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精神障害者の家族に対するソーシャルサポートと家族自身の人生に対する肯定的な認識との関連

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Academic year: 2021

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修 士 論 文 要 旨

看護学専攻 広域看護学分野 精神看護学領域 学籍番号 214607 氏 名 松田 陽子 論文題目 精神障害者の家族に対するソーシャルサポートと 家族自身の人生に対する肯定的な認識との関連 キーワード 精神障害者の家族、ソーシャルサポート、肯定的な認識、友人からのサポート、家族支援 【背景】 精神障害者の家族は、家族が精神疾患を患うことにより、将来の不安や日常生活の制約、後悔などの困難 を感じている。しかし一方で、苦痛や困難を経験したからこそ得た肯定的な変化も明らかになっており、逆 境下における成長を表す複数の概念やそれらを測定する尺度が提唱されている。精神障害者の家族の人生に 対する肯定的な認識には、個人の能力だけでなく他者や社会からのサポートが影響していることが明らかに なっているが、その具体的なサポート源が何についてかは明らかになっていない。 【目的】 本研究の目的は、1)精神障害者の家族が自分の人生に対してどのくらい肯定的な認識を持っているかを 記述的に明らかにし、2)家族が受けているソーシャルサポートと家族自身の肯定的な認識との関連を明ら かにすることである。 【研究方法】 対象者は精神障害者の家族とし、自記式質問紙調査を実施した。データ収集項目は、家族の特性、精神疾 患を患っている当事者の特性、家族自身の人生に対する肯定的な認識はPerceived Positive Change(以下、 PPC)尺度を、ソーシャルサポートは精神障害者の家族のソーシャルサポート尺度を使用した。ソーシャル サポートの各5つのサポート源(配偶者、子ども、友人、同じ立場の友人、医療職)及び全てのサポートの 有無によるPPC スコアの平均値の比較を、t 検定にて分析した。さらに当事者及び家族の特性による影響 を考慮するために、それらを調整した階層的重回帰分析を実施した。本研究は、三重県立看護大学研究倫理 審査会及び対象施設の倫理審査委員会の承認を受け実施した。 【結果】 A 県内の精神科病院 2 施設にて対象者 180 名に調査用紙を配布し、分析に必要な項目に欠損値のない 67 名を分析対象とした(有効回答率 37.2%)。精神障害者の家族の人生に対する認識は、「肯定的な認識」が 47 名(70.1%)、「否定的な認識・かわらない」が 20 名(29.9%)であった。t 検定の結果、サポート源別 では、友人からのソーシャルサポートありでPPC スコア平均値が高く、またサポート全体においてサポー トありの人が、サポートなしの人よりもPPC スコア平均値が高く、統計学的な有意差が認められた。また、 当事者及び家族の特性を調整しても、PPC スコアと「友人からのソーシャルサポート(β=0.25)」とは有 意に正の関連が認められた。 【考察】 本研究の結果から、友人からのサポートを受けていることと家族の人生に対する肯定的な認識との関連が 明らかとなった。家族にとって友人からのサポートは、当事者の家族としてではなく、自分自身が主体とな り友人と時間を共有することを意味している。そして、家族自身が主体的な関わりを維持し、友人との関わ りを維持することが、自分の人生に対する肯定的な認識につなると考えられる。看護職等の支援者は、家族 が「当事者の家族」という役割から離れ、主体的な時間を過ごせるように、訪問看護等を通じて支援するこ とが必要であることが示唆された。

参照

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