J. Jpn. Acad. Mid., Vol. 8, No. 1, pp.32-41, 1994
原
著
周産期 におけ る母性意識の発達過程 と
マ タ ニ テ ィ ブル ー との 関 連 性
-産
褥 期 にお け る調
査-The
Relationship
between
the Development
of Maternal
Consciousness
during
Perinatal
Period
and "Maternity
Blues"
-An
Analysis of a Questionaire on
Postpartum-宮 中 文 子(Fumiko MIYANAKA)*1松 岡 知 子(Tomoko MATSUOKA)*2 新 道 幸 恵(Sachie SHINDO)*3脇 田 満 里 子(Mariko WAKITA)*4 入 澤 み ち 子(Michiko IRIZAWA)*5渡 辺 数 江(Kazue WATANABE)*6 川 中 洋 子(Youko KAWANAKA)*7諸 岡 豊 子(Toyoko MOROOKA)*8
長 尾 早 枝 子(Saeko NAGAO)*9 要 約 女 性 は母 親 に な る過程 にお い て,発 達 危 機 に遭 遇 す る とい わ れ て い る。 そ こ で,産 褥 期 に発 症 す る マ タ ニ テ ィプル ー は,そ の 危 機 的 徴 候 の1つ で は な いか と考 え て,産 褥 期 にみ られ るマ タニ テ ィブ ル ー徴 候 と周 産 期 に お い て 母親 に な る過 程 に お け る母 親 の 意 識 との 関 連 性 を明 らか に す る こ と を 目的 に,270名 の 産 褥 を対 象 に,マ タニ テ ィプ ル ー(ZungのSDS他 の 抑 鬱 尺 度 使 用,以 下 抑 鬱 度 とい う)と,妊 娠 期 ・ 産 褥 期 の 母 性 意 識,分 娩 の満 足 度 を 自 己記 入式 質 問 紙 で 調 査 した。 有 効 回 答 の 回 収 率100%。 その 結 果,対 象 者 特 性 は 平均 年 齢28.6歳,初 産 婦58%,抑 鬱 度 の 平 均 は33.65(SD=6.5)点 。平 均 点+ 1SDで「 抑 鬱 群 」・「非 抑鬱 群 」 の2群 に分 け,分 析 した。 妊 娠 期 と産 褥 期 の 肯 定 的 な 意識 お よび,高 い分 娩 満 足 度 の そ れ ぞ れ の 間 に,統 計 的 有 意差 が 認 め られ た 。 さ ら に,抑 鬱 群 に は,妊 娠 期,産 褥 期 の 母 性 意 識 の否 定 的 項 目,分 娩 の 非 満 足 感 との 間 に有 意 な関
*1京 都 府 立 医 科 大 学 医 療 技 術 短 期 大 学 部(College of Medical Technology
, Kyoto Prefectural University of Medicine) *2京 都 府 立 医科 大 学 附属 看 護 専 門学 校 助 産 学科(Division Midwifery
, School of Nursing Kyoto Prefectutal University of Midicine) *3神 戸 大 学 医 学 部 附 属 病 院(Kobe University Hospital)
*4藍 野 学 院 短 期 大 学(Aino Gakuin College) *5高 槻 赤 十 字 病 院(Takatsuki Red Cross Hospital) *6宇 部 看 護 専 門 学 校(Ube Nursing School)
*7大 阪 府 医 師 会 看 護 専 門 学 校(Osaka Medical Assosiation Nursing School) *8京 都 府 立 医 科 大 学 附 属 病 院(Kyoto Prefectural University of Medicine H
ospital) *9長 尾 助 産 院(Nagao Maternity Clinic)
周産 期 にお け る母性 意 識 の 発達過 程 とマ タニ テ ィプル ー との関連 性
連 性 が 認 め られ た 。
Abstract
Since Women are said to be confronted with developmental crisis in the process of becoming a mother, we consider that "maternity blues" might be one of the signs of that crisis. Thus in orber to reveal the relationship between signs of maternity blues observed in postpartum period and maternal consciousness developed in the process of becoming a mother during perinatal period, a survey was conducted in 270 puerperae using Zung's Self-Rating Depression Scale (SDS) and other scales to determine the degree of maternity blues, maternal consciousness during gestational and postpartum periods, and satisfaction with delivery, the rate of effective reply was 100%.
Subjects were 28.6 years of age in average, 58% of them were primiparae, and the mean SDS score ( +SD) was 33.65 ( + 6.5) . Subjects were divided into two groups : the depressed group with the score of mean+1SD or over, and the non-depressed group with the score of less than mean+ 1SD.
Comparative analysis of two groups revealed statistically significant differences in consciousness during gestational and postpartum periods and satisfaction with delivery between two groups : the non-depression group showed more positive consciousness and a higher level of satisfaction. There were significant correlations between negative maternal consciousness during gestational and postpartum periods and dissatisfaction with delivery.
