(1)マンションオーナーとして
知っておきたい
民泊問題最前線!
~「民泊」の実態からトラブル対応まで~
(2)民泊って何?
◆定義
自宅の一部や別荘、マンションの空き室な
どを活用して宿泊サービスを提供する。
(厚労省:民泊サービスのあり方検討会)
◆タイプ
戸建住宅(一般戸建/古民家/農家…)
共同住宅(マンション)
※特に家主不在型 ここに注目
(3)民泊のメリット・デメリット
デメリット(問題) メリット
居住環境(マンション)
・平穏な生活
環境維持
・短期利用者マナー
や生活習慣の相違
からトラブル発生
・安全性 ・事故/火災など
収益
・不動産の
有効活用
・空き住居活用可能
(賃貸収入獲得)
社会
・社会秩序 ・テロリスト/不審者滞在
・海外からの
旅行者増
・ホテル不足解消
・経済波及効果
置かれた立
場によって
変わる利害
(4)国家戦略特区に
よる規制緩和
◆全国初の公認民泊
4件
現在の施設数
(Airbnb)
26,000件
日本経済新聞2月12日
違法
(5)民泊が持つ矛盾
◆現在のルールと実態(大田区の例)
大田区条例
実態 (airbnb)
旅館業法 適法(適用外) 違法
利用可能最低日数 7日以上 平均3.8泊
本人確認 パスポートで確認 ID確認のみ
名前/アドレス/写真
現地での本人確認 必要 不要
ルール化しても実態にそぐわない!
ザル!
(6)民泊が持つ矛盾
◆現在のルールと実態(大田区の例)
見解 責任の所在
内閣府 国家戦略特区で規制
緩和を優先
区の条例でルール
を決めなさい!
大田区 管理組合の同意は不
可。計画をもとに事
業予定者が管理組合
と協議する
事業予定者が管理
組合と協議して
可否を決めなさい
運営者
(airbnb)
管理規約については
ホストの責任
ホストが規約を確
認しなさい!
ホスト(区分所
有者or 転貸者)
何も知らない?
or 確信犯?
責任のなすり合い。管理組合はどうする?
(7)民泊の実態を知る
◆民泊のしくみと役割分担
民泊
事業者
Airbnb
他
ゲスト
(利用者)
ホスト
(運営者)
不動産
仲介
業者
民泊代
行業者
区分所有者/
転貸者
清掃/24時間多
言語対応
利用の半数以
上はアジアから
民泊物件紹介
近隣住民
管理組合
蚊帳の外
(8)(9)中国民泊、ようやく注目される
潜在マー
ケットでは
airbnb
より脅威!
(10)海外事業者が多いということは
…
ボーダーレス
国内問題では済まない未知の世界!
◆海外にも
ホスト(投資
者)がいる!
◆日本の事業
者の規制だけ
では
ダメ
!
(11)民泊の実態
◆民泊利用者の傾向
①新宿、渋谷など有名地が特に危険
※
中野・高田馬場・中目黒など
世界的に有名でなくても近隣
エリアとして危険
(新宿3分の募集例)
②ワンルームタイプも
ファミリータイプもどちらもある
※ホテルより格安で利用可能
(12)民泊の実態
◆民泊の対象になりやすいマンション
①都心(観光や行動で利便性あり)
②駅から近い物件
③規約に用途の規定なし
④規約の用途で事務所・店舗利用容認
※不特定者の出入りが容認されるため
⑤ゲストルーム、ジムなど共用施設が充実
⑥管理員常駐なし
⑦賃貸利用が多い
(13)(14)(15)民泊の実態を知る
◆予約の流れ
①WEBサイトで物件を検索
※空状況、金額、設備、ルールなど
②サイトから申込み
③airbnbから承諾の返信
④ホストとメールでやり取り
※ゲスト側:自己紹介、到着時間など
ホスト側:アクセス、鍵の授受など
⑤当日チェックイン
(16)民泊の実態を知る
◆オートロック通過方法
①エントランスの暗証番号を教える
②メールボックスに鍵を入れておく
➡メールボックスの暗証番号通知
③キーボックスに鍵を入れておく
➡ボックス暗証番号通知
オートロックを通過すれば
後は簡単!
