第
55
期
報 告 書
証券コード:6274 2012年4月1日 >> 2013年3月31日
Q
2012年度の概要について教えてください
A
>> 2012年度(2013年3月期)の連結業績は、売上高 11,350百万円(前期比15.3%減)、営業損失2,558百万円、 経常損失2,051百万円、当期純損失2,120百万円となりまし た。 欧州債務問題や米国の財政問題などにより、新興国の成長が 鈍化するなど、世界景気が減速する中、企業心理が冷え込み、 半導体後工程の設備投資も低水準で推移しました。 このような状況のもと、当社グループは、ワイヤボンダおよびフ リップチップボンダの新機種を市場投入し、半導体分野、電子 部品分野に加え、TCBフリップチップ工法による高付加価値半 導体分野での拡販に努めましたが、メモリメーカーなどによる 設備投資抑制の影響により、売上高は減少しました。 業績面では厳しい状況となりましたが、収益構造改革の一環と して建設を進めてきた、タイの組立工場が2012年12月に竣工 したことにより、数年来取り組んできた真のグローバル化への 素地を整えることができました。Q
タイ工場について目標としていることを教えて
ください
A
>> 市場環境や為替レートの変動などに対応するため、数 年来グローバル化を推進してきた当社グループにとって、海外 工場での生産開始は収益構造の改革に繋がる大きな一歩で す。タイ工場では、主力製品のワイヤボンダを生産します。本 社とタイ工場間におけるオペレーションをシームレスに繋ぐこと により、フレキシブルな生産体制を構築し、生産性の向上を目 指します。 また、物流インフラの充実したタイの地理的優位性を活かし、 グローバルサプライチェーンを拡大することで、コスト構造の変 革を図ります。 最大の目標は、タイ工場に汎用性の高いワイヤボンダの生産 を移管することにより、本社工場における高付加価値装置の生 産能力を拡大することです。フリップチップボンダやダイボンダ などの高付加価値装置を本社工場で生産することで、2014年 より本格量産が予想されている3Dパッケージや照明用LEDな どの市場トレンドに対応し、新たな需要の獲得を目指します。Q
製品の投入計画について教えてください
A
>> ワイヤボンダについては、2012年12月に新プラット フォームを採用したUTC-5000を市場投入しましたが、今期は 代表取締役社長執行役員西村 浩
相次ぐ新機種投入とタイ工場生産をシェア拡大のドライバーに!!
トップインタビュー
UTC-5000をベースとした、トランジスタ・LED用、QFN用、 Cu対応機種などを市場投入し、従来の半導体分野に加え、ス マートフォンやタブレットPC市場の拡大に合わせて需要が伸び ている電子部品分野、LED分野でのシェア拡大を目指します。 ダイボンダについては、ディスクリート用STC-500の後継機種 を市場投入する予定です。同機種はSPA-800LEDとプラットフ ォームを共有化しており、コスト競争力を有する製品として積極 的に拡販することで、中国ディスクリート市場でのシェア拡大を 目指します。 フリップチップボンダについては、2012年10月に市場投入した TCB工法サブストレート用(Chip to Substrate)機種に加え、 ウェーハ用(Chip to Wafer)機種を市場投入し、大手OSAT (後工程受託メーカー)へ拡販することで、3Dパッケージング デバイス市場でのプレゼンス確立を図ります。
Q
技術開発の強化について教えてください
A
>> ワイヤボンディング分野においては、銅をはじめとするマ ルチマテリアルワイヤによるボンディング技術が要求されており、 その早期確立を目指しています。また、今後は半導体の3D パッケージング技術が必要不可欠となります。フリップチップボ ンダにおけるTSVデバイス対応機種の開発はもとより、ワイヤ ボンダやダイボンダにおいても3Dパッケージングデバイス向 け技術を強化し、モバイル機器の低消費電力・大容量化など の高機能化に対応する先端パッケージングデバイスに向けた 装置開発を推進していきます。 また、技術本部の体制を強化することで、プロセス技術および 要素技術の開発に注力し、競合に先行したコア技術の開発を 推進します。これらに加え、海外拠点プロセス技術サポートの 強化とともに、ベトナムのソフトウェア開発子会社およびタイ工 場の設計機能を拡充することにより、グローバル競争力のある 製品開発と多様なボンディング・ソリューションを提案できる体 制の構築を目指します。Q
