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かんがい用貯水池の堆砂に関する研究 III 神内上池における堆砂の層理について-香川大学学術情報リポジトリ

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第8巻第1号(1956) 65

かんがい用貯水池の堆妙に開サる研究

班 神内上他における堆砂の層理について 吉 良 八 郎

Studies on the sedimentationinirrigationalreservoirs. Ⅱ,Or)the stratificationof岳edimentsinreservoirJinnaikami

Hachiro KIRA(Laboratory ofAgIiculturalEngineering) (ReceivedJuly20,1956)

Ⅰ 緒

R 貯水池における堆砂埋没問題解決にあたり現存貯水池の堆砂分布状憩を把撞して:おくこと.は,その堆砂による埋 没機構究明のため必要なことである..この点から笠者は,香川県下に数多く(18,606個)分布している主としてか

(1−$) んがい用貯水池を対象に,本学前川教授の研究テーマとされて小るかんがい用貯水池相に関する研究の水文的因子

の1部として,貯水池相別唯砂分布調査を進めているそのうち香川県春日川支流天満川を締切った神内上池を研 究材料として,折から講上ならびに樋管工事施工中の峯の期間を利用して,昭和29年宋主として堆砂の垂直分布に (3) つい て調査を行い,既設人工湖としてのニ,三の性格を究明しえ美ので,いわゆる山池上mountain−reSe工VOi工の 著例として報貸する 訂 貯水池埋没支配因子からみた神内上池の概要 神内上池は香川県中部安原村外2カ村にわたる850baの流域をもち,木田郡西部を北流している春日川安流天満 川の虫下流部を締切り,下流側神内地(冤永ユ2年築造,満水面鎗35ムa’)の補助池としで大正3年築造されたかん がい用貯水池である・・この貯水池は春日川を水系とする通称四力池(神内上池ならびに神内地,公測地,松尾池お よび城池を・四力池と称す)と称せられるものの一つで,流域相当大にしてなお余水ある関係上,神内地の補助池と してのみでなく,他の直接流域数少のため満水しえない盆測地,俵尾池などに余水を補給する目的で,昭和27年度 から県営四力池用水改良事業が発足,現在1.2mの土堰堤嵩上エおよび取水装置としての斜樋管エが完了し,以降余 水吐エ,導水路エなどが計画施エされんとしている.なおこの四力池用水改良事業の一・端として,昭和28年度より 粛京大学農学部ならびに当香川大学農学部に神内上池流域流出率調査が委託され現在続行中であるが,聾者はまた 別に・この調査に.関連づけて貯水池搬入浮流土砂盆および沈澱顆による沈滅堆槍盈などの実測を実施中である. (4) 浮流土砂盈や堆砂盈の実測結果ほ今後長期間のデータによることにして,ここでほ第1胡に示した貯水池埋没を 安席ける各因子について岩干考察しでみよう (5) 第1表 神内土地の概要

・;. ・・ ∴

1)流域面積飴1,2表のように直接土砂供給 源となる直接流域画隠札 貯水池満水面積の約110倍 にあたり,相当莫大な土砂が搬入堆積することが予想 されるこの際第1図で分割流域Al, なる部分(約80%)の土砂は,降雨による土壌侵他に より天満川本流に流出し,河川による掃流ならびに浮 流物質のかたちで神内上池に流送堆積し,饉独分割流 域である貯水池両岸の_A3,A¢なる部分(約20%)で は,それぞれ小谷流による土砂運搬,池樺山飽からの 直接土壌侵蝕,あるいは貯水池波浪による池岸接触の かたちで槻入堆積することが考えられるい 流域面稗(ila) 8軋0 堤 高(m) 26・・0 堤 長(.m) 125一.0 貯水容盈(m8)

