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新電子商取引を支援するエージェント指向企業モデ ルの考察

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ルの考察

著者 北村 浩

雑誌名 同志社政策科学研究

巻 2

ページ 153‑164

発行年 2000‑12‑20

権利 同志社大学大学院総合政策科学会

URL http://doi.org/10.14988/pa.2017.0000004723

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新電子商取引を支援するエージェント指向企業モデルの考察

北 村 浩

あらまし

 企業は、従来の事業領域を超えて様々な協調 活動を行っている。企業の諸活動を支援する情 報技術(Information Technology)は、それまでの取 引先との取引を前提に機能定義が行われ、今日 の企業情報化として適用されてきた。一方、イン ターネットを使った企業情報化が近年急増する 状況は、新しい取引への対応力を問いかけてい る。企業が取引する顧客は、提携企業だけでな く、グループ外の企業、一般消費者など多岐に渡 り、交わす取引も個別的になるため、それらの連 携と取引主体者の企業による管理は必ずしも容 易とは言えない。今日の情報化では、取引業務を 個別に完結処理するのみで、業務間を連携する 取引処理を柔軟に行ったり、その連携する取引 群を統合し処理全体を管理可能とするのは極め て困難である。この状況を打開する情報技術、そ れによって可能になる取引構造について提言が 必要である。

  こ れ に 対 し 筆 者 は 、 次 世 代 の 電 子 商 取 引 (Electronic Commerce)を前提に、この新しい型の 電子商取引を支援する企業モデルを定義した

"Frontier Agents Computing Model" を提言する。

エージェント(Agents)とは、取引当事者である企 業や顧客の代理人として、その取引の状況を判 断し、必要に応じた取引行動を示す機能をもつ、

情報技術の世界での論理的な構成要素であり、

企業の対顧客の窓口領域において、他のエー ジェントと協調して取引処理を支援する。この モデルにおいて、状況対応型の取引行動の構造 とそれを支援する情報技術の要件がどのような ものになるか解明を試みた。取引相手やその取 引処理に対応した取引基盤の提供と機敏な業務

連携の支援が、企業の協調活動に際し極めて重 要になる。個別的な取引群を統合化し、従来なし えなかった業務連携を生み出すことが、企業情 報化の新しい位置付けとしての電子商取引とそ れを支援する情報技術の役割である。

1.はじめに

 次世代の企業活動を情報技術との関係におい て論じ、新しい型の電子商取引による企業モデ ルとして、Frontier Agents Computing Model  (以 下、エージェントモデルと表記する)を提言す る。この企業モデルに基づく電子商取引では、顧 客との間で行われる企業の最前線活動を反映し た取引処理とそれを支援する情報技術の定義が それぞれ必要である。企業が取引する顧客は、提 携企業だけでなく、グループ外の企業、一般消費 者など多岐に渡り、交わす取引も個別的になる ため、それらの連携と取引主体者の企業による 管理は必ずしも容易とは言えない。従って、取引 相手やその取引処理に対応した取引基盤を提供 するこの企業モデルが、機敏な協調を図るに際 し極めて重要になる。この支援を狙った「エー ジェントモデル」について以下に論じる。

 この数年インターネット技術を適用した企業 活動が急増している、特に情報系の新しい業務 において顕著[Department of Commerce99a]であ り、情報共有や意志疎通を支援する情報化は、そ の象徴である。一方、企業の基幹系の業務の情報 化は、数十年かかって業務ごとに個別的に築き 上げられてきた。生産、販売、マーケティングな どの業務は、全社的または統括する部門固有の 情報化として拡充されてきた。情報系・基幹系の

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いずれにしても、従来からの情報化を基本にし て、他からの影響を極力排除した独立した仕組 みである。従って、業務連携を情報技術によって 実現しているとは言い難い。多くは情報技術の 支援に依存せず、人間系が介在し業務連携の処 理全体が管理されている。企業間の情報化の場 合は、いっそう連携の管理負担が増すが、人間系 の定めた運用手順で管理が施され、情報技術は 補助的な役割を果たしているに過ぎない。企業 内外を問わず、取引相手やその取引処理ごとに 適する情報技術に支援された取引こそ、それま で実現できなかった企業と顧客の間の協調活動 を可能にする。多様な取引関係が増加する今日 の企業間の環境では、取引当事者である企業と 顧客それぞれ別々の情報化による個別的な取引 でも柔軟な連携を支援し、その取引当事者の統 合管理を可能にする役割が情報技術に求められ る段階に来たのである。企業情報化は、知的に活 動する取引処理によって支えられるべきである。

