岩丸総合法務事務所
改正割賦販売法
包括クレジットにかかる
第2段階施行
≪目次≫
1.平成20年改正の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3 2.支払可能見込額調査義務の趣旨・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4 3.支払可能見込額調査の項目・時期 (1)調査の項目・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5 (2)調査の時期・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6 4.支払可能見込額調査の概要 (1)ショッピング利用可能枠のイメージ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7 (2)包括支払可能見込額の算定式・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8 (3)割賦利用可能枠算出の具体例・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9 5.支払可能見込額調査 (1)調査の項目 ①年収の調査・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10 ②預貯金の調査・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11 ③クレジット債務の調査・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12 12
≪目次≫
④借入の状況の調査・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13 ⑤その他包括支払可能見込額の算定に影響を与える客観的な事項の調査・・・14 (2)時期別調査方法 ①クレジットカード新規発行時(原則)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15 ②クレジットカード新規発行時(例外)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16 ③クレジットカード更新時(原則)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19 ④クレジットカード更新時(例外)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20 ⑤極度額の増枠申請時(原則)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22 ⑥極度額の増枠申請時(例外)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23 6.割賦販売法に規定する罰則・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・271.平成20年改正の概要
(1)支払可能見込額調査義務及び過剰与信
防止義務
(2)加盟店調査義務
(3)業務運営に関する措置
(4)登録制の導入等
(5)指定信用情報機関
(6)クレジットカード番号等の保護
(7)認定割賦販売協会
(8)その他
①書面交付
②取引条件表示
32.支払可能見込額調査義務の趣旨
クレジット会社は、消費者の支払能力を超えるクレジット
契約はできません。このため、消費者とクレジット契約を行
う際、消費者の収入やクレジット利用実績などに応じた
「支払可能見込額」を調査することがクレジット会社に義
務付けられました。
「支払可能見込額」とは、利用者が日常の生活を維持し
ながら、持続的に支払うことができると見込まれる1年間あ
たりの金額をいいます。これを利用者の年収やクレジット
債務の状況、生活維持費などを基にクレジット会社が算
出することになります。
そして、この「支払可能見込額」の調査結果に従い、消
費者の支払能力の範囲内でクレジット契約を結ばなけれ
ばなりません。
43.支払可能見込額調査の項目・時期
◎ 年収
◎ 預貯金
◎ クレジット債務
◎ 借入の状況
◎ その他包括支払可能見込額の算定に影
響を与える客観的な事項
5(1)調査の項目
6
◎ クレジットカードの新規発行時
◎ クレジットカードの更新時
◎ 極度額の増枠申請時
(2)調査の時期
3.支払可能見込額調査の項目・時期
7
4.支払可能見込額調査の概要
ショッピング利用可能枠 割賦利用可能枠 ・2回払い ・ボーナス払い ・分割払い ・リボ払い 規制対象 「包括支払可能見込額の算定式」に基づき設定(1)ショッピング利用可能枠のイメージ
従来どおりの審査で設定可能4.支払可能見込額調査の概要
8(年収等-生活維持費-クレジット債務)×0.9
同一生計人数(単位:万円) 1人 2人 3人 4人 居住費 負担 無 90 136 169 200 有 116 177 209 240 ※共稼ぎの配偶者にカードを交付する場合又は世帯主であって、生計を 一つにする配偶者の年収が103万円を超える者は、生計維持費の減額 算定可(経済産業省取引信用課「改正割賦販売法施行規則の骨子」)。(2)包括支払可能見込額の算定式
9
4.支払可能見込額調査の概要
・お客様の年収 ⇒ 300万円 ・同一生計人数 ⇒ 妻(専業主婦)、子供2人 ・居住費の負担 ⇒ 賃貸住宅 ・クレジット債務 ⇒ 年間請求予定額20万円 (300万円 - 240万円 - 20万円) × 90% = 36万円 (年収) (生活維持費) (クレジット債務) 利用可能枠50万円の カードを発行する場合 ショッピング利用可能枠 50万円 割賦利用可能枠 36万円(3)割賦利用可能枠算出の具体例
5.支払可能見込額調査
(1)調査の項目
10①年収の調査
申告制
推定収入
申告なし or 妥当でない 原則 例外 ・年齢 ・勤務先 ・勤続年数 ・etc. 専業主婦(夫) ⇒利用者 2親等内親族による生計被維持者 ⇒生計維持者 共稼ぎの夫婦 ⇒相手方配偶者 規則第40条第2項各号5.支払可能見込額調査
(1)調査の項目
11②預貯金の調査
調査不要
申告制
補完的に 必要な場合 無収入等ではあるが、資産を有する者等に与信を行う場合など 専業主婦(夫) ⇒利用者 2親等内親族による生計被維持者 ⇒生計維持者 共稼ぎの夫婦 ⇒相手方配偶者 規則第40条第3項各号 原則 例外5.支払可能見込額調査