16乳200

850.0 2L7.2 129。0 759,125 満水面積(ba) 7一ト655j 8■・738

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香川大学靡学部学術報告 66 第 2 表 神内上池流域の概要 B A L  ̄ L2 Fは HoRrOy公式F (B=流域平均巾)による. sは・H。RT。Nの等高線延長法S=D,(D=相隣る等高線高温l=等高錬長)による・ Lは地形図で測った水平距敵,なお本表は5万分の1地図に.よるもの. 第1因 神 内 上 池 流 域 の 概 要

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第8巻第1号(1956) 67 2)流域内の地質,土壌の特性一叫帖ほとんど第4期漸層の花掛岩質砂質壌土であり,これら花組岩質土壌は他 (7 の砂岩や安山岩質土壌に比して受蝕性高いことを州村,藤が指摘しているように,地質,土壌の面からも 顕著な土壌侵蝕に.よる貯水池埋没促進の危険性が予想される‖ 3)流域内の地形的諸条件仙流域標高はmax.480m,min.100m高差380mで,その平均勾配をHoRrONの等 高線延長法で求めたのが第2表に示され,全流域でS=0。294となり相当急峻なる山砲流域なることが知れ,こ の点からも土壌流亡助長の危険性が高くなる.また第2表に示した流域の形状を示すHoRrONの形状係数は天 満川で大体0一2∼08の範閻にあり,わが国大河川,たとえば北上川(018),多摩川(0。07),相模川(0一13)など に,比較して相当大なる値を示す.すなわち長さの割に巾の広い職域をもつことになり,その結果流域の各部に降 った雨がほとんど同時刻に河川に出てくるから洪水慶したがって流速堆積土砂急が大となるといえるであろう. 4)流域内の植物被覆の性質流域内の地目別両税比率をみると,山林原野が約83山2%,桝撼約15」.4%(水田 10一・6%,畑4一・8%),それに池沼(神内上弛および広田池)約1一.4%を占め,山林は樹令10ノ・・−40年の赤松,果砥が多 くそれに水害防備林として最適の竹林が山脚に点在し,その他雑木からなっている.また原野も一「応砂防のため

山腹張芝エが施されており,傾斜地幣耕地としての水田,畑はいずれも棚田や階段姐であり,土壌保全,堆

砂埋没防止面からみた流域の鞄被状態は概して良好といえる一. 5)流域内の気象的諸条件……神内上組流出率調査のための流域内6カ肝気象観測結果によると,年雨盈約 し000∼1,700mm でその月別分布も 年により異るが第 2図のように.6, 7,8,9月にわた るpeakがあるよ うで,流域内2カ 所の白旨己雨盈計記 録による月別最大 10分間降雨強度を 示すと,第3表の ようであり,聾者 ∴

_ ∴

界強度2mm/10分 籍3表 月別最大10分間降雨強度 (神内上池流域)

月i慧慧慧j備

考 1955 「′ /′ 〝 「′ ■′ 〝 〝 ケ R¢(川添)およ びR8(久保田) に.おける白記雨盈 計記録に.よるも の. ※:欠測のため井 戸村土嚢侵蝕試験 地資料(10)を採用

19561

〝 2

ヶ3

第2 因 神内上池流域月別雨盈 (6カ所観測平均) (ただし傾斜150裸地)以上の危険降雨が6 −9月に頻発しており,聾者の高松に.おける 過去12年間資批よる危険降雨の季節的分 から推定すると,雨蝕危険性は6月‘下旬∼8 月上旬および8月下旬∼9月下旬に最も高く 年間堆砂の大部分ほこの季節め降雨により流 亡搬入されることが考えられる..この点池内 6カ所に.設置した沈澱精による観測により, 季節的分布状態の究明が可能となる. 6)水理学的特性…・天満川は春日川支流の 山地流域にあたるので,第3因のように縦断 勾配急であり,流速も大となりしたがって浮 流ならびに.掃流土砂盈が大となることが考え られ,後述のように貯水池内堀埠附近まで掃 400 標 高 (m)300 200 4000 5(DO 6000 1000 2000 河 川 延長(m) 流砂が達した一原因が裏召される.・ 第3因 神内上池流域における天満川本支流縦断図

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香川大学県学部学術報告 68 7)人為的諸作用…‥=この点から流域内耕地の土壌侵蝕防血植林,山腹の治水工事などによる流域管理が望ま れるが,神内上他の場合特に」二流側に.数カ所砂防堰堤を築造して,貯水池流入土砂を上流側において阻止する方 法が,堆秒間題解決の先決問題ど考え.られる..

