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Academic year: 2021

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受給権を最大限に活用した、

有利な受給法がわかる!

「人生80年時代」といわれるように、平均寿命の延びととも にこれからは本格的な高齢化社会がやってきます。その老後 生活の“糧”になるのが公的年金です。 しかし、昭和36年4月の“国民皆年金”の実現以降、制度の 改正がしばしば行われており、そのたびに年金受給額の減少、 保険料の引き上げ、支給開始年齢の引き上げなどが行われて きました。平成12年度改正、平成16年度改正の内容はとりわ けわかりにくいものになっています。さらに、平成25年度中 には新年金制度が創設される予定で、年金制度は国民にどん どんわからない内容になってきているというのが私の実感で す。公的年金の将来は、受給額の減少に合わせ制度の複雑化 など、ますます厳しいものとなることが予測できます。もは や保険料を支払っている若い人たちにとっても、無関心では いられない問題になってきています。 * 本書は基礎的な知識から応用まで、年金をよりわかりやすく 解説するとともに、どのページからでも読んでいただけるよう、 見やすさと読みやすさを重視しました。また、できるだけ有利 に受給するにはどうすればよいかの説明にも配慮しています。 本書が年金受給者をはじめ、これから受給される方に少し でもお役に立てれば幸いです。

じ め に

(2)

………

巻頭カラー

60歳のあなたがもらえる年金 ……… 2 59歳のあなたがもらえる年金 ……… 3 58歳のあなたがもらえる年金 ……… 4 公的年金とは(年金の種類)……… 5 年金手帳、厚生年金保険被保険者証 ……… 6 ねんきん定期便① ……… 7 ねんきん定期便② ∼年金加入履歴 ……… 8 ねんきん定期便③ ∼厚生年金の標準報酬月額と保険料納付額の月別状況 …… 9 ねんきん定期便④ ∼国民年金保険料の納付状況 ……… 10 ねんきん定期便⑤ ∼年金加入記録回答票 ……… 11 年金請求書(国民年金・厚生年金保険老齢給付)……… 12 「年金を請求されるみなさまへ」とは ……… 13 年金制度は平成22年度からこう変わった ……… 14 はじめに ……… 15

第1章

年金の基礎知識

1 年金は公的年金と私的年金に分かれる ……… 24 年金は大きく分けて2種類/保障を厚くする基金などもある/ プラスアルファの公的年金/私的年金には個人年金などがある コラム/年金が受けられる人の申出による年金給付の支給停止……… 27 2 公的年金は国民年金、厚生年金、共済年金 ……… 28 公的年金は3つに分かれる コラム/年金手帳……… 30 3 すべての人が加入する国民年金 ……… 32 国民年金の被保険者は3種類/種別が変わったら種別変更届を/ 第2号被保険者は国民年金に二重加入 コラム/国民年金二重加入の期間はいつから? ……… 36

もくじ

(3)

4 サラリーマンが加入する厚生年金 ……… 38 厚生年金の歴史/給付の種類 5 公務員が加入する共済組合 ……… 40 共済組合の給付の種類/共済組合員になった時期などを確認しよう 6 給付は老齢給付、遺族給付、障害給付 ……… 42 3つの給付のあらましはこうなる 7 原則は1人1年金(併給調整)……… 44 2つ以上の年金は併給できない/併給される場合もある コラム/労災保険による年金を受けたら、年金は調整される ……… 46 8 国民年金の保険料 ……… 48 国民年金の保険料は月額15,100円/国民年金の保険料は誰が負担してい る?/第3号被保険者の保険料は無料/国民年金の保険料は自分で納め る/申請免除・学生納付特例の承認期間は遡及できる/若年者納付猶予制 度の創設 9 保険料納付の免除・猶予制度 ……… 52 保険料を滞納すると年金が受け取れない/免除や納付猶予の申請をしよう /学生納付特例制度・若年者納付猶予制度を活用する 10 厚生年金の保険料は収入で異なる ……… 54 保険料算出のもとになる標準報酬月額/月額保険料は所得に応じて個人差 がある/賞与からも正規の保険料率が適用される

第2章

老齢年金の受給資格

1 受給資格期間を満たそう ……… 58 一定の加入期間が必要/厚生年金や共済組合に加入している人は ここに注意/老齢厚生年金と退職共済年金の受給資格は? コラム/年金で融資も受けられる……… 61 2 カラ期間は加入期間に加算できる ……… 62 女性に多いカラ期間 ケーススタディ◆あなたの受給資格は? ……… 65 3 海外での加入期間が加算される場合……… 68 外国間社会保障協定/協定内容のしくみ

(4)

