• 検索結果がありません。

、1990 92303 若松才三 「日系ブラジル人が日本に与える影響」

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "、1990 92303 若松才三 「日系ブラジル人が日本に与える影響」"

Copied!
3
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

70 研究年報 第1

「日系ブラジル人が 日本に与える影響」

92303

若松 才三

日本政府が表明 している外国人労働者に対する基本的方針 とは裏腹に、現在、日本国 内において外国人労働者の流入 という事態が水面下で進行 しつつある。その牽引者 は、

日本政府そのもであり、また、彼 らを必要 としている日本企業である。こうした動 きの 中で、外国人 として日本で合法的な労働者 となった日系人、特に、筆者 との関わりが深 かった日系 ブラジル人の動向を中心に、日本における外国人労働者問題の現状 と課題を 検討 している

日系人の日本での就労を目的とした入国は、1990年の入管法の改正を契機に本格化す

(2)

修士論文要 旨 71

る。入管法の改正 によって、日系2世、 3世 までは、 「定住者」等の残留資格が与え ら れ、日本国内の就労や生活に制約がな くな った。 これにより、日本政府が制限 している、

日本国内での外国人労働者の単純労働への就労が可能になった。 こうして、日本国内へ の外国人労働者が合法的に存在す るようになった。 このよ うな動 きが生 じた背景 として、

まず挙 げ られるのが、 ブラジル、日本双方 の国内状況の変化である。 この点 につ いて、

日系 ブラジル人の出稼 ぎ現象が始まったとされ る1985年頃か ら現在 までのブラジルと日 本双方の経済状況等 と関連 させて歴史的な経緯 を挙 げることによって、その変化 を示 し ている。そ して、日本国内の人手不足 を理由に、多 くの問題 を含む といわれ る外国人労 働者の日本への受 け入れを、場当た り的な解決策 として行 った日本政府の見解を批判 し、

長期的な展望を示 した上での問題解決が進 め られるべ きであるとの見解を示 している

第 1章 において、労働力の国際移動 は歴史的にみて も、世界的な潮流 の一 つであ り、

現在の日本への日系 ブラジル人の流入 は、必然的な流れ といえること、また、その流れ は、南北問題 を背景 に起 きているとい うことを指摘 した。

第2章では日系 ブラジル人の生 まれた時代的な背景 と彼 らが日本 に来 るに至 った理由 を歴史的経緯 を示す ことによって概説 している。 この概説 によって兄 いだされた特徴 と して、次の点を挙 げた。それは、日系 ブラジル人の出稼 ぎは、帰国を前提 とした一時的 な ものであるという点であり、 この点を他の外国人労働者 と日系 ブラジル人 との相違点 であると捉えている

第3章では1980年代か らのブラジル国内の経済状況 の変化 と日系 ブラジル人の動向を 検討 し、そこか ら考え られる労働力供給国 として ブラジルが抱えている問題点を挙げた。

出稼 ぎに来 る日系 ブラジル人 は高学歴者が多 いこと、日系人社会 を担 う若者 の流出等 に よる、いわゆる 「頭脳流出」、 「筋肉流出」 といった問題の存在を指摘 した。

第4章出は労働力 の受入れ国 としての日本側の問題を明 らかにす るために、前章 と同 様 に同時期 の日本側 の動向を日本経済 と日系人の動向を関連 させてその点を検討 してい る。問題点 として次の点 を挙 げた。それは、日本政府の方針に反す る外国人労働者 の受 入れであるため、法律をはじめとす る社会的な受入れ体制 の不備 という点である。 この 日本政府 自らが生みだ した矛盾か ら日系 ブラジル人の失業問題 などが新たに生 まれてき ている

終章では日系 ブラジル人 は定住 の方向には行かないということを一応 の結論 としてあ げ、そこか ら今後予測 される問題点を検討 している。それは次の点である。不法就労者 の増加 と日本国内の人手不足の再燃である。 こうした問題解決のための一つの提案 とし て、日本政府 に関 しては法律をは じめとす る社会的な受入れ体制の確率 と日本企業 に関

しては外国人就労者 の昇格等、日本企業内の国際化 を進 めると言 った事 を挙 げた。

最後に日系 ブラジル人の中で、有能な者 に対 しては単純労働だけでな く、彼 らの帰国後 に、何 らかの形で役 に立つような技術が身 につ く職種 につけるといったことも、日本 と

(3)

72 研究年報 第1

ブラジルの双方の良好な関係を維持するためにも必要であることの見解を示 した

参照

関連したドキュメント

そこで本章では,三つの 成分系 からなる一つの孤立系 を想定し て,その構成分子と同一のものが モルだけ外部から

日中の経済・貿易関係の今後については、日本人では今後も「増加する」との楽観的な見

日本の生活習慣・伝統文化に触れ,日本語の理解を深める

「新老人運動」 の趣旨を韓国に紹介し, 日本の 「新老人 の会」 会員と, 韓国の高齢者が協力して活動を進めるこ とは, 日韓両国民の友好親善に寄与するところがきわめ

手動のレバーを押して津波がどのようにして起きるかを観察 することができます。シミュレーターの前には、 「地図で見る日本

代表研究者 川原 優真 共同研究者 松宮

らに常に量目過多に包装されている」 (森 1983、 17 頁)と消費地からも非常に好評を博し た。そして日本の対中国綿糸輸出は 1914