8)貯水容盈‥…貯水容盈の大小ほ直接唯砂による埋没年数接な関係があり,渾城南楳や貯水池流入水盈

などと関連づ批実験式に・より考察してみよう.まず笠名実顔那承水係紬=宝≒7一4847×10−2(C‥貯水容

盈m8,A‥流域面積m2)を導入したものから概算すると.平均年唯砂率Rs=0。.17(C/Aト043≒0り52%となり,約192 年で埋没牒抑29年現在全堆砂率ほ貯水池年令40年として約21%と椒算されるrまた鰍率恥=吉×ユ00≒26■0

%(Q:欄年貯水池流入畑)を導入したものからほRsニ2…69(享篭Gナ040≒0■76%と∴なり,寺沢133年で埋

没,現在全堆砂率は約30%と概算される. (12) 次に.鶴見笑顔式を用い唯砂畳を概算してみると,qS=0〃1(C/F)08≒7“93m8/km20fdIainagea‡ea/yeaI・ となり,平均年間全堆砂敦は約6,742m8/yeaT,埋没年数ほ約94年,現在堆砂致は貯水容盈の約42%と計算され る.この場合平均年堆砂率は約1‥06%となり輩者の式よりやや大なる値がでる. 以上各実験或はわが国大規模発電用貯水池の資料によるものであるが,承水係数,貯水率について発電用高堰 疑の平均値(′fa=5ィ2537×10−2,R。=41小1%)と比較すると承水係数ほ大で貯水率ほ小なる億を示し,笑顔式 による概算値からみると,大体小渓谷を締切った場合であり,大規模な発電用貯水池の場合に・おける緩慢塾埋没 貯水池に相当するようであるり 9)貯水池の環境位置前川教授の環境別に分凝された山地mountain−Ⅰe3erVOiI(河川の本流またほ主要 な支流を山間渓谷においで締切るもの)に相当するものであり,またその名が京すように周一剛lI水系の最上流 を締切ったところの棚地中奥地あるいは上池に相当するものであるから,堆砂墟投の危険性多く後述のようにそ の堆砂分布に.おいてほ翫著な山地の特色を示しておる. 10)貯水池面積,深さ,縦横断形状・‥‥貯水池満水面櫻は篤1,2表のように流域面横の約1%足らずであり,こ の点からも埋没速度大なることが想像される.決さは最大深約23mでありその断面形状をみると湛水長約1,100m 王・Ⅰ

で前川教鎧によると盗み度C=芸=㌔吾=0一・14(H‥軟水深,R:満水面の欄草餅あり,他の例(日本

かんがい用高士堰堤平均011,朝鮮かんがい用高士堰埠平均0.02,日本発電用高堰奨平均0“06,あるいは香川県 下かんがい用実測貯水池平均でほ山地0。.12,栓池0け08,野池004など)に此餃して相当大なる値を示しており, 1 (−・S) その貯水池の窪み男あるいは池悍の平均傾度がいわゆる山地的性格を示すもので,その堆砂機構も野池 士ie姓 Teservoir(平野の窪地とか傲かの高低差を利用して締切るもの)と.は大いにこと.なる面が顕著にみられる. 11)堆砂排除施設‥この役目を果すものに余水吐,庶樋管などがあるが,昭和29年4月15日底樋管入口欠敢 後多盈の堆砂地泥が下流側河川を哩汲し,更に下 流約700mに背水点をもつ神内地に搬入堆積され て麒著なデルタを急造したことからみて,凰樋管 利鼎こよる排砂効果の棲めて大なることがうか がえる… 静4図は下地である神内池を示すもの で,その上流側白い部分ほ,減水期に露出した Delta depositを明示している.このDeltaほ 神内池築造(安永12年,1635年)後,その上流側 に神内上池築造(大正3年,1914年)まで約280年 間にわたり,潰旗天満川流域から搬入堆積して進 霹し,その後約40年間ほほとんど進展なく,今回 (昭和29年,1954年)の神内上池内堆砂池泥の放 出,搬入により急速に前進したものと考えられ るり なおこのようなDeltaの進展により,貯水 容盈,満水面積などの変移淑少をもたらす反面, 満水面上露出したデルタ鞄帯は,再び貯水池築造

