• 検索結果がありません。

二重労働市場 ,最低賃金制および 不熟練外国人労働者の流入

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "二重労働市場 ,最低賃金制および 不熟練外国人労働者の流入"

Copied!
19
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

経営 と経済 83巻 第 1号 20036

二重労働市場 ,最低賃金制および 不熟練外国人労働者の流入

Abstract

Thispaperinvestigatestheeffectsofminimum wagesontheinnow ofunskilledforeignworkersinatwoICOuntrymaCrOeCOnOmicmodel whereeachcountryhasduallabormarkets.Weassumethateachcoun‑

tryhasprlmaryandsecondarylabormarketswllereSkilledandun‑

skilledlaboraretraded.Inthismodel,skilled(unskilled)workerscan movebetweenprimary(secondary)labormarketsoftwocountriesbe causeofdifferencesinskilled(unskilled)workers.'expectedrealcon‑

sumptionwages.Thispapershowsthat,inthec;lSeWhereminimum wagesarenotintroduced,unskilledworkersarelikelytomovefrom a countrywithasmallerinitial skilledlaborendowmentand/oralarger initialunskilledlaborendowmenttoacountryWithalargerinitial skilledlaborendowmentand/Orasmallerinitialunskilledlaborendow一 met.Skilledworkersontheotherhand,arelikelytomoveintheoppo sitedirection.Ifminimum wagesareintroducedintothesecondary labormarketofacountrywithalargerinitialskilledlaborendowment and/Orasmallerinitialunskilledlaborendowment,suchmigrationcan likelybereduced.However,decreasesinunskilledforelgnWOrkers'in‑

f

lowbroughtaboutbythemanlPulationofminimum wagesareaccom‑

paniedbyincreasesinskilleddomesticworkers'outflow.

Keywords:unskilledforelgnworkers;duallabormarkets;minimum Wages

(2)

1節 は じ め に

本論文の 目的は,それぞれの国が二重労働市場 を もつ 2国マ クロ経済モデ ルを もちいて,最低賃金制 による不熟練外国人労働者の流入抑制の可能性 を 検討す ることである.具体的には熟練労働者 が2国の熟練労働市場 のあいだ を移動 し,不熟練労働者が2国の不熟練労働市場のあいだを移動す るばあい に,不熟練外 国人労働者の流入 に見舞 われている国が不熟練労働市場 に最低 賃金制 を導入す るこ とによ り,不熟練外国人労働者の流入を抑制す ることが で きるか どうかを調べ る.

今 日,た くさんの労働者 が国際間を移動 しているが,国際労働移動の大部 分 は不熟練労働者の途上国か ら先進国への移動である. このため先進国は, 途上国か らの不熟練外国人労働者の大量流入 に直面 している.

しか し多 くの先進 国は,不熟練外国人労働者の受け入れには慎重である.

なぜな ら一般 に,不熟練外 国人労働者の受け入れは 自国経済 にマ イナスの影 響 をお よぼす ことが多い と考 え られているか らであ る.

このため先進 国は,不熟練外国人労働者の流入を抑制 しようと試みている.

そのためのお もな手段は,法律である.しか し多 くの不熟練労働者 に とって, 自国での労働条件 よ りも外 国での労働条件のほ うが優 っている.そ して有利 な労働条件が得 られ る労働市場 へ移動 しようとす ることは,彼 らに とって合 理的な行動である. この ような理 由か ら,不熟練外国人労働者の流入を法律

に よって抑制 しようとすることには,限界がある といえよう.

そ こで島田(2002)は,労働者の合理性 に うったえなが ら不熟練外国人労働 者 の流入を抑制す ることがで きるか どうかを検討 した.そ して Zervoyianni

(1997) Agiomirgianakis(1998)による2国マ クロ経済モデル においてそれ ぞれの国の労働市場 が単一の不熟練労働市場 か らなる と仮定 し,最低賃金制 に よる不熟練外国人労働者 の流入抑制 の可能性 を示 した.

