下流 円柱 の接近 に伴 う上流 円柱後流渦挙動の
PIV解析
小田 純子 り・小国 茂平2)・宮城弘守3)・若杉 康雄4)
PIVanalysisofthevortexsheddingfromacircularcylinderwith secondaryoneofanequaldiameterapproached
JunkoODA,ShigehiraOZONO,HiromoriMIYAGI,YasuoWAKASUGI
Abstract
The批)w aroundacircularcylinderbehindwhichsecondaryonewasshiftedalongthe wakewasinvestigated.Therelativepositionofthesecondarycylinderisde丘nedbyhorizontal distanceG and◆1evelZbetweenthetwocylinders.Asthesecondarycylinderwasshifted upstream,whenitreachedacertaingap,thebasesuctionfellcritically;thegapISreferredtoas ''criticalgap'‑.Tbmakeclearthemechanism ofthecriticalbehavior,PIV(ParticleImage Velocimetry)analysiswasconductedinawatertank・Itwasprovedthattheshear‑layer interactionchangessignificantlydependingonlevelZ・
KeyWords:
Circularcylinder,Criticalgap,Basesuction,PIVanalysis 1.はじめに
ブラフボディを流れの中に置き,レイノルズ数が充 分大き くなると,物体後流にカルマ ン渦が発生する.
カルマン渦は鉄塔,煙突,高層建築物な どに有害な振 動や騒音を引き起 こす.実験的な研究か らカルマ ン渦 列が形成される後流は,臨界的特性 を示す不安定構造 が指摘 され1),2),理論的には絶対不安定や対流不安定 との対応が議論 されている.今 までの研究は,ほとん どが対称な環境下で実験が行なわれてきた.これに対 して渦放出の機構 を新たな視点か ら捉え直すために, ozonoら3),4),5),6)・7)は一連の非対称環境下のブラフボ
1) 物質工学専攻大学院生 2) 材料物理工学科助教授 3) 材料物理工学科助手 4) 材料物理工学科技官
ディ周 りの流れをとりあげ,上流円柱後流には不連続 に渦放 出特性が変わ る臨界的な構造が内在す る こと を報告 した.
本論文では円柱後流 に同一直径 の円柱 が非対称 に 配置された状況 をとりあげる.本論文の目的は背圧係 数を計測 し,その結果か ら臨界ギャップを同定 し,そ の 前 後 の 流 れ パ タ ー ン を PIV (ParticleImage Velocimetry)解析 し,臨界的挙動の機構 を解明す る
ことである.
2.美験方法
2.1水槽実験
水槽は鉛直回流型で上部が開放されてお り,測定部は 長さ4.0m,測定部の断面幅0.4m,高さ0.6mである.
水表面の高 さは0.4m とした.流れはインペラ 一によ って駆動され,流速0.09‑1.00m/Sがコンピューター
によ り制御可能である.面内の流速を一様にするため イ ンペ ラ‑の回転数 に応 じて ロー ターで水面の速度 を加速させている.また波 をお こさないために制波板 が設置 してある.水表面,壁か ら50mm以上離れた領 域での乱れの強さ(I= J;〒 /U ,u;変動風速,U ; 平均風速)は1.0%以下であった.
二 円柱模型は直径 d=15.0mm の透 明アクリルパイ プを 2本使用 した.アスペク ト比は 23.3,閉塞率は 3.8%である.閉塞率の補正は行なっていない.流れの 2次元性 を確保するために,縦600mm,横250mmの アク リル製の端板で円柱 を支持 した.測定部の入 り口 か ら1340mmの位置 に上流円柱中心 を設置 した.上流 角部には,有害な剥離流を避 けるためにテーパ をつけ た.下 流 円柱 を水 平 に移 動 させ るた め に,端板 に Z〃=0,0.5,0.75,1.0,1.25,1.5のいろいろな鉛直距離でス
リッ トを設けた.
図1に示すように,まず,上流円柱 を固定 し,下流 円柱 をZ〟=0,0.5,1.0のそれぞれの鉛直位置Zで,遠方 か ら徐 々 に 上 流 円柱 へ 近 づ け て , 背 圧 係 数 C。。
(cワb‑2(Pb‑Pの)/pU2,pb;背圧,p∞;基準圧,p ;水 の密度) を測定 した.上流円柱の淀み点か ら1800の スパ ン中央に背圧 を測定するための直径 0.5mm の背 圧孔 を開けた.L型 ピ トー管 (岡野製作所 LK100)を 十分上流に設置 し基準の静圧 とした.円柱 とL型 ピ ト
l
図1 三 円柱模型,
図2 上流円柱背圧孔.