上流側神内上池 Top−Set bedsとして形成された より流入 Delta deposit(淑水時露出した

白い部分) 第 4 因 神内地におけるデルオ進展状況

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集8巻鮨1・学(1956) 69 前の農耕地としで自然干拓が行われたことになり,神内地の場合も,上流側デルタ地帯が相当英田と化してい る. 以上神内上池檻関する埋没支配因子について若干解析してみ.たが,堆砂埋没の著しい発電用笛堰堤に比較した ら,その規模小で緩慢塑埋没貯水池に相当するも,香川県下に/おけるかんがい用貯水池中でほ,堆砂による埋没 危険性大なる貯水池であると考えられ,その残存堆砂状況あるいは実験式による概算などからみて,大体40年間 に約10∼20%程度埋没していたのではないかと推察される.

肝神内上池に見出きれた堆砂屠理

昭和29年4月ユ5日腐植管欠瞭後,昭和30年未満上,斜樋管工事完了し貯水開始までの期間において,洪水毎堆砂 地泥の大部分が底樋管を・通じて−放出ざれたが,聾者は昭和29年宋塞虚の期間を利用してその残存堆砂の垂直分布調 査を待った.すなわち残存堆砂は旧河心(流心)を中心に両岸侵蝕をうけて朋瞭な垂直断面を露出しており,しか も流心部は旧池床を露出しているので堆砂の最下底から残存唯砂分布が容易に観察できた.(第5図a∼d参照) (A)点:A断簡調査位置,両岸は 侵蝕をうけた唯砂垂直断面露出 第5図 a:底樋管欠汲後の唯砂流出状況 〔上流側デルタ部分(Top−Setbeds), 昭和29年4月宋,前川写〕 且点:B断面調査位置,調査時は写 賽堆砂面より約5mの旧地底まで侵 蝕さる。 第5因 b:底値管欠潰後の堆砂流出状況, 〔牧節分匠部分(Bottom−Set beds), 昭和29年4月末,前川写〕

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香川大学盛学部学梼報告 70 C点:C断面調査位記 D点‥欠筋底樋管 第5因こ d底樋管欠敬彼の堆砂流出状況, 〔下流側(.Bottom−Se七beds),昭和29年10月採土時, 曽良写〕 第5図 C,底樋管欠没後の唯砂流出状況 〔下流側(Bottom−Set beds),昭和29年 4月宋,前川写〕 大観的にその流心都南例の垂直分布をみると.,山地堆砂の特性を示しており,上流から堰奨附近までの各断面に おいて,洪水時における掃流により流速堆積したと考えられる掃 洗物質層tractional−loadlaye工(主としで黄褐色,茶褐色乃至赤 褐色を重した砂礫闇)と,洪水時あるいは掃洗物質を伴わない出 水時に,浮流あるいほ潜行密度流により運ばれた微細粒子からな る浮流物質が徐々に沈澱堆穏したものと考えられるところの浮流 物質層suspended−loadlayer(隅櫓や亜酸化鉄の存在に.より ほとんど青色をおびた腐泥粘土層)なる堆積層が互層をなしてお り,いわゆる閻理stratificationを形成しで大型の縞が明瞭に 認められた..またこの砂礫層と腐泥層が互層をなす各層王酎こつい て浮流物質闇で約2′→5mm程度,掃洗物質層で約10∼100mm 程度の多数の縞,す・なわちPE肝ILI且Ⅴ(1929)(1ヤ)が湖沼堆積物で 命名した後闇理Mikrozone,micro−Stratificationが発見され た..なお各後層理内では沈澱速度の関係で下層ほど粗粒卓,上層 ほど微粒子なる暦序を京しており,その傾向は浮流物質における いわゆる沈澱倣層珪Sedimentmikrozone,Sediment−micro− strati土ica七ionにおいて朗著であった(第6図参照). また各残存垂直断面をみると,そのうち浮流物質層はいわゆる (18) 池泥の特長を示しており,腐植や亜酸化欽の存在により一腰笹暗 育色を量しているが,旧池床より堆砂上同になるに・したがって 02による酸化がおこなわれて酸化鉄の存在多くなり,次第に褐 色を帯びその包も曙青色から洪菅色に露出表面に至ると褐色に近 づく傾向がうかがえた小 堆砂分析試料ほ第1,4因のようにその洗心部に沿ってその Top−SetbedsとみられるA点(厚さ340cm),Bottom−Setbeds と考えられるB点(厚さ171〕cm二)およびC点(厚さ145cm)なる 第6図 A点(Top−Setbeds)に.おける堆砂 層理

