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学生論文賞受賞論文 要約 線形不等式で定義された多面体の最小包囲球問題を解くアルゴリズム

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Academic year: 2021

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-学生論文賞受賞論文

要約・(掲載順不同)

線形不等式で定義された多面体の最小包囲球問題を解くアルゴリズム

朝間慎治

(筑波大学第三学群社会工学類経営工学専攻 現所属 NTT データ通信側) 指導教官山本芳嗣教授

1. はじめに

昭次元Euc1id 空間 R"上に多面体が与えられたとき,その 多面体を含む半径最小の球を求める問題を「 η 次元多面体 の最小包囲球問題」という.その応用分野としては,最適 施設配置問題などがあり,数理計画の基本的かつ古典的な 問題として知られている. ところが多面体の定義の違いによって,問題が大きく 2 つに分類きれる.つまり,多面体が母点の凸包で定義きれ ている場合と,線形不等式で定義きれている場合である. 多面体が母点の凸包で定義きれている時,最小包囲球問 題を解くさまざ、まなアルゴリズムが現在までに構築されて きた. ところが線形不等式で定義されている場合に利用で きるアルゴリズムは多くない. 多面体の定義の相違によって最小包聞球問題の難易度が 異なる最大の点は,多面体のすべての端点を計算すること が困難なことである.したがって本研究では多面体の端点 計算をなるべく行なわず,かつ端点計算を行なう場合にも できるだけ簡単な問題となるようアルゴリズムを構築した.

2. アルゴリズム

2

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1

問題の定式化 X={xIAx :S: b} としたとき問題は以下のように定義き れる.

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S

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~Ea;llx- yl12 ζγ (1)

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全端点が既知の XÇXOとなる集合 XOを作り, その端点集合をpo する.

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1

点集合pk の最小包囲球 Sk を計算

Step2 :

I

t

PknaSk輾

t then終了.

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(

P

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から 1 点を選びそれを〆とし , pk=pk\{〆}. さらに,〆が満たしていない制約すなわち ai(kl]うk>bi(kl となる制約を l つ選び,その番号を Zi(k} とする. マSk :集合Skの境界

7

2

4

(

5

0

)

Step3 集合X'=Xk{xlai(k店主主 bi(kl} の全端点

P' を求め,

p

k+

l=pk U

{plai(klp=b

i川

for p ε P'}\

{

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bi川 for

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Xk+ l=Xヘx'

k=k+1 ;

S

t

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1 へもどる.

(

S

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1

)点集合 pkの最小包囲琢Y を計算

Sekitani

Yamamoto

[1] の再帰的アルゴリズムを使用.

(

S

t

e

p

3) 集合X'の全端点 P' を計算 Fukura[2] のアルゴ リズムを使用. このアルゴリズムでは次の定理が言える.

Theorem 2

.

1

制約領域X が有限個の線形不等式で定義 されているならば,このアルゴリズムは有限聞の反復て最 適解を見つける. また, このアルゴリスームの特徴を以下に記す.

.

pknaskの点が Xfこ入っていればよいので, X の端点 の一部を知るだけで問題が解ける可能性がある. ・アルゴリズムを途中で終了しでも,その時点で得られ ている S 勺土 pk の最小包囲球であり,集合X を含む包 囲球である.

3. 計算機実験結果

計算機実験としてパラメータ変化のアルゴリズムへの影 響について解析した.ここでパラメータとは制約領域を決 定する次元 n, 不等式本数 m, さらに多面体X の形状を定め る r である.パラメータ γ については論文を参照きれたい.

3

.

1

step3 の端点列挙問題を解くときの x'の平均制約 本数 図 1 は横軸が次元 n, 縦軸がstep 3 でX'の端点列挙問題 を解くときの制約の平均本数を示し , m を変化きせプロッ トしたものである.グラフが却に対しでほぼ一意で定まっ ているので傾きを詳しく見るために各軸を対数軸にとりプ ロットしたのが右の図 2 である.図 2 のグラフの傾きの平 均は 1.458099 であり,このことから step3 で端点列挙問題 を解くときのx'の制約の平均本数を M として計算すると,

M

=

n

1.458

+

1

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1

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6

8

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6

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オベレーションズ・リサーチ © 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.

(2)

この結果からアルゴリズムの中で端点列 挙を行なう多面体X' は制約の本数がそれ ほど多くなし X'の全端点列挙問題は困難 な問題ではないと言える.

十一J

十一

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m=200

m=100

m=50

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日 o -aE 酒器実 δae 旨《 図 I を対数軸で フ。ロットしたもの 図 2 50 45 X' を決めている 制約7)平均本数 ー一一 n=-!) n=4 図 l 潟

3

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2

プログラムの計算時間と包囲球の 半径の推移 図 3 は横軸が制約本数 m, 縦軸がプログ ラムの計算時間を示し , n を変化きせプ ロットしたものである.グラフから計算時 間は m に対してほぼ線形関数で, nfこ対し て指数関数で増加していることがわかる. 次に右の図 4 は,アルゴリズムの反復に 伴い最小包囲球 Sk の半径がどのように変 化しているのかをプロットしたものであり, 横軸が反復回数,縦軸が半径を示している. 図からもわかるように本研究のアルゴリズ ムでは最小包囲球の半径が比較的早い段階 で最適値に近い値を得ていることがわかる. これはアルゴリズムを途中で終了させても, 最適値の良い近似解を見つけることができ ることを意味している. n=:l 一一一 n==;~ 。。創刊。 ω , S 百三 asao 凶 -o AaH 民白@由 EE盲E匙』加賀コ

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包囲球の半径の推移 参考文献 図 4 今. 一一 ←一一一一一 一一一一一「一一 了一 駒市∞由 Constr釧市 計算時間 図 3

4. 結論

計算機実験の結果を通して,本論文のア ルゴリズムはこれまで困難と恩われてきた 線形不等式で定義された多面体の最小包囲 球問題に対し 1 つの有効な解法となりうる と言える.実際,メニューという改良を加 えることによってきらにアルゴリズムが効 率的になり,計算時間の短縮に結びっくこ とができた.既存のアルゴリズムと比較し ても,計算速度では優れていることがわか り,またアルゴリズムの性質も, どの段階 においても多面体の包囲球を与えている本論文のアルゴリ ズムのほうがメリットが多い. 計算機実験結果で注目すべき点は,全端点列挙問題を解 くときの多面体x'の制約本数がそれほど多くなしそのた め計算する端点数も限られている点である.しかもその制 約め本数は次元に対して線形に近い関数で、定まる. しかし本論文てe扱った問題は非負制約を持った多面体に ついてのみ計算機実験を行なっており,非負制約なしの問 題については今後の課題と言えよう. 1995 年 12 月号 © 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.

参照

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