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平成24年度

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(1)

平成24年度

修士論文

 半回分式流通セルを用いる

二酸化炭素十炭酸プロピレン系の

Ry気液平衡関係の測定と相関

首都大学東京大学院 都市環境科学研究科       分子応用化学域 加藤研究室       11888421栗田 翔       指導教授 加藤 覚

(2)

【目次】

1.緒言

 1 1.背景・・…  。・.…  .一・H・・・・・…  H・・… 4〜5

 1I2.概要1目的1H H H H H H H H H・。H H−H6

2.原理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 7〜8

 Figure・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …    。 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …   9〜10

3.実験

 3・1.気液平衡到達の測定

  3 1−1.概要・目的H…  H H・一・・H・H・H・…  11

  3寸2.測定条件一HリH一一リHリH也11H H12   3千3.分析条件H H HリH1H−11H岳1−H H12

 3−2.C02+MeOH系のRy気液平衡関係の測定

  3・2・1.概要・目的・・一・H・・…  一・…  。・・…   ・13   3・2−2.測定条件・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  13  3−3.C02+PC系のRy気液平衡関係の測定

  3.3−1.概要・目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  14   3・3・2.測定条件・・・・…   .. 14

4.結果・考察

 4−1.気液平衡到達の測定結果

  41・1.C02+MeOH系の測定結果・・・・・・・・・・・・・・・・…  15   4・1−2.C02+PC系の測定結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  15   4・1・3.気液平衡到達の決定方法・・・・・・・・・・・・・・・・・…  15   4・1−4.気液平衡に達するC02の接触高さの決定・・・・・・・・・・…  15

  Figure・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …   16〜17

 4・2.C02+MeOH系のRy気液平衡関係の測定結果

2

(3)

  4・2−1.測定結果一・…   H..H H H H H Hリ。18

  4・2・2.測定結果の相関・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  18   4・2・3.熱力学健全性テスト(TCtes亡)・・・・・・…  。・・・…  。・19

  Figure. 。 日 巳 日 巳 自 . . , …    目 。 自 。 ・ ・ 。 登 口 。 ロ ロ ロ 。 ・ …   20〜21

 4−3.C02+PC系のBy気液平衡関係の測定結果

  4・3・1.測定結果・・。・ 22

  4−3・2.熱力学健金性テスト(TCtest)…  H・・・・・・・・・・… 22   4・3・3.非対称系の傾向と原因・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 22〜23   Figure。・。・。・・・・…   。・。・・・・・・・・・ ・・…   。。24〜27

5,結論

 5{。気液平衡到達の測定1HいリHリリH Hリl l。一28

 5・2.C02+MeOH系のBy気液平衡関係の測定・∴・・・・・・・・…  28  5・3.C02+PC系の只y気液平衡関係の測定・・・・・・・・・・・・・…  28  5・4.今後の展開・・・・・・・・・・・・・…  一・・・・・・・・…  28 参考文献・・・・・・… ...・一・.........、.一....。2g〜30

(4)

1。緒言

1−1.背景

化学プラント等において大量に排出される排ガスの中には二酸化炭素(C02)が含ま れている。これを化学工業の原料として利用することは、地球温暖化の抑制につなが

るとともに、石油を原料とする既存の資源体系から脱却し、持続可能な資源への転換 が可能になる。そこで、以下に挙げた炭酸エステル系化合物の生成法に注目する。

1)ホスゲン法

       ・  イ

   ベ・人一・… ㌧

  ・・… 1・1 Y

       ○

  特徴…反応が熱力学的に容易。猛毒(ホスゲン、塩素)。

2)酸化的CO法

      イ

ベ。・・。・概い… 。・叫

・…        \1/

O

  特徴…反応が複雑。毒性(一酸化炭素)。

3)COパ段階法

      イ

   rく。・ら一・… 叫

  ・…      \1/

       ○   特徴…反応が単純。正反応が熱力学的に不利。

これらの固定化反応の生成物である炭酸プロピレン(Propy1ene Carbonate1PC)は、

ポリカーボネ㎞ト原料、リチウムイオン電池電解液、燃料添加剤、溶剤等として有用 な化合物である。PCの製造法は、現在も1)ホスゲン法が主要なプロセスであるが、

猛毒であるホスゲンを原料とすることや、塩素を大量に必要とすることなど、多くの

4

(5)