‑管 か らチ ュー ブで,微差圧計 (エス ・エス ・ケイ DPL6‑50)に圧力を導き,動歪計 (エス ・エス ・ケイ M̲1101)で信号を増幅 して,ペンレコーダに出力した.
水槽の平均流速Uは,U=0.5m/Sであ り,直径dに基 づ くレイ ノルズ数Reは,Re=7.4×103であった.
2.2風洞実験
本実験 に使われたマルチフアン型風洞 9)は,室内開 放型押込式 (エ ツフエル型)である.この風洞は縦11 個 ×横9個=合計99個のフアンが750WのACサーボ モーターに接続 されてお り,パソコンで制御可能であ る.全てのフアンに定常命令 を与えると風洞内に一様 流が生成される.
二円柱模型は,風洞測定部入 り口か ら10m下流地点 に設置 した.風洞気流はその地点で一様流に近づける ように調整されてお り,平均風速の非一様性 は,±2.0%
以下であ り,乱れの強 さは約 2.0%である.予備的に 円柱 背圧 のスパ ン方向分布 を計測 し非一様性 の影響 が小さいことを確かめた.
模型はアク リルパイプを2本使用 し模型を製作 した.
真銀管 を上流円柱背面に埋 め込み,0.5mmの背圧孔を スパ ン中央 に開 けた(図 2)・様 々な レイ ノル ズ数 Re=5000‑45000で背圧 を計測するため,直径 25mm と直径89mmの二円柱模型 を使用 した.レイ ノルズ数 を水槽実験 に合わせた風洞での背圧測定では,直径 25mmの二円柱模型を使用 した.また比較的大きな レ イ ノルズ数での実験では,直径89mmの二 円柱模型を 使用 した.円柱は,風洞中心に流れに直角,床面に水 平に設置 した.直径25mmの円柱ではアスペク ト比は 40.0,閉塞比は1.4%であ り,直径89mmの円柱では, アスペク ト比は14.6,閉塞比は4.4%である.流れの2 次元性 を確保するために,縦1800mm,横1350mmの ベニヤ板 を端板 とした.このベニヤ板に円柱模型を支 えるアクリル板 をはめ込んだ.アクリル板 には水槽で の模型 と同様 にス リッ トを設置 し,それに沿 って下流 円柱 を トラバース した.ベニヤ板の上流角部は,有害 な剥離流を避 けるためにテーパをつけた.
風 洞 実 験 で は 上 流 円柱 を 固定 し, 下 流 円柱 を Z/d=0,0.5,0.75,1.0,1.25,1.5のいろいろな鉛直位置Zで,
十分遠方か ら徐々に上流 円柱へ近づけ,上流円柱の背 圧の変化 を調べた.但 し,Re数効果 を調べる実験では, 鉛直位置Z/d=0.75に固定 した.直径25mmの円柱では 流速U=3.3‑5.8m/S(Re=5000‑9000),直径89mmの 円柱では流速U=5.0‑8.0m/S(Re=29000‑45000)で実 験 を行なった.
3.実験結果
3.1水槽実験
図3は,二円柱模型 におけるG〟 にともな う背圧の 変化 を示す.後流円柱 を下流か ら上流に向かって移動 する時,ある水平位置G〟 を越えると,背圧が急激に 回復 している.これ らの位置 を "臨界ギャップ 'と呼 ぶ ことにする.臨界ギ ャップは,Z材 が大きくなるに つれて,G/dの小 さい方へ と移動 している.例 えば Z/d=0.5ではG/d=3.6だが,Z/d=1.0では臨界ギャップ はG/d=3.2となっている.興味深いのは水槽実験では, Z/d=0.5,1.Oの暗,臨界ギ ャップよ り少 し大きなG/d(…臨 界ギャップ前" という) に‑cpbの上昇が見 られること である.後流円柱が臨界ギ ャップを越えてさらに上流 円柱 に近づ く時,いったん臨界的に低下 した‑cpbは再 び徐々に増加す る傾向がある.