4 加入期間が不足するときは任意加入……… 70 任意加入制度を活用しよう/国民年金には特例任意加入、厚生年金には 高齢任意加入も/加入可能年数を満たして満額に近づけよう/被用者年 金なら加給年金の受給資格も満たしておこう コラム/加入は45歳がラストチャンス! ……… 75 コラム/受給資格期間をどうしても満たせないときは脱退も ……… 76 コラム/社会保険庁が廃止され、日本年金機構が設立 ……… 76

第3章

60歳台前半の老齢年金

1 老齢年金はこうなっている ……… 78 老後の生活を支える年金/本格的な年金は65歳から/ 60歳から受け取ると年金額は調整される 2 老齢厚生年金のしくみ ……… 84 定額部分と報酬比例部分の2層からなる/60歳からの厚生年金は複雑 3 加給年金を受給する ……… 88 加給年金受給には20年以上の加入期間が必要/所得制限はこうしてクリアしよう 4 特別支給の老齢厚生年金の繰上げ ……… 90 受給にあたっての選択肢は3つ コラム/老齢厚生年金と失業給付は併給できない……… 92 5 就労したときには年金額が調整される ……… 94 60歳以降も働く場合の在職老齢年金/在職老齢年金の調整の仕方 コラム/60歳以降も仕事をするとき有利な年金は? ……… 98 6 保障が厚い公務員の退職共済年金……… 100 公務員の年金は職域年金が上乗せされている/ 在職中の退職年金は調整される

第4章

65歳からの老齢年金

1 65歳から本格的に年金を受け取る ……… 104 65歳からは老齢基礎年金に/加給年金は配偶者自身の年金に振替加算される 2 老齢基礎年金を受給する ……… 106 国民年金は40年の加入が義務づけられている/加入可能年数とは? /65歳時の老齢年金の支給額を求めてみよう

(5)

老齢基礎年金の目安額 ………109 3 年金の繰上げ、繰下げ ………110 国民年金の受取時期は繰り上げたり繰り下げたりできる/年金を繰り上 げて請求する/年金を繰り下げて請求する/平成19年4月からの老齢厚 生年金の繰下げ 4 いつから受給するのがトク? ………114 78歳が損益分岐点! 5 65歳からの老齢厚生年金 ………116 65歳から本格的な年金生活がスタートする/ 受給できる年金額は変わる?/65歳からは経過的加算がつく 6 65歳からの在職老齢年金 ………118 60歳台後半以降の在職老齢年金/調整されるのはどのくらい? コラム/老齢給付は課税される ………122

第5章

プラスアルファの年金

1 国民年金基金 ………126 第1号被保険者だけが加入できる/給付のタイプを見てみよう 2 厚生年金基金 ………128 厚生年金基金のしくみ/老齢厚生年金にプラスアルファされる年金 3 企業年金 ………130 企業年金の種類 4 確定拠出年金(401k)………132 複合の投資信託で運用される/確定拠出年金のメリット 5 個人年金 ………134 個人年金の種類 コラム/個人年金と税金 ………136

第6章

遺族年金

1 遺族年金 ………138 遺族年金は複雑 2 遺族基礎年金 ………140 死亡による遺族の生活を保障する遺族基礎年金/遺族基礎年金の要件/ ▼

(6)

受け取れる年金額 遺族基礎年金の目安額 ………143 3 遺族厚生年金 ……… 144 遺族の生活を保障する遺族厚生年金 4 65歳以後の遺族厚生年金 ……… 146 65歳になった後の遺族年金は老齢厚生年金が優先して支給される 5 遺族共済年金 ……… 148 遺族共済年金と職域年金をダブルで受給/中高齢の妻には加算額もある

第7章

障害年金

1 障害年金 ……… 152 障害年金も2階建て/受給は原因となった傷病が治癒してから 2 障害の程度で給付が異なる ……… 154 障害年金は1級または2級、3級に該当すること/障害認定はいつ? 3 障害基礎年金 ……… 156 障害による所得減を補償する障害基礎年金/受け取れる年金の額 4 特別障害給付金 ……… 158 特別障害給付金制度/請求の手続き 5 厚生年金加入者の障害厚生年金……… 160 障害が残ったときに受けられる障害厚生年金/このようなときは 国民年金を併給できる 6 共済組合加入者の障害共済年金……… 164 障害が残ったら障害共済年金が受けられる

第8章

女性と年金

1 女性の年金は男性に比べて複雑……… 168 ライフスタイルによって異なる女性の年金/ 女性の年金を見るときのポイント 2 カラ期間は加入期間に加算される……… 170 カラ期間は女性の助っ人 3 加給年金の受給資格 ……… 172 夫が被用者年金加入者であることが必要 ▼

