日本周辺の資源エネルギーと
地域調和型社会の構築
京都大学名誉教授
地球とは
半径:平均6371.009km
質量:5.974×10
24kg
大陸は移動するだろうか?
-プレートテクトニクス-
ウェーゲナー(1915年):南アメリ カ大陸とアフリカ大陸の地形か ら大陸移動説を提唱。移動の原 動力が不明。1950年代になり、 古地磁気の研究から原動力が深海底はどうなっているのだろうか?
ヒマラヤ山脈はどのようにしてできたのだろうか?
断層はどのようにしてできるのだろうか?
どのようにして地下を調べるのだろうか?
-物理探査-
物理探査とは、地下に地震波を送り込んだり
電流を流したりして、地下の形や状態を調べ
る技術です。
地中レーダ
太平洋プレートの日本列島への沈み込み
阪神・淡路大震災の震度7のベルトはどうして
できたのだろうか?
津波は恐ろしい
日本周辺の深海底はどうなっているのだろうか?
21世紀は資源・エネルギーの争奪の時代
化石エネルギーの枯渇
地球環境破壊問題
地球温暖化が最も深刻な問題
京都議定書による炭酸ガスの排出
日本は2008~2012年の平均で1990年レベル
の6%削減しなければならない。
日本は国土の75%が森林である。
地域調和型社会の構築
食料・エネルギーの自給自足社会に構築
エネルギーとは
どこに、どういう形で、どの位の密度であるかが問題である。
太陽エネルギー、海水中のウラン、金等の資源は大量にあ
るが、密度が薄い。凝集するのにコストがかかる。ウラン、金
鉱床は地球が長年月かけて凝集してくれた。また、花の中に
分散して存在する蜜は、蜜蜂がせっせと集めて蜂蜜という凝
集した状態になって利用できる。
EPR(Energy Profit Ratio)
出力のエネルギー / 入力のエネルギー
= 1 (損得なし)
> 1 (利益)
ラビット・リミット:
ウサギを捕まえるためのエネルギーが捕まえ
たウサギのエネルギーより大きいならば、いくらウサギがいたとして
も、インディアンは生きていけない。
エネルギー利用形態の変化
産業の発展
産業の飛躍的発展
成長の限界
木材
石炭
石油・天然ガス
?
産業革命
(エネルギー革命?)
・化石エネルギーは有限である。
・石油・天然ガスがなくなるまでに次のエネルギー源を見つけなけ
ればならない。
世界のエネルギー事情
・石油の供給量ピーク
・北海油田の減退が予想以上に激しい。
・サウジアラビアの油田に水が付いてきている。
・石油発見のピークは40年前に過ぎた。
・石油生産のピークは2004年であったという説もある。
・石油の需要の急激な伸び
・中国・インドの近代化による。
・石油はまだなくなりはしないが、減退する
・高く乏しくなる。
・油価の値上がり
・需給バランスから油価は恒常的に$60/バーレルを越える。
世界の原油の残存確認可採埋蔵量と可採年数
30 50 40 1975 1970 1980 1985 1990 1995 2000 生産量 確認可採埋蔵量 可採年数(R/P)可採年数(R/P):現在の確認可採埋蔵量をその年の生産量で割った値
確認可採埋蔵量:既に発見されて採り出しうる量
面積×厚さ×孔隙率×(1-水分飽和率)×回収率
時
期
年平均石油発見量
(10億バーレル)
1945~1960
35
1970~1990
23
1990~1999
6
1990~1999
年平均石油消費量:25
石油発見量は減少の一途
(
Duffin,BP Amoco 他)
石油発見量の歴史と現在の消費量
1920
25
1930
35
1940
45
1950 1960 1970
55
65
75
5
20
10
2
1
10
20
50
100
200
500
石油生産量
石油発見量
残存
石油埋蔵量
(右目盛)
石油発見量と生産量
(10
億バレル
)
残存石油埋蔵
量
(10
億バレル
)
ガワール油田
(サウジアラビア)
ブルガン油田
(クウェート)
北海油田
(英国・ノルウェー)
大慶油田
(中国)
石油・天然ガスの成因
無機説:地下深部において炭素と水素から合成されたか、あるいは
地球創生時に存在しており、その後長い年月をかけて移動集積し
たという説
有機説:動植物からの有機堆積物が地下においてケロジェンに変
化し、還元環境下で熱作用により炭化水素に変性したという説
現在は有機説が定説となっている。
成因説として無機説であれ、有機説であれ油・ガス田として商業的
2007/6/9 科学カフェ講演
The Hubbert model
ピークやバブルはそのときはわからず、
: 生涯のエネルギー消費量
: 毎年のエネルギー消費量
老いるピーク
資源ピラミッドモデル
1.8兆バレル (Campbell) 3兆バレル (USGS)
究極推定可採埋蔵量
究極推定可採埋蔵量の推移
1942年 : 5千億バレル
1950年 : 1兆バレル
1970年 : 2兆バレル
2000年 : 3兆バレル(アメリカの地質調査所)
1.8兆バレル(Campbell)
石油と天然ガスの需要の増加
Exxon-Mobil
1980
85
1990
95
2000
05
2015
2010
1.8
1.4
1.6
1.2
1.0
0.8
0.6
0.4
0.2
0
石油換算
エネル
ギー生
産量
(億バレル
/日
)
世界の需要
新しく見つけ
なければならない
エネルギー
生産を維持するために
投資が必要
現在の生産量
生産の減少
~
4 – 6 %
在来・非在来資源と原油価格の関係
オイルシェール
石油代替エネルギーは何か?