Iは じ め に 母性 意 識 とは 母親 の 子 に対 す る特 別 な気 持 ちで あ り,そ の形 成 は 幼 少 期 の 母 と子 の 基 本 的 信 頼 の 形 成 に始 ま り,特 に 周 産 期 の 胎 児 や 新 生 児 との か か わ りの過 程 に お い て 発 達 して い く と考 え られ て い る。 そ の 発 達 とは 母性 意 識 の 肯 定 的 変 容 と考 え られ る1),2),3) 出産 後 の 母 親 は産 褥 期 に 母 親 の 役 割 を と る こ と に な る が,こ の時 期 に マ タ ニ テ ィプ ル ー(Matar-nityblues)を 経 験 す る褥 婦 が 数%か ら50%い る と い われ る4),5),6),7)。マ タニ テ ィブ ル ー とは産 褥 早 期 に起 こ る一 過 性 の 情 動 と認 知 の 混 乱 と定 義 され, 涙 もろ さ,抑 鬱 気 分,不 安,軽 い 知 的 能 力 の低 下 な どの 軽 い抑 鬱 症 状 を特 色 と して い る8),9)。マ タ ニ テ ィプ ル ー は,産 後 精 神 障 害 と初 期 の症 状 が類 似 して い るが,疾 患 で は な い とい わ れ,予 防 的 に か か わ る 必 要 が あ る とい わ れ て い る10)。日本 で は 1980年 代 か らマ タニ テ ィプ ル ーの 病 態 や 予 防 に つ い て,研 究 が 行 わ れ て きて い る。 その 原 因 と して心 理社 会 的 要 因 との 関 係 が い わ れ9),池 本 ら5)は神 経 質性 格 や 初 産 婦 との関 連 を報 告 して い る。 母 親 の 役 割 を引 き受 けて い く周 産 期 に お い てマ タニ テ ィプ ル ー が 生 じ るの は,母 性 の 発 達 危 機 の 徴 候 で は な いか と思 わ れ る11),12)。そ こ で周 産 期 にお け る母 性 意 識 の 発達 過 程 とマ タ ニ テ ィブ ル ー との 関 連 につ い て調 査 した。 II研 究 方 法 1.対 象 平 成3年7月 一 平 成4年3月 に,京 都 府,大 阪 府,山 口県 の 計5病 院 に お い て 出 産 した褥 婦270 名 。 た だ し,妊 娠 ・分 娩 に異 常 の あ っ た者 や 精 神 疾 患 の既 住 の あ る者 は 除 外 した 。 2.方 法 産褥4日 に 自記 式 質 問 紙 調 査 を行 っ た。 1)質 問項 目 周 産 期 の 各 期 の 母 性 意 識 に 関 す る項 目 は,平 井2)の母 性 意識 の 形 成 過 程 や 大 日 向3)に よ る母 性 意識 の調 査 研 究 や 新 道 ら1)の母 性 意 識 の調 査 を参 考 と し,妊 娠 の 受 容 の 有 無 な ど6項 目 を妊 娠 期 の 母 性 意識,分 娩 に 対 す る満 足 度 に関 す る8項 目 と した。 産 褥 早 期 の 母 性 意 識 の 調 査 項 目 はKraus13)を 参 考 に して,対 児感 情 な ど8項 目 と した。 マ タ ニ テ ィプ ル ー の 測 定 尺 度 は,Zung14)の 自己 日本助 産学 会 誌 第8巻 第1号(1994) 33
周 産期 にお け る母性 意識 の 発達 過 程 とマ タニ テ ィプ ル ー との関 連性 評 価 式 抑 鬱 度(SDS)お よびPitt15)ブ ル ー評 価 尺 度 を包 含 した25項 目 と した。 神 経 質 性 格 尺 度 は, モ ー ズ レイ16)の性 格 尺 度80項 目か らSDSに 含 ま れ る項 目 を 除 く否 定 的 質 問14項 目 を 選 び 作 成 し た。 2)デ ー タの 分 析 有 効 回 答 の 得 られ た270人(100%)を 対 象 と し た。 母 性 意識 項 目の 回 答 に対 して母 性 意 識 の 肯 定 度 に よ り得 点 化 し,肯 定 的3点,ど ち ら と もい え な い2点,否 定 的1点 を配 点 した 。そ して妊 娠 期, 産 褥 期 そ れ ぞ れ の母 性 意 識 項 目の 総 合 得 点 を求 め た。 その 妊 娠 期,産 褥期 の 母 性 意 識 の 総 合 得 点 の 初 経 別 の差 を検 討 した う えで 平 均 値 で2群 に 分 類 し,そ れ ぞ れ の母 性 意 識 の 肯 定 度 の高 い者 を 「高 得 点 群 」,肯 定 度 の 低 い者 を 「低 得 点群 」 と した。 ま た,抑 鬱 尺 度 は 原 法 に従 っ て,抑 鬱 傾 向 が 高 い ほ ど高 得 点 と し,各 項 目 に,非 抑 鬱1点,軽 度 抑 鬱2点,中 等 度 抑 鬱3点,重 度 抑 鬱4点 を 配 点 した 。