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ニコチン酸アナログ耐性変異株のNAD代謝-香川大学学術情報リポジトリ

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367 香川大学農学部学術報告 算29巻第62号367∼374,1978

ニコチン酸アナログ耐性変異株のNAD代謝

桑原 正章,木村 裕子

METABOLISM OF NADIN NICOTINIC ACID

ANALOG−RESISTANT MUTANTS

MasaakiKuwAHARA and Hiroko XIMURA

InhibitoryeffectofvariousnicotinicacidanalogSOnthegrowthofbacteriawasinvestigated・

6−Aminonicotinamideinhibited the growth of EscheY・ichia coli.and other bacterialstrains at a

concentration of5×10−4M.However,the growth wasrestoredbythe addi†ion of5×10 ̄8M

of nicotinamide.Instead,effect of pyridine−3psulfoic acid wasirreversibleand the growth

was never recovered bythe addition of excess amount of nicotinamide.

Mutants resistantto6−aminonicotinamide and pyIidine−3−Sulfonic acid were obtained from

the culture of E.coH and AchromobacteYIbolymorPh,reSpeCtively.These mutants werein・−

clined to have aincreased yield of nicotinic acid.Tracer experiments showed thatintact

cells of6−aminonicotinamide−reSistant strains of E.colicommonlydevoided of the activityto

synthesi2=eNADfr・Omnicotinicacidandnicotinamide・Disruptedcells alsolacked the NAD

synthesizingaCtivity.However,A.Po砂mor4h andits pyr−idine−3−Suifonic acid−reSistant

strains equa11ysynthesizedNADfromnicotinamide・

ニ.コチン酸アナログの細菌に対する生育阻害作用およびアナ■ログ耐性株のNAD生合成の特徴について検討した・ 6−アミノニコチンアミド,およびビリジンー3−スルホン駿は5×10 ̄4Mの濃度で生育阻害作用を示した・6−アミノ ニコチンアミ.ドによるE√SCゐ♂タ・ね戯α“漬の生育阻害は‰4当意のニコチンアミドの添加により回復されたの軋対し, ビリジンー3−・スルホン酸による阻害は過剰のエコチ・ンアミドの添加に・よってこも回復できなかった・一般に・β・00粛 の6−・アミノエコチ・ソアミド耐性株およびノ毎如・〃∽〃みαCg♂㌢弼γ∽∂7♪ゐのピ.リジンー3・−スルホン酸耐性株のニコチン 酸含堂は/親株よりも高い傾向が認められた・またこれら耐性株はアナ一口グの分解能は有しでいなかった・6−アミノ エコチッアミド耐性株E.α崩ではニコチンアミドおよびニコチン酸からのNAD生合成反応が認められず,破砕菌 体に刺、ても合成活性が認められなかった・ビリ汐ンー3−スルホン酸耐性A・♪0そγ研∂デ♪ゐでは親株と同様のNAD生 合成活性を示した・ 緒 日 本来の生理滴性を示す物質と類似の構造を有する物質(アナログ)はしばしば代謝捨抗体としての作用を示すことが 知られている.ビタミン紅おいてもアンチビタミンとしての作用を示すアナ一口グが存在する・酸化還元酵素の補酵素と しての役割を有するエコチッアミド・アデニン・ジヌクレオチ・ド(NAD)やニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオ チ・ド・リソ酸(NADP)の生合成前駆体であるニコチッ酸(Ⅰ)やニコチンアミド(ⅠⅠ)の括抗体としてのビリジンー3− スルホン酸(ⅠⅠⅠ)や3・−アセチルピリジン(ⅠⅤ)が知られている.また制がん作用を目的として合成された化合物のう

ち,6−アミノニコチンアミド(ⅥⅠ)の投与は動物組織中のいくつかの酵素活性を低下させる(1・2)が,それは組織中

(2)