3.2風洞実験
水槽実験の結果を裏付 けるため,水槽実験 とレイノ ルズ数 をほぼ等 しくさせて風洞実験を行なった.直径 d=25mmの二円柱模型 を用 いて背圧 を測定 した.図4
は,G〟 にともなう背圧の変化 を示す.水槽実験 と同 様,下流円柱が上流円柱 に近づ く時,全てのZで臨界 的な背圧の回復が見 られ る.さらに,臨界ギャップ前 のICpbに注 目す ると,全てのZで上昇が見 られる・ こ の結果は水槽実験の結果 を支持す る.同じ風洞で,直 径d=89mmの二円柱模型 を用 いて比較的高いレイノル ズ数で,同様 に背圧 を測定 した.図5にその結果 を示 す.ある水平位置G/dを越えると背圧が臨界的に回復 する臨界ギャップが全てのZで見 られる.しか し比較 的低 い レイ ノルズ数の実験 とは異な り臨界ギ ャップ 前でICpbの上昇が見 られない・ この臨界ギャップ前で
1.2 1.1 1.0 0.9 .【⊃ uP■0.8
0.7 0.6 0.5
1.2 1,1 1.0 0.9 J5 0̀1LO・8
0.7 0.6 0.5 0.4
0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0 7.0 G/d
図3 水槽実験結果 (Re=7.4×103)
)1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0 7.0 G/d
図4 風洞実験結果 (Re=7.6×103)
0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 G/d
図5 風洞実験結果 (Re=2.94×104)
の‑Cpbの挙動の違いは レイノルズ数の違いに起因する と推定 し,さらに広範囲で レイノルズ数 を変えて実験 した. レイ ノルズ数はRe=5000‑45000の範囲で行な った.グラフよ りRe=5000‑9000では,臨界ギャップ 前で‑Cpbの上昇が見 られた・図6はいろいろな レイ ノ ルズ数 に対 しての背圧のG/dに対する変化 を示 したグ
ラフである・また‑cpbの上昇す る勾配はRe数が高 くな るにつれ,ゆるやかになってお り,臨界ギャップの位 置はRe数が大きくなるにつれて,G〟 の小さい方へ移 っている.十分 レイ ノルズ数の大 きいRe=29000以上 では,臨界ギャップまでほぼ一定の‑Cpbをとり,臨界 ギャップ前の上昇はゆるやかである.図6よ り,主円 柱背圧のG/dに対す る挙動は レイ ノルズ数に依存する ことが明 らかである.図3や図4の比較的低いレイ ノ ルズ数 と図5の高い レイ ノルズ数での‑Cpbの挙動の違 いは,このような レイ ノルズ数の効果 によるものと思 われる.
4. PIV実験装置 と測定法
pⅣ システムの概要 を図7に示す.背圧測定か ら得 られた各Z〟 での臨界ギャップ前後 において,計測 を 行な う.対象 とする流れ場は図1のような二円柱模型 である.背圧測定 と同 じ直径d=15mmのアクリル円柱 を使用 した.シー ト光 を円柱 と直角に照射させ,主に 上流 円柱後流が シー ト光 の範 囲に入 るよ うに調節 を した .平均 流速 は,背圧 計測 の時 よ りやや大 き い
【た0.55m/Sとし, この時Re=7.4×103である.撮影は, ディジタルクロスコ リレーションCCDカメラ(630046 pIVCAMIOl30)で行ない,Nd:YAGレーザー(MiniYAG, 最大50mJ/pulse)でシー ト光 を照射 し,シンクロナイ ザー (610034)とフレームグラッパー (600067High speedDigital)によ り,パ ソコンにデータを取 り込ん だ・画像変換定数α =0.132【mm/pixel】か ら,カメラの 解像度は,1008pixelX1018pixel(即ち視野範囲は132.4
×134.5mm)であった・デー タ解析は,Tecplot(Am tec 社製)で行ない,検査領域は32pixelX32pixel(即ち 分解能は4.2mmX4.2mm),パルス間隔は500LLsとし, 相互相関アルゴリズムで流速場 を求めた.
5.PIV実験結果
5.1 単独円柱での流れパターン
pIV解析で渦度分布 を求めた.単独円柱の結果を図8 に示す.主流方向は,右か ら左である.実線部分は正
1.2
1
,EO3‑
? 0.8
0.6
0.4
0,0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6,0 7.0 G/d
図6 風洞実験結果 (Z/d=0.75)
synchronizer Y Laserli誓 sheSt Water
l
tankComputer
二≡′ \ Tr ll L l
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9 l : . : ‑ : 二 : . : 二 :
打 結 喜…
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図 7 PIVシステム.
