Japanese Society for the Science of Design
NII-Electronic Library Service Japanese Sooiety for the Soienoe of Design
基 礎
デ ザ
イ
ン
教 育
に
お け
る
構 成 学
の
役 割
Role of
Constructive
Art
InBasic Design Education小 笠 原 登 志 子
多 摩 美 術 大 学 造 形 表 現 学 部 デ ザ イン学 科
OGASAWARA
ToshikoTama Art University
,
Faculty of Art and Communication,
Department of Design「構 成」 は基 礎造 形か ?基 礎デ ザイ ン か? デ ザイ ン専 門教 育機 関のカリキュ ラ ムは通 常
、
基 礎課程と啅門 課 程の2
段 階に分け ら れ ている。
前 者 を さ ら に2
段階に 分 け る な らば、
基 礎 造形・
基 礎 デ ザイ ン とする事 例が多い よ うで、
筆 者の 所 属 学科で もこ の分 類に従っ て い る。
基 礎 造形レ ベ ル で は
、デ
ザインの必 須条件と さ れ る 現実 的使途 に 踏 み 込 む前段 階として、
まず 造 形思 考と 感 覚を養いなが ら、
技 術に裏 付け られ た表現 力の基 本 を培うこと を教 育目標とする。
「構 成」が取り上げられ るのは、
大体どの学 校でもこ のレベル に な るだろ う。
しか し
、
基 礎 造形 と 基 礎デザイ ンの境 界 線を どこ で 引 く か につ い て は、
必 ずし も明 確な基 準が あ る と はいえ ないよ う だ。
た と えば実際 に 課題 作品 を他 学 の 教 員に 見 せ る と 「こ れは基 礎 造 形とい う よ り某 礎 デ ザイ ンの 段 階亅と評さ れ た り す る。
現 実 的 使 途を 設 定し ないの が基 礎 造形である と し たが、
事は そ れ ほど単 純で はな く、
個々 の 教員 に よっ てその捉え方 に差 違 が あ る とい うのが実態らしい。
さらには デ ザ イン 自体の 意 味 を 専 門的
・
職 業 的 な 計 画設 計 行 為 に 限定せず、
広く人 間の生活全般を攴 え る問 題 発 見・
問 題 解 決 行 為と す る な らば、
デザ イ ンは造 形よ り も大き な概 念となり、
基 礎 デザ インは 基 礎 造形 を含むこ とになる。 …
こ のあ た り の定 義づ けに関しては今後と も積 極 的な
、
かつ 過 不 足の ない検討 を 要する と こ ろ で あろう。
筆 者が 「構 成」 を テ
ー
マ の つ に据えて い る 演 習 は カ リ キュ ラ ム上では基 礎 造形 レベル に含まれて い る。
にもか か わ らず小論の タ イ トルを 「基 礎 造 形 教 育 にお ける…
」 と しな かっ たのは
、
で き るだ け広 義 の解釈を踏ま えて 「構 成」を 考 え たいとい う意 識か ら で あ る。
構 成 学 につ い て言えば、
デ ザ インの 基 礎レ ベ ル教 育と造 形芸術 分野での ConstructivcArt
を 領 分 と する に とど まらず、
普遍 的人智として のデ ザ インを 研 究対象とする基 礎 科 学と して位 罔付け たい。 「構 成」に対 する無理解と偏 見 凵 常 的 現実に 目 を向け れば、
「’ltfin
」
構 成 」 「立 体 構 成」 といっ た複 合 語に はな じ んでいて も、
ス ト レー
ト に構 成と言わ れ れば、
意 味 を推 し量 り か ね て首を 傾 げるデザ イン教 員やデザイナー
が 少 な く ない よ う だ。
高 橋 正 人著 『構 成』 を見た こ とが ある らしい人 で も 「あ あ、
教 育 大の、
あ れ」 と う なずく 以 上の反 応を 示 さ な かっ た りする。
構 成とい う言 葉が使 用 頻 度の高い一
般 名 詞で ある こと も災い し て か、
キー
ワー
ド と して は まこ と に使いに くいと実 感される。 こ のよ うな 認 知度の低さ が、
た と え ば 「構成」 イ コー
ルnCfi
・∫学 的パ ター
ン制 作技 術、
とい う偏 見をも た ら してはいないだろうか。 紋 様 描きの訓 練めいた 退 屈で面倒な作 図着 彩を学生に課し、
何のため の課 題 かと問わ れ れば 「と に か く受験に必 要」 iフ ィ ニ ッ シュ ワー
クの テクニ ッ クの 練 習一
1 「面 倒な制f
乍でも仕 上げる根 性がつ く」 な ど と答え て う ん ざり さ せ る よ う な指 導者がいな け れば幸いだが。
今は昔
、
’fi
K
一
が学 生 だっ たこ ろ 構 成」 に 否定 的 な考え を抱いていた同期生 た ちの感 想を ま と め れ ば、
お よ そ次のような ことであっ たu「製 図 川 具の使い方に慣れ さ えすれ ば誰に で もで き る作品だと思う
。
具 象的な イラ スト レー
シ ョンと ち が っ て 自己 主 張 が で き ないの だか ら魅 力を感じ ら れ な い 」…
当時の学生間に 流 行っ ていた 「自己主張」 とは
.
今H
風 に 置 き換え れば 「自己 表現1
とな ろ う か。
「構 成」 が没 個 性 的であっ て 自 己 表 現の入る余地が ない造形だとす るのは (自己表 現なるもの の吟 味は さ てお き )こ こ で改めてい う ま で も な く認識不 足である
。
け れ ど も自分 が構 成 教 育の一
端に関 わる立場に な っ て み る と、
数 卜年 前と大差ない 考え 方 を す る 学生が今な お 多 数 派であると覚 悟し て か か る必要が あっ た。
「構 成
1
は数埋 的 な 秩 序 を 活 用 する造形である。
数 学 が得 意 科日でな く て も 大 丈 夫、
と伝えて も、
た と えば「
級数」 と聞い ただけで 拒否 反 応を起 こす学生】S SPE ⊂:【八 【
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テザイ ン学研究 特 集 号Japanese Society for the Science of Design
NII-Electronic Library Service Japanese Sooiety for the Soienoe of Design
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