災害復興まちづくり支援機構 ( 以下、支援機構 ) は、東京に活動拠点を置く各士業団体が災
害時にその専門性を活かして互いに協力しながら地域の復興を支援するための組織として平成
16 年に設立され、今では 17 士業団体が加盟しております。
東日本大震災では 3.11 の発災直後からまず東京都内にて活動を開始し、その年の 12 月から
大船渡市末崎町碁石地区の復興支援活動を開始しております。碁石地区では住民の皆様が結成
する「碁石地区復興まちづくり協議会」に参加させていただき、高所移転と碁石地区全体の地
域振興・産業振興を主なテーマとして支援させていただいております。
右の写真は支援機構メンバー(手前の列)が、まち
づくり協議会において支援している様子で、このよう
な活動を今に至るまで 30 回近く行っており、その結
果として碁石地区では他の地域には見られないような
めざましい成果を挙げております。
まず高所移転についてですが、高所移転を希望され
る方々がバラバラにならず同一の造成地域内に移転す
るとともに、戸建ての公営住宅を同一地域内に建設す
ることで、地域のコミュニティを維持し続けることが
できるようになりました。また、高騰する建設費用に対抗するため、住宅建設を希望される住
民の方々が自主組合を結成するとともに、地元の工務店の方々にも有限責任事業組合を結成し
ていただき、共同発注と共同受注による効率の良い仕組みを構築いたしました。
次に地域振興についてですが、被災地の跡地利用をはじめとして、支援機構では数多くの提
案を行ってまいりました。大災害発生後は住居をはじめとする生活再建に目が奪われがちです
が、地域の復興を果たすためには農林水産業・商工業・教育・福祉・交通・文化といったさま
ざまな要素を組み合わせた地域振興も同時に考える必要があります。しかも、ハードウェアだ
けではなく、それらをどのように有効に活用・広告宣伝していくかというソフトウェアの部分
も考えなければ、真のまちづくりとは言えません。
まちづくりの専門家が集まっている支援機構がこのような支援を継続させていただいた結果、
碁石地区復興まちづくり協議会の皆様方は左の写真のような「碁石地区復興まちづくり計画第
一次提言書」を作成し、平成 25 年 8 月末に大船渡
市長に提出いたしました。単なる要望書ではなく、
高所移転計画、被災区域土地利用計画、地域振興計
画などを統合した復興計画となっており、非常に質
の高い提言書として高く評価いただいております。
このたびの「碁石海岸で囲碁まつり」も、このよ
うな支援活動の中から生まれてきたアイデアであり、
支援機構は被災者の皆様と自治体のための実際的な
支援活動を継続してまいります。
大船渡市碁石地区における様々な支援活動について
災害復興まちづくり支援機構
中小企業診断士 藤田千晴
碁石海岸で囲碁祭り参加報告
UIFA JAPON(国際女性建築家会議日本支部)
7月19日(土) 盛駅 カメリアホール カメリアホール到着。直ちにお茶席をチェックに行き、館の職員に怒られる 大船渡見学ツアーでの及川宗夫さんの名案内 信田先生を囲んで(ほぼ全員) 杉浦さんの「エイエイGO !」 7月20日(日) カメリアホールでの本番 「どこでもカフェ」⇒不慣 れな会場なので、無駄な動 きも 足が棒のようになる 小雨の中の大船渡は痛ましい。 しかし復興真っ最中なのだ! 水屋で勢ぞろい、エイエイGO! あわただしい準備(会場設営) いよいよ開幕!(市長ご挨拶) コーヒー、紅茶で寛ぐ棋士たち 市長さんをお正客にお茶席の幕開け かげだてを頑張る二人の副会長 UIFAチーム2名も指導碁に参加 一日の終わり(忙しかったね!) 7月21日(月) 外は快晴なのに朝から熱心に囲碁! なんとか「入門講座」にも参加した テラスのカフェは快適で繁盛! 