• 検索結果がありません。

2. 計画内容の検討及び設定 (1) 計画方針の設定上位計画及び計画調査において整理された与条件を相互に確認するとともに 別添 日光国立公園奥日光整備運営計画 ( 案 ) を参考に 以下の事項について計画方針を定めること 1 保全すべき対象の抽出及び保全方針の設定等 2 施設の目的及びテーマ 担うべ

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "2. 計画内容の検討及び設定 (1) 計画方針の設定上位計画及び計画調査において整理された与条件を相互に確認するとともに 別添 日光国立公園奥日光整備運営計画 ( 案 ) を参考に 以下の事項について計画方針を定めること 1 保全すべき対象の抽出及び保全方針の設定等 2 施設の目的及びテーマ 担うべ"

Copied!
14
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

平成 26 年度日光国立公園奥日光整備運営管理計画検討調査業務 特記仕様書 Ⅰ.業務概要 1.業務目的 日光国立公園奥日光地域には、国立公園の特別保護地区や第1種特別地域のほか、 ラムサール登録湿地にも指定されている保護及び利用上重要な自然資源である戦場ヶ 原・小田代原・湯ノ湖が位置し、首都圏に近いという地理的条件もあって年間を通じ て多くの公園利用者が訪れる地域である。 本業務は、奥日光地域において、歩いて楽しむ利用を中心として、良好な自然との ふれあいを促進するための施設の適切な整備と維持管理を進めるとともに、利用者が 深く自然を知り、自然とふれあう機会を提供し、目に見える形で充実した施設の運営 管理を実現するための施設整備計画と運営管理計画の検討を行うことを目的とする。 2.業務名称 平成 26 年度日光国立公園奥日光整備運営管理計画検討調査業務 3.業務履行場所 栃木県日光市奥日光地域(別添図参照) 4.履行期間 契約締結日から平成 27 年 2 月 27 日まで Ⅱ.適用 本業務は、この特記仕様書に記載された事項以外は、次の共通仕様書等に定めるもの を適用する。 ●自然公園等設計業務共通仕様書(環境省自然環境局) ●自然公園等施設整備技術指針(環境省自然環境局) ●設計業務等共通仕様書(国土交通省) Ⅲ.業務内容 1.現況把握 (1)与条件の確認・整理 上位計画の内容、既存歩道の有無及び状況、利用及び利便施設の整備状況、自然 条件(地形・動植物・生態系・景観・気象)の状況、人文及び社会条件(人文資源 ・自然とのふれあい・権利制限関係・インフラ・利用及び管理)の状況について、 必要な資料を収集のうえ整理すること。 なお、公園計画書・管理計画書・公園事業台帳・直轄施設整備台帳などの環境省 が所有する資料は発注者から提供する。 (2)計画調査 与条件の確認・整理を踏まえて、計画方針の設定等に必要な資料収集や自然・人 文及び社会条件など立地特性の整理、把握、解析を目的とした調査を資料調査及び 現地踏査のうえ実施すること。 (3)調査結果のとりまとめ 現況把握調査を踏まえ、当該地域の保護及び利用に関する現状と課題をとりまと めること。

(2)