本 研 究 で は,総 合 得 点 の 得 点 分 布 を考 慮 し, 平 均 値+1SD(点)を 判 別 値 と し,「抑 鬱 群 」,「非 抑鬱 群 」 に分 類 した。 そ の う えで,妊 娠 期 ・産 褥 期 の 母性 意 識 の 「高 得 点 群 」,「低 得 点群 」,分娩 の 満 足 度 の 「高 得 点 群 」, 「低 得 点 群 」,神 経 質 性 格 の有 無,妊 娠 中の 抑 鬱 傾 向 の 有 無,サ ポ ー トの 有 無,属 性 項 目 と,「抑 鬱 群 」, 「非 抑 鬱 群 」との ク ロ ス集 計 を 行 い,そ の 関 連 性 を x2検 定 を用 い て検 討 した。 ま た,各 期 の 母 性 意 識 項 目で 共 通 す る一項 目の 回答 に つ い て,そ の 割 合 の差 を 「抑 鬱 群 」,「非 抑鶴群 」につ い て分 析 した。 3.用 語 の定 義 母 性 意 識:母 性 意 識 とは,母 親 の 子 に対 す る特 別 な気 持 ち で,愛 着 や 育 児 に 対 す る意 識 と した1)。 マ タニ テ ィプ ル ー:産 褥 早 期 に起 こ り,涙 もろ さ,抑 鬱 気 分,不 安,軽 い知 的 能 力 の低 下 な どの 軽 い抑 鬱 を示 す4徴 候 を特 色 とす る一 過性 の情 動 と認 知 の 混 乱 で あ る。 本 論 文 で はZung14)の 自己 評 価 式 抑 鬱 尺 度(SDS)お よびPitt15)の ブ ル ー 評 価 尺 度 を包 含 した25項 目 に よ り測 定 さ れ,平 均 値 よ り1SD以 上 高 く,抑 鬱 群 に属 した者 をマ タ ニ テ ィプ ル ー と した。 発 達 危機:ラ イ フサ イ クル 上 の 発 達 課 題 に 向 か う と き障 害 に 直 面 し,こ れ まで の 対 処 方 法 を用 い て も克服 で きず 混 乱 し動 転 して い る時 期 で,次 の 課 題 へ の 変 換 点 で あ る11)17)。 III結 果 1.対 象 者 の 属 性 対 象 者 は,年 齢19歳 か ら40歳,平 均28。6(SD= 3.9)歳,家 族 構 成 は 核 家 族83%,三 世 代 家 族17% で あ っ た 。 初 経 別 で は 初 産 婦58%,経 産 婦42%で あ っ た 。里 帰 り分 娩 を した 者 は59。6%で あ っ た(表 1)。 2.周 産 期 の 母 性 意 識 に つ い て 1)妊 娠 期 の 母 性 意 識 に つ い て 妊 娠 期 の 母 性 意 識 に 関 す る 項 目 で 肯 定 的 回 答 の 多 い 順 に 挙 げ る と,「 児 の 出 生 が 待 ち 遠 し い 」87.2 %,「 妊 娠 し て 嬉 し い 」84.6%,「 妊 娠 中 胎 児 に 配 慮 し た 」75.9%,「 親 と して の 実 感 が わ い た 」58.9 %,「 出 産 が 近 づ くの は 不 安 で は な か っ た 」51.5%, 「妊 娠 中 の 生 活 は 快 適 だ っ た 」41.7%で あ っ た(図 1)。 妊 娠 期 の 母 性 意 識 の 総 合 得 点 は9点 か ら18点 で,平 均15.03(SD=184)点 で あ っ た 。 2)産 褥 期 の 母 性 意 識 に つ い て 産 褥 期 の 母 性 意 識 に 関 す る項 目 で,肯 定 的 回 答 の 多 い 順 に 挙 げ る と,「 児 の 匂 い は い や で な い 」 99.7%,「 児 が 泣 い て も い ら い ら し な い 」99.2%, 表1対 象 者 の 属 性 34 日本助 産 学会 誌 第8巻 第1号(1994)
周産 期 に おけ る母性 意識 の 発達 過程 とマ タニ テ ィブル ー との関 連性 図1妊 娠 期 の母 性意識 に関す る項 目の 「はい」 の回答率 図2産 褥期 の母性意識 に関 す る項 目の 「は い」 の回答率 図3分 娩 の満足 に関す る項 目の「 はい」 の回答 率 「児 を 抱 くの は 恐 く な い 」93,5%,「 児 と一 緒 は 嬉 し い 」90.6%,「 児 が 母 乳 を 吸 う と 嬉 し い 」87.8%, 「児 を抱 く とフ イ ッ トす る 」73.1%,「 児 は 私 の 目 を じ っ と見 る 」35.8%,「 児 が 泣 く と何 か した くな る 」8.6%で あ っ た(図2)。 産 褥 期 の 母 性 意 識 の 総 合 得 点 は11点 か ら24点 で,平 均22.37(SD=2.0) 点 で あ っ た 。 