平 成29年 度(2017年 度)学 位 論 文(修 士)
飛行 と気象 の状況 による飛 行時間 の不確 か さのモ デル化
平 成30年(2018年)2月22EI
首 都 大 学 東 京 大 学 院
シ ス テ ム デ ザ イ ン研 究 科 シ ス テ ム デ ザ イ ン専 攻
航 空 宇 宙 シ ス テ ム 工 学 域 博 士 前 期 課 程
16891538元 谷 章 博
指 導 教 員 武 市 昇
」
目次
1.は じ め に
2.使 用 す る デ ー タ と そ の 処 理 2,1使 用 す る デ ー タ
2,2.飛 行 時 間 誤 差 の 推 定
2,3.類 似 す る 飛 行 状 況 ご と に ク ラ ス タ リ ン グ 3,飛 行 時 間 の 誤 差 伝 搬 モ デ ル
9臼つJり0つJ!0
3,1,飛 行 時 間 の 誤 差 伝 搬 モ デ ル の 導 出 3,2予 測 性 能 の 比 較 評 価
4, 4.1
4.2.学 習 に 使 用 す る教 師 デ ー タ 4.3予 測 性 能 の 評 価
飛行状況 ごとに予測可能 なモデル
自0000ノ
5.
5.1, 5.2,
ニ ュ ー ラ ル ネ ッ ト ワ ー ク に よ る 学 習 と 評 価 方 法
予 測 モ デ ル の軌 道 デ ー タ へ の 適 用
2ワ臼4=﹂
‑←‑⊥‑⊥‑←
評価指標
全軌道 に対す る平均的 な予測性能 5.3.飛 行 状 況 に応 じた 予 測 モ デ ル の 有 益 性 6.ま と め
7.謝 辞
8.参 考 文 献
7700Qノ
﹂1⊥‑且[﹂1⊥譜1⊥ イ⊥2つ﹂222
P.1
.
1.は じ め に
世 界 的 な 経 済 成 長 や 国 際 化 に よ り航 空 交 通 需 要 の増 加 が 予 測 され て い る田。 こ の 需 要 増 加 に対 応 す べ く航 空 交 通 管 理 シ ス テ ム の抜 本 的 な変 革 が 計 画 さ れ て お り、 そ の 一 つ に現 行 の 空 域 べ 一 ス運 用 か ら軌 道 べ 一 ス運 用 へ の 移 行 が 挙 げ られ る。 こ の軌 道 ペ ー ス 運 用 に お い て 各 航 空 機 は 予 め 戦 略 的 に 設 計 さ れ た 離 陸 か ら着 陸 ま で の 軌 道 に 沿 っ て 飛 行 し一 元 的 に 管 理 され る[2]。 この 交 通 流 全 体 の 一 元 的 な 管 理 の 実 現 に む けて 、各 航 空 機 の 正 確 な 時 間 管 理 が 重 要 と な る。 そ こで 、 四 次 元 航 法 が 注 目 され て い る。 四 次 元 航 法 とは 、 航 空 機 の 飛 行 経 路 を 通 過 地 点 とそ の通 過 時 刻 に よ り指 定 し、 精 密 な 時 間 管 理 を 目指 す 運 航 管 理 の 方 法 で あ る[3]。予 め 戦 略 的 に 決 定 さ れ た 四 次 元 の飛 行 経 路 を計 画 通 りに 飛 行 す る こ とで 、 各 航 空 機 の厳 密 な時 間 管 理 と交 通 流 全 体 の 一 元 管 理 が 可 能 と な る。
しか し、 与 え られ た 四 次 元 経 路 を 目指 して 飛 行 して も、 飛 行 中 の航 空 機 は 気 象 な どの 確 率 的 な 影 響 を受 け る た め通 過 時 刻 に は 誤 差 が 生 じる。 こ の 飛 行 時 間 の 誤 差 の 程 度 、 す な わ ち飛 行 時 間 の 不 確 か さ を 事 前 に予 測 し管 理 に導 入 す る こ とで 、 よ り効 率 的 な 運 用 が 可 能 に な る もの と考 え られ て い る。 例 え ば 、 飛 行 時 間 の 不 確 か さ を正 確 に 予 測 し管 理 に導 入 す る こ とが で き れ ば、 航 空 機 の 時 間 間 隔 を 安 全 性 を確 保 しつ つ 縮 小 させ る こ とが で き、 空 域 容 量 の 拡 大 が 可 能 に な る、 こ の他 に も、 最 終 目的 地 へ の 定 刻 性 を 向上 させ る た め の 速 度 修 正 ポ イ ン トの最 適 配 置 や 、 管 制 官 の 負 荷 と運 航 コ ス トを同 時 に低 減 で き る な ど、 飛 行 時 間 の 不 確 か さ が 予 測 で きた 場 合 の 効 率 的 な 運 航 管 理 手 法 が 複 数 報 告 され て い る。
この よ う な高 度 な 運 航 を 目指 して 、 飛 行 時 間 の 不 確 か さ の 予 測 や モ デ ル 化 に 関 す る研 究 が 行 わ れ て き た 。 そ の 中 で 、 飛 行 時 間 誤 差 の標 準 偏 差 が 飛 行 距 離 あ る い は 時 間 に比 例 す る こ と が 理 論 的 に示 され 【4,5]、さ ら に複 数 の研 究 に お い て 、 特 定 の 期 間(数 日 〜 数 年)の 特 定 の 経 路 の 航 空 機 の飛 行 時 間 を解 析 し、 飛 行 時 間 誤 差 の 標 準 偏 差 が 飛 行 距 離 あ る い は 時 間 に 比 例 す る こ とが 実 証 され て い る[6‑8]。こ の よ うに従 来 の 研 究 で は 、飛 行 時 間 の 不 確 か さ と飛 行 距 離 や 時 間 との 比 例 関 係 の み を示 す 単 純 な モ デ ル が得 られ て い るの み で あ る。 しか し本 来 、 飛 行 時 間 の 誤 差 は 気 象 状 況 や 飛 行 動 態 に応 じて 変 動 す る と考 え ら れ る。 この た め 、 従 来 の モ デ ル に よ る、「い か な る気 象 や 飛 行 の 状 況 にお い て も同 距 離(も し くは 同 時 間)飛 行 した 時 に 生 じ う る飛 行 時 間 の 誤 差 の 程 度 は 等 しい 」 とい う予 測 で は 、 飛 行 時 間 の 不 確 か さ が 生 じ る現 象 を 単 純 化 しす ぎて い る こ と で 精 度 が 損 な わ れ て い る と想 定 で き る。
そ こ で 本 研 究 で は 、 飛 行 時 間 の 不 確iかさの 予 測 モ デ ル の 高 精 度 化 を 目指 し、 気 象 や 飛 行 の状 況 を予 測 に反 映 した モ デ ル を 構 築 す る こ と を 目指 す 。 次 章 で は、 飛 行 時 間 の不 確 か さ を 気 象 や 飛 行 の 状 況 ご と に解 析 す るた め の デ ー タ を 用 意 す べ く、 実 運 航 デ ー タ に施 す デ ー タ の 前 処 理 に つ い て 述 べ る。3章 で は、 単 純 な 力 学 モ デ ル に 基 づ い て 飛 行 時 間 の不 確 か さ を モ デ ル 化 す るe4章 で は、 気 象 や 飛 行 の 状 況 ご と に変 動 す る要 因 を予 測 に反 映 させ るべ く、 飛 行 状 況 を表 す パ ラ メ ー タ と飛 行 時 間 の 不 確 か さ の 関 係 を ニ ュ ー ラ ル ネ ッ トワ ー ク に よ り同 定 した近 似 モ デ ル を構 築 す る。5章 で は、 実 軌 道 デ ー タ にモ デ ル を 適 応 した 時 の 予 測 性 能 を評 価 す る。 最 後 に6章 で 、 議 論 を ま とめ る。