石油の用途
・発電
・太陽光、バイオマス、風力、原子力・・・・
・工業原料
(安価な炭化水素の供給源)
・石炭、バイオマス・・・・
・運輸
・燃料電池、水素は一次エネルギーではない。
・メタンハイドレートも現状ではエネルギーではない。
エネルギーを考える時には
R(可採埋蔵量)/P(生産量)、コスト、環境負荷が重要である。
金属資源の有限性
レアメタルの用途
インジウム
液晶パネル 世界第2位の生産量 北海道豊羽鉱山(2006年3月閉
山)
$200/Kg(2003年) → $900/Kg(2006年)
フェバナジウム
鋼材の引っ張り強度、靭性向上(高張力鋼) 大口径パイプ
$10/Kg(2003年) → $50/Kg(2006年)
白金
燃料電池の電極触媒 燃料電池車が1千万台になると枯渇する
コバルト
リチウムイオン電池の正極 燃料電池の電極触媒として白金の代替
タングステン
超鋼金属用
クロム
特殊鋼
モリブデン
自動車用薄板
稀少金属はそれ独自の鉱山から採掘されるのではなく、鉄、金、銀、銅鉱山等の付
随物として産出する。
(洗剤を含む)
窒素
肥料の三要素
リン酸
世界のリン鉱石の埋蔵量と可採年数
USGS,IFIA and British Sulphur (1996)
生産量(%)
可採年数(確認鉱量によ
る)
アメリカ
34 7-13
チリ
16 2-10
モロッコ
16
63
ロシア
6 7-10
南アフリカ
2 3-22
チュニジア
5 1
ヨルダン
4 1-3
イラク
-
3
ブラジル
3 1-2
ペルー
-
-
主要国の穀物自給率の推移
水も危ない
地球上の水は14億km
3
、その内、97.5%が海水で、
淡水は2.5%である。
しかし、淡水の大部分は北極・南極の氷で、
物理探査とは
物理探査
とは、地球、地層あるいは岩石の持つ
物理的特性
を利用し、
非破壊
で地表およびその
近傍から地下の
構造形態
および構造内の
物性
値
を把握し、石油・天然ガス、石炭、金属、地熱、
地下水などの
各種資源
や断層、破砕帯の存在
などの
各種情報
を地下から得るための技術で
ある。
物理探査業界から派生した技術として、IC回路、計算機のア
物理探査とは
石油開発のための費用
物理探査:数億円
試掘井掘削:海上、深度3000mで数十億円/1本
プラットホームの建設:数百億円
メタンハイドレートとは
メタンハイドレートは、水分子とメ
タンガス分子とから成る氷状の固体
結晶である。水分子は内部に5~6オ
ングストローム(1億分の1cm)の大
きさの空隙をもった立体網状構造を
作り、その空隙にメタンガス分子が
入り込んで(包接されて)いる。
含有されるガスの量は、水1リットル
Potential Hydrocarbon Resource
•Long-Term Perspective
•International Collaboration
メタンハイドレートの生成条件
深海堆積物中