2.計画内容の検討及び設定 (1)計画方針の設定 上位計画及び計画調査において整理された与条件を相互に確認するとともに、別 添「日光国立公園奥日光整備運営計画(案)」を参考に、以下の事項について計画 方針を定めること。 ①保全すべき対象の抽出及び保全方針の設定等 ②施設の目的及びテーマ、担うべき機能、整備にあたっての配慮事項等 ③導入すべき活動及び施設の基本的な考え方 ④運営管理の基本的な考え方 ⑤目標指標の設定及び指標達成度の確認方法等 (2)施設整備計画 設定された計画方針及び別添「日光国立公園奥日光整備運営計画(案)」を参考 に、環境省直轄の施設整備計画を検討すること。 (3)概算工事費及び整備年次計画 整備の緊急性や管理等に関する合意形成等を考慮し、今後5年間の整備予定年次 と概算事業費を一覧表にて整理すること。 3.運営管理計画の検討 別添「日光国立公園奥日光整備運営計画(案)」を参考に、運営管理の現状及び課 題を整理しつつ、以下の項目について検討すること。 (1)基本的内容の検討 管理・運営主体、管理方式、利用期間、施設の維持管理計画、清掃管理方法、緊 急時対応マニュアルなど (2)運営管理体制の検討 管理運営組織の概要、管理要員、管理運営の協力体制(関係団体、運営協議会、 ボランティア)など (3)自然解説(体験)活動プログラムの検討 解説対象の設定、解説プログラムの内容、実施体制、実施時期、開催頻度、資料 作成計画など (4)運営管理費の算出 年間運営管理費(人件費、光熱水費、施設点検費、活動経費)など 4.整備運営管理計画書の作成 上記1~3までの検討過程などを整理するとともに、施設整備計画については施設 の標準的な図面(断面図、立面図、パース等)を用いて計画書を作成すること。 5.打合せ協議 業務開始前、中間3回程度及び業務完了時の計5回を目安に環境省担当官打ち合わ せを行い、議事録を作成すること。 Ⅳ.成果品 1.整備運営計画書の提出先:関東地方環境事務所 日光自然環境事務所 2.整備運営計画書の提出部数:A4版製本20部 電子データはCD-R等のメディアにより3部 Ⅴ.著作権等の扱い 1.成果物に関する著作権、著作隣接権、商標権、商品化権、意匠権及び所有権(以下 「著作権等」という。)は、環境省が保有するものとする。

(3)

2.受注者は自ら制作・作成した著作物に対し、いかなる場合も著作者人格権を行使し ないものとする。 3.成果物に含まれる受注者又は第三者が権利を有する著作物等(以下「既存著作物」 という。)の著作権等は、個々の著作者等に帰属するものとする。 4.納入される成果物に既存著作物等が含まれる場合には、受注者が当該既存著作物の 使用に必要な費用の負担及び使用許諾契約等に係る一切の手続を行うものとする。 Ⅵ.情報セキュリティの確保 受注者は、下記の点に留意して、情報セキュリティを確保するものとする。 1.受注者は、請負業務の開始時に、請負業務に係る情報セキュリティ対策とその実施 方法及び管理体制について環境省担当官に書面で提出すること。 2.受注者は、環境省担当官から要機密情報を提供された場合には、当該情報の機密性 の格付けに応じて適切に取り扱うための措置を講ずること。また、請負業務において 受注者が作成する情報については、環境省担当官からの指示に応じて適切に取り扱う こと。 3.受注者は、環境省情報セキュリティポリシーに準拠した情報セキュリティ対策の履 行が不十分と見なされるとき又は受注者において請負業務に係る情報セキュリティ事 故が発生したときは、必要に応じて環境省担当官の行う情報セキュリティ対策に関す る監査を受け入れること。 4.受注者は、環境省担当官から提供された要機密情報が業務終了等により不要になっ た場合には、確実に返却し又は廃棄すること。また、請負業務において受注者が作成 した情報についても、環境省担当官からの指示に応じて適切に廃棄すること。 5.情報システムを構築・改良する業務にあっては、受注者は、環境省情報セキュリテ ィポリシーに準拠したシステムを構築すること。 6.受注者は、請負業務の終了時に、本業務で実施した情報セキュリティ対策を報告す ること。 (参考)環境省情報セキュリティポリシー http://www.env.go.jp/other/gyosei-johoka/sec-policy/full.pdf Ⅶ.その他 1.請負者は、本仕様書に疑義が生じたとき、本仕様書により難い事由が生じたとき、 あるいは本仕様書に記載のない細部については、環境省担当官と速やかに協議しその 指示に従うこと。

(4)