 本論文は、企業の業務に関する新しい協調活 動を狙った企業モデルである「エージェントモ デル」の必要性を論じた内容である。エージェン トは新しい概念ではなく、先人より多くの研究 が行われているが、筆者は、エージェントが新し い型の電子商取引を支援することの解明を試み た。エージェントの特質とされる協調性と自律 性に着目し、エージェントの適用分野として新 たに発掘できる電子商取引とは何か、企業の業 務連携にどのような成果をもたらすのか考察を 試みた。後述で、筆者は電子商取引において顧客 と接する企業の窓口領域として「情報フロン ティア」の概念、従来潜在的であったが、今後は 情報技術の支援を必要とする新しい型の電子商 取引である「意図的取引」の概念をそれぞれ定義 し、新しい型の電子商取引の構造化を目指した。

これらの定義から、取引当事者である企業と顧 客の間の業務連携に必要な情報について、どの ような要件に基づいてモデル化が可能なのか考 察する。筆者の論点は、既に多く研究されてきた 工学的モデルのエージェントを論じるより、従 来潜在化していた企業活動の中の業務連携につ いて、新しい型の電子商取引へのエージェント の適用及び考察に重きを置いている点をあらか じめお断り申し上げる。

2.情報フロンティアの必要性

 今日多くの企業において、SCM(Supply Chain Management)や ERP(Enterprise Resource Planning)

[Kalakota&Robinson99a]に象徴される基幹業務 システムやインターネットの標準技術である WWW(World Wide Web)を基盤とする情報系シス テムについて、それぞれ拡充が試みられている。

全社的規模または部門固有のいずれの情報化に おいても、顧客との取引を管理する窓口機能が 装備されているが、長年築き上げてきた企業内 及び企業間の情報システムに対し、随時機能を 拡張してきた。この機能は、自動預入支払機(CD/

ATM:Cash Dispenser/Automatic Teller Machine)の ような専用端末や専用回線を使った取引、イン ターネット取引、電話や FAX の取引など業務ご とに個別処理され、それぞれの間で相互運用が 困難な状況にあるため、企業の諸活動を統合す るサプライチェーンの形成は支障を来たしてき た。業務別の処理は、その属する企業内の情報シ ステムに委ねられる。すなわち、今日の情報化 は、顧客窓口の位置付けにある企業の最前線で 受け付けられた取引が、ここから一歩引いた企 業内の情報システムの位置で取引個別に処理が 行われる、すなわち後方支援機能( B a c k e n d Function)に依存した特質をもつ。

 この後方支援機能による情報化は、極めて簡 素化された定型的な取引内容や処理データが構 成要素であるため、定まった条件下で完結処理 を行うには適する。取引の条件や内容は、取引開 始前にそれぞれの取引当事者には定まっており、

それに基づいて処理が行われるのみで、概ね結 果を見通すことは容易である。逆に言うと、取引 の状況に対応した臨機応変な取引行動は不可能 である。取引主体者の意図を実際の取引の状況 を照らし合わせ、その意図に向けてどのように 取引行動を軌道修正し支援するのか、情報化に 課題を設定する必要がある。これは、個別化した 取引群に対しても、取引主体者にとって管理可 能にすべき統合化の要件が存在することを意味 する。

 筆者は、臨機応変な取引行動を支援する企業 の最前線の機能として、取引前処理を行う情報 フロンティア(Information Frontier)の概念を定義す る。図1のように、顧客に対する窓口領域に位置

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付けた企業の最前線の機能(Frontier Function)を支 援する情報化なくして、機敏な業務連携を行う のは困難である。筆者は、後方支援機能(Backend Function)に象徴される定まった条件下で完結処理 しかできない今日の企業情報化の問題を提起し、

これを解決するために、取引主体者の意図する 取引を支援する新しい企業モデルとしてFrontier Agents Computing Modelを定義し、これがなぜ必 要なのか以下に論じる。

3.統合化の課題

 顧客との新しい取引関係の構築が企業の重要 な経営課題であるとの認識は多いが、果たして それを支援する情報化の指針、実現手段である 情報技術は十分提供されてきたのか。企業は新 しい型の取引要求に対しても、長年築き上げて きた情報化の中で、一義的に定めた機能を拡張 してきた。取引業務は、情報システムの世界では 取引処理という単位に機能が定義される。以下 の議論において、取引処理と明示的に処理を付

顧客 基幹業務

システム 基幹業務システムの定義

1. 後方支援機能の拡充

2. 新たに定義されるべき最前線支援機能 顧客

顧客

顧客

基幹業務 システム

情報系 システム

情報系 システム

ワークグループ システム 情報系システムの定義

顧客 基幹業務

システム

基幹業務 システム

後方支援機能(Backend Function)

後方支援機能(Backend Function)

最前線支援機能

(Frontier Function)