香川大学農学部学術報告 桑 原 正 章,木 村 裕 子 368 でのNADグリコヒドロラ−ゼによる塩基交換反応(3)により,不活性なNAD類縁物質を生成す・るた■めと考えられて いる. 一方,ある種のアナ・ログは微生物に対してこも阻害作用を示すが,これらの薬剤に対して耐性となった菌体ほ,しばし ばそれに相当する本来の物質を菌体外に多塩分泌することが知られて.いる.たとえばアミノ酸アナログの耐性菌は代謝 調節に対して不感受性となったものが多く,過剰のアミノ酸を生産するため発酵工業に利用される.しかしニコチン酸 アナ・ログ耐性株がニコチン酸を過剰紅生成する例は極めて少なく,わずか紅ⅠⅠⅠ耐性E5Cゐβタ査c扇α以痛(4)が親株の3 ∼4倍,ⅠⅤ耐性の緑藻Cカタα∽.γゐ∽〃〝α5e〝gα椚βねS(5)が約6∼10倍のエコチ・ン酸を生成することが知られているに すぎない.また動物におけるエコチッ酸アナログの作用機作の説明が微生物の場合紅適用できるか否かは極めて疑問で あり,作用機構に対する知見もはとんどない. 本研究ではFig.1紅示すいくつかのニコチン酸アナログの細菌に対する作用,および,こ.れらのうち特に.ⅠⅠⅠおよ ぴⅥⅠに対して耐性となった菌株のNAD代謝に.ついて述べる. 実 験 方 法

1.試薬:6−アミノニコチ・ンアミドほ.Sigma社の,他のエコチ∴/酸アナログはAldIich社の製品を用いた・ニコ

チッアミト7・− 14C(61mCi/mmole)およびニコチン酸−7−・14C(60mCi/mmole)はAmersham社の,2,5−ビスー2 (5−tN:プチルペンゾリルチオフェン)(BBOT)はPackard社のものを用いた.他の試薬ほd般の市販品を用いた・ 2.菌株と培養:使用した菌株はいずれも京都大学発酵生理および醸造学研究室より分与を受けた・培養に独特に述 べない限りDavisの最小培地(6)を用いた.菌の生育ほ培養液の600nmにおける吸光度で示した.菌体重量は吸光度 より,別に.作成した検量線に基づき換算して求めた. 3.バイオアッセイ:菌体懸濁液に最終濃度4%となるように過塩素酸(PCA)溶液を加え,水冷下15分間抽出し た.この液を4NXOHで中和した後沈でんを遠心分離に.より除去した.この上澄液を菌体抽出液としてニコチッ酸の 定量紅供した.エコチッ酸の定盤はエαCf〃∂αCよJJ〟Sαγ・α鋸元仇は5を用いるバイオアッセイ紅よった・この方法によれば, ニコチッ酸,ニコチソアミド,NADおよびその生合成中間体,NADPの総意が定立される・

4.アナログ耐性菌株の分離:6−アミノニコチンアミド(ⅥⅠ)耐性β5Cカ♂グー査cカ∠αα漬■一次のようにニトロングア

=.iyン(NTG)を変異剤として用いるAdelbergらの方法(7)を参考にした・Nutrientbroth中で対数期に至るま で(2時間,A600nm=0.6∼0。7)培養して得たE・COliK−・12(AKU5)の菌体をNTG浪度0・5pg/mlの条件で