(別添) 1.報告書等の仕様及び記載事項 報告書等の仕様は「環境物品等の調達の推進に関する基本方針」(平成 26 年 2 月 4 日閣議決 定。以下「基本方針」という。)の「印刷」の判断の基準を満たすこと。 なお、「資材確認票」(基本方針 190 頁、表 3 参照)及び「オフセット印刷又はデジタル印刷 の工程における環境配慮チェックリスト」(基本方針 191 頁、表 4 参照)を提出するとともに、 印刷物にリサイクル適性を表示する必要がある場合は、以下の表示例を参考に、裏表紙等に表示 すること。 リサイクル適性の表示:印刷用の紙にリサイクルできます この印刷物は、グリーン購入法に基づく基本方針における「印刷」に係る判断の基準にしたが い、印刷用の紙へのリサイクルに適した材料[Aランク]のみを用いて作製しています。 なお、リサイクル適性が上記と異なる場合は環境省担当官と協議の上、 基本方針(http://www.env.go.jp/policy/hozen/green/g-law/kihonhoushin.html)を参考に 適切な表示を行うこと。また、英語サマリーについては、以下により作成すること。 (1)以下の対訳集等を参考に、ネイティブチェックを経ること。 ①環境用語和英対訳集(EIC ネット http://www.eic.or.jp/library/dic/) ②法令用語については、日本法令英訳プロジェクトの標準対訳辞書 (http://www.japaneselawtranslation.go.jp/) (2)海外で参照されることを念頭に入力は半角で行い、全角文字や全角スペースは使用しないこ と。特に以下に注意すること。

・丸数字は使用不可。「℃」→「degrees C」又は「degrees centigrade」

・記号はすべて半角。例:「“ ”」→「" "」、「`」「’」→「'」、「-」→「-」

・化学物質は英文名+化学記号(半角の英数字)。1/4 文字にしない。二度目以降は化学記号 のみでも可。例:carbon dioxide (CO2)

・環境省の略称は「MOE」(大文字) 2.電子データの仕様

(1)Microsoft 社 Windows7 SP1 上で表示可能なものとする。

(2)使用するアプリケーションソフトについては、以下のとおりとする。

・文章;ワープロソフト Justsystem 社一太郎(2011 以下)、又は Microsoft 社 Word(ファ イル形式は Word2010 以下)

・計算表;表計算ソフト Microsoft 社 Excel(ファイル形式は Excel2010 以下) ・画像;BMP 形式又は JPEG 形式 ( 3 ) (2 ) によ る 成果 物 に 加え 、 「 PDF ファイル形式」による成果物を作成すること。 (4)以上の成果物の格納媒体は DVD-R とする。事業年度及び事業名称等を収納ケース及び DVD-R に必ずラベルにより付記すること。 (5)文字ポイント等、統一的な事項に関しては環境省担当官の指示に従うこと。 3.その他 成果物納入後に請負者側の責めによる不備が発見された場合には、請負者は無償で速やかに必 要な措置を講ずること。

(5)

湯元光徳線歩道 湯元園地・駐車場 湯ノ湖周回線歩道 戦場ヶ原周回線歩道 小田代原周回線歩道 小田代原園地 (公衆トイレ) 戦場ヶ原植生復元施設 ★開放部 ▲土砂対策 戦場ヶ原周回線歩道

奥日光バリューアップ事業

(平成26~30年度)

直轄整備予定位置

光徳園地 (情報提供施設)

(6)