顧客と後方支援機能の連携ハブ(Hub)

ワークグループ システム ワークグループシステムの定義

情報フロンティア Information Function

情報系 システム

図1 企業情報化の推移

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加した場合は、取引が情報システムによって施 されるアプリケーション(Application)処理、いわ ゆるトランザクション(Transaction)処理を意味し、

企業活動を具体的に手順化した業務処理や人間 系による取引の事務処理を意味しないことをま ず確認しておく。

 取引業務の連携は、多くの場合、個別に行われ る取引処理を人間系主体で管理してきた。全社 的規模の基幹業務も、インターネットの標準技 術を採用した情報系業務も、自己完結的に機能 を定義する情報化であるため、取引処理が単独 で行われる場合は問題ないが、それらの連携の 大半は人間系の管理負荷を多大に生じさせる。

例えば、銀行のオンライン取引と製造メーカー の受発注の連携を支援する情報化は十分ではな い。前者は全銀協に代表される金融機関の共同 センターの情報化、後者はその所属する業界の EDI(Electronic Data Interchange)の情報化において、

それぞれ定まった相手と定まった業務規約・通 信規約・運用規約での取引を前提にしている。た とえ銀行と製造メーカーの間で連携させる業務 上の要件があったとしても、それらの活動基盤 を支援する情報技術は皆無であった。銀行のオ ンライン取引と製造メーカーの受発注の情報化 は、別々に機能が定義され独立して処理が行わ れるだけで、取引内容を引き継ぐ必要があって も人間系で対応せざるを得ない。

 今日の取引は、取引主体者の意図がすべて反 映されない個別に定義した取引処理に過ぎず、

取引の状況に応じて臨機応変に取引行動を変化 させる目的志向の考え方とは隔たりがある。取 引処理をいつ開始し、どんな条件でいくら決済 し、どんな条件でどこに向けて受発注をどのく らい行うか、逆にどんな場合に処理を行わない かなど、情報技術によって取引全工程の管理を 支援する統合化ができるのではないか。意図す る取引行動を取引の状況に対応させる、しかも 個別の取引処理の集まりとしてではなく、取引 主体者にとって管理可能で統合化された取引業 務として接する構造をいかに構築していくかが 課題である。

4.今日の企業情報化モデルの意義

 筆者は、新しい型の電子商取引によって機敏

な業務連携を狙った企業モデルとして「エー ジェントモデル」を提言するが、その議論を展開 する前に、今日の企業情報化とは、どのような活 動モデルで、どのような意義をもたらしたのか を確認する。

 今日までの企業情報化は、3-Tier  Computing Model(以下、3層モデルと表記する)で一般に 説明されている。この考え方は、1980 年代米国 ミニコンピュータのベンダーによって示されい る。[Edwards99a]何らかの処理を行う知性を もった機能の層(Tier)は、情報技術の進展と共に 多層化されてきた。取引の処理形態として、汎用 機による集中処理は1層、これに分散機が加わ る 分 散 処 理 は 2 層 、 さ ら に パ ー ソ ナ ル コ ン ピュータのクライアント環境が加わる機能別処 理は3層による情報化とそれぞれ段階的に発展 を遂げてきた。

 3層モデルは、汎用機の集中処理、分散機と汎 用機の分散処理というそれまでの情報化の継承 を可能にし、かつクライアントサーバー型の処 理やインターネットの標準技術を適用した処理 にも適合する。図2のように、取引要求の主体で あるクライアント、業務処理を行うアプリケー ションサーバー、全社的なデータとの連携を掌 るデータベースサーバーがそれぞれ定義され取 引処理を支援している。前述の後方支援機能は、

アプリケーションサーバーで取引ロジック(プ ログラム)を、データベースサーバーで取引デー タを稼動させ取引処理が行われる。これは、どん な情報化の機能でも、一つの層として定義され るならば、取引処理への参加が可能になる。

 しかし、今日までの企業情報化は、取引のケー スに応じて定型的な手順を記した取引ロジック 前提の仕組みであるため、業務ごとの個別処理 を行う以上に、取引の状況に応じて取引行動を 変更する臨機応変な取引を行うことは困難であ る。要求が受け付けられ処理が始まるが、取引の 過程で内容を取引主体者の意図に応じて軌道修 正できる情報化基盤ではない。それを行うため には、人間系による二次的な処理や再取引が必 要になる。再取引とは、もう一度最初から窓口機 能を介して取引要求と取引データを付与し、後 方支援機能への処理の委任を意味する。今日の 電子商取引のほとんどがこれに相当する。