問題を抱えた反応プロセスであり、これに代わる製造法が強く求められている。そこ で、反応物・生成物ともに無毒でありC02の固定化が可能なことから、3)COr段階 法のプロピレングリコールとC02の反応によるPCの合成が注目されている。

しかし当反応は、C02の反応性が十分でなく、また逆反応が起こるため、副生する 水を適当な脱水剤を用いて取り除かなければ収率は最高で1%程度である。従って、

高圧下で行われるC02の反応条件下で、水を物理的に分離する方法の開発が必要であ る。最も効率的な脱水方法は、気相を液化させることによる反応系外への分離であり、

そのためには反応物や生成物を成分とする気液平衡関係が重要だが、C02+PC系の気 液平衡関係の測定緒梨1】は非常に少なく、さらに気相モル分率yの健全性も定かでは ない。そこで本研究では、C02一段階法の平衡制約の解消による固定化反応の効率化 のために、C02+PC系の圧亦気相モル分率(Ry)気液平衡関係の測定と相関を行う。

また、C02斗PC系などの非対称系に見られる気液平衡関係の傾向がC02クラスター の形成によるものであることを明らかにしていく。

(6)

1−2。概要1目的

本研究の概要と目的を以下3つにまとめる。

1)半回分式流通セルは、C02+MeOH系およびC02+PC系において気液平衡に達し   ている測定方法であることを示す。そのために、C02の接触高さh[二m]に対する気   相モル分率y2の変化を測定し、y2が飽和に達する接触高さを示す。

2)文献値が存在し、かつC02+PC系と同じ非対称系である、C02+MeOH系の気液   平衡関係を測.足し、半回分式流通セルは文献の傾向を再現できる測定方法である   ことを示す。

3)C02+PC系の気液平衡関係を測定する。熱力学パラメータより、非対称系に見ら   れる傾向をC02クラスターの形成によるものであることを明らかにする。

なお、非対称系(Asy蛆me虹ic)とは2成分の蒸気圧が大きく異なる系であり、ここで はC02+MeOH系とC02+PC系がそれに該当する。

6

(7)

2.原理

気液平衡関係の測定には様々な方法がある。一般的には以下の方法が挙げられる。

1)静置式(Fi&1)

  平衡セルに全ての成分を封入し、スターラー等で撹拝する。一定時間後、気相   と液相をそれぞれサンプリングして定量することでモル分率を決定する。耐圧性   の平衡セルを用いることで、加圧下における気液平衡関係も測定できる。装置は  非常に単純だが、気相と液相の接触面積が小さいため系の成分が十分に混合され  ていないことが考えられる。また、気相のサンプルが少ないため、安定した測定  データが得られないこともある。

       花mperature&

       Pressuremeter

    Samp1ing

   Vap◎r phase     Samp1ing    uquidphase

      Fig.1静置式装置図 2)循環式(Fi&2)

  静置式に加えて、気相と液相をそれぞれ循環させる装置があるものが循環式で   ある。気相の一部を冷却して液相に戻す蒸留塔型の装置や、ポンプを用いて循環   させる装置がある。Fig.2は後者の装置図である。いずれも静置式よりも、気相   と液相の接触面積を大きくしたり系の成分を混合させたりすることを目的として  いる。装置が複雑になる上、静置式と同じく気相のサンプルの少なさから測定デ  ータの安定性に問題がある。

(8)

       花mperature&

       PreSSuremeter

      Samplin8       Vapor phase        Circulate       …、 Gasく⇒Liquid       Samp1ing       Liquid phase       Fig.2循環式装置図

3)半回分式(Fig.3,4)

  これら一般的な気液平衡装置とは異なるのが半回分式流通セル(Fig.3,4)である。

 半回分式とは2成分系において、一方の成分を投入した状態で、もう 方の成分   を連続的に流通させる反応器である。全ての成分に対して投入と反応を同時に行   う回分式に対して、一方の成分を連続式にしたのが半回分式である。これを気液  平衡関係の測定に応用したのが半回分式流通セルである。