(17)民泊の実態を知る
◆実際に宿泊したマンション
駅下車徒歩1分。商店
街先のワンルームマンション
(18)民泊の実態を知る
◆実際の体験
どこにでもある典型的ワンルームマンション
無施錠の室内に入り鍵を取得。
(19)日経マネー5月号「民泊で稼ぐ人たち」より
どこにでもある典型的ワンルームマンション
無施錠の室内に入り鍵を取得。
(20)民泊の何が問題なの…?
宿泊行為
騒音
ゴミ出し
共用部分独占使用
騒音
共用部分
独占使用
ゴミ
出し
宿泊行為
見知らぬ外国人の出入りなど心理的不安
渋谷区「民泊に
関する苦情」
調査より
圧倒的に多いのは…
(21)利用者のマナーとルール
◆ハウスルールより抜粋 (宿泊した物件)
・Please take off shoes at entrance.
・Smoking is outside only (or balcony)
「騒いじゃダメ」(特に早朝深夜)とか
「ゴミの放置はダメ」(分別…)
他にも守るべきルールはないの?
たった2つ
だけのルール
煩わしいルールは
課さない傾向
(22)利用者のマナーとルール
◆ホストが気にする最大のポイント
それは…
ゲストのレビュー!
どうしても利用者に甘くなる傾向!
よいレビューが入れ
ば、来客倍増!
(23)利用者のマナーとルール
◆ホストが気にする最大のポイント
レビュー
至上主義
(甘やかし)
ルールに
寛容な
お国がら
(24)民泊運営ホストの本音
◆業者の言い分は
・ホストの責任です。
・説明会等でのリスク説明少ない
◆ホストの意識
・「管理規約って、それ何?」
管理規約やマナーへの意識低!
法やリスクを理解しないで開始!
・バレても怖くないよ!
旅館業法
罰則は3万円
以下の罰金
or6か月以下
保健所で
摘発まで
難しい!
(25)民泊運営ホストに求められること
◆責任と自覚
●民泊事業のリスクを自覚すること!
●ゲストにルールを徹底すること !
●近隣への迷惑に対する配慮 !
●問題発生したら解決に努める姿勢!
●自分一人稼げればよいのではない!
どれも当たり前のことばかりだが…
そこが難しい!
(26)民泊への対応
◆民泊について方針はどっち?
まずはスタンスを決めること!
制限
容認
(27)規約で制限する場合の対応①
◆標準管理規約で制限する場合
・「専ら」の解釈によって変動の可能性
・民泊が「住宅」と解釈される事態を想定
・「区分所有者」に対する用途規制(12
条)
・民泊の実態に即してない(想定されず)
※
制限するにも手間・時間がかかる
管理組合で独自に防衛する必要がある
(28)民泊のビジネスモデル
区分所有者
賃借人
民泊利用者
(転借人)
賃貸借契約
転貸借契約
(転貸人)
民泊利用者
利用契約
転貸が
主流!
(29)規約で制限する場合の対応②
◆規約での提案
①禁止対象の明確化
民泊を運営するホストの実態で対応
➡ 所有者≦賃借人による転貸利用
例:区分所有者等
(賃借人を含める)
②不特定者への貸出しを禁止
③可能な限り具体的・網羅的に規制
※曖昧な記載は時の見解や解釈で変動
例:専ら住宅として…住宅とは何?
暗証番号の通知/インターネットで掲載
(30)制限する場合の対応例
◆管理規約
Aタイプ:用途が住宅のみ
Bタイプ:複合用途(店舗・事務所)
◆諸細則
Cタイプ:「専有部分の利用に関する細則」
Dタイプ:「使用細則」
Eタイプ:「ゲストルーム利用細則」
マンションの実状にあった内容で対応。
用途に
合わせ
て改定
(31)制限する場合の段階対応例
①規約のみ
(最低限、専ら住宅で)
②禁止通知
(拘束力は弱い)
③細則改定
(規約改定不可の場合)
④規約改定
(禁止条項明確版で)
⑤規約+使用細則
⑥規約+専有部分細則(
禁止事項)
⑦規約+専有部分+ゲストルーム細則
管理組合の実状にあわせて段階的対応
(32)民泊への対応
◆行政の潮流
・民泊解禁に向けた体制(2016年がヤマ)
解禁を前提にした民泊あり方検討会実施
・「管理組合は規約で自衛してほしい」
規制改革会議地域活性化WG安念座長1/12
・「民泊禁止なら規約改正。容認は現行
規約で可能」国家戦略特区WG八田座長2/5
この潮流は変わらない現実を受け止めて
(33)関係者の民泊への温度差
厚労省
国交省
旅館業者
民泊業者
仲介業者 管理組合
区分所有者
推進
内閣府
慎重
(34)民泊への対抗策
①規約改定
②細則制定
③日常管理
1)区分所有者への民泊禁止通知
2)不特定利用者の検知
3)不審者の検知
特にメールボックス、キーボックス周辺
4)インターネット広告のチェック
(35)民泊への対抗策
◆日常管理は“誰”がするの?
