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都市機能維持・回復のための調査・研究

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Academic year: 2021

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(1)

3.研究報告 3.1 高層建物の崩壊余裕度定量化に関する研究開発 3.1.1 鉄骨造高層建物の崩壊余裕度定量化 (1) 業務の内容 (a) 業務の目的 企業の本社機能の多くを占める高層鉄骨事務所建物が、特に長周期地震動または直下 型 地震を受けたときの損傷の進展と崩壊に至るまでの余裕度を、部分構造物に対する構造実 験、建物に対する大型振動台実験、高度数値解析から明らかにする。また獲得されたデー タを用いて、揺れの大きさと被害の関係に対する定量的評価法を整備する。 (b) 平成25年度業務目的 鉄骨造高層建物が崩壊に至るまでの地震時挙動を明らかにするために E-ディフェンス を利用して大型振動台実験を実施する。鉄骨造高層建物を代表するモデルを振動台の上に 設置して、巨大地震を想定した地震動を繰り返し入力することにより崩壊に至らしめる。 この実験より、柱、梁、床スラブの損傷の進展状況、建物崩壊過程を明らかにするととも に建物崩壊余裕度の定量的評価法の整備に資するデータを取得する。 (c) 担当者 所属機関 役職 氏名 メールアドレス 鹿島建設技術研究所 京都大学工学研究科 東京大学工学系研究科 (独)防災科学技術研究所 清水建設技術研究所 小堀鐸二研究所 上席研究員 グループ長 上席研究員 上席研究員 上席研究員 主任研究員 主任研究員 主任研究員 研究員 研究員 教授 准教授 准教授 主任研究員 研究員 主任研究員 副所長 副部長 高橋 元美 福元 敏之 畑田 朋彦 澤本 佳和 安達 直人 岡安 隆史 久保田 淳 金子 貴司 高稻 宜和 清川 貴世 吹田啓一郎 聲高 裕治 伊山 潤 長江 拓也 佐藤 大樹 白石 理人 小鹿 紀英 鈴木 芳隆 [email protected] [email protected]

(2)

(2) 平成25年度の成果 (a) 業務の要約 ・前年度に設計した縮尺 1/3、18 層の大型振動台実験用試験体および防護フレームを、 立案した施工方法に従い、安全かつ合理的に施工し、振動台上に設置した。 ・入力地震動は南海トラフを震源とする東海・東南海・南海の三連動地震を想定した長 周期地震動とし、サイトおよび位相を仮定して模擬地震動を作成した。さらに、模型 則、フィルタ処理を施し、適切な加振用波形とした。 ・E-ディフェンスと調整の上、詳細な加振スケジュールを策定するとともに、解析モデ ルを構築して、加振スケジュールに沿った地震応答解析を実施した。 ・試験体の全体および部材の挙動を把握するための計測計画を立案し、各種センサを設 置して計測した。 ・E-ディフェンスを利用して振動台実験を実施した。加振スケジュールに沿って、加振 レベルを徐々に上げることで、試験体は最終的に崩壊した。計測により、各加振レベ ルにおいて貴重なデータを取得することができた。 ・柱の要素実験を計画し実施した。 (b) 業務の成果 1) 実験概要 ・防災科学技術研究所兵庫耐震工学研究センター実大三次元震動破壊実験施設(E-ディ フェンス)を利用した。 ・E-ディフェンスの高さの上限(約 27m)を考慮の上、試験体高さを約 25m とした。 ・防護フレームは試験体の完全崩壊を安全に保護できるように設計した。 ・入力は1 方向入力とした。

試験体

防護フレーム

振動台

(E-ディフェンス)

図1 実験概要

(3)

2) 試験体および防護フレームの施工 a) 試験体 前年度実施した試験体の設計では以下の点に留意した。 ・高層建物を対象とし、骨組全体形の挙動を把握できるものとする。 ・建設が 1980~90 年代の均等ラーメン構造で、柱/梁曲げ耐力比を 1.5 倍程度とし た梁降伏先行型で設計された一般的な建物を対象とし、故意に弱点を与えることは しない。 試験体の概要を以下に示す。 ・縮尺:1/3 ・層数:18 層 ・構造:鉄骨造純ラーメン構造 ・基礎:RC 造(1000×700、24-D25)、重量 518kN ・平面:入力方向6m(2m×3 スパン)、直交方向 5m(5m×1 スパン) ・高さ:25.35m(基準階高:1.35m、1 階:1.7m、基礎:0.7m) ・試験体重量:4179kN(うち錘:2869kN) 試験体の振動台への取付図を図2 に示す。試験体および防護フレーム基礎それぞれ 64 箇所をPC 鋼棒によって振動台に緊結した。 図2 振動台取付位置図

(4)

試験体の梁伏図および軸組図を図3 に示す。 試験体の詳細を以下に示す。 ・柱: 7 階まで溶接組立、内ダイアフラム形式とし 8 階以上は BCR 通しダイアフラム形式 ・梁: 溶接組立H 形鋼(加振直交方向梁はコストを考慮しロール H) ・梁端部ディテール: 現場溶接形式(フランジ突合せ溶接+ウェブシアープレートによる HTB 接合) ・スカラップ形状: 平成25 年度要素実験を勘案し 35R+10R 複合円、まわし溶接+グラインダ仕上げ ・溶接組立柱の裏当て金: 最小化(FB-6×13) ・床スラブ: デッキスラブとし、厚さ50mm(実物 150mm 相当) ・スタッド: 1980~90 年代の実情に近いスタッド配置(縮小径(φ6)、完全合成梁に対して 6 割程度の本数) ・荷重調整用の錘(地震時荷重700kg/m2を目安): 小梁下端フラットデッキ+コンクリートで製作し、梁剛性に影響 のないように、周 辺大梁、スラブと縁切り ・基礎: コストに配慮してRC、1 階埋込柱脚(鉄骨梁を内蔵) 図3 試験体の梁伏および軸組図 ・S 造 18 層純ラーメン構造 ・縮尺:1/3 ・平面:6m(2m×3 スパン)×5m ・高さ:25.35m ・重量:4179kN(うち錘:2869kN)

梁伏

軸組

【単位:mm】

2000 2000 6000 2000 5000 入力方向 Y X 試験フレーム 試験フレーム 小梁 BB -200 × 200 × 12 (S M 4 9 0 A ) 【柱断面】 25350 1350 1700 1350 700 振動台 Y Z B -200 × 200 × 12 (BCR2 9 5 ) B -200 × 200 × 9 (BCR2 9 5 ) 【梁断面】 BH -270 × 85 × 6 × 9 (S M 4 9 0 A ) BH -270 × 95 × 6 × 9 (S M 4 9 0 A ) BH -270 × 85 × 6 × 12 (S M 4 9 0 A )

(5)

試験体の柱梁断面および柱梁接合部の詳細をそれぞれ表1 および図 4 に示す。 柱材質は 1~6 階が溶接組立箱形断面で SM490A、それより上層は BCR295 である。 大梁および小梁の材質はそれぞれSM490A および SS400 である。使用鋼材の引張試験の 結果を表 2 に示す。また、図 3 梁伏図における B1 梁(板厚 12mm)の化学成分分析結 果およびシャルピー衝撃試験結果をそれぞれ表 3 および表 4 に示す。シャルピー遷移曲 線を図5 に示す。 表1 試験体の柱および梁の断面

2~7F 柱梁接合部(内ダイア)

8~RF 柱梁接合部(通しダイア)

梁端ディテール:現場溶接形式 フランジ突合せ溶接 + ウェブシアプレートによる HTB接合 図4 試験体柱梁接合部のディテール

(6)
(7)

表3 化学成分分析結果(B1 梁、板厚 12mm)

(8)
(9)

試験体のスラブおよび重錘を図 6 に示す。スラブは設計基準強度 21N/mm2のコンク リートと SD295 の鉄筋による鉄筋コンクリート造(t=50mm)とし、重錘は小梁下フラ ンジに鋼製プレートを取り付け、コンクリートを充てんした。 b) 試験体崩壊のシナリオ 崩壊余裕度定量化のイメージを図 7 に示す。地震時応答せん断力と変形の関係におい て、通常の建物は、弾性応答(①)~弾塑性応答(②)~部材損傷による耐力低下(③) ~崩壊(④)の経路をたどると考えられ、④までの挙動を把握することを目標にした。 図 6 試験体のスラブおよび重錘 想定内 【設計レベル】 ① 弾性応答 建物の地震時挙動 ② 弾塑性応答 残留変形ほぼ無し ③ 部材に顕著な損傷 梁端フランジの破断 柱の座屈 顕著な残留変形 ④ 崩壊

無損傷

崩壊

【設計を超えるレベル】 想定を超える地震動 応 答 せ ん 断 力 建物の変形 崩壊余裕度 図7 鉄骨造高層建物地震時挙動と崩壊余裕度定量化のイメージ

(10)

