一栄養摂取と家族変数(4)一
■
ニ政学科食物学研究室 中 沢 き み
とした。
潤@ 言
子どもの食糠取において.偏食という働ま)1)親ヵ、 2調査内容および方法
ら具体的,直観的にチェックされる行動であり,「食物 調査の内容は「フェースシート」「子どもの摂食調査」
の好き嫌いはよくないこと」という伝統的な観念かb 「食事時の母親の態度調査」「子どもに対する母親の態
「問題行動」のひとつとして数えられがちである。 度調査」からなっている。これらの調査は,小児科に来 筆者は1972年より,子どもの栄養摂取状況を調べ,そ 診した患児の母親に質問紙を配布し,面接聞きとりによ れより,食品嫌悪傾向度(DDTF)を求め,次のような って記入し次のデータを処理する。
作業仮説をたてこれらの検証を行なう目的で研究をすす 1)摂食調査から食品嫌悪傾向度を求め,上・中・下
めてきた。 の3段階に対象を分類する。仮説1「子どもの栄養摂取状況から求めたDD四は生 2)食事時の母親の態度について,子どもの食事時の
物学的諸変数に関するindexにはならないであろう。」 好き嫌いに対する態度について回答を求め,服従型,強
仮説2「子どものDDTFは親の養育態度に合理性を欠 制型,民主型の3類型に分類する。
くとき増加するであろう。」 3)母親の養育行動について,母親に自己評定を求め
仮説3「DDTFは習癖と正の相関を示すであろう。」 4つの因子得点を算出し,各因子ごとに,上・中・下の今回は,更にデータを求め,仮説に基づいて分析を試 3段階に分類する。
みることにした。 上記のデータを相互に関連づける。
方法 結果 1 調査対象 1.成育歴
表1 調査対象 (1) 生下時の身長・体重・kaup指数(2)現在の身 4才児 5才児 6才児 7才児 計 長体重・座高・胸囲・kaup指数(3)離乳④乳児
男 24 20 20 24 88 期の栄養
⑤ 病歴および現在の疾病・異常,について 女
20 20 20 20 8・ は前回報乱た勘 である。計 44 40 40 44 168
2 家族構成
表2 対照群年令 幼稚園 幼稚園 小学校 小学校
(1)家族形態
性年少児
i4才児 i5才児}
年長児
1年児 O才児 i7才児2年児計
家族形態は表3に示すように,核家族55%,拡大家族
男 47 67 63 70 24745%となっている。
女 59 76 62 58 255 表3
家族形態
計
106 143 125 128 502 拡 大家 族核家族
表1に示すように4才から7才にいたる168名の病弱 祖父又は
祖父母と
祖母と同居 同居 児(1ヵ月以上小児科に通院する患児)とその母親を対 f
%f
%f
%象とし,表2に示す502名の健康児とその母親を対照群 92
55
2817
4829
8
144 茨城大学教育学部紀要 第25号
② 出生順位 3 食事時の母親の態度
出生順位は,一人子,長子,中間子,末子の4種に類 食事時の母親の態度については,服従型,強制型,民
別した。表4に示す通りである。 主型に分類し,各態度類型をあらわす項目を2っずつ準表4 出生順位
備し,次の8項目の選択肢について回答を求めた。
1人子 長 子
中間子 末〆 子 1.まったくすき・きらいがなく,何でもよく食べる。
f
%f
%f
%f % 2 きらいなものを無理に食べさせても身につかないか
20 12 76 45 20 12
52 31 ら,子どもの嫌うものは,はじめからさけて献立して
③職 業
いる。
表5−1 父親の職業 表5−2母親の職業
3 なんとか偏食をなくそうとして,出したものを嫌が 勤 め
自営 農業 勤 め 自営 無職って食べないときにも,けっして別のものは与えない
f
%f
%f
% f %f
%f
% ようにしている。124
74 24
14 2012 16
928
17123 74 4 いいきかせても,なかなか食べないので,けっきょ
表5のように父親が勤めに出て〜・る家庭が74%を占め,母eの職業では家事に専念する者が74%を占めているoω 学 歴
く子どもの好むものを与えてしまう。
T.出したものは必ず食べるようにしつけているのでい
学摩については,短大以上を「大学」にまとめた6表6に示 やいやながらも食べている。す通りである。 6嫌うものは,別の調理法によって食べさせている。
表6−1 父親の学歴 表6−2 母親の学歴
Z どうしても嫌う食品については,それと同じ栄養素 中 学 高 校
大学 中 学高 校 大 学 (成分)を持っている食品を考えて,栄養のバランス
f
%f
%f % f % f
% f %
をとっている。
28
1696 57 44 26 36 22
ll569
16 9その他(具体的にご記入下さい)
サの結果は,表7−1に示す通りである。
表7−1 食事時の母親の態度
項目 4 才 児 5 才 児 6 才 児 7 才 児 全 体