P.2
2.使 用 す る デ ー タ とそ の処 理
2.1使 用 す るデ ー タ
本 研 究 で は、SSRModeSシ ス テ ム に よb取 得 した運 航 デ ー タ を使 用 す る。SSRM。deS シ ス テ ム が 提 供 す るデ ー タ 内 容 に は 、 緯 度 ・経 度 の 位 置 情 報 に加 え、 指 示 大 気 速 度 、 真 大 気 速 度 、 マ ッハ 数 、 対 地 速 度 、 気 圧 高 度 な どの航 空 機 か らダ ウ ン リ ン ク され た動 態 情 報 が 含 ま れ る[9]。本 研 究 で は2015年8,9月 に観 測 され た運 航 デ ー タ を使 用 す る。 ま た 、数 値 気 象 予 報 値 と して 気 象 庁 が提 供 す る全 球 モ デ ル 数 値 予 報 値GSM[1⑪]を 使 用 す る。GSMの 予 報 値 は6時 問 毎 に更 新 さ れ 、 最 も予 測 精 度 が よ い と考 え られ る各 予 報 時 刻 に お け る初 期 予 報 値 を 緯 度 ・経 度 ・高 度 ・時 刻 に対 して線 形 補 間 し、任 意 の 時 刻 ・位 置 の気 象 予 報 値 を得 る。
本 研 究 で は、 風 速 と気 温 を使 用 す る。
22.飛 行 時 間 誤 差 の推 定
本 研 究 で は 、 飛 行 時 間 の不 確 か さ を定 量 化 した 評 価 指 標 と して 飛 行 時 間 誤 差 の標 準 偏 差 を用 い る。 飛 行 時 間 の 誤 差 は 、 目標 飛 行 時 間 と実 際 の 飛 行 時 間 の 差 で 求 め る こ とが で き る が 、 前 節 で述 べ たSSRModeSシ ス テ ム に よ る運 航 デ ー タ か ら は各 航 空 機 の 目標 飛 行 時 間 を直 接 得 る こ とが で き な い。 そ こで 、 数 値 気 象 予 報 値GSMを 用 い て 各 航 空 機 の 目標 飛 行 時 間 を推 定 し、 飛 行 時 間 誤 差 の推 定 に使 用 す る。
目標 飛 行 時 間 の よ うに 、 各 航 空 機 が 目指 した飛 行 形 態 に 関 す る情 報 を飛 行 意 図 と い う。
この 飛 行 意 図 を精 度 よ く推 定 す るた め に 、 明 確 な飛 行 意 図 を基 づ い て 飛 行 して い る とみ な せ る 区 間 を抽 出 し、 解 析 の 対 象 とに す る。 巡 航 区 間 に お け る航 空機 は 、 管 制 官 の 指 示 に よ り指 示 大 気 速 度 を決 定 し、 定 め られ た 航 路 に 沿 う よ う に真 航 路 角 、 気圧 高 度 を 保 って 飛 行 す る こ とが 多 い 。 そ こ で各 軌 道 の う ち、 指 示 大 気 速 度 が ±5[kt]以 内 の 変 動 で 、 か っ 真 航 路 角 が ±1.5[deg]以 内 の 変 動 で100km以 上 を巡 航 して い る区 間 、 す な わ ち等 速 ・直 線 ・巡 航 飛 行 を して い る飛 行 区 間 を明 確 な飛 行 意 図 を もつ 区 問 と して 抽 出 した 。 た だ し、 各 飛 行 軌 道 の 気 圧 高 度 の 最 頻 値 か ら ±100[ft]の 区 間 を巡 航 区 間 と み な すe抽 出 さ れ た デ ー タ 数 は
15643と な った 。 抽 出 した デ ー タ の 軌 道 を 図1に 示 す 。
P.3
42
40
3836
[塩︒︒ユ︒ヨ石ヨ
34
32
t36 138140142
Longitude[dcgI
144 146
図ll抽 出 デ ー タ の 軌 道(デ ー タ 数115643)
次 に 、 抽 出 後 の 各 飛 行 の 目標 飛 行 時 間Tを 推 定 す るe式(1)か ら、 あ る飛 行 距 離Dを 飛 行 す る と き の 目標 飛 行 時 間Tの 推 定 は 、 目標 対 地 速 度VGSの 推 定 と等 しいe実 際 の 運 航 管 理 に お い て 、 管 制 官 か らパ イ ロ ッ トへ の 速 度 情 報 の 管 制 指 示 は指 示 大 気 速 度 が用 い られ る。 あ る 区 間 を 目標 飛 行 時 間 で飛 行 す る た め の 速 度 指 示 は 、 目標 対 地 速 度 か ら数 値 気 象 予 報 値 を 用 い て 換 算 され た 指 示 大 気 速 度 が用 い られ る。 そ こで 、 本 研 究 の 目標 飛 行 時 間 の 推 定 に は 、 抽 出 区 間 の 指 示 大 気 速 度 の 中 央 値 を パ イ ロ ッ トと管 制 官 が 意 図 した 指 示 大 気 速 度 巧茄 とみ な し、 この 値 か ら数 値 気 象 予 報 値 を 用 い て 逆 算 した 対 地 速 度 を抽 出 区 間 に お け る 目標 対 地 速 度 と して 用 い る。 まず 式(2)に よ り、 意 図 した 指 示 大 気 速i;[VIASを機 首 方 向 の 真 対 気 速 度VTAS'に 変 換 す る。 た だ し、pは 気 圧 高 度 よ り標 準 大 気 モ デ ル か ら求 め た 気 圧.ρ
は 気 温 か ら求 め た 大 気 密 度 で あ る。 これ を 式(3)に よ り真 航 路 方 向 に変 換 した値 を 目標 真 対 気 速 度VTASと み な す 。 た だ し、 θwは 航 空 機 の機 首 方 向 と真 航 路 方 向 の差 で あ るeこ の 目
標 真 対 気 速 度VrASと 真 航 路 方 向 の 風 速141Hの 予 報 値 の 和 か ら 目標 対 地 速 度VGS(=VTAS+
1/llH)を求 め 、 あ る距 離Dを 飛 行 した と き の 目標 飛 行 時 間 丁を推 定 す るe式(2),(3)の 速 度 と 方 位 角 の 関 係 を 図2に 図 示 す る。 ま た 同 区 間 の実 際 の 飛 行 時 間 を実 運 航 デ ー タ に記 録 さ れ た 対 地 速 度 か ら算 出 し、 目標 飛 行 時 間Tと の 差 を と る こ と で 飛 行 時 間 誤 差 を 求 め、 こ の分 布 を 図3に 示 す 。 飛 行 時 間 誤 差 の分 布 が0を 中央 に持 つ 正 規 分 布 に近 い 形 状 と な っ て い る こ と か ら、 一 連 の 計 算 に よ り飛 行 時 間 誤 差 が 適 切 に 推 定 で き て い る こ とが 確 認 で き る。
P4
喘5=
D T=一 隔一
差
詔い ←+細 一・アー!