370C,15分間処理した.この洗浄菌体懸濁液をⅤⅠⅠを1×10 ̄2M含む最小培地寒天平面に広げ,300Cで2日間培養し

た.サテライトコロニ−を伴う大型のコロニーーより菌を純化し保存した・この方法で得た耐性株をAN−の頭文字で示 した.またNTG処理によらずに.乱(OJ∠懸濁液をⅠⅤを1×10 ̄2M含む最小培地寒天平面紅広げ,生じたコロニンーか ら得た薗株をも耐性株とした.この菌株をAN−H−の頭文字で示した・両法によりそれぞれ数100株の耐性菌を得た・ ピり汐う」・3−スルホン酸(ⅠⅠⅠ)耐性AchromobacierbolymorPhの分離−Nut王ientbrothに席巻して得た菌体の懸 淘液をⅠⅠⅠを1×10−4M含む最小培地寒天平面に広げ,300Cで3∼4日間培養した後に生じるコロニーから菌を純化し 耐性菌とした.この方法紅より約20株の耐性菌を得た・この菌株をPS一で示した・ 5.トレーサ一美験:顆株および耐性株を最小培地中,300Cで18時間培養した後遠心分離に・より生育菌体を得た・ Davisの最小塩溶液(6)で十分洗浄した後,菌体潰度12mg/mlの生理食塩水懸濁液を調製した・ついで液意0・52mlあ たり菌株懸濁液0。1ml,ニコチ・yアミドー・14Cあるいはニコチン酸−14C溶液0・02ml(0・5×10,6Ci),最小塩溶液0・4ml からなる反応系を370Cに6時間保持した・遠心分離に・より菌体沈でんと上淳に分離し,菌体は十分に・洗浄した後4% pcAO.2mlで抽出した(水冷下15分).抽出液は.KHCO3粉末を加えて中和し沈でんを除去した・以上のようにIして 反応口液と菌体抽出液を調製した・また反応液に直接PCAを加えて欄出後中和し,遠心分離した上澄液も試料として 用いた.このように.して得た試料液20あるいは50〃・lおよび各種のニコチン酸誘導体を含むマ−か一周溶液30′ム1を東洋 口紙No.53(3×40cm)軋同時にスポットし,イソ酪酸−0・5Nアンモニア(10:6)系溶媒を用い約15時間上昇法に・よ り展開した.また1M酢酸アンモニクム(pH5.0)−ユタノーール(3:7)系溶媒も補助的に用いた・口紙上の紫外線吸 収をマーークした後,ぺ−パ・−クロマトスキヤデー(Aloka TRM−・1B型)により放射能のとり込み個所を確認した・

(3)

369 アナログ耐性変異株のNAD代謝 第29巻欝62号(1978) っいで所定の場所をバイアル紅切り取り0.4%BBOT−トルエン溶液10mlを加え,日立一媚場製液体シソチレ・−ジョン カウンタ一紅より放射能を計測した. 実 験 結 果 1.細菌の生育に及ぼす各種ニコチン酸アナログの影響 Fig.1に示した7穣のアナログを最終浪度5×10 ̄4Mとなるように.最小培地紅添加し,一虎屋の菌体懸濁液を接種 した後,300Cで培養を行なった.10時間後における生育をTablel紅示した・試験した5株の細菌紅対しビリジンー

ewCOO”訂CONH2印■SO3”

印COC”3 Oc。CH,

Nicotinic acid Nicotinamide PyIidine−3−・Sulfonic 3−Acetylpyridine 2−Acetlpyridine

(Ⅰ) (ⅠⅠ) acid (ⅠⅤ) (Ⅴ) (ⅠⅠⅠ) COCH3

H2N

訝ONH2

eI:::” c, (ⅤⅠⅠⅠ)

印COOH

4−Acetylpyridine 6−Aminonicotinamide 2−Aminonicotinic acid 61−Chloronicotinic acid

(ⅤⅠ) (ⅤⅠⅠ) (ⅠⅩ)

Fig.1.Nicotinic acid analogs usedin this study.

Tablel.Effect of nicotinic acid analogs on growth of bacteIia. Growth(A600nm) \StIain

\、、\∴ 、

・−、 \ Analog*、\ gs‘リJr′Jrカ川 EJ血JJ川 左/ぐ∼・封ぐ//打 .1√カ川〃J¢∂〃ぐ′rJ P5ぐ〝(わ〃れ川αS CO′∠(AKU5) 1) 2) 4 0 2 2 5 0 0 0 0 3 3 3 1 2 3 5 0 1 1 1 1 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 00 0 7 7 1 6 ︵︺0 4 6 5 5 0 0 5 4 0 0 0 0 0 0 0 0 2 2 00 6 7 2 3 ︵0 0 3 2 3 3 3 3 4 4 5 8 6 2 0 0 5 0 2 2 2 1 2 2 3 0 1 1 1 0 1 1 1 2 5 0 8 1 5 5 0 0 3 4 3 1 1 2 5 0 1 1 1 0 1 1 1 ⅠⅠⅠ ⅠⅤ Ⅴ ⅤⅠ ⅤⅠⅠ ⅤⅠⅠⅠ ⅠⅩ ContIOl

* Analogs were added to a concentration of5×10−4M・ Culture was at300C forlO hr.