試験体崩壊のシナリオを図8 に示す。シナリオは以下のとおりである。 ・耐震設計で想定するレベル2 地震動に対して、一部の梁端と 1 階柱脚が降伏する。 ・耐震設計の想定を超える地震動に対して、一部の梁端が破断し、破断箇所も徐々に 増えて層間変位が増大する。 ・柱は 1 階圧縮側脚部で局部座屈または梁端破断による長柱化で低層部圧縮側柱が全 体座屈を起こす。 ・これら梁および柱の損傷により、骨組全体として不安定・大変形領域に入り、P-Δ 効果による付加曲げも増大して、最終的に柱が鉛直支持能力を失い骨組全体が横に 倒れ込む崩壊モードを形成する。 想定する最終崩壊形を図 9 に示す。 図9 想定する最終崩壊形 図8 崩壊シナリオのイメージ

無被害

一部損傷

崩壊

柱の局部

座屈

P

Δ効果

水平変形の増大

柱・梁端

の降伏

【大】

【巨大】

梁の破断

入力地震動

【中小】

(11)

c) 防護フレーム 防護フレームは、実験時における試験体柱の鉛直支持能力の喪失や水平方向変形の増 大による倒れ込みに対して安全に設計するとともに、振動台への試験体設置時の吊治具 および計測フレームとしても活用する。設計方針を以下に示す。 ・加振方向±約 2m、加振直交方向±約 1m の水平クリアランスを確保 ・計測の起点とするため、接合部は全て剛接として剛性を確保し固有周期を短く設定 ・加振方向は防護フレーム大梁に試験体が着座した状態で加振しても弾性限以内 ・加振直交方向は防護フレーム大梁に試験体が着座した状態で加振方向の 1/2 の力を 受けても弾性限以内 ・防護フレーム大梁は幾何学的な沈下量を考慮しても試験体の層間変形角 1/5 程度ま で接触しない ・不整等による試験体のねじれ変形を考慮しても加振直交方向に接触しない 防護フレームの梁伏および軸組を図 10 に示す。ラーメン・ブレース構造で、高さ約 16.7m、部材の材質は柱および大梁が SM490A、小梁およびブレースが SS400 である。 d) 試験体および防護フレームの重量 計算重量と天井クレーンによる吊上げ時の計測重量を表5 に示す。 表 5 諸重量 部位 計算重量(kN) 計測重量(kN) 試験体 躯体+基礎 1828 - 重錘 2869 - 小計 4697 4390 防護フレーム 躯体+基礎 510 800 合計 5207 5190

梁伏

16775 4050 4625 4050 4050 振動台

防護フレーム

試験体

3000 16000 3000 10000 3000

【単位:mm】

X

Y

軸組

クリアランス: 250mm クリアランス: 50mm 入力方向 ・S 造 3 層ラーメン・ブレース構造 ・鉛直荷重+倒れ込み水平荷重に対して設計 ・重量:510kN(基礎含む) ・大梁:H-700×300×13×24 図10 防護フレームの梁伏および軸組図

(12)

e) 施工と振動台への設置・撤去 施工および振動台への設置手順を図 11 に示す。試験体は 3 節、防護フレームは 2 節 に分けて外部ヤードで施工し、実験場内に搬入後、安全に注意して組立、振動台への設 置を行った。試験体の一体化においては、柱にセンターにジョイントを設け、ハイテン ションボルト(HTB)にて接合した。組立後の振動台への設置においては、試験体を防 護フレームによって吊上げ、設置した。実験後の撤去は設置時と全く逆手順で行った。 図11 試験体および防護フレームの施工と振動台への設置手順

(13)

施工および設置・撤去の状況を写真1~4 に示す。平成 25 年 6 月より岡山県津山市の 工場で加工を開始し、8 月より E-ディフェンス外部ヤードにて施工に着手した。 (a) 基礎梁配筋(FG1) (b) 大梁ボルト本締め(B1) (c) 錘コン打設前(ハイデッキ) (d) 錘コン打設前(在来型枠) (e) 錘コン打設 (f) 縁切りスタイロ敷き込み、スタッド打設 写真1 試験体の施工状況(各節施工)

(14)

(a) 各節建方完了 (b) 試験体、防護フレーム 1 節搬入

(c) 試験体、防護フレーム 1 節組立完了 (d) 試験体 3 節、防護フレーム 2 節搬入

(e) 防護フレーム 2 節貫通梁設置 (f) 試験体、防護フレーム 2 節組立完了 写真 2 試験体の施工状況(搬入・組立)

(15)

外部ヤードにて施工した試験体および防護フレーム各節を、大型キャリアにより E-ディフェンス実験棟内に順次搬入、組立を実施した。組立完了後、計測センサ(加速度 計、変位計、歪ゲージ等)の取付・配線を行い、一体で振動台上に移動・設置した。 (a) 試験体 3 節吊上・設置 (b) 試験体 2、3 節、防護フレーム 2 節完了 (c) 試験体 2、3 節吊上・設置 (d) 試験体、防護フレーム組立完了 写真3 試験体の施工状況(組立)

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(c) 設置完了(加振直前)

(b) 振動台上へ移動・固定 (a) 試験体、防護フレーム一体吊上げ

(17)

3) 入力地震動の作成 実験に用いる入力地震動は、南海トラフを震源とする東海・東南海・南海の三連動を 想定した長周期地震動とした。長周期地震動の作成に当たっては、実験前の応答予測の 精度や実験後の評価の容易さを考慮して、試験体固有周期の塑性化等による変動に対し て影響を受けにくい比較的フラットなスペクトル形状を採用した。入力地震動の作成方 法を図12 および以下に示す。 ・国交省による「超高層建築物等における長周期地震動への対策試案」2010 年 12 月 資料1)に示された方法により、東海・東南海・南海の三連動地震の模擬地震動を作 成する。 ・今回は三連動地震の震源に最も近く、大きな影響を受けると想定される愛知津島(国 交省の区分けでは区域 7)の地点について、バラツキを考慮して複数の模擬地震動 を作成して、そのスペクトルレベルを確認する。 ・作成された複数の模擬地震動の速度応答スペクトルの平均を包絡するようにターゲ ットスペクトルを定める。 ・位相特性には、継続時間が長く、スペクトル特性が比較的フラットな地震観測記録 として、2011 年東北地方太平洋沖地震の東京芝小学校における MeSO-net 観測記録 を採用する。 上記の方法に基づき、入力地震動を作成した。国交省対策試案の方法は、それぞれの 震源により算定される地震動を、時刻歴上で重ね合わせることによって連動地震の模擬 地震動を作成するものであり、波の重なり方によって、スペクトルレベルにバラツキが 生じる。したがって、今回はそのバラツキを考慮して 2100 ケースの模擬地震動を作成し た。その際の震源仮定を図13 に示す。南海トラフに沿って、震源を 5 つ仮定した。サイ トは愛知県津島とする。 図 12 長周期地震動の作成手順 国交省の手法等に よる長周期地震動 (三連動地震) 振幅 位相 周期 振幅 長継続観測 記録 周期 振幅 ターゲット(規準化) スペクトルの設定 位相 適切に 選定 長周期 地震動 各種重ね合わせ結果

(18)

作成した 2100 波の模擬地震動の速度応答スペクトル(h=0.05)とターゲットスペク トルを図 14 に示す。黒線が 2100 波の速度応答スペクトル、赤線が平均および±σを表 している。参考のため、今回の実験の対象となる周期帯を黄色で網掛けした。ターゲッ トスペクトルは、平均を表す赤実線を概ね包絡するように定め、水色実線とした。この 時、実験上は塑性化する建物が共振する周期に入力を調整するのが困難と考えられるこ ととあわせ、平坦なスペクトルではどの周期帯でも共振すると考えられること の理由で 地域特性の表れる特定の周期帯のピークを設けていない。 平均レベルとして設定した擬 似速度応答スペクトルは110cm/s である。また、作成した模擬地震動を包絡するレベル の180cm/s(平均の 1.64 倍)は最大級レベルと位置付ける。 図 14 作成された模擬地震動の速度応答スペクトルとターゲットスペクトル 告示 ①平均を均したレベル ②平均包絡 ③平均+σ包絡 ④包絡 h=0.05

Aichi

Nankai

Tonankai

Tokai

図13 震源仮定と想定サイト

(19)

長周期地震動の特徴の一つには、継続時間が長いことが挙げられる。そこで、模擬地 震動を作成する際の位相特性には、継続時間の長い地震観測記録(実位相)を用いるこ とにした。継続時間が長く、かつスペクトル特性が比較的フラットである地震観測記録 として、2011 年東北地方太平洋沖地震における東京芝小学校での観測記録を採用した。 この観測記録は文科省MeSO-net 観測網による記録で、地下 20m 地点で連続観測された もののうち、主要動と思われる時刻部分を460 秒間抜粋した。 作成された入力地震動の加速度波形および速度応答スペクトルをそれぞれ図 15 およ び図 16 に示す。最大加速度は 420gal、継続時間は 460 秒である。速度応答スペクトル はT=0.8~10 秒でほぼフラットで、最大速度応答値が 110cm/s である。 -500 0 500 0 60 120 180 240 300 360 420 480 加速度時刻歴波形 (cm/s2) (s) (max 420cm/s2) 図15 作成された入力地震動の加速度波形 0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 想定長周期地震動 国交省三連動2011愛知津島平均 国交省三連動2011愛知津島平均+σ pSv(cm/s) Period(s) h=0.05 0 100 200 300 400 500 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 想定長周期地震動 国交省三連動2011愛知津島平均 国交省三連動2011愛知津島平均+σ VE(cm/s) Period(s) h=0.10 図3 作成した入力地震動の速度応答スペクトル