日光国立公園奥日光整備運営計画(案) 1 基本方針 (1)整備運営区域の範囲 日光国立公園奥日光整備運営区域の範囲は、日光市竜頭の滝上園地以奥の戦場ヶ原、小 田代原、湯の湖などの特別保護地区に指定された保護及び利用上重要な自然資源と、湯元、 光徳の2つの集団施設地区を含む区域とする。 本区域は、首都圏に近く季節的な変動はあるものの年間を通じて多くの公園利用者が訪 れる区域である。各種の自然資源と集団施設地区・園地を結ぶ歩道が多く整備され、風景 を楽しむ多くの観光客に加え、ハイキング等を楽しむ利用者が多い地域である。 本区域においては、日光湯元ビジターセンター、歩道、園地、公衆トイレなど、多くの 公園施設が環境省、栃木県、日光市により整備されている。 (2)計画期間 平成26年度~平成30年度 (3)目標 奥日光地域において、歩いて楽しむ利用を中心として、良好な自然とのふれあいを促進 するための施設の適切な整備と維持管理を進めるとともに、利用者が深く自然を知り、自 然とふれあう機会を提供し、目に見える形で充実した施設の運営管理を実現することを目 標とする。 計画期間における目標として、次の指標を設定する。 ○計画策定時点で老朽化している公共公園施設の整備率 100% ○標識類の多言語化(日英)率 100% ○戦場ヶ原・小田代原植生復元施設内のシカ生息密度 5頭/km2以下 ○戦場ヶ原木道の利用者数 20万人/年以上 ○施設を利用した自然ふれあい活動参加者数 5千人/年以上 ○施設を利用した自然環境教育実施学級数 50クラス/年以上 ○公共公園施設に対する利用者満足度 80%以上 (4)施設整備方針 本区域においては、環境省直轄施設のほか、栃木県、日光市により公共公園施設が整備 されている。本区域は、保護上及び利用上重要な国立公園地域であることから、特記する 施設を除き、運営管理への地方自治体等の協力を得て、直轄により整備を進めることとす る。 (5)運営管理方針 本区域の公共公園施設について、設置者により適切に維持するとともに、地方自治体等 の協力を得て、一体的な運営管理の実現を目指す。その際、特に災害発生時や夜間の対応 などに留意し、現場において常時運営管理を実施できる体制を確保する。

(7)

2 施設整備計画 (1)施設整備の現状 [情報提供施設] 本区域の湯元地区には、日光湯元ビジターセンター(設置者:環境省)が、また赤沼 地区には赤沼自然情報センター(設置者:栃木県)が整備されている。各施設とも、リ アルタイムな自然情報の提供等による利用推進やクマ・サル情報の提供等による安全対 策の拠点施設として重要な役割を担っている。 [歩道] 本区域には、戦場ヶ原周回線・小田代原周回線(設置者:環境省・栃木県)、湯の湖 周回線(設置者:ほぼ環境省)、湯元光徳線(設置者:栃木県)の各歩道が整備されて いる。順次、計画的に再整備を進めているが、一部に老朽化した施設や路面の浸食が著 しいものが見られる状況である。 [園地] 本区域には、湯元・光徳集団施設地区内の園地(設置者:ほぼ環境省)のほか、湯滝 ・三本松(設置者:栃木県)に園地が整備されている。順次、計画的に再整備を進めて いるが、一部に施設の老朽化や標識類の破損等が見られる状況である。 [駐車場・車道] 本区域には、湯元・光徳集団施設地区内の駐車場(設置者:ほぼ環境省)のほか、湯 滝・三本松・赤沼(設置者:栃木県)に駐車場が整備されている。順次、計画的に再整 備を進めているが、路面の破損や白線表示の老朽化が見られる状況である。 [公衆トイレ] 本区域には、湯元・光徳集団施設地区内の公衆トイレ(設置者:ほぼ環境省)のほか、 三本松(設置者:環境省)、赤沼入口・小田代原(設置者:日光市)、湯滝・赤沼(設置 者:栃木県)の各公衆トイレが整備されている。順次、計画的に再整備を進めているが、 一部に汲取り式のものや老朽化しているもの、設備の改修が必要なものが見られる状況 である。 [植生復元施設] 本区域には、シカの食害による貴重な湿原植生への影響を避けるため、戦場ヶ原と小 田代原にシカ侵入防止柵(設置者:環境省・栃木県)が整備されており、柵強化のため の支柱取り替えが完了している。 [標識] 標識の多言語表記について、本区域では大半の標識で日、英の2カ国語表記がなされ ているほか、一部の案内標識では、凡例部分等で日、英、中、韓の4カ国語表記がなさ れている。 (2)課題 [情報提供施設] 多言語化をはじめ、さらなる情報提供機能の充実を図る必要はあるが、本計画期間中 には大規模な再整備が必要とはならない見込みである。なお、光徳地区においては歩道 利用や冬期利用等に関する情報提供機能の強化を図る必要がある。