  2成分のうち蒸気圧の低い液体状態の第2成分を予め封入しHPLC(高速液クロ  マトグラフィー用)オーブン内で一定温度に保たれた平衡セルに、蒸気圧の高い気  体状態の第1成分をHPLCポンプによってセル下部から流入し、バブリングによ  って混合とともに昇圧する。ある圧力に達したら、セル上部に接続された背圧弁  を開放し、気相の一部を排気して一定の圧力に保つ。排気した気相はサンプル管  に通じ、蒸気圧の低い第2成分を液化させるなどしてトラップする(Fi35)。第1  成分はサンプル管後方で流量計に通じ、流量によって定量する。そのため、気相  のサンプルは上記の静置式や循環式よりもはるかに多く、安定した測定データを  得られる。一方で、気液平衡に達していることを確認する必要があることや、液  相のサンプリングができないためBy関係の測定に限られることなどの欠点があ  る。本研究ではこの半回分式流通セルを用いてC02+MeOH系およびC02+PC系  の気液平衡関係の測定を行う。

8

(9)

    r・・… 〉     =     ; CO・(9)l     l     =

C02 bombe

C02(9)

I一・一・一..一 。

C02(1)

HPLC pomp

Pomp

COO1er

C02(9)1PC(9)

      ■

■      ■

戟@     l

@   1

@   I Backpressure

v regu1at◎r

C02(9)

Ψ

PC(1) F1◎w

meter TrapPingPC

・。0 Equilibriumce11

0^

@.

inHPLCoven

(cell height=0.20m)

    .・・■一一・一1

C02(9)

Fig.3半回分式流通セルの概要図(C02+PC系)

C02(9)

    構I l   、

書∴三、  11

Fig.4半回分式流通セル装置全体図(C02+PC系)

(10)

ゲ竜

一・

I《

     実

正、@一∴壱

}噌

     Fig.5気相中のMeOH(左)およびPC(右)のトラップ

(左:1・BuOHに排気をバブリング右:冷却したサンプル管に排気を流通)

1O

(11)

3.実験

3−1.気液平衡到達の測定 3−1−1.概要・目的

半回分式流通セルは気液平衡に達している測定方法であることを示すため、MeOH およびPCに対するC02の接触高さ(=MeOHおよびPCの液深)を変化させ、気相モ ル分率y2が飽和、すなわち気液平衡に達する接触高さを示す(Fig.6)。

Vapor

(y、,y。)

Liquid

(X。,X2)一

\lllll11驚

MeOトl orPC Contact height

 forVLE

8ubb1ing

C02(1)

Fig.6MeOHおよびPCに対するバブリングC02の接触高さの概要図

(12)

3−1−2。測定条件

C02の接触高さとy2の関係の測定条件をFig.7に示す。

Experimen七(y2vs.C02Contact height)

  System

Contact Height   Pressu工e

 memperature

CO芝(1iquia)F1ow

C02(1)十MleOH(2)

  C02(1)十PC(2)

  O.O03〜O.064血ユ

 60baエ(6.OM1Pa)

   40◎C(313K)

       3    2.Oc血i/皿1in

       Fig,7気液平衡到達の測定条件

3−1−3一分析条件

晦。の方法に基づし1てトラップしたM、。。および。。は、ガスクロマトグラフィ

ー(FID検出器)を用いて内標準法により定量した。その条件をFig.8に示す。

Ana1yze(by GC・FID)

  Inj.&Det.

    Co1.