VTAS二 脇3̀osθw
陽朋/〆'機 首 方 向
(1)
(2)
(3)
VTAS
砺∫ 真航路 方 向
図2:航 空 機 の速 度 と方 位 角
9
7.5
茎6 ξ45 奎 、
1.5
0‑30‑20‑100102D30
FlightTimeError「sec/100kml
図3:推 定 し た 飛 行 時 間 誤 差 の ヒ ス ト グ ラ ム(デ ー タ 数:15643)
P.5
2.3.類 似 す る飛 行 状 況 ご と に ク ラ ス タ リ ン グ
前 述 した よ う に飛 行 時 間 の 不 確 か さ を定 量 的 指 標 と して 、 飛 行 時 間 誤 差 の標 準 偏 差 を用 い る。 標 準 偏 差 を算 出 す る た め に は 集 合 的 に観 測 され た デ ー タ が 必 要 で あ り、 本 研 究 の 目 的 に 即 して 飛 行 状 況 ご と に算 出 す るた め に は 、 類 似 す る飛 行 状 況 ご とに デ ー タ を 分 類 す る 必 要 が あ る。 この よ うに 、 デ ー タ の 全 集 合 か ら類 似 す る特 徴 パ ラ メ ー タ を もつ デ ー タ集 合
に分 類 す る手 法 を ク ラ ス タ リ ン グ とい い、 分 類 後 の デ ー タ 集 合 を ク ラ ス タ とい う。 こ こ で は ク ラス タ リ ン グ の 基 準 と な る特 徴 パ ラ メ ー タ に 、 気 象 や 飛 行 の 状 況 を 表 す パ ラ メ ー タ を 用 い る こ と に よ り、 分 類 後 の ク ラ ス タ に よ っ て 類 似 す る気 象 状 況 で類 似 す る飛 行 意 図 を持 っ た デ ー タ 集 合 を構 成 す る。 こ こで は特 徴 パ ラ メ ー タ に 、 気 象 状 況 を表 す 真 航 路 方 向 の 風 速 、 横 風 の絶 対 値 、 気 温 と飛 行 意 図 を表 す 目標 対 地 速 度 を 用 い る。
各 ク ラ ス タ 内 の 特 徴 パ ラ メ ー タ の 平 均 値 や 飛 行 時 間 誤 差 の 標 準 偏 差 な ど の 各 種 統 計 量 を精 度 良 く推 定 す るた め 、 各 ク ラ ス タ内 の 特 徴 パ ラ メ ー タ が 中 央 に 代 表 的 な ピー ク を 持 ち 、 極 端 な外 れ 値 を 含 ま な い 分 布 を形 成 す る こ とが 望 ま しい 。 そ こで 混 合 正 規 分 布 モ デ ル に よ
る ソ フ ト ク ラ ス タ リ ン グ を採 用 す る。 こ の 手 法 で は 、 ま ず デ ー タ を特 徴 パ ラ メ ー一タ空 間 に お け る複 数 の 多 次 元 正 規 分 布 の 重 ね 合 わせ た 混 合 正 規 分 布 と し て モ デ ル 化 す る。 この と き 混 合 正 規 分 布 の確 率 密 度 関 数 の 推 定 にEM(反 復 期 待 値 最 大 化)ア ル ゴ リズ ム[11]を用 い た。
こ こで 、 あ るデ ー タXが 観 測 さ れ た 時 の 正 規 分 布Giの 生 起 確 率P(GiIX)は 、 デ ー タXの 正 規 分 布Giへ の 所 属 度 とみ な す こ と が で き る。 こ の所 属 度 を 用 い て 各 デ ー タ を所 属 す る正 規 分 布 に確 率 的 に割 り当 て る こ とで ク ラ ス タ リ ン グす る[エ2]。この よ う に正 規 分 布 を 元 に デ ー タ を 割 り当 て る分 類 手 法 に よ り、 各 ク ラ ス タ の 特 徴 パ ラ メ ー タ 分 布 は 概 ね 正 規 分 布 に従 い 、 中央 に 代 表 値 を もち 極 端 な 外 れ 値 を持 た な い 分 布 の 形 成 を図 る。
P(x1Gi)P(Gi)(
4)P(Gilx)=
Σ鋒1P(XIG,+)P〔Gi)
ク ラ ス タ リ ン グ に は 抽 出 デ ー タ数 の2/3(10429個)の 軌 道 デ ー タ を用 い 、 残 りは5章 で 行 う軌 道 デ ー タ を用 い た 評 価 に用 い る。 ま た、 対 象 デ ー タ の 分 布 を混 合 正 規 分 布 とみ な
して モ デ ル 化 す る に あ た り、 構 成 す る正 規 分 布 の 数 、 す な わ ち ク ラ ス タ の 分 割 数 を 設 定 し な け れ ば な ら な い 。 こ こ で 、 次 章 以 降 の解 析 で 使 用 す る ク ラ ス タ 内 の 飛 行 時 間 誤 差 の 標 準 偏 差 の 推 定 精 度 を考 慮 して 、50以 上 の デ ー タ を持 つ ク ラス タ の み 解 析 に有 効 な ク ラ ス タ と して使 用 す る。この 解 析 に 有 効 な ク ラス タ を最 も 多 く生 成 で き る分 割 数 を200個 と特 定 し、
結 果 と して164個 の 解 析 に 有 効 な ク ラ ス タ を得 た。 こ の例 と して 、 あ る ク ラ ス タ 内 の 飛 行 時 間 誤 差 と特 徴 パ ラ メ ー タ(目 標 対 地 速 度VGS、 真 航 路 方 向 の 風 速[4/H、横 風 の 絶 対 値IWcl、
気 温Temp)の 分 布 を図4に 示 す 。そ れ ぞ れ 中 央 に代 表 値 を も ち、外 れ 値 を持 た な い所 望 の 分 布 を形 成 で きて い る。
以 上 の 一 連 の デ ー タ処 理 に よ り、 飛 行 状 況 を 表 す パ ラ メ ー タ と飛 行 時 間 の 標 準 偏 差 を対 応 付 け た デ ー タ を用 意 した 。 これ を 次 章 以 降 の 解 析 や モ デ ル 化 お よ び モ デ ル の 評 価 に使 用 す る。
P.6
︻邑診云囲o占[琶倉壼雪oと
30
25
20
15
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‑‑15
一
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05 FlightT1meError[sec]
25
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1WC1[mts]Temp[K]
図4:ク ラ ス タ 内 の 各 パ ラ メ ー タ の ヒ ス ト グ ラ ム 例(デ ー タ 数:374)
■■
IIII卜鞠‑IIIII唱唱1.III.II卜.II.II.IIII卜
.II,IIIII卜II﹂IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII﹂IIIIIIIIIIII﹂﹂唱﹂唱III﹂
.IIIIIIT‑‑‑‑‑一IIII..II=IIIIIFI唱唱1
1﹂﹂﹂咽IIIIIII﹂1IIIIIIIIII卜r卜IIIIIIIIIIIIIrIIIIIIIIIII﹂
rI.