株主の皆様へのメッセージをお願いします
A
>> 当社グループは、数年来グローバル化のための体制作 りを進めてきました。タイ工場の稼動により、収益構造の変革 に向けた基盤は整ったと思っています。赤字決算が続きました が、2013年度は反転の年であり、グローバル市場での競争力 強化と黒字化の達成を目指し、不退転の決意で邁進します。 株主の皆様におかれましては、引き続き変わらぬご支援、ご理 解を賜りますよう心よりお願い申し上げます。 2013年6月 タイ工場外観「人がもっと創造力を発揮できる社会へ、新川はロボット技術の最先端を進みます。」 人が創造力を発揮し夢と希望を持てる社会、人が人の持つ可能性に挑戦できる環境、新川は、その実現 のためにロボット技術を磨き、人間社会をより豊かにする最先端技術を提案し続けてゆきます。 経営理念 私たちは、あらゆる行動の根底には、常に本質を追求する姿勢が大切だと考えます。 表面的な事象や慣例にとらわれず、『本質は何か』を真摯に追い求め、以下の行動指針に従い進みます。 行動指針
Challenge
挑 戦Change
変 化Collaboration
協 働社 志
ビジネスハイライト
私たちの生活に密着した携帯電話やスマートフォン、パソコン、テレビなどは、高機能化、 多機能化を続けていますが、これら多くの製品で使用される半導体も日々進化を続けて います。 新川は、半導体の製造において必要不可欠な「ボンディング装置」のメーカーです。 1970年代後半、全自動化に成功して以来、半導体の技術革新を支え、先駆的な製品を 提供し続けています。新川は、ボンディング装置メーカーです
ワイヤボンディング工法では金線から銅線への移行が大きなトレンドと なっていますが、フリップチップボンディング工法では、銅(Cu)の柱(ピ ラー)による接合部のファインピッチ化が主流となりつつあります。 従来、フリップチップボンディング工法では、はんだボール溶融による 接合(C4)が用いられてきました。しかし、半導体デバイスの高速化およ び微細化需要を受け、導電性の高い銅で支柱を形成し、その先端のは んだを溶融して接合することにより、大電流対応とファインピッチ化を可 能とする、Cuピラー工法の採用が進んでいます。 当社はCuピラー工法への対応として、TCBフリップチップボンダLFBシリ ーズを開発しました。Cuピラー工法への対応
連結財務ハイライト
■ 連結売上高は、第1四半期に50億円を計上したものの、第2四半期以降、世界的な景気減速を背景にPCやテレビの需要低迷 が継続するとともに、スマートフォン関連需要に一巡感があらわれたことを受け、下期を通じて半導体メーカー各社の設備投資抑 制が継続したことから、11,350百万円(前期比15.3%減)となりました。 ■ 営業損失は2,558百万円となりましたが、為替レートが円安に進行し、為替差益を計上したことなどにより、当期純損失は2,120 百万円となりました。 ■ 純資産は、有価証券の時価上昇および円安に伴い、その他の包括利益累計額は増加したものの、当期純損失の計上および配 当金の支払いなどにより、利益剰余金が減少したため、28,967百万円となりました。 99.8 207.7 134.0 113.5 100 50 0 150 200 250 (億円)売上高
52期 53期 54期 55期 (2013年3月期) △162.8 △67.2 △255.7△116.7 ‒120 ‒180 ‒300 ‒60 0 60 (円)1株当たり当期純利益
52期 53期 54期 55期 ‒240 ‒20 ‒30 ‒50 ‒10 0 10 (億円)営業利益
52期 53期 54期 55期 ‒40 △28.7 △7.9 △23.9 △25.6 364.8 351.4 303.7 289.7 100 0 200 300 400 (億円)純資産
52期 53期 54期 55期 △29.6 △12.2 △46.5△21.2 ‒20 ‒30 ‒50 ‒10 0 10 (億円)当期純利益
52期 53期 54期 55期 ‒40 14.2 15.0 19.2 20.3 10 5 0 15 20 25 (億円)研究開発費
52期 53期 54期 55期スマートフォン/タブレットとともに拡大するフリップチップ市場へ!