(7)

4 65歳からは振替加算 ……… 174 加給年金は65歳になると妻の年金に振り替えられる 5 若齢期の妻の遺族厚生年金 ……… 176 30歳未満の妻の遺族厚生年金の受給期間が有期となる 6 独身なら中高齢の特例を活用……… 178 中高齢の特例では定額部分を20年で計算 7 65歳未満までつく中高齢の寡婦加算 ……… 180 遺族年金の内容を確認しておこう/ 中高齢の寡婦加算が受けられる人とは? 8 65歳からつく経過的寡婦加算 ……… 182 経過的寡婦加算とは? 9 女性だけの寡婦年金 ……… 184 国民年金独自の寡婦年金制度/寡婦年金受給のための注意点 10 有利な夫婦の加入パターン ……… 186 夫婦の加入パターンは?/サラリーマン家庭の場合を検証しよう 11 離婚時の年金分割 ……… 188 離婚後の厚生年金の分割が可能に/平成20年4月からの新たな年金分割制度 コラム/併給調整になったらどの年金を選ぶ? ……… 190

第9章

年金の請求手続き

1 まず正しい年金額を試算してもらう……… 192 年金事務所で試算してもらう/ インターネットでも試算の申込みができる 2 年金は自分で請求する ……… 194 黙っていては年金はもらえない 3 老齢給付を請求する ……… 196 被用者年金の人は60歳になったらすぐに手続きしよう サンプル 年金請求書(国民年金・厚生年金保険老齢給付)……… 198 サンプル 様式第101号年金請求書(国民年金・厚生年金保険老齢給付)… 204 サンプル 国民年金・厚生年金保険 特別支給の老齢厚生年金受給権者 老齢基礎年金支給繰上げ請求書 … 208 4 遺族給付を請求する ……… 210

(8)

制度の概要をよく理解して、請求手続きを行おう コラム/1日生まれの人はトク? ……… 212 サンプル 年金請求書(国民年金・厚生年金保険遺族給付)……… 213 5 障害給付を請求する ……… 218 請求する前に年金事務所などによく相談を サンプル 年金請求書(国民年金・厚生年金保険障害給付)………221 6 厚生年金基金の請求手続き ………224 サンプル 退職年金裁定請求書 ………224 サンプル 企業年金連合会老齢年金裁定請求書 ………225 7 現況届は一部廃止、扶養親族等申告書を毎年提出する ………226 サンプル 年金受給権者現況届 ………226 サンプル 年金受給者の扶養親族等申告書 ………227 コラム/年金記録問題 ………228 生年月日別年金計算早見表(老齢基礎年金)………229 生年月日別年金計算早見表(老齢厚生年金)………230 生年月日別年金計算早見表(退職共済年金)………231 厚生年金保険標準報酬月額保険料額表 ………232 障害等級表① ………233 障害等級表② ………234 定額単価の調整乗率と被保険者月数 ………235 年金問合せ先一覧 ………236 年金用語解説 ………238 本書の内容はとくにことわりがある場合を除き、平成22年4月1日現在のデータ、法令に基 づいています。 巻 末 資 料

(9)

高齢になった場合や、障害を受けて働け なくなった場合、一家の大黒柱を失った場 合に、本人や残された家族の生活を保障す るために、さまざまな年金制度が設けられ ています。 ここでは年金とは何か、どのような制度 があるかなど、年金を理解するために欠か せない基本的な項目を解説します。

1

(10)

現在のわが国の年金制度は、法律 に基づく公的年金と、その他の私的 年金の2つに分けられます。 公的年金は、国が法律に基づいて 運営している制度で、国民年金、厚 生年金、共済年金の3種類がありま す。国民年金は、20歳以上60歳未満 のすべての国民が加入する基礎的な 年金です。厚生年金や共済年金は、 国民年金に上乗せされる年金になり ます。 どの年金に加入するかは、その人 の職種や就職、退職、あるいは結婚、 離婚などで決まりますが、一般に商 店など個人事業主やフリーランスの 人は国民年金、一般企業に勤めてい るサラリーマンやOLは国民年金+ 厚生年金、公務員の場合には国民年 金+共済年金というように2階建て になっているのが年金の基本的なし くみです。 私的年金は、公的年金で満たされ ない生活費などを補う制度で、生命 保険会社の個人年金などのように、 任意に加入する年金です。企業が従 業員の福利厚生策として取り入れて いる企業年金も私的年金の一種で す。