の渦度,破線部分は負の渦度 を示 している.剥離努断 層の干渉位置 と上流 円柱 の関係 を見 るため に上流 円 柱の中心線 を引いた・図8(a)では上流円柱上側か ら剥 離 した努断層 (実線)が下側か ら剥離 した努断層 (破 線)を切断 しようとしている・次 に図8(b)では反対 に 下側か ら剥離 した努断層 (破線)が上側の努断層 (莱 線)を切断 しようとしている.このような流れパター ンを周期的に繰 り返すのが単独円柱の特徴である.渦 形成飯域の定義を上流円柱 中心か ら,相互干渉す る剥 離努断層の最 も外側 とすると,単独円柱の渦形成領域 長さは約2.2dである (図8(a)参照)・また単独 円柱で の剥離努断層の渦度は±25【1/S】程で安定 している・
5.2 対称配置Z〟=Oの流れパターン
図9(a),(b)は対称配置 (Z/d=0)での臨界ギ ャップ前 (G〟=4.8)での結果である.単独円柱での流れパ ター ンと同様であ り,上下の剥離努断層の渦度の強 さも単
独円柱 と同等である.このときの渦形成領域長 さは単 独円柱の場合よ り伸張 し2.8dである.
臨界ギ ャップ後の位置 (G〟=4.0)での結果 を図9(C) に示す.臨界ギ ャップ後の流れパター ンは,上下の剥 離努断層が,ほとんどまっす ぐに延び後流円柱の側面 か ら乗 り越える.渦度は下側の剥離努断層が約17【1/S】 になっている.
5,3 非対称 配置Z/d=0.5の流れパターン 図10(a),(b)に非対称配置 (Z/d=0.5)のG/d=5.0での 流れパター ンを示す.単独円柱での流れパター ンと似 ているが,渦形成領域長さが約3.Odと長 くなっている.
渦度 は2‑3【1/S]程度単独 円柱よ り弱い・図10(C),(d) は臨界ギ ャップ前 (G/d=3.7)の流れパター ンである.
単独 円柱 と似ているが,G〟=5.0と違 い渦形成領域が 短 く約2.3dである.これは下流円柱 の存在によ り,剥 離努 断層 の巻 き込 みが変位 させ られ る ことが原 因 と 考え られる.また上下の剥離努断層の渦度の強 く,そ
lCO 90 80 J:TO F=
>即 50
●0 30
100 90 80 70
●0 50 40 30 20
の範囲が広 い・上下の剥離努断層の渦度は約±30【1/S] 至:
にな り,上側の剥離努断層の渦度は最大で約40【1/S】で ある.
図10(e),(がま臨界ギャップ後 (G/d=3.6)の結果であ る.上下の剥離努断層は下流円柱 まで伸びてお り,上 側 の剥離努断層 は下流 円柱 にぶつか り上下 に分岐す る.この下方 に分かれたものは下側の剥離努断層 と下 流円柱の前でかろうじて相互干渉 している.これは対
50 40 ZLD
20
llO lOO BD BO 称配置での臨界ギ ャップ後 の流れパ ター ンと類似 し >8皇700 ている.上側の剥離努断層の渦度は約20‑25ll/S】であ る.
図10(g),(h)はG/d=2.2での流れパター ンを示す・図 10(g)では,上側 の剥離努断層の渦度が弱 く約 16【1/S】 になっている.これは上流円柱か ら剥離 してす ぐに下 流円柱 に努断層の発達 を阻害 された ことが原 因 と考 え られる.
図10(h)では上側の剥離努断層が下流円柱 を越える ような渦度分布 を示 している.
5.4 非対称 配置 Z〟=1.0の流れパターン 図11(a),(b)に非対称配置 (Z/d=1.0)のG/d=5.0での
80 40 10 20
100 gO OO 70 6∈
>00 60
●0 30 20
50 Xr
7 5
rLrr 1EOl
(a)
75 1(XI XITm ) (b) 図8 単独 円柱 の流れパ ター ン.
25 SOXJTLrrI7S Ill)
(a)
1⊂HI 90 BO 70 f6≡0 50 10 30
2025 50Xmnl75 100 O))
臨界ギャップ前 (G/d=4.8)
25 印XrrLITl75 100
(C)臨界ギャップ後 (G/d=4.0) 図9 対称配置 Z/d=0の流れパター ン .
2Zi 50 X打l打7Sl 1OO (a)
110 1∝1 90
8 D E 7 t I
> ≡ 8 5 4 8 2 0 0 0 0 0 2 55 87 51 0 0
Xm O)) G/d=5.0
00恥00乃卯tLrLLl^
与OXnl■lJS I∝l (C)
臨界ギャップ前 (G/d=3.7) 図10 非対称配置 Z/d=0.5の流れパターン.
流れパター ンを示す.Z〟=0.5と同様 に,渦形成領域 が長 く3.Od以上 となっている.流れパター ンは単独 円柱 と似ている.