番号
男 女 計 男 女 計 男 女 計 男 女 計 男 女 計1 0
0 0
0 4 44 0
40
8 8 4 12 162
0 0
0 0 0 00
0 00
00
0 0 03 0
4 4
4 0 40 0 0 0
4 4 4 8 124
8 0 8 812
200
44
20 4 24 36 20 565 0 8 8 0 0
0
8 4 120
0 0 8 12 206 12 8 20
0 4
4 8 4 120 4
4 20 20 407
4
0 4 8 0 80
8 80
0 0 12 8 208
0 0 0 00
00 0 0 4
04
4 04
計 24 20 44 20 40 40 20 20 40 24 20 44
88
80 168なお,項目番号の1を偏食なし,2と4を服従型,3 その結果を示すと表7−2の如くである。
と5を強制型,6と7を民主型8は無回答とみなし,
表7−2 食事時の母親の態度
4 才 児 5 才 児 6 才 児 7 才 児
全 体
搬 男 女 計 男 女 計 男 女 計 男 女 計 男
女
計 服従型8
0 8 8 12 200
4 4 20 4 24 36 20 56強制 型 0 12 12 4 0
4
8 4 120 4
412
20 32 民主 型16
8 24 8 4 12 8 12 200
4 4 32 28 60 偏食なし0 0
0 04 4 4 0
4 0 8 8 412
16そ の 他
0 00 0
00
0 0 04
04
4 0 4分布の巾
平均 標準偏差(1)食品の嫌悪傾向 ③ 病弱 児 138創249 185,437 24371
轍取鰍つ剛繍鰹欝繋
対照 児 100創266 180,10925,317
5 母親の態度
表11DDTFの分類
家族における母親の態度が,子どもの食事時の母親の
DDTFの段階 対照群 病弱群態度に具体的に反映されることを予想して
「子どもに対 上(189以上) 34.2% 475%する母親の態度調査」を行った。回答に基づきそれぞれ
中(168〜188)34.7%
275%因子得点を求めた。因子別得点の分布をみると表8のよ
下(167以下)31.1% 25.0%
うになる。
表8 母親の養育態度の因子得点 (2)
Kaup指数の検討母親の養育態度の因子 1)
生下時のKaup指数Warmth Sμbmis−rユon
Control
聰貯 表ユ2 生下時のKaup指数の分布全調査対象数
168 168 168 168分布の巾
平均標準編差
無答者数 24 24 24 24 病 弱群 10.23〜1a 30 12.79
1.29
回答者数 144 144 144 144 対照群 8。3創16.30 12.49
1.27
中 央 値 7,51014,127 14,512 12.145 t= 2.6279 (α01>P)
四分領域 3,541 2,623 2,611 1,956
病弱群と対照群別に生下時のKaup指数の分布を示す
各因子得点の巾1よ暖かさ(Warm th)+24〜24,服 と表12のようで,平均値に於いては病弱群の方が,高い 従(S。bm・ss・。n)5噸,統制(C。n,,。1)5−25, 値を示している.この値は船船示された新生児の身長 拒否(Rej ection)6−30であるが,実際に得られた分 および体重基準値より求めた12.5の数値を上回っており 布の巾は,Warmth−7−+24,Submission 8−19,Cont 発育は正常とみなされる。
一rol 8−19, Rejection 6−19であった。 2)現在のKaロP指数
考 察 対象患児と対照群にわけ,年令別にKaup指数の分布 1 仮説1「子どもの栄養摂取状況から求めたDDTF を示すと表13のようになる。平均値に於てはやはり対象
は生物学的諸変数に関するindexにはならないであろう」 患児の方が高い値を示している。
の検証について。
(1) DDTFの検討 表13 現在のKaロP指数の分布
表9,表10,表11に示されたように,対象患児は,
分布の巾
平 均 標 準 偏 差
表9 食品群別嫌悪傾向度
健康な対照群と比
対興群
病弱群対照群 病弱群 対照群 病弱群
病弱群 対照群 較すると,DDTF 4オ児
13.1岬18.5 14.56−16.53 ユ5,372 15,487 0,968 0,548穀 類
166.0匿
165.0は高い傾向にある 5オ児
12.5−22.71371−18.77
14,471 15,845 1,6651.518螺
い も 類
ル 子 類207.2 P79.3
195.3
P73,2 がこの両群間の平 6才児
11.3〜22.215.00陶19,24 15,849 16,372 1,6330.985榊
油 脂 類
177.6165.2 7才児