しか し現実 には労働者は熟練労働者 と不熟練労働者 か らな り,熟練労働者

(3)

二重労働市場,最低賃金制および不熟練外国人労働者の流入 3

の国際移動 と不熟練労働者の国際移動が依存 しあっている. このため不熟練 外国人労働者の流入抑制を検討するには,不熟練労働者の国際移動 を仮定 し ただけでは一般的な分析 とはいいがたい.

そ こで本論文はそれぞれの国が二重労働市場 をもつ 2国経済で熟練労働者 の国際移動 と不熟練労働者の国際移動 を仮定 し,不熟練労働者の最低賃金を 操作することによ り不熟練外国人労働者の流入を抑制することがで きるかど

うかを明 らかにすることを 目指す.

本論文のおもな結果は,以下の とお りである.まず最低賃金制 を導入 しな いばあい,熟練労働者の初期保有量が相対的に大 きく (小さ く)不熟練労働 者の初期保有量 が相対的 に小 さい国 (大 きい国)では,熟練労働者 が流 出 (流入) し不熟練労働者 が流入 (流 出)す る可能性が高い.つぎに熟練労働 者の初期保有量が相対的に大 きく不熟練労働者の初期保有量が相対的に小さ い国は不熟練労働者の最低賃金を上昇させ ることによ り,不熟練外国人労働 者の流入を抑制で きる可能性が高い. しか し不熟練外国人労働者の流入を抑 制する と,熟練 自国人労働者の流出を増加 させて しまう.

本論文の構成は,以下の とお りである.2節は,それぞれの国が二重労働 市場 を もつ 2国マ クロ経済モデルを仮定する.3節は,2節で仮定 した2 マクロ経済モデル を解 く.まず最低賃金制を導入せず,熟練労働者や不熟練 労働者の初期保有量が2国のあいだで異なると,熟練労働者 と不熟練労働者 2国のあいだを どの ように移動するかを調べ る.つぎにいっぱ うの国の不 熟練労働市場に最低賃金制を導入 し最低賃金を操作することによ り,不熟練 外国人労働者の流入を抑制することがで きるか どうかを調べる.4節は,本 論文をま とめ,今後改善すべ き点をあげる.

2

経済は, J国 とA国の2国か らなる. J国 とA国は対称的であ り,財の取

(4)

引 と労働移動 をつうじて相互に依存 している.それぞれの国には複数の熟練 労働者 ,複数 の不熟練労働者 , 1つの企業 お よび 1つの政策 当局が存在 す る1).それぞれの国のすべての熟練労働者は 1つの組合を組織 し,組合をつ うじて労働供給 にかんする意思決定をおこな う.

それぞれの国の労働市場 は二重構造を もち,primarylabormarketで熟練 労働が取引され secondarylabormarketで不熟練労働が取引 される.Pri marylabormarketsecondarylabormarketは,名 目賃金率 と雇用量の決 定方法において異なる・それぞれの国の primarylabormarketは非競争的 で,組合 と企業は monopolyunionmodelにしたがった交渉をおこない,熟 練 労働 者 の名 目賃金 率 と雇 用量 を決 定 す る2). い っぽ うそ れぞれ の 国の

secondarylabormarketは競争的であ り,最低賃金制が導入されないばあい, それぞれの国の不熟練労働者の労働需要 と労働供給 が等 しくなるように不熟 練労働者の名 目賃金率 と雇用量が決定 される.

本論文は国際労働移動 を仮定 し,2国の primarylabormarketのあいだ で熟練労働者 が移動 した り,2国のsecondarylabormarketのあいだで不熟 練労働者が移動 した りする と仮定する.このため例 えば,A国出身の熟練労 働者がJ国の primarylabormarketへ移動する と,J国の熟練労働者はJ

国出身の熟練労働者 とA国出身の熟練労働者 か ら構成 されることになる.