水場がちょっと遠かった 穴通磯で(素晴らしい海!) かき氷で疲れがとれた!(一ノ関) レストハウスにおける「ど こカフェ」。⇒快晴で風の 吹きぬけるテラスは絶好の ロケーション。お茶席も繁 盛した。 終了後、及川さんチームが 名所、穴通磯を案内して下 さった。青い海に立つ白波 にうっとり。⇒一ノ関まで 3台の車で出る。暑くて疲 れた⇒電線にとまったスズ メのように並び、かき氷で 疲れを癒し、家路へ! ⇒大船渡見学ツアー⇒レス トハウスの前夜祭参加⇒ホ テル菊水館投宿。総勢14名 (入れ替わりあり、延べ15 名)。 ⇒指導碁はUIFAからの参 加者2名も加えて大盛況。 お茶席もそれに伴って大繁 盛だった。市長さんがお茶 席にいらして下さり、「僕 も一級建築士だ」とのご発 言に一同大感激! ⇒お点前、かげだて、注文 とり、お運び、水屋などに 全員大忙し。⇒ぼやきなが らも、おかげで(?)菊水 館でのビールがおいしい! 7時56分はやぶさで東京駅 発⇒一ノ関からレンタカー 2台、自家用車1台に分乗、 盛駅前のカメリアホール へ。■行く前に考えていたこと 3.11 に、東京のマンションで、折り重なって倒れている高齢者宅の家具を直しながら、「我々は皆、都会 の難民に近い」と感じた。タンスの上のものを下に降ろせば足の踏み場がなくなる状況はまれではなく、そ の方が多い。地震時の安全をどう確保できるか、いろいろ工夫して家具固定をやってみている。 仮設住宅ではそれが極端なので、手伝えることがあるだろうと考えて行ってみた。 ■家具固定実施戸数:11 戸 事前のアンケートでは申し込みは殆どなかった。家の中が片付いていないので見られたくないし、「『・・・ せねばならない顔』の人ならお断り」ということのようだった。談話室の本棚や冷蔵庫の固定から始めてい るところを、お茶のみに来たお母さん方が見て、「これならうちもやってもらおう」「あそこの一人暮らしの おばあさんにも声を掛けてみるね」と奨めてくれた。常駐の支援員さんも末崎地区全部の仮設につないでく れて、最終的には家具を固定したお宅は、仮設住宅談話室:小中井・大豆沢・山岸 の 3 戸、仮設住宅:5 戸、仮設の家族・親戚・関係者宅:3 戸、計 11 戸になった。 ■固定家具名、内容、数量:62 台 冷蔵庫:底にノンスリップシート、上部背面取っ手を結束バンドで固定... 13 台 食器棚:壁にアングル固定、中小は結束バンドにて。ガラスフィルム1... 10 台 電子レンジ:ノンスリップシートを脚の下に敷く ... 10 台 本棚:アングル固定...3 台 ラック、小棚:ピートンと結束バンドで壁に固定... 10 台 ロッカー:結束バンド、アングル、両面テープを組み合わせて固定...4 台 テレビ:結束バンド、紙管サポートを合わせて転倒落下防止...7 台 パネル掲示板:車輪にキャスターストッパー、壁と結束バンド簡易固定...2 台 テーブル:ノンスリップシートを脚に敷く...2 台 タンス:鴨居にアングル固定...1 台 . 計 62 台 その他、棚の上等に置いてあるものには、ノンスリップシートを敷いた。伺えな かった戸については、「自分たちで出来る事として電子レンジの下に敷くノンスリッ プシートを配布してはどうか」との支援委員さん達の意見で小中井、大豆沢、山岸、 大田、平林の計 259 戸分をお渡ししてきた。部品・材料費全部で.¥74,125.-■感想 皆さん、一緒の仕事場に出かけたり、野菜を作って分け合ったりと楽しく会話し、 支え合っている方たちで、まさに“故郷”そのもの。はて、東京で直下地震が来た ときにはどうなるだろう?都会の高齢者はもっと孤独だ。“故郷”は東京にはないが、 どうやって助け合えるだろう。 