3−・スルホン酸(ⅠⅠⅠ)は強い生育阻害作用を示した.この阻害はⅠⅠⅠの100倍盟のニコチンアミドを添加しても回復され

なかった.6一アしノエコチッアミド(ⅥⅠ)は∬Jβ∂5∠♂JJαおよびAc如∽0∂αC≠β7以外の菌株に対して阻害作用を示 した.この阻害は極めて低い濃度のニコチンアミ.ドの添加に・よって回復され,例えばE・‘〃Jよに・おいてはⅥⅠの%4の ニコチンアミドの添加に.よってもⅥⅠ無添加と全く同様の生育を示した帖これほアナログ間の作用機構の相違を示して

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香川大学農学部学術報告 370 桑 原 正 章,木 村 裕 子 いると思われる.この他A.♪〃くγ肌β㌢・が行阻対する4−・アセチルピリ汐ンと2−アミノニコチッ酸などの阻害作用が観察 された. 叫方ⅠⅠⅠ添加培地でA.♪β(γ∽〃㌢♪ゐをさらに長時間培養すると24時間以降に菌の生育を示す濁りが観察された・こ れほⅠⅠⅠに対する耐性菌の出現を示すものと思われ,この培養より生育菌を分離した.この菌は1×10 ̄4MのⅠⅠⅠ添加 培地において,無添加培地での親株と全く同様の生育を示すことから,ⅠⅠⅠ耐性株であることが確認された・他の供試 菌株からほ.1×10 ̄4MのⅠⅠⅠ添加培地に生育する耐性株は得ることができなかった.一方ⅥⅠに閑して.ほ属ね摘βJJ〃,

Acカr〃桝β∂αCヂβ7・は感受性が低かったが,0.5×10−8M添加培地での他の菌株の培養濫おいても耐性株の出現ほみられな

かった. 2.アナログ耐性株のニコチン酸含量 ⅥⅠ耐性β.coJ∠およびⅠⅠⅠ耐性A.♪〃すγ研0γ♪ゐをそ・れぞれの親株とともに.最小培地で培養し,経時的に菌体内お よび菌体外紅おけるニコチン酸畳を定盈した.E.“崩■については.6および24時間後の,またA.♪oJ.γ椚〃γ♪ゐにおい ては8および30時間後の菌体内および外のニコチッ酸盈をTable2紅示した.いずれの菌株においても対数期にある 菌体中には定常期の菌体よりも多畠のニコチン酸が存在した.またA.♪♂そγ弼0㌢・♪ゐにおいてほ長時間の培養に・より, 菌体外での生成盈は菌体内での生成量を上まわった.さらに用いた2菌株においては,アナログ耐性株のニコチン酸生

Table2.PIOduction ofnicotinic acid by E.coliand A.Polym旦γ♪h.

Incubation Presence Total nicotinic acid

Pg/mlmedium FLg/mg cell 6 (…㌫Ⅰ■ate

24(慧−ate

01 04 14 29 0 0 0 0 7 5 1 0 0 2 1 2 0 0 0 0 PaI・ent E.cOJ塵 e e t t a a ell ell f⊥ C f C i ′−tノヽ−\ 0 0 0 0 優 07 12 44 2 4 9 1 1 4 0 3 0 0 0 0 AN−312 24 ■■▲ ▼▲ e e t t a a

ilt 班ilt ell f C f C

′I′ヽ−\ ′i 6 0 0 0 0 1 4 3 0 0 0 0 0 0 0 0 3 00 7 0 4 6 2 2 PaI・ent J.♪∂/γ川0′♪万 Ia ra e e t t t t l el l el i f C f C ′−くt ′Iく−−\ 0 0 0 0 6 0 6 0 0 1 4 3 2 2 5 3 5 ︵1.〇 3 2 0 0 0 0 PS−15 成塁は親株の生成量に.くらぺて高い値を示した・同様の実験をくり返した結果をTable3に示す・ここでも一腰匿蘭 性株は親株に.くらぺてやや高いニコチン酸含患を示したが,これまで紅報告のあったⅠⅠ耐性の且.∝敲(4)はどの顕 著な相違は認めることができなかった・ 3.アナログ耐性株によるアナログ分解性の有無 親株および6−アミノニコチンアミ.ド(ⅥⅠ)耐株,さらに.ⅥⅠ紅対して感受性のない Acカγβ∽〃∂〃Cfβγ♪〃(γ∽♂′■♪ゐ