(8)

[歩道] 老朽化した施設や路面の浸食防止については、地元の協力を得て、環境省の直轄事業 として再整備を進める必要がある。また、利用者の利便性等を向上させるために周回ル ートによる歩道網の拡充を図る必要がある。 [園地] 老朽化した施設や破損等が見られる標識類について再整備を進めるとともに、標識類 の整理統合を図る必要がある。また、湯元地区においては、快適かつ安全な園地利用の 推進を図るために危険な状況にある廃屋などの撤去を検討する必要がある。 [駐車場・車道] 必要に応じて路面の破損改修や白線表示の引き直しなどを進める必要がある [公衆トイレ] 公衆トイレの水洗化に向けた再整備を進めるとともに、快適利用の向上のために設備 改修を図る必要がある。 [植生復元施設] シカ侵入防止柵について、道路や河川などの開放部からのシカ侵入止対策を強化する とともに、土砂災害による破損を防ぐための対策を講じる必要がある。 [標識] 本区域の一部で多言語表記が未対応の標識があることから、全ての標識類の多言語表 記を図る必要がある。 (3)施設整備にかかる各主体の役割分担 環境省:栃木県及び日光市が担当する以外の事業の整備 栃木県:湯滝駐車場、赤沼園地・車庫、千手ヶ浜園地、竜頭滝園地、国道及び県道の整備 日光市:湯元排水施設・汚物処理施設、赤沼園地(赤沼入口公衆トイレ)、市道の整備 (4)施設整備のために必要な調査に関する事項 施設の整備にあたって、利用者の動向や満足度等の調査を実施する。また、施設整備事 業を円滑に進めるため、各種調査を実施するとともに、適切な施設整備を実施するための 関係者の調整の場や専門委員会の設置・運営を行う。 (5)施設整備の内容 [歩道] ○戦場ヶ原周回線歩道 老朽化した木道の再整備:約500m(木橋2基含む) 老朽化した歩道の再整備:約2,700m(木橋、階段含む) ○小田代原周回線歩道 老朽化した木道の再整備:約1,900m 浸食等の著しい歩道の再整備:約2,500m ○湯元光徳線歩道 浸食等の著しい歩道の再整備:約7,700m

(9)

○湯ノ湖周回線歩道 路面浸食及び法面対策を含む歩道の再整備:約3,200m [園地・駐車場・車道] ○湯元園地・駐車場 標識類の整理統合及び多言語表記化:一式 休養(芝生)広場及び駐車場の新設:約3,000㎡(廃屋撤去含む) ○光徳園地 簡易な情報提供施設(四阿)の新設:1棟 [公衆トイレ] ○湯元公衆トイレ 老朽化したトイレの再整備等:3棟 ○小田代原公衆トイレ 老朽化したトイレの再整備:1棟(既存撤去は除く) [植生復元施設] ○戦場ヶ原・小田代原植生復元施設 シカ侵入防止柵の改修(開放部及び土砂対策):一式(8箇所程度) [標識類] 標識類の多言語表記整備:一式 3 運営管理計画 (1)運営管理の現状 [情報提供施設] 環境省が設置した日光湯元ビジターセンターについては、ビジターセンター周辺の公 衆トイレや駐車場などと一緒に請負・委託により維持管理を実施している。その中で、 有料の自然ふれあいプログラムが20回/年程度実施されているほか、夏休みの一部期間 は、湯元内の散策をするなどのプログラムが行われている。 [歩道] 戦場ヶ原周回線(周回部)や湯の湖周回線など環境省が設置した歩道については、請 負・委託により月2回程度の点検・巡視が行われている。戦場ヶ原周回線(戦場ヶ原か ら湯滝)や湯元光徳線など栃木県が設置した歩道については、適宜、必要に応じて点検 ・巡視が行われている。 [駐車場・車道・園地] 湯元・光徳地区(設置者:環境省)、三本松・赤沼地区(設置者:栃木県)の駐車場 については、周辺の園地等とともに設置者が請負・委託により清掃管理を実施している。 なお、栃木県が設置した湯滝地区の駐車場については、自然公園財団が利用者から清掃 等協力金を徴収し管理している。 [公衆トイレ] 湯元・光徳・三本松地区(設置者:環境省)、)湯滝・赤沼駐車場(設置者:栃木県)、 湯元・赤沼入口・小田代原(設置者:日光市)の公衆トイレについては、設置者が請負 ・委託等より清掃、消耗品交換等の管理を実施している。