 3層モデルは、一つの取引に必要な処理を3 層別の機能で役割分担する構造を提供する。顧

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客であるクライアントからの取引要求に対して、

部門のアプリケーションサーバーの取引ロジッ クで業務処理し、必要な取引データについて全 社のデータベースサーバーに参照や更新を行う。

各層が別部門、別企業でも連携が可能なように、

情報化基盤を3層構造にする考え方に基づいて いる。新規業務の取引処理を対象に適用するの であれば、それらの取引間の連携を実現するの に困難は少ない。しかし、取引の大多数は既に存 在しかつ業務によって個別化されている。これ らを前提に、取引行動の変更や取引の連携を行 う新しい型の電子商取引の要求にどう対応する かに、情報技術の課題が存在する。本来、取引主 体者の要求はその意図の下に、取引の状況に応 じて取引内容を変化させていく構造であり、取 引データを交わすだけではない。今日の多くの 電子商取引が自己完結的な処理に留まらざるを 得ないのは、それを支援するそれまでの3層モ

デルに起因する。

5.企業情報化と電子商取引 5.1 電子商取引の定義

 電子商取引(Electronic Commerce)なる言葉が明 示的に使われ出したのは、1990 年代にインター ネットの商用化が急増するようになってからで あり、インターネットを情報化基盤とする電子 商取引の議論がほとんどである。それは、次のよ うに電子商取引の定義に与えられた意味からも 明確である。日本の通商産業省が 1999 年3月に 発行した報告書「日米電子商取引の市場規模調 査」の中では、電子商取引を、商取引をインター ネット技術を利用した電子的媒体を通して行う こと[通商産業省 99]としてインターネットを Client

専用端末 汎用機

Client 取引要求 1. 基本概念

1. 適用例

Application Server

Application Server

Database Server

Database Server 取引ロジック

M   対   N X   対   Y

取引データ

(企業)

(顧客)

専用端末 分散機 汎用機

電話 公衆回線

専用回線

Personal

Computer Mainframe

業界ネット

インターネット

Web Server Telephony

Server

図2 3層モデルの基本概念と適用例

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前提にした取引である考え方を示している。一 方、米国の商務省が 1999 年6月に発行した報告 書「THE EMERGING DIGITAL ECONOMY Ⅱ」

の中では、電子商取引(Electronic Commerce)を、

インターネットまたは他のいくつかの非独占 (Non-proprietary)のWebを基本にした(Web-based) システムに取引を転換するビジネスプロセス

[Department of Commerce99b]、としてインター ネットを代表とする標準的なシステムを前提に 取引を行う、取引の相互運用が実現できる情報 技術の重要性、さらに商取引に限定しない企業 活動全般に及ぶ必要性、など広義の意味付けが 特徴である。

5.2 電子商取引の質的変化

 米国では、インターネットを情報化に活用し、

企業活動を活性化させてきた状況から、電子商 取引は顧客との新しい取引関係を構築する機会 を提供し、従来の企業情報化とは異なる市場を 発掘する可能性が早くから認識されてきた。イ ンターネットが、電子商取引の前提であると評 価されるに至った背景として、電子商取引を企 業の顧客との取引に適用した場合の効果がある。

電子商取引がそれまでのインターネットを前提 の情報化基盤としない単なる業務の電子化とは 異なり、取引当事者に大いなる利益を提供し、利 用の飛躍的な増加させる可能性を有することが 推測される。Business-to-Businessと一般に呼ばれ る企業間取引[Department of Commerce98a]にお いては、調達コストの低下、在庫の減少と正しい 製品の在庫、サイクルタイムの減少など電子商 取引の効果や事例は、米国の商務省が 1998 年4 月に発行した報告書「THE EMERGING DIGITAL ECONOMY」をはじめとする報告書で公開され てきた。これらは、直接的な企業間の取引それ自 体が電子商取引の対象ではなく、関連して活動 する基幹業務の情報化である企業の後方支援機 能を含め、それらを協調させた取引でなければ、

効果が期待できず意味も発揮しない。ここから、

直接的な企業間取引とその後方支援機能をつな いで、情報技術によって実現した企業の諸活動 のサプライチェーンが電子商取引であるという 方向性を見出すことができる。従って、情報技術 は単に取引処理を支援する役割から脱却し、そ

れらの活動を統合化する役割に転換し、電子商 取引の進展に寄与すべきという指針が得られる。

5.3 電子商取引の統合化

 電子商取引の質的な変化について、筆者は「情 報フロンティア」という企業の顧客との窓口機 能を定義し、前述において問題提起を行った。企 業の顧客との接点業務を情報技術で支援する重 要性については、CRM(Customer  Relationship Management)の研究においても言及されている。