それぞれの国の企業は,それぞれの国の熟練労働者 と不熟練労働者 を雇 っ 1種類の財を生産する.J国企業 (A国企業)によって生産 される財,す なわちJ国財 (A国財)は,J国 (A国)で需要 されるばか りでな く,輸 出 をつうじてA国 (J国)で も需要 され る.

それぞれの国の貨幣市場 は, 1つである.本論文 は,貨幣が唯一 の金融資 産であ り,J国通貨 (A国通貨)はJ国居住者 (A国居住者)によってのみ 保有 される と仮定す る.

1)本論文 では政策当局の役割 は,最低賃金の操作 にかぎられてい る.3節参照 .

2)Monopolyunionmodelについては,Dunlop(1944) Oswald(1985)な どを参照せ よ・

(5)

二重労働市場,最低賃金制および不熟練外国人労働者の流入 5 われわれは,それぞれの国が二重労働市場 を もつ 2国経済の構造 をつ ぎの 方程式 によって記述す る.変数は特 に断 らないか ぎり自然対数表示であ る.

またJ国に関係す る変数 にはアステ リスクがついてお らず,A国に関係する 変数 にはアステ リスクがついている.

y‑alll+a212,y*‑all芋+a21%,al,a2>0,al+a2<1

a:!

a

2

ll‑lnallara2a

2 卜 a ・

a2I

α1 1‑α1

12‑1nallala2a211al‑a2 1‑a」 a2 17‑1nall‑ala2a2トaI‑a2‑

aJ 1al

15‑1nalla.a2a21aa2

(W19)‑

1‑a2 ′̲H L a2 1‑al‑a2\yyIL'/ 1‑a1‑a2

1‑α1 ′̲̲. α1 (u)29)

1‑al‑a2\"乙r' 1‑a1‑a2 1‑α2 ′̲.* ⊥* α2

(W巨 p*)‑

1‑al‑a2"1 Y I 1‑al‑a2 1‑α1 ̲=* ⊥* α1

(Wぎーp*)‑

1la1‑a2\vV̀Y I 1‑al‑a2 Z≡e+p*‑p・

y‑y*‑bz,b>O.

q≡p+cz,q*≡p*‑cz,0<C<1/2・

w ic≡wi‑q,Wfc≡u)fc‑q*,i‑1,2・

mp+y,m*p*十y*

(u)ぎーp*)

(W芋‑p*)

(1)

(2)

(3)

(4) (5) (6) (7)

(1)式はJ国企業の生産関数 とA国企業の生産関数,(2)式 はJ国企業の熟 練労働 お よび不熟練労働 にたいする需要関数 とA国企業の熟練労働 および不 熟練労働 にたいす る需要関数, (3)式は実質為替 レ一一トの定義式, (4)式 はJ 国お よびA国の貿易収支均衡条件式, (5)式 はJ国の消費者物価指数の定義 式 とA国の消費者物価指数の定義式,(6)式 はJ国の熟練労働者 お よび不熟 練労働者の実質消費賃金率の定義式 とA国の熟練労働者 および不熟練労働者 の実質消費賃金率の定義式 ,(7)式 はJ国の貨幣市場 の均衡条件式 とA国の 貨幣市場の均衡条件式である.ここで再まJ国企業の生産高 (J国の国民所

(6)

得),y*A国企業の生産高 (A国の国民所得),llJ国の熟練労働者の雇 用量,まJ国の不熟練労働者の雇用量 ,lTはA国の熟練労働者の雇用量,

lEはA国の不熟練労働者の雇用量,wlJ国の熟練労働者 の名 目賃金率 ,

W2J国の不熟練労働者 の名 目賃金率,wfはA国の熟練労働者の名 目賃金 ,W苦はA国の不熟練労働者の名 目賃金率,pはJ国財価格,p*A国財 価格,Zは実質為替 レー ト,eA国通貨 1単位 あた りの J国通貨の単位数 で測 った名 目為替 レー ト,qJ国の消費者物価指数,q*A国の消費者物 価指数,wlcはJ国の熟練 労働者 の実質消費賃金率,W2CはJ国の不熟練労 働者 の実質消費賃金率,WまA国の熟練労働者の実質消費賃金率,W狛 ま A国の不熟練労働者 の実質消費賃金率 ,mJ国の名 目貨幣 ス ト ソク ( 定),m*はA国の名 目貨幣 ス ト ソク (一定) を表 し,a" a2,bお よびC