﹂1
■.
5
230
P、7
3.飛 行 時 間 の 誤 差 伝 搬 モ デ ル
本章 では、航空機 を質点 としてみな した単純な力学モ デルに基づ く飛行時間の誤差伝搬 モデル について述べ る。
3.1.飛 行 時 間 の 誤 差 伝 搬 モ デ ル の 導 出
航 空 機 を 質 点 と し て み な し た 単 純 な 力 学 モ デ ル に お い て 、 飛 行 時 間Tと 真 対 気 速 度VTAS お よ び 風 速WH、 飛 行 距 離Dの 関 係 は 式(5)の よ う に な る 。 た だ し、 真 対 気 速 度 吟A5と 風 速 ItllHはど ち ら も真 航 路 方 向 成 分 を 考 え る 。 飛 行 距 離Dを 一 定 と す る と 、 飛 行 時 間Tの 誤 差 △T の 誤 差 要 因 に な り得 る の は 、 真 対 気 速 度VTAsa5一 よ び 風 速ltVHの 誤 差AVTAS,△lxtlHの み で あ り、
こ の 関 係 は 式(6)の よ う に 表 せ る 。 式(5),(6>を 整 理 す る と 、飛 行 時 間 誤 差 △Tは 、△VTAs と △WHの 関 数 と し て 式(7)の よ う に 表 せ 、 さ ら に △VTASと △L4/Hを 微 小 項 と み な し て 線 形 化 す る と 式(8)を 得 る 。 ま た 、 式(8)と 分 散 の 定 義 式 か ら 飛 行 時 問 誤 差 △τの 標 準 偏 差aAτ は 、 式(9)の よ う に 表 せ る 。 式(9)は 、 誤 差 要 因 の ば ら つ き が 飛 行 時 間 誤 差 の ば ら つ き に 影 響 す る 関 係 を 表 し て お り、 誤 差 伝 搬 モ デ ル と呼 ば れ る 。 こ の 誤 差 伝 搬 モ デ ル は 、 一 定 距 離 を 飛 行 す る と き の 飛 行 時 間 誤 差 の 標 準 偏 差 は 対 地 速 度 の 二 乗 に 反 比 例 し 、 そ の 係 数 は 真 対 気 速 度 の 誤 差 分 散 と 風 速 の 誤 差 分 散 に よ っ て 決 ま る こ と を 示 し て い る 。
= DT
VTAS+141H D T十 △T=V
rAS+△16rA5+14/H+△WH
(5)
(6)
一(△VTAS十 △IXUH)D
△T(邸rA∫,△14/H)=(V
TAS+PllH)(VrAS+△IITAS+ltVH+△14/H) (7)
DD
△T(△V
TAS・△WH)1一(V
TAS+㈲ ・△VTAS‑(v,AS+M/.)Z△141H (8)
σAT,M。d,1ニE[(△T)2]ニ Pt+噺 D
VGS2
(9)
P.8
32予 測性能の比較評価
この 誤 差 伝 搬 モ デ ル の 予 測 性 能 を 、比 例 係 数 σ翻
沸s+曜 鞠 を(1)飛 行 状 況 に よ らず 一 律 の値 を用 い た 場 合 と(2)飛 行 状 況 ご と に適 切 な 直を用 い た 場 合 を比 較 評 価 す る こ とで 、飛 行 時 間 の 不 確 か さ予 測 の モ デ ル に飛 行 状 況 ご と の 変 動 を反 映 す る こ と の 有 効 性 を 確 認 す る。(1)の 場 合 は 、飛 行 状 況 ご とに 区 別 す る こ と な く、抽 出 した 全 飛 行 デ ー タ よ り誤 差 要 因 の 誤 差 の 分 散(㎡yM,と 曜 鞠)を 算 出 し、 σ臨A、+曜 鞠 の 期 待 値 を 得 た 。そ れ ぞ れ の 値 は 、
㎡yMsニo・63[(m/s)2],o'Kw.=2.83[(m/s)2】 と な っ た ・こ の 飛 行 状 況 に よ ら ず 一 律 の 比 例 係 数 を 用 い た 予 測 は 、 従 来 の 研 究 の 扱 い 方 に 相 当 す る。
一 方、(2)の 場 合 は 、2.3節 で 得 た 飛 行 状 況 ご と の デ ー タ 集 合 を 模 擬iし た ク ラ ス タ ご と に σ浸μMs+σ ぎ鞠 を 算 出 し、予 測 に 用 い た 。 こ れ は 、誤 差 要 因 の 誤 差 分 散 の 飛 行 状 況 ご と の 変 功を 正 確 に 予 測 で き た 場 合 の 理 想 的 な 予 測 に 相 当 す る 。
こ の 比 較 評 価 結 果 を 、(1)の 場 合 は 図5‑(a),(b)に 、(2)の 場 合 を 図6‑(a),(b)に そ れ ぞ れ 示 す 。 図5,6の(a)は 、 誤 差 伝 搬 モ デ ル に よ る 予 測 値 σAtM。d,tと ク ラ ス タ ご と に 算 出 し た 飛 行 時 間 誤 差 の 標 準 偏 差 σAt,E、tの散 布 図 を 示 す 。青 実 線 は 回 帰 直 線 、黒 点 線 は 予 測 値 と観 測 値 が 一 致 す る と き の 直 線 で あ る
。 こ の と き 、 予 測 性 能 を 表 す 予 測 値 と 目 標 値 の 相 関 係 数Rと rmseは 、(1)の 場 合R=o,81(Pく10‑10),RMsEニo,069[sec/lokm]、(2)R=o.99(Pく
10‑10),RMsEニo.018[sec/lokm】 の 場 合 と な っ た 。 ま た 図5,6の(b)は 、 対 地 速 度 と 飛 行 時 間 誤 差 の 標 準 偏 差 の 関 係 を 示 し 、 赤 の 線 お よ び 点 は 誤 差 伝 搬 モ デ ル の 予 測 値 を 、 黒 の 点 は ク ラ ス タ ご と に 算 出 し た 推 定 値 を 表 す 。図5‑(a)か ら は 、誤 差 伝 搬 モ デ ル の 式 か ら わ か る 飛 行 時 間 誤 差 の 標 準 偏 差 が 対 地 速 度 の 二 乗 に 反 比 例 す る傾 向 が 確 認 で き る 。 ま た 、 予 測 値 と 推 定 値 を つ な ぐ青 線 の 長 さ は 予 測 の 誤 差 の 大 き さ に 相 当 し て お り、 予 測 精 度 が 向 上 して い
る こ と を 可 視 的 に 確 認 で き る 。