競争の中で生き延び成長を続けるには、よりよ い製品を提供するだけでなく、顧客の望むサー ビスを提供し、顧客との良好な関係を築き利益 に結びつける経営を、情報技術を活用して行う 必要がある。そのようなサービスの提供を情報 技術の支援を受けながら目指す考え方がCRMで あり、単なる顧客志向の活動ではなく、企業が顧 客と信頼関係をもったパートナーとして関係を もっていく中から、互いの利益の享受を図るの が、多くの研究における共通理解である。

 R.Kalakota & M.Robinson によると、CRM は顧 客にセールス、マーケティング、サービスに関す る卓越した統合化サービスを提供し先を見越し た 解 決 を 提 供 し 、 価 値 を 創 造 す る

[Kalakota&Robinson99b]としている。また、

Forrester Research 社によると.CRM をさらに統 合 化 さ せ た 概 念 で あ る E R M ( E n t e r p r i s e Relationship Management)では、統合化したセール ス、マーケティング、サービスから、顧客との関 係をさらに踏み込んで同期化することが可能

[Forrester Research99]としている。これらの研 究の共通点は、顧客の視点を重視した商品・サー ビスの提供をどのように情報技術を活用して企 業が実現するかといった、顧客と企業の間を強 化するための関係性の技術[Kelly98]に焦点が 当たっている。具体的には顧客との接点に当た る企業の F r o n t   O f f i c e 機能[K a l a k o t a &

Robinson99c]をいかに充実させていくのかに議 論が集中している。

 筆者の定義する「情報フロンティア」は、顧客 に対する企業の最前線の役割がいっそう重要な CRM の考え方に賛同するが、さらに企業の伝統 的な基幹業務に対する後方支援機能と協調して、

企業の諸活動を統合化したサプライチェーンを

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牽引する機能を定義する必要がある。顧客志向 の位置付けとして窓口で取引処理の前さばきと 同時に既存の活動群のための後方支援、それぞ れを協調させる中心(Hub)の役割が重要であり、

この支援に対する企業モデルの考察を行うべき である。

5.4 企業情報化における電子商取引の 位置付け

 電子商取引は、企業対企業(B u s i n e s s - t o - Business)取引と企業対消費者(Business-to- Consumer)取引のそれぞれの取引当時者の組合 せによって、分類される [D e p a r t m e n t   o f Commerce98b]ことが多い。企業にとって、電子 商取引は半固定的な顧客と単に取引を交わすだ けでなく、顧客との新しい取引関係を構築する 機会が提供されなければならない。これを支援 する情報技術の要件が何かを考察するために、

筆者は予実(Plan  and  Actual)的取引と意図

(Intention)的取引の取引主体者の取引行動の属 性によって、表1のように、電子商取引を分類 し、その前提で以下を論じる。

 予実的取引は、予定した取引が行われた結果、

取引主体者の要求通り、またはその許容範囲内 で取引が完結する取引、または要求の許容範囲 を超えたので、取引の状況に応じて要求内容を 変更するために、立ち戻って再取引を行う取引 で、今日までの情報化による電子商取引が相当 する。それは、取引の予定と実際の差異が生じた 場合、当初の予定とは異なる内容の取引を、再取 引すべき特質がある。取引の要求から受付と実 際の取引処理を最初から行うため、取引主体者 の管理負担を生じさせる。

 一方、意図的取引は予実的取引の過程で取引

主体者による要求の許容範囲を超えた場合でも、

異なる内容の再取引を行わずに、当初の取引の まま状況に対応した取引行動に変更し、取引主 体者の意図の追求を試みる取引である。それは、

取引主体者の意図と取引の状況の差異を埋める ための変更を一取引の中で行う、かつ再取引を 前提にしないから取引主体者の負担を生じさせ ない特質がある。この取引は、個別の取引処理で はなく、それらが統合化された対象として取引 主体者に管理される必要がある。統合化された 対象とは、連携の必要な取引群、異業種間で交わ す取引群、例えば基幹系の業務と情報系の業務 で交わす取引群など連携された取引であり、取 引主体者の意図する企業活動の集合体を意味す る。これは、電子商取引において多く潜在化する 取引であるため、ここに情報技術の役割を定義 し、この意図的取引を実現する企業活動モデル を考察する意義がある。取引の状況に変化が生 じても、取引主体者の意図に向けて、取引の条件 の変更や取引相手の変更を行う取引行動を臨機 応変に変化させ得る。

 予実的取引が、取引主体者のほぼ予定通りの 取引行動をとる自己完結型であるのに対し、意 図的取引は、取引主体者の意図から実際の取引 の状況が離れていく場合でも、その意図に向 かって取引行動の変更を試みる状況対応型で、