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

180

160

140

120

100

80

60

40

20

0

pSv(cm/s)

h=0.05

Period(s)

作成した入力地震動

国交省愛知津島平均

国交省愛知津島平均+σ

図16 作成された入力地震動の速度応答スペクトル

(20)

振動台実験において、実際に試験体に入力する地震動は、 相似則に従って時間軸を縮 めたものを使用する。今回の実験の縮尺は 1/3 であるので、時間軸は 1/√3 に縮めた。 相似則の一覧を表6 に示す。 表6 相似則一覧 実際に入力する地震動の時刻歴波形を図 17 および図 18 に示す。図 17 は長周期平均 レベルの地震動であり、防護フレームの揺れを極力小さく抑えるために、5Hz~6Hz で 図18 試験体を崩壊させるための地震動(pSv420cm/s) 図17 長周期平均レベル地震動(pSv110cm/s) 力学量 相似率 備考

長さ・変位

1/3

試験体縮尺

1/3より

面積 1/9 長さの2乗 体積 1/27 長さの3乗 ひずみ 1 ひずみ=変位/長さより常に1

ヤング係数

1

材料が実物と同じ

慣性力による応力度 1 ヤング係数×ひずみ 重力による応力度 1 試験体の設計方針より 重量(錘を含む)、質量 1/9 重力による応力度×面積

慣性力、せん断力・軸力

1/9

慣性力による応力度×面積

モーメント 1/27 力×長さ 速度 1/√3 変位÷時間 ひずみ速度 √3 ひずみ÷時間

地震動による加速度

1

慣性力÷質量

重力加速度 1 重力場での振動台実験では常に1 時間、周期 1/√3 運動方程式より

(21)

漸減する LowPass フィルタ処理を施した。図 18 は試験体を崩壊させるための地震動で あり、E-ディフェンスの加振能力を考慮して継続時間を半分にするとともに 3Hz~4Hz で漸減するLowPass フィルタ処理も施した。 4) 加振スケジュール 振動台の占有期間は平成 25 年 12 月 2 日~15 日の 2 週間とし、うち調整加振 1 日、 本加振 3 日間を設定した。本加振スケジュールの概要を表 7 に示す。作成した長周期地 震動平均レベル(擬似速度応答スペクトル pSv110cm/s)を基準(100%)とし、これを 係数倍することにより、加振レベルを調整した。 固有周期および振動モ ード形確認のため、pSv16cm/s を最初の加振とし、その後、 pSv40cm/s、pSv81cm/s で耐震設計レベルの応答を確認する。長周期平均(pSv110cm/s) と長周期最大級(pSv180cm/s)は、それぞれ 2 回加振を行い、繰り返し入力による累積 損傷の影響も調べる。pSv220cm/s 以降の加振は試験体を崩壊させることを目的とした 加振である。pSv340cm/s_2 回目でも崩壊しない場合も考え、図 18 に示した継続時間を 半分にしてE-ディフェンス加振能力の限界に近い pSv420cm/s の加振波も用意した。 また、各加振後には試験体の特性把握のための小振幅ランダム波加振も実施した。加 振後の損傷観察は1 回/日、最終加振後に行った。 表 7 加振スケジュール概要

(22)

各加振日における詳細スケジュールを表8~11 に示す。 表 8 調整加振詳細スケジュール(12 月 6 日) 表 9 本加振 1 日目詳細スケジュール(12 月 9 日) 表 10 本加振 2 日目詳細スケジュール(12 月 10 日) 加振番号 加振ファイル名 アナウンス名 計測方法 サンプリング 8:30 1:00 9:30 1:00 10:30 0:15 10:45 1:15 1 特性把握加振 CASE01r ランダム波 ランダム加振 Y方向 15% Y 15% 80 12:00 0:01 0:00 震動台信号 200Hz 12:01 0:15 0:00 12:16 0:59 0:00 2 特性把握加振 CASE02r ランダム波 ランダム加振 Y方向 30% Y 30% 80 13:15 0:01 0:00 震動台信号 200Hz 13:16 0:30 0:00 3 本加振 CASE1 長周期 稀レベル Y 14.8% 270 13:46 0:04 0:08 震動台信号 200Hz 4 特性把握加振 CASE1-r ランダム波 ランダム加振 Y方向 Y 30% 80 13:59 0:01 0:00 震動台信号 200Hz 14:00 0:30 14:30 0:20 14:50 0:30 15:20 日付 No. 試験条件 加振詳細 加振 方向 レベル 加振時間 (秒) 開始時間 (時:分) 時間調整 (時:分) 計測設定(震動台) 備考 12月6日 (金) 油圧源起動 暖機開始 <冬季・前日暖機あり> 暖機終了~昇圧 主油圧印加~ならし加振~加振実験準備 (セッティングファイル切り替え) データ保存・印刷・確認 データ保存・印刷・確認 着座~主油圧断 所要時間 (時:分) データ保存・印刷・確認 昼食 震動台立入可能 油圧源停止 加振番号 加振ファイル名 アナウンス名 計測方法 サンプリング 8:30 1:00 9:30 4:00 13:30 0:15 13:45 1:15 5 本加振 CASE2 長周期 レベル1 Y 37.0% 270 15:00 0:04 0:08 震動台信号 200Hz 6 特性把握加振 CASE2-r ランダム波 ランダム加振 Y方向 Y 30% 80 15:12 0:01 震動台信号 200Hz 15:13 0:30 0:00 7 本加振 CASE3 長周期 レベル2・極稀レベル Y 74.1% 270 15:43 0:04 0:08 震動台信号 200Hz 8 特性把握加振 CASE3-r ランダム波 ランダム加振 Y方向 Y 30% 80 15:56 0:01 震動台信号 200Hz 15:57 0:30 0:00 9 本加振 110-1 長周期 長周期110cm/sレベル 1回目 Y 100% 270 16:27 0:05 0:08 震動台信号 200Hz 10 特性把握加振 110-1-r ランダム波 ランダム加振 Y方向 Y 30% 80 16:40 0:05 震動台信号 200Hz 16:45 0:30 17:15 0:20 17:35 0:30 18:05 時間調整 (時:分) データ保存・印刷・確認 加振時間 (秒) 開始時間 (時:分) 所要時間 (時:分) 油圧源起動 主油圧印加~ならし加振~加振実験準備 (セッティングファイル切り替え) 震動台立入可能 油圧源停止 備考 暖機開始 <冬季・前日暖機なし> 暖機終了~昇圧 計測設定(震動台) レベル 日付 No. 試験条件 加振方向 データ保存・印刷・確認 12月9日 (月) 着座~主油圧断 データ保存・印刷・確認 加振詳細 加振番号 加振ファイル名 アナウンス名 計測時間 サンプリング 8:30 1:00 9:30 1:00 10:30 0:15 10:45 1:15 11 本加振 110-2 長周期 長周期110cm/sレベル 2回目 Y 100% 270 12:00 0:04 0:08 震動台信号 200Hz 12 特性把握加振 110-2-r ランダム波 ランダム加振 Y方向 Y 30% 80 12:12 0:01 震動台信号 200Hz 12:13 12:13 1:00 0:47 13 本加振 180-1 長周期 長周期最大レベル 1回目 Y 163.6% 270 14:00 0:04 0:08 震動台信号 200Hz 見学会 14 特性把握加振 180-1-r ランダム波 ランダム加振 Y方向 Y 30% 80 14:13 0:01 震動台信号 200Hz 14:14 0:30 0:16 15 本加振 180-2 長周期 長周期180cm/sレベル 2回目 Y 163.6% 270 15:00 0:04 0:08 震動台信号 200Hz 16 特性把握加振 180-2-r ランダム波 ランダム加振 Y方向 Y 30% 80 15:13 0:01 震動台信号 200Hz 15:14 0:30 15:44 0:20 16:04 0:30 16:34 12月10日 (火) データ保存・印刷・確認 データ保存・印刷・確認 暖機開始 <冬季・前日暖機あり> 暖機終了~昇圧 主油圧印加~ならし加振~加振実験準備 (セッティングファイル切り替え) 着座~主油圧断 加振時間 (秒) 油圧源停止 震動台立入可能 昼食 加振詳細 油圧源起動 レベル 開始時間 (時:分) 加振 方向 所要時間 (時:分) 計測設定(A震動台) 試験条件 備考 データ保存・印刷・確認 時間調整 (時:分) 日付 No.