(7)

第8巻第1尊(956) ■ l − ‖ ■ −l ■ ■ 等$∈=宗㌘S=芸深 謀=二 等 匡=岩 宍 匡 ぐヾ+(\ くN N N N N N N N N N N N N 「・1 く:⊃ くエ〉 ハ】(刀 【Cl(γ〉ド ⊂) く二○ くか m の N ⊂) の ぐ) ト の [、 M くX) M CO の [、 の CO M (0 将﹃り心賓泄贋曽鑑Q膚巳〆○↑両血潮泄 (:⊃ r」 ⊂〉 −→ ⊂〉 r」 の (¶+(「 ○〇 (:0 「・」 ∝)(¶ CO の CO 寸 ⊂〉 「■ く⊃「づ く=」」± P〔ヨ 筐∴汽 巨己 R ⊂〉 r■ ⊂)「・」 ⊂) ■−■

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香川大学遊学部学術報告 72 3断面虹づき,旧池床上残存堆砂を各層毎採取して実験室匿持帰り,堆砂の粒径分布,仮比塞,其比翼,孔隙率あ るいほ有機物(TuRIN氏の酸化滴定法により炭素ならびに腐植盈定患)などの分析をおこなづたが,その結果を示 したのが第4表であり,各調査断面において引責をなしている浮流物質闇(Ls闇)と掃流物質層(Lt暦.)との理 学性が自ら異なっていることが確認される。すなわちその粒径分布や−−傲的理学牲をみると,Ls掛ま大体粘土な 多盈に含む撒塵土かこれに近似したところの腐植を含んだいわゆる隔泥であり,朗らかに洪水時あるいは閣時出水 時において浮流や潜行密度流として蓮ほれた徴純な浮流物質が,洪水後あるいは常時徐々に沈澱堆積した暦である ことが推察される小逆にLt層ほ大体轢に煉る富む砂土あるいは礫土からな、つており,闘砥含畳も極めて少く,洪 水時揃流により地底に沿って運搬堆積した闇であること.が容易に推察できる 次に各調査痍存堆砂の垂盾漸面につきその全浮流物質層理,全掃洗物質檀理および全断面に関して,そのWeigbt として各層の厚さを加味した全層理毎平均値を求めたのが貸7囲および第5表であるりここで第7因は唯砂の粒径分 恵 投 ︵%︶ 第7図 声Scaleに.よる累加頻度蘭綿 飴5表 層 理 別 理 学 性 ・

∴ 一ニー.