TCBフリップチップボンダ新製品LFB‐2301を市場投入
2014年に本格量産がスタートする3Dパッケージン グデバイスに対応すべく、TCB(*1)工法サブストレー ト用(C2S *2)機種「LFB‐1102」(2012年10月市場 投入)に続いて、2013年5月、TSVデバイスなど のウェーハ用(C2W *3)機種「LFB‐2301」の開発を 完了し、受注を開始しました。 現在、スマートフォン/タブレットの心臓部をなす先 端パッケージングデバイスの生産では、TCB化とと もに、2.5D/3D技術の採用が急速に進んでいます。 ワイヤボンディング工法に比べ、チップ間の配線距 離が短くなり、高速動作、消費電力の低減が可能と なります。過熱するスマートフォンの操作性向上お よびバッテリー持続性向上競争の武器となる工法な ので、大手半導体メーカーでは、TCB工法の開発 が急ピッチで進められています。 2014年以降、アプリケーションプロセッサおよびメ モリでは、TCB工法による先端デバイスが主流にな ると言われています。従って、新たなTCBフリップチ ップボンダ市場が立ち上がることとなり、大量のボ ンダ需要が見込まれます。 また、更なる高性能低消費電力化の切り札と期待され ているのが、高速大容量メモリを実現するTSV(*4)を 用いたメモリチップスタック技術(チップ積重ね技術) です。「LFB‐2301」は、4品種までの異種チップボン ディング機能を有しており、様々なTSVデバイスに対 応した機種です。 第56期は、C2W用、C2S用の両機種の展開により 3Dパッケージングデバイス向け技術を強化し、TCB フリップチップ市場の開拓を進めていきます。*1 TCB:Thermal Compression Bonding *2 C2S:Chip to Substrate
*3 C2W:Chip to Wafer *4 TSV:Through Silicon Via
ワイヤボンダ市場でのシェア拡大に向けて!
最新鋭機種UTC‐5000を市場投入
主 要 製 品 のワイヤボンダ では、 2 0 1 2 年 1 2 月、IC/LSI用 機 種 「UTC‐5000」の開発を完了し、 受注を開始しました。 「UTC‐5000」では、XYモーター およびZモーター、ボンディングヘ ッドを一新しています。これにより、 従 来 機 か ら 1 0% 向 上 と な る 45ms/2mmの高速ボンディング を実現し、ユーザーの生産性向上 に寄与します。また、オプション機能を付加すること により、銅線および銀線ボンディングも可能です。 現在、同機種とプラットフォームを共通化したワイヤ ボンダとして、トランジスタ・LED用、QFN用、 Cu対応機種などの開発を進めており、第56期中に 順次、市場投入する予定です。これらの新製品群に より、半導体市場に加え、スマートフォンの普及に 伴い需要が増加しているイメージセンサー、RF モジュールなどの電子部品市場、トランジスタ・ LED市場でのシェア拡大を目指します。1
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トピックス
会社概要
その他国内法人 13.32% 外国法人等 5.77% 自己株式 9.33% 所有者別 比率 金融機関 (金融商品取引業者含む) 23.92% 個人・その他 47.63% 会社概要 グローバルネットワーク 商 号 株式会社新川 本 社 東京都武蔵村山市伊奈平二丁目51番地の1 設 立 1959年8月6日 資 本 金 83億6,000万円(2013年3月31日現在) 従 業 員 数 株式会社新川 431名(2013年3月31日現在) 新川グループ 706名(2013年3月31日現在) 事 業 内 容 半導体製造装置の研究・開発・設計・製造・販売 および保守サービス 役 員 代表取締役社長執行役員 西 村 浩 (2013年6月27日現在) 代表取締役専務執行役員 田 辺 哲 也 取締役常務執行役員 長 野 高 志 取締役常務執行役員 永 田 憲 雅 取締役執行役員 高 橋 邦 行 取締役執行役員 杉 本 憲 二 執行役員 藤 野 昇 常勤監査役 島 森 至 監査役 吉 野 正 己 監査役 安 生 一 郎 監査役 三 矢 麻 理 子 取引金融機関 東京都民銀行三鷹支店 三菱東京UFJ銀行立川支店 みずほ銀行立川支店 (注) 1. 所有株式数、比率とも表示単位未満を切り捨てて表示しています。2. 当社の保有する自己株式1,872千株は上記の表には含めていません。 大株主の状況 氏名又は名称 所有株式数(千株) (%)比率 みずほ信託銀行株式会社 退職給付信託 東京都民銀行口 再信託受託者 資産管理サービス信託銀行株式会社 900 4.49 新川取引先持株会 599 2.99 立花証券株式会社 533 2.66 株式会社アイ・アンド・イー 499 2.49 日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) 455 2.27 とみんリース株式会社 405 2.02 株式会社みずほ銀行 294 1.46 株式会社三菱東京UFJ銀行 293 1.46 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 280 1.40 東京中小企業投資育成株式会社 276 1.38 株式の状況(2013年3月31日現在) 所有者別株式数比率 発行可能株式総数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・80,000,000株 発行済株式の総数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20,047,500株 株主数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10,764名 開発/製造/販売 本社 ソフトウェア開発 販売/保守サービス環境に配慮した 「ベジタブルインキ」を 使用しています。 この冊子は環境にやさしい植物油インクと再生紙を使用しています。 〒208-8585 東京都武蔵村山市伊奈平二丁目51番地の1 TEL. 042-560-1231 FAX. 042-560-8485