管理会社
管理組合
組合員
(居住者)
巡回による
不審者チェック
規約・ルール
不審者の通報
全員が一丸となった協力体制
(36)民泊への対応
◆規約の作り方
①管理会社に相談
②公開されている規約を流用
③マンション管理士に相談
④オーナー事務局へ相談
一人で悩まず、まずは相談!
(37)日常管理での対応(1)
◆迅速な対応策実施
①管理会社と理事会の連携
②疑いありの証拠収集と特定
③所有者、賃借人への聞き取り
④規約違反があれば中止の申し入れ
⑤改善が実施されたかのチェックも重要
⑥改善なき場合は次のステップへ
管理組合と管理会社が
一丸
となった
迅速
な対応!
(38)日常管理での対応(2)
◆民泊の簡単チェック法
①見知らぬ外国人(複数)を見かける
※
15時頃
10時~11時頃
②メールボックス周辺での不審な行動
③エントランス近辺での不審なキーボックス
④インターネット上での掲載
日常管理でいち早く検知すること!
チェックイン
チェックアウト
(39)日常管理での対応(3)
◆インターネットでチェックの留意点
①住居表示が出ない
②地図上プロットと異なることがある
③掲載の写真が異なることがある
特定できなく
ても状況証拠
の積み上げ
を!
(40)民泊への対応
◆制限しない場合
①規約改定で容認する形
容認する場合でも迷惑行為の禁止と
発生した場合の原状回復義務を明文化
第12条(専有部分の用途)
区分所有者は専有部分を(専ら)住宅として使用する
ものとし、他の用途に供してはならない。
2 前項の規定にかかわらず、他の居住者に迷惑を及
ぼす使用がある場合、理事長は理事会決議により当該
用途の禁止および現状回復を勧告することができる。
民泊
容認
(41)民泊への対応
②管理組合独自のルール
迷惑をかけずに共存するため、
管理上のルールを明文化
●ゴミ出しはホストまたは管理会社で
●騒音対策
●鍵の授受
●管理組合への届出制
●…
民泊
容認
(42)民泊ビジネスの旨み
◆民泊のビジネスモデル(月間収支)
宿泊料
144,000円
家賃
75,000円
手取り
69,000円
清掃代
(利用者負担)
売上 経費 収入
初期投資
礼金等100,000円
家具等400,000円
稼働率60%
(月18泊)で
想定【閑散期】
※管理会社を入れない自主運営の場合
(43)民泊ビジネスの旨み
◆民泊のビジネスモデル(年間収支)
宿泊料
1,728,000円
家賃
900,000円
手取り
828,000円
売上 経費 収入
礼金/家具等
500,000円
純手取り
328,000円
驚異の投資利回り
166
% !!
※管理会社を入れない自主運営の場合
(44)民泊ビジネスの突出感
《一般的な利回り比較》
始めたら止め
られない!?
銀行預金
0.01%
外貨預金
0.1
~1%
不動産
2
~8
%
民泊
160%~
そこに問題の
本質がある!
(45)民泊ビジネスの拡大
◆民泊解禁を先取り
導入を促す広告が躍る!
・インターネット広告
・ TVなどメディア
・続々と雑誌特集
・民泊関連書籍
・セミナー
・関連ビジネス
民泊交流会
(46)2
段階で進む民泊の拡大…
◆
1
st
STEP
・旅館業法「簡易宿所」位置付け
・設置基準緩和(ワンルームでも可能へ)
・フロント設置不要に緩和
◆
2
nd
STEP
・旅館業法改正
住居専用地域でも可
一部解禁
全面解禁
2016年
4
月1
日
2017年
3月迄
(47)ギネスに挑戦
◆
100%
とは・・・
ホテル東横イン全店舗稼働率
今、日本のホテルが取れない…
ここだけじゃない!