(1)調査の項目
12③クレジット債務の調査
クレジット会社 CIC 「年間請求予定額」 「延滞状況」など 専業主婦(夫) ⇒利用者の申告等 2親等内親族による生計被維持者 ⇒生計維持者の申告等 共稼ぎの夫婦 ⇒相手方配偶者の申告等 合 算 の 場 合5.支払可能見込額調査
(1)調査の項目
13④借入の状況の調査
CIC 指定信用情報機関 + 自己申告(住宅ローン等) 総合判定の材料とする 条文上は指定信用情報機関の利 用は義務化されていないが、経済 産業省がパブリックコメントで回答。 クレジット会社14
5.支払可能見込額調査
(1)調査の項目
⑤その他包括支払可能見込額の算定に影響を
与える客観的な事項の調査
その他極度額の算定に影 響のある事項はありますか CIC 自動車ローン等の個別信 用購入あっせん等も考慮 客観的に判断することができるもの5.支払可能見込額調査
(2)時期別調査方法
15①クレジットカード新規発行時(原則)
年収等 居住形態 etc. 申込時 クレジット債務を調査 (年収等-生活維持費-クレジット債務)×0.9 割賦利用可能枠 「包括支払可能 見込額」の算定 に影響を与える 事項であって客 観的に判断で きるもの。 CIC16
5.支払可能見込額調査
(2)時期別調査方法
②クレジットカード新規発行時(例外)
極度額が30万円以 下のクレジットカード を発行する場合。 過剰な債務や延滞等を確認する 簡易な審査で発行可能。 但し、以下の場合は除く (規則第40条第2項第1号)。 カード発行時点で、自社もしくは他社に対する延滞があるとき カード発行時点で、自社債務が50万円以上もしくは自社・他社 合計債務が100万円以上があるとき (年収等-生活維持費- クレジット債務)×0.917
5.支払可能見込額調査
(2)時期別調査方法
②クレジットカード新規発行時(例外)
年収103万円以下の 専業主婦(夫)にカー ドを発行する場合。 配偶者の年収等とクレジット債務を 合算して判定できる。 この場合の配偶者の年収等は利用者の申告によるこ とになり、申告を受けることができない場合は、利用 者から受けた配偶者の年齢・勤務先等の情報により 合理的に推定する(規則第40条第2項第1号)。18
5.支払可能見込額調査
(2)時期別調査方法
②クレジットカード新規発行時(例外)
無収入の学生や高齢 者にカードを発行す る場合。 2親等内の親族に生計を維持され ている場合は、当該親族の同意を 条件に年収等とクレジット債務の の合算が可能。 夫婦共稼ぎで、どち らも年収103万円を 超えているケースで 配偶者の同意を条件に年収等とク レジット債務の合算が可能。年収 等の申告は、原則として相手方配 事前に、書面その他適切な方法 による(規則第40条第2項)。5.支払可能見込額調査
(2)時期別調査方法
19③クレジットカード更新時(原則)
自社の割賦 残高チェック 5万円未満 5万円超 5万円超 会員 CIC (年収等-生活維持費-クレジット債務)×0.9 カード更新 照会 調査時点で把握し ている情報でよい (経済産業省パブ リックコメント回答) 有効期限を更新しよ うとする日の6カ月前 から有効期限更新日 までの間におこなう (規則第41条第2項)。 利用可能枠再設定20
5.支払可能見込額調査
(2)時期別調査方法
極度額を30万円以下 としてクレジットカード の更新をする場合。 過剰な債務や延滞等を確認する 簡易な審査で更新可能。 但し、以下の場合は除く (規則第40条第2項第1号)。 カード更新時点で、自社もしくは他社に対する延滞があるとき カード更新時点で、自社債務が50万円以上もしくは自社・他社 合計債務が100万円以上があるとき④クレジットカード更新時(例外)
(年収等-生活維持費- クレジット債務)×0.921
5.支払可能見込額調査
(2)時期別調査方法
④クレジットカード更新時(例外)
有効期間内にカード の紛失等により再発 行する場合 支払可能見込額の調査等は不要。 親カードに付随する 子カードを発行する 場合。 親カードの与信限度額の範囲内 で利用されるのであれば、単独で の調査は不要。5.支払可能見込額調査
(2)時期別調査方法
22⑤極度額の増枠申請時(原則)
CIC クレジット会社 カード会員 あと10万円 上げてもら えますか? クレジット債務 年収 預貯金 既存のデータから変更が あったと認めるときは変 更後のものを利用する (規則第42条カッコ書き)。23
5.支払可能見込額調査
(2)時期別調査方法
極度額を30万円を上 限として増額する場合。 過剰な債務や延滞等を確認する 簡易な審査で増額可能。 但し、以下の場合は除く (規則第40条第2項第1号)。 極度額増額時点で、自社もしくは他社に対する延滞があるとき 極度額増額時点で、自社債務が50万円以上もしくは自社・他社 合計債務が100万円以上があるとき⑥極度額の増枠申請時(例外)
(年収等-生活維持費- クレジット債務)×0.924
5.支払可能見込額調査
(2)時期別調査方法
カード会員の求めに 応じて一時的に極度 額を増額する場合 以下の条件を満たせば可能 ・増額期間が3ヶ月以内 ・当初極度額の2倍以内 ・増枠の額が目的に照らして相当⑥極度額の増枠申請時(例外)
「増額分として決済された売上については、3ヶ月以 内に返済する必要があるか」という質問に対し、経済 産業省は「3ヶ月以内に少なくとも当初極度額までは 債務が支払われているものと想定している」と回答。 (経済産業省のパブリックコメントに対する回答)25
5.支払可能見込額調査
(2)時期別調査方法
カード会員に臨時的 かつ短期的な収入を 得る見込がある場合 増額された後の極度額が、その収 入に照らして相当であるときは増 額可能(増額期間の記載はなし)⑥極度額の増枠申請時(例外)
増額期間は各場合に応じて合理的に推定される限 度で認められるものであるが、目処としては規則第43 条第1項第2号イ(3月以内)に準じて運用されること が適切である。 (経済産業省のパブリックコメントに対する回答)26
5.支払可能見込額調査
(2)時期別調査方法
⑥極度額の増枠申請時(例外)
カード会員もしくは当該カード 会員の親族で生計を同じくする 者の生命もしくは身体を保護す るため緊急の必要がある場合 増額された後の極度 額が当該目的に照ら して相当であると認め られるときは可能。 条文上は「増額上限」「増額 期間」の定めはなし。27