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表 11 本加振 3 日目詳細スケジュール(12 月 11 日) 5) 計測 計測項目は、歪(部材応力算定、塑性化判定)、加速度(層レベル応答把握)、変位(層 せん断力・層間変位算定、部材変位算定)、映像(挙動把握)などである。計測項目とチ ャンネル数を表12 に示す。計測総チャンネル数は 878 である。 柱および梁端の歪計測箇所をそれぞれ図 19 および図 20 に示す。柱は 1~7 階および 13 階の上下端フランジ面に歪ゲージを貼付した。1 階柱脚については局部座屈監視用と してウェブ面にも貼付した。梁は 2~7 階床梁および 14 階床梁左右端に歪ゲージを貼付 した。14 階床梁については下スカラップ底のみである。また、3、4 階床梁については、 シアプレートの滑り計測のためのパイ型変位計、温度計測のための熱電対も取付けた。 加速度計測は 3 成分のサーボ型加速度計を振動台上、試験体および防護フレーム各層 に設置することにより行った。 試験体と防護フレームの相対変位は図21 のように計測した。層間変位は重要な物理量 なので、ワイヤ型、バネ型、レーザ型を使い分けるとともに重複して設置した。1~3 階 については、小梁下に治具を設置した層間変位計測も実施した。 柱の軸方向変位、梁の 材端回転角の計測箇所、カメラ設置位置をそれぞれ図22、図 23、図 24 に示す。 加振番号 加振ファイル名 アナウンス名 計測時間 サンプリング 8:30 1:00 9:30 1:00 10:30 0:15 10:45 1:15 17 本加振 220-1 長周期 長周期220cm/sレベル 1回目 Y 200% 270 12:00 0:04 0:08 震動台信号 200Hz 18 特性把握加振 220-1-r ランダム波 ランダム加振 Y方向 Y 30% 80 12:12 0:01 震動台信号 200Hz 12:13 12:13 1:00 0:47 19 本加振 250-1 長周期 長周期250cm/sレベル 1回目 Y 227.3% 270 14:00 0:04 0:08 震動台信号 200Hz 見学会 20 特性把握加振 250-1-r ランダム波 ランダム加振 Y方向 Y 30% 80 14:13 0:01 震動台信号 200Hz 14:14 0:30 0:16 21 本加振 300-1 長周期 長周期300cm/sレベル 1回目 Y 272.7% 270 15:00 0:04 0:08 震動台信号 200Hz 22 特性把握加振 300-1-r ランダム波 ランダム加振 Y方向 Y 30% 80 15:13 0:01 震動台信号 200Hz 15:14 0:30 0:16 23 本加振 340-1 長周期 長周期340cm/sレベル 1回目 Y 310.0% 270 16:00 0:04 0:08 震動台信号 200Hz 24 特性把握加振 340-1-r ランダム波 ランダム加振 Y方向 Y 30% 80 16:13 0:01 震動台信号 200Hz 16:14 0:30 0:16 25 本加振 340-2 長周期 長周期340cm/sレベル 2回目 Y 310.0% 270 17:00 0:04 0:08 震動台信号 200Hz 26 特性把握加振 340-2-r ランダム波 ランダム加振 Y方向 Y 30% 80 17:12 0:01 震動台信号 200Hz 17:14 0:30 17:44 0:20 18:04 0:30 18:34 暖機終了~昇圧 開始時間 (時:分) 油圧源停止 12月11日 (水) 着座~主油圧断 震動台立入可能 昼食 データ保存・印刷・確認 主油圧印加~ならし加振~加振実験準備 (セッティングファイル切り替え) 暖機開始 <冬季・前日暖機あり> No. データ保存・印刷・確認 加振詳細 レベル 日付 加振 方向 油圧源起動 試験条件 加振時間(秒) 所要時間 計測設定(A震動台) 備考 (時:分) 時間調整 (時:分) データ保存・印刷・確認 データ保存・印刷・確認 データ保存・印刷・確認

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表 12 計測項目とチャンネル数 柱モーメントせん断力用 歪ゲージ 128 1階柱脚 歪ゲージ 8 梁モーメントせん断力用 歪ゲージ 96 スカラップ底 歪ゲージ 96 振動台上(3方向) サーボ型加速度計 12 各層床上(3方向) サーボ型加速度計 114 防護フレーム上(3方向) サーボ型加速度計 24 全体水平変位(X方向) レーザー型変位計 22 全体水平変位(Y方向) レーザー型変位計 6 全体曲げ変形 バネ型変位計 12 層間変位 レーザー型変位計 6 柱軸方向変位 ワイヤ型変位計 52 柱脚回転角 ワイヤ型変位計 48 柱脚抜出変形 バネ型変位計 16 梁端回転角(端部) バネ型変位計 84 接合部パネルせん断変形 バネ型変位計 22 基礎振動台間の変位(3方向) バネ型変位計 12 梁端シヤプレートすべり パイ型変位計 4 温度 梁端スカラップ底 熱電対 4 固定カメラ 実験棟建屋 CCD 9 移動カメラ 実験棟フロアー CCD 8 親指カメラ 試験体内部 親指カメラ 15 ドームカメラ 試験体外部 ドームカメラ 4 試験体下層・試験体頂部 HDDカメラ 3 モーションキャプチャー HDDカメラ 9 制御信号 震動台情報 アンプ出力 64 計 878 計測位置 歪 センサの種類 HDDカメラ チャンネル数 加速度 変位 計測項目

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図19 柱の歪計測 図 20 梁の歪計測

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図 23 梁の材端回転角計測 図24 損傷観察用カメラ

写真5 計測器取付状況

(a) 梁端変位計と歪ゲージ (b) 柱脚変位計と歪ゲージ

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6) 事前の地震応答解析 a)解析の基本方針 解析の基本的な条件を以下に示す。 ・解析モデルは部材レベルの立体骨組モデルとする。 ・柱には軸方向、曲げ、せん断変形を、梁には曲げ、せん断変形を、接合部パネルに はせん断変形を考慮し、柱の軸方向と曲げ変形、梁の曲げ変形および接合部パネル のせん断変形に弾塑性を考慮する。 ・部材 Bi-linear 型復元力特性算定用の鋼材降伏強度は、表 2 に示した材料試験結果 (試験片 3 個の平均値)を使用する。スラブ効果による梁曲げ剛性増大率は、正曲 げ負曲げ平均(φ=1.2)を考慮し、耐力には考慮しない。柱は曲げと軸力の連成を 考慮する M-N 相関(塑性論)モデルとする。 ・P-Δ効果は、水平変形による付加せん断力を各層に作用させることで考慮する。 ・剛床を仮定し、1 階柱脚は固定とする。 ・質量は各層床重心位置に集中させる。(各階 219kN) ・地震応答解析における入力地震動は、図17 に示した振動台で実際に入力するものと し加振スケジュールに従って連続入力する。 ・減衰は弾性1 次固有周期に対して 2%の内部粘性減衰で、瞬間剛性比例型とする。 b)固有値解析 固有値解析の結果を表13 および図 25 に示す。試験方向のモードのみを抽出して示し た。1 次固有周期は 1.15 秒であり、実物相当で 1.15×√3=1.99 秒となる。 表 13 固有周期一覧 固有周期(秒) 有効質量比(We/ΣWi) 1 次 1.15 0.79 2 次 0.38 0.13 3 次 0.14 0.04 図25 固有振動モード形(刺激関数)

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c)梁の破断と局部座屈を考慮した解析法 作成した模擬地震動による地震応答解析を行うにあたり、梁には破断や局部座屈に伴 う劣化を考慮した弾塑性履歴特性を設定する。その上で地震動を複数回連続して入力す ることにより、実験時の状況を模擬することとした。 梁端曲げ降伏モーメントには実情を反映して、全断面を有効とした全塑性モーメント を採用し、鋼材の降伏応力度は前述のとおり、材料試験結果を採用した。 ① 梁端下フランジ破断で塑性変形能力が決定する場合 梁端の復元力特性は図26 のように設定する。すなわち、梁端の変形が保有塑性変形能 力ηpMを超えた後は、梁下フランジに破断が発生し、上フラ ンジのみの T 形梁の全塑性 モーメントMTに移行するものとする。 塑性変形能力ηpM を基にした塑性変位振幅の大きさに応じた損傷度 Di(=1/Nfi、Nfi は下フランジ破断までの繰返し回数)を、Miner 則が成立すると仮定して変形サイクル ごとに加算し、梁端下フランジ破断を判定する。塑性変位振幅と下フランジ破断までの 繰返し回数Nfiの関係は文献2)に従い仮定する。下フランジ破断判定後の履歴特性は、T 形断面性能に移行するが、下フランジ引張側では T 形断面、下フランジ圧縮側では H 形 断面の特性を有する図27 に示す履歴特性を設定する。 M Θ ηPM Mp MT K 下フランジ 下フランジ破断 発生 図 26 梁端下フランジ破断で塑性変形能力が決まる場合の復元力特性 下フランジ破断 H 形断面 H 形断面 T 形断面 T 形断面 図27 梁端下フランジ破断の場合の履歴特性 M θ