  Carrier gas

   So1vent

Interna1Standard

       2500C 1200C→180◎C(20oC/min)

      He  1・BuOH(C02+lMeOH)

    1−prOH(C02+PC)

  1,3・Di皿e亡hoxybenzen

Fig.8MeOHおよびPCの定量条件

         12

(13)

3−2.C02+MeOH系のRy気液平衡関係の測定

3−2−1.概要・目的

3−1では、C02+MeOH系およびC02+PC系において気液平衡に達するC02の接触 高さh[m]を示した。3−2では、この接触高さを踏まえたうえで、文献値が存在し、か つCO身十PC系と同一じ非対称系であるC02+MeOH系の気液平衡関係の測定と相関を 行い、半回分式流通セルは文献の傾向を再現できる測.定方法であることを示す。

3−2−2.測定条件

C02+MeOH系のRy気液平衡関係の測定条件をFig.9に示す。気相申のMeOHの

トラップ方法はFig.5(左)に、定量方法はFig.8にそれぞれ同じである。3 1の結果を 踏まえ、全ての温度国圧力条件においてC02の接触高さ(=MeOHの液深)は、気液平 衡に達する下限のO.032血よりも十分に高い0,048蛆にて測定を行った。

瓦xperiment C02(1)十]MleOH(2)

  MeOH Vb1u二me   Con亡act height

(Sa七uエation by Exp.3−1.)

    Press㎜le

   Temperature

       15m1       O.048m

     (O.032皿一)

     40〜60bar 20〜300C(293〜303K)

Fi罫9C02+MeOH系のBy気液平衡関係の測定条件

(14)

3−3,C02+PC系のRy気液平衡関係の測定

3−3−1.概要・目的

3−2では、C02+MeOH系のBy気液平衡関係の測定データを文献値と比較すること で、半回分式流通セルによる測定の健全性を明らかにした。それを踏まえて3−3では、

C02+PC系のBy気液平衡関係を測定し、信頼性ある測定データを得る。

3−3−2.測定条件

C02斗PC系のBy気液平衡関係の測定条件をFig.10に示す。気相中のlPCのトラッ プ方法はFig.5(右)に、定量方法はFig.8にそれぞれ同じである。3・1の結果を踏まえ、

全ての温度。圧力条件においてC02の接触高さ(:PCの液深)は、気液平衡に達する下 限のO.O07㎜よりも十分に高いO.032皿にて測定を行った。

Experiment C02(1)半PC(2)

   PC Vb1ume   Con亡acポheigh亡

(Satuエation by Exp.3−1.)

    Press1血e    珊empera亡ure   C02(1iquid一)F1ow

       10m1       O.032m      (0.O07m)

     40〜60bar 20〜40oC(293〜313K)

       3     2.0cm!min Fi象10C02寺PC系のBy気液平衡関係の測定条件

1垂

(15)

4。結果・考察

4−1.気液平衡到達の測定結果 4−1−1.C02+MeOH系の測定結果

C02+MeOH系におけるC02の接触高さhとMeOHの気相モル分率y2の関係の測

定結果をF塩11,13に示した。

4−1−2.C02+PC系の測定結果

C02+PC系におけるC02の接触高さhとPCの気相モル分率y2の関係の測定結果

をFig.12,14に示した。

4−1−3.気液平衡到達の決定方法

C02の接触高さh固に対するMeOHおよびPCの気相モル分率y2口の測定デ㎞タ

に関して、接触高さ方向の物質収支式によるフィッティングを行った(Eq.1)。

    γ2* 6(1一ε)κ

  1n 、  :     ん      …(1)

   γ・一γ・ Dρ〃

y曲は飽和に達した気相モル分率日、yは気相モル分率日、hは接触高さ1m]を表す。

6(1・ε)k!Dpuは接触高さ方向の物質移動係数として扱った。町1のy2*と6(1・ε)k/Dpu をフィッティングパラメータとしてEq.2の目的関数によりフィッティングを行った。

       帆

帆・

c去マμ    …(・)

yz、。エはEq.1より求めた気相モル分率、yz、理.は本研究の測定値である。フイツテイン クの結果y渚とyが等しくなる接触高さhの最低値を、気液平衡に達するC02の接触 高さhとして決定した。

4−1−4.気液平衡に達するC02の接触高さの決定

4・1・1の測定結果と4−1・3の物質収支に基づくフィッティングより、C02+MeOH系 における気液平衡到達のC02の接触高さhを0,032mに決定した。同様に4 1−2より、

C02+PC系におけるC02の接触高さhをO.007mに決定した。

(16)