今日まで情報技術によって明確に定義されてこ なかった型の電子商取引であり、かつこれを支 援する企業モデルは未だ存在しない。前述の3 層モデルは、予実的取引は支援できるが意図的 取引は支援できない。これは、取引処理に際し て、個別化された取引を取引主体者の意図に合 うように集約していく前さばき的な機能がない。

個別化された取引でも、取引主体者にとって統 合化された対象として管理可能な支援機能を定 義することが重要である。

取引行動の属性 予実的取引 意図的取引

取引者の組合せ (Plan and Actual) (Intention)

企業対企業 ○ ◎

(Business to Business)

企業対消費者 ○ ◎

(Business to Consumer)

表1 電子商品取引の分類

注釈 ○:今日までの情報化で対応してきた電子商取引

◎:潜在的であったが今後は情報化が可能な電子商取引

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6.エージェントモデル 6.1 新しい企業情報化モデル

 企業の対顧客窓口の領域である情報フロン ティアは、Frontier Agents Computing Model に よって実現できる。筆者は、電子商取引の中で取 引主体者の目的志向の取引の「意図的取引」を支 援する情報化モデルとして、「エージェントモデ ル」を提言する。このエージェント(Agents)とは、

取引当事者である企業や顧客の代理人として、

その取引の状況を判断し、必要に応じた取引行 動を示す機能をもつ、情報技術の世界での論理 的な構成要素であり、企業の対顧客の窓口領域 において、他のエージェントと協調して取引処 理を支援する。図3にエージェントモデルの基 本概念を示す。

 電子商取引の取引当事者の代理人として必要 なエージェントの機能について、以下のように 概念を記す。エージェントは、取引の要求を行う エージェント、取引の要求の受け付けを行う エージェント、後方支援機能での実際の取引処 理を管理するエージェント、後方支援の機能を

もつエージェントから構成される。ここでは、取 引当事者の代表である要求者と受付者の各エー ジェントの基本機能について論じる。これら両 者の間で、取引条件の交渉が行われ合意に至る と受付エージェントが、後方支援機能である情 報システムに処理を委任する。これは後方支援 エージェントによって管理される。取引処理が 後方支援機能で行われた後、その結果が要求者 に返される。逆に合意に至らなければ、要求エー ジェントは要求者の代替条件をもって、改めて 受付エージェントと交渉に入る。それでも成立 しなければ、別の条件をもって交渉に入る。受付 エージェントが取引の要求を受け付ける場合も、

同様に受付者の意図に基づいて要求エージェン トと交渉する。取引の状況は、エージェント間の 協調によって情報が、相互に伝達される前提が 必要になる。

 取引の要求者によって委任されたエージェン トは、要求者の意図に基いて、取引条件を軌道修 正し取引を試みる。交渉が成立しない場合でも、

取引停止し、要求者による新しい取引条件を もって再取引しない。これらの取引行動を可能 にするための前提は、取引主体者の意図を、管理 可能な対象として取引条件に設定できる情報化 の構造やインターフェースについて、定義する 企業の対顧客の窓口領域 Frontier Function

情報フロンティア 顧客

Backend Function 後方支援

機能

後方支援 エージェント

後方支援 機能

顧客要求 エージェント

インバウンド

取引 企業受付

エージェント

顧客要求 エージェント

アウトバウンド

取引 企業受付

エージェント

顧客

Backend Function 後方支援

機能

後方支援 エージェント

後方支援 機能

図3 エージェントモデルの基本概念

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必要がある。取引条件としては、取引の種別、金 額、実績、商品やサービスの明細、取引条件など、

取引の対象となる業務の要件によって程度は異 なるが、取引主体者の意図に基づいた設定をど う行い、どう取引条件を互いに成立に至らせる のか、今後考察する必要がある。

6.2 エージェントモデルの特質

 エージェントモデルは、特定の技術仕様に基 づくハードウエア機器やソフトウエアなどに依 存されない。前述の3層モデルの環境だけでな く、過去から継承してきた汎用機や分散機の L e g a c y   A p p l i c a t i o n 環境[K a l a k o t a &

Robinson99d]から、WWW(World Wide Web)につ ながった個人のデスクトップ環境のいずれにも 適用が可能である。この物理的に依存しない稼 動環境で取引処理が可能とする考え方は、既に Java(Sun Microsystems 社の商標)の提唱する、

Architecture neutral 及び Platform independent において示されている[Linden98]が、これは取 引処理が、どんな情報システム環境でも稼動で きる柔軟性が、情報技術の必須要件の一つであ ることを意味する。同様に、エージェントモデル は、稼動環境から独立した取引処理を可能にし ているだけではなく、取引条件、すなわち取引状 況の変動が生じた場合でも、動的に取引条件を 変更する取引行動が可能なところに特質がる。