3)分 娩 の 満 足 度 に つ い て 分 娩 に 対 す る 満 足 度 に 関 す る 項 目 で,肯 定 的 回 答 の 多 い 順 に挙 げ る と,「 分 娩 を 終 え て 満 足 した 」 90.2%,「 分 娩 は う ま くで き た 」83.4%,「 分 娩 中, 自 分 よ り児 の こ と しか 考 え な か っ た 」83.2%,「 分 娩 を終 え た 自分 は 我 慢 強 い と 思 う 」73.2%,「 取 り 乱 して 自分 を 失 う こ と は な か っ た 」67.2%,「 分 娩 は 感 動 した 」62.5%,「 苦 痛 は 耐 え られ た 」55.8%, 「女 性 に 生 ま れ 幸 せ だ と 思 っ た 」43.6%で あ っ た(図3)。 分 娩 に 対 す る満 足 度 に 関 す る 総 合 得 点 は10点 か ら24点 で,平 均18.11(SD=3.1)点 で あ 日本助 産 学会 誌 第8巻 第1号(1994) 35
周 産期 にお け る母性 意 識 の 発達 過 程 とマ タニ テ ィブル ー との 関連 性 っ た。 な お,妊 娠 期,産 褥 期,分 娩 の満 足 度 の 各 総 合 得 点 に つ い て,初 経 別 で の 差 を検 討 したが,有 意 差 は認 め られ な か った 。 3.周 産 期 の 母 性 意 識 と 抑鬱 傾 向 と の 関 連 性 に つ い て 1)褥 婦 の 抑鬱 傾 向 に つ い て 産 褥 期 に お い てSDSの 抑鬱 度 が 軽 度 以 上(重 度 ・中 等 度 ・軽 度)を 示 す 頻 度 が 過 半 数 を 占 め た 項 目 は,「 疲 労 感 」186人(68.9%),「 性 的 関 心 低 下 」177人(65.6%),「 睡 眠 障 害 」163人(60.4%), 「便 秘 」140人(51.6%)で あ っ た 。 次 に 多 い の は, 「児 の 憂 慮 」125人(46.3%),「 不 安 感 」105人(38.9 %)「 集 中 力 低 下」93人(34.4%),「 精 神 運 動 静 止 」 84人(31.1%),「 精 神 運 動 焦 燥 」68人(25.2%), 「悲 哀 感 」59人(21.9%),「 涙 も ろ さ 」49人(18.1 %)な ど で あ っ た(図4)。 産 褥 期 の 抑鬱 度 の 総 合 得 点 の 分 布 は25点 ∼65 点,平 均33.65(SD=6,5)点 で あ っ た 。 そ の 得 点 分 布 を 考 慮 し,平 均 値 +1SDの40点 で2群 に 分 け た 。40点 以 上 を 示 し た42人(15.6%)を 「抑鬱 群 」 と し,40点 未 満 で あ っ た228人(85%)を「 非 抑鬱 群 」 と し た 。 2)母 性 意 識 の 各 項 目 と抑鬱 傾 向 と の 関 連 性 に つ い て 妊 娠 期 の 母 性 意 識 の6項 目 に つ い て,産 褥 期 の 抑鬱 度 の 「抑鬱 群 」,「非 抑鬱 群 」 と の 関 連 性 を み る と,5項 目 に 有 意 な 関 連 が 認 め ら れ た 。「抑鬱 群 」 と の 関 連 が 認 め られ た 項 目 は,「出 産 が 近 づ くの は 不 安 」(P<0.01)で あ っ た 。 ま た,「 妊 娠 して 嬉 し い 」(P<0.01),「 児 の 出 生 が 待 ち 遠 し い 」(P< 0.01),「 親 と し て の 実 感 が わ い た 」(P<0.05), 「妊 娠 中 の 生 活 は 快 適 だ っ た 」(P<0.05)な ど の 項 目 に 対 す る 否 定 的 回 答 と 「抑鬱 群 」 との 関 連 が 認 め ら れ た 。 産 褥 期 の 母 性 意 識 の8項 目 に つ い て,産 褥 期 の 図4産 褥 期 の抑鬱 に関 す る項 目の出現 頻度 36 日本助 産 学 会 誌 第8巻 第1号(1994)
周産 期 に おけ る母 性 意識 の 発達 過 程 とマ タニ テ ィブル ー との 関連 性 抑鬱 度 の 「抑鬱 群 」,「非 抑鬱 群 」 と の 関 連 性 を み る と,4項 目 に 有 意 な 関 連 が 認 め られ た 。「抑鬱 群 」 と の 関 連 が 認 め ら れ た 項 目 は,「 児 を 抱 く の は 恐 い 」 で あ っ た(P<0.05),ま た,「 児 と 一 緒 は 嬉 し い 」(P<0.01),「 児 を 抱 く とフ イ ッ トす る 」 (P<0.01),「 児 が 母 乳 を 吸 う と 嬉 し い 」(P< 0.05)な ど の 項 目 に 対 す る 否 定 的 回 答 と 「抑鬱 群 」 との 関 連 が 認 め られ た。 