談話室をお借りしての私の自炊生活を心配して、作ったネギやらキュウリやら玉 ねぎやらを持って来て下さったのと同じように、私もこちらで“家具転倒防止”を 届けて回ろう。地震の時のことはこちらからは聞かなかったが、固定作業の間に「お じいさんは倒れた家具を起こしたり、散らばった食器を片づけたりして、それから 周りはどうなっているのだろうと玄関を開けたら、津波がドッと流れ込んできた。」 とのこと。“その時”に倒れたものを何とかしようとするのは人情なので、日常に 転倒防止を自分で考え実行することを通じて、心の備えが出来る。家具転倒防止と 津波避難の関係を実話で確認できた。
碁石地区仮設住宅での家具固定
2014 年 7 月 14 日~ 21日
NPO 法人東京いのちのポータルサイト
篠原 進
. 20 日のイベントでは「被災地と認知症 ~囲碁療法の可能性~」の講演を日本社会人囲碁協会メ ンバーである飯塚あいさん(東京都立神経病院脳神経内科・東京都健康長寿医療センター協力研究員) が行いました。今後、飯塚さんの研究は、仮説に基づく実証実験の中で証明を目指していきます。 私たち日本社会人囲碁協会は、7 月 19 日のイベントの1つ「公開対局とネットラジオ中継」として「大 橋プロのスペースマンでGO!~ Walcome.to.GO.galaxy ~」を放送しました。対局者に信田成仁 六段、寺山文哉岩手アマ六冠を、解説に謝依旻女流名人・棋聖を迎え、息の詰まる熱戦が繰り広げら れました。 全てのイベントを終えて、スタッフで「はいチーズ!」
日本社会人囲碁協会.
代表:村上 深
視覚障害者用の碁石(プラスティック製)の底部に「米」の切れ目があります。碁盤の目は凸状で、 碁石を交点「+」にはめ込んで打ちます。黒石の頭部に突起があり、白黒が判別できます。視覚障害 者は盤面を手で触って局面を把握しながら、碁を打ちます。 この碁盤の開発により、これまで碁は無縁だと考えていた視覚障害者が囲碁を楽しむことができる ようになりました。特に、中途失明された囲碁愛好者には福音です。昨年、福岡市の企業の金型業者 のご支援でこの碁盤が再生産できるようになりました。 「碁石海岸で囲碁まつり」で、この碁盤が大活躍しました。 ■三陸鉄道「囲碁列車」(7 月 19 日(土)と 21 日(月)) 3 月末に、木谷正道さん(実行委員長)が三陸鉄道を訪問して「囲碁列車」の相談をされました。 4 月から走る「レトロ列車」のボックス席にテーブルがついているのは良かったのですが、「列車の振 動で碁石が動いてしまう」(三陸鉄道・菊池弘充さん)。ここで木谷さんが視覚障害者用碁盤を思い出し、 試したところ、まるで測ったように 2 面が載りました。こうして、大船渡出身の石鍋博子さんが小さ い頃から考えておられた「囲碁列車」が実現することになりました。面白いものですね。 7 月 19 日(土)、私たちは新幹線で新花巻、JRで釜石へ、そしていよいよ囲碁列車です。謝. 依 旻六段をはじめプロ棋士 3 人、視覚障害者棋士 3 人、日本棋院墨田支部、兵馬の会、戸山高校 OB 囲 碁部など囲碁ファン、囲碁とは無縁の NPO の方々など 46 人が乗車しました。車内では、プロ棋士 指導碁、入門講座、囲碁ファンの自由対局が行われ、とても楽しい光景がくり拡げられました。 この碁盤は 3 日間、囲碁会場で活躍し、ホテルにも置かれて「囲碁ホテル」ができました。 ■「100 面打ち」への参加と視覚障害者記念対局(7 月 20 日(日)カメリアホール) 20 日は、カメリアホールでメインイベントの「100 面打ち」が行われました。一人のプロ棋士が 10 人の囲碁ファンと同時に対局します。健常者も視覚障害者も同じように、楽しくプロ棋士の指導 を受けました。