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② 梁端局部座屈で塑性変形能力が決定する場合 梁端復元力特性は図 28 のように設定する。すなわち、局部座屈の発生する変形角ηθ を超えた劣化域では、負勾配Kdを設定する。 局部座屈の発生する変形角ηθを基に、塑性変位の累積を考慮して局部座屈判定を行う。 局部座屈が発生した時点①で、正負非対称の履歴特性となる。以後の履歴則は、図 29 に 示す通りとする。 d)梁の破断と局部座屈を考慮した地震応答解析 地震応答解析では、梁劣化後の建物挙動を把握することを念頭に置いて、塑性変形能 力を小さめに、劣化後の負担力を小さめに設定した。実験時の梁端塑性変形能力がこれ より大きい場合には、加振回数を増やせば同様の結果になるものと考えられる。 梁端下フランジの破断は平成 24 年度国交省基準整備事業 27-2 および本プロジェク トの要素実験結果(図 30)を参考に、一定振幅破断寿命を基にして、変動振幅に対して Miner 則が損傷を小さ目に評価することを考慮した設定(C=4)として判定する。また、 破断後の耐力は極端に低下する例としてMT/Mp=0.1 とした。局部座屈は片押し時の塑性 変形能力として、ηθ=4 とした。また、劣化域の負勾配は初期剛性の 3%とした。 図29 局部座屈の場合の履歴特性 M θ ① ② ③ M

q

h

q MP K 0.01K Kd 図28 梁端局部座屈で塑性変形能力が決まる場合の復元力特性 ③ ② ① θ M

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地震応答解析では加振スケジュールに従い、下記の通り連続入力する。 ①設計レベル1(pSv 40cm/s) ②設計レベル2(pSv 81cm/s) ③長周期平均レベル(pSv 110cm/s)1 回目 ④長周期平均レベル(pSv 110cm/s)2 回目 ⑤長周期最大レベル(pSv 180cm/s)1 回目 ⑥長周期最大レベル(pSv 180cm/s)2 回目 ⑦長周期最大超レベル(pSv 220cm/s) ⑧長周期最大超レベル(pSv 250cm/s) ⑨長周期最大超レベル(pSv 300cm/s) ⑩長周期最大超レベル(pSv 340cm/s) 地震応答解析の応答最大値の分布を図 31 に示す。応答最大層間変形角は長周期平均レ ベルでおおむね 1/100rad 程度、長周期最大レベル 2 回目では 2 階が最大となり、約 1.7/100rad である。長周期最大超レベルになると、下層階(1~6 階)の応答最大層間変 形角が増大し、pSv340cm/s における 2 階では約 9/100rad となった。応答最大層せん断 力は pSv220cm/s で最大となり、その後の加振では梁端破断による骨組剛性の低下のた め減少に転じている。 骨組の塑性化状況と部材塑性率を図 32~34 に示す。pSv110cm/s で外端の梁が塑性化、 pSv180cm/s で 2~13 階までのすべての梁端および 1 階柱脚が降伏、pSv220cm/s で 2 ~4 階の梁端が破断、pSv250cm/s で 2~5 階の全梁端が破断、5 階柱頭の一部の柱が降 伏、pSv300cm/s 以降は梁端破断の範囲が広がり、5~6 階柱頭の一部の柱が降伏、とい う経過をたどった。 要素実験(2012年度) 図30 梁端下フランジ破断に対する保有性能

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0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 0 5 10 15 20 25 30 pSv40 pSv81 pSv110_1 pSv110_2 pSv180_1 pSv180_2 Disp.(cm) 階 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 0 20 40 60 80 100 pSv220 pSv250 pSv300 pSv350 Disp.(cm) 階 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 0 0.005 0.01 0.015 0.02 pSv40 pSv81 pSv110_1 pSv110_2 pSv180_1 pSv180_2 Defl.Angle(rad) 階 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1 pSv220 pSv250 pSv300 pSv350 Defl.Angle(rad) 階 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 0 500 1000 1500 2000 pSv40 pSv81 pSv110_1 pSv110_2 pSv180_1 pSv180_2 Shear Force(kN) 階 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 0 500 1000 1500 2000 pSv220 pSv250 pSv300 pSv350 Shear Force(kN) 階 (a) 水平変位 (b) 層間変形角 (c) 層せん断力 図31 応答最大値の分布

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図32 骨組の塑性化状況と部材端塑性率(pSv110cm/s、pSv180cm/s) (a) pSv 110cm/s_1 回目 (b) pSv 180cm/s_1 回目

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図33 骨組の塑性化状況と部材端塑性率(pSv220cm/s、pSv250cm/s) (a) pSv 220cm/s (b) pSv 250cm/s

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図34 骨組の塑性化状況と部材端塑性率(pSv300cm/s、pSv340cm/s) (a) pSv 300cm/s (b) pSv 340cm/s

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Ai 分布形による静的弾塑性荷重増分解析の結果を図 35 に示す。この場合、梁および 柱には破断や局部座屈による劣化を考慮せず、大変形時にも一般的なBi-linear 型の復元 力特性を維持するものと仮定した。 0 500 1000 1500 2000 2500 0 2 4 6 8 10 18F 17F 16F 15F 14F 13F 12F 11F 10F 9F 8F 7F 6F 5F 4F 3F 2F 1F Q(kN) D(cm) CB=0.45 図35 静的解析による層の復元力特性

(36)

7)振動台実験 a) 実験経過 加振は表 7 に示したとおり平成 25 年 12 月 9 日~11 日の 3 日間実施した。なお、当 初予定した pSv340cm/s を 2 回入力しても完全崩壊とは認められなかったため、あらか じめ用意したE-ディフェンス加振能力の限界に近い継続時間を半分とした pSv420cm/s 波による加振も、当日の判断により実施した。 実験の経過と骨組損傷状況を表 14 に示す。概略を以下に列挙する。 ・pSv40cm/s(設計レベル 1)まで: 試験体は弾性挙動(1 次固有周期は 1.15 秒、設計値と一致) ・pSv81cm/s(設計レベル 2): 層間変形角は3、14 階が最大で 1/110rad、2~4 階の一部梁端塑性化 ・pSv110cm/s(長周期平均): 層間変形角は14 階が最大で 1/91rad、梁端の塑性化が 7 階まで進展し、1 階柱脚も 塑性化、1 回目、2 回目加振で応答値に顕著な差異はない ・pSv180cm/s(長周期最大級): 層間変形角は11 階が最大で 1/55rad、梁端の塑性化が 14 階まで進展するとともに 2~5 階で亀裂を確認、1 回目、2 回目加振で応答値に顕著な差異はない ・pSv220~300cm/s(長周期想定超): pSv300cm/s の層間変形角は 2 階が最大で 1/31rad、外柱に取り付く 2 階梁端から 破断し始め、徐々に5 階まで進展 ・pSv340cm/s(長周期想定超): 層間変形角は2 階が最大で 1/13rad、梁端破断がさらに進展、1 階柱脚が局部座屈、 加振後1~5 階低層階に目視可能な残留変形 表 14 実験経過と骨組損傷状況

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・pSv420cm/s(長周期想定超、継続時間半分): 下層階の残留変形がさらに増大、3 回目で試験体低層階が大変形し防護フレーム大 梁に着座、崩壊と判定、振動台停止、1~5 階の全梁端破断、1 階柱脚は圧縮側で局 部座屈、引張側は破断 b) 最終崩壊形 最終加振(pSv420cm/s_3 回目)終了後の試験体の状況を写真 6 に示す。試験体の 1 ~5 階が大変形し、最終的に防護フレームに着座し、支えられ、崩壊と判断して実験を終 了した。試験体は、梁端破断の進展に伴い下層階(1~5 階)の柱が長柱化、水平変位が 増大し、P-Δ効果も加わり、下層階の柱が鉛直荷重を支える能力を失い崩壊に至ったと 認められる。この時、1 階柱脚は圧縮断面側で局部座屈を起こすとともに、引張断面側で は破断が生じた。 図 36 に実験計画時に想定した崩壊モードを示す。事前解析により、下層階梁端破断の 進展、柱の長柱化、水平変位の増大とそれに伴う P-Δ効果の増大、長柱化した層の全体 座屈あるいは 1 階柱脚の局部座屈によって鉛直支持能力を失い、崩壊に至ると崩壊のシ ナリオを描いたが、実験結果は想定に近い低層部の層崩壊となった。 図 36 想定崩壊モード 写真6 最終加振終了後の試験体 長柱化 全体座屈 局部座屈

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c) 試験体の全体挙動 長周期平均レベル(pSv110cm/s)の応答加速度および相対変位の時刻歴をそれぞれ図 37 よび図 38 示す。応答加速度は制御室側 X2 構面各階に設置した加速度計による計測結 果であり、変位はCALTEC 積分により算定した結果である。 図 37 床応答加速度の時刻歴(pSv110cm/s_1 回目) X1 X2 加 速 度 計

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図38 床応答変位の時刻歴(pSv110cm/s_1 回目)

X1

X2 加 速 度 計

(40)

応答加速度および層間変形角の最大値分布をそれぞれ図 39 および図 40 に示す。モニ タリング分科会L1 センサ(加速度計)の計測結果であり、変位は周波数領域で積分(フ ィルタ 0.1Hz)することにより求めた。応答最大加速度は 2 次モード成分を含んだ分布 形となり、低層から中層では pSv220cm/s をピークとして、その後減少に転じる。一方、 応答最大層間変形角はpSv220cm/s 以降、低層階で急激に増大した。 図39 応答最大加速度の分布 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 0 500 1000 1500 2000 pSv40 pSv81 pSv110_1 pSv180_1 pSv220 pSv250 pSv300 pSv340_1 Floor (cm/s2) 図40 応答最大層間変形角の分布 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 0.00 0.02 0.04 0.06 pSv40 pSv81 pSv110_1 pSv180_1 pSv220 pSv250 pSv300 pSv340_1 Story (rad)

(41)