分 娩 に対 す る満 足 度 に 関 す る8項 目に つ い て, 産 褥 期 の 「抑鬱 群 」,「非 抑鬱 群 」 との 関連 性 をみ る と,6項 目に有 意 な 関連 が 認 め られ た。「非抑鬱 群 」との 関 連 が 認 め られ た項 目は,「 苦 痛 は 耐 え ら れ な か っ た 」(P<0.01),「 取 り乱 して 自分 を失 い そ うだ った 」(P<0.01),「 分 娩 は う ま くで きな か 表2周 産期 の母 性意識項目と抑鬱傾 向 との関連 *:P<0.05**:P<0.01(yatesの 補 正 あ り)+:P<0.05(yatesの 補 正 な し) 日本 助 産学 会 誌 第8巻 第1号(1994) 37
周産 期 に お け る母 性 意識 の 発 達 過程 とマ タニ テ ィブル ー との関 連性 図5 抑鬱 の有無 別,各 期 の母性 意識 の 「肯 定群 」・「否定群 」 の割合 っ た」(P<0.05)で あ っ た。 ま た,「 分 娩 を終 え て満 足 した」(P<0.01),「 女 性 に生 まれ 幸 せ だ と 思 っ た」(P<0.05)な どの項 目 に対 す る否 定 的 回 答 と 「抑鬱 群 」 との 関 連 が 認 め られ た(表2)。 ま た,妊 娠 期,産 褥 期 の母 性 意識 の 総 合 得 点 を 平均 値 で2群 に分 け,そ の 「高 得 点群 」,「低 得 点 群 」と産褥 期 の 抑鬱 度 の 「非 抑鬱 群 」,「抑鬱 群 」と の 関 連性 をみ た。 妊 娠 期,産 褥 期 と も母 性 意識 の 「高 得 点 群 」 で は 「非抑鬱 群 」が 多 く,有 意 な 関連 が 認 め られ た(P<0.01)。 3)抑鬱 傾 向 の 有 無 別 にみ た各 期 の 母 性 意識 の 肯 定 ・否 定 の割 合 につ いて 「非 抑鬱 群 」,「抑鬱 群 」 との 間 で,妊 娠 期,産 褥 期 の,母 性 意 識 の 肯 定 的 回 答,否 定 的 回 答 の割 合 に違 い が あ るか ど うか をみ るた め,共 通 す る質 問 項 目の1項 目 に つ い て の 回 答 の割 合 の 差 をx2検 定 に て分 析 した。 「非 抑鬱 群 」,「抑鬱 群 」と も,妊 娠 期 に 比 較 し て 産 褥 期 で の 肯 定 群 が 増 加 し て い た 。 妊 娠 期,産 褥 期 と も に 母 性 意 識 の 「肯 定 群 」 で あ っ た 者 の 割 合 は,「 非 抑鬱 群 」で は182人(82.3 %)で あ る の に 比 較 して,「 抑鬱 群 」で は22人(52.4 %)で あ り,「 非 抑鬱 群 」 で の 「肯 定 群 」 が 多 く, 有 意 差 が 認 め ら れ た(P<0,01)。 反 対 に,妊 娠 期 お よ び 産 褥 期 の 母 性 意 識 が と も に 「否 定 群 」 の 割 合 は,「 非 抑鬱 群 」1人(0.4%)に 比 較 して 「抑 鬱 群 」4人(9.5%)で あ り,「 抑鬱 群 」 で の 「否 定 群 」 が 多 く,有 意 差 が 認 め ら れ た(P<0.01)。 ま た,「 非 抑鬱 群 」に お い て,妊 娠 期 で 「否 定 群 」 で あ っ た 者 が 産 褥 期 で 「肯 定 群 」 と な っ た 「肯 定 的 変 化 群 」 は,25人(11.3%)で,そ の 割 合 は 「肯 定 群 」 か ら 「否 定 群 」 と な っ た 「否 定 的 変 化 群 」 よ り多 く,有 意 差 が 認 め ら れ た(P<0.01)。 しか し,「 抑鬱 群 」に お い て は そ の 割 合 に 有 意 差 は 認 め ら れ な か っ た(図5)。 表3サ ポ ー トに対 す る満 足 度 と抑鬱 傾 向 との関連 *:P<0.05**:P<0.01 38 日本 助産 学 会誌 第8巻 第1号(1994)