私は、兵庫県から参加された長谷川加奈美さん(アマ三段)と記念対局を行い、日本 社会人囲碁協会の鐘ヶ江明日洋さんたちが大盤解説をされました。 囲碁は別名を「手談(手による談話)」と言い、老若男女、言語が違っても囲碁でコミュニケーショ ンを取ることができます。加えて、障害者用碁盤により、国内はもとより世界中の視覚障害者と健常 者が囲碁を一緒に楽しむことができます。 「囲碁列車」は全国のローカル線に適用可能だと思います。「もしかすると、過疎問題克服の妙手に なるかもしれない」・・・こんなことを木谷さんとお話ししながら、夢を膨らませています。 たくさんの方々のサポートに心から感謝します。来年年もぜひ、囲碁列車でお会いしましょう。
視覚障害者用碁盤の活躍~「囲碁列車」と視覚障害者対局
(一社)日本視覚障害者囲碁協会代表理事
柿島光晴(全盲・アマ四段)
大船渡市末崎町の碁石地区復興まちづくり協議会(大和田東江会長)は 25 日、同町のふる さとセンターで小中学生らを対象とした囲碁教室を開講した。地元碁石にちなみ企画した教室 で、参加者が囲碁の魅力を体感した。 碁石地区では 7 月、「20 世紀屈指の棋士」とし て知られる故・木谷實九段を父に持つ日本棋院墨田 支部長の木谷正道さん=神奈川県平塚市=が中心 となり、「碁石海岸で囲碁まつり」を初開催。同協 議会や災害復興まちづくり機構、日本棋院県本部と 大船渡支部などでつくる実行委が主催し、当日は全 国の愛打者が集い交流の輪を広げた。 囲碁教室は、市の助成金を受けて企画したもの で、碁石をキーワードにさらに地元の復興機運を高めることが狙い。 初回の 25 日は、末崎町内の中学生らが参加。囲碁まつりにも足を運んだ岩手大学の囲碁部員・ 齊籐玲弥さん(教育学部 2 年)と多田伸さん(同 1 年)が講師を務めた。 はじめに大和田会長が「囲碁まつり後、ようやく教室を開催することができた。今後、教室 を通して交流の輪をどんどん広げていきたい。」とあいさつ。このあと、参加者は講師からルー ルを教わりながら対局し、会場内は終始、和やかな雰囲気に包まれた。 末崎中の大和田涼汰君(1 年)は、「囲碁のルールはあまり知らなかったけど、知らないなり に楽しむことができた。」と話していた。 同教室は今後、来年 3 月までに計 5 回開催される予定。同協議会では地元を中心に広い参加 を呼びかけている。一般参加も歓迎する。 初めての囲碁教室の様子を伝える東海新報社の報道によって、地域住民(大船渡市、陸前髙田市、 住田町)に広報することができた。開催曜日は毎回土曜日とし、午後 2 時~ 4 時、ポスターを作製し、 末崎小中学校にも配布し、子供達の参加要請をお願いした。.しかし、子供達はクラブ活動やスポーツ 少年団の活動で忙しく、囲碁教室に参加してくれたのは少数だった。幸い、新聞報道で知った方から の参加申込みがあり、場所を居場所ハウス(震災後にふるさとセンターの近くにできたコミュニティー 施設)に変更し、3 ~ 5 回目を実施した。6 回目は、「囲碁のまち 大船渡フォーラム」の初日 3 月 7 日「楽しい囲碁」と日時、内容が一致したので、 囲碁教室も合流することにした。 第 2 回以降の開催実績: 第 2 回(2014 年 11 月 15 日)ふるさとセンター 第 3 回(12 月 13 日)居場所ハウス 第 4 回(2015 年 1 月 17 日)居場所ハウス 第 5 回(2 月 14 日)居場所ハウス 第 6 回(3 月 7 日)ふるさとセンター(予定) 当協議会は、「碁石海岸で囲碁まつり」でご縁のできた岩手大学囲碁部の学生に講師をお願いして、 昨年 10 月から囲碁教室を開催しています。以下は、東海新報(2014.10.26 発行)の引用です