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情報リテラシー教育における e ラーニング

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Academic year: 2021

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長崎大学情報メディア基盤センター 第 1 回 長崎大学 e ラーニング研究会論文集

情報リテラシー教育における e ラーニング

西田孝洋

1)

1) 長崎大学 大学院医歯薬学総合研究科

Abstract:

基本的な情報リテラシーを修得することは、文系・理系を問わず必須である。長崎大学で

は、平成

14

年度より

1

年次の情報処理演習科目が全学部において必修化され、学部における専門的 な情報リテラシー教育への応用が注目されている。そこで、薬学部の専門教育における薬物動態解 析および統計処理スキルの向上を目指した、系統的な情報リテラシー教育を検討し、

e

ラーニングの 役割を含めて紹介する。

Key Words: e-learning, excel, statistics, pharmacokinetics, LMS, HP

1. 系統的な演習科目

2. e ラーニングのツール

著者が担当している科目(講義、演習、実験)の実施形

態を表 1 に示している。 2.1 授業用 HP

表 1. 担当科目(講義、演習、実験)の実施形態 学生への連絡やリンク集などに、授業用 HP を活用して い る 。 図 2 は 、 情 報 処 理 入 門 の 授 業 用 HP

( http://www.ph.nagasaki-u.ac.jp/lab/dds/class/info /index.shtml)である。

レポート 小テスト 毎回の課題

毎回の課題 レポート 課題など

実習書 教科書 配布資料 演習レジメ

講義ノート 配布資料 教科書 講義ノート

配付資料 教科書 教材

プロジェクター 黒板 プロジェクター

プロジェクター 黒板 プレゼン機器

教員1名、TA 2名 教員1名、TA 2名

教員1名 スタッフ

薬剤学実習 情報処理入門

応用情報処理 薬効検定法 生物薬剤学

科目 薬剤学Ⅲ

実験 演習

講義(座学)

分類

レポート 小テスト 毎回の課題

毎回の課題 レポート 課題など

実習書 教科書 配布資料 演習レジメ

講義ノート 配布資料 教科書 講義ノート

配付資料 教科書 教材

プロジェクター 黒板 プロジェクター

プロジェクター 黒板 プレゼン機器

教員1名、TA 2名 教員1名、TA 2名

教員1名 スタッフ

薬剤学実習 情報処理入門

応用情報処理 薬効検定法 生物薬剤学

科目 薬剤学Ⅲ

実験 演習

講義(座学)

分類

図 2. 情報処理入門の授業用 HP

情報処理入門(1 年次前期)では、コンピュータ・OS、

インターネット(Web, E-mail)、ソフトウェア(Word, Excel, PowerPoint)、情報モラル・セキュリティを演習する。

薬効検定法(3 年次後期)では、検定法の基礎(統計学) 、 統計解析演習、薬効評価法を習得し、さらに、薬剤学実習

(4 年次前期)では、医薬品の安定性、局方(崩壊・溶出 試験) 、薬物速度論の演習を系統的に行っている。

2.2 Learning Management System (LMS)

学習管理システムとしては、大学教育機能開発センター が運用するWebCT (Web Course Tool) を利用した (図

3)

。 ファイルの提供、ドリルテスト、レポートファイルの提出 などの機能を活用した。

演習系科目における授業の流れを図 1 に示している。理 論や演習内容の説明においては、穴埋めをベースにした講 義ノート、プレゼンテーションを用いた。演習では、自学 演習を心がけて、演習後の復習や予習のサポートに、e ラ ーニングを積極的に活用している。

図 3. 情報処理入門の WebCT コーストップ画面

図 1. 演習系科目における授業の流れ

●配付物(作業レジメ、追加資料)

●プレゼンテーション: 理論・演習内容説明

●演習内容(課題)提出

メール添付、ファイルや印刷物 ※ アンケート・感想など 随時質問 TAのサポート

●各自のペースで演習(演習レジメ)

演習内容の予習・復習、レポート課題、

質問(オフィスアワー、メール)

課題のチェック(学生の理解度を把握)、

演習内容などのブラッシュアップ、

補足などの学生への周知(ML, Web, 掲示板)

●演習のデモンストレーション・補足

授業(演習)

授業後

[学生]

[教官]

(2)

長崎大学情報メディア基盤センター 第 1 回 長崎大学 e ラーニング研究会論文集

3. 自学自習を意識した演習コンテンツ 4. 結果および考察

数理解析スキルの向上のために、以下のような系統的な エクセルの課題を課した。エクセル演習では、計算式、関 数、条件処理はもちろんであるが、特にグラフリテラシー を強調した。

4 年生の薬剤学実習終了後、学生にアンケート調査を行 い、演習内容などを評価した。1 年次の表計算ソフト演習 の重要性を再認識したという学生の意見が非常に多く、約 80 % の学生が系統的な情報処理教育が有用と評価した。

情報処理入門(1 年次後期)表計算課題:解熱効果の統 計処理、血中濃度パターンのシミュレーション、など。

したがって、情報処理スキルに問題がないため、本来修 得すべき薬物動態や統計解析への理解が深まり、学生のモ チベーションも高まったものと期待される。さらに卒業生 からは、他大学出身と比較して情報スキルが身についてお り、全然引け目を感じない、という声も聞かれた 薬効検定法(3 年次後期) :代表値の計算、相関関係、t

検定、F 検定、カイ二乗検定、分散分析。

薬剤学実習(4 年次前期)表計算課題:血中濃度シミュ レーション、モーメント解析、残差法による吸収速度定数 の算出。

しかしながら、1 年次から 3 年次までの空白期間が長く、

応用的な部分をカバーする情報処理演習科目が、2 年次に は必要と考えられる。実際に平成 19 年度より、二年次に

「応用情報処理」が始まり、成果をあげている。

基本的には、学生が最初からワークシートを構築したが、

複雑な計算処理においては、その流れが分かるようなテン プレートを用意した。演習においては、自学自習を容易に する演習レジメ(図 4)に基づいて、学生の自主性を伸ば し、演習時の TA 不足を補う努力をした。

5. おわりに

1 年次より系統的に課題を演習することで、学生の達成 感も得られ、工夫して自学自習する姿勢の養成にもつなが ったと考えられる。情報リテラシーは e ラーニングの基本 でもあり、情報モラルの十分な認識(剽窃、著作権など)

も身につくと期待される。このような創意工夫や向学心は、

研究する上で非常に重要であり、薬学部においては、系統 的な情報リテラシー教育を、今後も推進していきたい。

図 4. エクセル統計演習のレジメ

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