図 11(C)〜(りに臨界ギ ャップ前(G/d=3.2)の流れパタ ー ンを示す.この位置での流れパター ンには2つのモ ー ドが現れた.ひ とつは,Z/d=0.5 の臨界ギャップ前 (G〟=3.7)のように短い渦形成額域で相互干渉 をする モー ド (図 11(C),(d))である・もうひとつは,上流円 柱上側の剥離努断層が 3d程伸び,下流円柱の存在 に よ り下 まで曲げ られた後,相互干渉す るモー ド (図 ll(e),(i))である・これ ら2つのモー ドが間欠的に繰 り 返す ものと思われる.それぞれの渦形成商域は前者が 2.5d,後者が3,Odである.また このときの渦度 は前者 ではZ〟=0.5の時よ りも大きい30【1/S】で上側の剥離努 断層は最大で約50【1/S]になる・
臨界 ギ ャ ップ後 (G〟=2.6)の流れパ ター ンを図 ll(g),(h)に示す・上側の剥離努断層は,下流の干渉要 素の存在 によ り上側 の剥離努断層の発達が阻害 され て,剥離努断層の干渉位置が下流円柱の下方に変位す る・剥離努断層の渦度は20【1/S】以下の範囲が広 い・
図 11(i),0)はさらに近づいたG/d=2.2での流れパター ンを示す.臨界ギ ャップ後のG〟=2.6と同様 に上側の 努断層が下流 円柱下側 に流れ込 んで弱い干渉 を起 こ
している.渦度は臨界ギャップ後 と同等である.
結論
円柱 の後流 に同一直径 の円柱 を非対称 に配置 して 背圧 の測定 を行な った.水槽で臨界ギ ャップ前後 の pIV解析 を行なった.
1) 下流円柱 を充分遠方か ら上流に移動 させる時, あ る地 点 で 臨界 的 な背圧 の 回復 が見 られ る.
Re‑7・5×103辺 りで臨界ギャップ前に‑cpbの上昇が 見 られる.
2) 下流円柱が臨界ギャップに近づ く時,レイ ノル ズ数が比較的低い範囲 (Re=5000‑9000)で臨界 ギャップ前の‑Cpbの上昇が見 られ,レイノルズ数 が十分に大きい時 (Re=29000以降)は,ほぼ一 定 となる・すなわち ‑cpbのG/dにともな う変化
11〉0 90 10 皇TD
>8D 50 40 80 20
tOO い二l】
■○ 至:ヱL
●0 80 20
28 即Xrrvlt75 100
(e)
臨 界 ギ ャ ッ プ 後 ( α d=3. 6)
与0 Xr7rMBl 1lXI (h) G/d=2.2
図10 非対称配置Z/d=0.5の流れパター ン.
LLO: lO
■【l
≡7D
>80 与(I
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20 6X0rrr[ 78 日IO
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臨界ギャップ前 (G/d=3.2)
aE
図11 非対称配置Z/d=1.0の流れパター ン.
恥
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> P
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25 5X0nlm 75 100 (h)臨界ギ ャップ後 (G/d=2.6) lOO
OO BD 70
∈≡
>60 50 40 30
20 25 5X4打■ll 75 100 G/d=2.2
50 7S XrTdl
O') 図11 非対称配置Z/d=1.0の流れパター ン.
はレイノルズ数に依存す る
3) 二円柱模型を用いた水槽実験でのPⅣ 解析で次 の ことがわかった
(∋ 対称配置Z〃=0では臨界ギャップ後は上下の剥 離努断層が下流 円柱側面か ら乗 り越 え相互干渉 が行なわれていない.ゆえに背圧が回復する.
② 非対称配置Z〟=0.5では,臨界ギャップ前は充 分遠方の時 (G〟=5.0)に比べ渦形成領域長さが短 縮 されて,渦の相互干渉位置が上流円柱 に近づ く.
臨界ギャップ後は上側の剥離努断層が下流円柱 に ぶつか り分岐して流れ,下流円柱の上流面下側で 弱い努断層の干渉がみ られる.
③ 非対称配置Z/d=1.0ではZ/d=0.5同様,臨界ギャ ップ前は,充分遠方の時 (G〟=5.0)に比べ渦形成 領域長 さが短縮 されて,渦の相互干渉位置が上流 円柱 に近づ く.臨界ギ ャップ後は剥離努断層の成 長が干渉要素によって下流円柱の下方へ変位 させ られ渦放出が抑制 されている.ゆえに背圧が回復 した と考え られる.
謝辞
実験 を進めるにあたって御協力いただいた,宮崎大 学大学院工学研究科 2年生の長友誠氏,加藤英明氏,
一木武次郎氏,同材料物理工学科4年生の松尾忠輝氏, 小部康弘氏,大瀬裕子氏 には深 く感謝 してお ります.
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