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371 アナログ耐性変異株のNAD代謝

舞29巻籍62号(1978)

Table3.Nicotinic acid content of analog・−reSistant strains. Nicotinic acid No.of as$ay

〝g/mg cell PaI・ent a O.45±0.02 b O.45±0.01 6 0 2 1 7 0 2 4 1 1 2 E.cβ/∠ AN−15 AN−ユ9 AN−38 AN−312 0.60±0.03 0.52±0.04 0、63±0.01 0.47±0.05 PaIent PS−・18 0、50±0.02 0.72±0.05 A.如顔加町舛 Table4.Stability of6−aminonicotinamide. Residua16−amino− nicotinamide (%) GIOWtb (A600nm) 且.“凝 PaI・ent AN−15 AN−H−・1 AN−・H一・4*2 A.♪0(γ別〃γ♪カ ∫.α〟′♂〟J * 0 0 7 8 7 8 0 0 9 9 9 9 1 1 8 0 0 0 5 0 4 1 1 1 2 3 0 1 1 1 1 1

*1Amount of residua16−aminonicotinamide of uninoculated culture was taken aslOO. *2 Nicotinamide auxotroph.Nicotinamide was added to a concentrationofO・5pg/ml・ Culture was at28OC for24hr.

Table5.Incorporation of nicotinamide−14Cinto NAD and NADP by6−aminonicotinamide−reSitant mutant of E.coli.

Incorporation(cpm)* Addition NAD NADP 3450 800 6−Amidonicotinamide 5900 760 60 20 6−Amidonicotinamide 20 10

*cpm per20plof cellextract

The reactionmiⅩture(totalvolume O.52ml)consistedof O.2mlof cellsuspension

(2.4mgc$11),0.1mlof minimalsaltsolutionof doublestrength,0・2mloflXlO,2M

6−aminonicotinide and20plof zlicotinamide−14C(0.5×10 ̄6Ci)wasincubatedat370C

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香川大家農学部学術報告 桑 原 正 章,木 村 裕 子 372 および∴∬句坤.γわcβCC〟・ざJ㍑げβ〃ぶをⅤⅠⅠを含有した培地に培養し,残存するⅥⅠをぺ・−パ−クロマトグラフィー・紅より 分離後,クロマトグラムからの抽出液の紫外吸収より走塁した.Table4に示すように,いずれの菌株もⅥⅠを分解 せず耐性あるいは不感受性がⅤⅠⅠの分解に.よるものではないことが明らかになった.また同様に.A.♪〃J.γ∽07少ゐのビ リ汐ンー3−スルホン酸(ⅠⅠⅠ)を全く分解せず,この場合もアナログ分解能の獲得による耐性の付与ではないことが示さ れた. 4.耐性殊によるNADの生合成 親株と耐性株の相違を明らかにするため,トレーサー法によりニコチンアミドのNADへのとり込みを検討した・

Table5に示すよう紅親株では=・コチンアミドからの正常なNADおよびNADPの合成がみられたのに対し,耐性株

ほNADの生合成が全く認められなかった.反応液匿.6−アミノニコチンアミド(ⅥⅠ)を添加した場合,親株でのNA D合成ほ阻害されることなぐむしろ増加の傾向を示した・したがってⅥⅠは生合成酵素系に膚接の作用を及ばすことな く,耐性株によるNADの生合成能の欠如は酵素系の合成損傷をうけたためと思われる・Table6に示すよう紅NAD 合成能の欠如ほⅥⅠ耐性株紅広く認められ,供試した菌株はいずれもニコチンアミ・ドおよびェコチッ酸をNAD阻変換 することができなかった.しかしいずれの耐性株も・エコチッアミドのニコチン酸への変換能は有し,添加したニコチン アミドの放射能は菌体外ニコチン酸に・とり込まれてこいた・

Table6.Lack of NAD−Synthesizing activityin6−aminonicotinamide−・reSiant

mutants of 丘−.“崩’.

*1Incorporationofnicotinamide−14C;20plofcellextract wassubiectedtoa干1alysis・

*2Incorporation ofnicotinamideJ4C;50FLlofextract of reactionmixturewassubjected

to analysis.