周産 期 に お ける母 性 意識 の 発達 過程 とマ タニ テ ィブル ー との 関連 性 表4 各 項 目と抑鬱 傾向 との関連 **:P<0.01 4.各 項目 と 抑鬱 傾 向 と の 関 連 性 に つ い て 母 性 意 識 の 他 の 各 項 目 と の 関 連 に つ い て は,サ ポ ー トに 対 す る 「満 足 群 」 と 「非 抑鬱 群 」 と の 間 に は,夫(P<0.01),家 族(P<0.01),医 師(P< 0.05),助 産 婦(P<0.05),看 護 婦(P<0.01) の そ れ ぞ れ に つ い て,有 意 な 関 連 が 認 め ら れ,サ ポ ー ト 「満 足 群 」 で は 「非 抑鬱 群 」 が 多 く認 め ら れ た(表3)。 神 経 質 性 格,妊 娠 中 の 抑鬱 の あ っ た 者 と,「抑鬱 群 」 と の 間 に は,そ れ ぞ れ に つ い て 有 意 な 関 連 が 認 め ら れ た(P<0.01)。 そ の 他,本 人 年 齢,夫 年 齢,家 族 構 成,育 児 経 験,職 業 の 有 無,里 帰 り分 娩 の 有 無,周 産 期 の 異 常 の 有 無 と の 間 に は 有 意 な 関 連 は 認 め ら れ な か っ た(表4)。 IV考 察 マ タニ テ ィブ ル ー は,産 褥4日 目か ら10日 目 に お い て,一 過 性 に発 症 す る との 報 告 が 多 く,そ の 期 間 も含 め て 定 義 され る傾 向 に あ る8)。しか し,実 際 に は そ の 主症 状 と され て い る抑鬱 傾 向 は,そ の 後 も長 い 間続 く場 合 が あ る6),10),18)。 本研 究 で は,こ の症 状 が,母 親 が 育 児 を実 際 に 引 き受 け る産 褥 早 朝 に発症 し,育 児 の 困難 性 が 問 題 に な る期 間,継 続 す る傾 向 が み られ る こ とに 着 目 し,マ タ ニ テ ィブ ル ー は,母 親 とな る とい う発 達 課 題 を 達 成 す る こ とに 困 難 を 生 じて い る褥 婦 (母 親)に 現 れ る発 達 危機 の 徴 候 で は な い か と考 え,調 査 を行 っ た。 日本 助 産学 会誌 第8巻 第1号(1994) 39
周産期 にお け る母性 意識 の 発達 過程 とマ タニ テ ィブ ル ー との 関連 性 産 褥 期 に お い て,抑鬱 度 が 軽 度 以 上 の 褥 婦 が過 半 数 を 占め て お り,疲 労 感,睡 眠 障 害,児 の 憂 慮, 不 安 感,な どの 項 目 に 高 い割 合 を示 して い る こ と は,調 査 時 期 が 産 褥4日 目で あ る こ と に大 い に関 係 して い る と思 われ る。 こ の時 期 は,分 娩 の 疲 労 感 が 多 少 残 って お り,そ の う え,抱 く,授 乳 す る, お む つ を替 え る と い う児 の 世 話 を 直接 に引 き受 け 始 め て 日が 浅 く,そ の こ とが 十 分 に 行 え な い こ と に よ る母 親 と しての 不 安 感 や 心 身 の疲 労感 を感 じ て い る褥 婦 が 多 い こ とか ら推 測 され る。 さ ら に,本 研 究 対 象 の 褥婦 の 抑鬱 状 況 に は,母 親 の役 割 を実 際 に 引 き受 け始 め た こ とが 関与 して い る こ とは,産 褥期 の 母 性 意 識 の 否 定 群 に抑鬱 群 が統 計 的 に有 意 で あ っ た こ と か ら も明 ら か で あ る。 さ らに,そ の こ とは,抑鬱 群 に は産 褥 期 の母 性 意 識 項 目の うち,「 児 を抱 くの は恐 い 」 お よび, 「児 と一緒 は嬉 しい」,「児 を抱 くとフ イ ッ トす る」, 「児 が母 乳 を吸 う と嬉 しい」等 の母 親 と しての 児 へ の 直 接 的 な か か わ りの あ る項 目に 対 す る否 定 的 回 答 と統 計 的 に有 意 な 関連 性 が 認 め られ た こ とか ら も明 らか で あ り,こ の こ とか ら,マ タニ テ ィブ ル ー には,産 褥 期 にお け る母 親 と して の 実体 験 か ら 生 じる意 識 が 関 連 して い る こ とが 考 え られ る。 産 褥期 の 抑鬱 傾 向 は,分 娩 時 の満 足 感 に関 す る 項 目の 「苦痛 は 耐 え られ なか っ た」,「取 り乱 して 自分 を失 い そ うだ った」,「分 娩 は う ま くで きな か っ た」等 の 意 識 や,「 分 娩 を終 え て満 足 した 」,「女 性 に 生 まれ 幸せ だ と思 っ た」 とい う意 識 に 対 して 否 定的 回 答 を した 褥 婦 に多 くみ られ た とい う結 果 か ら,分 娩 とい う経 験,つ ま りは身 体 的 に母 児 の 分 離 の 行 われ る過 程 で の経 験 にお け る否 定 的 感 情 体 験 が,産 褥 期 のマ タ ニ テ ィブル ー に影 響 して い る こ とが 推 測 で き る。 分 娩 時 の 否 定 的 な感 情 体 験 は,産 褥 期 に もち越 さ れ るこ とは,和 田 ら19)のレ ビ ュー の 研 究 結 果 に も明 らか に され て い る。 