A  ̄ 二 ̄∴ ・ ‥一・予 C A Lm(金屑理乎 均) 8 C 細 土 さ 厚 理 層 有機物含盈 土 性 名 腐植監 b(cm) 1eO 220 125 ITumus ユ」塑 一_− 2..371閲砥を含む埴盛土 1..37 213 2り60 0..13 0“25 0.31 腐植を含む紺埴土 腐植を含む紺埴土 徴に煉る富む砂土 礫土 課に.煉る富む砂土 壌土 樽旗」二 闇値を含む用量土 3.66 4..49 0.26 0い43 0.53 1.38 1一.94 3い95 3 へ5 6 3 3 3 1 1 1 2 2 つム RJ ︻ノ 7 4 7▲ ﹁ノ 6 4 ︵=J 5 0 9 7 0U n︶ 4 4 5 160 j 1400 250 弓1..41

2。【1。47

499710..79

3401‖18l・15

470 1一・13†1“09 145o.980日9(ミ 6 7 9 ,・⊥ −て ︻0 6 1.13 2い29 布を示すのに1>SCale(14)を用いたものである..すなわちWENll\r、R用の粒径階級区分によると粒径d=2〔′(¢:指 数)となっているが,粒径大なるものをgrapllの産別ことるためd=2 ̄くノとしてこの対数をとり¢ニーlog2dで表 現したものである小 また筑7囲の4scaleによる累加頻度曲線から粒径の中央値(M.1¢=median¢),4分

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鮨8巻第1号(1956) ラ3 幾6表 分 級 度 の 比 較 事

項i層理厚さ芦Max..。f

Median。f

≠Q。artiledeviati。n

diameterof diameter Percentiledeviation Of diametel■ Pd¢】dp(mm) diameter dmax しnltl−≡ 層\\\ 理\\\ 別 断 這こ;丁訂(m示 \鋸 屑\ A 180 0‖080 0。220 0い260 0“120 0。240 0.250 0.0265 0小0二265 0.0580 Ls(浮流物質 層理平均)

8 220

C ≦ 125 0小93】 0..5;○ 0“005 0小83 0560 0.380 0..690 0.450 0nO66 0..074 0,360 A 8 C 6 5 ︵∠ 0 0 0 1 2 1 1 1 0 3 5 4 0 1 Lt(掃洗物質 層理平均) A 340 Lm(金屑理平′J 均) …j;≡… 0..006 1..48

註‥Md¢=M50,Qd¢=警㌣沌直誓芦射るものり

dm,dq.,dpほ¢scaleから粒径dを求める片対数の表より求む. 6表である・これらによるとその性格も明瞭になり,その粒径分布をみると大体払層理では粗粒子より微粒子に 向い漸増,¢scaleにLよる累加頻度曲線はconvextypeを示し,Lt層理でほ大体逆に微粒子より粗粒子に周って漸 増して曲線はconcavetypeなる傾向を示すl・また各断卸こおいて仮比翼,鼻比墓はLt層理がL丘層理より大で あるが,孔際率や有機物(紺土中炭素および腐植盈)ほ運にL8層理がLt層理より大となり,結局その平均的土性 ほ,Lg層珪にL*いてA断面で関根を含む埴痍土,B,C断面で隔砲を含む純埴土となり,Lt層理ではA,C断固 で礫に頗る富む砂土,B断面で礫土となる. また上下流断面の比較を行うと,L8およびLt層理に・おいてA・サB→Cと下流側断面ほど最大径,中央値Md¢あ るいは分級度を示す10分偏差Pd¢などの値が小となり,天然の分級産がよく粒径分布がMd¢を中心により集中して いることがいえる・・また各Lざ,Lt平均闇理において下流側ほど鼻比翼,孔際率および有機物合致などが大なる傾 向を示し,その各断面に・おける会同理平均値をみると,7■流側ほど粒子が小となり,仮比露ほやや小となり,呉比 冤,孔隙率あるいほ有機物含盈など大なる値を示し,結局平均土性ほA断面で壌土,B断面で埴腰土,C断面で隣 砥を含む維埴土となる小 以上のように貯水池の背水附近より堰堤近くまでの間における流心都(主通水路)に沿、つた堆砂断面では,大体 礫に周る富む砂土あるいは礫土からなる掃洗物蟹層と,腐植を含んだ相磯土からなる浮流物質層が互屑をなす・とこ ろの駁著なる大型層理を形成する事実ほ,いわゆる山地的唯砂機構の特性といえるであろう..また今後古くからか んがい用貯水池として利用されている大小数多くの貯水池堆砂情理(特に慣珪の博さ,粒径)の究明により,過去 における洪水の時期や規模あるいは貯水池年令などの推定が可能となろう. 駿後にこの調査では,主として貯水池の流心部に沿った僅か上,中,下流3断面につき,その旧池床からの残存 唯砂垂直断面約50cm巾から採取Lノた試料につき分析検討を行ったものであり,なお数多くの貯水池を対象にした 詳細な調杏をまたなぐては,貯水池堆砂層悪の性格がつかめないと考えるが,朗著な山地的貯水池における堆砂の 重富分布を示す事例としては充分なものといえよう。. 一般に人工貯水池における土砂の堆積は,わが国でも田中(13−が千頑貯水池において認めているように,自然三 角州と同様に,Top−Set beds(頂部堆精層),Fore−Set beds(i二】柏i堆組閣),Bottom−$et beds(底部堆積屑)あ