以 上 の 比 較 評 価 に よ り、(1)飛 行 状 況 に よ ら ず 一 律 の 比 例 係 数 を 用 い た 場 合 よ り も(2) 飛 行 状 況 ご と に 適 切 な 比 例 係 数 を 用 い た 場 合 の 方 が 高 い 予 測 性 能 を 示 す こ と と か ら 、 飛 行 状 況 ご と に 変 動 す る 要 因 を モ デ ル に 考 慮 す る こ と が 飛 行 時 間 の 不 確 か さ 予 測 の 高 精 度 化 に 向 け て 効 果 的 で あ る こ と が 確 認 で き た 。 た だ し(2)の 結 果 は 、 飛 行 状 況 ご と の 誤 差 要 因 の 影 響 の 変 動 を 事 前 に 正 確 に 把 握 で き た 場 合 の 予 測 性 能 を 表 し て お り、 実 際 に は こ れ ら の CF‑Kv,^sや曜 鞠 を(1)の 場 合 の よ う に 過 去 の 観 測 デ ー タ か ら算 出 し た 一 律 の 実 績 値 を 用 い る ほ か な い 。 こ の た め 、 誤 差 伝 搬 モ デ ル の 実 際 的 な 予 測 性 能 は(1)の 結 果 で あ り、(2)は 予 測 性 能 の 理 想 値 に 相 当 す る 。 そ こ で 、 次 章 で は 実 運 用 に お い て 利 用 で き る 気 象 や 飛 行 の 状 況 ご と の 詳 細 な 予 測 が で き る モ デ ル を構 築 す る た め に 、 事 前 に 参 照 可 能 な 気 象 予 報 値 や 飛 行 意 図 を 表 す パ ラ メ ー タ か ら 予 測 す る モ デ ル の 構 築 を 試 み る 。
P.9
0.8
0.7
一
∈o・6
き く
80.5 呂
携
̀
♂o・4
0.3
0.2
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鞠
.̀
●
■ 噛
●
O,2 O.3 O.40,50.6
σA,,M。d,1[sec/10km]
O.7 O.8
(a)モ デ ル の 予 測 値 一 ク ラ ス タ ご と の 算 出 値
O.8
0.7
冒 α6 ぎH
むo・5 一霧Q
♂o・4
o.3
0.2
200220240260
VGS[m/secユ
(b)対 地 速 度 飛 行 時 間 の 標 準 偏 差
280 300
図5:誤 差伝搬 モデルの予測性能(一 律 の比例係数 を用 いた場 合)
P,10
0,8
0.7
冒o・6 ぎ
忘o.5 旦
bミO.4
0.3
0.2
O,8
0.7
冒 。.6
ぎ く
80.5 呂
拐
讐
b「qo・4
0.3
・ジ 引る
02
0.20.30.40.50.60.70,8
σA,,M。de,[sec/10km]
(a)モ デ ル の 予 測 値 一 ク ラ ス タ ご と の 算 出 値
・II
I鰍:鞭
繕 ・
200220240260280300
VGS[m/sec]
(b)対 地 速 度 一 飛 行 時 間 の標 準 偏 差
図61誤 差 伝 搬 モ デ ル の 予 測 性 能(飛 行 状 況 ご と に適 切 な 比 例 係 数 を 用 い た 場 合)
P.11
4.飛 行 状 況 ご と に 予 測 可 能 な モ デ ル
前 章 で は 力 学 モ デ ル か ら導 い た 誤 差 伝 搬 の モ デ ル に よ る 予 測 精 度 を比 較 評 価 す る こ と で 、 高 精 度 な 予 測 の た め に飛 行 状 況 ご との 誤 差 要 因 の 変 動 を モ デ ル に考 慮 す る こ とが有 効 で あ る こ と を示 した。 そ こで 本 章 で は、 事 前 に参 照 可 能 な 気 象 予 報 値 や 飛 行 意 図 を表 す パ ラ メ ー タ か ら飛 行 時 間 誤 差 の標 準 偏 差 を 予 測 す るモ デ ル の 構 築 に 向 け、 これ ら の 入 出力 特 性 を デ ー タ か ら機 械 学 習 的 に モ デ ル 化 す る こ と を試 み る。3.1.節 の 誤 差 伝 搬 の モ デ ル の 導 出 で は 、 簡 単 の た め に 誤 差 項 を微 小 とみ な した 一 次 線 形 化 や 誤 差 要 因 間 が 独 立 で あ る とい う仮 定 を置 い た が 、 これ に よ リモ デ ル の 粒 度 が 不 適 切 に損 な わ れ る可 能 性 も あ る た め 、 非 線 形 性 や パ ラ メ ー タ 間 の相 互 関 係 も反 映 で き る学 習 モ デ ル が 望 ま しい。 そ こで 、 非 線 形 性 や 複 雑 な 相 関 構 造 を 含 め 任 意 の 入 出 力 特 性 を近 似 関 数 化 で き る ニ ュ ー ラル ネ ッ トワ ー ク モ デ ル を用 い る。
4.1ニ ュ ー ラ ル ネ ッ ト ワ ー ク に よ る 学 習 と評 価 方 法
ニ ュ ー ラ ル ネ ッ ト ワ ー ク に よ る 教 師 デ ー タ の 学 習 に つ い て 概 説 す る 。 教 師 デ ー タ と は 、 入 力 変 数 κ と そ れ に 対 応 す る 出 力 変 数yの 観 測 デ ー タ 集 合 で あ り、 こ の 入 出 力 関 係 を ニ ュ ー
ラ ル ネ ッ ト ワ ー ク に 学 習 さ せ る 。 図7は 、 入 力 層 ・中 問 層 ・出 力 層 の3層 か ら な る3層 ニ ュ ー ラ ル ネ ッ ト ワ ー ク の 例 で あ り。 以 降 、 こ れ を 単 に ニ ュ ー ラ ル ネ ッ ト ワ ー ク と 呼 ぶ 。 各 層 を 構 成 す る ○ は ニ ュ ー ロ ン と 呼 ば れ 、 そ の 働 き を 図8に 示 す 。 ニ ュ ー ロ ン へ の 入 力 が κ1,x2で あ る と き 、 こ れ ら に 重 み 係 数w1,w2を 付 け た 総 和 とバ イ ア ス 係 数 θの 和 で あ るxを 、
ニ ュ ー ロ ン 内 部 の 活 性 化 関 数fに 入 力 し た と き の 出 力y=f(X)を 得 る(式(11))。 た だ し 、 活 性 化 関 数 プは 式(12)の シ グ モ イ ド関 数 と い う非 線 形 関 数 を 用 い る 。
γ ニf(X)ニf(w、x、+w2x2+θ)(11)
プ(X)一 、+,毒( ‑X)(・2)
こ の よ う な ニ ュ ー ロ ン に よ り構 成 さ れ た ニ ュ ー ラ ル ネ ッ ト ワ ー ク で は 、 入 力 変 数 κ1,κ2,…
,Xnと 出 力 変 数yの 任 意 の 入 出 力 関 係 を 関 数 近 似 で き る こ と が 知 ら れ て い る[13]。