Contact height C02[m】 y2 O.0637

0.0477 0.0318 0.0159 0.0096

0.00904 0.00965 0.00886 0.00916 0.00857

酌g.11C02の接触高さとMeOHの気相モル分率の関係

Con亡act height C02[m一] y2 O.0637

0.0477 0.0318 0.0159 0.0064 0.O032

O.0000700 0.0000708 0.0000658 0.0000681 0.0000650 0.0000679

Fig.12C02の接触高さとPCの気相モル分率の関係図

16

(17)

C02(1)十MeOト1(2)

 O.08

ε

:;1

OΦ0.◎6 Σ

δ

00.04

.9 蔦〇一02

O

   0

      O.000    0−002    0.004    0,006    ◎.008    0,010       y2(M◎le fraction of MeOH in V卸◎r phase)H

     Fig.13C02の接触高さとMeOHの気相モル分率の関係図

○:測定値,実線:フィッティング(y*二〇.009217,6(1・ε)k叫u=281.3,鮎D二2,250%)

C02(1)十PC(2)

 O.08

ε

:;1

80.06

:…1

O

00.04

.9

蕉0.02

O

   0

0,000◎0  0.00002  0.00004  0.00006  0.00008     y2(Mo1e fraction of PC in Vap◎r phase)H

0.00010

       Fig.14C02の接触高さとlPCの気相モル分率の関係図

○:測定値,実線:フィッティング(y*=O.00007000,6(1・8)k棚pu=895.3,㎜=5,122%)

(18)

4−2.C02+MeOH系のRy気液平衡関係の測定結果

4−2−1.測定結果

3−2・2,Fig.9の測.定条件に基づき、C02+MeOH系のBy気液平衡関係を測定した結 果をFig.15,16に示した。また、比較のために298.15Kにおける文献値工21を加えた。

文献値は純C02の蒸気圧近傍で系の圧力が減少した。測定値もいずれの温度条件に おいて同様の傾向が表れ、半回分式流通セルによる気液平衡関係の測定は、非対称性 の特徴を再現できることを明らかにした。

4−2−2.測定結果の相関

測定結果の相関には以下のMar刺esの活量係数式を用いた(Eq.3)。

   γ工

  1逼塩竃x.2影十2(トλ)幻    牝

   γ2

  1n一=κ12に8+2(λ一8)κ2]

   ψ2

       ◎o       ◎o

     γ1     γ2

  λ==l In一一一㍉B:In一      .。.(3)

      ψ1∫    ψ2∫

Yiは成分iの活量係数、俄は成分iの血gaci七y,A,Bはフィッティングパラメータで

ある。測定データのlP、、p.,y1,。理、を用い、以下のy1風(町4)を含む目的関数によって相 関を行った(瓦q.6)。なお、添え字の。aI.は計算値、exp.は測定値を表す。

       γ1  p1∫

  ルαz、:一κ。,。ω一      …(4)

      ψ・  島κρ.

      γ1      γ2       、_、

  島仰.・・一κ・,。αん十一切刎、ろ∫         …(5)

      ψ1      ψ2        帆

  ・・に去Σ1ルズルゆ1      …(・)

       た:1

なお、Eq.4のx1,、、Lは、Eq.5のx1,。最.を変数とする二分割法により求めた。これらの

18

(19)

計算結果により決定したフィッティングパラメータをFig.17に示した。

相関の結果、気相の組成が純C02のとき、系の圧力は純C02の蒸気圧に等しくなっ た。したがって、純C02近傍における系の圧力は、Mar紅es式による相関結果と測 定結果で互いに逆の傾向を表した。

4−2−3。熱力学健全性テスト(TCtest)

半回分式流通セルによるBy関係の測定結果に、文献値と同等の健全性があるかを 判別するため、熱力学健全性テスト(TCtest)を行った。熱力学健全性テストとは、測 定方法や測定者、気液平衡関係いずれの条件にかかわらず、あらゆる測定結果を代表 する相関方法である。相関に用いる熱力学健全線(TC1ine,Eq.8)とは、Eq.3をA:B・・E