自然対数表示 されていない定数である.

本論文 は,熟練労働者 が2国の熟練労働者の予想実質消費賃金率の差 に よ って移動 し,不熟練労働者 が2国の不熟練労働者の予想実質消費賃金率の差 に よって移動す る と仮定す る.具体的 にはまず,J国のすべての熟練労働者 が等 しい雇用確率を もち,A国のすべての熟練労働者が等 しい雇用確率を も つ と仮定 す る.そ してJ国の熟練労働者 の予想実 質消費賃金 率l1‑ll+w lc

A国の熟練労働者の予想実質消費賃金率ITl+u'Tcよ りも高ければ ( ければ),A (J国)の熟練労働者 がJ (A国)のprimarylabormar ketd(ll‑1[+W.C‑(lf‑lf十wTc)) (d(l守一lff+u,Tc‑(ll‑1[+wlc)‡)

け移動 す る と仮定す る. ここで,dは 自然対数表示 されていない正の定数 ,

lfkJ国の熟練労働者 の完全雇用量,lffはA国の熟練労働者 の完全雇用量 であ る. この ような仮定の もとではJ国 とA国の熟練労働者の完全雇用量 は それぞれ,

ll…71+d(l.‑1[+wlc(l7‑lTf+u,Tc)),

lff葦 +d(l芋‑lf+wfc‑(ll‑lf+W.C)),

(7)

二重労働市場,最低賃金制 お よび不熟練外国人労働者の流 入 7 と定義 される. ここで71と君 はそれぞれ J国 とA国の熟練労働者の初期 保有量 (国際労働移動がおこらないばあいのJ国 とA国の熟練労働者の完全 雇用量)である.本論文は,2国の熟練労働者は 自発的に失業 しない と仮定 する.本論文はまた,J国の熟練労働者の初期保有量 とA国の熟練労働者の 初期保有量はかな らず Lも等 しくない と仮定す る (3節参照).

またJ国のすべての不熟練労働者が等 しい雇用確率 をもち,A国のすべて の不熟練労働者 が等 しい雇 用確率 を もつ と仮定 す る (ただLsecondary labormarketは競争的であるため最低賃金制が導入されなければ,J国の不 熟練労働者の完全雇用量をl2fと表 しA国の不熟練労働者の完全雇用量 をlgf

と表 す と,l2‑l2fぉよび指 ‑lUが成 り立 つ).そ してJ国の不熟練労働者の 予想実質消費賃金率l2‑l2f+u,2CがA国q)熟練労働 者の予想実質消費賃金率

l!‑1+wicよりも高 ければ (低ければ),A (J国)の不熟練労働者が

J (A国)のsecondarylabormarketd(l2‑l2f+W2C‑(15‑ly+wEc)) (d(l昔‑I+u';C‑(l2‑l2f+W2C)))だけ移動す る と仮定す る. この ような仮 定の もとではJ国 とA国の不熟練労働者の完全雇用量はそれぞれ,

l2f≡72+d(l212f+W2C‑(l1{+砿 )),

lEf≡葦 +d(l昔‑i;I+W;C‑(l2‑l2f+u,2C)),

と定義 される. ここで71と了苦はそれぞれ J国 とA国の不熟練労働者の初 期保有量 (国際労働移動 がお こらないばあいのJ国 とA国の不熟練労働者の 完全雇用量)を表す.本論文は,2国の不熟練労働者は 自発的に失業 しない と仮定する.本論文はまた,J国の不熟練労働者の初期保有量 とA国の不熟 練労働者の初期保有量はかな らず Lも等 しくない と仮定する (3節参照).