産 褥 期 の マ タニ テ ィブル ー は,妊 娠 期 の 母 性 意 識 と関連 性 が あ る こ とが,非 抑鬱 群 よ り も抑鬱 群 の褥 婦 に,妊 娠 中の 母 性 意識 に 関 す る6項 目 中, 5項 目の,「出 産 が 近 づ くの は 不安 だ った 」お よび, 「妊 娠 して嬉 しい」,「児 の 出 生 が 待 ち 遠 しい」,「親 と して の 実 感 が わ い た」,「妊 娠 中 の 生 活 は 快 適 だ っ た」 等 に 対 す る否 定 的 回 答 が 多 く,統 計 的 に有 意 な関 連 性 が 認 め られ た こ とか ら も推 測 され る。 妊 娠 期 と産 褥 期 の 母 性 意識 の 相 違 を 同 一 対 象 集 団 で,各 期 に お い て,高 得 点群,低 得 点 群 とに分 け て 比 較 した と ころ,産 褥 期 の ほ うが 妊 娠 期 よ り も高 得 点 群 が 多 い とい う松 岡 ら20)と同 様 な 結 果 が み られ た。 そ して,母 性 意 識 の2つ の 時 期 の 相 違 と抑鬱 群,非 抑鬱 群 の 相 違 との 関連 性 で は,双 方 の時 期 にお い て母 性 意 識 が 肯 定 的 で あ る者 は 非 抑鬱 群 に 多 く,否 定 的 で あ る者 は抑鬱 群 に 多 い と い う結 果 が 認 め られ た。 これ らの こ とは妊 娠 期 に お け る母 性 意 識 は産 褥 期 に お け る振 り返 り調 査 で あ る こ とが影 響 して い る こ と と思 わ れ る。しか し, 産 褥 期 に抑鬱 群 に属 して い た者 も,妊 娠 期 の 母 性 意 識 に関 す る項 目 に は肯 定 的 に 回 答 して い る者 も み られ る こ とか ら,マ タニ テ ィブ ル ー に は,妊 娠 期 にお け る否 定 的 な 母 性 意 識 も影 響 して い る こ と が推 測 で きる。 産 褥 期 の 抑鬱 状 態,つ ま り,本 研 究 に お け るマ タ ニ テ ィブル ーの 状 態 に は,母 性 意 識 が影 響 して い る こ との ほか に,夫,家 族,医 師,助 産 婦,看 護 婦 等 の サ ポ ー トに満 足 度 の 低 い 者 が 多 い こ と, 本 人 の 神経 質 性 格 や 妊 娠 中 の抑鬱 状 態 等 が 認 め ら れ る 者 に 多 い こ とか ら,マ タ ニ テ ィブル ー に は妊 産 褥 婦 へ の サ ポー トお よび,本 人 の性 格 や 妊 娠 中 の 抑鬱 状 態 等 が 影 響 す るこ とが 考 え られ る21)。 妊 産 褥 婦 へ の サ ポ ー トは母 親 の 課題 達 成 の 要 因 とな り,母 性 意 識 に も影響 す る因 子 で あ る22)こ と か ら,マ タ ニ テ ィブ ル ー の 予 防 は,妊 娠期 か らサ ポ ー トシ ス テ ム を整 え,母 性 意 識 の形 成 発 展 を 円 滑 に す る た め の援 助 をす る こ とに よ って 可 能 で あ る こ と と思 わ れ る。 V結 論 本 研 究 結 果 か ら次 の こ とが 明 らか に な っ た。 1.抑鬱 度 の 平 均 値 +1SD以 上 を示 した 者 をマ タ ニ テ ィブ ル ー と した と き,15 .6%の 褥婦 が該 当 した 。 2.マ タニ テ ィブ ル ー で あ る褥 婦 は,妊 娠 期 の 母 性 意 識 が 否 定 的 で あ り,分 娩 経 験 の 満 足 度 が 低 く,産褥 期 の 母 性 意 識 も否 定 的 で あ る者 が 多 い 。 3.妊 娠 期 に母 性 意 識 が 否 定 的 で あ る者 に,産 褥 期 の 母 性 意 識 が 否 定 的 で,マ タ ニ テ ィブル ー を 示 した者 が 多 い 。 4.マ タニ テ ィブ ル ー を示 す者 で は,夫 や 家 族 な 40 日本 助産 学 会 誌 第8巻 第1号(1994)
周産 期 に お け る母 性 意識 の 発達 過 程 とマ タニ テ ィプル ー との関連 性 ど の キ ー パ ー ソ ン や 医 師,助 産 婦 な ど の 専 門 家 に よ る サ ポ ー ト に 対 し て 満 足 度 が 低 く,本 人 の 性 格 は 神 経 質 傾 向 や,妊 娠 中 に 抑 鬱 傾 向 を 示 し た 者 が 多 い 。 本 研 究 の 一 部 は 第4回 日 本 助 産 学 会 に て 発 表 し た 。 本 研 究 は 日 本 助 産 学 会 第3回 ワ ー ク シ ョ ッ プ に お い て,「 危 機 状 態 に あ る 母 子 及 び 家 族 の 援 助 に 関 す る 研 究 」 を テ ー マ に 選 ん だ 会 員 に よ り 行 わ れ た も の の 一 部 で あ る 。 