年金は公的年金と

私的年金に分かれる

1

国民年金

厚生年金

共済年金

公的年金には、国民年金、厚生年金、 共済年金以外にも、国民年金基金や厚 生年金基金、農業者年金基金などが含 まれます。

ONE POINT

年金は

大きく分けて2種類

公的年金と私的年金 国民年金 厚生年金 共済年金 など

公的年金

個人年金 企業年金 確定拠出年金 (401k) など

私的年金

年 金 制 度

(11)

年 金 の 基 礎 知 識 老 齢 年 金 の 受 給 資 格 60 歳 台 前 半 の 老 齢 年 金 65 歳 か ら の 老 齢 年 金 プ ラ ス ア ル フ ァ の 年 金 遺 族 年 金 障 害 年 金 女 性 と 年 金 年 金 の 請 求 手 続 き ベースとなる公的年金だけでは、 保障面で不安があるという場合に は、任意に加入できる制度として、 国民年金基金等や厚生年金基金(厚 生年金基金適用事業所に入社した場 合は強制加入)もあります。 自営業者や一般企業のサラリーマ ンが、国民年金基金や厚生年金基金 にも加入した場合には、下図のよう にその分がそれぞれ上乗せになりま すが、公務員の場合には、はじめか ら3階にあたる部分が職域年金とし て共済年金に組み込まれており、保 障が厚くなっているのが特徴です。

保障を

厚くする基金などもある

国民年金はすべての年金のベース

2

1

国民年金基金 農業者年金基金 (第1号被保 険者のみ) 国 民 年 金 国 民 年 金 厚生年金基金 厚 生 年 金 共 済 年 金 (職域年金部分) 共 済 年 金 国 民 年 金

3

自営業者 サラリーマン・OL 公務員

(12)

公的年金にプラスアルファされる 年金には、国民年金基金、厚生年金 基金、農業者年金基金などがありま す。それぞれの制度のあらましは以 下のとおりです(くわしくは126∼ 129ページ参照)。 ①国民年金基金……国民年金対象者 で、保険料をきちんと納付してい る人が加入できる。国民年金は、 厚生年金や共済年金の老齢給付と 比べると年金額が低いため、基金 に加入することで支給額の差を少 なくしようという趣旨で設けられ ている。 ②厚生年金基金……厚生年金の給付 の一部(報酬比例部分にあたる) を政府に代わって行っており、プ ラスアルファがある。 ③農業者年金基金……国民年金基金 同様の趣旨で設けられたものだ が、農業経営の安定を図る目的も あり、新農業者年金基金法が平成 14年に施行された。 ④旧令共済組合と恩給……両方とも 公務員が対象(旧令共済組合は準 公務員、恩給は正公務員が対象)。 現在年金を受給している人が亡く なった場合、遺族に対して扶助料 が支給される。 ⑤労働者災害補償年金……労働者災 害補償保険法に基づき支給される もので、業務上と通勤途上の災害 を補償する。 私的年金には生命保険会社や郵便 局が取り扱っている個人年金のほか にも、企業が福利厚生の一環として 独自の基準で設けている企業年金 (適格年金や自社年金など、130ペー ジ参照)と、確定拠出年金(401k) (132ページ参照)があります。

プラスアルファの

公的年金

私的年金には

個人年金などがある

私的年金 厚生年金基金 厚生年金 国民年金 +

●サラリーマンの例 プ ラ ス ア ル フ ァ 部 分 公的年金に上乗せする年金

(13)

年 金 の 基 礎 知 識 老 齢 年 金 の 受 給 資 格 60 歳 台 前 半 の 老 齢 年 金 65 歳 か ら の 老 齢 年 金 プ ラ ス ア ル フ ァ の 年 金 遺 族 年 金 障 害 年 金 女 性 と 年 金 年 金 の 請 求 手 続 き 年金が受給できる、ということは、これまで永く保険料を納めてきたわ けですから当然の権利ですが、平成19年4月から自らの判断で、年金受給 の停止を申し出ることができるようになりました。 具体的には、 (1)年金給付の受給権者は、その申出により年金の全額の支給停止措 置が受けられる(年金の一部の額のみ、というのはできない) (2)在職老齢年金などで支給されている年金についても申出できる。 (3)この申出は、いつでも撤回でき、撤回した場合は過去の分はもら えず、今後の分について受給できる。 というものです。この規定は、「私は年金を受けたくないので国に寄付し ます」という人がいた場合に適用されるということです。したがって自分 の年金額が少ないので自分のを止めて、その替りに、例えば配偶者の年金 に加算される他の年金をもらおうと思ってもそれはできません。 すなわち、自分の年金をストップして、その替り、他の年金をもらおう とした場合、「その年金の支給が停止されていないものとみなす年金給付 項目を新たに規定する」としているからです。

年金が受けられる人の申出による

年金給付の支給停止

CO ・ LU ・ MN

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