J国組合の 目的関数 UA国組合の 目的関数 U*が対称的であ る とし, それぞれをつぎの ように仮定する.

U ‑(ll‑1[)2+gw lc.

U* ‑(lfJ.*/)2+gu'fc.

(8)

それぞれの国の組合は,それぞれの国の企業 による熟練労働 にたいす る需要 をあたえ られた もの として,それぞれの国の熟練労働者の名 目賃金率を操作 す ることによ り,現実の熟練労働者の雇用量 をそれぞれの国の熟練労働者の 完全雇用量 に近づけることとそれぞれの国の熟練労働者の実質消費賃金率を 高めることを 目指す.ここでgは 自然対数表示 されていない正の定数で,雇 用量にかんす る目的 と実質消費賃金率 にかんする 目的の組合に とっての重要 性のちがいを反映 している.

(1)式 か ら(7)式 を もちいて雇用量,国民所得 (生産高),財価格,実質為 替 レー ト,消費者物価指数 および実質消費賃金率は,熟練労働者の名 目賃金 率,不熟練労働者の名 目賃金率お よび名 目貨幣ス トソクの関数 として表 され 3).

3 国際労働移動 と最低賃金制

本節はまず,最低賃金制が導入されないばあいに熟練労働者 と不熟練労働 者が2国のあいだを どの ように移動す るかを調べ る.つぎに最低賃金制を導 入 し,最低賃金が熟練労働者 と不熟練労働者の国際移動 にどの ような影響 を お よぼすかを調べる.

最低賃金制が導入されないはあい, J国 とA国の熟練労働者の完全雇用量 は名 目賃金率 と名 目貨幣ス トックの関数 としてそれぞれ,

[ Tk d(( )71・di。13{d仁al・警 )(‑‑wl‑(‑*一拙 )

kd仁a2.)(‑‑W2‑ (‑*‑WH ), (101)

3)雇用量 ,国民所得 (生産高),財価 格 ,実質為替 レー ト,消費者物価 指数 お よび実質 消 費賃金 率 の名 目賃金 率 と名 目貨幣 ス トックにかん す る誘 導形 と誘導形 の経済学 的解釈 に ついては,島 田(2001a)pp.4652を参照せ よ・

(9)

二重労働市場,最低賃金制および不熟練外国人労働者の流入 9

隼 X d伽 d) d71)一丁空rd(‑al警 )(*一掃 ‑(‑‑wl))

T3{d(a2警 )(‑*一針 (‑‑W2)) (10・2) と表 され, J国 とA国の不熟練労働者の完全雇用量は名 目賃金率 と名 目貨幣 ス トソクの関数 としてそれぞれ,

2f‑72‑d仁 al禦)(‑‑wl‑(‑*‑WH )

‑d(1la2%C)(‑‑W2‑(m・‑Wm

控 7巨 d(‑a.+響 )(‑*‑wT‑(‑‑wl"

‑d(1‑a2警)(‑*一癖 ‑(m‑W2)),

(ll.1)

(ll.2 )

と表 される.

またJ国組合の 目的関数最大化の 1階条件 とA国組合の 目的関数最大化の 1階条件の差は,

(1.7%d仁 al+arc)){m‑wl(‑*‑W"

1 % d(‑a2+響 )(‑ W2‑(‑* W ))‑Tf21d(71‑恥 (12)

と求め られ J国のsecondarylabormarketの均衡条件 とA国のsecondary labormarketの均衡条件の差は,

2d(‑al・警 )(‑‑wl‑(‑辛‑棉 )

・(1・2d(1‑a2・% C))tm‑W2‑(m*一掃 ))l2‑15, (13)

(10)

と求め られる.