(10)

[植生復元施設] 戦場ヶ原・小田代原のシカ侵入防止柵(設置者:環境省・栃木県)ついては、設置者 が請負・委託等により巡回、補修や、生息数調査等の管理を実施している。 (2)課題 本区域における施設について、運営管理を抜本的に向上させるため、以下のような運営 管理を実現する必要がある。 [情報提供施設] 自然ふれあいプログラム及び外国人等への対応の充実を図るとともに、施設の適切な 維持管理による長寿命化を図る必要がある。 [歩道] 点検・補修をこまめに実施するとともに、関係機関と連携してサルやクマの出没時の 対応強化を図る必要がある。また、必要な季節における施設の適正利用に関する利用者 指導を実施するとともに、施設を活用した自然ふれあいプログラムの実施に努める必要 がある。 [駐車場・車道・園地] 駐車場については、特に混雑期の車中泊による占拠を防ぐため、関係機関が連携して 適正利用の普及啓発を図る必要がある。 [公衆トイレ] より快適なトイレを目指して維持管理を充実させるとともに、施設の適切な維持管理 による長寿命化を図る必要がある。 [植生復元施設] 周囲のシカ生息密度が高い間は、巡視や調査等を実施するなど、シカ侵入防止柵を適 切に管理し、植生復元施設の事業区域におけるシカ生息密度を低く保つ必要がある。 [その他] 車椅子利用者、高齢者、ベビーカーによる子ども連れ、外国人等、特定の利用者を対 象とする情報提供の充実を図るとともに、災害や事故時等の緊急対応について強化を図 る必要がある。 (3)各主体の参画・協力に関する事項 運営管理の充実を図るため、関係各主体の参画・協力を強化する。なお、調査や利用指 導にあたっては、パークボランティアや自然公園指導員などの協力を得るとともに、運営 管理を円滑に実施するため、関係者の調整の場を設置・運営する。 特に、赤沼~千手ヶ浜間のマイカー規制を実施し、低公害バスを運行している主体にお いては、適切にマイカー規制を継続実施するとともに、起点となる赤沼駐車場をはじめと する関係施設の充実した管理を実施する。 栃木県においては、赤沼自然情報センター及び日光自然博物館における情報提供や、自 然解説活動をさらに充実させ、本計画における運営管理と一体となって利用者に提供する。 また、戦場ヶ原周辺等におけるクマ・サルやシカの生息状況、行動等の調査や対策につい てさらなる充実を図る。さらに、湯滝駐車場における清掃等協力金の徴収を通じ、本地区

(11)