*3Incorporation of nicotinic acidJ4C;′20FLlof cellextract wassubjectedto analysis・

次に.前駆体中への透過に・対する細胞膜の影響を除くため,超音波処理により破砕した菌体を用いてニコチンアミド・−

14Cのとり込みを検討した.Table7匿示すよう紅親株に.おいては処理によりNADの合成が増加したが,耐性株では 影響がなく,・エネルギーー供給体としてATPを添加しでもNAD合成の促進は全くみられなかった・これらの結果はア

Table7.NAD synthesis from nicotinamideby disrupted cells of E.coli. NAD(cpm)*1 Intact Disェ・upted*2 Intact 330 Disrupted*2 390 Disrupted(+ATP)*3 270 AN−15

*1cpm per50plof acidextract of the reactionmiⅩture *2 treated by sonic oscillation at20KHz for2min

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アナログ耐性変異株のNAD代謝 第29巻策62号(1978) 373 ナログ耐性が勝機能の変化により獲得されたものであるという予想とは−致しない. 一方,ピ.リジンー3−スルホン酸(ⅠⅠⅠ)耐性のAc彪γ♂椚ク∂αC才β7♪0そγ∽ク′−♪ゐによるニコチンアミドからのNADの合 成は親株,耐性株とも全く同様であった(Table8)。また反応液中へのⅠⅠⅠの添加によりNADへの放射能のとり込み が増加したが,この原因紅ついて」はTable5に.示した6−・アミノニコチンアミドの効果とともにさら紅検討が必萎で ある.

Table8.Incorporation of nicotinamideJ4Cinto NAD and NADP by pyridine− 3−・Sul董onic acid−・reSistant mutant oiA.polymorPh.

IncoIpOIation(cpm)*

Addition*1 NAD NADP

8850 5210 11830 6450 PaIent Pyridine−3−・Sulfonic acid 6510 4150 8650 6170 PS−18 Py【・idine−3一Sulfonic acid

* cpm per20plof cellextract

The reacti(p mixture(totalvol11me O.52ml)consisted of o.2mloicellsuspension (2.4mg cell),0・1mlofminimalsalt solution of double strength,0・2mlof3−pyridine

sulfonic acid(2×10P4M)and20plof nicotinamide−14C(0.5×10 ̄6Ci)wasincubated

at37OC for6hr.A20−Plaliquot of the reaction mixture was subうectedtoanalysis.

考 察 アナ・ログ紅対する耐性機構についてはアミノ酸アナログ耐性株に・おいて研究が進展している・その耐性発現は,(1) 生合成調節機構が変異を受け本来の活性物質を著急に生産するようになり,その結果括抗物質としてのアナログの作用 を失わせるため,(2)アナログの分解能が新た紅獲得され,添加したアナログの矢活を引きおこすため,(3)アナ・ロ グの透過をさまたげるよう紅腰構造が変化したため,のいずれかによるとされて.いる・本実験に.おいでもニコチン酸ア ナログ耐性株の性質について.若干の検討せ加えた・まず6−アミ.ノエコチッアミド(ⅤⅠⅠ)耐性且.の症オおよびピ.リジ ン−・3−スルホン酸(ⅠⅠⅠ)耐性A・♪β(γ∽∂γ’♪カのニコチン酸舎監を定盈した・両耐性株はいずれも,それぞれの親株 よりも高いニコチン酸舎監を示した●E・(〃J去紅・おけるⅤⅠⅠの風害は微意(兢4当鼻)のニコチンアミドの添加に.より 回復することから,ニコチ・ン酸合成能のわずかな増大によっても耐性を獲得する可能性は十分紅考えられる.しかし E.col紘おいて報告されているNADに.よるNAD生合成初段階反応の調節機構〈8)が耐性殊に.おいて欠如し7:いるか 否かは検討の必要がある・一方ⅠⅠⅠによる阻害は高汲皮のニコチンアミ.ド添加に・よっても回復することがなく,ニコチ ン酸合成能の増加では耐性機構の役得を説明することはできない・さら紅用いた耐性株はいずれもアナログを分解する 活性を有さず,アナログの分解紅よる一層の解毒作用が耐性発現に関与している可能性を否定している.ニコチンアミ ドあるいはエコチッ酸は,ニコチンアミドーー>エコチッ酸→ニコチン酸リボヌクレオチドー→デアぎ.ドーNAD−→