(10)

香川大学遊学部学術報告 ワ4 池における堆砂分布ほ,その貯水池の形態,県境立地条件あるいは貯水池内位置などに・より極めて複雑な様相を量 するものといえ.よう.この点神内上池の場合,その堰堤附近まで上下流位暦に・よる堆砂の性格異るとはいえ,砂礫 層と閣泥層の互屑をなす層理が朗著にあらわれたことは,その環境立地が河川最上流山間部において締切ったとこ ろの山地あるいは上池に相当すること.は勿論のこと,木調査が流心部に沿った断面のみについて行ったこと,また その形態が峡谷を締切り窪み慶大なる細長な形を重しているためなどにも起因したものと考察される・その他各断 面に・おける大型層理中にみられたLs,Lt層内の後層理あるいは洪水毎の浮流ならびに掃洗物質層が互層を形成す る状態などについては,当地に設置した特殊な沈澱箱による観測結果から後日換討してみたい一・

Ⅳ 摘 要 緒 言

かんがい用人工貯水池相からみた山地の堆砂著例として,神内上他における堆妙に・よる埋没支配因子の解析なら びにその残存堆砂の垂潰分布を調査して君干知りえ.た諸点を示すと.次の通りである小 (1)神内上池の唯砂埋没ほ,その危険性大なる発電用苗堰掛こ比較したら,比較的親槙小でいわゆる緩慢塾埋没貯 水池に相当し,その残存唯砂あるいは実験式による概算などから,大正:3年築造以来40年間に約10∼20%程度埋 没していたものと推定されるが,香川県下に分布するかんがい用貯水池中では,堆妙に・よる埋没危険性大なる貯 水池と考察される. (2)人工的山地における流心部附近の堆砂断面には,背水位置から堰堤附近に屋る間に・おいて,掃洗物質層と浮流 物質層が互層をなした大型の層理がみられ,なおその各層理中には徽層理が見出された1・ (3)掃流物質層と浮流物質層の性格には,麒著なる差が認められ,掃洗物質層ほ洪水時の掃流に・より池底に潜って 流送堆横し,浮流物質層ほ洪水時における浮流や潜行密度流と・して運ばれた微細な浮流物質が徐々に・沈澱堆積し たものであることが推定される. 極)掃洗物質層ほ黄褐色,茶褐色乃至赤褐色を京したところの礫に頗る富む砂土か礫土であり,運に浮流物質層ほ 淡膏色,膏色及至晴青色を基した腐植を含む埴撰土乃至細埴土からなるいわゆる闘泥である・ (5)仮比温泉比翼ほ掃洗物質層が大であり,孔際率,有機物含畳(炭素盈,隣砥盈)は逆に・浮流物質層が大とな る・・ † (6)貯水池内堆砂上下流断面の比較を行うと,掃流ならびに浮流物質層と・も下流側断面ほど一版に粒子が小となり その最大粒径,粒径中央値あるいは分級度を示す粒径10分偏差などが小さくなり,天然の分級度がよく粒径分布 が中央値を中♭に.より菜種してこいることがいえ.る.また下流側ほど貢比重,孔際率および有椀物合盛大なる傾向 がある. 最後に.この調査研究にあたり常に御指導をうけている東学前川教傑ならびに碓砂試料の採取あるいは分析に協力 された脇谷助手,多田,栢湘諸氏に贋く感謝の怠を表したい小 参 考 文 献 (1)前川忠夫:香川県の溜池について,香川農大学 術報告,6(3),273∼282(1955). (2)前川忠夫‥野池の池相について,農業土木学会 講演要旨,64(1956一).. (3)前川忠夫:かんがい用貯水池相に関する研究(貯 水池の規模及び形態について),農業土木学会中四 国安部研究報告(9),47′}56(1956)・・ ㈲ 吉良八郎‥貯水池の堆妙に.関する研究(1),香川 盛大学術報賃,■7(1.),15∼26(1955)・、 (5)香川県農地部空:二四力池用水改良事業計画乱 (1952).. (6)秋蕉満寿次:香川県神内上池流出率調査(予報), (1954r). (7)川村秋男,芳野省三:土壌の理学性と侵蝕度に ついて,土壌侵蝕研究集録(1),111′}118(1951). (8)斎藤実,中山−i義,日笠正次:花崗岩及び安山 岩質土壌の理学性について,香川農大学術報告,7 (1),105∼110(1955.). (9)CoopER,A.J.,,S2TYDER,W.M。:Evaluating