引 用 文 献 1) 新 道 幸 恵: 産 褥 早 期 の 褥 婦 の 母 性 意 識 に 関 与 す る 因 子 に つ い て, 母 性 衛 生, 26 (2), 208-213, 1985. 2) 平 井 信 義 編: 母 性 愛 の 研 究, 同 文 書 院, 56-165, 1981. 3) 大 日向 雅 美: 母 性 の 研 究, 川 島 書 店, 135-167, 1988. 4) 池 本 桂 子, 他: い わ ゆ る マ タ ニ テ ィプ ル ー の 調 査, そ の1-出 現 頻 度 と 臨 床 像-, 精 神 医 学 , 28 (9); 1011-1018, 1986. 5) 池 本 桂 子, 他: い わ ゆ る マ タ ニ テ ィブ ル ー の 調 査, そ の2-性 格 要 因 一 精 神 医 学, 29 (9); 147-154, 1987. 6) 我 部 山 キ ヨ 子: マ タニ テ ィプ ル ー の 調 査 研 究, 周 産 期 医 学, 16 (3) ; 401-408, 1986. 7) 高 橋 三 郎, 他: わ が 国 に お け る マ タ ニ テ ィ プ ル ー の 実 態-近 畿 地 区15病 院 に お け る産 後 ア ン ケ ー ト調 査 結 果 か ら-, ペ リネ イ タ ル ケ ア 増 刊 号, 79-92, 1986. 8) BRICE PITT:` A typical depression following
child-birth, BrJ Psychiatry, 114, 1325-1335, 1968. 9) 岡 崎 祐 士: 産 褥 期 精 神 障 害 とマ タ ニ テ ィ ・プ ル ー, 周 産 期 医 学, 16 (3); 341-346, 1986。 10) 岡 野 禎 治: 本 邦 に お け る 産 後 精 神 障 害 研 究 の 実 態, 周 産 期 医 学, 23 (10), 1397-1404, 1993. 11) Caplan, G., 加 藤 正 明 監 修: 地 域 精 神 衛 生 の 理 論 と実 際, 医 学 書 院, 157-158, 1968. 12) 宮 中 文 子, 他: 周 産 期 に お け る 母 性 意 識 の 発 達 過 程 と マ タ ニ テ ィ プ ル ー との 関 連 性 一 産 褥 期 に お け る 調 査 一, 日本 助 産 学 会 誌, 16 (2); 32-35, 1993.
13) Marshall H. Kraus, John H.Kennell, 竹 内 徹 訳: 母 と子 の きず な, 医 学 書 院, 49-131, 1979.
14) ZUNG, W.W.K.; A Self-Rating Depression Scale, Arch. Gen. Psychiatry, 12; 63-70, 1965.
15) BRICE PITT‘Maternity Blues'Br J psychiatry, 122; 431-433, 1973. 16) モ ー ズ レ イ 性 格 検 査, 誠 信 書 房, 1987. 17) 小 此 木 啓 吾 訳 編, E.H.エ リ ク ソ ン著: 自 我 同 一 性, 誠 信 書 房, 1987. 18) 岡 野 禎 治, 他: マ タ ニ テ ィプ ル ー と 産 後 う つ 病, 臨 床 精 神 医 学, 18 (10) ; 1513-1520, 1989. 19) 和 田 サ ヨ子・近 藤 潤 子: 出 産 後 の 想 起 (Review) に よ る 産 婦 の 妊 娠 出 産 過 程 に お け る情 緒 の 分 析-出 産 時 の 喪 失 体 験 を 中 心 と し て-, 日 本 看 護 科 学 会 誌, 6 (3); 11-21, 1986. 20) 松 岡 恵, 他: 初 産 婦 の 追 跡 調 査 に よ る 周 産 期 の 母 性 意 識 の 変 化 に つ い て, 母 性 衛 生, 28 (2); 291-297, 1987. 21) 久 田 満, 他: 育 児 ス ト レ ス と 産 後 抑 鬱 症-ソ ー シ ャ ル サ ポ ー ト と して の 夫 婦 親 密 性 の 持 つ ス ト レ ス 緩 和 効 果 の 検 討, 社 会 心 理 学 研 究, 6 (1); 42-51, 1990. 22) 瓢 風 須 美 子, 他: 産 褥 期 に お け る 「サ ポ-ト」 の 実 態 と家 事・育 児 サ ポ ー トに 関 わ る 要 因, 日 本 助 産 学 会 誌, 3 (2); 62-63, 1990. 日本 助 産学 会 誌 第8巻 第1号(1994) 41