表2では、3層モデルとエージェントモデルを 対比した。

 エージェントモデルは、取引という連携の形 態を相互依存したエージェント群で実現する。

取引当事者である企業と顧客は、それぞれその 取引の意図に基づく取引行動をエージェントに 委ねる。取引処理の過程において取引先のエー ジェントとの間で連携し、取引開始のための条 件確認や状況対応を行って必要に応じて軌道修 正 す る 。 エ ー ジ ェ ン ト 間 の 連 携 は 、 近 年 は Nwana&Ndumu を始めとする Collaborative Agents の研究[Nwana&Ndumu96]などにおい て、人工知能の立場からは研究が行われてきて いる。この複数エージェントを前提にした連携 を推進する形で、企業にとってより顧客に接近 した位置でのエージェント間の取引、しかも後 方支援機能との連携を視野に入れた考え方を今 後考察する必要がある。

6.3 情報技術におけるエージェントの定義

 エージェントの概念は、1950 年に A.Turing が 機械に知能を持たせることを提案して以来、そ の後、1950年代半ばMIT(Massachusetts Institute of Technology)の J.McCarthy を初めとするコン ピュータサイエンスの研究に受け継がれてきた 経緯は広く知られている。これは、近年 MIT に おいて、同様の研究を行う N . N e g r o p o n t e や J.Bradshaw が明らかにしている[Negroponte95]

[Bradshaw97a]。その Bradshaw の定義によると、

「エージェントは相手の伝えることが何を意味す るのか推測し、その要求の前後関係について何

情報化モデル 3層モデル エージェントモデル

3-Tier Computing Model Frontier Agents Computing Model

情報化の位置付け 企業内の後方支援機能 企業の対顧客窓口の機能

顧客と企業内の後方支援機能の Hub

情報技術の役割 層別機能による定型的な取引分業の支援 任意の取引連携の支援

支援する 予実的取引 意図的取引

電子商取引 自己完結的で予定通りの取引 他取引との連携や状況対応可能な取引

取引の特性 個別化・独立的 統合化・相互依存的

固定的な取引条件 状況対応可能な取引条件

取引当事者 取引開始時に既に固定した関係 取引中でも任意の取引社の関係可

1対1の要求者と受付者 N 対 M の要求者と受付者

情報技術の要素 3層別構造機能 3層別構造に依存しないエージェント群

表2 3層モデルとエージェントモデルの比較

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かを知ることができる。特別の環境で継続的か つ自律的に機能するこのソフトウエアの本質は、

他のエージェントによって位置付けられる。共 同体(Community)と自治体(Autonomy)に対する要 求は、定常的な人間の指導や対話なしに環境の 変化に反応する柔軟で知的な振る舞いで行動す ることができるというわれわれの望みを導く。」

[Bradshaw97b]として、周りの状況を判断した上 で次の行動を自律的に決める、しかも人間から 常時指示を仰がずに、仲間のエージェントと連 携しながら行動する自律性と協調性のある、実 体としてのソフトウエアであると定義している。

 エージェントに関する理論研究は他にも多く なされてきた。1980年代半ばにM.Minskyは、「プ ロセス一つ一つがエージェントで、そのエー ジ ェ ン ト た ち が 密 接 に 関 係 し 合 っ て い る 」

[Minsky85]とエージェントがその仲間のエー ジェントとの依存関係を持った行動を既に示唆 している。D.Gilbert によると、代理性、機動性、

知能性の分類によってエージェントが定義され

[Bradshaw97c]、H.Nwana によると、自律性、協 調性、学習性の分類によってエージェントが定 義される[Bradshaw97d]。他の研究においても、

概ねエージェントが自律的存在であるが、他の 役割を担うべきエージェントと協調して、人間 の代わりに状況に対応した行動をとる考え方に 大きな差異は認められない。

 筆者は、「エージェントは、取引主体者の意図 を携え、他の役割を担うべきエージェントと協 調し取引処理を支援する情報技術における論理 的な構成要素である。」と定義し、Nwana のいう 協調性と自律性を前提として、知能性や学習性 を前提とせず、論じる。知能性や学習性について は、どのようにして知識を得るのか何をもって 必要な知識と判断するのか、といった人工知能 の分野からの研究が必須となり、本論文の新し い型の電子商取引による企業モデルに関する議 論から乖離する可能性があるため、これらを前 提にしないことを確認する。エージェントにつ いて厳密な工学的な定義を行うよりも、企業活 動を推進する立場から、なぜエージェントが電 子商取引に必要なのか、エージェント技術に よってどのような業務の連携が実現できるのか、