13.8鐸22.7ユ3.22創19.97 16101 16,395 1,473 1,640豆 類 200.2
均の差の検定をt192.1
鱒1%水準で有意
緑黄色野菜 239.2
225.5 を用いて行った結
その他の野菜ハ 実 類
214.7 P28.8
204.3
P3αg 果t=α7318で, (3)DDTFと疾病との関係
海 草 類
n好品・飲料類 宦@ 介 類
192.4 P58.0 Q21.4
177・7 5%レベルでの有 1)疾病の分類
リ:1意差を認め得なか 対象児の疾病及び異常については前回表、裁。示し樋
獣鳥 肉類 早D 類
183.0 P39.7
172.2 6)
P44,8 つた・ りである魁これを大別し・アレルギー疾患・呼吸器系
生 乳
167.6 14&8 疾患,神経系疾患,その他に分類すると表14のようにな乳 製 品
153.8 149.9る。
146 茨城大学教育学部紀要 第25号
表14 疾病の分類 表16−2 食事時の母親の態度
疾 病 f % 病 弱群 対照群
アレルギー性疾患
32 19 態 度f
%f
%神経系疾患 56 33 服 従型 56 37.9 129 33.9 呼吸器疾患 48 29 強制型 32 21.6 120 31.5
その他の疾患 32 19 民
主 型
60 40.5 132 34.6 計 148 100.0 381 100.02) DDTFと疾病 躍P=5.819(0.1>P>0.05)
8)
O回調査分析の結果からDDTFと病歴の量との間に 除いた項目から,母親のタイプを服従・強制・民主型に
1涛連関係数C=0.041(㎡コ0.754,af=4)で有意な 分類し,示したものが表16−2である。㎡値は欄外に示 関係が認められなかったの鴬今回は角度をかえて,疾 されているように5%と10%の間であるが病弱児の母親 病を表14のようにわけて分析を試みた。この両変数の関 は服従型と民主型の割合が高く,対照群の母親は3っの 係は表15に示す通りである。連関係数C・=α214(止 タイプの割合がほぼ同じようである。
&064df=4)でDDTFと疾病との関係は認められな ②母親の「般的養育態度の検討
表15 DDTFと疾病
「般的養育態度については,暖かさ,服従,統制,拒
疾病 DDTF 上 中 下 否の4つの因子得点によって説明するように工夫された アレルギー性疾患 24
1
7 中原の開発した28囎からなる5段階評定尺農用いた.神経 系 疾患 24 12
16 因子を代表するそれぞれの項目によって,両群の母親が 呼吸器疾患・その他
28 4016 自己評定した結果を得点化し,上・中・下に3分割し,
α押=&064 C=0.214
病弱群と,対照群とを比較した関係表が,表17〜表20
かった。したがってDDTFという変数は疾病と直接強 に示したものである。
い関係をもつファクターではないと思われる。
表17 暖かさの因子得点④ 仮説1についてのまとめ
病 弱群 対照群以上(1)一③によって明らかなようにDDTFという変 f % f %
数は,医学的或いは,栄養学的面と直接強い関係をもっ
上 20 13.9・99
27.5ファクターではなく,身体発育面にも何ら影響を与えな 暖かさ 中 56 38.9 145 40.3
いものであることがほぼ検証されたと思う。
下 68
47.2 116 32.2
2 仮説2「子どものDDTFは,
親の養育態度に合 計
144 100.0 360 100.0理性を欠くとき増加するであろう」
の検証について α』14616(α01>P)(1) 食事時の親の態度の検証 表18 服従の因子得点
食事時の母親の態度にっいては, 前述したように8項 病弱群 対照群
目について回答を求めた。
それを項目別に分類し,病弱 f % f
%
群と対照群にわけて比較した。表16−1に示した通りで
上 72 50.0 112 31.1ある。なお,項目1の「偏食なし」項目8の「無答」を 服 従
中
48 33.3 156 43.3表16−1 食事時の母親の態度 下 24 16.7 92 25.6
項目
病弱群 対 照群 計 144 100.0 360 100.0番号
f
%f
% αρ=15.624(0.01>P)1
169.5
92 19.32 0 0. 12 2.5 表19
統制の因子得点
3 12
7.1
58 12.2 病 弱群 対 照群4 56 33.4 117 24.5
f
%f
%5 20 11.9 62 13.0 上
6 40 23.8 89 18・7 統 制
中
44
T6 30.6R8.8
96
P68 S6.6
2α7
7 20 11.9 43
9.0
下 44 30.6 96 26.78 4
2.4 4 α8 計 144 100.0 360 100.0
168 100.0 477 100.0
㎡=2。520
病弱群 対 照群 上