(12)式 と(13)式をm‑wl‑(m*‑Wf)とm‑u)2‑(m*‑u))について解 き, それ らを(10.1)式お よび(10.2), (ll.1)式 および (ll.2)式に代入する.J

国 とA国のprimarylabormarketの完全雇用量 とsecondarylabormarket 完全雇用量は,つぎの ように決 まる.

lf‑71T3{d[1・仁 al警)(1・2d(1‑a1a2・警 ・斬

1 ]

(吊 芋)

Tkd(‑aZ警 )(12d(1‑al‑aZ背 骨

)

I(72一礼

(14.1)

頼仁Tf{d[1+(‑al・T c)(1+2d(i‑al‑a2・警 +

跡1 ]

(7771)

13{d(a2・響 )tl・2d(1lal‑a2・禦 .% ))ll(昔一72)

(14.2)

2f‑7273{d(al.)(12d(1a1a2十等 %C))1( )

‑d(1T

%( ‑

alT Cトa2%CHl2d(1‑a1‑a2TC%C))I(7:).

(15.1 )

{和 議d(al・響 )(1・2d(1‑a1a2・警 + 1(7日 1)

‑d(1・TKd(‑al%C)a2・T Hl・2d(トala2+警十%C))ll(吊 ,I

(15.2) (14.1)式お よび(14.2)式 ,(15.1)式および(15.2)式 によると,熟練労働者 の完全雇用量 と不熟練労働者の完全雇用量は,2国の熟練労働者の初期保有 量の差 と2国の不熟練労働者の初期保有量の差によって決まる.これ らの式 において2国の熟練労働者の初期保有量の差の係数の符号 と2国の不熟練労

(11)

二重労働市場,最低賃金制および不熟練外国人労働者の流入 ifl 働者の初期保有量 の差の係数の符号は一般的 には定 ま らないが, もしb>1 な らば,

‑d(1+2d)‑Ill+(al+2alC/b)(1+2d(1‑al‑a:+2alC/b+2a:C/b))‑1]<0,

‑d(1+2d)‑1(‑a2+2a2C/b)(1+2d(llal‑a2+2alC/b+2a2C/b))11>0,

‑d(1+2d)‑1(‑al+2alC/b)(1+2d(lla1‑a2+2alC/b+2a2C/b)ト 1>0,

‑d(1+2d(1+2d)‑I(‑alt2alC/b)‑a2+2a2C/bI

×(1+2d(1‑a1‑a2+2alC/b+2a2C/b))11<0, である.

したがって もしわ>1な らば,2国の不熟練労働者の初期保有量 が等 し く, J国の熟練労働者の初期保有量 がA国の熟練労働者の初期保有量 よ りも大 き い (小 さい)ばあい,J国 (A国)の熟練労働者 が.4国 (J国)のprimary labormarketへ移動 し,A (J国)の不熟練 労働 者 がJ (A国) の

secondarylabormarketへ移動 す る4)いいかえればb>1な らば,2国の不 熟練労働者の初期保有量 が等 しいばあい,熟練労働者の初期保有量の大 きな 国 (小 さな国)では熟練労働者 が流 出 (流入) し,不熟練労働者が流入 ( 出)す る (表参照).

また もしみ>1な らば,2国の熟練労働者 の初期保有量 が等 し く,J国の 不熟練労働者の初期保有量がA国の不熟練労働者の初期保有量 よりも小 さい (大 きい)ば あ い,J国 (A国)の熟練 労働者 がA (J国)のprimary labormarketへ移動 し,A (J国)の不熟練 労働 者 がJ (A国) の

secondarylabormarketへ移動 する5).いいかえればb>1な らば,2国の熟 練労働者の初期保有量が等 しいばあい,不熟練労働者の初期保有量の小 さな 国 (大 きな国)では熟練労働者 が流 出 (流入) し,不熟練労働者が流入 ( 4)なぜならb>1,72‑市 かつ71>君ならばll<71,ly>,l2J>72かつl*f2<葦であり,

b>1,727苦かつl.<lTならば汀>71,lf<7㌦l2f<72かつl>巧 だからである.