2 階の層せん断力と層間変形角の関係を図 41 に示す。設計レベル 2 pSv81cm/s から 2 階床梁下フランジが最初に破断した pSv220cm/s までを各加振ごとに順次重ね書いて 示すが、縦軸の層せん断力は応答加速度に質量を乗じたものであり、横軸の層間変形角 はレーザ変位計で計測したものである。 2 階の層間変形角は pSv110cm/s まで 1/100rad を下回っているが、梁端塑性化によ り、わずかながら履歴面積を有している。pSv180cm/s、220cm/s と加振レベルが上がる に従い、塑性化の進展のため、その履歴面積は徐々に大きくなっている。 図 42 に、同じく 2 階の層せん断力と層間変形角の関係を pSv300cm/s までについて 示す。梁端破断の進展に伴い、剛性・耐力の劣化が確認できる。 (a) pSv110cm/s_1 回目 -2000 -1000 0 1000 2000 -0.03 -0.02 -0.01 0 0.01 0.02 0.03 pSv81cm/s_1回目 Q(kN) 層間変形角(rad) -2000 -1000 0 1000 2000 -0.03 -0.02 -0.01 0 0.01 0.02 0.03 pSv110cm/s_2回目 Q(kN) 層間変形角(rad) (b) pSv110cm/s_2 回目 -2000 -1000 0 1000 2000 -0.03 -0.02 -0.01 0 0.01 0.02 0.03 pSv180cm/s_2回目 Q(kN) 層間変形角(rad) Q(kN) 層間変形角(rad) -2000 -1000 0 1000 2000 -0.03 -0.02 -0.01 0 0.01 0.02 0.03 pSv220cm/s_1回目 Q(kN) 層間変形角(rad) Q(kN) 層間変形角(rad) (c) pSv180cm/s_2 回目 (d) pSv220cm/s 図41 2 階の層せん断力―層間変形角関係(pSv220cm/s まで) -2000 -1000 0 1000 2000 -0.03 -0.02 -0.01 0 0.01 0.02 0.03 pSv250cm/s_1回目 Q(kN) 層間変形角(rad) Q(kN) 層間変形角(rad) -2000 -1000 0 1000 2000 -0.03 -0.02 -0.01 0 0.01 0.02 0.03 pSv300cm/s_1回目 Q(kN) 層間変形角(rad) Q(kN) 層間変形角(rad) (a) pSv250cm/s (b) pSv300cm/s 図42 2 階の層せん断力―層間変形角関係(pSv300cm/s まで)

(42)

図 43 は、倒壊挙動を確認した最終加振(pSv420cm/s 3 回目)まで全ステップの 2 階 の層せん断力と層間変形角の関係を示す。 図中、おおまかな包絡線(赤線)も示すとともに、図 7 に示した崩壊余裕度定量化の イメージにおける①~④に対応すると考えられるポイントも示す。 ①は弾性限、②は最 大耐力近傍、③は安全限界、④は完全倒壊を表す。各加振レベルとの対応を以下に示す。 ①弾性限:pSv40~81cm/s pSv81cm/s で梁端塑性化を確認 ②最大耐力近傍:pSv220cm/s Q2max=1750kN(2 階最大層せん断力)、C2max=0.44(2 階最大層せん断力係数) ③安全限界:pSv340cm/s_1 回目 Q2/Q2max=1300/1750=0.74(2 階層せん断力が最大耐力の 74%まで低下) R2r=7.73/1350=1/175rad(2 階残留層間変形角、X2 構面層間変位時刻歴は図 44) 人が立ち入ることを禁ずるレベルと判断 ④完全倒壊:pSv420cm/s_3 回目 Q2/Q2max=600/1750=0.34(2 階層せん断力が最大耐力の 34%まで低下) 試験体が防護フレームに着座し加振停止 図 44 2 階の X2 構面層間変位時刻歴(pSv340cm/s_1 回目) 残 留 層 間変 位 7.73mm 図43 2 階の層せん断力―層間変形角関係(最終加振まで) - - 1750 1300 0 600

(43)

試験体加振方向(Y 方向)1 次固有周期の推移を図 45 に示す。各加振後において、特 性把握のために小振幅ランダム加振を行い、その結果に基づいて、ARX モデルを用いた システム同定により固有周期を算定した。 弾性1 次固有周期は 1.15 秒で解析周期と一致した。pSv180cm/s_2 回目までは固有周 期に大きな変化はなく、梁端が破断し始める pSv220cm/s から固有周期が伸び始める。 梁端破断が上層階まで進展する pSv340cm/s_2 回目では、固有周期が弾性時の約 2 倍と なり、剛性としては約1/4 に低下することがわかる。 (d) 部材の挙動 図 46 に 2 階床梁の材端曲げモーメント-回転角関係を、梁端が破断した pSv220cm/s 加振について示す。縦軸の曲げモーメントは、柱フランジ面に貼付した歪ゲージにより 計測した歪から柱曲げモーメントを算定、節点振り分けにより求めた梁危険断面位置で のものであり、横軸の回転角は、 梁危険断面位置に取り付けた変位計から算定したもの である。内柱に取り付く梁はまだ破断していないため、正負対称の Bi-linear 型履歴を描 いているが、外柱に取り付く梁は下フランジが破断したため 、劣化を伴う正負非対称の 履歴になっている。

0.0

0.5

1.0

1.5

2.0

2.5

40-1 81-1 110-1 110-2 180-1 180-2 220-1 250-1 300-1 340-1 340-2

T(s)

T(秒)

1.15秒(設計(解析)周期)

図45 試験体固有周期の推移(加振方向 1 次) -150 -100 -50 0 50 100 150 -0.02 -0.015 -0.01 -0.005 0 0.005 0.01 0.015 2FL-B21I-M(kN.m) M(kN.m) -150 -100 -50 0 50 100 150 -0.01 -0.005 0 0.005 0.01 2FL-B21J-M(kN.m) M(kN.m) (a) 外柱に取り付く梁(B21-I) (b) 内柱に取り付く梁(B21-J) θ(rad) θ(rad) 図46 2 階床梁の材端曲げモーメント-回転角関係(pSv220cm/s)

(44)

ビデオカメラに収録された映像からわかった梁端損傷の進行状況を 表 15 および表 16 に示す。表15 は 2、3、5 階の梁であり、表 16 は 4 階の梁である。おおまかな損傷の進 行は、①梁フランジ降伏、② スカラップ底亀裂発生、③スカラップ範囲内フランジの伸 び、④スカラップ底亀裂貫通(推測)、⑤ウェブボルト滑り、⑥貫通亀裂がフランジ幅方 向に進展開始、⑦ウェブボルトが GPL やウェブに接触・変形、⑧フランジ全破断、⑨ウ ェブの破壊であった。 表15 梁端損傷の進行状況(2、3、5 階の床梁) 下フランジ ウェブ フランジ ウェブ フランジ ウェブ フランジ ウェブ フランジ ウェブ フランジ ウェブ 亀裂 0:01:25 亀裂 亀裂 亀裂 亀裂 0:01:25 0:01:38 0:01:30 0:01:24 ボルト滑り ボルト滑り 亀裂 0:01:17 0:01:18 0:01:16 破断進展① 破断進展① 0:01:24 0:01:18 全破断 全破断 0:01:40 0:01:31 ボルト滑り ボルト滑り 0:01:18 0:01:18 破断進展① 破断進展① 0:01:30 0:01:27 全破断 全破断 0:01:41 0:01:39 GP端破断 GP端破断 GP端破断 ボルト滑り ボルト滑り 0:01:20 0:01:28 0:00:57 0:01:30 0:01:19 破断進展① 0:01:28 全破断 0:01:52 GP端破断 破断進展① 0:01:18 0:01:40 全破断 0:02:39 GP端破断 0:01:18 上下 フランジ 破断 (下:スカラッ プ位置) GPL 端部及び ボルト孔間 破断 上下 フランジ 破断 (下:スカラッ プ位置) ウェブ ボルト孔間 破断 上下 フランジ 破断 (下:スカラッ プ位置) GPL 端部及び ボルト孔間 破断 上下 フランジ 破断 (下:スカラッ プ位置) GPL 端部及び ボルト孔間 破断 上下 フランジ 破断 (下:スカラッ プ位置) GPL 端部及び ボルト孔間 破断 上下 フランジ 破断 (下:スカラッ プ位置) ウェブ ボルト 破断 最終破壊状況 420-1 420-2 420-3 340-1 340-2     ※1     ※1 ボルト 破断時期 は不明     ※1     ※1     ※1 180-2 220-1     ※1 部位 加振 レベル および 各現象 180-1 250-1 300-1 B21i B23j B21i B23j B21i B23j 階 2F 3F 5F 梁端No 2FL 3FL 4FL 5FL Y1 Y2 Y3 Y4 B21 B22 B23 i j i j i j X2構面 1) 表中の時間は各加振開始からの時間を示す 2) スカラップ底の亀裂貫通現象はビデオでは判断不能 3) 破断進展:スカラップ底付近の亀裂貫通後の状態から全破断に 至る破断が進展する時点を示す。破断の起点について、①はスカ ラップ底、②は梁端 4) ※1:下フランジ破断進展に伴い、GPLとウェブ間の滑り量が孔 クリアランス以上となり、ボルトによるウェブの支圧変形または孔 間のウェブの変形が生じていたものと推測される 5) GPL破断:破断開始時点を示す 6) ウェブのボルトが緩み、柱-梁間の開き変形の一部を吸収 7) ウェブの最終破壊状況は主の破壊現象のみ示す

(45)