としてGibbs−Dub制式を満たしたMa㎎uユesの活量係数式(Eq.7)との偏僑を表す極 性排除因子㊨と、2成分の蒸気圧の平均値との関係を表す。

   γ1

  1n一=κ。2亙    仇

   γ2

  1n一=κ、2亙       ...(7)

   ψ2

1・.、1、、(帖机宗一)・略 …(・)

恥。8において、y1螂2はEq.3のM趾gu1es式による相関から求めたy1μI.を表し、y1則1 はEq.7のM狐紅es式による相関から求めたy1,。。Lを表す。作成したTChneをFig.18

に示した。

文献のデータセットより作成したTC1ine日2 71のうち、Rx関係とx,y関係は収束し健 全性の傾向を示したが、By関係は収束せず健全性の所在を示さなかった。一方、本 研究のBy関係は、純C02蒸気圧近傍において相関結果と測定結果で異なる傾向を表 したが、6は文献のRX関係上に収束した。これにより、半回分式流通セルによるRy 気液平衡関係の測定は文献と同等の健全性があることを示した。

(20)

T・・303K T=298K T二293K

P[bar】 y1     P[bar]     y1 P[bar]     y1

40 45 50 55 60

0.99291 0.99380 0.99450 0.99412 0.99402

40 45 50 55

0.99422 0.99476 0.99533 0.99488

40      0.99595

45      0.99600

50      0.99601

Fig.15C02+MeOH系のRy気液平衡関係測定結果

C02(1)十MeOト1(2)

7◎

60

c 99

コ50

9

40

30

 、

 8

 ●

 ム●●

●●ム

        1       〆〆       1      !      1

        〃

     1 r

    !  1             ! 

    ! ・ 7    / ! !

口亨 ・ !

  ! ! !

           /◆  〃  !

 !  / !

       !   〃   o        o

/ ◆!  !       〃

   〃     o

      c

   〃    7

  〃      〃

      〃

  〃      〃

 〃     

     〃

 1       〃

〃      

  一  

   0.992        0.994       0.996       0.998        1,000

        y1(Mo1e fracti◎n of C02in Vapor phase)

      Fig.16C02+MeOH系のBy1気液平衡関係図

●:文献値固(298.15K)△:303K口:298K◇:293K(相関…実線:文献値298.15K,長  破線:303K,破線:298K,短破線293K,y1=1.OOOで純C02の蒸気圧に等しい)

20

(21)

個emp.[K] A  B 地D[%] E ん虹)[%]

 293    0.2791  298    0.6991  303    1.147 298.15国2]  O.7838

5.313 7.676

9.483 1.900

0.187 0.207 0.253 2.36

3.784 3.887 4.584 1.099

0.155 0.148 0.167 13.O

Fig.17C02寺MeOH系におけるM班guユes式のフィッティングパラメータ

10

」  1

ζ

ω

X

Φ

.倉

お o.1

0一

       △       ム

ム      ム

    小△△

   〜

0.01

 10      100          (Pls+P2s)!2[bar1

   Fig.18C02+MeOH系の気液平衡関係別TC互鵬

○:BX関係工2−7】□:X,y関倒2−71△:By関係〔2−71X:本研究のBy関係

(22)

4−3.C02+PC系のRy気液平衡関係の測定結果

4−3−1.測定結果

3・3・2,Fig.10の測定条件に基づき、C02+PC系のBy関係を測定した結果を

Fig.19,20に示した。また、全2・2に基づくMargu1esの活量係数式による相関結果圧8]

をFi象21に示した。

C02+MeOH糸よりも非対称性が大きいC02+PC系では、全ての圧力および温度条 件において系の圧力が減少した。半回分式流通セルによる気液平衡関係の測.定は C02+PC系においても、純C02近傍で系の圧力が減少する非対称性の特徴を再現し

た。

4合2,熱力学健全性テスト(TCtest)

全2唱と同様にC02+PC系のTC1ineを作成した結果をFig.22に示した。比較のた め他のC02系のBx関係【2冊23】についてTC1ineを作成したところ、系の非対称性が 顕著なほどTC1ineの傾きに相当するbが大きいことをFig.23にて明らかにした。