ニ ュ ー ラ ル ネ ッ ト ワ ー ク は 、s番 目 の 教 師 デ ー タ の 出 力 変 数y、 と ニ ュ ー ラ ル ネ ッ ト ワ ー ク の 出 力 露 に よ っ て 定 義 す る 式(13)の よ う な 誤 差 関 数Esを 最 小 に す る よ う に 、 重 み 係 数 wを 調 節 す る こ と でs番 目 の 教 師 デ ー タ の 入 出 力 関 係 を 学 習 す る こ と が で き る 。誤 差 関 数E5
を 減 少 さ せ る よ う な 重 み 係 数wの 更 新 量 △wを 式(14)の よ う に す れ ば よ い 。 こ こ で 、 図6 の ニ ュ ー ラ ル ネ ッ ト ワ ー ク の 出 力 父 は 式(11)か ら 、 式(15)の よ う に 表 せ 、 非 線 形 な 活 性 化 関 数 プに よ る 合 成 関 数 の 和 と し て 解 釈 で き る 。 た だ し、 川 害は 第 北層 の̀番 目 の ニ ュ ー ロ
ン へ の 入 力 の 総 和 、OUTikは 第 配層 の 三番 目 の ニ ュ ー ロ ン の 出 力 とす る 。 式(14)と 式(15) か ら 、 例 え ば 入 力 層 のノ番 目 の ニ ュ ー ロ ン か ら 中 間 層 の̀番 目 の ニ ュ ー ロ ン へ の 入 力 の 重 み 係 数wゐ の 更 新 量 △崎 は 、 式(16)の よ う に 表 せ る 。 式(16)の よ う に 、 ニ ュ ー ラ ル ネ ッ ト
P.12
ワ ー ク の 出 力 誤 差 を 出 力 層 側 か ら入 力 層 側 に伝 搬 させ る よ う に更 新 量 △w5を 得 る こ とか ら、
こ の 学 習 方 法 は誤 差 逆 伝 搬 法 と呼 ぼ れ て い る。 こ の 学 習 に よ って 教 師 デ ー タ の 入 出 力 関 係 を ニ ュ ー ラル ネ ッ トワー ク に学 習 させ る こ とが で き る。
坤 一銑=
Es。((Ys一 禽)2
△照̲墾 ∂w
れ
露 一岬 一Σ ・槻2一 Σ ア(岬)
̀霜1̀ニ1
∂E,∂ 父 ∂∬Ni3∂o岬 ∂岬
∂父 ∂岬 ∂OUTi2∂11v〜 ∂wみ
(13) (14)
(15)
(16)
こ の 重 み 係 数 の更 新 を、 誤 差 関 数 恥 が 十 分 に小 さ くな るか 、 指 定 した 最 大 更 新 回 数 ま で 繰 り返 す 。 こ こ で は、最 大 更 新 回数 は1000回 と した。 また 、 ニ ュ ー ラル ネ ッ トワ ー ク の よ うに 多 く の調 整 係 数 を 持 つ モ デ ル に よ る学 習 で しば し ば 問題 と な る過 学 習 の 対 策 と して 、 正 則 化 項 を追 加 した 誤 差 関 数 に よ り学 習 を行 う。 こ の 手 法 は荷 重 減 衰 と呼 ば れ る岡 。
Xl
X2
κη
入 力層 (第1層)
W11
峨 η
中間層 (第2層)
w11
Mlin 出力 層 (第3層)
図7:3層 ニ ュ ー ラ ル ネ ッ ト ワ ー ク の 構 城 例
Xl
X2
γ=ア(x)
W2
X=W1ニ ビ1十W2ニ ビ2十 θ
図8ニ ュ ー ロ ン の 働 き
P.13
42.学 習 に 使 用 す る教 師 デ ー タ
教 師 デ ー タ の うち 、 入 力 変 数 に各 ク ラ ス タ の 対 地 速 度 、 真 航 路 方 向 の 風速 、 横 風 の風 速 、 気 温 の 平 均 値 を 、 出 力 変 数 に10km当 た りの 飛 行 時 間 誤 差 の 標 準 偏 差 を 用 い る。 図9に 、 こ の 教 師 デ ー タ の 各 入 力 変 数 と出 力 変 数 の散 布 図 と回 帰 係 数Rお よ び そ のp値 を示 す 。気 象 や 飛 行 の状 況 表 す 各 パ ラ メ ー タ と飛 行 時 間 誤 差 の 標 準 偏 差 に は 有 意 な 相 関 が あ る。 こ の 教 師 デ ー タ を ニ ュ ー ラ ル ネ ッ トワ ー ク に学 習 させ る こ とで 、 気 象 状 況 や 飛 行 状 況 を 表 す パ
ラメ ー タ と飛 行 時 間 誤 差 の標 準 偏 差 と の関 係 を 記 述 した モ デ ル 化 を試 み る。
辱
1
O.8 冒ぎ Eio・6 民
b『
0.4
R==‑0川P<10暫3)
'↑
・
O.2
180200220240260280300 GS[m/s]
1
0.8 官 さ 嵩0・6
、
b 0,4
R‑‑0.68(P<10'3)
・鵜
・' '・?':
"鉾
・
0.2
‑40‑20020
WH[m/s】
' .望 ・
40
'
1
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冒さ 蕩o・6
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O.4
O,2 0
R‑0.53(Pく10'3)
'軸.・.̀.o︑︑
・・躍み
lO2030
)Wcl[m/・]
40
1
0.8 冒 ぎ 濡o・6風
b「
0.4
R‑‑O.62(P<10'3)
o,2
210220230240250 TEMP[K]
図91教 師 デ ー タ の 入 出 力 特 性
P.14
4、3予 測 性 能 の 評 価
前 述 の と お り、 ニ ュ ー ラ ル ネ ッ トワー ク は教 師 デ ー タ の 出 力 変 数 との 誤 差 が 小 さ くな る よ う重 み係 数 を調 整 す る こ と で入 出 力 特 性 を学 習 す る。 この た め 学 習 に使 用 した デ ー タ を 予 測 性 能 の 評 価 に も使 用 す る こ とモ デ ル の汎 用 性 を適 切 に評 価 で き な い た め 、 学 習 に使 用 して い な い 検 証 用 デ ー タ を予 測 性 能 の 評 価 に用 い な けれ ば な ら な い 。 そ こ で 、 限 られ た教 師 デ ー タ を どの よ うに分 割 す る か が 問 題 とな る。 モ デ ル の 学 習 用 デ ー タ を よ り多 く確 保 す る こ とで汎 化 性 の 高 いモ デ ル が 得 られ るが 、 予 測 性 能 の検 証 用 デ ー タ の 数 が 少 な い と十 分 な予 測 性 能 評 価 が で き な い 。 そ こ で 、N個 の 教 師 デ ー タ の うち1つ を検 証 用 デ ー タ、 他 の N‑1個 を学 習 用 デ ー タ と して用 い る こ と を、割 り当 て を変 え な が らN回 行 う交 差 検 証 を用 い る。 こ の 方 法 に よ り、 す べ て の教 師 デ ー タ を学 習 用 、 検 証 用 の 両 方 に利 用 で き る こ とか ら予 測 性 能 の推 定 に広 く用 い られ て い る[14]。こ の 交 差 検 証 の概 念 図 を 図10に 示 す 。 こ こ で は、 交 差 検 証 の デ ー タ 分 割Nを5と した 。