東京都のビジネスホテル稼働率
驚異の
93.2
%
(27年7月)
(48)急増する海外からの旅行者
◆
2014
年訪日外国人数
1341
万人
◆
2015
年訪日外国人数
1973
万人
◆
2016
年予測人数
2350
万人
出典:JTB「2016年旅行動向見通し」
(49)目標数倍増
◆
2020
年訪日外国人数【政府目標】
4000
万人
◆
2030
年訪日外国人数【政府目標】
6000
万人
日経「2016年3月31日」
留まることを知らない驚異
の目標。一体どうなるの?
(50)今後、どうなっていくの…?
◆想定される展開…
➡合法化により爆発的にホストが増える
➡外国人旅行者増・ホテル不足の追い風
➡ビジネスとして社会に認知
➡ホストの言い分が強くなる(権利主張)
➡複数の住戸で民泊、マンションに民泊定着
➡近隣トラブル、訴訟など泥沼化
手遅れになる前に対策を
(51)現在の業界動向
迫る民泊「待ったなし」!
●良心的事業者(大手企業)
➡分譲マンションへの慎重対応
※規約遵守などコンプライアンス意識
※対象物件品薄状態
●悪徳事業者
➡巧妙に民泊推進(確信犯的)
➡転貸可物件の価格吊上げ
●海外投資家
➡文化・価値観の相違は変えられず
(52)さあ、あなたならどうする
…
?
ともかく一歩踏み出す
ことが大切!
管理組合役員
ならば・・・
区分所有者
ならば・・・
管理規約を
整備しよう!
理事会(管理
会社)に聞い
てみよう!
(53)オーナーとしての注意点
●賃貸借契約では原則
転貸禁止
に
●契約違反には
契約解除
の旨明記
●時々ご自身の物件を
ネットでチェック
!
●
総会に出席
して情報収集を
●不審点があれば早めに
相談
を!
自分の資産は自分で
護る
!
(54)日本財託の民泊対応方針
管理組合ごとに決まりを設け、
きちんと管理できるような体制を
整えることはもちろんですが、法律
が整備されトラブルが発生した場合
の対処方法が確立するまでにはもう
少し時間が掛かりそうです。
日本財託では現在のところご所有物
件を民泊へ転用するためのサポート
は控え、状況を注視することをお勧
めしております。
参考
出典:日本財託オーナー事務局
(55)(56)進化する民泊
●鍵の授受代行業者
●ドアロックの遠隔解除
●代行業者による本人確認
●室内設置タブレットで本人確認
●民泊関連ビジネス沸騰
自分の資産は自分で
護る
!
日々進化(
IT
化・高度
化)
最新対応で
(57)まだまだ流動的な民泊
《今後の注目点》
●内閣府VS国土交通省・厚労省
●厚労省3/30通知の実行性
●各区での対応にも注目(ex台東区)
●違法ホストの取り締まり
●旅館業法全面改正(2016年度中)
※民泊管理業者登録制など
当分、目が離せない状態!
議論進展中
(58)厚生労働省3/30通知
旅館業法施行令の一部を改正する政令の施行等
についての留意点
~途中省略~
民泊サービスで特に懸念される近隣住民等とのトラブル
を防止する観 点から、法に基づく許可に当たっては、
関係法令だけでなく、賃貸借契約、管理規約(共同住宅
の場合)に反していないことの確認に努めていただくよ
うお願いする。
合法民泊では
住宅専用規約での実施不可!
当然のこと
ですが…
参考
(59)台東区旅館業法施行条例改正
3月29日可決、4月1日施行
《注目点》
①営業時間中に営業従事者
の常駐義務付け
②フロント設置の義務付け
※セルフチェックイン不可
参考
事実上、家主不在型
民泊の実施不可!
※他に千代田区などでも同様の条例あり
毎日新聞 3月30日
(60)オーナーとしてマンション
の資産価値を守り
高めていきましょう。
ご健闘をお祈りいたします。
民泊で不明点,お困りごとあれば
いつでもご相談ください。
[email protected]
URL:http://www.mankanken.com