effeこtSland−uSe Chages on sedimentload, Pγ∂CいA..5山C.且,82(注Y−り,883(1956). (1吻 吉良八郎‥土壌保全を対象とした危険降雨に関す

る研究(勿,蟄及園..,31(飢851∼852(1956). ㈹ 吉良八郎:果樹園の土壌保全に関する研究(11),

(11)

第8巻集1号(1956) 鼻業土木研究,24(乱36−′40(.1956) (均 善良八郎:果樹園の土壌保全に関する研究(Ⅶ), 戯業土木研究,24軌 47”51(1956) (1瑚 田中治雄,松島三晃:千頚貯水池に.於ける底質 について(概報),魔力中央研究所土木部載蕾,1 ′−55(1953一) フ5 (唖 市川正己:山地災害の調査と実験(下),科学の 実験,7(6),66∼73(1956.) 胸 膏村信書こ湖沼学,273∼279,三省堂(1942) 個 玉置腐蓉,星川.玄児:池泥の研究(エーⅡ),香 川農大学術報告,5軌18い−189(1953),6払 222一一226(1954二)。

R e s u m畠

The author showsin this paperinves七igations and e二くperiments on the verticaldistribution of sedimentsin reservoirJinnaikamiin order to studytheproblems ofsedimentationconstructing

artificalTeSerVOi工′S

The results are summarized as follows:

(1)Inthemountainreservoir′COnStruCtingaTtificialreservoirs,thestratificationsisacknow19dged concerning the verticaldistribution of sedime:ltS due toits tractional−load and suspended−load by flooまits centerline part of stream during dam from backwater小

Generally speaking the tractional−loadlayer(Lt)in these stratifications was the sand$Or gravelshas a tinge of brown,but suspended−loadlayer(Ls)was the fine clay has atinge of blue which contains humus.

(2)The mean values of size of grains(the rrax…,me〉diam and percentile deviation diameter), apparent specific gravity and realspecific gravity of tractional−loadlaye工Werelarger than those of suspended−loadlayer and porosity and organic matter contents(the percentage of caTbon and humus)sma11er.

(3)Inthetractional・loadlayer and$uSpended−loadlayer the realspecific gravity,POrOSity,per−

centage of ca工bonandhumusof downstreamsidesediments werelargerthanthoseof the upper

stream side one and the size of grains(the max.,median and percentile deviation diameter)

参照

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