試行1 試行2 試行3 試行4 試行5
分割1 検証用 学習用
分割2
検証用 学習用
学習用
分割3 分割4
学習用
検証用
学習用
学習用
分割5
学習用
検 証用 学習用 検証用
図10交 差検 証法 の概 説図
図11‑(a)(b)に 、図5,6と 同 形 式 で 、交 差 検 証 に よ り得 た ニ ュ ー ラル ネ ッ トワ ー一ク の 予 測 値 と 対 応 す る教 師 デ ー タ の 出 力 変 数 の 関 係 を 示 す 。 こ の 時 、 相 関 係 数R=0.92(p<
10‑1。)、RMsEニo,046[sec/lokm]と な り、3.2、節 で 得 た 誤 差 伝 搬 モ デ ル の 理 想 的 な 予 測 精 度(図6)よ りは劣 る もの の 、 実 際 的 な 予 測 性 能(図5)よ り精 度 の 高 い 予 測 が で き て い る。 これ は 、 誤 差 伝 搬 モ デ ル に対 して ニ ュ ー ラル ネ ッ トワ ー ク に よ る予 測 モ デ ル の 方 が 、 よ り多 くの パ ラ メ ー タ の影 響 を考 慮 して お り、 か つ モ デ ル の複 雑 さゆ え の 表 現 力 の 高 さか ら、 気 象 状 況 ・飛 行 動 態 ご と に柔 軟 な予 測 が で き る た め で あ る と考 え られ る。
以 上 に よ り、 飛 行 状 況 を表 すパ ラメ ー タ と飛 行 時 間 誤 差 の 標 準 偏 差 の関 係 を近 似 関 数 と して表 す こ とが で き、 気 象 や 飛 行 の 状 況 に応 じ た詳 細 な予 測 が可 能 な モ デ ル を構 築 で きた 。 こ こま で の 飛 行 時 間 の 不 確 か さ分 析 お よ び モ デ ル 化 に は.2.3.節 の類 似 す る飛 行 状 況 に グ ル ー プ化 した ク ラ ス タ デ ー タ を用 い て い る。 次 章 で は 、 予 測 モ デ ル の 実 際 的 な 適 用 を想 定
し、 グ ル ー プ化 した デ ー タ 集 合 で は な く実 軌 道 デ ー タ に お け る予 測 性 能 を評 価 す る。
P15
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一 一一 一.一 一.
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o.7 O,8 0.40.50.6
PredictedσAt[sec/lokm]
0,3 OS
0.7
0.6
O.5
OA
嘗叢書]♂唱︒ヒ婁︒
O.3
0,2L O.2
モ デ ル の 予 測 値 一 ク ラス タ ご との 算 出 値
(a)
﹂ 1 f
!㎜9●1
.L暫.る
1●:
宜豊▼←.,1,,,.φ1過,,lIl,,'Ψ....
O.8
0.7
0,6
0.5
O.4
冨9書]軸♂ 亀5一摯
0.3
02
300
■280
260 240
レσ5[m/・ec1 220
200
対地 速度 一飛 行 時間 の標準 偏差 (b)
ワ ー クモ デ ル の 予 測 性 能
ト て
こ4一 フ ル 昂 ツ 11:
図
P.16
'
5.予 測 モ デ ル の 軌 道 デ ー タ へ の適 用
前 章 で 得 られ た飛 行 状 況 に応 じた 予 測 モ デ ル は 、2.3.で 述 べ た ク ラス タ リ ン グ に よ りグ ル ー プ化 した デ ー タ セ ッ トに 由 来 す る。 しか し実 際 の運 航 で は、 グル ー プ化 さ れ た デ ー タ に対 して で は な く、 各 軌 道 に対 す る予 測 性 能 が 重 要 とな る。 そ こで 本 章 で は 、 前 章 で 得 た 飛 行 状 況 に応 じた 予 測 モ デ ル の 実 軌 道 デ ー タ へ の適 応 性 を評 価 す る。 ま た 、 従 来 の モ デ ル に相 当 す る飛 行 状 況 ご との 変 動 を考 慮 しな い期 待 値 モ デ ル との 比 較 評 価 も行 い 、 飛 行 時 間 の 不 確 か さ の 予 測 に飛 行 状 況 を 考 慮 す る こ との 利 点 を よ り明確 に 示 す 。
本 章 で の モ デ ル の 予 測 性 能 評 価 に は 、 モ デ ル 化 に使 用 して い な い テ ス ト用 の軌 道 デ ー タ (デ ー タ数:5214)の100km飛 行 時 の飛 行 時 間 誤 差 を用 い る。
前 章 で 得 た 飛 行 状 況 に 応 じた モ デ ル に10km毎 に通 過 点 の数 値 気 象 予 報 値(真 航 路 方 向 の 風 速 、横 風 の 絶 対 値 、 気 温)と 目標 対 地 速 度 を入 力 し、 そ の 時 の モ デ ル の 出 力 を逐 次 積 分 す る こ とで100km飛 行 した 際 の 飛 行 時 間 誤 差 の 標 準 偏 差 を 予 測 す る。一 方 、比 較 用 の 従 来 の研 究 に相 当 す る期 待 値 モ デ ル の予 測 値 と して 、 前 章 ま で の モ デ ル 化 に使 用 した 同 じ軌 道 デ ー タ か ら求 め た100km飛 行 時 の 飛 行 時 間 誤 差 の 標 準 偏 差 を用 い る 。 こ の 値 は 6.35[sec/100km]と な っ た 。これ に よ り比 較 す る2つ の 予 測 は、ど ち ら もモ デ ル 化 用 の デ ー タ に 由 来 して お り本 章 で扱 うテ ス ト用 の デ ー タ に 対 して は未 知 で あ る。
5.1.言 平f而}旨標