の充実した管理の実施に活用する。 日光市においては、三本松トイレをはじめとする公衆トイレや地域の清掃活動を充実さ せるとともに、外来植物除去活動の主体として、さらなる活動推進に努める。 (4)運営管理のために必要な調査に関する事項 運営管理にあたって、指標の達成度を確認し、今後の運営管理に活かすための利用者の 動向や満足度等の調査のほか、緊急時対応のマニュアル作成や外国人・高齢者等への充実 した対応の検討など、運営管理の充実に向けた調査を実施する。また、施設の長寿命化計 画を含む各施設の運営管理計画の検討調査も実施する。 なお、運営管理を適切に進めるため、自然環境等のモニタリング調査等を実施するとと もに、関係者の調整の場や専門委員会の設置・運営を行う。 (5)各施設の運営管理計画 各施設の運営管理計画については、次のとおりとする。なお、これらの事項の実施にあ たっては、それぞれ実施すべき計画を作成する。 [情報提供施設] 自然ふれあいプログラムや自然環境学習活動を常時実施できるようにし、実施回数及 び参加者数の増加に努める。また、窓口等における外国人等への対応を充実させる。さ らに、施設について、定期的な塗装塗り替えや点検補修により、長寿命化を図る。なお、 プログラムについては、当該年度に重点的に実施すべきプログラムについて、目的・目 標等を整理したうえで、前年度に実施内容の計画を策定する。その際、プログラムの参 加費用について、参加者が参加しやすく、かつ、民間事業者を圧迫することがないよう 設定する。また、民間事業者等の他主体が実施する優良プログラムについては、情報提 供施設を積極的に活用できるよう配慮する。 [歩道] 点検・補修をこまめに実施するとともに、ワタスゲの開花期など特に利用者の多い時 期における施設の適正利用について利用者への周知徹底を図る。また、残雪期や積雪期 における危険の除去や周知、施設の適正利用についても利用者への周知徹底に努める。 さらに、施設近辺にクマが出没した場合には、歩道を中心に、クマの動向を監視すると ともに、必要に応じて利用者に注意喚起する。また、ビジターセンターとも連携し、歩 道を利用した自然ふれあいプログラムの実施を行う。なお、利用者の安全管理と施設の 適切な運営管理等のため、クマの動向調査、歩道における利用者数調査、利用者満足度 調査等を実施する。 [駐車場・車道・園地] 駐車場・車道の清掃等管理を実施するとともに、紅葉の時期など特に混雑する季節に おいては、駐車場の交通整理、車道沿いの駐車防止などを実施する。また、夏期に駐車 場を長期間にわたり占拠したり、他の利用者に迷惑となる行為を実施する者に対し、関 係機関と連携して注意喚起や適正利用の指導を行う。なお、適正利用の指導実施に併せ て、駐車場・車道の混雑状況等について、調査を実施する。 [公衆トイレ]

(12)

特に利用者が多い季節を中心に公衆トイレの維持管理を充実させるとともに、定期的 な塗装塗り替えや点検・補修により、長寿命化を図る。なお、公衆トイレを適正かつ快 適に利用してもらうため、各公衆トイレの機能やきれいさについて情報提供するととも に、利用者数調査、利用者満足度調査等を実施する。 [植生復元施設] シカ侵入防止柵の巡視を行い、補修を徹底するとともに、シカの生息や行動を調査す ることにより、事業区域内のシカ生息密度の低減を図る。また、植生の回復状況を把握 するため、施設内外の植生調査等を実施する。 [その他] 本区域において、車椅子利用者、高齢者、ベビーカーによる子ども連れ、外国人等が 利用しやすい施設や機能に関する情報提供を実施する。 (6)運営管理体制の計画 環境省が実施する運営管理のための請負・委託業務については、安定的な運営管理を実 現するため、3年程度の複数年契約により実施することを検討する。また、国立公園の運 営管理に興味がある人材の育成や活用等に資するため、インターン(ボランティアレンジ ャー)の受け入れを検討するとともに、よりよい人材確保のために勤務規定や便宜供与等 の受け入れ体制の整備に努める。 [運営管理体制] 本区域において想定される運営管理体制は、次のとおりである。(以下、これらの人 員を公園管理員という。)なお、具体的な運営管理体制はその都度整理し、共有を図る。 (奥日光地区公園施設運営管理調整会議(仮称)) 環境省(日光自然環境事務所) |--(請負者)ビジターセンター管理、プログラム実施等 |--(請負者)歩道巡視・利用者指導 |--(請負者)駐車場・車道・園地 |--(請負者)植生復元施設 |--(請負者)満足度調査、利用者数調査等 |--(請負者)植生復元施設関連調査 |--(施設管理インターン(ボランティア)) 栃木県(赤沼自然情報センター、自然博物館) |--(マイカー規制関係者) 日光市 |--(請負者) [公園管理員] 本区域において、公園管理員が本計画に関する業務を実施する際には、利用者に日光 国立公園の運営管理の人員であり、その活動中であることを明示したベスト(貸与)を 着用する。また、利用者対応にあたっては、担当業務の内容に関わらず国立公園の概要 を把握していることが求められるため、国立公園における基本的な事項やトピックにつ

