内所ほか
高速益城停留所利用再開
昨年の熊本地震の影響で、長期間利用を休止 していた「益城」バス停が、高速道路の復旧工事 の進捗により、5 月 22 日より利用が可能になり ました。 鹿児島~熊本間高速バス「きりしま」号 8 往 復 16 便が停車します。鹿児島交通「桜島号」車両更新
鹿児島交通(旧いわさきバスネットワーク) 運行の鹿児島~福岡間高速バス「桜島号」の車 両のうち、「鹿児島 200 か・116」について、一 足早く車両代替となり、あらたに「鹿児島 200 か 1791」ヒュンダイユニバース LDG-RD00 が デビューしました。同車は、もとデモカーとし て使用されていたもので、車内は、3 列独立の夜 行仕様となっており、同社のユニバースの中で も特異な存在となっています。最近の新規登録・移籍
車など
鹿児島 200 あ・473/まつばんだ交通 鹿児島 200 あ・479/まつばんだ交通18 / 20 鹿児島 200 か 1764/屋久島道の駅観光 鹿児島 200 か 1819/川内観光交通 鹿児島 200 か 1827/鹿児島交通 鹿児島 200 か 1836/南国交通観光 鹿児島 200 か 1840/アーベル交通 鹿児島 200 か 1848/まつばんだ交通 鹿児島 200 か 1857/さつま観光バス 鹿児島 200 か 1863/アーベル交通 鹿児島 200 か 1874/川内観光交通 鹿児島 200 か 1876/川内観光交通 F
19 / 20 鹿児島 200 か 1877/川内観光交通 F 鹿児島 200 か 1878/川内観光交通 F 鹿児島 230 い・808/喜入観光交通 鹿児島 22 き・639/種子島・屋久島交通 鹿児島 22 き・652/種子島・屋久島交通 奄美 200 あ・・36/加計呂麻バス 奄美 200 あ・・39/大島タクシー 奄美 200 あ・・40/しまバス 奄美 200 か・・88/しまバス 写真提供 F:ふじさん
20 / 20 ルーフ上端まで拡大されたリアウインドウ。3 分割のガラスエリア中央に、後部方向幕を装備し、ルーバーレス のエンジンパネル。それまでのバスの後ろ姿を一新したスケルトンボディ「西工 58MC」は、その秀逸なデザイ ンからファンが多い。モデルチェンジから 20 年。そろそろ最後の活躍と思われる。 写真提供:Teppei.S 奄美 200 か・・90/しまバス 奄美 200 か・・98/しまバス 【参考文献等】 日本のバス年代記 鈴木文彦著 バスラマインターナショナル 西工の軌跡 南国交通ホームページ 西鉄くらしネット 九州産業交通ホームページ 宮崎交通ホームページ