中
下 計f
%f
% DDTF上
7250.0
130 3a1 上 44 16 8 68 拒否 中 4430.6
136 3凱8 中 1216
8 36下 28
19.4
94 26.1 下16 16
8 40計 144 100.0 360 10α0 計 72 48 24 144
6=&064(0.02>P>0.01) αヂ=1L376 C=0.270
統制を除く他の3因子は,いずれも5%^・1%レベル
表24 DDTFと統制との関係で有意な連関を示している。即ち病弱児の母親は,暖か
ウの因子得点が低く,服従拒否の因子得点が高いこと DDTF
上 中 下 計
が伺われた。 上 28 24 16 68
(3)食事時の親の態度とDDTFとの関係 中 8 16 12 36 食事時の母親の態度とDDTFとの関係を求めて示し 下 8 16 16 40
たものが表21である。即ち,食品嫌悪傾向は,
服従型の 計 44 56 44 144表21母親の食事時の態度とDDTF ガ=7」488 C=α221
DDTF 上
中
下表25 DDTFと拒否との関係 態度 v
服 従 型
44 4 8DDTF56 上
中
下 計強 制 型
20 8 4 32 上 36 24 8 68民 主 型
8 28 24 60 中 20 124
36計
72 40 36 148 下 16 816
40C=0.518 ㎡= 54.168 計 72 44 28 144
母親の場合に最も多くみられ,民主型の親の場合には逆
㎡=15.408 C:=α311の傾向を示している。強制型の場合も,服従型とよく近 これによると,統制の因子を除く3因子は,いずれも
似したタイプであることが知られよう。ガ検定では1% 5%−1%レベルで有意な連関を示している。即ちDD ネ下の水準で臆であり,前回繕した関臓とあわせ TFの上位群は暖かさの因子得点が低く,月艮従と拒否の て,母親の食事時における態度がDDTFと有意な関係 因子得点の高い母親群に多く出現し, DDTFの下位群を有することが明らかにされた。 は暖かさの因子得点が高く,服従と拒否の因子得点の低
④ DDTFと一般的養育態度との関係 い母親群に多く出現する傾向が見出された。これらのこ 子どもの食品嫌悪傾向と食事時の母親の態度との関係 とからDDTFは母親の養育態度によって強い影響をう において,母親の態度が服従型であるときにDDTFが けることが知られよう。
最も高くなることが明らかにされたので,一般的養育態 3 仮説3 「DDTFは習癖と正の相関を示すであ 度の因子得点とDDTFとの間に有意な関係が予想され ろう」の検証にっいて
るのでこの両変数間の分析を試みた。 DDTFは親の養育態度に影響される変数であると提 表22〜25は両変数の関係をまとめたものである。 えたが,ここで臨仮説2を視点をかえて検討すること
表22DDTFと暖かさとの関係
を意図して,情緒的問題行動の中で特に習癖をとりあげ
これと,DDTFとの関係を明らかにしてみたいと思う。DD曲 上 中 下
計 8) フェイスシートAPIに示したように,11種の習癖と
上 12
16
4068 「その他」の記述欄を設けて回答を求めた。その結果,
中
4 16 16 36@ 偏食については除外し,他の習癖について「有」と回答
下 8
20
12 40計 24 52 68
㎡==11.376 G=α270 習癖との関係を求めてみた。DDTFの各群別習癖出現
148 茨城大学教育学部紀要 第25号
状況を病弱群,対照群別に示すと表26,表27のように =2)で5%レベルで有意な連関係数が認められた。な
なる。同一児に2つ以上の習癖を有するものがあるので,
表28 情緒的習癖とDDTF表26 病弱群DDTFの各群別習癖出現状況
DTF 下
中 上 計
下
中
上 計N=20 N=24 N=40 N=84 情緒的習癖 12 16 28 56
食欲異常
1
1 α9=Z428 (α05 > P)異 食 1 1 お,更に対照群の66件のデータを加えてこの関係を分析 不 眠 1 1 すると表29のように,㎡=12.706(df=2)で1%レベル 夜 泣 き 1 1 2 で有意な関係が認められ,情緒的習癖の出現件数が,
ね ぼ け
6 816
30 表29 情緒的習癖とDDTF吃 音
20
24 DTF
下
中
上 計自 慰 1 1 2 4
チ ッ ク 1 1
4 6 情緒的習癖 29 35 58 122指しやぶり
813 16
37 ぬ12706(α01>P)瓜 か み
4 3 12 19 DDTFの上昇に伴い増加する傾向が伺われた。24 28 53
105 このように,
DDTFは親の養育態度によって誘発さ 表27対照群DDTFの各群別習癖出現状況れがちな他の情緒的習癖と比較的同次元的変数であるこ
下
中
上N=39 N=43 N=48 N=130