4−3−3.非対称系の傾向と原因

4・2・1,4−3・1より、C02+MeOH系とC02+PC系は、純C02蒸気圧近傍で系の圧力 が減少する傾向が表れた。従来は、この傾向をC02臨界点近傍のゆらぎや不安定さに よるものとし、具体的な結論は避けてきた。本研究ではこの原因を熱.力学的観点から 明らかにするため、Margu1es式のフィッティングパラメ』タであるA,Bの無限希釈 活量係数W(1町3)より、無限希釈部分モルエンタルピーH2恥とエントロピーS2恥を

求めた(Eq.9)。

   仏。◎   H早。o 298,15  ぶ早。o

  1・L= ユ   ーユー         ...(9)

   ψゴ∫  298.15R   τ     R

y軸にEq.3のB(1nY2。・)、x軸にTを系の温度[K]とした298.15/Tをとり、C02+Butane

系、C02斗Pentane系、C02+MeOH系、C02+PC系についてそれぞれプロットした ものをFig.24に示した。T二298,151K]における接線をEq.9として、H2恥とS2恥を

22

(23)

求めた結果をFig.25に示した。

その結果、非対称系であるC02+MeOH系とC02+PC系において、無限希釈下の MeOHおよびPCのS2恥は負になった。これは液相中のMeOH分子およびPC分子

の周囲にC02分子が規則正しく配列していることを表す。さらにC02+PC系では H2恥も負であることから、C02分子とPC分子の間に相互作用が働き、lPC分子の周 囲にC02分子が集合していることを表す。このことから、非対称系であるC02+MeOH 系とC02+PC系では、純C02近傍の液相においてC02クラスターを形成し、C02の 親和性が高まることで系の圧力が減少することを明らかにした。また、C02+PC系で

はH2恥とS2風。。がともに負であることからC02の親和性がより高まり、純C02近傍 において、C02+MeOH糸よりも圧力の減少が顕著であることをFig.16の測定結果と

ともに示した。

(24)

P[bar]

40 45 50 55 60

40 45 50

y1

T=313K

     O.999976

     0.999972

     0.999959

     0.999942

     0.99992

T=298K

     O.999993

     0.999988

     0.999974

P[bar1      y1

  T二308K

40      0.999983

45      0.999979

50     0.999963 55     0.999948 60      0.99993

  T=293K

40      0.999995

45      0.999988

50     0.999975

P[bar】

40 45 50 55 60

y1

T二303K

     O.99999

     0.999984

     0.999969

     0.999955

     0.999936

Fig.19C02斗PC系のBy1気液平衡関係

24

(25)

70

60

9950

ω;≡〜

40

30

C02(1)十PC(2)

△   十

◇ ム  十 0)

A  + 10

    〃     〃     〃

   ハ   !!

    !,

   !リ   1!!

  ハ!  1〃

  ハ!

 1!!

 ㍑!

・仲

㍑!

   0.99994       0.99996       0.99998      1

      y1(M◎le fraction of C02in Vapor phase)

         Fig.20C02+PC系のRy1気液平衡関係図

◇:313K△:308K+:303K口:298K○:293K(相関工8]…長破線:303K,破線:298K,短       破線293K,y1浸1.00000で純C020)蒸気圧に等しい)

他mp.[K1 A   B  ん生D[%] E AA工)[%】

303 298 293

0.5124 0.4925 0.5003

1.627

1.569

1,518

0.0409   0.9993

0.0327   0.9984

0.0114   0.9926

0.0793 0.0448 0.0153

Fig.21C02+PC系におけるMargu1es式のフィッティングパラメータ

(26)

10

一9   0−1 0

ζ

ω=i

oX

   0,001.首

δ

〇一

   1E−05

       1       10       100

       (Pls+P2s)!2(bar)

      亙ig.22C02系のTC昼ne(6:aP、,、、、、b)

口:C02斗跳hane系【9 14】,△:C02+Ethy1ene系固,x:C02+Propane系圧15.19】,

○:C02+Butane系工20 22】,十1C02+Pen亡ane系圧231,◇:C02+lMeOH系【2 71,

       *:C02+PC系(本研究)

