を抱えることになった原因は、当然ながら突然 15 歳になってから生まれたわけでもないであろ うし、また逆に 35 歳になればその原因が解消されていくというものでもないだろう。就労上の 困難に結びつくような状況は、すでに 15 歳以前から準備されていることも多いはずだし、また 逆に 35 歳を過ぎても継続している場合も多いのではなかろうか。そうなると、就労が困難とな りがちな若者を生み出した問題の構図は、年齢で区切られたものよりも上下にかなり広がって いるはずである([図表-2]参照)。 世間的な年齢からみれば「大人」であったとしても、不安定な就業や無業の状態にあるため に、親への依存なしでは生活できない人々も多い。いわゆる「大人」になることが困難な人々 が存在するのである。そのこと自体が彼らを苦しめているのではあるが、それはさておき、こ うした人々は世間が常識的に受容している「大人」ではないので、「若者」に含めることも可能 ではあろうが、社会通念上彼らを「若者」と呼ぶことにはやはりいささか違和感が残る。フリー ターやニートも、これまでは「若者」と深い関わりを持って論じられてきたので、こうした呼 称にも違和感がないわけではないが、35 歳以上のフリーターやニートが、中高年フリーターや 中高年ニートと呼ばれているのも、そうした事情の故なのであろう。 図表-2 困難を抱える若者たち
が「生きる力」となることを、「静岡方式」による就労支援の成果によって確信したからなのか もしれない。
図表-8