食欲異常
1
1 2異 食 1 1 2 4才から7才までの虚弱・病弱児168名及びその母親
不 眠
3 1 4 を対象とし,更に502名の健康な男女児及びその母親を 夜 泣 き 1 2 2 5 対照群とし,子どものDDTFと他の変数との関係にっ
ね ぼ け 16
24 15 55 いて分析を行った。これらの結果,その主なものを指摘
ね ぼ け 16
24 1555 いて分析を行った。これらの結果,その主なものを指摘
吃 音
2 24 すると次の如くである。
自 慰
22
4 1. DDTFという変数は,医学的,或いは栄養学的チ ッ ク
1 1 面と直接強い関係をもつファクターではなく,身体発育
指しやぶり
7 12 1635 面にも何ら影響を与えないものであることがほぼ検証さ
瓜 か み
4 6 1020 れた。
毛の他 7
2
6 15 2. DDTFに対しては,多くの因子が作用するとし
43 52 54 149てもその影響度は,食事時の親の態度が最も強いもので 回答者数と習癖数とは一致しないが,偏食につぐ習癖と あることが認められた。
しては,病弱群では「指しゃぶり」「ねぼけ」「瓜かみ」 3.DDTFは,親の養育態度によって誘発されがち の順である。なお対照群では,「ねぼけ」「指しゃぶり」 な他の情緒的習癖と比較的同次元的変数であることが,
「瓜かみ」などが多くみられ,また「その他」の中には, ほぼ明らかにされた。
ねるときタオルケットをいじる,身体の一部をいじる, 以上の分析から,食品嫌悪傾向度という値は,子ども な乙指しゃぶりや,瓜かみと同類のものが11件みられ の身体的レベルで問題にされる値というよりは,心理的
ている。 レベルでの値であると思われる。換言すれば,母親の養これらの習癖の中で,比較的母子関係から誘発される 育態度のindexと云えるもので,偏食傾向の強い子ども 情緒的な習癖について集計をしなおしてみると,他の原 の治療に当って臨母親への面接指導が重要な意義をも 因によることなく比較的情緒的習癖とみられる指しゃぶ つものと思わ札母親の態度変容の方向づけに貴重な示
り,瓜かみ,身体玩弄などを情緒的習癖と呼ぶとすれぽこ 唆を得た。
れに該当する56件は表28の如くである。ゴ・=7428(df
5)中山健太郎編:小児保健学,2,28,1968.
1)立川多恵子:幼児期の偏食,小児保健研究,28,6, 6)高津忠夫監修:小児科治療指針,3創7 1971.
1970. 7)中原弘之:親子関係把握のための測定尺度の作成②
2)須藤春一:学童・の偏食に及ぼす環境因子,日本小児 茨城大学教育学部教育研究所紀要,4,33〜53.
科学会雑誌,56,573,1952. 1971.
3)飯島孝也:偏食に関する研究,日本小児科学会雑誌 8)中沢きみ:子どもの発達に関する栄養学的研究①,
5g,7,707,1955. 茨城大学教育学部紀要;22,127〜1371972.
ANutritive Study on the Child Development:
一 ・Nutrition and Family Variables④一
Kimi Nakazawa
r
̀bstract
168 delicate or infirm cbildren and their mothers were taken as the subjects and as in co旺trおt 502 healthy ch重ldren and their mothels were taken as the subjects.
The results are s㎜ariz団as follows.
1. The fact is almost Gompletely testified◎y this research that variable DDTF is the factor
which has neither direct and strong relalion to medical and nutritive phases nor any effecton physical growth of children.
2. Admitting that many factors effect on DDTF, the mothers attitude toward her child has the greatest influence on DDTF among many other factors.
3. It is maae clear that DDTF is c㎝parativeIy the same variable as that of childs customs
by ematio1りal disturbances which are apt attctuae towards her child.@ r
7