C02binary

CO+Ethane日9・14】

  2

CO。・砒hy1…固

C02+Pmpane工15 191 CO+Butane〔20・221   2

CO+Pen七ane1231   2

 CO+1M1eOH−2171

  2

   CO+PC     2

b(S1ope ofTC1ine)

一〇.063

・O.069

0.2249 0.4914 0.9143 1.5308 2.891

Fig,23C02系のb(TC1ineの傾1き)

26

(27)

3

2

   ◇ ◇

参    ◇

◇◇◆

書N

> 1

      ◎

0

一1

O.9     1I0         1.1         1.2

       298.151T

 Fig.24無限希釈活量係数炉と温度の関係

  ◇:C02+MeOH系圧2 71,△:C02+PC系,

○:C02+Bu亡ane系区20−22],口:C02+Pentane系圧23】

1−3

C02bin弧y  E,。o      瓦,。o

g!298.15R S/R 2      2

CO+Butan−e日20−22】  2

bO+Pentane〔23〕  

4,94         4,73

V,12      7.06

 4

CO+MeOH12−71

 2

 CO+PC

   2

7,12

3.53

3.25

7.06

・1.30

−4.82

Fig.25無限希釈部分モルェンタルピーH2恥とエントロピーS2恥

(28)

5.結論

5−1.気液平衡到達の測定

半回分式流通セルを用いるBy気液平衡関係の測定は、MeOHおよびPCに対する C02の接触高さを十分にとることで気液平衡に達することを示した。測定結果と物質 収支の関係から、必要なC02の接触高さはそれぞれ、C02+MeOH系でO.032㎜、

C02+PC系でO.O07mであることを確認した。

5−2.C02+MeOH系のRy気液平衡関係の測定

C02+MeOH系のBy気液平衡関係を測定し、純C02蒸気圧近傍で圧力が減少する ことを示した。また、測定結果について熱力学健全テストを行い、文献のTC1ineと 一致することを示した。これにより、半回分式流通セルを用いた気液平衡関係の測定 は、静置式や循環式よりも非常に単純な測定方法で、一般的な文献に表れている非対 称性の特徴を再現できることを明らかにした。

5−3.C02+PC系のRy気液平衡関係の測定

C02+PC系のBy気液平衡関係を測定し、C02+MeOH系と同様に純C02蒸気圧近 傍で圧力が減少することを示した。また、測定結果について熱力学健全テストを行っ

たところ、系の非対称性が顕著なほどTC1ineの傾きが大きくなることを明らかにし

た。

無限希釈活量係数Y2。。より無限希釈部分モルエンタルピーH2恥とエントロピーS2恥 を求めた結果、非対称系であるC02+MeOH系とC02+PC系では、純C02近傍の液 相においてC02クラスターを形成し、C02の親和性が高まることで系の圧力が減少 することを明らかにした。

5−4。今後の展開

C02斗PC系に限らず他の非対称系についても気液平衡関係を測定し、一般的な非対 称系におけるC02クラスターの形成を明らかにする、また、純C02蒸気圧近傍の傾 向を表現できる相関モデルを考案する。

28

(29)

【参考文献】

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工12]Fred.ens1und.A.,Mo皿emp工,∫α〜θ㎜.&σ,乃〃的ア倣別姐∫(1974)70    1653□1660

1131Dava1osJ.,虹dersonW.R.,Phe1ps R.E.,KidnayA.J.,∫αθ㎜.扱夢肋ね    (1976)2181.84

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(30)

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  7323 329

[161Naga亡a Y.,Mizutalni K.,Mliyamoto H、,∫α1θ㎜.珊倣㎜o伽.(2011)43   244 247

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【20】Ahsd−air Q.C1ark,Keith Stead一,∫α1θ㎜.肋砿㎜o伽.(1988)20413・428 腕]M弧i&瓦.Pozo de Femande2,JohnA.Zonweg,Wi11ia皿B.S虹ee批,Jαθ皿.

  幽夢五油6場(1989)343240328

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[231Huazhe Cheng,Maria E.Pozo de Femandez,John A.Zouoweg,Winiam B.

  Streett,J0石θ皿2、幽8二刀aね(1989)34319−323

30

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