各現象の発生時刻は、おおよそ各加振開始後 1 分 20 秒~50 秒の間であった。各現象 の発生レベルは、スカラップ底亀裂発生:pSv180~220cm/s、下フランジの全破断:pSv 220~340cm/s、ウェブボルトの滑り:pSv220~300cm/s、GPL 端破断(一部破断含む): pSv300~340cm/s であった。 観察もしくはビデオカメラや目視によって確認した梁の損傷分布について 図 47~49 に示す。また、梁端の破断パターンを図50 に示す。 フランジ ウェブ フランジ ウェブ フランジ ウェブ フランジ ウェブ フランジ ウェブ フランジ ウェブ 亀裂 亀裂 0:01:21 0:01:26 ボルト滑り 0:01:39 破断進展① 破断進展② ボルト滑り ボルト滑り ボルト滑り ボルト滑り 0:01:18 0:01:20 0:01:36 0:01:29 0:01:34 0:01:20 ボルト滑り 破断進展① 破断進展② 破断進展① 0:01:28 0:01:42 0:01:38 0:01:26 全破断 全破断 0:01:30 0:01:40 全破断 全破断 全破断 0:01:54 0:01:52 0:01:35 GP端破断 GP端破断 破断進展① 0:01:19 0:01:39 0:01:08 全破断 0:01:20 上下 フランジ 破断 (下:スカラッ プ位置) GPL 端部及び ボルト孔間 破断 上下 フランジ 破断 (下:梁端) ウェブ ボルト孔間 破断 上下 フランジ 破断 (下:スカラッ プ位置) GPL 端部破断 上下 フランジ 破断 (下:スカラッ プ位置) ウェブ ボルト 破断 上下 フランジ 破断 (下:スカラッ プ位置) ウェブ ボルト孔間 破断 上下 フランジ 破断 (下:スカラッ プ位置) ウェブ ボルト 破断 最終破壊状況 420-1 破断時期ウェブ は不明 420-2 420-3 ウェブ 破断時期 は不明 ボルト 破断時期 は不明 ボルト 破断時期 は不明 340-1 340-2     ※1     ※1     ※1 180-2 220-1 亀裂判定 不可     ※1     ※1 亀裂判定 不可 録画不備 (亀裂発生済) 亀裂判定 不可     ※1 部位 加振 レベル および 各現象 180-1 250-1 300-1 B22i B22j B23i B23j B21i B21j 階 4F 梁端No 2FL 3FL 4FL 5FL Y1 Y2 Y3 Y4 B21 B22 B23 i j i j i j X2構面 破壊進行状況調査部位(ビデオカメラ設置部位) 1) 表中の時間は各加振開始からの時間を示す 2) スカラップ底の亀裂貫通現象はビデオでは判断不能 3) 破断進展:スカラップ底付近の亀裂貫通後の状態から全破断に 至る破断が進展する時点を示す。破断の起点について、①はスカ ラップ底、②は梁端 4) ※1:下フランジ破断進展に伴い、GPLとウェブ間の滑り量が孔 クリアランス以上となり、ボルトによるウェブの支圧変形または孔 間のウェブの変形が生じていたものと推測される 5) GPL破断:破断開始時点を示す 6) ウェブのボルトが緩み、柱-梁間の開き変形の一部を吸収 7) ウェブの最終破壊状況は主の破壊現象のみ示す 表16 梁端損傷の進行状況(4 階の床梁)

(46)
(47)
(48)
(49)

梁端の損傷パターンは、フランジについてはスカラップ底からの破断と梁端溶接部で の破断、ウェブについてはウェブのちぎれ破断、GPL の端部破断およびちぎれ破断、ボ ルトの破断に大別することができた。下フランジにおいて、スカラップ底を起点とした 破断が多く、一部梁端溶接部における破断が見られた。一方、上フランジは主に梁端溶 接部の熱影響部での破断となった。梁端の破断は下層から上層へと進展し、側柱に取り 付く梁端部の破断が先行した。また、柱の局部座屈は、340cm/s_1 回目の加振後に確認 された。上層階(12~16 階)の応答も大きく、最終的に 13~15 階床梁の下フランジの ほとんどは破断に至った。梁端の損傷状況を写真7-1、7-2 に示す。 写真7-1 梁端の損傷状況(最終加振後撮影) (a) 2F B21 梁 i 端(下フランジ:破断パターン①、ウェブ:GPL 破断) (b) 4F B23 梁 i 端(下フランジ:破断パターン②、ウェブ:母材破断) 図50 梁端の破断パターン(下フランジ)

(50)

梁フランジの破断は 4 パターン確認された。スカラップ底を起点とする破断で 2 パタ ーン、梁端溶接部での破断で 2 パターンである。スカラップ底を起点とするものは、そ のままフランジ幅方向真横に進展するものと、梁端方向斜めに進展するもののさらに 2 パターンに分類され、梁端溶接部での破断は、フランジ母材側熱影響部での破断と溶接 部もしくは柱面での破断の2 パターンに分類された。 1 階柱脚の損傷状況を写真 8 に示す。圧縮断面側で局部座屈を起こすとともに、引張 断面側では破断が生じている様子が確認できる。損傷観察は当日の最終加振終了後に 実 施した。pSv180cm/s_2 回目加振後、X2 構面 4~5 階のスケッチを図 51 に示す。床スラ ブのひび割れ幅も測っており、この例では0.02~0.08mm 幅のひび割れを確認した。 写真7-2 梁端の損傷状況(最終加振後撮影) (d) 5F B22 梁 i 端(下フランジ:破断パターン④) (e) 4F B23 梁 j 端(上フランジ:破断パターン③、ウェブ:ボルト破断) (c) 5F B21 梁 j 端(下フランジ:破断パターン③)

(51)

図51 観察スケッチ(pSv180cm/s_2 回目加振後、X2 構面、4 階および 5 階) 写真8 1 階柱脚の損傷状況(最終加振後撮影)

(52)

e) 振動台入力波の検討 今回の実験において、振動台は基本制御で加振を行った 。ロッキング入力の影響を調 べるため、振動台実験時の入力地震動ターゲットと実績の比較を行った。 ターゲットと実績の比較では、ターゲット、スウェイのみ実績、スウェイにロッキン グ成分を加算した(等価高さ 20m を仮定)実績について、それぞれ速度応答スペクトル を算定した。pSv81cm/s、pSv110cm/s_1 回目、pSv180cm/s_1 回目、pSv340cm/s_1 回目加振について算定した結果を図52 に示す。図中には 3 ケースのスペクトルが示され ており、ターゲットがオレンジ色点線、 スウェイのみの実績が青色実線、スウェイにロ ッキング成分を加算した実績が赤色実線である。また、黄色実線は、試験体の 1 次固有 周期(1.15 秒)と 2 次固有周期(0.38 秒)である。 試験体の1 次固有周期(1.15 秒)近傍において、加振レベルが比較的小さい範囲では、 スウェイのみとスウェイ+ロッキングを考慮したものとで 、若干の相違が見られるが、 加振レベルが上がるとその差は小さくなり、340cm/s_1 回目では概ね一致する。したが って、今回の振動台実験では、崩壊を目的とした大入力において、ロッキング入力の影 響は小さかったと言え、当初の想定通り、振動台の基本制御で十分であったことを確認 した。 0 10 20 30 40 50 60 70 80 0 0.5 1 1.5 2 振動台(SWAY) CASE80-1 振動台(SWAY+ROCKING) CASE80-1 Target(80) Sv(cm/s) (h=0.05) T(s) 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 0 0.5 1 1.5 2 振動台(SWAY) CASE110-1 振動台(SWAY+ROCKING) CASE110-1 Target(110) Sv(cm/s) (h=0.05) T(s) 0 20 40 60 80 100 120 140 160 0 0.5 1 1.5 2 振動台(SWAY) CASE180-1 振動台(SWAY+ROCKING) CASE180-1 Target(180) Sv(cm/s) (h=0.05) T(s) 0 50 100 150 200 250 300 350 0 0.5 1 1.5 2 振動台(SWAY) CASE340-1 振動台(SWAY+ROCKING) CASE340-1 Target(340) Sv(cm/s) (h=0.05) T(s) (a) pSv81cm/s 加振 (b) pSv110cm/s_1 回目加振 (c) pSv180cm/s_1 回目加振 (d) pSv340cm/s_1 回目加振 図52 振動台実験時の入力地震動ターゲットと実績の比較

(53)

8)柱の要素実験 a) 試験体 試験体は、18 層大型振動台実験用試験体の最下層における反曲点から下部の柱を想定し、 図 53 に示すように□−200×200×12(SM490A)の断面寸法を有する材長 800mm の溶接 組立箱形断面柱である。箱形断面の角溶接に用いる裏当て金が構造性能に与える影響を極 力小さくするため、裏当て金には FB−6×13 を使用し、角溶接がウェブ面になるように柱 を配置する。振動台実験用試験体の最下層柱脚部はコンクリート基礎に埋め込まれており、 これを再現するために柱フランジ表面に鋼製スタブをメタルタッチさせることよって柱脚 部 の 水 平 変 形 を 拘 束 す る 。 試 験 体 に 使 用 し た 鋼 材 は 振 動 台 実 験 用 試 験 体 と 同 一 ロ ッ ト の SM490A 材で、下降伏点が 366N/mm2である。 b) 載荷方法 試験体は全 4 体で、いずれも図 53 と同一形状とする。一定軸力を与えた上で一定振幅 載荷を行う試験体が 2 体、一定軸力下で漸増振幅載荷を行う試験体が 1 体、変動軸力下で 漸増振幅載荷を行う試験体が 1 体である。柱端曲げモーメントが最大耐力の 50%程度に低 下するまで載荷を繰返す。 載荷には図 54 の装置を用い、柱の反曲点に鉛直力と水平力を同時に作用させる。鉛直 油圧ジャッキによって所定の軸力を作用させた上で、水平油圧ジャッキによって目標とな る部材角に到達するまで正負交番に載荷する。目標部材角は、軸力比が 0.3 のときの全塑 性モーメント(205.2 kN m)に対する弾性限部材角