そのエージェントに求められる情報技術の要件 を論じることを優先させる。

6.4 エージェントと適用分野としての 電子商取引

 エージェントに関する理論研究に続き、近年 その応用研究の対象として、電子商取引におけ るエージェントの研究が次第に行われてきてい る。N.Jennings & M.Wooldridgeは、今日の商取引 の多くは、人間系によって行われてきたが、いく つかは自動化できない理由はないと指摘した上 で、取引に伴う意思決定をエージェントに委ね る 可 能 性 を 示 唆 し て い る [ J e n n i n g s &

Wooldridge98]。その中で指摘のあった Kasbah という電子市場での消費者間( C o n s u m e r - t o - C o n s u m e r ) の 売 買 を 行 う エ ー ジ ェ ン ト

[Moukas&Guttman&Maes98]は、その研究者であ る A.Moukas & R.Guttman & P. Maes によって第 一世代のエージェントとして位置付けが行われ た。このモデルは、C B B ( C o n s u m e r   B u y i n g Behavior) Model に基づいて、売買が電子市場で 行われ、消費者が取引の交渉(Negotiation)と購買 決定(Purchase Decision)について、売買するエー ジェントに委ね、時間と金額の要素でもって交 渉と購買決定の行動をとらせる。エージェント は、最も可能な取引を消費者の希望する時間の うちに希望する金額で、売買を成立させるよう に Continuous double auction mechanism の機能 で行動するが、これは一義的な条件下での取引 に限られ、これを前提に準自律的な行動をとる ため、極めて簡素化された論理モデルの域にあ る。実際の企業活動においては、時間や金額以外 に取引の実績や信用など多くの取引を行う際の 判断要素について、交渉と売買決定に関する検 討を要することは確かである。その意味でも第 一世代とその研究者グループが位置付けを行っ たと推測される。その後、上記のモデルに対し て、潜在する取引相手に対しては評判が意思決 定に重要な要素であるとして、 D i s t r i b u t e d reputation mechanism の機能で行動する第二世代 のエージェントの研究が同グループにより進め られている。

  M I T の 同 グ ル ー プ の 分 類 [ M o u k a s &

Guttman&Maes99]によると、電子商取引におい ては、要求の認識から始まり、製品の売買、小売 り、取引交渉、購買と配布、サービスと評価の順

(12)

の時系列の工程で、それぞれのエージェントが 定義できるとして、それまでの取引当事者間の 直接的な取引を委ねられたエージェントだけで なく、それらと関連する活動についても協調し て行動するエージェントの必要性を記した。こ れは、Consumer-to-Consumerの単純な関係の取引 当事者だけでなく、Business-to-Consumer や Business-to-Businessの企業情報化モデルを考慮し た点で注目される。ただ、対象とする取引以外の 取引があった場合、どのようなモデルの構造で どう協調するのか言及していないので、筆者の 言う後方支援機能としての基幹業務の連携まで 考慮しているかどうかは判断できない。

 一方、電子商取引の上記の時系列の工程を支 援するエージェントとは別に、取引当事者の直 接的な取引交渉(Negotiation)について、取引の条 件として時間や金額以外に取引の実績や信用な ど多くの要素を考慮に入れた判断をどのように 行うのか、の意思決定論の立場からの研究もあ る。T.Sundholm による Automated Negotiation

[Sundholm99]や、前述のR.Guttman & P. Maes に よる Negotiation Protocol  [Guttman&Maes98]

においては、リテール取引の交渉に関する理論 の研究が行われている。

7.おわりに

 企業活動において、機敏な業務連携を行い新 しい型の電子商取引を可能にするモデルとして、

Frontier Agents Computing Model (エージェン トモデル)の必要性とそれを実現するための前 提として「情報フロンティア」と「意図的取引」

の定義を行い、新しい型の電子商取引の方向性 を論じた。企業情報化の新しい位置付けとして 電子商取引はどんな特質をもつのか解明し、そ こにどのような情報技術を適用することで、従 来は人間系の介在でしか対応できなかった、ど んな業務連携が可能になり、企業の新しい協調 活動が図れるのか、それを支援する情報技術と してエージェントモデルはどんな要件を有する べきか、について考察を試みた。

 今日までの企業情報化の多くを支援してきた 3-Tier Computing Model(3層モデル)では、連 携する取引群を統合し、取引の当事者にとって 取引処理全体を管理可能とするのは極めて困難

との問題提起を行った。さらに、状況対応型の取 引行動を狙ったエージェントモデルの要件化を 行い、顧客からの取引要求と顧客に対する取引 要求だけではなく、企業の後方支援機能も連携 を支援する企業モデルの概念化を試みた。今後 は、この内容を検証し、エージェント指向企業モ デルの構造を解明していく必要がある。

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参照

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