飛 行 時 間 の 不 確 か さ の 予 測 モ デ ル は飛 行 時 間 誤 差 の 標 準 偏 差q比 を予 測 値 と して 出 力 す る一 方 で、 各 実 軌 道 デ ー タ に お い て 観 測 で き る の は飛 行 時 間 誤 差 △亡で あ る。 す な わ ち 、 単 に 予 測 値 と観 測 値 の差 に よ る予 測 性 能 の 評 価 が で きず 、新 た に予 測 性 能 の評 価 指 標(lndex) を 導 入 す る必 要 が あ る。 こ こで 飛 行 時 間 誤 差 △亡が 平 均 値0の 正 規 分 布 に従 う と す る と、 飛 行 時 間 誤 差 の 標 準 偏 差 砺 亡を予 測 す る こ と は 、飛 行 時 間 誤 差 が 生 起 す る元 の 分 布 を予 測 す る
こ とに 当 た る。 この 予 測 が 適 切 に で き て い る場 合 、 観 測 値 △亡と予 測 値aAtの 関 係 は 式(17) の よ うに表 せ る。この と き、予 測 値 砺 亡で 観 測 値 配 を害噂った 値 の 分 布 は標 準 正 規 分 布 に な り、
そ の 標 準 偏 差 は1と な る(式(18))。 こ の 関 係 を利 用 して 、100km飛 行 時 の 飛 行 時 間 誤 差 の 観 測 値 配 を モ デ ル の 予 測 値crAtで割 っ た値 の 標 準 偏 差 を評 価 指 標 に用 い る(式(19))。 言 い 換 え れ ば 、 この 評 価 指 標 は飛 行 時 間 誤 差 を予 測 値 に よ り正 規 化 した値 の標 準 偏 差 で あ り、
適 切 な 予 測 が で き て い る場 合 、 正 規 化 も適 切 に 行 わ れ 、 そ の 標 準 偏 差 は1と な る。 ま た 、 Indexが よ り も小 さ い場 合 は、 分 母 で あ る予 測 値 が適 切 な値 よ り大 き い 、 す な わ ち過 大 な 予 測 に 陥 っ て い る こ と を表 す 。 逆 にlndexが1よ り も大 き い 場 合 は、 モ デ ル が 飛 行 時 間 の 不 確 か さ を過 小 に 見 積 も って し ま っ て い る こ と を表 す 。 飛 行 時 間 の 不 確 か さ を 過 大 に見 積 も っ て しま う と、 必 要 以 上 に安 全 問 隔 を と っ て しま うな ど運 用 上 の 効 率 を低 下 させ る可 能 性 が あ り、 ま た過 小 な 見 積 も りは、 安 全 性 を損 な う危 険性 が あ る。 この 評 価 指 標lndexの
関 係 を 式(17)と 表2に 整 理 す る。た だ し、std.はつ づ くか っ こ 内 の標 準 偏 差 を 算 出 す る演 算 子 を表 す 。
P,17
Pγ(△ の 需 ハioγm[0,σA2t工 (17)
鴫)=伽[α ・]
(18)
Ind・x=std・[謡1 (17)
表1実 軌 道 デ ー タ へ の適 用 性 の 評 価 指 標
評価 運 用 上 の 影 響(例:時 問 間 隔 の 設 定)
Index=1 適切 な予測 安全性 を適切 に確保 した効率的 な時間間隔 を設定可能
Index〈1 過大 な予測 過剰な安全間隔による低効率化 を招 く可能性があ る
Index>1 過小 な予測 十分な安全性 を確保できない危険性 がある
52、 全 軌 道 に対 す る平 均 的 な 予 測 性 能
全 テ ス ト用 デ ー タ を 対 象 に した 、 つ ま り飛 行 状 況 の 区別 な く平 均 的 な予 測 性 の 評 価 で は 、 従 来 の 期 待 値 モ デ ル は1.025、NNモ デ ル は1.017と な り、両 モ デ ル と も に適 切 な 予 測 が で
き て い た 。こ の と きの 各 モ デ ル の 予 測 値 で 正 規 化 した 飛 行 時 間 誤 差 の ヒ ス ト グ ラ ム を 図10 に示 す 。 こ の ヒス トグ ラム か ら も、 飛 行 状 況 を 区 別 しな い全 テ ス トデ ー タ を対 象 と した 平 均 的 な 予 測 性 能 は比 較 す る2つ の モ デ ル で 差 が な い こ とが わ か る。
25
20
5∩り
[承一わ≡﹄酪﹄o﹂α
5
0‑5‑4‑3‑2‑101234
NormalizedFlightTi1丁leError
図12:予 測 値 で 正 規 化 し た 飛 行 時 間 誤 差 の ヒ ス ト グ ラ ム (全 テ ス ト軌 道 を 用 い た 評 価)
5
P,18
5.3.飛 行 状 況 に応 じた 予 測 モ デ ル の 有 益 性
飛 行 状 況 に応 じた 予 測 が可 能 なNNモ デ ル の 有 益 性 を よ り明 確 に示 す た め に、 テ ス ト用 デ ー タ をNNモ デ ル の 予 測 値 が 大 き い 順 に5層 に分 割 し、各 層 に つ い て 前 節 と同 様 の方 法 で評 価 を 行 う。 各 層 に お け る従 来 の期 待 値 モ デ ル の 評 価 指 標 を青 で 、NNモ デ ル の 評 価 指 標 を 赤 で 図13に 示 す 。 期 待 値 モ デ ル で は 、 評 価 指 標 は1よ り小 さ い値 か ら層 に つ れ て 大 き くな り最後 の 層 にお い て は1を 大 き く超 え て い る。 一 方 、NNモ デ ル で は評 価 指 標 が1 付 近 に比 較 的 安 定 して い る こ とが 分 か る。 この 評 価 指 標 は、 前 述 した よ う に 工で あ る と き 適 切 な 予 測 が で きて い る こ と を示 す が、1よ り小 さ い場 合 は過 大 な、1よ り大 き い 場 合 は 過 小 な予 測 に 陥 っ て い る こ と を示 す 。 飛 行 時 間 の 不 確 か さ を過 大 に見 積 も って しま う と、
必 要 以 上 に安 全 問 隔 を と っ て しま うな ど運 用 上 の効 率 を低 下 させ る可 能 性 が あ る。 ま た過 小 な 見積 も り は、 安 全 性 を損 な う危 険 性 が あ る。
1,4
1.2
=巻〇三
0,8
O.6
0‑2⑪% 20‑40% 40‑600/,
Layer
60‑80% 80‑100e/,
図13:NNモ デ ル の 予 測 値 で 分 割 した層 ご と の評 価 指 標
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