NADの経路,いわゆるPreiss−Handler経路(9)によりNADに合成される.しかしVII耐性株でほニコチンアミ.ド

からのNAD生合成反応は検出できなかった・もしアナログの透過を防ぐよう紅耐性株の膜構造が変化しているとすれ ば,本来の基質であるニコチンアミド,あるいはニコチン酸の透過も妨げられる可能性がある.ところが破砕した耐性 株菌体も未処理菌体と同様NAD生合成能を欠くという実験結果は,この可能性を否定するよう紅思える.しかしNA D生合成に・関与する酵素系の存在部位は明らかにされておらず,ニコチ・ン酸の膜透過機構も全く不明である.耐性株は ニコチッアミドのエコチッ酸への変換能は保有し,NAD合成能を全く欠如しているとは考え難い.したがって膜構造 変化によるニコチ・ソアミドのNAD生合成部位への不到達が,NAD合成活性の非発現の原因となっている可能性が残

(8)

桑 原 正 章,木 村 裕 子 香川大家農学部学術報告 374 されている.実験系の再検討を含め,さら紅検討がが必要と思われる.一方ⅠⅠⅠの耐性は親株と同様のNAD生合成活 性を示すことから,その耐性機構はⅤⅠⅠの場合とほ全く異ることが予想される・ NADの他の生合成経路である離=叩∽合成系の中間体であるキノリソ駿の合成がNADに.よりフイ−・ドバック阻 害を受けることが,E\の沌で示されている(10)・また生育阻害を示す5−フルオロエコチッ酸,およびエコチッ酸ア ミドがキノリン酸の合成を阻害する(11)ととが報告されている.したがってアナログ耐性と虎=叩∽合成経路との関連 性も検討する必要があると思われる・ 引 用 文 献 (1)DIETRICH,L・S一・,FR柑DLAND,Ⅰ・M」,KAPLAN, L.A.:Pyridine nucleotide metaboユism:

Mechanismofactionoftheniacinantagonist,

6−aminonicotinamide,J・Biol・Chem・,233,

964−968(1958).

(2)KOELER,鼠−,BARRACH,掛」丁い,NEUBERT,D・:

Inhibition of NADP dependent oxidored11C−

tasesby the6−・aminonicotiamideanalogueof

NA DP,ダββぶエ¢f≠βγg,6,225−228(1970)・

(3)LAMBORG,Ml,STOLZENBAC王王,F・E・,KAPLAN,

N.0.:The nicotinic acid analogue of

diphosphopyridinenucleotide,./・BiollChem,

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(4)ScHERR,G・Hl,RAFELSON,M・E・:The

directedisolation of mutants producing

increasedamo11ntS Of metabolites,].Abbl.

βαe才.,25,187−・194(1962).

(5)NAKAMURA,K・,GowANS,C・S・:Nicotinic acid−eXCreting mutantSin Chlamydomonas,

〟扉脚・β,202,826−827(1964).

(6)広田幸敬,西村行進:細菌遺伝実験法,蛋白質・ 核酸・酵素別冊,細菌・プァ−ジ遺伝実験法,p6−

11(1972).

(7)ADELBERG,B.A・r,MANDEL,M・CIIEN,G・C・

C・:Optimalconditions for mutagenesisby

N−methyl−N′−nitro−N−nitrosoguanidinein 且s(ゐe㌢■よ■c崩αα満K12,β套ocゐβ研.風勅坤.γ5,点β。S. Co∽桝.,18,788−795(1965).

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Denovo biosynthesisofnicotinamide adenine

dinucleotidein Escherichira coli:Excretion

of quinolinic acid by mutantslacking qu・ inolinate phosphoribo$yltransferase,).

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参照

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26‑1 ・ 2‑162 (香法 2 0 0

23-1•2-lll

①中学 1 年生 ②中学 2 年生 ③中学 3 年生 ④高校 1 年生 ⑤高校 2 年生 ⑥高校 3 年生