θ

p(0.0057 rad)を基準値として定め、 一定振幅載荷の場合には 3

θ

pと6

θ

pの2 種類を採用する。また漸増載荷の場合には、

θ

pを 1 回、それ以降は 2

θ

p・4

θ

pと振幅を2

θ

pずつ増やしながら正負2 回ずつ繰返す。 軸力に関しては、振動台実験の結果を参照して、一定軸力を作用させる試験体では常時 荷重に相当する軸力比 0.3 となる圧縮力を与え、変動軸力を作用させる試験体では図 55 に示す履歴に従って水平力に応じた軸力を与える。 c) 実験結果 図 56 に柱端曲げモーメントと部材角の関係を示す。変動軸力を与えた試験体について は、6

θ

p負側 1 回目の載荷時に載荷装置に不具合が生じたため、6

θ

p正側 1 回目までの結 果を示している。一定軸力を与えた試験体はいずれも局部座屈が発生して徐々に耐力が低 下している。また図 57 に、漸増振幅(一定軸力)を与えた試験体の軸方向変形と部材角 の関係を示す。局部座屈の進展に伴って徐々に軸方向変形が増大し、写真 9 に示すように 面外変形が最大となる断面で延性亀裂が生じた。図 56 中には、局部座屈と延性亀裂が発 生したサイクルを併記している。一定軸力を与えた試験体はいずれも図 57 と同程度の軸 方向変形や写真 9 に示す局部座屈が確認され、最終的な破壊形式も同一であった。

(54)

(a) 一定振幅(振幅 3

θ

p) (b) 一定振幅(振幅 6

θ

p) (c) 漸増振幅(一定軸力) (d) 漸増振幅(変動軸力) 図 56 曲げモーメント

M

−部材角

θ

関係 57 軸方向変形−部材角関係 9 試験体の終局状態 図53 柱試験体(単位:mm) 図55 柱軸力の載荷方法 図54 載荷装置(単位:mm)

(55)

(c) 結論ならびに今後の課題 ・前年度に設計した縮尺 1/3、18 層(高さ 25.3m)の大型振動台実験用試験体および防 護フレームを、安全かつ合理的に施工し、振動台上に設置した。実験において、試験 体基礎に滑りや浮き上がりは生じず、振動台への固定は十分 であった。また、試験体 が十分な精度で施工されたため、想定に近い崩壊モードを確認することができた。 ・入力地震動は南海トラフを震源とする東海・東南海・南海の三連動地震を想定した長 周期地震動とし、サイトおよび位相を仮定して模擬地震動を作成した。フィルタ処理 を適切に施したため、防護フレームの振動を極力抑えることができた 。また、加振用 地震波および加振スケジュールについて E-ディフェンスと入念に調整を行い、加振能 力をフル活用して試験体を崩壊に至らしめることができた。 ・解析モデルを構築して、加振スケジュールに沿った地震応答解析を実施した。この結 果は実験計画策定に大いに役立つとともに、部材損傷の進行、骨組変形の分布、崩壊 モードなどについて、概ね実験結果と整合していた。 ・試験体の全体および部材の挙動を把握するために、計測点数879 に及ぶ各種センサを 設置した。本加振、特性把握加振すべての加振について、879 全点のデータを取得す ることができた。特にデジタルカメラによる撮影では、試験体全景の挙動、梁端破断 状況を鮮明に記録することができた。取得データの容量は 194GB となった。 ・E-ディフェンスを利用して振動台実験を実施した。本加振は 2013 年 12 月 9~11 日 の 3 日間で実施した。長周期平均レベルでは部材の一部に塑性化が生じるものの、継 続使用可能な状態に留まること、長周期平均の 2 倍のレベルでは 2 階の梁端に破断が 生じるものの、崩壊までは十分な余裕があることを確認した。試験体が完全に崩壊し たのは長周期平均の3.8 倍のレベルであった。 ・試験体の最終崩壊形は、梁端破断の進展に伴い下層階(1~5 階)の柱が長柱化、水平 変位が増大し、P-Δ効果も加わり、下層階の柱が鉛直荷重を支える能力を失い崩壊に 至ったと認められる。 ・柱の要素実験では、変動軸力を与えた試験体を除き、局部座屈の発生に伴い徐々に耐 力が低下し、面外変形が最大となる断面で亀裂が生じることを確認した。要素実験で 確認された柱の終局状態は、18 層大型振動台実験用試験体の最下層の柱の終局状態と 概ね対応するものであった。 ・今後は、実験から得られたデータを整理・分析して、骨組全体挙動、部材・接合部の 損傷状況、建物崩壊過程をさらに明らかにするとともに、シミュレーション解析を実 施して、建物崩壊余裕度の定量的評価法の構築に結び付ける。 (d) 引用文献 1) 国土交通省:超高層建築物等における長周期地震動への対策試案、2010 年 12 月 2) 一戸康生、桑村仁:鉄骨の脆性破断に及ぼす繰返し変位振幅の影響、日本建築学 会構造系論文集、第534 号、2000 年 8 月 (e) 学会等発表実績 学会等における口頭・ポスター発表

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発表成果(発表題目、口 頭・ポスター発表の別) 発表者氏名 発表場所 (学会等名) 発表時期 国際・国 内の別 「高層建物の崩壊余裕度 定量化に関する研究開 発」の全体の計画と概要 鉄骨造高層建物の崩壊余 裕度定量化に関する研究 開発 その1 中島 正愛 吹田啓一郎 高橋 元美 西山 峰広 勝俣 英雄 梶原 浩一 小鹿 紀英 2013年度日本建築学 会大会(北海道) 2013年 8月31日 国内 E-ディフェンス振動台実 験の計画 鉄骨造高層建物の崩壊余 裕度定量化に関する研究 開発 その2 高橋 元美 澤本 佳和 久保田 淳 清川 貴世 小鹿 紀英 鈴木 芳隆 吹田啓一郎 聲高 裕治 伊山 潤 長江 拓也 2013年度日本建築学 会大会(北海道) 2013年 8月31日 国内 振動台実験試験体に用い る柱梁接合部の要素実験 鉄骨造高層建物の崩壊余 裕度定量化に関する研究 開発 その3 吹田啓一郎 聲高 裕治 高塚 康平 梅田 敏弘 2013年度日本建築学 会大会(北海道) 2013年 8月31日 国内 振動台実験試験体に用い る柱部材の要素実験 鉄骨造高層建物の崩壊余 裕度定量化に関する研究 開発 その4 久保田 淳 吹田啓一郎 聲高 裕治 桑田 涼平 陳 逸鴻 2013年度日本建築学 会大会(北海道) 2013年 8月31日 国内 都市機能の維持・回復に 関する調査研究 鉄骨造高層建物の崩壊余 裕度定量化 高橋 元美 2013年度日本建築構 造技術者協会(JSCA) 建築構造士のための 定期講習会(東京、大 阪、広島) 2013年 7月13日、 8月3日、8 月24日 国内 学会誌・雑誌等における論文掲載 なし マスコミ等における報道・掲載

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・「実験で分かった超高層の壊れ方」日経アーキテクチャ 2014年1月号 (f) 特許出願、ソフトウエア開発、仕様・標準等の策定 1)特許出願 なし 2)ソフトウエア開発 なし 3) 仕様・標準等の策定 なし (3) 平成26年度業務計画案 ・平成 25 年度に実施した鉄骨造高層建物崩壊余裕度定量化のための E-ディフェンス振 動台実験で得られたデータを分析・整理する。 ・この実験における骨組全体挙動、部材・接合部の損傷の進展状況、建物崩壊過程を明 らかにするとともに、実験を再現するシミュレーション解析を実施して、建物崩壊余 裕度の定量的評価法の構築に結び付ける。

(58)

表 2  鋼材の引張試験結果
表 3  化学成分分析結果(B1 梁、板厚 12mm)
図 5  シャルピー遷移曲線(B1 梁、板厚 12mm)
表 11  本加振 3 日目詳細スケジュール(12 月 11 日)  5) 計測  計測項目は、歪(部材応力算定、塑性化判定)、加速度(層レベル応答把握)、変位(層 せん断力・層間変位算定、部材変位算定)、映像(挙動把握)などである。計測項目とチ ャンネル数を表 12 に示す。計測総チャンネル数は 878 である。  柱および梁端の歪計測箇所をそれぞれ図 19 および図 20 に示す。柱は 1~7 階および 13 階の上下端フランジ面に歪ゲージを貼付した。1 階柱脚については局部座屈監視用と してウェブ面に
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参照

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