(13)

いてメール等による情報共有を図るとともに、公園管理会議(仮称)を月に1回程度開 催する。さらに、国立公園の重要なイベントや要人の来訪対応等においては、充実した 運営管理を認識してもらうことが重要であるため、必要に応じて可能な限り公園管理員 の招集を行う。 4 その他 ・施設整備にかかる年次計画表 ・運営管理にかかる年次計画表 ・図面

(14)

日光国立公園奥日光地域

バリューアップ事業 イメージ案

世界を惹きつける観光資源としてポテンシャルの高い奥日光地域の自然と各種施設を活かし、地域の活性化に資する

ため、直轄施設の質的向上及びその運営管理の拡充を図り、先進諸外国と同等の国立公園サービスを提供する。

○歩道の老朽化対策 対象路線 ○歩道網の拡充、情報提供強化 計画箇所 ○シカ進入防止柵の拡充・再整備 対象路線 <整備方針> 運営管理への地方自治体等の協 力を得て、直轄により整備を推進 計画対象地域

・老朽化施設の整備率100% ・標識の多言語化率100% ・木道の利用者数30万人/年以上 ・シカ生息密度5頭/km2 以下 ・施設に対する利用者満足度80%以上 ・自然ふれあい活動参加者数5000人/年以上 ・自然環境教育実施学級数50クラス/年以上

< 目 標 >

<運営管理方針> 地方自治体等の協力を得て、 地域一体的な運営管理を実現 <取組内容> ○ビジターセンター ・外国人対応の強化 ・施設を活用したプログラム実施 ○歩道 ・利用者指導の実施 ・クマ出没時の歩行者安全対策 ○園地・車道・駐車場 ・誘導員、交通整理員の配置 ○植生復元施設 ・シカ侵入防止柵の巡視、補修 ・シカの生息、行動調査 ○その他 ・災害発生時の施設利用者対応の強化 ○運営体制づくり ・施設運営管理協議会の設置 ・ボランティアレンジャーの受入れ <取組内容> (参事官室注釈) 本地図は、事業イメージを例示 したもの。事業の実施を予定、計 画するものではない。

参照

関連したドキュメント

この国民の保護に関する業務計画(以下「この計画」という。

ALPS 処理水の海洋放出に 必要な設備等の設計及び運 用は、関係者の方々のご意 見等を伺いつつ、政府方針

現状では、3次元CAD等を利用して機器配置設計・配 管設計を行い、床面のコンクリート打設時期までにファ

今年度第3期最終年である合志市地域福祉計画・活動計画の方針に基づき、地域共生社会の実現、及び

第9条 区長は、建築計画書及び建築変更計画書(以下「建築計画書等」という。 )を閲覧に供するものと する。. 2

自動車環境管理計画書及び地球温暖化対策計 画書の対象事業者に対し、自動車の使用又は

性能  機能確認  容量確認  容量及び所定の動作について確 認する。 .

7 号機原子炉建屋(以下「K7R/B」という。 )の建屋モデル及び隣接応答倍率を図 2-1~図 2-5 に,コントロール建屋(以下「C/B」という。