5)なぜならb>1,71吾 かつ72<了をならばll<71,lTJ>,l2f>72かつl<7苦であり,b>1,

71‑葦つl2>l;ならばJl>71讃′<,l2f<72かつl>了昔だからである.

(12)

出) す る (表 参 照 ).

さ らに ∂>1な らば ,J国 の 熟 練 労 働 者 の 初 期 保 有 量 がA国 の熟 練 労 働 者 の 初 期 保 有 量 よ りも大 き く (小 さ く),J国の不 熟 練 労 働 者 の初 期 保 有 量 が A国の不 熟 練 労働 者 の初 期保 有 量 よ りも小 さい (大 きい) ば あ い,J (A 国) の 熟 練 労 働 者 がA (J国 ) の primarylabormarketへ移 動 し,A (J国) の不 熟 練 労働 者 がJ (A国) のsecondarylabormarketへ移動 す 6). い い か え れ ば b>1な らば ,熟 練 労 働 者 の 初 期 保 有 量 が大 き く (小 さ く),不 熟 練 労働 者 の初 期 保 有 量 が小 さい 国 (大 きい 国 ) で は ,熟 練 労 働 者 が流 出 (流 入 ) し,不 熟 練 労働 者 が流 入 (流 出) す る (表 参 照)7).

b>1であるばあいの労働の初期保有量の大小 と 熟練労働者および不熟練労働者の移動方向の関係

労働の初期保有量の大小 熟練労働者の移動方向 不熟練労働者の移動方向

ll>lTかつl2‑lf J A J A

ll‑lf.かつl2<l; J A J A

li>lTかつ l2<l J国 → A国 ∫国 ← A国

実 質 為 替 レー トの変 化 が 2国 の 国民 所 得 の差 の変 化 よ りも貿 易 収 支 に大 き な影 響 を お よば す な らば,わは 1よ りも大 きい8).実 質 為 替 レー トの変 化 と 6)なぜならb>1,7I>吾 かつ72<蕎ならば好く71,lf>,lZJ>72かつlgf<市であり,b>1,

l.<lTかつ72>苦ならば汀>7.,lff<,l2f<72かつIEf>了苦だからである.

7)なお71>芋かつ72>苦であるばあいや71<吾 かつ72<苦であるばあいは,熟練労働者 および不熟練労働者の移動方向が定まらない.

8)J国の貿易収支TBおよびA国の貿易収支TB*は, TBニーTB*‑αll‑α2(y‑y*), α1,α2>0,

と表される.ここでα1,α2は自然対数表示されていない定数である.J国の貿易収支 と A国の貿易収支が均衡するためには,

y‑y*‑(α12)a,

が成立 しなければならない.(4)式はα1/α2bで置き換えたものである.実質為替レー トの変化が2国の国民所得の差の変化よりも貿易収支を大きく変化させるならばα)>α2

よりb>1であり, 2国の国民所得の差の変化が実質為替 レー トの変化よりも貿易収支を 大きく変化させるならばα】<α2よりb<1である.

参照

関連したドキュメント

厚生労働省のガイドラインでは、「まずは、患者本人の意思が尊重され

喫煙者のなかには,喫煙の有害性を熟知してい

[r]

4 アパレル 中国 NGO及び 労働組合 労働時間の長さ、賃金、作業場の環境に関して指摘あり 是正措置に合意. 5 鉄鋼 カナダ 労働組合

[r]

⑥法律にもとづき労働規律違反者にたいし︑低賃金労働ヘ

さらに国際労働基準の設定が具体化したのは1919年第1次大戦直後に労働

労働者の主体性を回復する, あるいは客体的地位から主体的地位へ労働者を